説明

受付補助システム及び訪問受付プログラム

【課題】受付係に訪問者の適正及び不適正を容易に判別させ、且つ、訪問者に対して適切な対応をさせ得るシステム等を提供する。
【解決手段】本発明の受付補助システムによれば、訪問者が有する携帯端末200から読み取られた「第1認証情報」と、同じく携帯端末200から読み取られた個人情報に対応する「第2認証情報」との組合せが適正な場合のみ、第1及び第2認証情報のかけ合わせによって訪問者の「顔写真情報」が訪問受付端末220に表示される。従って、訪問受付端末220における訪問者の顔写真情報の表示の有無の確認、又は実際の訪問者の顔と訪問受付端末に表示される顔写真情報との対比により、その訪問者の適正及び不適正を受付係に容易に判別させることができる。そして、その判別結果に応じて、受付係にその訪問者に対して適切な対応をさせることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、訪問者の受付を補助するシステム、及び訪問者の受付の補助機能をコンピュータに付与するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスビルやコンサートホール等の特定場所におけるセキュリティの観点から、IDカードの有無に応じてゲートの出入りを許容又は禁止する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
訪問者への適切な対応のためには、さまざまな状況に対応可能な知識や経験を有する受付係による受付が好ましい。受付係は、例えば、受付係が訪問者に面会予定者の氏名や所属先等を告げてもらい、その面会予定者に訪問客の有無等をたずね、適切な訪問予約者であることを確認した上で訪問者を案内する等の適当な対応をする。
【特許文献1】特開2001−101465号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、受付係による訪問者の適正及び不適正の判別が困難であるため、訪問者への対応が不適切なものとなり、この訪問者に不快感を覚えさせてしまう可能性がある。すなわち、例えば、第三者が訪問者に成りすまして面会予定者の氏名等を受付係に告げ、この面会予定者から訪問客がある旨の回答があった場合、受付係はこの成りすましを見抜けず、特定場所への第三者の入場を認めてしまう可能性がある。また、面会予定者が一時的に不在の場合、訪問者が適正な訪問予約者であるか否かをその者に確認できないので、訪問者を待たせてしまう可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、受付係に訪問者の適正及び不適正を容易に判別させ、且つ、訪問者に対して適切な対応をさせ得るシステム、及びプラグラムを提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明の受付補助システムは、訪問者の受付を補助するシステムであって、訪問受付端末によって訪問者が有する携帯端末から読み取られた個人情報と、顔写真情報の作成基礎となる第1認証情報とを認識する第1処理手段と、第1処理手段により認識された個人情報に基づく第1データベースへの照会により、適正な第1認証情報とのかけ合わせにより顔写真情報が作成され得る第2認証情報を認識する第2処理手段と、第1処理手段により認識された第1認証情報と、第2処理手段により認識された第2認証情報とのかけ合わせにより、顔写真情報を作成する第3処理手段と、第1処理手段により認識された個人情報に基づく第2データベースへの照会により予約情報を認識する第4処理手段と、第3処理手段による顔写真情報の作成結果と、第4処理手段による予約情報の認識結果とを訪問受付端末に送信する第5処理手段とを備えていることを特徴とする。
【0007】
本発明の受付補助システムによれば、訪問者が有する携帯端末から読み取られた「第1認証情報」と、訪問者が有する携帯端末から読み取られた個人情報に対応する「第2認証情報」との組合せが適正な場合のみ、第1及び第2認証情報のかけ合わせによって「顔写真情報」が作成され、訪問受付端末に表示される。従って、訪問受付端末における顔写真情報の表示の有無の確認、又は実際の訪問者の顔と訪問受付端末に表示される顔写真情報との対比により、その訪問者の適正及び不適正を受付係に容易に判別させることができる。
【0008】
また、訪問者が有する携帯端末から読み取られた個人情報に対応する「予約情報」が訪問受付端末に表示され得る。従って、訪問受付端末における訪問者の予約情報の表示の有無の確認、又は実際の訪問状況と訪問受付端末に表示される予約情報との対比により、その訪問者の適正及び不適正を受付係に容易に判別させることができる。
【0009】
そして、これらの判別結果に応じて、受付係にその訪問者に対して適切な対応をさせることができる。
【0010】
