説明

収納容器

【課題】接地面に対して結合容器体の高さ位置を膝の高さに保持することで、洗濯物や小物品の出し入れする動作の姿勢を楽にする収納容器の提供。
【解決手段】支柱が容器中空部内に格納され係止された状態で、操作板を外部方向へスライドさせると、操作板と支柱係止溝との係止状態が解放され、収納容器の持ち上げにより脚体が自重で自然落下し支柱先端部に固着された掛止片がテーパー孔に埋没し掛止される。この状態で操作板を元に戻すと操作板が先端部の中空部への逆入を阻止し、収納容器を接地面に置くと脚体により結合容器体を膝の高さに保持する。持ち運ぶ時は、収納容器を持ち上げ操作板を外部方向へスライドすると先端部の逆入阻止が解放され、接地面に置くと支柱体が容器内に格納され止まる。この状態で操作板を元に戻すと、操作板と支柱係止溝とが係止固定状態となり、格納状態で収納容器を持ち運べる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯物や小物品を収容し、これを作業現場まで運搬し使用するための収納容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
洗濯物を干したり、小物品を陳列棚に置いたりする際は、収納品が入った収納容器を接地面(床面)に置き、腰や膝を曲げて物を取り出す動作と腰や膝を直立して作業する動作を繰り返さなければならないので、重労働となっている。
【0003】
このような重労働を解消するために、収納容器を接地面(床面)に対して上方に載置された状態にする発明が知られている。たとえば、収納容器に軸止した把手部を、下方に回転摺動し支持脚として兼用する収納容器(特許文献1参照)。収納容器底部に垂設された一対の支持脚を起立させた後に、折り畳み状態にする機能を備えた収納容器(特許文献2参照)や、収納容器の四隅に伸縮パイプを独立して備えた夫々の支柱を手で伸縮させる機能を備えた収納容器(特許文献3参照)や、周囲壁の外側面に片手で支持脚を操作する機能を持たせた収納容器(特許文献4参照)などが考えられている。
【0004】
しかしながら、特許文献1から特許文献3においては収納物が入った重い収納容器を片手で持ちながら、一方の手で支持脚を操作する作業が煩雑であると共に、収納される物が重くなった時の設置安定性に問題があり、また、特許文献4においては支持脚の開脚時の操作性は改善されるが、元の状態に戻す操作性は改善されず複雑な構造であり生産コスト面等での問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭61−51086号公報
【特許文献2】特開2003−245496号公報
【特許文献3】実開昭49−69273号公報
【特許文献4】実開昭52−91331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、操作性、設置安定性、生産コスト等面で優れた収納容器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、収納容器の構成を、容器周囲壁四隅の内側に、逆円錐台形状の掛止片が自由に上下滑動可能、且つ該掛止片と支柱の大部分を格納可能な高さで有天円筒型の中空部が該容器底面に対して垂直に形成された容器と、前記中空部仮想中心軸延長線と同位置にある四つの基材端部に支柱が垂直立設され、且つ該支柱の側面の前記基材やや上部近傍に係止溝が形成された支柱体と、前記容器底面と略同一外寸の台材に前記支柱が上下方向に滑動可能な前記中空部仮想中心軸延長線と同位置に穿設された四つの遊貫孔と、該遊貫孔に重設してスライド板が収容摺動可能な一対支分のスライド凹溝と、該スライド凹溝に収容された切り欠部のあるスライド板を有する操作板からなる操作体とで構成されており、貫設され前記支柱の夫々の先端部に前記掛止片が固着されて脚体を形成し、該掛止片と前記支柱を介して前記基材とに挟まれている前記操作体を、前記容器底面に垂設固着した収納容器であって、該収納容器には四つの制御部が形成されており、該制御部は、前記台材に配設されている四つの前記遊貫孔の内で、略長手方向と平行に位置する二つの前記遊貫孔中心を直線で結んだ孔間延長線を略長手方向の一辺とし、前記掛止片の大径部の半径以上の内溝幅で外部方向または内部方向のいずれかの方向に同一な方向に向かって前記一対支分のスライド凹溝を台材の上面に開口して刻装し、さらには、該スライド凹溝の底面に有る夫々の前記遊貫孔に連通して前記掛止片を没入掛合させるテーパー孔を形成し、前記脚体を制御する前記スライド板には前記テーパー孔の開口縁に重置して、前記孔間延長線に沿って少なくとも夫々一つ以上の解放部と固定部が連通して変形波型状の切り欠部が一対支分に形成され、前記スライド板のスライドと前記脚体の該スライド板に対する上下位置により、前記固定部と前記支柱の前記係止溝との係止による前記掛止片および前記支柱の格納状態、前記解放部における前記支柱の上下滑動状態、前記固定部底面と没入掛止した前記掛止片の上面と当接し、該掛止片および前記支柱の前記中空部への逆入阻止による結合容器体の保持状態、の三つの状態に致しめる機能を持つ制御部であり、前記収納容器の上げ降ろし動作による前記脚体の上下滑動と前記操作板のスライドとを連動して操作することで、前記四つの制御部を同時に、且つ同一な機能にせしめて、接地面に対しての前記結合容器体の高さ位置を調整保持する位置決め手段を備えたものである。
【0008】
また、前記操作板は板状のロ字型枠体であって、対向する略短手方向辺を一対の引き板となし、前記一対支分のスライド凹溝に収容されている夫々二つの前記制御部を持つ前記一対の支分スライド板を略長手方向の略長手方向辺として操作板が一体に形成されおり、該操作板のスライド操作の度に、四つの該制御部のすべてが同時に、且つ同一な機能を有するものである。
【0009】
また、前記操作板は板状の一対の支分略コ型枠体であって、前記一対支分のスライド凹溝の一つのスライド凹溝に収容されているスライド板は、夫々一つの前記制御部を持つ一対の支分短スライド板が左右に離間して配置されており、上下関係に位置する二枚の該支分短スライド板を両側部とし、対向する略短手方向辺を一対の引き板を央部として一対の支分短操作板が一体形成されており、夫々対向する前記短スライド板の端部は、スライド凹溝略長手方向の中心に対して、一対の支分短操作板が同時に、且つ同一方向にスライド可能にせしめる連動部に架設連結されており、どちらか一方の前記短操作板をスライド操作する度に、四つの該制御部のすべてが同時に、且つ同一な機能を有するものである。
【発明の効果】
【0010】
請求事項1によれば、四本の支柱が脚体として一体化され上下滑動可能に容器内に格納されており、結合容器体の高さ位置を調節するための保持状態や、滑動状態や、格納状態にする時は、支柱を直接手で操作する必要がなく脚体の自重による自然落下を利用して、結合容器体の上げ下げで支柱の中空部内への挿脱可能であり、この作用に連動してスライド板をスライドするだけの単純な操作で前記の三つ状態が具現化できる収納容器であり、保持状態での設置安定性および耐荷重性に優れており、さらには、簡単な構造で部品点数が少なく加工コストが軽減されており実用性に優れた収納容器となる。
【0011】
請求事項2によれば、二枚のスライド板を一体化して一枚の操作体として形成されており、片手で収納容器を持ち上げながらの操作体のスライド操作が容易に行えるので、簡単で操作性の優れた収納容器となる。
【0012】
請求事項3によれば、左右にある二枚の操作板は、どちらか一枚の操作板を引き出すと他の操作板も引き出された状態になり、戻す時にも左右にある操作板を選択する必要なく、どちらかにある操作板を押し戻す操作をすれば良く、更なる操作性の向上が計られる。また、持ち手を付けない収納容器や収納物が重量物で持ち手を使用しない場合は、事前に接地面に載置された格納状態で操作板を引き出し、両手で引き板を手のひら部分で包み込みながら指先を差し込み段部より手掛け部に掛け、結合容器体を持ち上げながら両手の手のひら部分で操作板を押し戻す操作をして保持状態にする事が可能となり、用途の多様化が計られた収納容器となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の収納容器の第一実施例で保持状態を示した斜視図である
