説明

印刷物

【課題】 金箔を貼り付けると共に極彩色に描かれた絵画の複製物として短い期間と安価な費用で、かつ、実物に忠実に再現することができる印刷物およびその製造方法を提供することにある。
【解決手段】 紙基材の一方の面に接着剤層を介して金箔を貼着し、該金箔上に印刷絵柄層を形成したことを特徴とする印刷物であり、また、紙基材の一方の面に、部分的に接着剤層を介して金箔を貼着することにより金箔領域と非金箔領域とを形成し、少なくとも前記非金箔領域に絵柄印刷層を形成したことを特徴とする印刷物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金箔を貼り付けた印刷物に関し、さらに詳しくは、襖や屏風、あるいは、壁面や天井面等に描かれた日本絵画等の金箔を貼り付けた絵画を複製した印刷物に関する。
【背景技術】
【0002】
襖や屏風、あるいは、壁面や天井面等に金箔を貼り付けると共に極彩色に描かれた日本絵画等の文化遺産は、温度や湿度、あるいは、太陽光等の自然界の影響を長い年月受けると共に、大気汚染等の影響を受けて老朽化が年々進むなかで、これを如何にして後世に残していくか深刻な状況下にある。
【0003】
そこで、老朽化した文化遺産の修復を進める一方、他方においては老朽化した実物を収蔵庫等に大切に保管すると共に、老朽化した実物を複製物に置き換えていく方向の動きが活発化してきている。
【0004】
ところで、実物の複製物は、通常、現状(現物)模写ないし再現模写が今までの主流であったが、模写は一つ一つ手書きであるために製作日数が極端に長く、また、製作費用も莫大であると共に、模写する画家の解釈や主観が入った複製物となり、実物を描いた作者が実物に込めた意図が表現できない場合がある。特に、現状(現物)模写は、現在見られる箔足の微妙な汚れや変色を忠実に再現することは極めて難しいという問題がある。
【0005】
また、模写による複製物は、地震、台風等の自然災害や火災、人的毀損等の人的災害に対して無防備であり、一度被害が発生すると実物から再度模写する必要があり、上記で説明した模写の問題が再度発生する。また、この場合には、実物が収蔵庫等に大切に保管されているとはいっても、老朽化は更に進んでおり、現状(現物)模写ないし再現模写のいずれで模写をするにしても最初の模写と比べて、さらに困難な模写となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、襖や屏風、あるいは、壁面や天井面等に金箔を貼り付けると共に極彩色に描かれた日本絵画等の絵画の複製物として、模写に比べてより忠実に実物を表現すると共に模写に比べて製作日数が短く、製作費用も安価な印刷物を提供することにある。さらには、災害等により複製した印刷物が損傷あるいは消滅しても、再生が容易な印刷物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記目的を達成するために研究を重ねた結果、請求項1記載の発明の印刷物は、紙基材の一方の面に接着剤層を介して金箔を貼着し、該金箔上に印刷絵柄層を形成したことを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項2記載の発明の印刷物は、紙基材の一方の面に、部分的に接着剤層を介して金箔を貼着することにより金箔領域と非金箔領域とを形成し、少なくとも前記非金箔領域に絵柄印刷層を形成したことを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の印刷物において、前記金箔領域に絵柄印刷層が形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
上記請求項1〜3記載の構成とすることにより、現状の実物を忠実に再現した印刷物、あるいは、実物が描かれた当時の状態を忠実に再現した印刷物とすることができる。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の印刷物において、前記接着剤層、および、前記絵柄印刷層が紫外線硬化型樹脂からなる印刷インキで形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の印刷物において、前記紫外線硬化型樹脂が紫外線硬化型エポキシアクリレート樹脂であることを特徴とするものである。
