説明

反転装置

【課題】本発明の目的は、反転対象物を2方向に反転可能な反転装置、反転システム、及び、反転方法を提供することである。
【解決手段】反転装置は、ベース100上を走行するタワー120と、タワー120を昇降するリフター121と、反転対象物を保持する対象物保持部130と、車輪走行ベース110と、対象物保持部130に回転可能に取り付けられた車輪軸137と、車輪軸ロック114とを具備する。車輪軸137は、車輪走行ベース110上を転がる車輪136を備える。対象物保持部130は、車輪軸137に平行な回転軸135を介してリフター121に取り付けられる。車輪軸ロック114は、車輪136が車輪走行ベース110上を転がらないように、且つ、車輪軸137が対象物保持部130に対して回転可能なように車輪軸137をロックする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1を参照して、航空機の主翼の組み立て工程を説明する。凸面側85aが上を向き凹面側85bが下を向いた姿勢で上側パネル85が翼構造87の上側に取り付けられ、凸面側86aが下を向き凹面側86bが上を向いた姿勢で下側パネル86が翼構造87の下側に取り付けられる。
【0003】
組み立て工程の前工程において、凸面側85aが上を向くように上側パネル85が反転され、凸面側86aが下を向くように下側パネル86が反転される。
【0004】
特許文献1及び2は、従来の反転装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3614612号公報
【特許文献2】特開平4−331106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、反転対象物を2方向に反転可能な反転装置、反転システム、及び、反転方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、(発明を実施するための形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0008】
本発明による反転装置(10)は、ベース(100)上を走行するタワー(120)と、前記タワーを昇降するリフター(121)と、反転対象物(70)を保持する対象物保持部(130)と、車輪走行ベース(110)と、前記対象物保持部に回転可能に取り付けられた車輪軸(137)と、車輪軸ロック(114)とを具備する。前記車輪軸は、前記車輪走行ベース上を転がる車輪(136)を備える。前記対象物保持部は、前記車輪軸に平行な回転軸(135)を介して前記リフターに取り付けられる。前記車輪軸ロックは、前記車輪が前記車輪走行ベース上を転がらないように、且つ、前記車輪軸が前記対象物保持部に対して回転可能なように前記車輪軸をロックする。
【0009】
反転装置(10)は、制御装置(140)を更に具備する。前記制御装置は、前記車輪軸ロックが前記車輪軸をロックしない状態、且つ、前記回転軸が前記車輪軸より第1方向前方側にあるように前記タワーを停止させた状態で前記リフターを下降させることで、前記対象物保持部を第1反転方向に反転する。前記制御装置は、前記車輪軸ロックが前記車輪軸をロックした状態で前記回転軸が前記車輪軸を中心とする円運動をするように前記タワーの走行及び前記リフターの昇降を制御することで、前記対象物保持部を前記第1反転方向の逆の第2反転方向に反転する。前記制御装置は、前記対象物保持部を前記第2反転方向に反転するとき、前記タワーを前記第1方向前方側の逆の第1方向後方側に走行させる。
【0010】
反転装置(10)は、連結器(115、122)を具備する。前記車輪走行ベースは、前記ベースに対して固定された固定部(111)と、前記タワーと平行に走行可能なタワー追従部(112)とを備える。前記車輪軸ロックは、前記タワー追従部に設けられる。前記連結器は前記タワー追従部を前記タワーに連結する。
【0011】
前記車輪走行ベースは、前記車輪軸を昇降させる車輪軸リフター(113)を備える。
【0012】
前記対象物保持部は、フレーム(131)と、前記フレームに取り付けられたクランプ装置(132)とを備える。前記車輪軸は回転可能に前記フレームに取り付けられる。前記フレームは前記回転軸を介して前記リフターに取り付けられる。前記クランプ装置は、前記反転対象物をクランプする。
【0013】
前記クランプ装置は、前記反転対象物に接触する面板(133a、134a)を備える。前記面板は交換可能である。
【0014】
前記クランプ装置は、位置の調節が可能なように前記フレームに取り付けられる。
【0015】
本発明による反転システムは、パネル(70)の端縁部分(72)を下から支持するパネル端縁支持装置(30)と、前記パネルがもたせかけられるパネル面支持装置(20)と、反転装置(10)とを具備する。前記反転装置は、ベース(100)上を走行するタワー(120)と、前記タワーを昇降するリフター(121)と、前記パネル端縁支持装置及び前記パネル面支持装置から前記パネルを受け取り、前記パネルを保持するパネル保持部(130)と、車輪走行ベース(110)と、前記パネル保持部に回転可能に取り付けられた車輪軸(137)と、車輪軸ロック(114)とを備える。前記車輪軸は、前記車輪走行ベース上を転がる車輪(136)を備える。前記パネル保持部は、前記車輪軸に平行な回転軸(135)を介して前記リフターに取り付けられる。前記車輪軸ロックは、前記車輪が前記車輪走行ベース上を転がらないように、且つ、前記車輪軸が前記パネル保持部に対して回転可能なように前記車輪軸をロックする。
