説明

口腔内の持続性気道陽圧(CPAP)インタフェース

本発明は、睡眠時無呼吸を防止するための口腔内インタフェース、システム及び方法を提供し、インタフェースは、持続性気道陽圧(CPAP)をCPAPソースから受け入れるように適応され、患者の口に陽性の空気圧を届けるための導管と、導管が中を通って伸長するマウスピースであって、患者の口の中の歯と、唇及び頬の内側部分との間に常駐するように構成される部分を有するマウスピースと、マウスピースと関連付けられるアクティブシールであって、患者の頬側前庭にあるように適応されるその少なくとも一部を有し、患者が呼吸するにつれて膨らみ、収縮するように構成されるアクティブシールとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、口腔内に気体を提供するための装置及び方法に関し、さらに詳細には哺乳類の被験者に持続性陽性空気圧を提供するための人間工学的な装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
哺乳類の被験者は、脳内の酸素レベルが閾値レベルを超えて保持されるように、空気の半連続的な供給を必要とする。空気の供給が一時的に停止される、又は削減される多くの状況及び状態がある。これらは、睡眠時無呼吸、心臓発作、癲癇の発作、及び溺死が含まれることがあるが、これらに限定されない。被験者が数秒/数分の内に酸素を受け取らない場合、結果は回復不能の脳損傷につながることがあり、場合によっては死に至ることもある。
【0003】
人間の被験者に対する連続的な空気の供給を保証するために多くの装置及び方法が開発されてきた。しかしながら、装置の多くは扱いにくく、心地よくなく、患者ノンコンプライアンスにつながる。他の装置は患者の移動に対処するように適応されていない。
【0004】
分野のいくつかの刊行物は、周辺部がチューブによって取り囲まれている変形可能な楕円形のプレートから構成される、人工呼吸を患者に提供するためのマウスクロージャを説明する米国特許第4,305,387号を含む。チューブは、空気の進入用のホースが付いた、弾性フィルムから作られるエアホースの形で形成される。チューブは中心領域内でプレートを通過する。マウスクロージャは、患者の上顎及び下顎の歯唇の空洞内に設置される。チューブは、歯茎、及び唇、及び頬と合併して、外部からの口部の空洞を密閉する。したがって、チューブを通る空気の流れは、患者の呼吸経路に入り、チューブを通して呼吸経路から外部に戻る。この刊行物は、医療専門家が空気穴を充填し、それによってユーザがそれを単にそれ自体だけで使用することを防ぐ必要性を教示している。この装置は、自己適応可能ではない。
【0005】
米国特許公報第US2002005201号は、CPAP両方を患者に与えるための改善された鼻マスクを説明する。この鼻マスクは、ヘッドギアに対する摺動式係合部を有する。摺動式係合部は、側面での漏れを回避するために適切な圧縮力を提供しつつも、例えば横を向いて眠っていることから顔が歪んでいるときに相当の相対側面方向の移動を可能にする。また、摺動式係合部は、ヘッドギアからの容易な解放も可能にする。
【0006】
米国特許公報第US2003075182号は、基部部分、マスクを支えるように構造化され、第1の枢軸の回りでの枢軸移動のために基部部分に枢止される保持部分、第2の枢軸の回りでの枢軸移動のために基部部分に枢止される右アーム要素、及び第3の枢軸の回りでの枢軸移動のために基部部分に枢止される左アーム要素を含む、呼吸マスク装置用の適用装置を開示する。右アーム要素及び左アーム要素のそれぞれには、マスクユーザの、それぞれ右前頭ゾーン及び左前頭ゾーンに当てるための接触部分が備えられている。保持部分、右アーム要素、及び左アーム要素は、それぞれの第1の枢軸、第2の枢軸、及び第3の枢軸の回りの基部部分に対して枢動できる。
【0007】
米国特許公報第US2003183227号は、リップ部がチューブとの気密シールに形成されるように、人の口に部分的に差し込まれるチューブ、及びチューブの上で口に押し付けられる隔壁を含む、口部アダプタ付きの頭部器具を使用して、睡眠時無呼吸を治療するためのCPAP装置及び方法を説明する。鼻シールが容易に定位置に設置され、鼻の側面でローラーを回転させる、又はストラップを引くことで調整及び維持されるように、ストラップが取り付けられる2本のローラーを備える鼻マスクが説明される。
【0008】
米国特許公報第US2003089371A号は、着用者の歯及び/又は唇/頬の間に置くための口腔前庭シールドを有する、CPAP治療の口部での遂行のためのマウスピースを説明する。口腔前庭シールドは、頬側の前庭の中に側面方向に、及び歯茎を部分的に覆うために垂直に延在する寸法に作られる。前庭シールドは、非常にしなやかな材料から形成される。気体通路は、前庭シールドを通して設けられ、その外側端部での標準的な呼吸導管接続部を含む、シールドを通る硬いプラスチックのインサートを含んでよい。シールドの出口側の短い突出導管は、着用者の上歯と下歯の間を通る。その間での移動により生じる力の移動を削減する、マウスピースを呼吸回路に接続するための接続部も設けられる。接続部は、きわめて柔軟な気体導管、エルボー、及びスイベル接続部を含んでよい。
【0009】
米国特許公報第US2005236003A号は、下顎を前方に移動し、歯及び唇を離しておき、前部歯−頬側空間及び翼状の突起部分の中心に置かれる口部気道により完全な酸素処理ニーズを保証するように設計される睡眠時無呼吸防止装置を説明する。これは、下歯用のマウスガードとともに、成型プラスチック又は他の材料の単一の部分として全て1つのユニットであり、前記ユニットは、前部歯−刃口の間で且つ前部頬側空間内の唇の後方に取り付けられ、固定されたバリア状の前部を含む4つの理論的な部分から作られており、フィンのような側面にある翼部分がその空間内で側面方向に広がり、上部の第2大臼歯に戻り、したがって口が大きく開いていようが、それとも最小限に閉じられていようが、それとも左右に動いていようが適所での良好な保持を可能にする。前記シールドは、それが下歯をマウスガード部分と係合させ、咬合活動で下顎を前方に振り動かすときにその支点となる上部前面で機能上拘束されている。マウスガード上面に取り付けられるブロック状のマウスガードパイロンが、歯を離しておき、顎が前方に揺れるのに役立つ。正中線のバリアは、実際には、唇を離しておき、口部の気道となるチューブ状の導管であるニップル状の突起を支える。この装置は単独で、又はCPAPフェースマスクを定位置に付けて使用することが可能であり、ユーザは、睡眠時無呼吸が中程度にすぎず、単にマスクで覆われ、不適切に治療されないことを保証するために、医療従事者と調整しなければならない。それは、通常、いびき及び歯ぎしりに役立つ。
【0010】
国際特許公開公報第WO06079149A号は、鼻CPAP機械(持続性気道陽圧)を使用する患者用の口部漏れ防止装置を開示する。この装置は、患者がCPAP機械の空気流により鼻道を通して加圧されている間に、患者の口を通って逃れる空気を最小限に抑える。口部漏れ防止装置は、口、及び装置を定位置に保持するための固定ストラップの上に設置される。内蔵バルブは、CPAP機械が故障した場合にも患者が吸い込むことができるようにすることを目的としているが、通常の状況では、バルブは、患者が眠っている間に空気が口から洩れるのを止める。