【0013】
上記請求項4、5記載の構成、取分け、請求項5記載の構成とすることにより、紙基材と金箔とを強固に接着することができる接着剤層とすることができると共に、金箔や紙基材に対して接着性(密着性)に優れ、また、耐磨耗性や耐擦傷性に優れた絵柄印刷層とすることができる。
【0014】
また、請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の印刷物において、前記接着剤層、および、前記絵柄印刷層がオフセット印刷により形成されていることを特徴とするものである。このように構成することにより、10数色印刷しても見当精度の良い印刷物とすることができる。
【0015】
また、請求項7記載の発明は、請求項1、2のいずれかに記載の印刷物において、前記紙基材が和紙であることを特徴とするものである。このように構成することにより、実物が和紙に描かれているものは、より実物に忠実な印刷物とすることができる。
【0016】
また、請求項8記載の発明は、請求項7記載の印刷物において、前記和紙が雁皮繊維と三椏繊維の2種類で構成された繊維により抄紙されたものであることを特徴とするものである。このように構成することにより、オフセット印刷により絵柄印刷層等を形成する場合に湿し水による影響(和紙の伸縮)を受けにくい和紙とすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の印刷物は、襖や屏風、あるいは、壁面や天井面等に金箔を貼り付けると共に極彩色に描かれた日本絵画等の絵画の複製物として、模写に比べてより忠実に実物を表現した印刷物とすることができる。また、本印刷物を製造する過程において、実物の画像情報をデジタルデータとして取り込むために、災害等により複製した印刷物が損傷あるいは消滅しても、容易に再生することができる。さらに、本発明の印刷物は、模写に比べて製作日数が短く、製作費用も安価なものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明にかかる印刷物の一実施例を示す正面図、図2は図1のI−I線の断面図、図3は本発明にかかる印刷物の製造方法の説明図であり、図中の1は印刷物、2は紙基材、3,3’は金箔、4,4’は絵柄印刷層、10は接着剤層、20は台紙、30は耐熱耐紫外線テープ、40,41は印刷用台紙をそれぞれ示す。
【0019】
図1は本発明にかかる印刷物の一実施例を示す正面図、図2は図1のI−I線の断面図であって、印刷物1は紙基材2からなり、図1の左側半面には接着剤層10(図2参照)を介して金箔3が貼着されると共に右側半面には接着剤層10(図2参照)を介して「F」の形状に金箔3’が貼着されている。そして、金箔3、3’を形成した以外の前記紙基材2上に絵柄印刷層4が設けられる共に該絵柄印刷層4は前記金箔3、3’との境界においては毛抜き状態で設けられている(通常、絵柄印刷層4は花鳥風月などが極彩色で描かれている)。さらに、左側半面の金箔3上に「A」の形状の絵柄印刷層4’が設けられている。この絵柄印刷層4’は、「A」の如き単色からなる文字や記号であってもよいし、また、極彩色で花鳥風月などを描いたものであってもよいし、また、長い年月の間に金箔に付着した汚れやシミを表現したものであってもよい。
【0020】
ところで、図1に示す印刷物1を得る印刷方法としては、紙基材2に金箔3、3’を貼着するために設ける前記接着剤層10、あるいは、前記絵柄印刷層4,4’など10数色を印刷見当を合わせ印刷する必要があり、印刷見当精度を考慮するとシルクスクリーン印刷法ないしオフセット印刷法、あるいは、この両者の印刷法を組み合わせた印刷法等を挙げることができるが、シルクスクリーン印刷法はスクリーンメッシュを通して紙基材2にインキを転移させるため、印刷表面にスクリーンメッシュの跡が残り、極彩色や古色の色調再現性に障害となるという点で問題があり、また、シルクスクリーン印刷法とオフセット印刷法との組み合わせは、印刷見当精度の点で問題があり、オフセット印刷法が適当である。また、本発明の印刷物1をオフセット印刷法で印刷する場合に用いるオフセット印刷版は、多色印刷する際に生じるモアレやロゼット模様(通称で花目という)を防止するために、FM(Frequency Modulation)スクリーンで網点を形成するのが好ましい。
