説明

危険推定装置及びプログラム

【課題】検出される状態の種類に変更があった場合であっても、学習結果を再利用することができるようにする。
【解決手段】情報分類部32によって、センサ情報の種類を分類し、学習部34によって、センサ情報の種類の分類毎に、学習データに基づいて、センサ情報と衝突危険予測度との対応関係を学習する。情報取得部26によって、各種センサ情報を取得し、危険推定部38によって、学習された対応関係と、取得した各種センサ情報とに基づいて、分類毎に、対応する衝突危険予測度を求め、衝突危険予測度の総合的な値を推定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、危険推定装置及びプログラムに係り、特に、車両の走行状態やドライバの操作状態に基づいて、危険予測度を推定する危険推定装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、移動体の操作情報から抽出したリスク情報を教師情報として、外界環境に含まれる多次元特徴量から算出される1次元状態との相関関係を学習することにより、外界環境に含まれる危険度を自動認識する技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−238831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の特許文献1に記載の技術では、多次元特徴量を1次元の状態に変換しているために、特徴量の組み合わせが変更された場合には、過去の学習結果を再利用することが出来ず、再度学習をし直す必要がある、という問題がある。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、検出される状態の種類に変更があった場合であっても、学習結果を再利用することができる危険推定装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために本発明に係る危険推定装置は、車両の走行状態、ドライバが前記車両を操作したときの操作状態、又は前記車両の周辺の走行環境を示す環境状態を含む複数種類の状態を検出する状態検出手段と、前記複数種類の状態を分類した分類毎に学習した、前記分類に属する状態と危険予測度との対応関係を記憶した記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記対応関係と、前記状態検出手段によって検出された前記複数種類の状態とに基づいて、前記分類毎に、対応する前記危険予測度を求め、前記危険予測度の総合的な値を推定する推定手段と、を含んで構成されている。
【0007】
本発明に係るプログラムは、車両の走行状態、ドライバが前記車両を操作したときの操作状態、又は前記車両の周辺の走行環境を示す環境状態を含む複数種類の状態を分類した分類毎に学習した、前記分類に属する状態と危険予測度との対応関係を記憶した記憶手段を含むコンピュータを、前記記憶手段に記憶された前記対応関係と、前記複数種類の状態を検出する状態検出手段によって検出された前記複数種類の状態とに基づいて、前記分類毎に、対応する前記危険予測度を求め、前記危険予測度の総合的な値を推定する推定手段として機能させるためのプログラムである。
【0008】
本発明によれば、状態検出手段によって、車両の走行状態、ドライバが車両を操作したときの操作状態、又は車両の周辺の走行環境を示す環境状態を含む複数種類の状態を検出する。そして、推定手段によって、記憶手段に記憶された対応関係と、状態検出手段によって検出された複数種類の状態とに基づいて、分類毎に、対応する危険予測度を求め、危険予測度の総合的な値を推定する。
【0009】
このように、検出される状態の分類毎に学習した、状態と危険予測度との対応関係を用いて、危険予測度を推定しているため、検出される状態の種類に変更があった場合であっても、学習結果を再利用することができる。
【0010】
本発明に係る記憶手段に記憶された対応関係を、分類毎に、分類に属する状態と、状態が検出された時について求められた危険度とを学習データとして学習されたものとすることができる。
【0011】
また、上記の複数種類の状態の分類を、閾値以上の前記危険度が求められたときに検出された複数種類の状態間の相互情報量、危険度と各種類の状態との間の相互情報量、複数種類の状態間の相互情報量、及び複数種類の状態間の相関係数の少なくとも1つに基づいて分類されたものとすることができる。これによって、危険度との関連性が強い状態の組み合わせ、または、状態間の関連性が強い状態の組み合わせを、同じクラスに分類することができる。
【0012】
本発明に係る記憶手段に記憶された対応関係を、学習データに基づいて対応関係を学習する学習装置によって学習されたものとすることができる。このとき、複数の危険推定装置が、学習装置における学習結果を利用することができる。
【0013】
また、上記の学習装置は、更に、複数種類の状態の分類を行うようにすることができる。
【0014】
本発明に係る推定手段は、分類毎に求められた危険予測度を重み付き加算することにより、危険予測度の総合的な値を推定するようにすることができる。