【0016】
前記パネル端縁支持装置は、前記端縁部分を支持するパネル受け部(320)と、前記パネル受け部を昇降させ、前記パネル受け部を前記タワーの走行方向に進退させる送り装置(305、315)とを備える。
【0017】
前記パネル受け部は、前記送り装置によって昇降及び進退されるスライド体(321)と、前記スライド体に対して昇降するブロック支持部(322)と、前記ブロック支持部に取り付けられ、前記端縁部分を支持するパネル受けブロック(325)と、前記ブロック支持部を上方に付勢する第1ばね(326)とを備える。前記スライド体は、ストッパー(321a)を備える。前記ブロック支持部は、前記ストッパーに突き当たることで前記スライド体に対する下降を停止する。
【0018】
前記パネル受けブロックは、前記タワーの走行方向に進退可能に前記ブロック支持部に取り付けられる。前記パネル受け部は、前記パネル受けブロックに作用する前記タワーの走行方向の力を受ける第2ばね(327)を備える。
【0019】
前記パネル受け部は切れ込み部(325a)を備える。前記パネル端縁支持装置は、前記切れ込み部に前記端縁部分が配置されたことを検知する検知器(330)を備える。
【0020】
本発明による反転システムは、前記端縁部分に取り付けられる保護カバー(60)を更に具備する。前記端縁部分は、前記保護カバーに覆われる第1部分と、前記保護カバーに覆われない第2部分とを備える。前記検知器は、発光部(323)と、受光部(324)とを備える。前記発光部及び前記受光部は、前記保護カバーが前記切れ込み部に接触した状態で前記第2部分が前記発光部と前記受光部の間の光路を遮断するように配置される。
【0021】
本発明による反転システムは、前記端縁部分に取り付けられる保護カバー(60)を更に具備する。前記保護カバーが前記パネル端縁支持装置に接触する。
【0022】
前記パネル面支持装置は、前記パネルを支持する複数のパネル支持部(201)と、前記複数のパネル支持部をそれぞれ進退させる複数の送り装置(202)とを備える。前記複数の送り装置は、前記複数のパネル支持部を所定の曲面上に配置する。
【0023】
本発明による反転システムは、位置決めツール(40)を更に具備する。前記位置決めツールは、テーブル(400)と、前記テーブルに設けられたスライドガイド(401)と、前記スライドガイドに沿ってスライドするスライド台(410)と、前記スライド台に支持されるレーザーポインター(420)と、前記スライド台を所定の複数位置の任意の一つで前記テーブルに係止する係止部(402、411)とを備える。
【0024】
本発明による反転方法は、第1反転方向に対象物保持部(130)を反転するステップと、前記第1反転方向の逆の第2反転方向に前記対象物保持部を反転するステップとを具備する。車輪軸(137)が回転可能に前記対象物保持部に取り付けられる。前記対象物保持部は、前記車輪軸に平行な回転軸(135)を介してリフター(121)に取り付けられる。前記リフターはタワー(120)を昇降可能である。前記第1反転方向に前記対象物保持部を反転するステップは、前記リフターを下降させながら前記車輪軸が備える車輪(136)を車輪走行ベース(110)上を転がすステップを備える。前記第2反転方向に前記対象物保持部を反転するステップは、前記車輪軸の位置を固定しながら、前記回転軸が前記車輪軸を中心とする円運動をするように前記タワー及び前記リフターをそれぞれ走行及び昇降させるステップを備える。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、反転対象物を2方向に反転可能な反転装置、反転システム、及び、反転方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、主翼の組立工程を示す。
【図2】図2は、本発明の第1の実施形態に係る反転システムが備える反転装置の上面図である。
【図3】図3は、反転装置の側面図である。
【図4】図4は、反転装置が備えるパネル保持部の側面図である。
【図5】図5は、反転システムが備えるパネル面支持装置及びパネル端縁支持装置の側面図である。
【図6】図6は、主翼パネルの部分断面図である。
【図7】図7は、パネル端縁支持装置が備えるパネル受け部の詳細構造を示す。
【図8】図8は、反転システムが備える位置決めツールの斜視図である。
【図9】図9は、ロードバーに吊られた主翼パネルを下降するステップを示す。
【図10】図10は、パネル受け部が主翼パネルの端縁部と係合するステップを示す。
【図11】図11は、主翼パネルの端縁部の位置決めをするステップを示す。
【図12】図12は、パネル面支持装置が備えるパネル支持部の位置決めをするステップを示す。