【0011】
米国特許公報第US2007131229A号は、例えば睡眠に関連する障害を治療するためにCPAP療法の枠組みの中で使用できる呼吸マスク装置に関する。一実施形態では、呼吸マスク装置は、マスクユーザの顔の表面に設置される密封リップ装置、密封リップ装置と協力してマスク内部を画定するカバリング装置、及びカバリング装置によって画定され、マスクユーザの鼻孔及び/または口部開口部につながれるマスク内部に呼吸ガスを届けるための呼吸ガス導管ユニットを含む。カバリング装置の少なくともいくつかの部分は、空気透過性の構造体として実現される。
【0012】
国際特許公開公報第WO08041237A号は、陽性空気圧源に接続されるチューブ、及びチューブに接続される、又はチューブと一体的に形成され、口腔密封を容易にするように頬側溝の中に差し込まれるように適応されたシールドを含む、口腔内持続性気道陽圧(CPAP)装置を説明する。シールドは、チューブと連通する開口付きで形成される中心部、及び中心部に隣接し、中心部に対して実質的に左右対称である長手方向に伸長する左右突起を有する。突起のそれぞれは、隣接する上部部位及び下部部位を有し、部位のそれぞれは隣接する近位部分及び遠位部分を有する。突起のそれぞれは、遠位部が、頬側の溝の潜在的な空間隙間に実質的に等しい、又はそれよりも大きい厚さを有するような寸法で作られ、頬側の溝の中に差し込まれたときに、口腔粘膜に付着し、頬側溝の潜在的な空間の容積全体を占有し、口腔を密封するように構成される。
【0013】
前述された発明の進歩にも関わらず、依然として、より扱いにくくなく、より人間工学的に優れたCPAP装置及び方法を提供し、それによりそれ自体、より大きな患者コンプライアンスに役立つ装置を提供する必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
患者の自然の呼吸プロセスの一時的な停止による患者の死亡及び負傷を妨げるために患者に空気を提供するためのインタフェース及び方法を提供することが、本発明のいくつかの態様の目的である。
【0015】
患者の自然の呼吸プロセスの間の吸入量の削減による患者の死亡及び負傷を妨げるために患者に空気を提供するためのインタフェース及び方法を提供することが、本発明のいくつかの態様の目的である。
【0016】
本発明の好ましい実施形態では、睡眠時無呼吸、脳卒中、心臓発作、外傷、COPD、アルツハイマー及び他の状態を患う患者の死亡及び負傷を防止するための改善された方法及び装置が提供される。
【0017】
本発明の他の好ましい実施形態では、患者に持続性気道陽圧(CPAP)を提供するための方法及び口腔内インタフェース。
【0018】
本発明の追加の好ましい実施形態では、目立たなく、心地よく、軟口蓋、舌、又は歯に当たらない又は触れない口腔内インタフェースが提供される。このインタフェースは使用が簡単であり、軽量、且つ人間工学的に設計される。
【0019】
本発明の追加の好ましい実施形態では、意識がない、意識が完全ではない、又は眠っていえる患者に、持続性気道陽圧(CPAP)を提供するための、人間工学的に形成された口腔内インタフェースが提供される。
【0020】
本発明の追加の好ましい実施形態では、インタフェースが、患者での持続性気道陽圧(CPAP)維持を実現する。
【0021】
本発明の追加の好ましい実施形態では、インタフェースが、患者での非侵襲性通気を実現する。
【0022】
このようにして本発明のいくつかの実施形態に従って、
a)歯に向かって開いている空洞化した楕円形のチューブ部分と、
b)空洞化した楕円形のチューブの第1の端部で陽性の空気圧源と連通する中央部分と、
c)空洞化した楕円形のチューブ分の第2の端部から垂直に延在する口腔内部分であって、
i.頬側の空洞化した楕円形表面と、
ii.空洞化した楕円形表面の円周方向の境界から突出し、それによって円周方向の中空リップ部を形成する舌状の周縁であって、円周方向の中空リップ部は、空気を受け入れると膨み、それによって円周方向の中空リップ部の中に円周方向の空洞域を形成するように適応される舌状の周縁と、
を含む口腔内部分と、
を含む口腔内持続性気道陽圧(CPAP)インタフェースが提供される。
口腔内持続性気道陽圧(CPAP)インタフェースが提供される。
【0023】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、口腔内部分は、口腔の密封を容易にするように、空気を受け入れると頬側溝の潜在的な空間の容積の実質的に全体を占有する頬側溝の中に差し込まれ、頬側溝の潜在的な空間の容積全体を占有しなくても口腔密封を密封状態に保持するように適応される。
【0024】
いくつかの実施形態に従って、インタフェースは軽量である。好ましくは、インタフェースは60グラム未満の重さである。しかもさらに好ましくは、インタフェースは20から50グラム未満の重さである。
【0025】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、インタフェースは目立たない。
【0026】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、インタフェースは患者の口の生理機能に適合するように構築及び構成される。
【0027】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、インタフェースは、あらゆる個々のユーザの物理的な口腔内の構造に自己適応可能となるように構築及び構成される。
【0028】
それが、異なる口部の解剖学的構造、サイズ及び機能に自動的に適合できるようにする能動的及び受動的なインタフェース機能は、自己適応可能である。
【0029】
しかもさらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、インタフェースは、ユーザの唇と歯茎の間の潜在的な空間を占有することによって受動的にシールを形成するように、構築及び構成される。
【0030】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、インタフェースは、ユーザの唇と歯茎の間の潜在的な空間を能動的に密封するように構築及び構成される。
【0031】
いくつかの実施形態に従って、円周方向の中空リップ部は、ユーザの吐き出した空気によって膨らむように適応される。
【0032】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、インタフェースは生体適合性ポリマーから作られる。
【0033】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、円周方向の中空リップ部のポリマーは折り畳み式部分を含む。
【0034】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、折り畳み式部分は、ユーザの口の中に差し込まれると、ユーザの歯茎と唇の上を優しく押すように適応される先行荷重される力を示す。