【0015】
本発明に係る推定手段は、分類毎に求められた危険予測度の最大値を、危険予測度の総合的な値として推定するようにすることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明の危険推定装置及びプログラムによれば、検出される状態の分類毎に学習した、状態と危険予測度との対応関係を用いて、危険予測度を推定しているため、検出される状態の種類に変更があった場合であっても、学習結果を再利用することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る衝突危険推定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】センサ情報から状態へ変換するためのマップを示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る衝突危険推定装置における分類処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る衝突危険推定装置における分類処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る衝突危険推定装置における学習処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る衝突危険推定装置における危険推定処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る衝突危険推定装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る衝突危険推定装置における学習更新処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、車両に搭載された衝突危険推定装置に本発明を適用した場合を例に説明する。
【0019】
図1に示すように、第1の実施の形態に係る衝突危険推定装置10は、自車両の走行状態としての自車位置(緯度経度)を検出するGPSセンサ12と、車両の周辺の走行環境状態としての前方の車間距離を測定する車間距離測定部14と、自車両の走行状態としての加速度を検出する加速度センサ16と、ドライバが自車両を操作したときの操作状態としてのブレーキ量(ブレーキの踏み込み量)を検出するブレーキセンサ18と、自車両の走行状態としての車速を検出する車速センサ20と、GPSセンサ12、車間距離測定部14、加速度センサ16、ブレーキセンサ18、及び車速センサ20からの出力に基づいて、衝突危険予測度を推定し、推定結果に応じて、警報装置24から警報音を出力させるコンピュータ22とを備えている。
【0020】
GPSセンサ12は、検出した自車両の位置を示す自車位置信号を出力する。車間距離測定部14は、例えば、レーザレーダを備え、前方の先行車両との車間距離を測定し、測定した車間距離を示す車間距離信号を出力する。加速度センサ16は、検出した加速度を示す加速度信号を出力する。ブレーキセンサ18は、ドライバによって操作されたブレーキ量を検出し、検出したブレーキ量を示すブレーキ信号を出力する。車速センサ20は、検出した自車両の車速を示す車速信号を出力する。
【0021】
GPSセンサ12、車間距離測定部14、加速度センサ16、ブレーキセンサ18、及び車速センサ20は、ある一定間隔で(例えば、100ms毎)で、各信号をコンピュータ22に入力する。
【0022】
コンピュータ22は、CPUと、RAMと、後述する分類処理ルーチン、学習処理ルーチン、及び危険推定処理ルーチンを実行するためのプログラムを記憶したROMとを備え、機能的には次に示すように構成されている。コンピュータ22は、GPSセンサ12、車間距離測定部14、加速度センサ16、ブレーキセンサ18、及び車速センサ20からの各信号を取得して後述する情報格納部28に記憶する情報取得部26と、自車両の位置、車間距離、加速度、ブレーキ量、及び車速からなる各種センサ情報と後述する衝突危険度とを対応させて時系列的に記憶した情報格納部28と、自車両の加速度に基づいて、衝突危険度を判定する危険度判定部30と、自車両の位置、車間距離、加速度、ブレーキ量、及び車速からなる各種センサ情報の種類を分類する情報分類部32と、各種センサ情報の時系列データと、各時点で判定された衝突危険度とに基づいて、各種センサ情報と衝突危険予測度との対応関係を学習する学習部34と、学習部34による学習結果を記憶する学習結果記憶部36と、を備えている。
【0023】
情報取得部26は、GPSセンサ12、車間距離測定部14、加速度センサ16、ブレーキセンサ18、及び車速センサ20から時系列的に連続して出力される各種信号を繰り返し取得して、各々を情報格納部28に記憶させる。
【0024】
危険度判定部30は、情報格納部28に記憶された現在の加速度に基づいて、以下の(1)式に従って、現在の衝突危険度を判定し、同時刻に検出された各種センサ情報と対応させて情報格納部28に記憶させる。
【0025】