また、本発明の受付補助システムは、第4処理手段が、第1処理手段により認識された個人情報に基づく第3データベースへの照会により訪問者への対応マニュアルを認識し、第5処理手段が、第4処理手段により認識された訪問者への対応マニュアルをさらに訪問受付端末に送信することを特徴とする。
【0011】
本発明の受付補助システムによれば、訪問受付端末を通じて訪問者の個人情報に応じた対応マニュアルを受付係に認識させ、この受付係に訪問者に対して適切な対応をさせることができる。
【0012】
さらに、本発明の受付補助システムは、予約受付端末との通信に基づき、該予約受付端末に通信履歴が記録されている携帯端末を識別するための端末識別子を認識した上で、該端末識別子に基づく第1データベースへの照会により個人情報を認識したことを要件として、予約受付端末を通じた訪問者の予約情報の第2データベースへの登録を許容する第1補助処理手段をさらに備えていることを特徴とする。
【0013】
本発明の受付補助システムによれば、予約受付端末に記録されている端末識別子に基づいて予約情報が第2データベースに登録され得る。このため、予約受付係が当該登録のために訪問者の詳細な個人情報を予約受付端末に入力する必要がなくなる分、予約受付係の負担が軽減され得る。
【0014】
また、本発明の受付補助システムは、第2データベースへの照会により、訪問予定時が迫っている予約情報に対応する端末識別子を認識し、訪問予定時より前に該端末識別子により識別される携帯端末に訪問先の案内情報を送信する第2補助処理手段をさらに備えていることを特徴とする。
【0015】
本発明の受付補助システムによれば、訪問者にその携帯端末を通じて訪問先の案内情報を認識させ、その訪問を補助することができる。
【0016】
前記課題を解決するための本発明の受付補助プログラムは、訪問者の受付を補助する機能をコンピュータに付与するプログラムであって、訪問受付端末によって訪問者が有する携帯端末から読み取られた個人情報と、顔写真情報の作成基礎となる第1認証情報とを認識する第1処理機能と、第1処理機能により認識された個人情報に基づく第1データベースへの照会により、適正な第1認証情報とのかけ合わせにより顔写真情報が作成され得る第2認証情報を認識する第2処理機能と、第1処理機能により認識された第1認証情報と、第2処理機能により認識された第2認証情報とのかけ合わせにより顔写真情報を作成する第3処理機能と、第1処理機能により認識された個人情報に基づく第2データベースへの照会により、予約情報を認識する第4処理機能と、第3処理機能による顔写真情報の作成結果と、第4処理機能による予約情報の認識結果とを訪問受付端末に送信する第5処理機能とをコンピュータに付与することを特徴とする。
【0017】
本発明の受付補助プログラムによれば、受付係に訪問者の適正及び不適正を容易に判別させ、且つ、訪問者に対して適切な対応をさせ得るための機能が、コンピュータに付与される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の受付補助システム及び受付補助プログラムの実施形態について図面を用いて説明する。
【0019】
図1は本発明の一実施形態における受付補助システムの構成説明図であり、図2は本発明の一実施形態における受付補助システムの予約受付に関する機能説明図であり、図3は本発明の一実施形態における受付補助システムの訪問受付に関する機能説明図である。
【0020】
図1に示されている受付補助システムは、ハードウェアとしてのサーバ100と、サーバ(コンピュータ)100に後述の諸機能を付与するソフトウェアとしての本発明の「受付補助プログラム」とにより構成されている。サーバ100は、第1データベースサーバ101、第2データベースサーバ102及び第3データベースサーバ103のそれぞれとインターネットやLAN等の第1ネットワークを介した通信機能を有している。また、サーバ100は、オフィスビルにおける勤務者(予約受付係)の携帯電話機等の予約受付端末210及びオフィスビルの受付等に設置されている訪問受付端末220のそれぞれとインターネットやLAN等の第2ネットワークを介した通信機能を有している。なお、第1及び第2ネットワークは同一のネットワークであってもよい。予約受付端末210は電話網を介した携帯端末200との通信機能を有している。
【0021】
第1データベースサーバ101は、携帯電話機等の携帯端末200のユーザの「個人情報」と「第2認証情報」とを対応付けて登録される第1データベースを管理する。ユーザの「個人情報」には、ユーザと携帯電話会社との契約時にユーザが携帯電話会社に対して提示する氏名、住所、性別、年齢、職業等のほか、携帯電話機200の電話番号が含まれている。「第2認証情報」は、例えば、携帯電話機200の購入時に撮影されたユーザの顔写真情報から抽出されるものであり、後述のように適正な「第1認証情報」とかけ合わせられることで元の顔写真情報の作成の基礎となるものである。なお、ユーザの携帯端末200への「第1認証情報」の登録と、第1データベース101への「個人情報」及び「第2認証情報」の登録とは、電話通信会社等、社会的に信頼性が高い同一の法人等により実施される。これにより、第三者によって第1認証情報がユーザの携帯端末200に勝手に登録されたり、第2認証情報が第1データベース101に勝手に登録されたりする事態が回避される。