【図2】第一実施例で固定状態を示した正面図である。
【図3】第一実施例で一部破断して、分解途中を示した正面図である。
【図4】第一実施例の操作体を示し、(A) は平面図で、(B)は側面図である。
【図5】図4の制御部(イ)の部分で形成される操作板と脚体との動作態様を示す収納容器の部分縦断面図であって、 (a)は保持状態、(b)は滑動状態、(c)は固定状態を示している。
【図6】(A) は図5のX-X線の断面図であって、(B)は(A)のY−Y線の断面図であり、(a)は保持状態、(b)は滑動状態、(c)は 固定状態を示している。
【図7】図4の規制部(ロ)の部分拡大図であり、保持状態と固定状態を示す。
【図8】第二実施例の短操作体を示し、(A) は平面図で、(B)は側面図である。
【図9】図8の短操作部(ハ)の部分で形成される短操作板と脚体との動作態様を示す収納容器の図5のX-X線と同一な視点の 断面図であって、(a)は保持状態、(b)は滑動状態、(c)は固定状態を示している。
【図10】図8の連結部(二)の部分拡大図であり、(a)は保持状態と固定状態、(b)は滑動状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3は本発明の収納容器の実施の形態の第一実施例を示すものである。図1は収納容器1の保持状態を示す斜視図、図2は格納状態を示す正面図であり、図3は収納容器1の分解途中を一部破断した正面図であり、支柱52が介在して基材51と支柱52の先端部に固着した逆円錐台形状の掛止片54に挟まれた操作体3が、底25の底面に垂設固着された結合容器体4と脚体5とで形成された収納容器1であることを特徴としている。
【0015】
第一実施例を図1〜図7で説明する。容器2は、周囲壁20に多数の矩形状の窓穴21と、四隅の夫々の周囲壁20の内側には、底25に垂直で有天な円筒型の中空部23が形成されており、この中空部23は掛止片54と支柱52の大半を格納可能な高さと、大径部寸法Mの掛止片54が中空部23内で滑動可能な大径部寸法Mよりやや大きな中空部内径寸法Lで形成されている。また、周囲壁20の略長手方向の上縁中央部には二つの対向する突条片26が形成され、この突条片26には略コ字型の持ち手22が揺動自在に枢着されている。
【0016】
脚体5は、図1と図3で示す通り、基材51と支柱52と、台材301を貫通した支柱52の先端部に固着された掛止片54とで構成されている。基材51は円柱棒状で略H字型状に形成され、中空部23の仮想中心延長線と同位置にある基材51の端部より上方向へ垂直に支柱52として延設されている。また、支柱52の基材51のやや上部近傍の側面には、外部方向に開口した凹溝の係止溝53が形成されている。尚、この係止溝53は図6で示す通り、固定部307の突片308との係止用であり開口部はスライド板304の板厚よりやや大きく、深さは突片308がスライド係入可能に形成されている。また、掛止片54の逆円錐台形状の小径部直径寸法は、遊貫孔309の内径寸法=Sと略同一であり支柱52の直径寸法よりやや大きく形成されている。
【0017】
操作体3は、図1〜図6で示す通り、底25の外寸と略同一寸法の台材301と、その台材301の略長手方向に刻設された一対のスライド凹溝311に収容された制御部300を構成する操作板302とで形成されている。台材301は厚板状で略短手辺の側面央部は内部方向に陥没させて,引き板303を引き出しやすく形成しており、手掛け部312の形成と軽量化を兼ねて中央部がくり抜かれて形成されている。