【図13】図13は、主翼パネルをパネル支持部にもたせかけるステップを示す。
【図14】図14は、主翼パネル受け取り位置までパネル保持部を前進させるステップを示す。
【図15】図15は、主翼パネル受け取り位置におけるパネル保持部と主翼パネルとの位置関係を示す。
【図16】図16は、パネル保持部が主翼パネルをクランプするステップを示す。
【図17】図17は、主翼パネル受け取り位置からパネル保持部を後退させるステップを示す。
【図18】図18は、パネル保持部を第1反転方向に反転するステップを示す。
【図19】図19は、パネル保持部を上昇させるステップを示す。
【図20】図20は、主翼パネルをAGVに受け渡すためにパネル保持部を下降させるステップを示す。
【図21】図21は、AGVがパネル保持部から主翼パネルを受け取るステップを示す。
【図22】図22は、主翼パネルを翼構造の下側に取り付けるステップを示す。
【図23】図23は、面板を交換するためにパネル保持部を下降させるステップを示す。
【図24】図24は、パネル保持部を第1反転方向の逆の第2反転方向に反転するステップを示す。
【図25】図25は、スリング治具がパネル保持部から主翼パネルを受け取るステップを示す。
【図26】図26は、主翼パネルを翼構造の上側に取り付けるステップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付図面を参照して、本発明の実施形態に係る反転装置、反転システム、及び、反転方法を説明する。
【0028】
(第1の実施形態)
図2を参照して、本発明の第1の実施形態に係る反転システムは、反転装置10を備える。反転装置10は、タワー走行ベース100と、車輪走行ベース110と、走行タワー120と、リフター121と、パネル保持部130と、回転軸135と、車輪軸137と、制御装置140を備える。図2中にX方向、Y方向、Z方向が示されている。X方向は第1水平方向であり、Y方向は第1水平方向に垂直な第2水平方向であり、Z方向は鉛直方向である。タワー走行ベース100は、タワーガイド101と、追従部ガイド102と、送り装置105を備える。送り装置105は、走行タワー120をY方向に駆動し、位置決めする。送り装置105は、例えば、ボールねじを備える。走行タワー120は、タワーガイド101にY方向に案内されてタワー走行ベース100上を走行する。走行タワー120は、連結器122を備える。リフター121は、走行タワー120に案内されて走行タワー120をZ方向に昇降する。車輪走行ベース110は、タワー走行ベース100に対して固定された固定部111と、固定部111のY方向前方側に配置されたタワー追従部112と、固定部111のY方向後方側に配置された車輪軸リフター113と、車輪軸ロック114と、連結器115を備える。車輪軸ロック114及び連結器115は、タワー追従部112に設けられる。連結器115は、連結ピン116を備える。連結ピン116が連結器122と係合することで走行タワー120及びタワー追従部112が連結される。連結ピン116とタワー追従部112の係合が解除されることで走行タワー120及びタワー追従部112の連結が解除される。タワー追従部112は、追従部ガイド102にY方向に案内されてタワー走行ベース100上を走行する。車輪走行ベース110は、走行面110aを備える。走行面110aは、固定部111の上面としての走行面111aと、タワー追従部112の上面としての走行面112aと、車輪軸リフター113の上面としての走行面113aを含む。パネル保持部130は、フレーム131を備える。車輪軸137は、フレーム131に回転可能に取り付けられる。車輪軸137は、走行面110a上を転がる車輪136を備える。フレーム131は、回転軸135を介してリフター121に取り付けられる。回転軸135及び車輪軸137は、X方向に平行である。領域90は、パネル保持部130のY方向前方側に位置する。
【0029】
図3を参照して、走行タワー120は送り装置125を備える。送り装置125は、リフター121を上下に駆動し、位置決めする。送り装置125は、例えば、ボールねじを備える。走行面111a、走行面112a、及び走行面113aは、同じ高さに配置される。反転装置10は、送り装置118を備える。送り装置118は、車輪軸リフター113を上下に駆動し、位置決めする。車輪軸リフター113が昇降することで、走行面113aは走行面111aより高い位置及び低い位置に配置される。走行面113aに車輪136が載っているときに車輪軸リフター113が昇降すると、車輪軸137が昇降する。走行面112aに車輪136が載っているときに車輪軸ロック114が上昇して車輪軸ロック114が車輪軸137と係合すると、車輪136が走行面110a上を転がらないように、且つ、車輪軸137がパネル保持部130に対して回転可能なように車輪軸137がロックされる。車輪軸ロック114が下降して車輪軸ロック114及び車輪軸137の係合が解除されると、車輪136は、走行面110a上を自由に転がることができる。パネル保持部130は、反転対象物を保持する。フレーム131は、反転対象物が保持される側としての保持側131aを備える。
【0030】