【0021】
また、前記紙基材2としては、印刷可能なものであれば洋紙、和紙いずれの紙でもよいのであって特に制限はなく、実物を最も忠実に表現できる紙を適宜選択して用いることができる。しかし、実物が和紙に描かれた絵画であって、この絵画の複製物をオフセット印刷法で作製する場合にあっては、オフセット印刷法で用いる湿し水の影響をできる限り受け難い和紙(水による伸縮の少ない和紙)を用いる必要があり、これに適合する和紙として雁皮繊維と三椏繊維との混合繊維により抄紙されたものが適当である。特に、この雁皮繊維と三椏繊維との混合比は雁皮繊維が50〜70重量%、三椏繊維が50〜30重量%の範囲で抄紙された和紙が好ましく、なかでも雁皮繊維が60重量%、三椏繊維が40重量%からなる越前和紙の鳥の子特漉2号紙が特に好適である。また、一般に、和紙には楮繊維もよく用いられるが、楮繊維は繊維長さが長く湿し水による伸縮が激しいために本発明の印刷物1に用いる和紙としては不適である。
【0022】
また、前記接着剤層10を形成する印刷インキとしては、金箔3、3’を紙基材2に貼着するために用いるものであり、具体的には砂子糊、布海苔、姫糊、膠などが金箔3、3’を貼着するまでの間、適当な粘性を一定時間保持することなどから一般的に用いられているが、オフセット印刷法で印刷可能であることを考慮すると、紫外線硬化型樹脂(紫外線を照射することにより硬化させるまでは未硬化の粘性を保持した状態が持続する)からなる印刷インキが上記要求に合致する点で好ましい。
【0023】
中でも、前記接着剤層10を形成する印刷インキに用いる紫外線硬化型樹脂としては、金箔3、3’との接着強度を従来の砂子糊、布海苔、姫糊、膠等の接着剤より見劣りしないものとするためには、紫外線硬化型エポキシアクリレート樹脂が好適である。紫外線硬化型エポキシアクリレート樹脂とは、ポリエステルアクリレート系紫外線硬化型樹脂にエポキシアクリレート樹脂(ビスフェノールAにエピクロルヒドリンを作用させて得たエポキシ樹脂をアクリル変性した樹脂)を加えたものである。前記接着剤層10を形成する印刷インキとしては、金箔3、3’を紙基材2に貼着するためのエポキシアクリレート樹脂の前記ポリエステルアクリレート系紫外線硬化型樹脂に対する添加割合は15〜35重量%、より好ましくは20〜30重量%である。添加割合が15重量%より少ないと紙基材2へ樹脂が浸透して金箔3、3’を貼り合わせるための粘着性が得られず、また、紫外線を照射して樹脂を硬化させても金箔3、3’との接着強度を得ることができない。また、添加割合が35重量%より多いと疎水性を要求するオフセット用印刷インキとして不適当となる(これは、オフセット印刷では「湿し水」を使用するので水によりインキが乳化するのを嫌うためである)。
【0024】
前記接着剤層10を形成する前記紫外線硬化型樹脂からなる印刷インキは、前記紫外線硬化型エポキシアクリレート樹脂の他に印刷適性を保持するために沈降性硫酸バリウム、炭酸カルシウム等のフィラーと光重合開始剤、重合禁止剤、および、粘度調整用アクリレートモノマー成分からなるものであって、紫外線硬化型エポキシアクリレート樹脂としては、たとえば、リポキシSP−1519M〔昭和高分子(株)製〕、エベクリル3700〔ダイセルUCB(株)製〕等を挙げることができる。このように構成した印刷インキで形成した前記接着剤層10を紫外線を照射して硬化させることにより得られた金箔3、3’の貼着部は剛性を備え、耐薬品性、耐熱性に優れ、接着強度においても経時的(年単位)に低下することがないものとすることができる。
【0025】
また、前記絵柄印刷層4,4’を形成する紫外線硬化型樹脂からなる印刷インキとしては、前記接着剤層10で説明した紫外線硬化型樹脂からなる印刷インキと同じものを用いることができる。