【数1】

【0026】
ただし、rは時刻tにおける衝突危険度、aは時刻tにおける前後方向の加速度、Thは閾値である。
【0027】
なお、以下の(2)式に従って、現在の衝突危険度を判定するようにしてもよい。
【0028】
【数2】

【0029】
ただし、Thmax、Thminは閾値である。
【0030】
また、上記(2)式で算出されるような連続値ではなく、0〜1の区間をN段階に等間隔に分割した離散値、又はN段階に予め決めた間隔で分割した離散値を、衝突危険度としてもよい。
【0031】
情報分類部32は、情報格納部28に記憶された、一定期間分のデータに基づいて、以下に説明するように、各種センサ情報の種類を分類する。
【0032】
まず、各種センサ情報の種類毎に、以下の(3)式に従って、対応する衝突危険度との間の相互情報量を算出し、相互情報量が閾値よりも小さい場合には、当該センサ情報の種類は、衝突危険度とは関係の無いセンサ情報のクラスに分類する。
【0033】
【数3】

【0034】
ただし、Siは、センサ情報の種類を表わす。
【0035】
次に、衝突危険度と関係が無いセンサ情報以外の各種センサ情報の種類について、衝突危険度r>0を満たす条件の下で検出された各種センサ情報の種類間の相互情報量を、センサ情報の種類の各組み合わせについて、以下の(4)式に従って算出し、算出された相互情報量が、閾値以上となるセンサ情報の種類の組み合わせは、同じクラスであると分類する。但し、一つの種類のセンサ情報が複数のクラスに属することも許容する。
【0036】
【数4】

【0037】
上記の分類により、報酬(衝突危険度)と関連性が強く、かつ、センサ情報間の関連性も強い、センサ情報の種類の組み合わせを、同じクラスであると分類することができる。
【0038】
学習部34は、情報格納部28に記憶された、一定期間分のデータに基づいて、以下に説明するように、分類毎に、学習を行う。
【0039】
まず、対象の分類において、当該分類に属する種類のセンサ情報を、時系列データの各々について、1つの状態へ変換する。各種センサ情報から状態への変換方法としては、各種センサ情報を離散化し、図2に示すような、離散値の組み合わせに対応する各グリッド内を同一の状態としたマップに従って、各時刻における各種センサ情報を、1つの状態に変換する。
【0040】
なお、各種センサ情報を表わすベクトルから状態への写像を、SOM(自己組織化マップ、Self Organizing Maps)により学習しておき、各種センサ情報に対応するSOMのノードを、変換された状態として求めてもよい。
【0041】
そして、変換された状態の時系列データと衝突危険度の時系列データとを学習データとして、当該分類について、将来の衝突危険度である衝突危険予測度と、上記のように変換される状態との対応関係を学習する。
【0042】
本実施の形態では、衝突危険予測度として、下記の(5)式で表される状態価値Vを用い、変換される状態と状態価値Vとの対応関係を学習する。
【0043】
【数5】

【0044】
但し、sは時刻tにおける状態、γは割引率、rは時刻tにおける衝突危険度とする。また、E[ ]は、期待値を表わす。
【0045】
変換された状態の時系列データと衝突危険度の時系列データとを学習データとして、例えばTD誤差学習法を用いて、以下の(6)式に従って、各状態sに対応する状態価値Vを更新して、学習する。
【0046】
【数6】

【0047】
なお、モンテカルロ法を用いて、各状態sに対応する状態価値Vを更新して学習してもよい。この場合には、以下の(7)式に従って、各状態sに対応する状態価値Vを更新するようにすればよい。
【0048】
【数7】

【0049】
ただし、Tは定数であり、十分大きなTで更新を打ち切るようにすればよい。
【0050】
学習部34は、上記のように、分類毎に、状態sと状態価値Vとの対応関係を学習し、学習された分類毎の状態sと状態価値Vとの対応関係を、学習結果記憶部36に記憶する。なお、学習結果として、状態sと状態価値Vとの対応関係を表わすテーブルを求めてもよいし、状態sと状態価値Vとの対応関係を表わす関数を求めてもよい。また、状態sと状態価値Vとの対応関係は、分類に属する状態と危険予測度との対応関係の一例である。
【0051】
コンピュータ22は、更に、現在の各種センサ情報と、学習された分類毎の状態sと状態価値Vとの対応関係とに基づいて、衝突危険予測度を推定する危険推定部38と、推定された衝突危険予測度に応じて、警報装置24による出力を制御する警報制御部40とを備えている。
【0052】
危険推定部38は、まず、分類毎に、当該分類に属する現在の各種センサ情報を、上記図2に示すマップに従って、状態sに変換する。そして、危険推定部38は、分類毎に、変換された状態sと、学習された状態sと状態価値Vとの対応関係とに基づいて、状態価値V(s)を算出し、当該分類に対する衝突危険予測度とする。
【0053】
また、危険推定部38は、分類毎に算出された衝突危険予測度に基づいて、以下の(8)式に従って、現時刻tの衝突危険予測度の総合的な値V*(t)を推定する。
【0054】
【数8】

【0055】