【0022】
第2データベースサーバ102は、ユーザの個人情報と、予約情報と、訪問先の案内情報とを対応付けて登録される第2データベースを管理する。「予約情報」には、面会時刻、面会場所、面会者等を特定し得る情報が含まれている。「訪問先の案内情報」には、訪問先の住所、電話番号等の連絡先、最寄駅までの交通機関、所要時間等に関する情報が含まれている。
【0023】
第3データベースサーバ103は、ユーザの個人情報と、訪問時対応マニュアルとが対応付けて登録される第3データベースを管理する。「訪問時対応マニュアル」には「第1ゲートにご案内する」「応接室に案内してお茶をお持ちする」等、訪問者に対するさまざまな対応方法に関する情報が含まれている。
【0024】
受付補助システムは、第1補助処理ユニット111と、第2補助処理ユニット112と、第1処理ユニット121と、第2処理ユニット122と、第3処理ユニット123と、第4処理ユニット124と、第5処理ユニット125とを備えている。各ユニットは、ハードウェアとしてのCPU、ROM、RAM、通信回路等と、各ユニットに対して諸機能を付与するソフトウェアとしての本発明の前記プログラムとより構成されている。各ユニットは、異なるCPU等により構成されていてもよいし、共通のCPU等により構成されていてもよい。
【0025】
第1補助処理ユニット111は、予約受付端末210との通信に基づき、この予約受付端末210に通信履歴(発信履歴又は着信履歴)が記録されている携帯端末200を識別するための電話番号(端末識別子)を認識する。この上で第1補助処理ユニット111は、端末識別子に基づく第1データベースサーバ101への照会により個人情報を認識したことを要件として、予約受付端末210を通じた訪問者の予約情報の第2データベースサーバ102への登録を許容する。
【0026】
第2補助処理ユニット112は、第2データベースサーバ102への照会により訪問者の予約情報と、端末識別子とを認識し、予約情報により特定される訪問予定時より前にこの端末識別子により識別される携帯端末200に訪問先の案内情報を送信する。
【0027】
第1処理ユニット121は、訪問受付端末220によって訪問者(ユーザ)が有する携帯端末200から読み取られた個人情報と、前記のように顔写真情報の作成基礎となる第1認証情報とを認識する。
【0028】
第2処理ユニット122は、第1処理ユニット121により認識された個人情報に基づく第1データベースサーバ101への照会により第2認証情報を認識する。
【0029】
第3処理ユニット123は、第1処理ユニット121により認識された第1認証情報と、第2処理ユニット122により認識された第2認証情報とのかけ合わせにより、訪問者の顔写真情報を作成する。
【0030】
第4処理ユニット124は、第1処理ユニット121により認識された個人情報に基づく第2データベースサーバ102への照会により予約情報を認識する。また、第4処理ユニット124は、第1処理ユニット121により認識された個人情報に基づく第3データベースサーバ103への照会により訪問者への対応マニュアルを認識する。
【0031】
第5処理ユニット125は、第3処理ユニット123による顔写真情報の作成結果と、第4処理ユニット124による訪問者の予約情報の認識結果とを訪問受付端末220に送信する。また、第5処理ユニット125は、第4処理ユニット124により認識された訪問者への対応マニュアルをさらに訪問受付端末220に送信する。
【0032】
前記構成の受付補助システムの機能について図2及び図3を用いて説明する。
【0033】
まず、予約受付に関する受付補助システムの機能について図2を用いて説明する。
【0034】
ユーザと予約受付係とが、それぞれ携帯端末200及び予約受付端末210を用いて「(ユーザ)今週金曜日14:00にそちらへ伺います」「(予約受付係)承知しました」とか「(予約受付係)来週月曜日にこちらへお越し下さい」「(ユーザ)承知致しました」等、通話(通信)や電子メールの送受信をしたことに応じて(図2/S202)、予約受付端末210がこの「通信履歴」を記録する(図2/S212)。通信履歴は、例えば携帯端末200の電話番号やメールアドレス等の端末識別子と、着信時刻又は発信時刻とにより特定される。
【0035】
予約受付係が予約受付端末210を操作して、その予約受付端末210に記録されている通信履歴のうち1つを選択クリックすると(図2/s214)、選択された通信履歴により特定される「端末識別子」が、予約受付端末210からサーバ100に送信される(図2/矢印A11)。