図4を参照して、パネル保持部130は、保持側131aに設けられたクランプ装置132を備える。クランプ装置132は、反転対象物をクランプする。クランプ装置132は、位置の調節が可能なようにフレーム131に取り付けられる。クランプ装置132の位置は、反転対象物の大きさに合わせて調節される。クランプ装置132は、可動面板支持部133と、可動面板支持部133に取り付けられる面板133aと、固定面板支持部134と、固定面板支持部134に取り付けられる面板134aを備える。固定面板支持部134は、位置の調節が可能なようにフレーム131に取り付けられる。固定面板支持部134は、可動面板支持部133を揺動可能に支持する。クランプ装置132は、反転対象物が面板133a及び134aの間に挟まれるようにクランプする。このとき、面板133a及び134aが反転対象物に接触する。面板133a及び面板134aは交換可能である。反転対象物の形状に合う面板133a及び面板134aを使用することで、反転対象物の破損が防がれる。
【0031】
図5を参照して、本実施形態に係る反転システムは、パネル面支持装置20と、複数のパネル端縁支持装置30を備える。パネル面支持装置20及びパネル端縁支持装置30は、領域90に配置される。パネル保持部130のY方向前方側に複数のパネル端縁支持装置30が配置され、複数のパネル端縁支持装置30のY方向前方側にパネル面支持装置20が配置される。複数のパネル端縁支持装置30は、X方向に配列される。
【0032】
パネル面支持装置20は、架構200と、複数のパネル支持部201と、複数の送り装置202を備える。架構200は、複数の送り装置202を支持する。複数の送り装置202が複数のパネル支持部201をそれぞれ支持する。複数の送り装置202は複数のパネル支持部201をそれぞれY方向に進退させる。複数のパネル支持部201は、X方向及びZ方向に広がる領域に分布している。例えば、複数のパネル支持部201は、X方向に平行な複数の直線に沿って配列される。複数の直線は、互いにZ方向位置が異なる。
【0033】
パネル端縁支持装置30は、架台300と、Z軸スライド体310と、パネル受け部320を備える。Z軸スライド体310は、Z方向に昇降可能に架台300に支持される。架台300は、送り装置305を備える。送り装置305は、Z軸スライド体310を昇降し、位置決めする。送り装置305は、例えば、ボールねじを備える。パネル受け部320は、走行タワー120の走行方向(Y方向)に進退可能にZ軸スライド体310に支持される。Z軸スライド体310は、送り装置315を備える。送り装置315は、パネル受け部320をY方向に進退させ、位置決めする。送り装置315は、例えば、ボールねじを備える。送り装置305及び送り装置315は、パネル受け部320を昇降させ、走行タワー120の走行方向に進退させる。
【0034】
反転対象物としての主翼パネル70は、X方向に延びるロードバー50にワイヤー51で吊り下げられた状態でパネル保持部130とパネル面支持装置20の間まで搬送される。主翼パネル70の搬送方向はX方向である。主翼パネル70は、端縁部71と、端縁部72と、凸面側70aと、凹面側70bを備える。端縁部71は主翼パネル70の前縁側端縁部及び後縁側端縁部の一方であり、端縁部72は前縁側端縁部及び後縁側端縁部の他方である。主翼パネル70は、凸面側70aがY方向前方側を向き、端縁部72が下側に位置した状態で端縁部71がワイヤー51に吊られる。
【0035】
図6を参照して、本実施形態に係る反転システムが備える保護カバー60を説明する。保護カバー60は、主翼パネル70をパネル保持部130とパネル面支持装置20の間に搬送してくる前に端縁部72に取り付けられる。保護カバー60は、保護材600と、保護材600を端縁部72に固定する保護材固定部610を備える。保護カバー60は、端縁部72の破損を防止する。
【0036】
図7を参照して、パネル受け部320を説明する。パネル受け部320は、Y軸スライド体321と、ブロック支持部322と、パネル受けブロック325と、ばね326と、ばね327と、検知器330を備える。Y軸スライド体321は、送り装置315によりY方向に進退される。Y軸スライド体321は、送り装置305及び315によって昇降され、Y方向に進退される。Y軸スライド体321は、ストッパー321aを備える。ブロック支持部322は、Y軸スライド体321に対して昇降可能なようにY軸スライド体321に支持される。ばね326は、Y軸スライド体321に取り付けられ、ブロック支持部322を上方に付勢する。パネル受けブロック325は、ブロック支持部322に対してY方向に進退可能なように、ブロック支持部322に取り付けられる。ばね327は、パネル受けブロック325に作用するY方向の力を受けるようにブロック支持部322及びパネル受けブロック325の間に設けられる。パネル受けブロック325にはV字型の切れ込み部325aが形成されている。パネル受けブロック325は、保護材600と接触する。検知器330は、発光部323及び受光部324を備える。発光部323及び受光部324は、Y方向に対向するようにブロック支持部322又はパネル受けブロック325に取り付けられる。発光部323及び受光部324は、これらの間の光路が切れ込み部325aからX方向にオフセットされた位置に配置される。