ただし、s は、i番目の分類における時刻tでの状態価値Vであり、wはi番目の分類に対する重みとする。重みは、通常は全ての分類に対して1とするが、事故の被害度などにあわせて、分類ごとに設定しても良い。
【0056】
警報制御部40は、推定された衝突危険予測度の総合的な値が、閾値以上であると判定すると、警報装置24によって、ドライバに対して警報音を出力させる。
【0057】
次に、第1の実施の形態に係る衝突危険推定装置10の作用について説明する。まず、衝突危険推定装置10を搭載した車両の走行中に、コンピュータ22において、GPSセンサ12、車間距離測定部14、加速度センサ16、ブレーキセンサ18、及び車速センサ20の各々から出力された信号を取得して、情報格納部28に記憶すると共に、取得した加速度信号に基づいて、衝突危険度を判定して、情報格納部28に記憶する。一定時間分のデータが情報格納部28に蓄積されると、コンピュータ22において、図3、4に示す分類処理ルーチンが実行される。
【0058】
まず、ステップ100で、センサ情報の種類を識別するための変数iに、初期値0を代入し、ステップ102において、センサ情報の種類Sと、衝突危険度rとの相互情報量I(S;r)を算出する。
【0059】
そして、ステップ104において、相互情報量I(S;r)が、閾値Th以上であるか否かを判定し、相互情報量I(S;r)が、閾値Th以上であれば、ステップ106において、衝突危険度と関係があるか否かを示すベクトルの要素A(S)に、1を代入し、センサ情報の種類Sが衝突危険度と関係があることを登録する。一方、相互情報量I(S;r)が、閾値Th未満であれば、ステップ108において、衝突危険度と関係があるか否かを示すベクトルの要素A(S)に、0を代入し、センサ情報の種類Sについて衝突危険度と関係がないことを登録する。
【0060】
次のステップ110では、定数Nをセンサ情報の種類を示す数とし、変数iが、N−1以上となったか否かを判定する。変数iが、N−1に到達していない場合には、ステップ112で、変数iをインクリメントして、上記ステップ102へ戻る。一方、変数iが、N−1に到達した場合には、ステップ114において、変数iに0を代入すると共に、衝突危険度と関係があるセンサ情報の種類の集合Sを、空集合とする。
【0061】
そして、ステップ116において、A(S)が1であるか否かを判定する。センサ情報の種類Sが、衝突危険度と関係があると登録されていた場合、ステップ118で、センサ情報の集合Sに、センサ情報Sを追加する。一方、センサ情報の種類Sが、衝突危険度と関係がないと登録されていた場合、ステップ120へ移行する。
【0062】
ステップ120では、変数iが、N−1以上となったか否かを判定する。変数iが、N−1に到達していない場合には、ステップ122で、変数iをインクリメントして、上記ステップ114へ戻る。一方、変数iが、N−1に到達した場合には、ステップ123へ移行する。
【0063】
ステップ123では、センサ情報の種類を識別するための変数i、jに、初期値0を代入すると共に、センサ情報の各種類Siについて確保した集合Gを、空集合とする。
【0064】
次のステップ124において、センサ情報の種類Sとセンサ情報の種類Sとが、集合Sに含まれるか否かを判定する。センサ情報の種類Sとセンサ情報の種類Sとの双方が、集合Sに含まれる場合には、ステップ126において、衝突危険度が0より大きいときに検出された、センサ情報の種類Sのセンサ情報とセンサ情報の種類Sのセンサ情報との間の相互情報量I(S;S|r>0)を算出し、閾値Th以上であるか否かを判定する。相互情報量I(S;S|r>0)が閾値Th以上である場合には、ステップ130において、センサ情報の種類Siに対する集合Gに、センサ情報の種類Sを追加して、ステップ132へ移行する。
【0065】
上記ステップ128において、相互情報量I(S;S|r>0)が閾値Th未満である場合には、ステップ132へ移行する。
【0066】
上記ステップ124において、センサ情報の種類Sとセンサ情報の種類Sとの少なくとも一方が、集合Sに含まれない場合には、ステップ132へ移行する。
【0067】
ステップ132では、変数jが、N−1以上となったか否かを判定する。変数jが、N−1に到達していない場合には、ステップ134で、変数jをインクリメントして、上記ステップ124へ戻る。一方、変数jが、N−1に到達した場合には、ステップ136へ移行する。
【0068】
ステップ136では、変数iが、N−1以上となったか否かを判定する。変数iが、N−1に到達していない場合には、ステップ138で、変数iをインクリメントすると共に、変数jに0を代入して、上記ステップ124へ戻る。一方、変数iが、N−1に到達した場合には、分類処理ルーチンを終了する。
【0069】
上記の分類処理ルーチンによって得られた集合G(i=0,・・・,N−1)が、センサ情報の種類を分類した分類結果となる。
【0070】
また、コンピュータ22において、図5に示す学習処理ルーチンが実行される。
【0071】