台材301には中空部23の中心延長線と同位置に支柱52が上下方向に滑動可能な遊貫孔309が穿設され、その四つの遊貫孔309の内で、台材301の略長手方向と平行に位置する二つの遊貫孔309の中心を結んだ孔間延長線を略長手の一辺とし、中空部23の内径寸法Lの半分以上の幅で外部方向にスライド凹溝311が、スライド板304の厚さでスライド可能に台材301の上面より刻設されている。さらには、スライド凹溝311の底面より遊貫孔309に連通して掛止片54が完全に没入し掛合可能なテーパー孔310が開口縁部直径寸法として掛止片54の大径部寸法=M以上で中空部23の内径寸法=L以下で設けられている。このスライド凹溝311両端部の近傍内部方向の溝壁に連設して進退部313としてスライド板304と同一の厚さの引き板303の厚さで隙間が設けられており、引き出される反対側の引き板303を進入可能にし、且つ操作板302の移動範囲を制限する停止線314の役割となっている。また、台材301の略短手部の低面央部には、指先を手掛け部312に挿入可能にするための差し込み段部315が形成されている。
【0018】
操作板302は、図4〜図6で示す通り、略ロ字型の枠型形状であり、略長手方向の長さは台材301の略長手より長く、スライド凹溝311に収容された対向する一対の支分スライド板304を長手となし、引き板303を対向する短手となしている。また、スライド板304の孔間延長線の辺に沿って、夫々のテーパー孔310の開口縁部に重置して突片308の固定部307と固定部307の左右に中空部23の内径寸法Lを直径とした略半円の解放部306が連通して形成されている変形波型の切り欠部305を備えている。また、固定部307の突片308の先端部は前記孔間延長線の辺部位置を超えない高さとする。尚、中空部23の内径寸法=L>掛止片54の大径部寸法=M>遊貫孔309の内径寸法=Sの関係になっている。
【0019】
二つの規制部316は、図4と図7で示す通り、夫々のスライド板304の孔間延長線の辺部中央に対向する凹部にバネ317の両端部が略U字状に弾装され、スライド凹溝311には板バネ317の膨出部の受け部318としてスライド凹溝311に略U字状に凹部が設けられており、この部分での係止により操作板302のセンター位置を決めている。
【0020】
次に、上述した如くの構成をなす収納容器1を使用する場合の動作態様について図5と図6で説明する。保持状態は、突片308の底面と掛止片54の上面とが当接しており、脚体5の中空部23への逆入を阻止して結合容器体4を膝の高さ位置に保持している状態である。この状態の収納容器1を格納状態にして持ち運ぶ時は、左右にある何れかの操作板302を外部方向に引き出すと、固定部307から左右にあるとちらかの解放部306へ移動し、解放部306と開口部24とが連通し脚体5が滑動可能になり、掛止片54が解放部306を通過し結合容器体4が自然落下し、脚体5の掛止片54と支柱52の大半が中空部23に格納された状態になる。あるいは、持ち手22で収納容器1を持ち上げながら操作板302を外方向に引き出すと、脚体5が滑動可能になり収納容器1を接地面に置くことで同様に逆入し格納状態となる。この状態で、引き出された操作板302を元の位置押し戻すと、解放部306から固定部307へと移動し突片308と係止溝53とで係止され、格納状態で脚体5が固定されコンパクトな状態で持ち運ぶことができる。
【0021】
次に、結合容器体4を保持状態にする時は、持ち手22で脚体5が格納状態で係止固定されている収納容器1を持ち上げながら左右にある何れかの操作板302を外部方向に引き出すと、固定部307から左右にあるとちらかの解放部306に移動して解放され脚体5が滑動可能になり、脚体5が自然落下し掛止片54がテーパー孔310で掛止された状態となる。この状態で、操作板302を元の位置に押し戻すと解放部306から固定部307へと移動し、収納容器1を接地面に載置すると突片308の底面と掛止片54の上面とが当接し、脚体5の中空部23への逆入を阻止して結合容器体4を膝の高さ位置に保持している状態となる。あるいは、事前に接地面にある格納状態で左右にある何れかの操作板302を外部方向に引き出した後に、持ち手22で収納容器1を持ち上げると脚体5の掛止片54がテーパー孔310で掛止され脚体5が浮上した状態で操作板302を元の位置押し戻した後に、収納容器1を接地面に載置し保持状態にすることができる。