【0036】
これに応じて、第1補助処理ユニット111が「第1補助処理」を実行する(図2/S111)。具体的には、第1補助処理ユニット111が、予約受付端末210から送信された「端末識別子」を認識した上で、第1データベースサーバ101に、この端末識別子に応じた氏名、性別、職業等の「個人情報」を照会する(図2/矢印A12)。そして、第1データベースサーバ101からサーバ10に対して、照会結果として個人情報が送信された場合(図2/矢印A13)、第1補助処理ユニット111が当該情報を認識する。また、第1補助処理ユニット111が、予約受付端末210との通信に基づき(図2/矢印A14)、訪問者の予約情報の入力画面を予約受付端末210に表示させる(図2/S216)。この入力画面に従って予約受付係が予約受付端末210に「予約情報」を入力すると(図2/S218)、この「予約情報」が予約受付端末210からサーバ100に対して送信される(図2/矢印A15)。そして、第1補助処理ユニット111が当該「個人情報」及び「予約情報」を第2データベースサーバ102に送信し(図2/矢印A16)、当該情報を対応付けて第2データベースに登録させる。
【0037】
また、第2補助処理ユニット112が「第2補助処理」を実行する(図2/S112)。具体的には、第2補助処理ユニット112が、現在時刻に基づいて第2データベースサーバ102に対して、訪問予定時が迫っている予約情報に対応する「メールアドレス(端末識別子)」と、この予約情報に係る「訪問先の案内情報」とを照会する(図2/矢印A17)。そして、第2データベースサーバ102からサーバ100に対して、この照会結果として予約情報に係る「端末識別子」と「訪問先の案内情報」とが送信された場合(図2/矢印A18)、第2補助処理ユニット112が当該情報を認識する。また、第2補助処理ユニット112が、訪問予定時より前にメールアドレスにより識別される携帯端末200に訪問先の案内情報が掲載又は添付された電子メールを送信する(図2/矢印A19)。これにより、携帯端末200に「訪問先の案内情報」が表示される(図2/S204)。
【0038】
続いて、訪問受付に関する受付補助システムの機能について図3を用いて説明する。
【0039】
訪問者がその携帯端末200を訪問受付端末220にかざすと、訪問受付端末220がこの携帯端末200から「個人情報」及び「第1認証情報」を読み取った上で(図3/矢印A21)、これらの情報をサーバ100に送信する(図3/矢印A22)。なお、この個人情報には、携帯端末200の電話番号やメールアドレス等の端末識別子のみが含まれていてもよい。これに応じて、第1処理ユニット121が当該「個人情報」及び「第1認証情報」を認識する「第1処理」を実行する(図3/S121)。
【0040】
また、第2処理ユニット122が「第2処理」を実行する(図3/S122)。具体的には、第2処理ユニット122が、第1処理ユニット121により認識された個人情報に基づく第1データベースサーバ101への「第2認証情報」を照会する(図3/矢印A23)。そして、この照会結果として第1データベースサーバ101からサーバ100に対して「第2認証情報」が送信された場合(図3/矢印A24)、第2処理ユニット122が当該情報を認識する。
【0041】
さらに、第3処理ユニット123が「第3処理」を実行する(図3/S123)。具体的には、第3処理ユニット123が、第1処理ユニット121により認識された「第1認証情報」と、第2処理ユニット122により認識された「第2認証情報」とのかけ合わせにより「顔写真情報」を作成する。第1及び第2認証情報の組合せが適正なものである場合、すなわち、第1及び第2認証情報が、携帯端末200の適正なユーザの顔写真情報から抽出されたものである場合のみ、当該ユーザの元の顔写真情報が作成される。このように、画像情報から抽出された2つの情報のかけ合わせにより元の画像情報を作成する技術は、例えば特許2002−281486号公報に開示されているので、本願明細書における詳説を省略する。
【0042】
さらに、第4処理ユニット124が「第4処理」を実行する(図3/S124)。具体的には、第4処理ユニット124が、第1処理ユニット121により認識された「個人情報」に基づく第2データベースサーバ102に対して「予約情報」を照会する(図3/矢印A25)。そして、第2データベースサーバ102からサーバ100に対して、この認証結果として「予約情報」が送信された場合(図3/矢印A26)、第4処理ユニット124が当該予約情報を認識する。また、第4処理ユニット124が、第1処理ユニット121により認識された「個人情報」に基づく第3データベースサーバ103への「訪問者への対応マニュアル」を照会する(図3/矢印A27)。そして、第3データベースサーバ103からサーバ100に対して、この認証結果として「対応マニュアル」が送信された場合(図3/矢印A28)、第4処理ユニット124が当該対応マニュアルを認識する。