まず、ステップ150において、GPSセンサ12、車間距離測定部14、加速度センサ16、ブレーキセンサ18、及び車速センサ20の各々から出力された信号を取得して、情報格納部28に記憶する。そして、ステップ152において、取得した加速度信号に基づいて、衝突危険度を判定して、情報格納部28に記憶する。
【0072】
次のステップ154では、情報格納部28に記憶されたデータ数が、所定数以上となったか否かを判定し、情報格納部28に、データが所定数以上蓄積されると、ステップ156へ進む。一方、情報格納部28に記憶されたデータ数が、所定数に到達しない場合には、上記ステップ150へ戻る。
【0073】
ステップ156では、情報格納部28に記憶された各種センサ情報の時系列データと、上記ステップ152で判定された衝突危険度の時系列データとに基づいて、分類毎に、当該分類に属するセンサ情報から変換された状態sと状態価値Vとの対応関係を学習し、ステップ158において、学習結果を学習結果記憶部36に記憶し、学習処理ルーチンを終了する。
【0074】
上記の学習処理ルーチンは定期的に実行され、分類毎の状態sと状態価値Vとの対応関係が定期的に更新される。
【0075】
また、コンピュータ22において、図6に示す危険推定処理ルーチンが実行される。
【0076】
まず、ステップ160で、GPSセンサ12、車間距離測定部14、加速度センサ16、ブレーキセンサ18、及び車速センサ20の各々から出力された信号を取得する。次のステップ162では、センサ情報の分類毎に、当該分類に属する各種センサ情報の、上記ステップ160で取得した信号と、当該分類について学習された状態s及び状態価値Vの対応関係とに基づいて、分類毎に、状態価値を計算して、衝突危険予測度とし、分類毎の衝突危険予測度から、衝突危険予測度の総合的な値を推定する。
【0077】
そして、ステップ164において、上記ステップ162で推定された衝突危険予測度の総合的な値が、閾値以上であるか否かを判定する。推定された衝突危険予測度の総合的な値が閾値未満である場合には、危険推定処理ルーチンを終了する。一方、推定された衝突危険予測度の総合的な値が閾値以上である場合には、このまま自車両が走行していくと衝突する危険性があると判断し、ステップ166において、警報装置24によって警報音を出力させて、危険推定処理ルーチンを終了する。
【0078】
上記危険推定処理ルーチンは、所定時間毎に繰り返し実行され、衝突危険予測度の総合的な値が繰り返し推定される。
【0079】
以上説明したように、第1の実施の形態に係る衝突危険推定装置によれば、検出されるセンサ情報の種類の分類毎に学習した、状態と状態価値との対応関係を用いて、衝突危険予測度を推定しているため、検出されるセンサ情報の種類に変更があった場合であっても、変更がなかったセンサ情報の種類で構成される分類に対する学習結果を再利用することができる。
【0080】
また、ドライバが危険回避するときにとることが多い行為に応じたセンサ情報と衝突危険予測度との関係を学習するため、ドライバが危険回避しなければいけなくなる確率(衝突危険予測度)の高い状況を自動的に検出することができる。
【0081】
また、検出されるセンサ情報の種類の分類毎に、状態と状態価値との対応関係を学習するため、センサの組み合わせが異なる車両であっても、共通して取得できるセンサ情報の分類については、学習結果を共有化することができる。また、センサの組み合わせが変更された場合には、影響があった分類のみを再学習するだけで済むため、学習結果の再利用性が向上する。
【0082】
また、衝突危険度と関連性が強く、かつ、センサ情報の種類間の関連性も強い、センサ情報の種類の組み合わせを同じクラスであると分類することにより、学習結果の再利用性や共有、またセンサ情報の種類が多い場合の学習の効率化を図ることができる。
【0083】
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
【0084】
第2の実施の形態では、車載の衝突危険推定装置とは別のサーバにおいて、学習を行い、学習結果を蓄積している点が、第1の実施の形態と異なっている。
【0085】
図7に示すように、第2の実施の形態に係る衝突危険推定システム200は、車両に搭載された衝突危険推定装置210と、サーバ212とを備えており、衝突危険推定装置210とサーバ212とは、路側に設置された基地局214及びインターネット216を介して接続されている。なお、サーバ212が、学習装置の一例である。また、衝突危険推定装置210は、複数車両に搭載されている。
【0086】
衝突危険推定装置210のコンピュータ222は、情報取得部26と、情報格納部28と、危険度判定部30と、情報格納部28に記憶された各種センサ情報の時系列データ及び衝突危険度の時系列データを、基地局214及びインターネット216を介してサーバ212に送信すると共に、サーバ212から、自車両のセンサ情報の種類に応じた学習結果を受信する通信部232と、学習結果記憶部36と、危険推定部38と、警報制御部40とを備えている。
【0087】