【0037】
図8を参照して、本実施形態に係る反転システムが備える位置決めツール40を説明する。位置決めツール40は、テーブル400と、スライド台410と、レーザーポインター420と、角度調整ボルト430を備える。テーブル400は、スライドガイド401と、ストッパーボルト403を備える。テーブル400に複数の穴402及び割出しマーク404が設けられている。複数の穴402はそれぞれ複数の割出しマーク404に対応している。スライド台410は、固定ピン411を備える。スライド台410は、スライドガイド401に沿ってスライドする。ストッパーボルト403は、スライド台410のスライドを一定の範囲内に制限する。レーザーポインター420は、スライド台410に支持され、レーザー光線99を射出する。角度調整ボルト430は、レーザー光線99の射出方向を調節するために用いられる。固定ピン411及び穴402は、スライド台410を所定の複数位置の任意の一つでテーブル400に係止する。所定の複数位置は、それぞれ、主翼パネル70が右主翼の上側パネルである場合、右主翼の下側パネルである場合、左主翼の上側パネルである場合、及び、左主翼の下側パネルである場合に対応する。
【0038】
以下、本実施形態に係る反転システムを用いる反転方法を説明する。はじめに、主翼パネル70が下側パネルの場合について説明する。
【0039】
図5を参照して、主翼パネル70は、パネル保持部130及びパネル面支持装置20の間に搬送される。主翼パネル70は、端縁部71がワイヤー51に吊り下げられているため、主翼パネル70の自重により設計形状に比較して反りが減少している。ここで、パネル端縁支持装置30は、主翼パネル70の下方に位置している。
【0040】
図9を参照して、ロードバー50を所定の高さまで下降する。その後、レーザー光線99が主翼パネル70の所定の場所に照射されるように、ロードバー50をX方向に移動して主翼パネル70のX方向位置を調節する。レーザー光線99を用いて主翼パネル70の位置を直接確認するため、主翼パネル70の位置合わせを正確に行うことが可能である。
【0041】
図10を参照して、送り装置305及び送り装置315は、端縁部72がパネル受けブロック325と係合するように、パネル受け部320のY方向位置を調節しながら(又はパネル受け部320のY方向位置を調節した後)、パネル受け部320を所定の高さまで上昇させる。このとき、端縁部72は、切れ込み部325aの底まで達しない。
【0042】
図11を参照して、送り装置315は、パネル受け部320(より具体的にはY軸スライド体321)を所定のY方向位置までY方向後方側に移動する。この結果、端縁部72がY方向後方側に移動し、主翼パネル70は凸面側70aが斜め下を向くように傾斜する。
【0043】
図12を参照して、複数の送り装置202は、複数のパネル支持部201を所定の曲面上に配置する。
【0044】
図13を参照して、ロードバー50を下降して主翼パネル70をパネル面支持装置20にもたせかける。複数のパネル支持部201は、凸側面70aに接触して主翼パネル70を支持する。このとき、保護材600が切れ込み部325aの斜面に沿って滑り、保護材600が切れ込み部325aの底部に配置される。ばね326は、保護材600が切れ込み部325aの底部にぶつかる衝撃を吸収する。滑りやすさ及び耐摩耗性の点から、保護材600及びパネル受けブロック325がMCナイロン(登録商標)で形成されることが好ましい。ワイヤー51がたるんでパネル受けブロック325に作用する主翼パネル70の重量が増加するため、ブロック支持部322はY軸スライド体321に対して下降し、ストッパー321aに突き当たって停止する。パネル受けブロック325は、端縁部72が切れ込み部325aに配置された状態で、端縁部72を下から支持する。これにより、主翼パネル70は設計形状をとる。
【0045】
端縁部72が切れ込み部325aに正しく配置されたことを検知器330が検知した場合、次のステップに進む。端縁部72は、保護カバー60に覆われる第1部分と、保護カバー60に覆われない第2部分を備える。保護カバー60が切れ込み部325aに接触した状態で第2部分が発光部323と受光部324の間の光路を遮断する。検知器330は、この遮断に基づいて端縁部72が切れ込み部325aに正しく配置されたことを検知する。検知器330を用いて端縁部72の位置を直接検知しているため、端縁部72の位置合わせを正確に行うことが可能である。
【0046】
図14を参照して、制御装置140は、連結器115及び連結器122に走行タワー120及びタワー追従部112を連結させ、車輪136が走行面112a上を転がらないように車輪軸ロック114に車輪軸137をロックさせる。リフター121及び回転軸135は、車輪軸137よりY方向前方側且つ上方に配置される。保持側131aは、Y方向前方側の斜め下を向く。制御装置140は、送り装置105に走行タワー120をY方向前方側に走行させる。リフター121、パネル保持部130、及びタワー追従部112は、走行タワー120と同体にY方向前方側に移動する。この結果、パネル保持部130は、クランプ装置132が開いた状態で所定の主翼パネル受け取り位置まで移動する。