【0035】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、オリフィス口腔内部分は、管状部分と一体に形成される。
【0036】
しかもさらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、口腔内部分には、チューブと連通する開口付きで形成される中心部、及び中心部に隣接し、中心部に対して実質的に左右対称の長手方向に伸長する左右突起を備え、突起のそれぞれは隣接する上部部位及び下部部位を有し、部位のそれぞれは隣接する近位部分及び遠位部分を有し、
突起のそれぞれは、遠位部分が頬側溝の潜在的な空間隙間に実質的に等しい、又はそれよりも大きい厚さを有するような寸法で作られ、頬側溝の中に差し込まれると、口腔粘膜に付着し、頬側溝の潜在的空間の容積の実質的に全体を占有し、口腔を密封するように構成される。
【0037】
本発明のいくつかの実施形態に従って、突起のそれぞれは、口輪筋から、取り付けられている歯肉まで口腔粘膜に連続的に付着可能である。
【0038】
いくつかの実施形態に従って、口腔内部分は、10本から16本の歯に等しい長手方向長さを有する。いくつかのケースでは、口腔内部分は、約12本の歯に等しい長手方向長さを有する。
【0039】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、近位部分の最も遠位の場所及び口輪筋と頬筋の間の移行点は、シールドが頬側溝の潜在的な空間の中に差し込まれるときに、ほぼ共通の高さにある。
【0040】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、遠位部分は隣接する近位部分よりも、及び中心部に対して頬側に置かれる上唇部分及び下唇部分がチューブを密封状に係合することを要求される程度まで、頬側溝の潜在的な空間の対応する遠位部分よりも大幅に厚くてよい。
【0041】
したがって、本発明のいくつかの追加の実施形態に従って、2−20cm HOの空気圧で患者に十分な空気を供給するように構築及び構成された口腔内CPAPインタフェースが提供される。これは、同様の治療結果のために技術で知られているインタフェースの要件よりも約15から60%少ない空気圧である。
【0042】
本発明の別の実施形態に従って、口腔内(CPAP)インタフェースは、2−10cm HOの空気圧で患者に十分な空気を供給するように構築及び構成される。
【0043】
本発明の追加の実施形態に従って、インタフェースは、4−8cm HOの空気圧で患者に十分な空気を供給するように構築及び構成される。
【0044】
本発明のさらに別の実施形態に従って、インタフェースは、既存のCPAPインタフェースに比較して10から60%削減された空気圧で患者に十分な空気を供給するように構築及び構成される。
【0045】
本発明のさらに追加に従って、インタフェースは、既存のCPAPインタフェースを基準にして15から50%削減された空気圧で患者に十分な空気を供給するように構築及び構成される。
【0046】
本発明のいくつかの追加の実施形態に従って、
a)歯に向かって開いた空洞化した楕円形チューブ部分と、
b)歯に向かって開いた空洞化した楕円形チューブ部分の中心に置かれた楕円形の形をした空洞と、
c)空洞化した楕円形切断面から垂直に延在する口腔内部分であって、
i)頬側の空洞化された楕円形表面と、
ii)空洞化した楕円形表面の円周方向の境界から突出し、それによって円周方向の中空リップ部を形成する舌状の周縁と、
を含む口腔内部分と、
を含む口腔内インタフェースが提供される。
【0047】
したがって、本発明のいくつかの追加の実施形態に従って、CPAP治療中にCPAP機械に接続されない口腔内インタフェースが提供される。CPAP治療は他の鼻インタフェース又は口−鼻インタフェースを介して供給され、かかるケースでは、治療の成功に必要とされる空気圧は、既存のCPAPインタフェースに比べて10から60%削減される。一方、本実施形態の口腔内インタフェースは既存のCPAPインタフェースの作用を支え、増補する。
【0048】
したがって、本発明のいくつかの追加の実施形態に従って、ユーザに十分な空気を連続的に提供するためのシステムが提供され、そのシステムは、
a)本明細書に説明されるCPAPインタフェースと、
b)インタフェース内の配置される少なくとも1セットのコイルと、
c)インタフェース近傍からデータを受信するように適応された少なくとも1台のセンサと、
d)CPAPインタフェースに空気を提供するように適応されたフロージェネレータと、
e)1.データを処理し、記憶する、及び
2.コイル及び空気入口コントローラの内の少なくとも1つにデータに応答する信号を提供する、
3.フロージェネレータからのデータ又は信号に応える信号を提供する、
ように構築及び構成されたデータ処理部と、
を含む。
【0049】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、コイルは固定磁石対を含む。
【0050】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、信号は磁石対の引力及び反発力の少なくとも1つを引き出し、それによってインタフェース内の空気の量を減少又は増加するように適応される。
【0051】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、センサは、空気圧、空気流速度、酸素飽和度、二酸化炭素濃度、脈拍数、及び血圧から成るグループから選択される少なくとも1つのパラメータを測定するように適応される。
【0052】
なおさらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、システムは、睡眠時無呼吸、いびき、及び呼吸低下の少なくとも1つを防止するように適応される。
【0053】
さらに、本発明のいくつかの実施形態に従って、センサは、一体型のパルス酸素濃度計及びCO酸素濃度計から選択される。
【0054】
追加の実施形態に従って、センサはデータを送信する、及び/又はデータをフロージェネレータに対して処理し、フロージェネレータは代わりにそのデータを使用し、空気供給を調節し、このようにしてインタフェースと協力して動作し、患者のニーズに対するより優れた治療コンプライアンスを実現する。
【0055】
本発明のいくつかの追加の実施形態に従って、
a)その円周方向の境界から突出する背部周縁を有する第1の表面を形成するために、モールド内で生体適合性ポリマーをプレス成形することと、
b)その内側部分を押し出し、第1の表面の前部中心部分から垂直に延在する中空部分を形成し、それによって口腔内CPAPインタフェースを形成することと、
を含む、口腔内CPAPインタフェースを形成するための方法が提供される。
【0056】
本発明は、図面とともに解釈される、以下のその好ましい実施形態の詳細な説明からより完全に理解される。
【0057】