通信部232は、情報格納部28に記憶された各種センサ情報の時系列データ及び衝突危険度の時系列データを、自車両のセンサ情報の種類のリスト(例えば、自車両の位置、車間距離、加速度、ブレーキ量、及び車速を表わすリスト)と共に、基地局214及びインターネット216を介してサーバ212に送信する。
【0088】
通信部232は、自車両のセンサ情報の種類のリストと、学習結果の送信要求とを、基地局214及びインターネット216を介してサーバ212に送信して、自車両の各種センサ情報の分類毎に学習された状態sと状態価値Vとの対応関係を、サーバ212から受信して、学習結果記憶部36に記憶させる。
【0089】
サーバ212は、CPUと、RAMと、後述する学習更新処理ルーチンを実行するためのプログラムを記憶したROMとを備え、機能的には次に示すように構成されている。サーバ212は、衝突危険推定装置210から送信された、各種センサ情報の時系列データ、衝突危険度の時系列データ、及びセンサ情報の種類のリストを受信すると共に、衝突危険推定装置210から送信されたセンサ情報の種類のリストに応じた学習結果を、基地局214及びインターネット216を介して衝突危険推定装置210へ送信する通信部240と、衝突危険推定装置210から受信した、各種センサ情報の時系列データ及び衝突危険度の時系列データを記憶するデータ記憶部242と、様々な車両で検出される各種センサ情報の種類を分類する情報分類部244と、各種センサ情報の時系列データと、各時点で判定された衝突危険度とに基づいて、各種センサ情報と衝突危険予測度との対応関係を学習する学習部246と、対応関係の学習結果を記憶する学習結果記憶部248と、衝突危険推定装置210から送信されたセンサ情報の種類のリストに応じた学習結果を、学習結果記憶部248に記憶された学習結果から選択する学習結果選択部250と、を備えている。
【0090】
通信部240は、様々な車両の衝突危険推定装置210から、各種センサ情報の時系列データ、衝突危険度の時系列データ、及びセンサ情報の種類のリストを受信し、データ記憶部242に記憶させる。
【0091】
データ記憶部242には、様々な車両の衝突危険推定装置210から送信された、各種センサ情報の時系列データ、衝突危険度の時系列データ、及びセンサ情報の種類のリストを記憶している。
【0092】
情報分類部244は、データ記憶部242に記憶されたセンサ情報の種類のリストから、様々な車両で検出され得るセンサ情報の全種類を特定し、センサ情報の全種類を、上記第1の実施の形態と同様に分類する。
【0093】
学習部246は、衝突危険推定装置210から送信されたセンサ情報の時系列データ毎に、以下に説明するように、学習を行う。
【0094】
まず、データ記憶部242に記憶された、対応するセンサ情報の種類のリストを取得し、情報分類部244で分類されたセンサ情報の分類のうち、センサ情報の種類のリスト内のセンサ情報の種類で構成される分類を特定し、特定された分類に対する学習結果を、学習結果記憶部248から取得する。
【0095】
そして、データ記憶部242に記憶された、対応するセンサ情報の時系列データ及び衝突危険度の時系列データを、学習データとして取得し、特定された分類毎に、取得した当該分類に対する学習結果を用いて、当該分類に属するセンサ情報から変換された状態sと状態価値Vとの対応関係を学習し、学習結果記憶部248に記憶された学習結果を更新する。
【0096】
学習結果選択部250は、センサ情報の種類のリストと、学習結果の送信要求とを衝突危険推定装置210から受信したときに、情報分類部244で分類されたセンサ情報の分類のうち、受信したセンサ情報の種類のリスト内のセンサ情報の種類で構成される分類を特定し、特定された分類に対する学習結果を、学習結果記憶部248から選択して取得する。
【0097】
次に、第2の実施の形態に係る衝突危険推定システム200の作用について説明する。
【0098】
まず、衝突危険推定装置210を搭載した車両の走行中に、コンピュータ222において、GPSセンサ12、車間距離測定部14、加速度センサ16、ブレーキセンサ18、及び車速センサ20の各々から出力された信号を取得して、情報格納部28に記憶すると共に、取得した加速度信号に基づいて、衝突危険度を判定して、情報格納部28に記憶する。一定時間分のデータが情報格納部28に蓄積されると、コンピュータ222によって、情報格納部28に記憶された各種センサ情報の時系列データ及び衝突危険度の時系列データを、自車両のセンサ情報の種類のリストと共に、基地局214及びインターネット216を介してサーバ212に送信する。
【0099】
サーバ212では、各車両の衝突危険推定装置210から受信したデータを、データ記憶部242に格納する。
【0100】
また、サーバ212は、データ記憶部242に記憶されたセンサ情報の種類のリストから、センサ情報の全種類を特定し、上記図3、4の分類処理ルーチンと同様に、特定したセンサ情報の全種類を分類する。
【0101】
