説明

取引評価処理システム、取引評価処理方法及び取引評価処理プログラム

【課題】大量の取引明細について、取引状況に応じて的確な集計を行なうための取引評価処理システム、取引評価処理方法及び取引評価処理プログラムを提供する。
【解決手段】計算元明細レコードは、集約情報格納部、基礎情報格納部、計算元属性情報格納部を含んで構成される。計算元属性情報格納部は複数の計算元属性フィールド、集約情報格納部は複数の集約情報格納フィールドから構成される。そして、個別明細計算処理において、取引評価処理サーバ20の制御部21が、計算元属性フィールドにおける計算が必要と判定した場合、計算パラメータを取得し、計算種別を判定する。そして、計算種別に対応する計算処理を実行し、計算結果を計算結果フィールドに記録し、基準計算種別の判定を行なう。次に、集約データ集計処理においては、集約情報格納フィールドにおいて集約が必要と判定した場合、制御部21は集約対象データをキー項目に基づいて集計する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引明細について、取引状況に応じて集計を行なうための取引評価処理システム、取引評価処理方法及び取引評価処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
企業内では、取引・経費・振替等の大量の取引明細データを用いて、財務会計や管理会計システムにより各種計算処理を行なうことが多い。例えば、売上実績などの集計の対象となる取引明細データを所定の項目毎に集計してデータ分析をしたり、帳票を作成したりしている。
【0003】
例えば、商品売上管理においても、効率的に集計を行なう技術が検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。この文献に記載された技術では、取引項目内容の異なる複数の売上集計ファイルにおいて、共通取引項目別に売上データの集計エリアが形成された共通取引項目別集計ファイルを用いる。更に、売上集計ファイルの種類毎に、売上集計ファイルの取引項目と共通取引項目別集計ファイルの共通取引項目との対応関係を定義する項目定義ファイルを用いる。そして、商品販売登録装置から売上集計ファイルのデータを収集した場合、売上集計ファイルの種類に対応する定義情報を項目定義ファイルから読み出し、この定義情報に基づいて売上集計ファイルのデータを共通取引項目別集計ファイルにおいて集計する。そして、この共通取引項目別集計ファイルの集計に基づいて売上管理レポートを作成する。
【0004】
また、個々の関連システムの仕訳明細データを入力する財務会計や管理会計システムにおいてデータを集計するための技術も検討されている(例えば、特許文献2を参照。)。この文献に記載された技術では、仕訳明細データは、年月、組織、科目、補助、データ区分の各項目を含む。管理単位毎の集計条件について、予め設定した管理単位別残高作成キーを識別情報に対応付けてキーマスタに記憶させる。組織名毎に、その上位組織名が設定された組織情報マスタと、指定された管理単位別残高作成キーを読み出し、仕訳明細データの内の対象となるデータと中間集計単位を決める。そして、対象データを集計単位データに圧縮した実績残高データを作成する。更に、組織情報マスタを参照し、上位組織に属する各組織の圧縮された実績残高データを積み上げる。
【0005】
また、多次元の集計帳票の作成等を簡易にするための技術も検討されている(例えば、特許文献3を参照。)。この文献に記載された技術では、集計の対象となる明細データに基づき集計レベル毎の集計データを作成する。そして、各集計データの集計レベルを対応させて格納する。他系の帳票作成部から指定された集計レベルに該当する集計データを、集計データ格納データベースから取り出す。ここで、大計、中計、小計という順に出力された多次元集計帳票を作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−289386号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】特開2007−122388号公報(第1頁、図1)
【特許文献3】特開平10−326311号公報(第1頁、図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
会計データを部門別、事業部門別、会社合計等の分類により評価する場合に、内部取引
や社員向け取引など特殊な取引や資材コストの算出ロジック等により、事業部門別等と会社合計等とでは異なった評価ロジックで計算する必要があることがある。例えば、各取引明細の処理において、以下のような特別なルールを定めている場合がある。
・「内部取引は、部門別・事業部門別の場合は外部取引同様に計算する」
・「社員向け取引は事業部門以上の場合にのみ評価対象とする」
・「計算に使用する資材コストなどのパラメータと算出方法は事業部門以下と会社合計とでは異なる場合がある」
このような場合、複雑な計算条件をきめ細かく適用する必要がある。そして、企業によっては、数百万件に達する膨大な取引データを処理する必要があり、処理時間がかかるが、計算結果を迅速に参照できることが望ましい。
【0008】
上述の特許文献に記載された技術では、多様な組織における取引データを統一して、複数の切り口から評価することは想定されていない。また、評価する切り口を変更する必要が生じる場合もある。切り口の変更のためにプログラム自身を修正しなければならないとすると、迅速に計算結果を提供することができない。