【0043】
そして、第5処理ユニット125が「第5処理」を実行する(図3/S125)。具体的には、第5処理ユニット125が、第3処理ユニット123による顔写真情報の作成結果と、第4処理ユニット124による訪問者の予約情報及び対応マニュアルの認証結果を訪問受付端末220に送信する(図3/矢印A29)。これにより、訪問受付端末220にこれらの情報が表示される(図3/S222)。
【0044】
前記機能を発揮する受付補助システムによれば、予約受付端末210に記録されている「端末識別子」に基づいて「予約情報」が第2データベースに登録され得る(図2/S111,S214,S216,S218)。このため、予約受付係が当該登録のために訪問者の詳細な個人情報を予約受付端末210に入力する必要がなくなる分、予約受付係の負担が軽減され得る。
【0045】
また、訪問者にその携帯端末200を通じて訪問先の案内情報を認識させ、訪問者の訪問を補助することができる(図2/S112,矢印A19,S204参照)。
【0046】
さらに、訪問者が有する携帯端末200から読み取られた「第1認証情報」と、訪問者が有する携帯端末200から読み取られた個人情報に対応する「第2認証情報」との組合せが適正な場合のみ、第1及び第2認証情報のかけ合わせによってこの訪問者の顔写真情報が作成され(図3/S121〜S123参照)、訪問受付端末220にこの訪問者の顔写真情報が表示され得る(図3/矢印A29,S222参照)。従って、訪問受付端末220における訪問者の顔写真情報の表示の有無の確認、又は実際の訪問者の顔と訪問受付端末220に表示される顔写真情報との対比により、その訪問者の適正及び不適正を受付係に容易に判別させることができる。
【0047】
また、訪問者が有する携帯端末200から読み取られた個人情報に対応する「予約情報」が訪問受付端末220に表示される(図3/矢印A29,S222参照)。従って、訪問受付端末220における訪問者の予約情報の表示の有無の確認、又は実際の訪問状況と訪問受付端末220に表示される予約情報との対比により、その訪問者の適正及び不適正を受付係に容易に判別させることができる。
【0048】
さらに、訪問受付端末220を通じて訪問者の個人情報に応じた対応マニュアルを受付係に認識させることができる。この対応マニュアルの内容は、訪問者の性格や社会的地位の違い等に応じて異なるものとされている。
【0049】
そして、これらの判別結果及び認識結果に応じて、受付係に、訪問者に対して適切な対応をさせることができる。
【0050】
なお、第1補助処理ユニット111によって個人情報及び予約情報が第2データベースに登録されたことに応じて(図2/矢印A16参照)、第1補助処理ユニット111によって予約受付確認メールがユーザの携帯端末200に送信されてもよい。また、この予約受付メールへの返信メールとして、当該予約を変更又はキャンセルする旨のメールがサーバ100に送信され、これに応じて第1補助処理ユニット111が、第2データベースに登録されている当該予約情報を変更又は取り消し、且つ、変更に係る面会者の予約受付端末210に当該予約の変更又は取り消しを示す情報を送信してもよい。さらに、面会予定者の都合に応じた日時や場所が予約受付端末210に入力され、第1補助処理ユニット111によってこの日時や場所に応じた予約情報が第2データベースに登録され(図2/矢印A15,A16参照)、且つ、この予約情報に係る予約受付メールが当該ユーザの携帯端末200に送信されてもよい。ユーザが、予約変更を許容する旨のメールで予約を申し込んだ場合(図2/S202参照)、第1補助処理ユニット111によって面会予定者の都合に応じた予約受付メールがユーザ(訪問予定者)の携帯端末200に送信されてもよい。
【0051】
また、訪問者が携帯端末200を訪問受付端末220にかざしたとき(図3/矢印A21参照)、訪問先である会社の年商、従業員数、取扱商品等の会社情報がデータベース(図示略)からこの携帯端末200に送信せる処理が実行されてもよい。携帯端末200を通じて訪問者に対して提供される会社情報の内容が、予約情報に対応する個人情報(例えば、社会的地位やその会社にとっての価値)の違いに応じて相違させられてもよい。さらに、訪問者が携帯端末200を訪問受付端末220にかざしたとき(図3/矢印A21参照)、その会社の新製品発表、人事異動などのニュースが訪問者の携帯端末200に配信される処理が実行されてもよい。また、訪問者が携帯端末200を訪問受付端末220にかざしたとき、面会予定者及び関係者の携帯端末(例えば、予約受付端末210)にその来訪を知らせる情報が配信される処理が実行されてもよい。
【0052】