【0026】
この絵柄印刷層4,4’を形成する印刷インキに用いる顔料としては、印刷物1が通常の一般家屋の屋内に置かれた状態下で経時的(年単位)な変色や褪色が極めて少ないものを用いる必要がある。これに適合する顔料としては、高級有機顔料、および、無機顔料を挙げることができる。高級有機顔料としては、たとえば、黄系に用いる顔料としてイソインドリノン系、ベンズイミダゾロン系、スレン系、モノアゾ系、縮合アゾ系等を挙げることができ、紅および赤系に用いる顔料としてキナクリドン系、モノアゾ系、縮合アゾ系、ペリレン系等を挙げることができ、橙系顔料としてイソインドリノン系、ベリノン系等を挙げることができ、青、藍および緑系顔料としてフタロシアニン系等を挙げることができ、紫系顔料としてジオキサジン系、キナクリドン系等を挙げることができる。また、無機顔料としては、たとえば、黄系顔料として黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー等を挙げることができ、赤系顔料として弁殻、カドミウムレッド等を挙げることができ、青および紫系顔料として群青、紺青、酸化クロム、コバルトブルー、コバルトグリーン、マンガンバイオレット等を挙げることができ、墨系顔料としてカーボンブラック、白系顔料として酸化チタンを挙げることができる。また、この他に、アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉、あるいは、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、シリカ等の体質顔料を挙げることができる。なお、前記接着剤層10を形成する紫外線硬化型樹脂からなる印刷インキについても、必要に応じて上記顔料を添加しても構わない。
【0027】
以上のような紫外線硬化型樹脂からなる印刷インキ、および、紫外線硬化型樹脂に顔料等を添加した印刷インキを用いて前記接着剤層10および前記絵柄印刷層4,4’を形成した構成とすることにより、少なくとも30年、より好ましくは50年間、通常の一般家屋の屋内に置かれた状態下で接着強度が低下することなく、また、変色や褪色が極めて少ない印刷物とすることができる。
【0028】
次に、図1、図2に示す本発明の印刷物1の製造方法について説明する。
まず、紙基材2に金箔が貼着されると共に絵筆と絵具を用いて極彩色に描かれた実物(図示せず)を写真等により画像として取り込み、取り込んだ画像をスキャナーで4色(キ、アカ、アイ、スミ)に色分解して基準版を作製すると共に色分解した4色の基準版で表現できない色を特色として必要な色数だけ特色版を作製すると共に、金箔を貼着するための接着剤層10を形成する接着剤版と接着剤層10の位置を示すアタリ罫線版を作製しておく。
【0029】
次に、少なくとも二辺が直交する(オフセット印刷時に一辺が咬側、他の一辺が針側となる)台紙20〔三菱製紙(株)製:N−パールDX(290g/m2)〕上に紙基材2を載置すると共に前記台紙の一辺側(オフセット印刷時の咬側)で紙基材2を耐熱耐紫外線テープ30でテープ止めして固定した図3(a)に示すような印刷用台紙40を作製する。この印刷用台紙40を用いて、まず紙基材2に紫外線硬化型樹脂からなる印刷インキで金箔を貼着するための位置を示すグレー色のアタリ罫線印刷(図示せず)を前記アタリ罫線版で印刷すると共に、前記アタリ罫線印刷(図示せず)と見当を合わせて金箔を貼着するための接着剤層10(図示せず)を紫外線硬化型エポキシアクリレート樹脂に黄色顔料と赤色顔料で略金色に着色した紫外線硬化型樹脂からなる印刷インキで前記接着剤版を用いて印刷し、前記接着剤層10(図示せず)上に金箔を貼り付けると共にバレンで押さえて後に金箔の重なり部分あるいは不要な部分を除去し、その後金箔面に上記台紙のような厚紙を当てて加圧することにより金箔を完全に密着させ、厚紙を除去してから前記印刷用台紙に紫外線を照射して前記紫外線硬化型樹脂からなる印刷インキを完全に硬化させて、図3(b)に示す金箔3、3’が紙基材2に貼着された印刷用台紙41を得る。その後、金箔面に礬砂(どうさ)液を塗布すると共に自然乾燥して金箔の剥離防止を行い、その後上記した基準版および特色版で前記金箔3上と前記紙基材2の非金箔面とに「A」という形状の絵柄印刷層4’(図1参照)と絵柄印刷層4(図1参照)とを紫外線硬化型樹脂からなる印刷インキで印刷すると共に、紫外線を照射して前記絵柄印刷層4,4’(図1参照)を完全に硬化させて後に、紙基材2を台紙30から取り外し、四辺をトリミング〔図3(b)に示す一点鎖線でトリミング〕して図1に示す本発明の印刷物1を得る。
