説明

原反ロールの装架装置

【課題】作業者の締め付け感覚の個人差に拘わらず、原反ロールを支持軸上の規定位置に常に適切な締め付けトルクで押圧挟持して装架することができる原反ロールの装架装置を提供する。
【解決手段】原反ロールを支持する円筒状の支持軸6への装架装置であって、センタリング機構7が、該支持軸6の軸方向に沿って移動して該原反ロールの心材の両端に当接する一対の押圧片22,36を支持するスライダー20,26と、該一対のスライダーの一方が螺合する右ネジ部14aと該一対のスライダーの他方が螺合する左ネジ部14bとを有して、正逆回転されることにより該一対のスライダーを相互に近接離間移動させる送りネジ14と、該送りネジの軸端部に回転力を入力する入力部材18と、該入力部材から該一対のスライダーに至る回転トルク伝達経路の途中に介在されて所定値を超えたトルクが作用すると空転するトルクリミッター16とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は原反ロールの装架装置に係わり、より具体的には、原反ロールを支持する支持軸に設けられて当該原反ロールの装架位置を規定の位置に案内して固定するセンタリング機構部の改良技術に関する。
【背景技術】
【0002】
包装フィルム等のような長尺な帯状物を芯材にロール状に巻き取ってなる原反ロールから、その帯状物を連続的に、あるいは間欠的に繰り出し可能に支持するための原反ロールの装架装置として、例えば、実公昭56−24162号公報に示されているものが知られている。
【0003】
すなわち、上記公報の装架装置では、図6に示すように、機枠等に設けられて原反ロールEを支持する支持軸Aには円筒状のものが使用されており、当該支持軸Aの内部には、左ネジ部B1と右ネジ部B2とが同軸上に一体形成された送りネジBが当該支持軸Aに対して相対回転可能に支持されて挿入されている。そして、この送りネジBの左ネジ部B1と右ネジ部B2には、それぞれスライダーCが螺着されており、これらのスライダーCには径方向外方に突出する係合片C1がそれぞれ形成され、かつ、当該係合片C1は円筒状の支持軸Aに形成されてその軸方向に沿って延びる溝部A1から外部に突出されている。つまり、送りネジBを支持軸Aに対して相対的に正逆回転させると、2つのスライダーCはそれぞれ左ネジ部B1及び右ネジ部B2上を逆方向に移動して相対的に近接離間移動するようになっている。ここで、左ネジ部B1と右ネジ部B2とは等ピッチで形成されており、よって2つのスライダーは送りネジBの回転数に応じて互いに等距離だけ近接離間移動する。
【0004】
そして、各スライダーCの係合片C1には、支持軸A上を摺動する押圧片Dが係合されており、これら2つの押圧片DはスライダーCの近接離間移動に伴って近接離間移動して、近接移動持には原反ロールEの芯材の中心孔E1の両側端に嵌入当接して、当該原反ロールEを押圧挟持するようになっている。即ち、押圧片Dは常に中心位置から同距離離れて位置するので、原反ロールEはその幅寸法に拘わらず、容易にその幅方向の中心部が規定位置にセンタリングされて装架されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実公昭56−24162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来のような装架装置であると、原反ロールの装架時における送りネジBの締め込み力の調整が一定せず、作業者によってその締め付け具合(締め付けトルク)にバラつきが生じ易いと言う問題がある。
【0007】
即ち、一般的に、原反ロールの芯材には紙管が多用されているのであるが、このような紙管の芯材であると、その剛性は低くて柔らかいので、送りネジBによる適切な締め付け具合(締め付けトルク)がその反力からは判別し難く、これ故、締め込み過ぎを招いてしまい易い。そして、この様な締め込み過ぎが生じると、押圧片Dが紙管に食い込み過ぎて紙管を圧壞させてしまうばかりか、当該押圧片D等からなる装架装置の押圧機構部にも損傷を生じてしまう虞があった。
【0008】
一方、当該押圧機構部の損傷等を畏れて、締め付け具合(締め付けトルク)が不足してしまうと、帯状物の原反ロールからの繰り出し中に原反ロールEの固定が緩み、繰り出される帯状物に蛇行が生じてしまうと言った不具合を生じてしまうことになる。