また、訪問受付端末220が、ユーザの携帯端末200から実際に読み取った個人情報及びその読み取り時刻が、第2データベースサーバ102の第2データベースに対応付けられて登録され、過去1ヶ月間等、所定期間にわたる訪問履歴(いつ、誰が、誰を訪問してきたかを特定し得るもの)が訪問受付端末220や他の情報処理端末(図示略)に送信(ダウンロード)されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の一実施形態における受付補助システムの構成説明図
【図2】本発明の一実施形態における受付補助システムの予約受付に関する機能説明図
【図3】本発明の一実施形態における受付補助システムの訪問受付に関する機能説明図
【符号の説明】
【0054】
100‥サーバ(受付補助システム)、101‥第1データベースサーバ、102‥第2データベースサーバ、103‥第3データベースサーバ、111‥第1補助処理ユニット、112‥第2補助処理ユニット、121‥第1処理ユニット、122‥第2処理ユニット、123‥第3処理ユニット、124‥第4処理ユニット、125‥第5処理ユニット、200‥携帯端末、210‥予約受付端末、220‥訪問受付端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
訪問者の受付を補助するシステムであって、
訪問受付端末によって訪問者が有する携帯端末から読み取られた個人情報と、顔写真情報の作成基礎となる第1認証情報とを認識する第1処理手段と、
第1処理手段により認識された個人情報に基づく第1データベースへの照会により、適正な第1認証情報とのかけ合わせにより顔写真情報が作成され得る第2認証情報を認識する第2処理手段と、
第1処理手段により認識された第1認証情報と、第2処理手段により認識された第2認証情報とのかけ合わせにより、顔写真情報を作成する第3処理手段と、
第1処理手段により認識された個人情報に基づく第2データベースへの照会により、予約情報を認識する第4処理手段と、
第3処理手段による顔写真情報の作成結果と、第4処理手段による予約情報の認識結果とを訪問受付端末に送信する第5処理手段とを備えていることを特徴とする受付補助システム。
【請求項2】
第4処理手段が、第1処理手段により認識された個人情報に基づく第3データベースへの照会により訪問者への対応マニュアルを認識し、
第5処理手段が、第4処理手段により認識された訪問者への対応マニュアルをさらに訪問受付端末に送信することを特徴とする請求項1記載の受付補助システム。
【請求項3】
予約受付端末との通信に基づき、該予約受付端末に通信履歴が記録されている携帯端末を識別するための端末識別子を認識した上で、該端末識別子に基づく第1データベースへの照会により個人情報を認識したことを要件として、予約受付端末を通じた訪問者の予約情報の第2データベースへの登録を許容する第1補助処理手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1記載の受付補助システム。
【請求項4】
第2データベースへの照会により、訪問予定時が迫っている予約情報に対応する端末識別子を認識し、訪問予定時より前に該端末識別子により識別される携帯端末に訪問先の案内情報を送信する第2補助処理手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1記載の受付補助システム。
【請求項5】
訪問者の受付を補助する機能をコンピュータに付与するプログラムであって、訪問受付端末によって訪問者が有する携帯端末から読み取られた個人情報と、顔写真情報の作成基礎となる第1認証情報とを認識する第1処理機能と、
第1処理機能により認識された個人情報に基づく第1データベースへの照会により、適正な第1認証情報とのかけ合わせにより顔写真情報が作成され得る第2認証情報を認識する第2処理機能と、
第1処理機能により認識された第1認証情報と、第2処理機能により認識された第2認証情報とのかけ合わせにより、顔写真情報を作成する第3処理機能と、
第1処理機能により認識された個人情報に基づく第2データベースへの照会により、予約情報を認識する第4処理機能と、
第3処理機能による顔写真情報の作成結果と、第4処理機能による予約情報の認識結果とを訪問受付端末に送信する第5処理機能とをコンピュータに付与することを特徴とする受付補助プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−18223(P2007−18223A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−198634(P2005−198634)
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(301022655)インフォメーションタスクフォース株式会社 (2)