【0030】
ところで、前記紙基材2として和紙、たとえば、鳥の子特漉2号紙を用いた場合に、金箔面に礬砂(どうさ)液を塗布して自然乾燥すると鳥の子特漉2号紙に反りが生じる。この場合は、反りを取り除く(フラットにする)手段を施す必要がある。この手段としては、たとえば、鳥の子特漉2号紙に水分を均一に与えて平面が平滑な金属板で挟んで加圧することにより反りを取り除くことができる。さらに、和紙、たとえば、鳥の子特漉2号紙を用いた場合、複製した印刷物の風合いを実物通りに表現するために、和紙の繊維が毛羽立った裏面を印刷面とすることが望ましい。
【0031】
なお、上記説明において、「F」の形状に設けた金箔3’は、金箔に替えて金粉を振りかけて形成することもできる。また、必要に応じて、金箔が酸化し金色の褪色を防止する目的で、また、耐磨耗性や耐擦傷性を向上指せる目的で、あるいは、絵柄印刷層4、4’の艶を消す(マット調とする)目的でOPニス等により保護層(図示せず)を絵柄印刷層4、4’上ないし全面に設けても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明にかかる印刷物の一実施例を示す正面図である。
【図2】図1のI−I線の断面図である。
【図3】本発明にかかる印刷物の製造方法の説明図である。
【符号の説明】
【0033】
1 印刷物
2 紙基材
3,3’ 金箔
4,4’ 絵柄印刷層
10 接着剤層
20 台紙
30 耐熱耐紫外線テープ
40,41 印刷用台紙


【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙基材の一方の面に接着剤層を介して金箔を貼着し、該金箔上に印刷絵柄層を形成したことを特徴とする印刷物。
【請求項2】
紙基材の一方の面に、部分的に接着剤層を介して金箔を貼着することにより金箔領域と非金箔領域とを形成し、少なくとも前記非金箔領域に絵柄印刷層を形成したことを特徴とする印刷物。
【請求項3】
前記金箔領域に絵柄印刷層が形成されていることを特徴とする請求項2記載の印刷物。
【請求項4】
前記接着剤層、および、前記絵柄印刷層が紫外線硬化型樹脂からなる印刷インキで形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の印刷物。
【請求項5】
前記紫外線硬化型樹脂が紫外線硬化型エポキシアクリレート樹脂であることを特徴とする請求項4記載の印刷物。
【請求項6】
前記接着剤層、および、前記絵柄印刷層がオフセット印刷により形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の印刷物。
【請求項7】
前記紙基材が和紙であることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の印刷物。
【請求項8】
前記和紙が雁皮繊維と三椏繊維の2種類で構成された繊維により抄紙されたものであることを特徴とする請求項7記載の印刷物。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−88708(P2006−88708A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−323020(P2005−323020)
【出願日】平成17年11月8日(2005.11.8)
【分割の表示】特願平11−278433の分割
【原出願日】平成11年9月30日(1999.9.30)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】