【0009】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、作業者の締め付け感覚の個人差に拘わらず、原反ロールの幅方向中央部の位置を支持軸上の規定位置に常に適切な締め付けトルクでセンタリングして押圧挟持することができる原反ロールの装架装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明では、原反ロールを支持する支持軸に、該原反ロールの幅方向のセンター位置を該支持軸上の規定位置に案内して固定するセンタリング機構が設けられた原反ロールの支持装置において、該センタリング機構を、該支持軸の軸方向に沿って移動して該原反ロールの心材の両端に当接する一対の押圧片を支持するスライダーと、該一対のスライダーの一方が螺合する右ネジ部と該一対のスライダーの他方が螺合する左ネジ部とを有して、正逆回転されることにより該一対のスライダーを相互に近接離間移動させる送りネジと、該送りネジの軸端部に回転力を入力する入力部材と、該入力部材から該一対のスライダーに至る回転トルク伝達経路の途中に介在されて所定値を超えたトルクが作用すると空転するトルクリミッターと、を備えて構成することを特徴とする。
【0011】
ここで、前記トルクリミッターは、前記回転トルク伝達経路の途中の前記軸端部と前記入力部材との間に介在されている構成となし得る。
【0012】
また、前記一対のスライダーが前記送りネジに螺合する内筒と前記押圧片を支持する外筒とに分割形成されており、前記トルクリミッターが該内筒と該外筒との間に組み込まれて介在されている構成となし得る。
【発明の効果】
【0013】
上記構成に係る本発明の原反ロールの装架装置によれば、トルクリミッターで設定した所定の最適な締め付けトルク値を超えた回転力が入力部材に入力された場合には、回転トルク伝達経路の途中に介在された当該トルクリミッターが機能して空回りするから、送りネジによる一対のスライダーの近接方向への推進力は遮断されて、一対のスライダーの相対的な近接移動を抑止することができる。
【0014】
このため、作業者の締め付け感覚に個人差があっても、当該トルクリミッターが空回りするまで締め付けて原反ロールを支持軸上に装架するだけで、常に最適な締め付けトルクで原反ロールを押圧挟持して装架することができ、もって締め付け過ぎによる損傷や、締め付け不足による不具合等を未然に防止することができる。
【0015】
即ち、送りネジの軸端部と入力部材との間にトルクリミッターを介在させた場合には、当該トルクリミッターで設定した所定の締め付けトルク値を超える回転力は当該送りネジには伝わらずに、当該トルクリミッターが空回りして送りネジの回転が止まり、もって一対のスライダーはその相対的な近接移動が抑止される。
【0016】
また、前記一対のスライダーのそれぞれにトルクリミッターを組み込んで介在させた場合には、入力部材から送りネジに伝達される回転力はこれに螺合したスライダーの内筒に伝わるが、当該トルクリミッターで設定した締め付けトルク値を超えると、当該トルクリミッターが機能して、内筒と外筒とが相対回転して内筒が空回りをし、内筒部材が送りネジと一体に供回りして軸方向への推進力が遮断され、もって一対のスライダーはその相対的な近接移動が抑止される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る原反ロールの装架装置の全体を示す正面図である。
【図2】図1中に示す支持軸を拡大して示した断面図である。
【図3】図2中で右側に示されている押圧片部分を拡大して示す断面図である。
【図4】図3中のIV−IV線部位の矢視断面図である。
【図5】図3において押圧片が支持軸内に埋没した状態を示す断面図である。
【図6】従来の装架装置の支持軸を示すもので、(a)はその支持軸の全体を示す図、(b)はその要部を拡大して示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明に係る原反ロールの装架装置に付いて、その好ましい実施の形態を添付図面を参照して詳述する。
【0019】