【0009】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、大量の取引明細について、取引状況に応じて的確な集計を行なうための取引評価処理システム、取引評価処理方法及び取引評価処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、各明細について集約の要否を判定するための複数の集約条件が設定される集約情報領域と、各明細に共通する項目情報が設定される基礎情報領域と、各明細を個別に評価するための複数の項目情報が設定される属性情報領域を備えた取引明細データが記憶された明細情報記憶手段と、取引明細データに含まれる項目情報毎に各明細の集計値を記憶する集約情報記憶手段と、計算処理を実行する制御手段とを備えた取引評価処理システムであって、前記制御手段が、前記明細情報記憶手段に記録された各取引明細データについて、前記属性情報領域に記録された項目毎に、前記取引明細データに設定された項目情報を用いて特定された計算方法により計算処理を実行し、算出された計算結果を各取引明細データに関連付けて記録する手段と、前記計算結果を算出した各取引明細データについて、前記集約情報領域に記録された集約条件毎に、前記取引明細データに設定された項目情報に対応する計算結果を前記集約情報記憶手段の集計値に集約する手段とを備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の取引評価処理システムにおいて、前記制御手段が、前記集約情報領域に設定された集約条件を用いて集約の要否を判定する手段を更に備え、前記集約の要否判定に応じて、前記集約結果に集約を行なうことを要旨とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の取引評価処理システムにおいて、前記制御手段が、前記属性情報領域に設定された項目情報を用いて計算の要否を判定する手段を更に備え、前記計算の要否判定に応じて、前記計算処理を実行することを要旨とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の取引評価処理システムにおいて、前記制御手段が、前記取引明細データに格納された計算結果において、基準計算種別判定ルールを用いて基準計算種別を決定し、各取引明細データに関連付けて基準計算種別を記憶することを要旨とする。
【0014】
請求項5に記載の発明は、各明細について集約の要否を判定するための複数の集約条件が設定される集約情報領域と、各明細に共通する項目情報が設定される基礎情報領域と、
各明細を個別に評価するための複数の項目情報が設定される属性情報領域を備えた取引明細データが記憶された明細情報記憶手段と、取引明細データに含まれる項目情報毎に各明細の集計値を記憶する集約情報記憶手段と、計算処理を実行する制御手段とを備えた取引評価処理システムを用いて、取引を管理するための方法であって、前記制御手段が、前記明細情報記憶手段に記録された各取引明細データについて、前記属性情報領域に記録された項目毎に、前記取引明細データに設定された項目情報を用いて特定された計算方法により計算処理を実行し、算出された計算結果を各取引明細データに関連付けて記録する段階と、前記計算結果を算出した各取引明細データについて、前記集約情報領域に記録された集約条件毎に、前記取引明細データに設定された項目情報に対応する計算結果を前記集約情報記憶手段の集計値に集約する段階とを実行することを要旨とする。
【0015】
請求項6に記載の発明は、各明細について集約の要否を判定するための複数の集約条件が設定される集約情報領域と、各明細に共通する項目情報が設定される基礎情報領域と、各明細を個別に評価するための複数の項目情報が設定される属性情報領域を備えた取引明細データが記憶された明細情報記憶手段と、取引明細データに含まれる項目情報毎に各明細の集計値を記憶する集約情報記憶手段と、計算処理を実行する制御手段とを備えた取引評価処理システムを用いて、取引を管理するためのプログラムであって、前記制御手段を、前記明細情報記憶手段に記録された各取引明細データについて、前記属性情報領域に記録された項目毎に、前記取引明細データに設定された項目情報を用いて特定された計算方法により計算処理を実行し、算出された計算結果を各取引明細データに関連付けて記録する手段、前記計算結果を算出した各取引明細データについて、前記集約情報領域に記録された集約条件毎に、前記取引明細データに設定された項目情報に対応する計算結果を前記集約情報記憶手段の集計値に集約する手段として機能させることを要旨とする。
【0016】
(作用)
請求項1、5又は6に記載の発明によれば、制御手段が、明細情報記憶手段に記録された各取引明細データについて、属性情報領域に記録された項目毎に、取引明細データに設定された項目情報を用いて特定された計算方法により計算処理を実行する。そして、算出された計算結果を各取引明細データに関連付けて記録する。次に、計算結果を算出した各取引明細データについて、集約情報領域に記録された集約条件毎に、取引明細データに設定された項目情報に対応する計算結果を集約情報記憶手段の集計値に集約する。これにより、属性情報領域の各項目を用いて計算した結果を、集約条件に応じて集計することができる。従って、1つの取引明細データに対して複数の計算方法を適用するとともに、集約条件に合致する条件で集約された計算結果を提供することができる。例えば、部門、事業部門といった階層の変更や、計算方法の変更を行なう場合にも、集約情報領域、属性情報領域の設定を変更することにより、柔軟に対応することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、制御手段が、集約情報領域に設定された集約条件を用いて集約の要否を判定する。