本発明は、ここで、それがより完全に理解されるように、以下の例示的な図に関して特定の好ましい実施形態に関連して説明される。
【0058】
ここで図を詳細に特に参照し、明細が、例として、及び本発明の好ましい実施形態の例示的な説明のためだけに示され、本発明の原理及び概念上の態様の最も有用で、容易に理解される説明であると考えられるものを提供するために提示される。この点において、本発明の根本的な理解に必要である以上の詳細で、本発明の構造上の詳細を示す試みはなされておらず、説明は、本発明のいくつかの形式がどのように実践で実現されてよいのかを当業者に明らかにする図面とともに解釈される。
【0059】
全ての図で、類似する参照番号は類似するパーツを識別する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態によるCPAP(持続性気道陽圧)口腔内自己適応可能インタフェースの簡略化された絵の説明図である。
【図2】本発明の一実施形態による図1のCPAP口腔内インタフェースの背面図の簡略化された絵の説明図である。
【図3】本発明の一実施形態による図1のCPAP口腔内インタフェースの平面図の簡略化された絵の説明図である。
【図4】本発明の一実施形態による図1のCPAP口腔内インタフェースの前面図の簡略化された絵の説明図である。
【図5】本発明の一実施形態による汎用CPAP口腔内インタフェースを形成するための方法の簡略化されたフローチャートである。
【図6A】本発明の一実施形態による吸入中のCPAPフローを含む、図1のCPAP口腔内インタフェースの垂直断面の簡略化された絵の説明図である。
【図6B】本発明の一実施形態による呼気中のCPAPフロージェネレータからの空気の導入を含む、図1のCPAP口腔内インタフェースの垂直断面の簡略化された絵の説明図である。
【図7A】本発明の一実施形態によるリテーナ要素を備える図1のCPAP口腔内インタフェースの斜視図の簡略化された絵の説明図である。
【図7B】本発明の一実施形態による図7Aのリテーナ要素付きのCPAP口腔内インタフェースのいくつかの図である。
【図8】本発明の一実施形態によるCPAP口腔内インタフェースの別の実施形態のいくつかの図である。
【図9】本発明の一実施形態による、互いを寄せ付けないように設計されるコイルの対のセットを含むCPAP口腔内インタフェースの簡略化された絵の説明図である。
【図10】本発明の一実施形態によるCPAP口腔内インタフェースの簡略化された絵の説明図である。
【図11】本発明の一実施形態によるCPAP口腔内インタフェースの背面図の簡略化された説明図である。
【図12】本発明の一実施形態による充填されたCPAPインタフェースの簡略化された説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
詳細な説明では、本発明の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細が述べられる。しかしながら、これらが特定の実施形態であり、本発明が、本明細書に説明され、主張される本発明の特徴付けする特長を実現する異なる方法で実践されてもよいことが当業者によって理解される。
【0062】
本明細書に使用される全ての用語は、参照することにより本明細書に組み込まれる国際特許公開公報第WO08041237号の定義及び教示に従う。第WO08041237号は、頬側溝の潜在的な空間隙間に実質的に等しい、又はそれよりも大きい頬側部分を有するシールドを教示する。
【0063】
本発明は、持続性気道陽圧(CPAP)を患者に提供するための口腔内インタフェースを提供する。インタフェース内で空洞域を作成するように適応された、空洞化されたインタフェースの多様な設計が本明細書に説明されるが、制限的と見なされるべきではない。
【0064】
ここで、本発明の一実施形態による、CPAP口腔内インタフェース100の斜視図の簡略化された絵の説明図である、図1を参照する。
【0065】
装置100は、口腔内の空洞化した楕円形のチューブ部分120、及び口腔と大気圧空気の間のバリアとしての役割を果たす口腔内部分110とを含む。陽性空気圧源と連通する部分110は、チューブ部分120に対して左右対称の左及び右の弓形の突起101及び103を有する。突起101及び103は、患者の口の内部解剖学的構造に一致するように構成される(以下の追加の説明及び表1を参照すること)。
【0066】
チューブ部分120は、アダプタ要素200の雌部分202の上に適合するための雄部分として構築及び構成される。チューブ部分は、生体適合性ポリマーから作られ、休止中の口の開口部に適合するように整形される。チューブ部分は、平らにされた水平の上側及び下側122を備えた、一般に楕円形の断面である。アダプタ要素200は、チューブ部分が取り付けられる雌部分を、空気を封じることができるぴったりとはまった状態で提供することと、CPAPのために適切な空気流速度を保証するための適切な断面の空洞化した丸い部分204を提供し、それによって患者の気道を遮られないままに維持することと、空洞化した楕円形部分が異なる向きの補助チューブ(図示せず)と係合できるようにすることとを含む多くの機能を果たす。補助チューブは、CPAP空気が、例えばコンプレッサ又はエアポンプ(図示せず)等のCPAPフロージェネレータからインタフェース100に中を通って流れるチューブへのコネクタとして使用されてよい。いくつかの実施形態に従って、空洞化した丸い部分204は、補助チューブに対して回転自在であり、逆の場合も同じであり、有利なことに、CPAP空気の供給が中断される懸念なしに、就寝時に患者に大量の移動性を与える。本発明のインタフェースが、COの蓄積を妨げ、必要な場合には窒息を妨げる役割を果たすバルブ又はインタフェースに接続されてよいことが理解される。
【0067】
インタフェース100は、CPAP空気又は他の気体が、チューブ部分120を通って送達できるようにする。吐き出される基体は、開口220を介してチューブ部分から放出される(少数の場合には、そのいくらかは患者の鼻孔を通して存在する可能性がある)。開口220は、2つのスリット114、116(図2に見られる)を含む。スリット114、116は、インタフェース(図2)の内部のオリフィス124内の対応するスリット118、119よりも小さい寸法である。
【0068】
いくつかの実施形態に従って、吐き出される空気が鼻孔を介して逃れるのを防ぐために、患者には鼻孔栓又は鼻孔ストッパーも備えられる。
【0069】
予備的な実験では、本発明のインタフェース100を備えたCPAPシステムは、全ての従来の技術のインタフェースの要件よりも約20から60%少ない空気圧を可能にすることがわかった。技術で既知の従来の技術のインタフェースは、通常、患者に応じて4−20cm HOの範囲の空気圧を必要とする。したがって、本発明のインタフェースは、より少ない空気圧を使用して同様の又はさらによい治療結果を提供する。
【0070】
従来の技術のインタフェースに関連する問題のいくつかは、それらが重たい、扱いにくい、及び一般に心地よくないことを含む。著しく対照的に、本発明のインタフェースは、
a)垂直断面ではるかに軽く、薄く、第WO08041237号のインタフェースと比較して、口の中で歯茎及び唇を著しく押し下げず、