図1に示すように、機枠2の所定位置に固定設置された装架装置4の支持軸6に、長尺な帯状フィルムを巻回してなる原反ロール8が装着されている。この装架装置4は、機枠2の所定位置に配設された支持軸支承装置10と、この支持軸支承装置10に対して摺動並びに回転自在に配設された支持軸6とから大略構成されており、支持軸6はその基端側が支承装置10に片持ち状に支承されている。
【0020】
そして、図2に示すように、この支持軸6は円筒状をなしており、その内部には原反ロールを当該支持軸6上の規定位置に案内して固定するセンタリング機構7が設けられていて、このセンタリング機構7は下記のようにして構成されている。
【0021】
即ち、支持軸6の先端側の端部内には軸受12が固着され、この軸受12には送りネジ14の一端が回動自在に軸支されている。この送りネジ14は、その略中央部を境にして一方側には右ネジ14aが、他方側には左ネジ14bが夫々そのネジピッチを等しくされて形成されている。更に、この送りネジ14の一端部は軸受12より外方に突出配置されており、その突出端の軸端部にトルクリミッター16を介して回転力入力部材としてのハンドル18が固着されている。
【0022】
そして、送りネジ14の右ネジ14a部には、支持軸6の内径と略同一径からなり、その中心位置に右ネジ14aと螺合する雌ねじが螺設された円柱状の第1スライダー20が螺着され、その第1スライダー20の外周側面には、径方向外方に突出する第1押圧片22が固着されている。そして、その第1押圧片22は、支持軸6に形成されてその軸方向に沿って延びる長溝6a内に挿入配置されていて、第1押圧片22の先端部はその長溝6aより外方に突出している。すなわち、第1スライダー20及び第1押圧片22はその回転が規制されているから、ハンドル18を回動させて送りネジ14を回転させると、その回転に伴って第1スライダー20及び第1押圧片22は長溝6aに沿って前後進移動することになる。
【0023】
一方、送りネジ14の反対側の左ネジ14b部には、図3に詳細に示すように、内部に雌ネジ部が螺設された中空のスリーブ24が挿着されている。このスリーブ24は、その外周側面の両端部に一段縮径された第1,第2の段部24a,24bがそれぞれ形成されている。そして、第1の段部24aの外周にはその段部24aの長さと同一長さからなり、かつ支持軸6の内径と略同一径からなる略円柱状の第2スライダー26が一体的に固着されており、この第2スライダー26はスリーブ24と一体となって移動するようになっている。一方、第2の段部24bの外周には、その段部の長さより短い幅からなり、かつ支持軸6の内径より一回り小さな外径からなる略円柱状の固定部材28が摺動可能に挿着されている。そして、この固定部材28の外周面には120度間隔で比較的底浅な凹部28aが穿設されており、この凹部28a内にはスプリング30により径方内外方に向けて付勢されたストッパー板32が内蔵されている。そして、このストッパー板32の付勢力により固定部材28が支持軸6の所定位置に固定されるようになっている。
【0024】
さらに、第2スライダー26並びに固定部材28には、図3及び図4に示すように、その外周面から内方に向けて120度間隔に凹状切欠部26a,28bが3カ所に穿設され、その凹状切欠部26a,28b間に3組のリンク機構34が設けられている。すなわち、このリンク機構34は2本のリンク部材36,36を有し、両リンク部材36,36はその各基端部が各凹状切欠部26a,28b内に渡設されたピン38,38に回動自在に枢着されているとともに、その各先端部は互いにピン40にて回動可能に枢着されて構成されている。そして、これらの3組のリンク機構34の夫々の両リンク部材36,36の先端部は、支持軸6に軸方向に沿って穿設された3本の長溝6b内に夫々挿入配置されている。これによりスリーブ24はその回転が抑制されるようになっている.また、これらリンク部材36,36が第2押圧片になっている。すなわち、第2スライダー26及び第2押圧片をなすリンク部材36はその回転が規制されているから、ハンドル18を回動させて送りネジ14を回転させると、その回転に伴って第2スライダー26及び第2押圧片のリンク部材36は長溝6aに沿って前後進移動することになる。
【0025】