【0022】
次に、第二実施例を図8〜図10で説明する。本実施例は前述の第一実施例にある一枚の操作板302を一対の支分短操作板352に変更したものであり、変更部分とそれに関連する変更部分についてのみ符号を変更して表示する。尚、使用方法については略同様である。
【0023】
まず、短操作板352は略コ型枠体であり、上下に位置する一対の短スライド凹溝366の夫々に、夫々一つの短切り欠部355を持つ一対の支分短スライド板354が離間して配設されており、上下に位置する一対の支分短スライド板354を両側部とし、引き板303を央部として一体に形成されとおり、一対の支分の短操作板352が一対の短スライド凹溝366に収容摺動が可能に配設されている。また、夫々の短スライド板354には第一実施例と同様に短切り欠部355を有しており、前記孔間延長線の辺部位置を超えない高さの段片358で形成された一つの短固定部357と内部方向に連通して、筒内径寸法Lの半分を半径とした略半円の一つの短解放部356で形成されている。また、短スライド板354の対向している先端部近傍にはバンド363の係合突起364との係合孔365が楕円形に穿設されている。
【0024】
短台材351の短進退部359および短停止線360は、図4で示す第一実施例の操作板302の移動距離より少ない短操作板352に呼応して、略短手辺からの内部方向への距離は短く形成されている。また、短スライド凹溝366の中央部底面には略長手方向に沿って可撓性を有するバンド363が収容摺動可能な略「J」型のガイド凹溝362に収容されて連結部361が形成されており、バンド363の両端部に突設された楕円柱状の係合突起364と係合孔365とで連動可能に架設連結されており、短スライド凹溝366略長手方向の中心に対して一対の支分略コ型枠体が同一方向にスライドする事で、引き出された短操作板352を押し戻す時に短操作板352を選択する必要が無くなる。また、この連結部361は短操作板352の中央停止位置とスライド移動範囲の規制機能を兼ね備えている。
【0025】
本発明の収納容器のすべての部材として、合成樹脂により作成出来るが、耐久性や収納物に対する耐荷重性を勘案して、部分的に金属や合成樹脂部材の芯材としての金属を適宜使用可能である。また、容器2と操作体3との固着方法および支柱52の先端部と掛止片54との固着方法は、接着のほかに嵌着、螺着としてもよい。本発明は以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化する事もできる。
(1)本発明の実施の形態の操作体3に刻設するスライド凹溝311・短スライド凹溝366は、孔間延長線を一辺として溝幅の方向を外部方向として説明しているが、内部方向として設計変更可能である。
(2)本発明の実施の形態の脚体5の形状は、基材51の形状をX字形状やロ形状にして一体に成型したり、基材51と支柱52の断面形状を違った形状にして基材51の端部に支柱52を垂設固着したり、支柱52の断面形状を楕円や多角形としてもよい。
【符号の説明】
【0026】
1 収納容器
2 容器
3 操作体
4 結合容器体
5 脚体
23 中空部
53 係止溝
54 掛止片
55 支柱体
300 制御部
301 台材
302 操作板
303 引き板
304 スライド板
305 切り欠部
306 解放部
307 固定部
308 突片
309 遊貫孔
310 テーパー孔
311 スライド凹溝
316 規制部
350 短制御部
351 短台材
352 短操作板
354 短スライド板
361 連結部
L 中空部23の内径寸法
M 掛止片54の大径部寸法