b)インタフェースの円周方向の中空リップ部を形成するように構築及び構成される舌の周縁を含み、その中空リップ部は空気を受け入れると膨らみ、それによって円周方向の中空リップ部内で円周方向空洞域を形成し、
c)舌のどの部分も押さず、舌又は軟口蓋に接触せず、口腔内の舌から歯に突出して異常に活発な咽頭反射につながらず、
d)皮膚及び唇を口腔のどのような部分も外部に押し下げず、
e)各ユーザの物理的な口腔内構造に自己適応可能である。
【0071】
さらに、インタフェース用のリテーナ要素ループ706及び708(図7A)が、要素206及び208に接続されており、従来の技術のインタフェースのリテーナ要素よりも簡略且つ軽量である。リテーナ要素は、就寝中の患者の頭部の動きを制限しない。さらに、リテーナ要素は患者の多くによって必要とされない場合がある。
【0072】
ここで、インタフェース100、及びさらに、それぞれ図1のCPAP口腔内インタフェースの背面図170、平面図180、及び前面図190の簡略化された絵の説明図である図2から図4を参照する。
【0073】
インタフェースは、通常、百グラム未満の重さである。いくつかのケースでは、インタフェースは30から60グラムの間の重さである。
【0074】
インタフェースは、成人又は子供に適している。成人の場合、インタフェースは、いくつかの標準化されたサイズで構築されてよい。
【0075】
インタフェースの外部寸法のいくつかの例は、以下の表1に見られる。本発明の一実施形態によるCPAPインタフェースの例示的な寸法(図4を参照。)
【表1】

【0076】
インタフェース100は、通常、シリコン等の自己適応可能な可撓生体適合性ポリマーから作られる。空洞化した楕円形チューブは、シリコーン等の相対的に柔らかな自己適応性材料から作られる。インタフェースは、以下に図6A及び図6B、並びに図10に関してさらに説明されるように自己折り畳み式である。
【0077】
空洞化した楕円形チューブ部分120は、中心垂直軸151のそれぞれ左及び右に配置される2つの薄い中心部分113、115に対し、口腔内端部で垂直に接続される。中心部分を取り囲むのは、4つの頬側膨隆部分、すなわち右上頬側部分104、左上頬側部分106、左下頬側部分108、及び右下頬側部分112である。インタフェースの各遠位部分に、空気の収集装置として働く中空部分がある。それは、より厚いシリコンリップ部を含み、臼歯に隣接した空間を占有する。
【0078】
図2で分かるように、インタフェースは(外側周縁よりも薄い)ポリマー材料の薄い層から作られる内側周縁155を含む。周縁は、0.5から2mm等の可変厚さであってよい。周縁155は、いくつかの舌状の部分、すなわち左上部分136、右上部分138、右下部分140、左下部分142、右側面部分144、及び左側面部分150を含む。部分144、150は、部分136、138、140、142よりも相対的に幅広く、さらにより厚い断面を有する。部分144及び150によって形成される空間は、部分136、138、140、142よりも多くの吐き出された空気を捕捉するように適応され、遠位部分はやはり頬舌的により幅広く、より近位部分に形成される空洞域よりも大きな空洞域を形成する。これにより、インタフェースの後部でのより優れた密封が可能になる。これらのさらに厚い部分は、外向きの頬側方向で頬筋の上に優しく粘膜を押すことによって、口のこの特定の領域内に必要とされるバルブシールを作り出す。右上頬側部分104の内面152、及び左上頬側部分106の内面154は、左上部分136及び右上部分138の下に見える。同様に、図2は、左下右の頬側部分の内側部分166、168を示す。
【0079】
ここで、図1から図3とともに、図1のCPAC口腔内インタフェースの前面図120の簡略化された絵の説明図である、図4が参照される。インタフェース100は、リテーナ要素ループ706及び708を受け入れるための2つのオリフィス214を含む(以下の図7Aを参照すること)。アダプタ要素200は、さらにガス供給に接続される導管(図示せず)を受け入れ、保持するための内側の環状面を含む。
【0080】
図3を見直すと、周縁155は、垂直軸151の回りで対称である。垂直軸は、いくつかの実施形態に従って、インタフェースの生産の成形プロセスの間に形成されるシールラインであってもよい。いくつかの実施形態に従って、周縁はその各側からインタフェースの高さd−dの5から30%伸びる。いくつかのケースでは、周縁はインタフェースの高さの10から20%である。周縁はインタフェース内に円周方向の空洞域(又はエアトラップ)131を提供するように構築及び構成される。空洞域131は、舌状側面が吐き出された空気を収集するために開かれた状態での、左側空洞域132及び右側空洞域134、上方空洞域137、及び下部空洞域135を含む。
【0081】
本発明の1つの明示実施形態では、突起101及び103は、インタフェース100内のその位置に加えて、唇に対して複製できる。
【0082】
図1で分かるように、円周方向の空洞域は突起101及び103を膨張させ、それによってインタフェース周りの中空の「リップ部」を形成する。
【0083】
インタフェースはシール形成中であり、図6Aに示される第1の閉鎖位置、及び図6Bに見られる開放位置にある。吐き出された空気の導入によって開かれると、内側フラップが歯茎から唇を押しのけ、それによって周辺のバルブシールを形成する。
【0084】
インタフェースは、軽量であり、触れるのが心地よい。
【0085】
CPAPインタフェースからの吸入空気が入ると、空気は周囲の周縁110の中に吸い込まれ、それによって空洞域132、134、135、及び137を形成する。周囲の周縁110は、前側に、2つの側面部分146、148(図2)だけではなく、頬側溝及び舌状部分136、138、140、142、144、150でも頬側に配置される、いくつかの頬側部分104、106、108、112(図1)を含む。
【0086】
インタフェースは、インタフェースの下でアンダーカット21、634(図6A)によってシール649を形成し、その外側(頬側)側面上で輪筋によって、及びその内側(下側)側面上で歯茎及び歯によって十分に把持される。
【0087】
ここで、図1のCPAP口腔内インタフェースの平面図180の簡略化された絵の説明である図3を参照する。図3で分かるように、自己適応可能な可撓生体適合性材料102から作られるインタフェースは、それぞれ右上頬側部分104及び左上頬側部分106の端部に形成される、2つの対称的な膨隆空洞化部分182、184を形成する。類似する対称的な下部膨隆部分も存在する(図示せず)。また、アダプタ要素200の2つの溶接されたコネクタ210、212の平面図も見える。
【0088】
ここで、本発明の一実施形態に従ってCPAP口腔内インタフェースを形成する方法の簡略化されたフローチャート500である図5が参照される。インタフェースを形成する前に、患者の口の内部寸法が、前述の表1に従って測定され、分類される。例えば、患者が中柄の成人と分類されると、中柄の成人のインタフェースの寸法に一致するインタフェースを形成するモールドが選ばれる。
【0089】