【0047】
図15を参照して、パネル保持部130が所定の主翼パネル受け取り位置まで移動したら、制御装置140は、送り装置105に走行タワー120を停止させる。この結果、面板134aと凹面側70bの間にわずかな隙間が形成される位置でパネル保持部130が停止する。なお、万が一面板134aが凹面側70bにぶつかった場合でも、ばね327により主翼パネル70の破損が防止される。
【0048】
図16を参照して、制御装置140は、クランプ装置132に主翼パネル70をクランプさせ、保持させる。主翼パネル70は、凸面側70a及び保持側131aが同じ方向を向くようにパネル保持部130に保持される。クランプ装置132は、面板133aが凸面側70aに接触し、面板134aが凹面側70bに接触するように主翼パネル70をクランプする。主翼パネル70が設計形状を保つようにクランプ装置132が主翼パネル70を保持するため、主翼パネル70の破損が防止される。このようにパネル保持部130がパネル面支持装置20及びパネル端縁支持装置30から主翼パネル70を受け取った後、ワイヤー51を端縁部71から取り外してロードバー50を上昇させ、Z軸スライド体310を下降させる。
【0049】
図17を参照して、制御装置140は、送り装置105に走行タワー120をY方向後方側に移動させ、走行面112aが走行面111aに接続される位置で停止させる。
【0050】
図18を参照して、制御装置140は、車輪軸ロック114に車輪軸137のロックを解除させる。そして、回転軸135が車輪軸137よりY方向前方側にあるように走行タワー120を停止させたまま、送り装置125にリフター121を所定の高さまで下降させる。回転軸135が車輪軸137よりY方向前方側且つ上方に位置している状態からリフター121が下降するため、車輪136はリフター121の下降とともに走行面112a、走行面111a、及び走行面113a上をY方向後方側に転がり、走行面113a上で停止する。これにより、パネル保持部130は、第1反転方向に反転し、131aが下を向く。
【0051】
図19を参照して、制御装置140は、送り装置125及び送り装置118にリフター121及び車輪軸リフター113を所定の高さ位置まで同時に上昇させる。これにより、保持側131aが下を向いたままパネル保持部130が上昇する。この後、AGV(Automated Guided Vehicle)83がパネル保持部130の下に入り込む。
【0052】
図20を参照して、制御装置140は、送り装置125及び送り装置118にリフター121及び車輪軸リフター113を所定の高さ位置まで同時に下降させる。これにより、保持側131aが下を向いたままパネル保持部130が下降する。この結果、リフター121、車輪軸リフター113、及びパネル保持部130の高さ位置は、それぞれ、図18に示された高さ位置より低くなる。
【0053】
図21を参照して、AGV83は、治具82を備える。パネル保持部130が図20の状態のとき、制御装置140がクランプ装置132を開かせることで、主翼パネル70がパネル保持部130から治具82に受け渡される。治具82は、下を向いている凸面側70aを下から支持する。
【0054】
制御装置140は、再び、送り装置125及び送り装置118にリフター121及び113を図19に示された高さ位置まで同時に上昇させる。この状態で、AGV83は、パネル保持部130の下から出て行く。
【0055】
図22を参照して、主翼パネル70は、凸面側70aが下を向いた状態で翼構造87の下側に取り付けられる。
【0056】
図23を参照して、AGV83がパネル保持部130の下から出た後、制御装置140は、送り装置125及び送り装置118にリフター121及び車輪軸リフター113を所定の高さ位置まで同時に下降させる。これにより、保持側131aが下を向いたままパネル保持部130が下降する。この結果、リフター121、車輪軸リフター113、及びパネル保持部130の高さ位置は、それぞれ、図20に示された高さ位置より低くなる。この状態で、面板133a及び134aを上側パネルに対応したものに交換する。
【0057】
次に、主翼パネル70が上側パネルの場合の反転方法を説明する。主翼パネル70が上側パネルの場合の反転方法は、反転装置10が図17に示す状態になるまでは主翼パネル70が下側パネルの場合と同様である。
【0058】
図24を参照して、制御装置140は、連結器115にタワー追従部112と走行タワー120の連結を解除させる。制御装置140は、車輪軸ロック114に車輪軸137をロックさせて車輪軸137の位置を固定したまま、回転軸135が車輪軸137を中心とする円運動をするように、送り装置105に走行タワー120をY方向後方側に走行させ、且つ、送り装置125にリフター121を昇降させる。このような制御装置140の制御により、パネル保持部130が第1反転方向の逆の第2反転方向に反転し、保持側131aが上を向く。
【0059】