そして、集約の要否判定に応じて、集約結果に集約を行なう。これにより、不必要な集約を省略することができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、制御手段が、属性情報領域に設定された情報を用いて計算の要否を判定する。そして、計算の要否判定に応じて、計算処理を実行する。これにより、不必要な計算処理を省略することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、制御手段が、取引明細データに格納された計算結果において、基準計算種別判定ルールを用いて基準計算種別を決定し、各取引明細データに関連付けて基準計算種別を記憶する。これにより、複数の計算結果の比較に基づいて、集計の対象を特定することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、大量の取引明細について、取引状況に応じて的確な集計を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態のシステム概略図。
【図2】各データ記憶部に記録されたデータの説明図であって、(a)は計算元明細レコード、(b)は計算結果明細レコードの説明図。
【図3】集約結果データ記憶部に記録された集約結果テーブルの説明図。
【図4】個別計算基本データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図5】本実施形態の処理手順の説明図。
【図6】本実施形態の処理手順の説明図。
【図7】本実施形態の処理手順の説明図。
【図8】集約データ集計処理の事例の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図1〜図8に従って説明する。本実施形態では、企業内の各部門や関連会社における取引データを取得し、この取引データを集約して、多様な側面から取引状況を評価する場合を想定する。
【0023】
本実施形態では、図1に示すように、クライアント端末10と取引評価処理サーバ20とがネットワークを介して接続されている。更に、取引評価処理サーバ20には、事業部門サーバ30や関連会社サーバ40がネットワークを介して接続されている。
【0024】
各クライアント端末10は、企業の担当者が集計結果を出力する場合に、取引評価処理サーバ20にアクセスするために用いるコンピュータ端末(担当者端末)である。クライアント端末10は、ネットワークを介してデータを送信する機能や、受信したデータを表示する機能等を有する。このため、このクライアント端末10は、図示しないCPU、RAM、ROMの他、キーボード、マウス等の入力手段、ディスプレイ等の出力手段、通信手段等を有する。
【0025】
事業部門サーバ30や関連会社サーバ40は、企業内の事業部門や関連会社のコンピュータシステムであって、各事業部門や関連会社において行なわれた取引に関するデータ(取引明細データ)を管理する。
【0026】
更に、事業部門サーバ30や関連会社サーバ40は、この取引明細データの変換処理(マッピング)を行なうことにより、計算元明細データを生成して管理する。具体的には、取引明細の項目と、図2(a)に示す計算元明細レコード220のフィールドとを対応付けたマッピングテーブルを用いて、取引明細の項目値を、計算元明細レコード220の各フィールドに設定する。この計算元明細レコード220のデータ構成については後述する。そして、事業部門サーバ30や関連会社サーバ40は、計算元明細レコード220を用いて内部管理を行なうとともに、取引評価処理サーバ20に提供する。
【0027】
取引評価処理サーバ20は、事業部門サーバ30や関連会社サーバ40から取得した取引明細データを集計するコンピュータシステムである。この取引評価処理サーバ20は、図1に示すように、制御部21、計算元明細データ記憶部22、計算結果明細データ記憶部23、集約結果データ記憶部24、個別計算基本データ記憶部25、計算パラメータ記憶部26を備えている。本実施形態では、計算元明細データ記憶部22、計算結果明細データ記憶部23が明細情報記憶手段として機能し、集約結果データ記憶部24が集約情報記憶手段として機能する。
【0028】
制御部21は、取引明細の集約に用いるデータの管理処理等を行なう。そして、制御部21は、制御手段(図示しないCPU、メモリ等)を有し、後述する処理(明細情報取得段階、計算制御段階、計算処理段階、集約処理段階等を含む処理)を行なう。このための取引評価処理プログラムを実行することにより、制御部21は、明細情報取得手段211、計算制御手段212、計算実行手段213、集約処理手段214等として機能する。
【0029】
明細情報取得手段211は、事業部門サーバ30や関連会社サーバ40から計算元明細データを取得し、計算元明細データ記憶部22に格納する処理を実行する。
計算制御手段212は、計算元明細データ記憶部22に記録された計算元明細データを用いて集約を行なうために必要な計算種別を特定し、この計算種別の計算の制御処理を実行する。更に、この計算制御手段212は、繰り返し計算を行なう回数(システム設定値)を保持している。
【0030】
計算実行手段213は、計算制御手段212において特定された計算種別の計算処理を実行する。この計算実行手段213は、計算種別毎に設けられており(本実施形態では、「計算種別1」〜「計算種別X」)、それぞれの計算を行なうために必要な計算式に関するデータを保持している。