プレス成形ステップ502では、約30から60グラムの適切な生体適合性ポリマーが「中柄の成人」モールド(図示せず)に入れられる。モールドは、通常、技術で既知であるように、空洞化した部分を備える2つの金属性の対称部分を含む。金属性の部分は適切な圧力及び温度条件下でともに押され、それによって口部の要素を形成する。口部の要素は、図1の口腔内要素110に類似しているがチューブ部分120を欠いている。部分1113及び115は、連続垂直軸に沿って合う。
【0090】
押し出しステップ504では、金属性のバーが部分113及び115を通して水平方向に押し進められ、それによってチューブ部分120を形成する。部分113、115の内側表面164、162は図2に見られる。
【0091】
技術で既知であるように、いくつかのオプションの追加の仕上げステップがあってよい。
【0092】
ここでは、本発明の一実施形態による、吸入中の、図1のCPAP口腔内インタフェースの垂直断面600の簡略化された絵の説明図である図6Aを参照する。
【0093】
図6Bで分かるように、本発明の一実施形態による、空気導入による吐き出しの間の、図1のCPAP口腔内インタフェースの垂直断面図の簡略化された絵の説明図が示される。
【0094】
図6Aから図6Bは、最適に整形されたインタフェース100が、頬側溝内に設置され、完全に頬側溝を充填するときのバルブシールの生成を示す。唇630及び635の舌表面上に口腔粘膜及び唾液631の薄膜が存在するため、口腔粘膜及びインタフェースの間のインタフェース界面張力が、インタフェース100の頬側溝からの分離に抵抗する。外気Aから口腔622を引き離す気密シールが結果的に生成され、それによって口腔622舌側から歯までの空気圧を高めることができる。したがって、CPAP空気は、アダプタ要素200を介して口腔622に導入できる。しかしながら、口腔622内の加圧空気は、頬側溝から逃れることを妨げられ、大気圧空気Aはバルブシールの現象を活用することによって頬側溝を通して口腔622に侵入するのを妨げられる。
本発明の一実施形態による中柄の成人のためのCPAPインタフェースの3つの異なる状態での距離及び角度の例示的な寸法(図6Aから図6B及び図10を参照すること。)
【表2】

【0095】
インタフェースが口の中に導入される前に、例えば、可撓性ではない部分1004と折り畳み式部分(ループ)1006(以下図10を参照すること)の間に形成される約20から30度の角度がある。
【0096】
インタフェースが口の中に導入されると、ループは歯茎に対して後方に柔らかに押し付けられる。歯茎はインタフェースの前方にある。これが、上部歯茎及び下部歯茎、左歯茎及び右歯茎の両方に対称的な効果であることが理解されるべきである。
【0097】
a)インタフェースが口の中に導入されることによって先行荷重が達成される。
【0098】
シール形成が、能動的及び受動的の2つの方法でインタフェースによって実行される。
【0099】
b)インタフェースが口の内部に存在しており、唇と歯茎の間の潜在的な空間を占有することによって受動的な動作が達成される。
【0100】
受動的な動作は、周縁の幾何学形状に固有である穿孔荷重された力を唇の内側に行使し、それによって必要とされるシール(周囲バルブシール)を作成する優しいバネ状の動作を含む。
【0101】
頬側の膨らみ又は周縁の外側下部が、唇を形成する円形の筋肉である口輪筋の下方及び上方である唇を頬側に押すことによって組織アンダーカットを形成する。
【0102】
同じ動作が、側面部分シールが、内側頬、及び頬の壁を含む弱い頬筋を頬側に押すことによって形成されることによって実行される。
【0103】
c)アクティブシールは吐き出し中に形成される。吸入中は、受動的に形成されるシールで十分である。対照的に、吐き出し中は、空気は空洞化した楕円形部分を通して、及び周縁の内側部分に同時に押し出され、それを膨張させ、開く。こうすることによって、周縁は、それが最も必要とされるときにシールを強化する。
【0104】
本発明の実施形態に基づいた口腔内CPAPインタフェースを用いて実施された臨床試験では、CPAP治療は、以下のインタフェース、つまりRepironics製のComfort Gel、Mサイズ、Respironics製のComfort Classic、Sサイズ、Respironics製のComfort Classic、Mサイズ、及びResMed製のUltra Mirageに比較して少ない空気圧を必要とする一方、必要とする治療結果を達成した。結果を表3に示す。
図1のCPAPインタフェースとの、従来の技術のCPAPインタフェースの性能の例示的な比較
【表3】

【0105】
本発明が、既存のCPAPインタフェースよりもはるかに少ない空気圧を可能にする口腔内CPAPインタフェースを提供することは、上記表から容易に理解される。
【0106】
したがって、本発明は、他の既存のCPAPインタフェースに比較されるときに、同じ治療結果を達成するためにPAP治療でより少ない空気圧を可能にする口腔内CPAPインタフェースを提供する。
【0107】
別のインタフェース実施形態は、2つの薄い中心部分113、115なしに、楕円形のチューブ部分120だけから構成される。中心部分を取り囲んでいるのは、4つの頬側膨隆部分、すなわち左上頬側部分104、右上頬側部分106、右下頬側部分108、及び左下頬側部分112である。それは、より厚いシリコン部分を含み、臼歯に隣接した空間を占有する。
【0108】
したがって、本発明のいくつかの追加の実施形態に従って、CPAP治療中にCPAP機械に接続されない(前述されたような)口腔内インタフェースが提供される。CPAP治療は、他の鼻インタフェース又は口−鼻インタフェースを介して供給され、かかるケースでは、治療の成功に必要とされる空気圧は、既存のCPAPインタフェースに比べて10から60%削減される。一方、本実施形態の口腔内インタフェースは既存のCPAPインタフェースの作用を支え、増補する。
【0109】
ここで、本発明の一実施形態によるリテーナ701付きの、図1のCPAP口腔内インタフェースの斜視図700の簡略化された絵の説明図である図7Aを参照する。好ましくは、リテーナは軽量で、布又はポリマー材料から作られる。
【0110】
リテーナ701は、2つの対応するリテーナ要素ループ706及び708を介して要素206及び208に取り付けられる。リテーナストラップ702の長さは、2つのアジャスタ要素704、704によって調整できる。アジャスタ要素704は、留め金710又は任意の他の適切な保持装置によって留められてよい。
【0111】
別の実施形態の明示では、リテーナ701は、702のような2つまたは3つ以上のストラップから構成されることがある。
【0112】
図7Bは、本発明の一実施形態による、図7Aのリテーナ要素701付きのCPAP口腔内インタフェース100のいくつかの図を示す。
【0113】