図25を参照して、図示されない天井クレーンに吊られたスリング治具81が上を向いている凸面側70aを上から吸着する。制御装置140がクランプ装置132を開かせることで、主翼パネル70がパネル保持部130からスリング治具81に受け渡される。
【0060】
図26を参照して、主翼パネル70は、凸面側70aが上を向いた状態で翼構造87の上側に取り付けられる。
【0061】
本実施形態によれば、単一の装置で主翼パネル70を2方向に反転可能である。本実施形態によれば、主翼パネル70を反転するための作業スペースが小さくて済む。本実施形態によれば、図20及び図24に示される受け渡し時の主翼パネル70の位置決め精度が良好であるため、パネル保持部130からスリング治具81又はAGV83への受け渡しが容易である。本実施形態によれば、反転作業の大部分を自動化することが可能である。
【0062】
本実施形態によれば、パネルの反転において作業安全性が確保される。本実施形態によれば、少ない作業工数でパネルが反転される。本実施形態によれば、パネルの破損が防止されるため、製品品質が確実に保証される。
【0063】
本実施形態に係る反転装置、反転システム、及び、反転方法は、航空機の主翼パネルのような大型のパネルの反転に特に好適であるが、他の反転対象物の反転にも適用可能である。
【符号の説明】
【0064】
10…反転装置
100…タワー走行ベース
101…タワーガイド
102…追従部ガイド
105…送り装置
110…車輪走行ベース
110a…走行面
111…固定部
111a…走行面
112…タワー追従部
112a…走行面
113…車輪軸リフター
113a…走行面
114…車輪軸ロック
115…連結器
116…連結ピン
118…送り装置
120…走行タワー
121…リフター
122…連結器
125…送り装置
130…パネル保持部
131…フレーム
131a…保持側
132…クランプ装置
133…可動面板支持部
134…固定面板支持部
133a、134a…面板
135…回転軸
136…車輪
137…車輪軸
140…制御装置
20…パネル面支持装置
200…架構
201…パネル支持部
202…送り装置
30…パネル端縁支持装置
300…架台
305…送り装置
310…Z軸スライド体
315…送り装置
320…パネル受け部
321…Y軸スライド体
321a…ストッパー
322…ブロック支持部
323…発光部
324…受光部
325…パネル受けブロッック
325a…切れ込み部
326、327…ばね
330…検知器
40…位置決めツール
400…テーブル
401…スライドガイド
402…穴
403…ストッパーボルト
404…割出しマーク
410…スライド台
411…固定ピン
420…レーザーポインター
430…角度調整ボルト
50…ロードバー
51…ワイヤー
60…保護カバー
600…保護材
610…保護材固定部
70…主翼パネル
70a…凸面側
70b…凹面側
71、72…端縁部
81…スリング治具
82…治具
83…AGV
85…上側パネル
85a…凸面側
85b…凹面側
86…下側パネル
86a…凸面側
86b…凹面側
87…翼構造
90…領域
99…レーザー光線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース上を走行するタワーと、
前記タワーを昇降するリフターと、
反転対象物を保持する対象物保持部と、
車輪走行ベースと、
前記対象物保持部に回転可能に取り付けられた車輪軸と、
車輪軸ロックと
を具備し、
前記車輪軸は、前記車輪走行ベース上を転がる車輪を備え、
前記対象物保持部は、前記車輪軸に平行な回転軸を介して前記リフターに取り付けられ、
前記車輪軸ロックは、前記車輪が前記車輪走行ベース上を転がらないように、且つ、前記車輪軸が前記対象物保持部に対して回転可能なように前記車輪軸をロックする
反転装置。
【請求項2】
制御装置を更に具備し、
前記制御装置は、前記車輪軸ロックが前記車輪軸をロックしない状態、且つ、前記回転軸が前記車輪軸より第1方向前方側にあるように前記タワーを停止させた状態で前記リフターを下降させることで、前記対象物保持部を第1反転方向に反転し、
前記制御装置は、前記車輪軸ロックが前記車輪軸をロックした状態で前記回転軸が前記車輪軸を中心とする円運動をするように前記タワーの走行及び前記リフターの昇降を制御することで、前記対象物保持部を前記第1反転方向の逆の第2反転方向に反転し、
前記制御装置は、前記対象物保持部を前記第2反転方向に反転するとき、前記タワーを前記第1方向前方側の逆の第1方向後方側に走行させる
請求項1の反転装置。
【請求項3】
連結器を更に具備し、
前記車輪走行ベースは、
前記ベースに対して固定された固定部と、
前記タワーと平行に走行可能なタワー追従部と
を備え、
前記車輪軸ロックは、前記タワー追従部に設けられ、
前記連結器は前記タワー追従部を前記タワーに連結する
請求項2の反転装置。
【請求項4】
前記車輪走行ベースは、
前記車輪軸を昇降させる車輪軸リフターを備える
請求項1乃至3のいずれかに記載の反転装置。
【請求項5】
前記対象物保持部は、
フレームと、
前記フレームに取り付けられたクランプ装置と
を備え、
前記車輪軸は回転可能に前記フレームに取り付けられ、