【0031】
集約処理手段214は、取引明細毎に計算した計算結果を用いて集計する処理を実行する。更に、この集約処理手段214は、繰り返し計算を行なう回数(システム設定値)を保持している。
【0032】
計算元明細データ記憶部22には、事業部門サーバ30、関連会社サーバ40から取得した計算元明細データが記録され、この取引明細データは、図2(a)に示す計算元明細レコード220から構成される。この計算元明細レコード220は、例えば事業部門Aや事業部門Bの事業部門サーバ30や、関連会社Cの関連会社サーバ40から取引明細データを取得した場合に記録される。計算元明細レコード220は、集約情報格納部221、基礎情報格納部222、計算元属性情報格納部223を含んで構成される。
【0033】
集約情報格納部221は集約情報領域として機能し、集約の要否や集約対象を特定するために複数の集約情報格納フィールドから構成される。本実施形態では、計算元明細レコード220を用いてM回の繰り返し計算を行なうために、M個の集約情報格納フィールド(第1集約情報格納フィールド〜第M集約情報格納フィールド)が設けられている。そして、各集約情報格納フィールドには、集約の要否を判定するための情報や集約に用いる計算結果を指定するための情報が記録される。例えば、集約情報格納フィールドに「0」が記録されている場合には、後述する基本計算結果を用いることを意味する。「1」から「N」のいずれかの数字が記録されている場合には、この集約情報格納フィールドによって指定される計算結果フィールドに記録された値を用いて集計することを意味する。また、「英字」が記録されている場合には、集約の対象外であることを意味する。
【0034】
基礎情報格納部222は基礎情報領域として機能する。この基礎情報格納部222には、計算処理において共通して用いられる情報が格納される。また、この基礎情報格納部222には、各事業部門の組織識別子や関連会社の企業識別子、各事業部門や各関連会社において共通した情報等も格納される。
【0035】
計算元属性情報格納部223は属性情報領域として機能し、各種計算において用いられる数値や計算式を特定するために複数の計算元属性フィールドから構成される。本実施形態では、計算元明細レコード220を用いてN回の繰り返し計算を行なうために、N個の計算元属性フィールド(第1計算元属性フィールド〜第N計算元属性フィールド)が設け
られている。そして、各計算元属性フィールドには、計算の要否や計算方法を指定するための計算種別や計算処理に用いる値に関する情報が記録される。なお、計算元属性フィールドが空欄の場合には、この計算元属性フィールドの計算を行なわないものとする。
【0036】
計算結果明細データ記憶部23は、事業部門サーバ30や関連会社サーバ40から取得した取引明細データを用いて計算した計算結果明細データが記録され、この計算結果明細データは図2(b)に示す計算結果明細レコード230から構成される。この計算結果明細レコード230は、計算元明細レコード220を用いて生成され、各種計算を行なった場合に更新される。計算結果明細レコード230は、集約情報格納部231、基礎情報格納部232、計算結果データ部233、基準計算種別格納部234から構成される。
【0037】
集約情報格納部231、基礎情報格納部232には、上述した計算元明細レコード220の集約情報格納部221、基礎情報格納部222に記録された情報と同じ情報が記録される。
【0038】
計算結果データ部233には、計算元明細レコード220の第1計算元属性フィールド〜第N計算元属性フィールドに対応させて第1計算結果フィールド〜第N計算結果フィールドが設けられている。この第1計算結果フィールド〜第N計算結果フィールドには、第1計算元属性フィールド〜第N計算元属性フィールドに記録された情報を用いて計算を行なった計算結果が記憶される。
【0039】
基準計算種別格納部234には、基礎情報格納部232に記録された情報や、計算結果データ部233の各計算元属性フィールドに記録された情報を用いて、基準となる計算種別の計算結果に関するデータが記録される。
【0040】
集約結果データ記憶部24には、図3に示す集約結果テーブル240が記録されている。この集約結果テーブル240は、集約処理を行なった場合に記録される。集約結果テーブル240は、集約計算回数、キー項目、集計値に関するデータが記録される。
【0041】
集約計算回数データ領域には、後述する集約データ集計処理における繰り返し計算において、何回目の計算か(計算回数)を特定するためのデータが記録される。
キー項目データ領域には、個別明細の計算結果を分類するための項目に関するデータが記録される。
【0042】
集計値データ領域には、個別明細の計算結果を集計した値に関するデータが記録される。従って、i回目の集約計算の計算結果は、集約計算回数:「i回目」のキー項目に分類されて、この分類の集計値に加算される。
【0043】
個別計算基本データ記憶部25には、図4に示すように、パラメータ管理データ251、計算種別管理データ252、基準計算種別判定ルール253が記録されている。パラメータ管理データ251、計算種別管理データ252、基準計算種別判定ルール253は、計算処理にパラメータや計算方法、基準計算種別判定ルールを決定した場合に記録される。
【0044】
パラメータ管理データ251は、個別計算回数、パラメータ取得条件、パラメータ種別に関するデータを含んで構成される。
個別計算回数データ領域には、個別明細計算処理における繰り返し計算において、何回目の計算か(計算回数)を特定するためのデータが記録される。