そして、以上の様に構成された本実施形態の原反ロールの装架装置4では、図1及び図3に示すように、原反ロール8はその芯材の紙管8aが支持軸6に嵌装支持されて、当該紙管8aの外周に巻き取られたフィルム等の帯状物が繰り出し自在に装架され、その紙管8aの両側喘は第1押圧片22並びに第2押圧片をなすリンク部材36にて押圧挟持される。そして、この装架状態から原反ロール8を取外す場合には、ハンドル18を所定方向に回転させる。すると、第1押圧片22は、図示する左方に後退移動し、原反ロール8から離反していく。一方、第2押圧片たるリンク機構34のリンク部材36は、図示する右方に後退しながらその先端部が支持軸の中心に向けて下降移動し支持軸6内に入り込む(図5参照)。
【0026】
すなわち、送りネジ14が所定方向に回転すると、それに伴いスリーブ24も図中の右方に向けて後退移動する。すると、スリーブ24に固定された第2スライダー26も後退移動する。しかし、固定部材28は、支持軸6に対して相対移動を抑制されているため、スリーブ24の第2の段部24bが固定部材28内を摺動しながら後退移動し、固定部材28自体はその位置に止まる。従って、第2スライダー26と固定部材28との距離が長くなり、それにともない両リンク部材36,36の先端部が下降移動するのである。
【0027】
このようにして、リンク部材42の先端部が支持軸6内に入り込むため、支持軸6の先端側の外周面には突出物がなくなり、原反ロール8を容易に取外すとともに他の原反ロール8に交換して容易に支持軸6に取付けることができる。尚、本明細書中でリンク部材36(第2押圧部材)が支持軸6内にほぼ入り込むとは、支持軸6から原反ロール8を取り外す際にそのリンク部材36が邪魔にならない程度に入り込むことをいう。
【0028】
次に、他の原反ロール8を支持軸6に取付けた後、その原反ロール8の幅方向の中心部を規定位置に位置合せをするには、ハンドル18を上記と逆の方向に回転することにより容易に行うことができる。
【0029】
すなわち、第1押圧片22は、ハンドル18の回転にともなう送りネジ14の回転により徐々に原反ロール8に向けて前進移動する。一方、原反ロール8に近接する側のリンク部材36は、その基端側を中心にして徐々に反時計方向に回動し、その先端部が起き上がって支持軸の径方向外方に向けて突出すると共に、原反ロール8の側端部と当接する箇所が徐々に前進移動していく。
【0030】
そして、第1押圧片22と第2押圧片としてのリンク部材36とは、送りネジの回転に伴って共に同量ずつ支持軸6の軸方向中央部に向けて前進して相互に近接していくので、原反ロール8の幅方向の中央部を、常に支持軸6の略中央部の規定位置上に容易にセンタリングして位置合せさせつつ、当該原反ロール8の紙管8aの両端部に第1押圧片と第2押圧片のリンク部材36とを当接させて押圧挟持することかできるのである。
【0031】
なお、リンク部材36,36が完全に起立し、第3図に示す元の状態に復帰しても、リンク部材42が原反ロール8の紙管8aの側端部に当接しない場合でも、更にハンドル18を回転させ続けることにより位置合せをすることができる。すなわち、図3に示す状態から更に送りネジ14を回転させスリーブ24を前進(図中左側)移動させようとすると、固定部材28がスリーブ24の第2の段部24bの奥面から前方への付勢力を受けるが、当該固定部材28はスプリング30の押圧力によりその移動を抑制されているにすぎないため、スリーブ24から受ける前方への付勢力がスプリング30の押圧力による移動抑制力に打ち勝ち、リンク部材36,36が第2図の状態を維持しながら原反ロール8の紙管8aに当接するまで前進移動する。これにより位置合せをすることができるのである。
【0032】
そして、紙管8aの両側端部に第1押圧片22と第2押圧片のリンク部材36とが当接した以後もハンドル18が回転され続けると、その当接部の押圧力が高まってその反力が大きくなっていく。このためハンドル18を回転させるための操作力、つまりハンドルに入力する回転トルク値も大きくなっていく。そして、この回転トルク値が所定値を超えると、ハンドル18と送りネジ14の軸端部との間の回転トルク伝達経路の途中に介在されたトルクリミッター16が機能してハンドル18は空転し始めることになる。
【0033】
従って、トルクリミッター16の作動設定トルク値を、第1押圧片20と第2押圧片のリンク部材36とによる紙管8aへの適切な押圧力に相応させておくことで、作業者の操作力の個人差に拘わらず、常に過不足のない最適な押圧力で原反ロール8の紙管8aを押圧して挟持することができるようになる。ここで、トルクリミッター18の作動設定トルク値は3.3〜5.4(N・m)の範囲内程度とするのが好ましい。