前記フレームは前記回転軸を介して前記リフターに取り付けられ、
前記クランプ装置は、前記反転対象物をクランプする
請求項1乃至4のいずれかに記載の反転装置。
【請求項6】
前記クランプ装置は、前記反転対象物に接触する面板を備え、
前記面板は交換可能である
請求項5の反転装置。
【請求項7】
前記クランプ装置は、位置の調節が可能なように前記フレームに取り付けられる
請求項5又は6の反転装置。
【請求項8】
パネルの端縁部分を下から支持するパネル端縁支持装置と、
前記パネルがもたせかけられるパネル面支持装置と、
反転装置と
を具備し、
前記反転装置は、
ベース上を走行するタワーと、
前記タワーを昇降するリフターと、
前記パネル端縁支持装置及び前記パネル面支持装置から前記パネルを受け取り、前記パネルを保持するパネル保持部と、
車輪走行ベースと、
前記パネル保持部に回転可能に取り付けられた車輪軸と、
車輪軸ロックと
を備え、
前記車輪軸は、前記車輪走行ベース上を転がる車輪を備え、
前記パネル保持部は、前記車輪軸に平行な回転軸を介して前記リフターに取り付けられ、
前記車輪軸ロックは、前記車輪が前記車輪走行ベース上を転がらないように、且つ、前記車輪軸が前記パネル保持部に対して回転可能なように前記車輪軸をロックする
反転システム。
【請求項9】
前記パネル端縁支持装置は、
前記端縁部分を支持するパネル受け部と、
前記パネル受け部を昇降させ、前記パネル受け部を前記タワーの走行方向に進退させる送り装置と
を備える
請求項8の反転システム。
【請求項10】
前記パネル受け部は、
前記送り装置によって昇降及び進退されるスライド体と、
前記スライド体に対して昇降するブロック支持部と、
前記ブロック支持部に取り付けられ、前記端縁部分を支持するパネル受けブロックと、
前記ブロック支持部を上方に付勢する第1ばねと
を備え、
前記スライド体は、ストッパーを備え、
前記ブロック支持部は、前記ストッパーに突き当たることで前記スライド体に対する下降を停止する
請求項9の反転システム。
【請求項11】
前記パネル受けブロックは、前記タワーの走行方向に進退可能に前記ブロック支持部に取り付けられ、
前記パネル受け部は、
前記パネル受けブロックに作用する前記タワーの走行方向の力を受ける第2ばね
を備える
請求項10の反転システム。
【請求項12】
前記パネル受け部は切れ込み部を備え、
前記パネル端縁支持装置は、前記切れ込み部に前記端縁部分が配置されたことを検知する検知器を備える
請求項9乃至11のいずれかに記載の反転システム。
【請求項13】
前記端縁部分に取り付けられる保護カバーを更に具備し、
前記端縁部分は、
前記保護カバーに覆われる第1部分と、
前記保護カバーに覆われない第2部分と
を備え、
前記検知器は、
発光部と、
受光部と
を備え、
前記発光部及び前記受光部は、前記保護カバーが前記切れ込み部に接触した状態で前記第2部分が前記発光部と前記受光部の間の光路を遮断するように配置される
請求項12の反転システム。
【請求項14】
前記端縁部分に取り付けられる保護カバーを更に具備し、
前記保護カバーが前記パネル端縁支持装置に接触する
請求項8乃至12のいずれかに記載の反転システム。
【請求項15】
前記パネル面支持装置は、
前記パネルを支持する複数のパネル支持部と、
前記複数のパネル支持部をそれぞれ進退させる複数の送り装置と
を備え、
前記複数の送り装置は、前記複数のパネル支持部を所定の曲面上に配置する
請求項8乃至14のいずれかに記載の反転システム。
【請求項16】
位置決めツールを更に具備し、
前記位置決めツールは、
テーブルと、
前記テーブルに設けられたスライドガイドと、
前記スライドガイドに沿ってスライドするスライド台と、
前記スライド台に支持されるレーザーポインターと、
前記スライド台を所定の複数位置の任意の一つで前記テーブルに係止する係止部と
を備える
請求項8乃至15のいずれかに記載の反転システム。
【請求項17】
第1反転方向に対象物保持部を反転するステップと、
前記第1反転方向の逆の第2反転方向に前記対象物保持部を反転するステップと
を具備し、
車輪軸が回転可能に前記対象物保持部に取り付けられ、
前記対象物保持部は、前記車輪軸に平行な回転軸を介してリフターに取り付けられ、
前記リフターはタワーを昇降可能であり、
前記第1反転方向に前記対象物保持部を反転するステップは、
前記リフターを下降させながら前記車輪軸が備える車輪を車輪走行ベース上を転がすステップを備え、
前記第2反転方向に前記対象物保持部を反転するステップは、
前記車輪軸の位置を固定しながら、前記回転軸が前記車輪軸を中心とする円運動をするように前記タワー及び前記リフターをそれぞれ走行及び昇降させるステップを備える
反転方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2010−201522(P2010−201522A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−47137(P2009−47137)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】