S 遊貫孔309の内径寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器周囲壁四隅の内側に、逆円錐台形状の掛止片が自由に上下滑動可能、且つ該掛止片と支柱の大部分を格納可能な高さで有天円筒型の中空部が該容器底面に対して垂直に形成された容器と、前記中空部仮想中心軸延長線と同位置にある四つの基材端部に支柱が垂直立設され、且つ該支柱の側面の前記基材やや上部近傍に係止溝が形成された支柱体と、前記容器底面と略同一外寸の台材に前記支柱が上下方向に滑動可能な前記中空部仮想中心軸延長線と同位置に穿設された四つの遊貫孔と、該遊貫孔に重設してスライド板が収容摺動可能な一対支分のスライド凹溝と、該スライド凹溝に収容された切り欠部のあるスライド板を有する操作板からなる操作体とで構成されており、貫設され前記支柱の夫々の先端部に前記掛止片が固着されて脚体を形成し、該掛止片と前記支柱を介して前記基材とに挟まれている前記操作体を、前記容器底面に垂設固着した収納容器であって、該収納容器には四つの制御部が形成されており、該制御部は、前記台材に配設されている四つの前記遊貫孔の内で、略長手方向と平行に位置する二つの前記遊貫孔中心を直線で結んだ孔間延長線を略長手方向の一辺とし、前記掛止片の大径部の半径以上の内溝幅で外部方向または内部方向のいずれかの方向に同一な方向に向かって前記一対支分のスライド凹溝を台材の上面に開口して刻装し、さらには、該スライド凹溝の底面に有る夫々の前記遊貫孔に連通して前記掛止片を没入掛合させるテーパー孔を形成し、前記脚体を制御する前記スライド板には前記テーパー孔の開口縁に重置して、前記孔間延長線に沿って少なくとも夫々一つ以上の解放部と固定部が連通して変形波型状の切り欠部が一対支分に形成され、前記スライド板のスライドと前記脚体の該スライド板に対する上下位置により、前記固定部と前記支柱の前記係止溝との係止による前記掛止片および前記支柱の格納状態、前記解放部における前記支柱の上下滑動状態、前記固定部底面と没入掛止した前記掛止片の上面と当接し、該掛止片および前記支柱の前記中空部への逆入阻止による結合容器体の保持状態、の三つの状態に致しめる機能を持つ制御部であり、前記収納容器の上げ降ろし動作による前記脚体の上下滑動と前記操作板のスライドとを連動して操作することで、前記四つの制御部を同時に、且つ同一な機能にせしめて、接地面に対しての前記結合容器体の高さ位置を調整保持する位置決め手段を備えたことを特徴とする収納容器。
【請求項2】
前記操作板は板状のロ字型枠体であって、対向する略短手方向辺を一対の引き板となし、前記一対支分のスライド凹溝に収容されている夫々二つの前記制御部を持つ前記一対の支分スライド板を略長手方向辺として操作板が一体に形成されおり、該操作板のスライド操作の度に、四つの該制御部のすべてが同時に、且つ同一な機能を有することを特徴とした、請求項1に記載の収納容器。
【請求項3】
前記操作板は板状の一対の支分略コ型枠体であって、前記一対支分のスライド凹溝の一つのスライド凹溝に収容されているスライド板は、夫々一つの前記制御部を持つ一対の支分短スライド板が左右に離間して配置されており、上下関係に位置する二枚の該支分短スライド板を両側部とし、対向する略短手方向辺を一対の引き板を央部として一対の支分短操作板が一体形成されており、夫々対向する前記短スライド板の端部は、スライド凹溝略長手方向の中心に対して、一対の支分短操作板が同時に、且つ同一方向にスライド可能にせしめる連動部に架設連結されており、どちらか一方の該短操作板をスライド操作する度に、四つの該制御部のすべてが同時に、且つ同一な機能を有することを特徴とした、請求項1に記載の収納容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−96844(P2012−96844A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−248105(P2010−248105)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(302062447)有限会社 木下 (1)
【Fターム(参考)】