図8は、本発明の一実施形態による、CPAP口腔内インタフェース800の別の実施形態のいくつかの図を示す。インタフェース800は、要素206、208を欠くという点でインタフェース100と異なる。インタフェース800は、コネクタ要素にアダプタ要素をスナップ篏合するクリップ804を含むコネクタ要素802を含む。コネクタ要素は、さらに膨隆要素806を含む。コネクタ要素802は、インタフェース800と、インタフェースの中に空気250を導入するように適応された空気孔(図示せず)の間で接続する。インタフェースに対する唇810の位置が図に示されている。
【0114】
(やはり図1に見られる)チューブ部分120は、通常25から35mmの寸法(平らにされた水平上側及び下側122の長さ)及び3から5mmの高さを有する。
【0115】
図9は、本発明の一実施形態による、互いを寄せ付けないように設計されたコイルの対のセット、901、902、及び903、904を含む動的に調整可能なCPAP口腔内インタフェース900の簡略化された概略説明図である。インタフェース900は、インタフェース100又はインタフェース800と類似してよい。
【0116】
本発明の一実施形態では、901と902の間、及び903と904の間の距離は、場及び(例えば磁場による)その合力によって、又は(例えば、バネ913及び接続されているピストン912によって)機械的な力によって変更できる。
【0117】
901と902の間、及び903と904の間の距離が場の合力によって生じる場合には、901が周縁の内側からリップ部により近い部分にあり、902が、周縁、及び周縁のリップ部の両側のインタフェースの底部近くに位置する(コイルなど)磁場を生じさせる要素等の他の2つの要素の内側から歯により近い部分にあり、903が周縁の内側からリップ部により近い部分にあり、コイル904が周縁の内側から歯により近い部分にあるように、周縁のリップ部の両側でのインタフェースの上部近くに位置する磁場(例えばコイル)を生じさせる要素等の2つの要素がある。
【0118】
磁場を生じさせる要素が、インタフェースの壁の中にあることが考えられる。
【0119】
磁場を生じさせる要素は、組織に作用しない。
【0120】
電流が901を通る特定の方向で、及び同方向で902を通って流れ、同時に電流がそれぞれ要素903及び同方向で904を通って流れるときには、それぞれ901と902の間の反発力、及び903と904の間の反発力がある。
【0121】
場の強さは、電流の強度、コイルの数、それらの幾何学形状、及びそれらの空間的構造に依存する。
【0122】
901、902、903及び904のコイルがそれぞれ複数の独立したコイルに分割され、したがって901、902、903、及び904のそれぞれが複数のサブコイルから構成され、かかる各サブコイルが、他のサブコイルと異なる電流強さ及び方向の電流を受け取ることが考えられる。サブコイルと異なる電流のこの組み合わせによって、901及び902のサブセグメント間、並びに903及び904のサブセグメント間の距離を相応して変更する分割された反発力又は引力が生じる。これにより、インタフェースのそのユーザに対するさらに優れた適合が可能になる。
【0123】
適切な電流源は、例えば、フロージェネレータの空気孔又はホース内等のインタフェース外部に位置するバッテリ907であってよい。
【0124】
代わりに、電流源は、フロージェネレータに接続される、又はCPAPシステムに完全に外部である交流源である場合がある。この交流源は、変圧器(図示せず)の使用を必要とすることがある。
【0125】
代わりに、固定磁石(図示せず)が、901、902、903、及び904に設置され、901及び902の磁極は、901及び902が互いを寄せ付けないように設置され、903及び904の磁極は、903及び904が互いを寄せ付けないように設置される。つまり、各対901−903及び903−904は同じ磁極を有する。
【0126】
磁場を生じさせる要素間の反発力の強さは固定又は可変である場合がある。
【0127】
磁場を生じさせる要素間の反発力の強さが一定である場合には、それは、磁場を生じさせる要素間の反発力の強さが、インタフェースが、睡眠時無呼吸及び呼吸低下を止めるほど十分なシールを達成するのに役立つために十分となるように、フロージェネレータが供給しなければならない空気圧に対応しなければならない。
【0128】
磁場の力を生じさる要素間の反発力の強さが変化するケースでは、この実施形態は、以下の追加の構成要素、つまりインタフェース空気入口近く、及び又はアダプタ要素200近く、及び/又は空気孔内及び又はエアチューブ(図示せず)内の歯と向かい合うインタフェースの中心側に設置できる1台又は複数台のセンサ905を含む。
【0129】
いくつかのケースでは、センサは空気流に接続されるデータを登録する必要はなく、したがってセンサ(又は複数のセンサの一部)は、(パルス測定又は酸素の飽和度用の指の先端等)データが測定されなければならない場所に近接して設置できる。
【0130】
センサは、以下のパラメータ、つまり空気圧、空気流速度、酸素飽和度、二酸化炭素濃度、脈拍数、血圧等の内の1つ又は複数を測定する。
【0131】
センサに加えて、技術で既知であるような、センサの測定データを受信し、それを記憶、処理する、インタフェースに関連付けられたデータ処理部906がある。データ処理部906はアダプタ要素内、又はフロージェネレータ部(図示せず)内部のエアチューブ内に設置されてよい。
【0132】
センサの受信したデータに応じて、処理部は要素に供給される電流の強さ及び方向を調節し、それが磁場を生じさせ、したがって磁場を生じさせる要素間の反発力の強さを制御する。これは、さらに優れた治療システムを生じさせる。例えば、センサによって測定される空気圧が所定の最小値未満の値に低下すると必ず、反発力を強め、要素901と902の間、及び要素903と904の間の距離を伸ばし、したがってより優れたシールを供給することが可能になる。
【0133】
さらに、センサによって測定される空気圧が所定の最大値に達すると必ず、反発力を削減し、901と902の間、及び903と904の間の距離を減少させ、したがってより緩いシールを供給することができる。例えば、センサによって測定される酸素飽和度が所定の最低値未満の値に低下すると必ず、反発力を強め、901と902の間、及び903と904の間の距離を伸ばし、したがってより優れたシールを供給することが可能になる。
【0134】
処理部が、まもなく、センサ905から受信した処理部からのデータに従って検知される単一の無呼吸又は呼吸低下の発生がある可能性があることを示すケースでは、処理部は、それが無呼吸又は呼吸低下が切迫しているという結論に到達すると必ず、反発力の作成を引き起こし、901と902の間、及び903と904の間の距離を伸ばし、したがってより優れたシールを提供する。いったんシステムが無呼吸/呼吸低下/他のエピソードが回避されることを登録すると、システムは、次の事象まで反発力を削減する又はオフに切り替えるように構築及び構成される。
【0135】
処理部内部のアルゴリズムを更新することも可能である。
【0136】
さらに、処理部によって使用されるパラメータを更新することも可能である。
【0137】
インタフェースが、要素901と902の間、及び要素903と904の間の距離の削減を可能にするケースでは、インタフェース又はインタフェースに接続されている空気孔は、窒息防止バルブシステムを所有しなければならない。