【0045】
パラメータ取得条件データ領域には、各個別明細計算に用いられるパラメータを取得す
るための条件に関するデータが記録される。このパラメータ取得条件は、基礎情報格納部232に記録された情報や、計算結果データ部233の各計算元属性フィールドに記録された情報を用いて特定される。
パラメータ種別データ領域には、各個別明細計算に用いるパラメータの種別を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0046】
計算種別管理データ252は、個別計算回数、計算種別条件、計算種別に関するデータを含んで構成される。
【0047】
個別計算回数データ領域には、個別明細計算処理における繰り返し計算において、何回目の計算か(計算回数)を特定するためのデータが記録される。
計算種別条件データ領域には、各個別明細計算に用いられる計算方法を取得するための条件に関するデータが記録される。この計算種別条件は、基礎情報格納部232に記録された情報や、計算結果データ部233の各計算元属性フィールドに記録された情報を用いて特定される。
計算種別データ領域には、各個別明細計算に用いる計算方法の種別を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0048】
基準計算種別判定ルール253には、個別明細計算処理における計算結果の中から基準値を特定するためのルールに関するデータが記録される。本実施形態では、第1計算結果フィールド〜第N計算結果フィールドに記録された値の中から基準値を選択するためのルールが記録される。
【0049】
計算パラメータ記憶部26には、計算処理に用いられるパラメータが記録されている。この計算パラメータとしては、例えば市場金利等がある。この計算パラメータ記憶部26には、パラメータを管理する外部システムから取得した値が、パラメータ種別に関連付けられて記録される。
【0050】
更に、取引評価処理サーバ20は、チェックルール記憶部(図示せず)を備えている。このチェックルール記憶部には、後述する個別明細計算処理において用いるチェックルールが記録されている。本実施形態では、属性チェック、必須項目チェックを行なう。属性チェックにおいては、計算元属性フィールドに記録された文字コードが所定のルールに合致しているかどうかを判定する。必須項目チェックにおいては、計算元属性フィールドを用いての個別明細計算処理において、必要な項目情報が記録されているかどうかを判定する。
【0051】
上記のように構成されたシステムを用いて行なわれる処理を、図5〜図7を用いて説明する。ここでは、集約処理の概要(図5)、個別明細計算処理(図6)、集約データ集計処理(図7)の順番に説明する。
【0052】
(集約処理の概要)
まず、集約処理の概要を、図5を用いて説明する。集約情報の入手を希望する担当者は、クライアント端末10を用いて、取引評価処理サーバ20にアクセスする。そして、取引評価処理サーバ20に集約処理指示を送信する。
【0053】
この場合、取引評価処理サーバ20の制御部21は、明細情報取得処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部21の明細情報取得手段211は、事業部門サーバ30や関連会社サーバ40から計算元明細データを取得する。この計算元明細データは、計算元明細レコード220を含んで構成される。この計算元明細レコード220には、事業部門サーバ30や関連会社サーバ40において設定されたデータが、集約情報格納部
221、基礎情報格納部222、計算元属性情報格納部223に記録されている。そして、明細情報取得手段211は、取得した計算元明細レコード220を、計算元明細データ記憶部22に格納する。更に、明細情報取得手段211は、計算元明細レコード220に計算結果フィールドや基準計算種別格納部234を追加した計算結果明細レコード230を生成し、計算結果明細データ記憶部23に記録する。なお、この段階では、追加したフィールドは空欄にしておく。
【0054】
次に、取引評価処理サーバ20の制御部21は、計算パラメータ取得処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21の明細情報取得手段211は、各種パラメータを管理する外部システムからパラメータを取得し、計算パラメータ記憶部26に記録する。
【0055】
そして、計算結果明細データ記憶部23に記録された明細毎に以下の処理を繰り返す。
まず、取引評価処理サーバ20の制御部21は、個別明細計算処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部21の計算制御手段212が、後述する個別明細計算処理を実行する。
【0056】
次に、取引評価処理サーバ20の制御部21は、集約データ集計処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部21の集約処理手段214が、後述する集約データ集計処理を実行する。
そして、すべての明細についての処理を終了するまで繰り返す。
【0057】
次に、取引評価処理サーバ20の制御部21は、計算結果集約データの出力処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部21の集約処理手段214は、クライアント端末10のディスプレイに、集計結果表示画面を出力する。この集計結果表示画面には、集約結果データ記憶部24に記録された集約結果テーブル240を含める。
【0058】
(個別明細計算処理)
