説明

受信録画表示装置

【課題】乗員が降車のため停車して車両のキーをオフにしてから、番組が終わるまでの間の映像を記録することができると共に乗員が再度乗車してキーをオンした後で視聴することができる受信録画表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】放送波を受信する受信手段と、受信手段で受信した放送波から映像データを取り出す映像データ取出手段と、映像データを表示する表示手段と、映像データ取出手段で取り出された映像データを保存する映像データ保存手段と、受信手段、映像データ取出手段、表示手段、映像データ保存手段を制御する制御手段と、制御手段の制御プログラムが格納された制御プログラム格納手段と、車両の電源供給の有無を検知する電源供給検知手段とを備え、電源供給検知手段で電源供給有りから電源供給無しに切替ったことを検知した際に映像データ保存手段で保存している映像データが終了するまで継続保存させるように制御手段で制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載に搭載されたテレビ受信録画表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車載用テレビ受像装置は、本体ケースと、この本体ケースに設けた受信手段と、この受信手段に接続した映像データ取り出し手段と、この映像データ取り出し手段に接続した表示手段と、映像データ取り出し手段に接続した表示手段と、映像データ取り出し手段および表示手段に接続した制御手段と、制御手段に接続した制御プログラム格納手段とを備えた構成となっており、映像を録画できるようにし、危険であるため走行中に視聴できなかった映像を停車時に視聴できるようにしたものがある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−329459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら従来技術では、走行中の映像のみ停車時に見るだけの形では、乗員が降車のため停車して車両のキーをオフにしてから、また乗車してキーをオンにするか番組が終わるかいずれかの間の映像を後で視聴することができないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は上記の課題を解決するためのものであって、乗員が降車のため停車して車両のキーをオフにしてから、番組が終わるまでの間の映像をまた記録することができると共に乗員が再度乗車してキーをオンした後で視聴することができる受信録画表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の受信録画表示装置は、放送波を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した放送波から映像データを取り出す映像データ取出手段と、映像データを表示する表示手段と、映像データ取出手段で取り出された映像データを保存する映像データ保存手段と、前記受信手段、前記映像データ取出手段、表示手段、映像データ保存手段を制御する制御手段と、前記制御手段の制御プログラムが格納された制御プログラム格納手段と、車両の電源供給の有無を検知する電源供給検知手段と、を備え、前記電源供給検知手段で電源供給有りから電源供給無しに切替ったことを検知した際に前記映像データ保存手段で保存している前記映像データが終了するまで継続して保存させるように前記制御手段で制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
このように構成された本発明の受信録画表示装置は、乗員が降車のため停車して車両のキーをオフにしても番組が終了するまで録画を続けるように構成しているので、再度乗員が乗車して車両を起動させたときに車両のキーがオフの間に放送された番組の映像を後で視聴することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の受信録画表示装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の受信録画表示装置の動作を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の受信録画表示装置について図面を用いて説明する。なお、本発明の受信録画表示装置は車両に搭載したものとして説明する。図1は、本発明の受信録画表示装置の構成を示すブロック図である。
【0010】
本発明の受信録画表示装置Rは、図1に示すように、受信手段1と、映像データ取出手段2と、表示手段3と、映像データ保存手段4と、制御手段5と、ROM6と、電源供給検知手段7と、バスライン8とを備えて構成されている。
【0011】
ここで、受信手段1は、外部の放送局から送信される放送波を受信することができるように構成されている。
映像データ取出手段2は、受信手段1で受信した放送波から映像データを取り出すことが出来るように構成されている。
【0012】
表示手段3は、映像データ取出手段2で取り出した映像データや映像データ保存手段4が保存した映像データを表示することができるように構成されている。
映像データ保存手段4は、映像データ取出手段2で取り出された映像データを保存することができるように構成されており、例えば、HDD等の磁気記録媒体を用いて構成することができる。
【0013】
制御手段5は、受信手段1、映像データ取出手段2、表示手段3、映像データ保存手段4の動作を制御することができるように構成されており、電源供給検知手段7で電源供給有りから電源供給無しに切替ったことを検知した際に映像データ保存手段4で保存している映像データが終了するまで継続して保存させるように制御することができるように構成されている。
【0014】
ROM6は、制御手段5を制御するプログラムが保存されて構成されている。
電源供給検知手段7は、車両C側のキー挿入口9と接続されており、キー挿入口9にキー10を入れた状態の操作に応じて車両Cに電源が供給されるようになったか、電源が切られたかを検知できるように構成されている。
【0015】
バスライン8は、受信録画表示装置Rを構成する各部を通信可能に接続することができるように構成されている。
【0016】
また、受信録画表示装置Rは、車両Cに設けられているキー挿入口(イグニッションキー)9と電源供給検知手段7と接続され、キー挿入口9に車両のキー(鍵)10を差し込むことで車両Cの電源の切り替えを行うことができるように構成されている。
【0017】