【0034】
《その他の実施形態》
上記した実施形態では、帯状フィルムの原反ロール8を装架する場合について説明したが、本発明では上記した実施形態に限ることなく、ロール状に巻き取られた帯状物の原反ロールから帯状物を連続的に、あるいは間欠的に引き出し供給する原反ロールの装架装置であればあらゆるものに使用することができる。
【0035】
また、送りネジ14を回動する手段として上記実施例ではハンドル18を用いているが、例えばモータなど種々の手段を用いることができる。
【0036】
さらにまた、本実施例では支持軸6には120°ごとに放射状にして、第1押圧片及び第2押圧片のリンク部材36を設けているがその個数は限定されることはない。
【0037】
また、上記実施形態では、トルクリミッター16を回転トルク伝達経路の途中となる部位として、送りネジ14の軸端部とハンドル18との間に介在させる例を示したが、当該トルクリミッターは一対のスライダーのそれぞれに組み込む様にしても良い。即ち、図示しないが、スライダーを送りネジに螺合する内筒と押圧片を支持する外筒とに分離して、これらの内筒と外筒との間にトルクリミッターを介在させる様に構成する。
【0038】
そして、この様に構成した場合には、ハンドルから所定値以上の回転トルクが入力されると、当該トルクリミッターが機能して内筒は外筒に対して相対回転して空転するようになる。つまり、所定値を超えた過大な回転トルクが内筒から外筒に伝えられると、回転が規制されている外筒からの回転トルク反力も過大になって、その間に介在されたトルクリミッターが機能し、内筒にはその回転を抑止するトルク反力が外筒側から得られなくなる。このため、内筒は送りネジと一体に供回りをし始めて内筒には送りネジの回転に伴う軸方向への推進力が生じなくなり、もって内筒と外筒とからなるスライダーの軸方向への移動が抑止されて、一対のスライダーの相対的な近接移動が遮断されることになる。
【符号の説明】
【0039】
4 装架装置
6 支持軸
7 センタリング機構
8 原反ロール
14 送りネジ
14a 右ネジ部
14b 左ネジ部
16 トルクリミッター
18 ハンドル(入力部材)
20 第1スライダー
22 第1押圧片
26 第2スライダー
36 リンク部材(第2押圧片)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原反ロールを支持する円筒状の支持軸に、該原反ロールを該支持軸上の規定位置に案内して固定するセンタリング機構が設けられている原反ロールの装架装置であって、
該センタリング機構が、
該支持軸の軸方向に沿って移動して該原反ロールの心材の両端に当接する一対の押圧片を支持するスライダーと、
該一対のスライダーの一方が螺合する右ネジ部と該一対のスライダーの他方が螺合する左ネジ部とを有して、正逆回転されることにより該一対のスライダーを相互に近接離間移動させる送りネジと、
該送りネジの軸端部に回転力を入力する入力部材と、
該入力部材から該一対のスライダーに至る回転トルク伝達経路の途中に介在されて所定値を超えたトルクが作用すると空転するトルクリミッターと、
を備えていることを特徴とする原反ロールの装架装置。
【請求項2】
前記トルクリミッターが、前記軸端部と前記入力部材との間に介在されていることを特徴とする請求項1に記載の原反ロールの装架装置。
【請求項3】
前記一対のスライダーが前記送りネジに螺合する内筒と前記押圧片を支持する外筒とに分割形成されており、前記トルクリミッターが該内筒と該外筒との間に組み込まれて介在されていることを特徴とする請求項1に記載の原反ロールの装架装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−201623(P2011−201623A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−68664(P2010−68664)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(000206093)大森機械工業株式会社 (138)
【Fターム(参考)】