次に、個別明細計算処理(ステップS1−3)を、図6を用いて説明する。本実施形態では、以下の処理を、システム設定値である「N回」繰り返す。ここでは、i回目の処理を行なう場合を説明する。
【0059】
まず、取引評価処理サーバ20の制御部21は、個別明細のi回目計算用データの取得処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部21の計算制御手段212は、第i計算元属性フィールドに記録されたデータを取得する。
【0060】
次に、取引評価処理サーバ20の制御部21は、計算が必要かどうかについて計算要否判定処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、制御部21の計算制御手段212は、第i計算元属性フィールドに記録されたデータを用いて判定する。
【0061】
第i計算元属性フィールドが空欄になっており、i回目の計算が不要と判定された場合(ステップS2−2において「NO」の場合)、取引評価処理サーバ20の制御部21は、i回目の計算処理を終了する。
【0062】
一方、第i計算元属性フィールドが空欄ではなく、i回目の計算が必要と判定された場合(ステップS2−2において「YES」の場合)、取引評価処理サーバ20の制御部21は、計算パラメータ特定処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21の計算制御手段212は、個別計算基本データ記憶部25のパラメータ管理データ251から、個別計算回数「i回目」に関連付けられたパラメータ取得条件を取得する。そして、基礎情報格納部232に記録された情報や、第i計算元属性フィールドに記録された
情報に一致するパラメータ取得条件を特定する。次に、計算制御手段212は、このパラメータ取得条件に対応するパラメータ種別を取得し、このパラメータ種別に対応するパラメータ値を計算パラメータ記憶部26から取得する。
【0063】
次に、取引評価処理サーバ20の制御部21は、データ整合性チェック処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部21の計算制御手段212は、チェックルール記憶部に記録されたチェックルールを用いて、i回目の個別明細計算処理に用いるデータのデータ整合性を確認する。
【0064】
次に、取引評価処理サーバ20の制御部21は、計算種別判定処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の計算制御手段212は、個別計算基本データ記憶部25の計算種別管理データ252から、個別計算回数として「i回目」に関連付けられた計算種別条件を取得する。そして、基礎情報格納部232に記録された情報や、第i計算元属性フィールドに記録された情報に一致する計算種別条件を特定する。次に、計算制御手段212は、この計算種別条件に対応する計算種別を、個別計算基本データ記憶部25に記録された計算種別管理データ252から取得する。
【0065】
そして、取引評価処理サーバ20の制御部21は、計算種別に対応する計算処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21の計算制御手段212は、計算種別に対応する計算実行手段213に、計算パラメータ記憶部26から取得したパラメータ値、基礎情報格納部232に記録された情報や、第i計算元属性フィールドに記録された情報を引き渡す。この計算実行手段213は、引き渡された情報を用いて計算処理を行ない、算出した計算結果を計算制御手段212に戻す。
【0066】
この場合、計算制御手段212は、計算実行手段213から取得した計算結果を、第i計算結果フィールドに記録する。
そして、計算元属性フィールドの数に対応するN回の計算処理を終了するまで繰り返す。
【0067】
すべての計算元属性フィールドについての計算処理を終了した場合、取引評価処理サーバ20の制御部21は、基準計算種別判定処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、制御部21の計算制御手段212は、個別計算基本データ記憶部25に記録された基準計算種別判定ルール253を用いて、基準計算種別として扱う計算結果フィールドを特定する。例えば、基準計算種別判定ルール253に従って、各計算結果フィールドに記録された値を比較して、基準値を特定する。そして、この計算結果フィールドに記録された値を基準計算種別格納部234に記録する。
【0068】
(集約データ集計処理)
次に、集約データ集計処理(ステップS1−4)を、図7を用いて説明する。本実施形態では、以下の処理を、システム設定値である「M回」繰り返す。ここでは、j回目の処理を行なう場合を説明する。
【0069】
取引評価処理サーバ20の制御部21は、集約が必要かどうかについて集約要否判定処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、制御部21の集約処理手段214は、第j集約情報格納フィールドに設定されたデータを取得して判定する。
【0070】
ここで、第j集約情報格納フィールドに英字が記録されており、j回目の集約が不要と判定された場合(ステップS3−1において「NO」の場合)、取引評価処理サーバ20の制御部21は、j回目の集約データ集計処理を終了する。
【0071】