キー挿入口9は、車両Cのエンジン始動やイルミ電源のON・OFFを行うことができるように構成されており、いわゆるイグニッションといわれるものであり、このキー挿入口9に車のキー10を挿入することでエンジンの始動やイルミ電源のON・OFFを行うことができるように構成されている。なお、現在、キー挿入口9にキー10を挿入しなくても認証キーを携帯することでキー操作を行うことができるものがあり、そのようなものを用いても同様の効果を得ることができる。
【0018】
次に、本発明の受信録画表示装置Rの動作についてフロー図を用いて説明する。図2は、本発明の受信録画表示装置の動作を示すフロー図である。
図2に示すように、本発明の受信録画表示装置Rは、まず起動(毎秒)させると(S11)、電源供給検知手段7がアクセサリー電源供給有りか否かを判断する(S12)。S12においてアクセサリー電源供給がありと判断されると(S12、Yes)、受信映像表示中で有るか否かを判断する(S13)、S13において受信番組が表示中であると判断すると(S13、Yes)、処理を終了する(S32)。
【0019】
また、S12において電源供給検知手段7がアクセサリー電源供給無しであると判断すると(S12、No)、受信映像表示中であるか否かを判断する(S21)。S21において、受信番組表示中であると判断すると(S21、Yes)、保存映像ありか否かを判断する(S22)。S22において保存映像ありと判断されると(S22、Yes)、保存映像を削除(S23)し、映像の保存を開始する(S24)。また、S22において保存映像がないと判断するとS24に進み、映像を保存開始する(S24)。S24で映像保存開始した後に受信映像表示停止を行い(S25)、処理を終了する(S32)。
【0020】
S21において受信映像が表示されていないと判断されると(S21、No)、保存映像表示中で有るか否かを判断する(S26)。S26において保存映像表示中であると判断されると(S26、Yes)、保存映像表示停止を行い(S30)、保存映像の削除を行い(S31)、処理を終了する(S32)。また、S26において保存映像表示中ではないと判断すると(S26、No)、保存中で有るか否かを判断し(S27)、保存中ではないと判断されると(S27、No)、処理を終了する(S32)。S27において保存中であると判断すると(S27、Yes)、番組が終了しているか否かを判断する(S28)、S28において番組が終了していると判断すると(S28、Yes)、保存を停止し(S29)、処理を終了する(S32)。また、S28において番組が終了していないと判断されると(S28)、番組を継続して終了する(S32)。
【0021】
また、S13において受信映像表示中ではないと判断すると(S13、No)、保存した映像を表示中であるか否かを判断する(S14)、S14において保存映像表示中であると判断されると(S14、Yes)、保存映像が終わったか否かを判断する(S18)。S18において保存映像が終了した判断されると(S18、Yes)、受信映像の表示を開始し(S19)、保存映像削除して(S20)、処理を終了する(S32)。また、S18において、保存映像が終了していないと判断されると(S18、No)、保存映像を継続して処理を終了する(S32)。
【0022】
また、S14において保存映像表示中ではないと判断されると(S14、No)、保存映像があるか否かを判断する(S15)。S15において、保存映像があると判断したときには保存映像の表示を開始して(S17)、処理を終了する(S32)。また、S15において保存映像が無いと判断すると(S15、No)、受信映像の表示を開始し(S16)、処理を終了する。
【0023】
このように構成された本発明の受信録画表示装置Rによれば、乗員がキーを抜いたときにアクセサリー電源が供給されていないことを検知し、キーを抜くまで視聴中であった番組の録画を行い、乗員がキーを入れその結果アクセサリー電源が供給されると、録画していた映像データを表示する構成としたものであるので、ユーザーが受信映像を視聴中に、車を離れて、また、戻って車のキーをまわしたときに、見ることができなかった受信映像を見ることができることになり、車の乗り降りの際、特に追加の操作も必要とならず、極めて使い勝手の良いものとなるのである。
【0024】
また、このように構成された本発明の受信録画表示装置Rによれば、ユーザーが車の運転を始めるために、キーをさしこみ、キーをまわしたらアクセサリー電源の供給が開始され、保存している映像があるので、保存されている映像を表示開始するので、車を離れている間の見ることができなかった番組の残りを視聴することができる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
以上のごとく本発明の受信録画表示装置は、乗員がキーを抜いたときにアクセサリー電源が供給されていないことを検知し、キーを抜くまで視聴中であった番組の録画を行い、乗員がキーを入れその結果アクセサリー電源が供給されると、録画していた映像データを表示するナビゲーション装置、受信録画表示装置などに有用である。
【符号の説明】
【0026】
1 受信手段
2 映像データ取出手段
3 表示手段
4 映像データ保存手段
5 制御手段
6 ROM
7 電源供給検知手段
8 バスライン
9 キー挿入口
10 キー
R 受信録画表示装置
C 車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送波を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した放送波から映像データを取り出す映像データ取出手段と、
映像データを表示する表示手段と、
映像データ取出手段で取り出された映像データを保存する映像データ保存手段と、
前記受信手段、前記映像データ取出手段、表示手段、映像データ保存手段を制御する制御手段と、
前記制御手段の制御プログラムが格納された制御プログラム格納手段と、
車両の電源供給の有無を検知する電源供給検知手段と、を備え、
前記電源供給検知手段で電源供給有りから電源供給無しに切替ったことを検知した際に前記映像データ保存手段で保存している前記映像データが終了するまで継続して保存させるように前記制御手段で制御することを特徴とする受信録画表示装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−204924(P2012−204924A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65565(P2011−65565)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】