また、サーバ212は、図8に示す学習更新処理ルーチンを実行する。まず、ステップ260において、衝突危険推定装置210から学習データ(各種センサ情報の時系列データ、衝突危険度の時系列データ、及びセンサ情報の種類のリスト)を受信したか否かを判定する。学習データを受信すると、ステップ262へ進み、学習データのセンサ情報の種類のリスト内で構成されるセンサ情報の分類の各々について、既に分類済みであるか否かを判定する。既に分類済みである場合には、ステップ264において、学習結果記憶部248に分類結果がある分類の各々について、学習結果記憶部248から、当該分類に対する学習結果を選択し、選択された学習結果を用いて、当該分類に属するセンサ情報から変換された状態sと状態価値Vとの対応関係を学習し、学習結果記憶部248に記憶された学習結果を更新する。一方、学習データのセンサ情報の種類のリスト内で構成されるセンサ情報の分類の各々について、分類結果がない場合には、ステップ266へ移行する。
【0102】
なお、衝突危険推定装置210からの学習データの受信に応じた、上記ステップ264における学習結果の選択結果を記憶しておき、上記ステップ264における学習結果の選択は、衝突危険推定装置210からの学習データに応じて学習結果を初めて更新するときに一度だけ行うようにしてもよい。
【0103】
ステップ266では、学習データのセンサ情報の種類のリストについて、センサ情報の分類を行う。このとき、上記図3、4に示す分類処理ルーチンと同様に、センサ情報の分類が行われる。
【0104】
そして、ステップ268において、上記ステップ266で分類されたセンサ情報の分類の各々について、学習結果がない分類があるか否かを判定する。上記ステップ266で分類されたセンサ情報の分類の各々について、既に学習結果がある場合には、新たな分類がなく、既に学習済みであると判断し、学習更新処理ルーチンを終了する。
【0105】
一方、上記ステップ268において、学習結果がない分類があったと判定された場合には、新たな分類が追加されたと判断し、ステップ270において、当該分類の各々について、学習データの当該分類に属するセンサ情報に基づいて、当該分類に属するセンサ情報から変換された状態sと状態価値Vとの対応関係を学習する。そして、ステップ272において、学習結果を学習結果記憶部248に記憶し、学習更新処理ルーチンを終了する。
【0106】
また、衝突危険推定装置210は、自車両のセンサ情報の種類のリストと、学習結果の送信要求とを、基地局214及びインターネット216を介してサーバ212に送信する。このとき、サーバ212は、受信したセンサ情報の種類のリスト内で構成される分類に対する学習結果(状態sと状態価値Vとの対応関係)を、学習結果記憶部248に記憶された学習結果から選択して取得し、取得した学習結果を、基地局214及びインターネット216を介して衝突危険推定装置210に送信する。衝突危険推定装置210は、受信した学習結果を、学習結果記憶部36に記憶する。なお、衝突危険推定装置210からの送信要求に応じた、学習結果の選択結果を記憶しておき、学習結果の選択は、衝突危険推定装置210が学習結果を初めて利用するときに一度だけ行うようにしてもよい。
【0107】
また、衝突危険推定装置210は、定期的に、自車両のセンサ情報の種類のリストと、学習結果の送信要求とをサーバ212に送信し、学習結果記憶部36に記憶された学習結果を最新のものに更新する。
【0108】
また、衝突危険推定装置210は、上記図6の危険推定処理ルーチンと同様に、衝突危険予測度の総合的な値を推定し、警報装置24を制御する。
【0109】
以上説明したように、第2の実施の形態に係る衝突危険推定システムによれば、複数の衝突危険推定装置と接続されたサーバにおいて、学習データを収集し、状態sと状態価値Vとの対応関係を学習し、学習結果を蓄積することにより、複数の衝突危険推定装置において、学習結果を容易に共有することができる。
【0110】
また、検出されるセンサ情報の種類の分類毎に、状態と状態価値との対応関係を学習するため、センサの組み合わせが異なる車両であっても、共通して取得できるセンサ情報の分類については、サーバに蓄積された学習結果を共有化することができる。
【0111】
なお、上記の第1の実施の形態〜第2の実施の形態では、操作状態、走行状態、及び走行環境状態として、自車位置、車間距離、加速度、ブレーキ量、及び車速を検出する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、自車位置、車間距離、自車両から特定地点(交差点、歩行者、自転車など)までの距離及び角度、道路構造(道幅や車線数、信号有無など)、車速、加速度、ロール、ピッチ、ヨー方向の角加速度、アクセル及びブレーキの踏み込み量、操舵角、及びこれら全ての情報の1次微分量、2次微分量、1次積分量、並びにその組み合わせにより算出可能な量における、任意の組み合わせを、検出するようにしてもよい。
【0112】
また、閾値以上の衝突危険度が判定されたときに検出された複数種類のセンサ情報の種類間の相互情報量、及び衝突危険度とセンサ情報の各種類との間の相互情報量に基づいて、センサ情報の種類を分類する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、閾値以上の衝突危険度が判定されたときに検出された複数種類のセンサ情報の種類間の相互情報量、衝突危険度とセンサ情報の各種類との間の相互情報量、条件なしの複数種類のセンサ情報の種類間の相互情報量、及び複数種類のセンサ情報の種類間の相関係数の少なくとも1つに基づいて、センサ情報の種類を分類するようにしてもよい。