一方、第j集約情報格納フィールドに数字が記録されており、j回目の集約が必要と判定された場合(ステップS3−1において「YES」の場合)、取引評価処理サーバ20の制御部21は、j番目の集約対象データ判定処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、制御部21の集約処理手段214は、集約情報格納フィールドに「0」が設定されている場合には、集約対象データとして基準計算種別格納部234に記録された値を取得する。また、「1」から「N」のいずれかの数字が記録されている場合には、集約対象データとして、この数字により特定される個別計算結果フィールドに記録された値を取得する。
【0072】
次に、取引評価処理サーバ20の制御部21は、キー項目特定処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、制御部21の集約処理手段214は、計算結果明細レコード230に記録された基礎情報格納部232に記録された情報や、計算元属性フィールドに記録された情報に一致するキー項目を特定する。
【0073】
次に、取引評価処理サーバ20の制御部21は、集計処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、制御部21の集約処理手段214は、特定したキー項目に関連付けられた集計値に、基準計算種別格納部234又は個別計算結果フィールドから取得した値を加算する。
【0074】
ここで、集約データ集計処理の事例を、図8を用いて説明する。計算結果明細レコード230の第j集約情報格納フィールドに数字「z」が記録されている場合、第z計算結果フィールドの計算結果を集約する。この場合、ステップS3−3において、基礎情報格納部232に記録された情報(α1,α2、β1等)や、計算元属性フィールドに記録された情報(γ1,γ2等)と一致するキー項目を集約結果テーブル240において特定する。そして、ステップS3−4において、第z計算結果フィールドに記録された計算結果を、各キー項目の集約値に加算する。
【0075】
以上のように、集約情報格納フィールドの数に対応するM回の集約データ集計処理を終了するまで繰り返す。
【0076】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
・ 本実施形態においては、計算元明細レコード220は、集約情報格納部221、基礎情報格納部222、計算元属性情報格納部223を含んで構成される。計算元属性情報格納部223は、各種計算において用いられる数値や計算式を特定するために複数の計算元属性フィールドから構成される。そして、個別明細計算処理では、各計算元属性フィールドについての計算が必要と判定された場合(ステップS2−2において「YES」の場合)、取引評価処理サーバ20の制御部21は、計算パラメータ特定処理を実行する(ステップS2−3)。そして、取引評価処理サーバ20の制御部21は、計算種別判定処理を実行する(ステップS2−5)。これにより、必要な回数分だけ計算に必要な外部パラメータや計算元属性情報を取得し、計算方法を判別して計算処理を実行することができる。
【0077】
更に、すべての計算元属性フィールドについての計算処理を終了した場合、取引評価処理サーバ20の制御部21は、基準計算種別判定処理を実行する(ステップS2−7)。これにより、すべての計算結果から取引明細の基準となる計算結果を特定することができる。
【0078】
・ 本実施形態においては、計算元明細レコード220は、集約情報格納部221、基礎情報格納部222、計算元属性情報格納部223を含んで構成される。集約情報格納部221は、集約の要否や集約対象を特定するために複数の集約情報格納フィールドから構
成される。そして、集約データ集計処理において、各集約情報格納フィールドについての集約が必要と判定された場合(ステップS3−1において「YES」の場合)、取引評価処理サーバ20の制御部21は、集約対象データ判定処理を実行する(ステップS3−2)。そして、取引評価処理サーバ20の制御部21は、キー項目特定処理(ステップS3−3)、集計処理(ステップS3−4)を実行する。
【0079】
これにより、各明細情報に設定された集約情報に基づいて、集約対象となる回数分だけ計算結果データから集約対象となる適切な値を判別し、キー項目で振り分けて集約結果データとして積み上げる。従って、複数のキー項目で振り分けられた集約結果のうち、任意の条件で集約された計算結果のみを利用して効率的かつ速やかに結果情報を照会することが可能となる。
【0080】
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 上記実施形態では、計算元明細レコード220は、集約情報格納部221、基礎情報格納部222、計算元属性情報格納部223を含んで構成される。計算結果明細レコード230は、集約情報格納部231、基礎情報格納部232、計算結果データ部233、基準計算種別格納部234から構成される。各レコードの構成は、これらに限定されるものではなく、個別明細計算処理、集約データ集計処理の複数回の繰り返し計算において必要な情報が含まれていればよい。
【0081】
○ 上記実施形態では、取引評価処理サーバ20の制御部21は、データ整合性チェック処理を実行する(ステップS2−4)。このデータ整合性チェック処理は、繰り返し計算の前にまとめて行なうことも可能である。
【0082】
○ 上記実施形態では、基準計算種別格納部234には、基準とする計算種別の計算結果に関するデータが記録される。これに代えて、基準計算種別格納部234には、基準とする計算種別の計算結果が格納されたフィールドを特定するための情報を格納するようにしてもよい。また、基準計算種別情報は、計算結果明細レコード230とは別に保存するようにしてもよい。この場合、各計算元明細レコード220を特定するための識別コードと関連付けて基準計算種別情報を保存する。