【0113】
また、加速度に基づいて、衝突危険度を判定する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、ブレーキ操作量又はハンドル操作量に基づいて、衝突危険度を判定するようにしてもよい。また、加速度、ブレーキ操作量、及びハンドル操作量の任意の組み合わせに基づいて、衝突危険度を判定するようにしてもよい。
【0114】
また、分類毎に算出された衝突危険予測度を、重み付き加算することにより、衝突危険予測度の総合的な値を推定する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、分類毎に算出された衝突危険予測度の最大値を、衝突危険予測度の総合的な値として推定するようにしてもよい。
【0115】
また、衝突危険予測度の総合的な値が閾値以上であった場合に、警報音を出力する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、音声を出力してもよいし、視覚情報により警報メッセージを提示するようにしてもよい。あるいは、常に、推定された衝突危険予測度の総合的な値を、視覚情報により提示するようにしてもよい。
【0116】
なお、本発明のプログラムは、記録媒体に格納して提供することができる。
【符号の説明】
【0117】
10、210 衝突危険推定装置
12 GPSセンサ
14 車間距離測定部
16 加速度センサ
18 ブレーキセンサ
20 車速センサ
22、222 コンピュータ
26 情報取得部
28 情報格納部
30 危険度判定部
32 情報分類部
34 学習部
36 学習結果記憶部
38 危険推定部
40 警報制御部
200 衝突危険推定システム
212 サーバ
244 情報分類部
246 学習部
248 学習結果記憶部
250 学習結果選択部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行状態、ドライバが前記車両を操作したときの操作状態、又は前記車両の周辺の走行環境を示す環境状態を含む複数種類の状態を検出する状態検出手段と、
前記複数種類の状態を分類した分類毎に学習した、前記分類に属する状態と危険予測度との対応関係を記憶した記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記対応関係と、前記状態検出手段によって検出された前記複数種類の状態とに基づいて、前記分類毎に、対応する前記危険予測度を求め、前記危険予測度の総合的な値を推定する推定手段と、
を含む危険推定装置。
【請求項2】
前記記憶手段に記憶された前記対応関係を、前記分類毎に、前記分類に属する状態と、前記状態が検出された時について求められた危険度とを学習データとして学習されたものとした請求項1記載の危険度推定装置。
【請求項3】
前記複数種類の状態の分類を、閾値以上の前記危険度が求められたときに検出された前記複数種類の状態間の相互情報量、前記危険度と各種類の状態との間の相互情報量、前記複数種類の状態間の相互情報量、及び前記複数種類の状態間の相関係数の少なくとも1つに基づいて分類されたものとした請求項2記載の危険度推定装置。
【請求項4】
前記記憶手段に記憶された前記対応関係を、前記学習データに基づいて前記対応関係を学習する学習装置によって学習されたものとした請求項2又は3記載の危険度推定装置。
【請求項5】
前記学習装置は、更に、前記複数種類の状態の分類を行う請求項4記載の危険度推定装置。
【請求項6】
前記推定手段は、前記分類毎に求められた前記危険予測度を重み付き加算することにより、前記危険予測度の総合的な値を推定する請求項1〜請求項5の何れか1項記載の危険度推定装置。
【請求項7】
前記推定手段は、前記分類毎に求められた前記危険予測度の最大値を、前記危険予測度の総合的な値として推定する請求項1〜請求項5の何れか1項記載の危険度推定装置。
【請求項8】
車両の走行状態、ドライバが前記車両を操作したときの操作状態、又は前記車両の周辺の走行環境を示す環境状態を含む複数種類の状態を分類した分類毎に学習した、前記分類に属する状態と危険予測度との対応関係を記憶した記憶手段を含むコンピュータを、
前記記憶手段に記憶された前記対応関係と、前記複数種類の状態を検出する状態検出手段によって検出された前記複数種類の状態とに基づいて、前記分類毎に、対応する前記危険予測度を求め、前記危険予測度の総合的な値を推定する推定手段
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−59058(P2012−59058A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−202242(P2010−202242)
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】