【符号の説明】
【0083】
10…クライアント端末、20…取引評価処理サーバ、21…制御部、211…明細情報取得手段、212…計算制御手段、213…計算実行手段、214…集約処理手段、22…計算元明細データ記憶部、220…計算元明細レコード、221…集約情報格納部、222…基礎情報格納部、223…計算元属性情報格納部、23…計算結果明細データ記憶部、230…計算結果明細レコード、231…集約情報格納部、232…基礎情報格納部、233…計算結果データ部、234…基準計算種別格納部、24…集約結果データ記憶部、25…個別計算基本データ記憶部、26…計算パラメータ記憶部、30…事業部門サーバ、40…関連会社サーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各明細について集約の要否を判定するための複数の集約条件が設定される集約情報領域と、
各明細に共通する項目情報が設定される基礎情報領域と、
各明細を個別に評価するための複数の項目情報が設定される属性情報領域を備えた取引明細データが記憶された明細情報記憶手段と、
取引明細データに含まれる項目情報毎に各明細の集計値を記憶する集約情報記憶手段と、
計算処理を実行する制御手段とを備えた取引評価処理システムであって、
前記制御手段が、
前記明細情報記憶手段に記録された各取引明細データについて、前記属性情報領域に記録された項目毎に、前記取引明細データに設定された項目情報を用いて特定された計算方法により計算処理を実行し、算出された計算結果を各取引明細データに関連付けて記録する手段と、
前記計算結果を算出した各取引明細データについて、前記集約情報領域に記録された集約条件毎に、前記取引明細データに設定された項目情報に対応する計算結果を前記集約情報記憶手段の集計値に集約する手段と
を備えたことを特徴とする取引評価処理システム。
【請求項2】
前記制御手段が、
前記集約情報領域に設定された集約条件を用いて集約の要否を判定する手段を更に備え、
前記集約の要否判定に応じて、前記集約結果に集約を行なうことを特徴とする請求項1に記載の取引評価処理システム。
【請求項3】
前記制御手段が、
前記属性情報領域に設定された項目情報を用いて計算の要否を判定する手段を更に備え、
前記計算の要否判定に応じて、前記計算処理を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の取引評価処理システム。
【請求項4】
前記制御手段が、
前記取引明細データに格納された計算結果において、基準計算種別判定ルールを用いて基準計算種別を決定し、各取引明細データに関連付けて基準計算種別を記憶することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の取引評価処理システム。
【請求項5】
各明細について集約の要否を判定するための複数の集約条件が設定される集約情報領域と、
各明細に共通する項目情報が設定される基礎情報領域と、
各明細を個別に評価するための複数の項目情報が設定される属性情報領域を備えた取引明細データが記憶された明細情報記憶手段と、
取引明細データに含まれる項目情報毎に各明細の集計値を記憶する集約情報記憶手段と、
計算処理を実行する制御手段とを備えた取引評価処理システムを用いて、取引を管理するための方法であって、
前記制御手段が、
前記明細情報記憶手段に記録された各取引明細データについて、前記属性情報領域に記録された項目毎に、前記取引明細データに設定された項目情報を用いて特定された計算方法により計算処理を実行し、算出された計算結果を各取引明細データに関連付けて記録す
る段階と、
前記計算結果を算出した各取引明細データについて、前記集約情報領域に記録された集約条件毎に、前記取引明細データに設定された項目情報に対応する計算結果を前記集約情報記憶手段の集計値に集約する段階と
を実行することを特徴とする取引評価処理方法。
【請求項6】
各明細について集約の要否を判定するための複数の集約条件が設定される集約情報領域と、
各明細に共通する項目情報が設定される基礎情報領域と、
各明細を個別に評価するための複数の項目情報が設定される属性情報領域を備えた取引明細データが記憶された明細情報記憶手段と、
取引明細データに含まれる項目情報毎に各明細の集計値を記憶する集約情報記憶手段と、
計算処理を実行する制御手段とを備えた取引評価処理システムを用いて、取引を管理するためのプログラムであって、
前記制御手段を、
前記明細情報記憶手段に記録された各取引明細データについて、前記属性情報領域に記録された項目毎に、前記取引明細データに設定された項目情報を用いて特定された計算方法により計算処理を実行し、算出された計算結果を各取引明細データに関連付けて記録する手段、
前記計算結果を算出した各取引明細データについて、前記集約情報領域に記録された集約条件毎に、前記取引明細データに設定された項目情報に対応する計算結果を前記集約情報記憶手段の集計値に集約する手段
として機能させることを特徴とする取引評価処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−237995(P2010−237995A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−85865(P2009−85865)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)