【0138】
要素901、902、903、904は、直接的な身体接触から隔離されるように構築及び構成される。要素901及び902は、放射線を防止する及び又は削減するためにファラデー箱内に設置されてよい。
【0139】
さらに、要素903及び904は、放射線を防止する及び又は削減するためにファラデー箱内に設置されてよい。
【0140】
本発明の別の実施形態では、要素908と909の間、及び要素910と911の間の距離は、ピストン912及びバネ913によって制御される。
【0141】
インタフェースの使用前にピストンを調整し(長くする又は短くする)、したがって要素908と909の間、及び要素910と911の間の距離を決定することができるようになる。
【0142】
ピストンの調整、バネ定数、及びバネ長さが、最終的に、要素908と909の間、及び要素910と911の間の距離を決定する。
【0143】
ピストン調整がピストンの一部として働く小型電気モータ(図示せず)によって実行できる場合に、この調整が、処理部がセンサ905からデータを受信した後に処理部906の命令によって達成されるのであれば、動的モードは本実施形態で可能である。
【0144】
本発明の一実施形態の明示では、センサ905及び又は処理部906はそれらの情報をフロージェネレータに送信できる。この場合、ユーザにとってよりよい治療を提供するために、フロージェネレータはその情報を使用し、それ自体の活動を調節し、インタフェースと協力して動作する。
【0145】
本発明の一実施形態の名詞では、装置900はいびきを止めるように構築され、構成される。本実施形態では、装置は空気孔に接続されていない。処理部が、いったんユーザがいびきをかいていると結論付けると、処理部はコイル901、902、903、及び904を起動し、柔らかな脈動パターンを達成する。この脈動はいびきをかく人の目を覚まさせない、いびきをかく人に位置を変えるように促し、したがって彼の吸気量が改善するようにいびきを止める。
【0146】
本発明の別の実施形態では、要素901と902の間、及び要素903と904の間の空間が、開放セル構成に内蔵され、フロージェネレータによって供給される空気で充填できる。
【0147】
フロージェネレータ(図示せず)によって供給される空気は、全体として又は部分的に、つねに開放インタフェース構造を通過し、それを充填し、インタフェースのリップ部をその対向する組織に押し付け、したがって患者外部の環境と口腔内との間にシールを生じさせる。
【0148】
開放セル構造は、空気が構造を出ることを可能にするが、必要とされるシールを生じさせるために、つねに開放セル構造内部に十分な空気を保つ。
【0149】
別の実施形態では、インタフェースは、リップ部の内側と向かい合うシールドの中心部に一体型パルス酸素濃度計又はCO酸素濃度計等のセンサ905を含むことがある。この場所では、セルの薄い層だけが酸素濃度計の読み取りダイオードから周囲血管を分離する。一方、シールドの内蔵形状は、付着する−酸素濃度計をリップ部の内側に押し、正確な連続読み取りを可能にする。
【0150】
パルス酸素濃度計は、緊急医療ではきわめて重要であり、睡眠時無呼吸又は呼吸低下を患う患者だけではなく、呼吸障害又は心臓障害を患う患者にも役立つ。
【0151】
パルス酸素濃度計は、患者の酸素処理を監視できる。CO酸素濃度計は、O及びCOをより正確に測定する。これらの測定がOSA患者で行われるとき、それらは重要な情報に臨床的価値を与える。O及びCOの濃度の変化は、OSA患者のための空気供給の増加の必要性を示す、又はOSA患者のための空気供給の削減の必要性を示すことがある。プロセッサによって影響を受ける動作は、前述されたように、フロージェネレータで、又はインタフェースでのどちらかで発生することがある。
【0152】
(インタフェースに対する)この内蔵パルス酸素濃度計は、パルス酸素濃度系を患者の指に接続することを不要にする。それは、連続的なO−CO監視を可能にする。
【0153】
ここで、本発明の一実施形態による別のCPAP口腔内インタフェース1000の簡略化された絵の説明図である図10を参照する。
【0154】
インタフェース1000は水平軸の回りで対称であり、厚い内部部分1004、薄壁の折り畳み式部分1002、及びループにされた端部部分1006を含む。端部部分1006は先細となり、折り畳み式部分に隣接するより幅広い部分105、及びより幅広い部分よりもはるかに狭い極端な部分1007を含む。ループは、吐き出された空気を収集するように適応されたエアトラップ/空洞域として働き、それによって吐き出された空気の量に従って拡大及び収縮するように構成される。
【0155】
端部部分1006は、折り畳み式部分に隣接し、より幅広く1007先細となり、折り畳み式部分から離れて狭くなる。ループ化された端部部分のループは、吐き出された空気を収集するように適応されたエアトラップ(空洞域)として働き、それによって吐き出された空気の量に従って拡大及び収縮するように構成される。
【0156】
破線1010は、(円周方向の空洞域131、図1(図2では空洞域132、134、135、137として見られる)、空洞域195、図3、及び空洞域805(図8)等の)空洞域を形成するインタフェース1000の位置を表す。インタフェース1000の製造中、それは、垂直線1012に沿っているとして示される、先行荷重をかけられ、歯茎に向かって2から8mm移動される。インタフェースは口の中に差し込まれ、薄壁の折り畳み式部分1002は、垂直線1010に沿った位置にインタフェースループ化端部部分1006を折り畳み、それによって歯茎にかかる軽い圧力を生じさせ、歯茎とインタフェース間のシールを改善する。
【0157】
図11は、本発明の一実施形態による、CPAP口腔内インタフェース1100の背面図の簡略化された絵の説明図である。本実施形態に従って、インタフェースは、約4ミリメートルの奥行及び幅を有する「v」形をした上部切欠き1102を含む。切欠きは垂直軸151の回りで対称であり、左上部136及び右上部138の上にある(図2)。さらに、下部切欠き1108は、右下部140及び左下部142の上の垂直軸151の回りで対称で置かれる(図2)。下部切欠きは奥行2ミリメートル、及び幅6ミリメートルである。インタフェース1100は、上部端縁1110及び下部端縁1112を有する中心に配置されるオリフィススリット1113を含む。
【0158】
図12は、本発明の一実施形態による充填されたCPAP口腔内インタフェース1200の簡略化された絵の説明図である。本実施形態に従って、インタフェースは、所定の形状を保持するように適応された材料1204で充填された空洞化された導管1202を有する。
【0159】
材料は、インタフェース使用前に整形され、いったん配備されると、それは前述された本発明実施形態で作成されるシールにほぼ類似するシールを作成する。要素を充填するための適切な材料の例は、任意の生体適合性粘弾性材料である。いくつかの実施形態では、この材料はゲル又はスポンジである。
【0160】
本明細書に引用される参考資料は、本発明に適用可能である多くの原理を教示する。したがって、これらの刊行物の完全な内容は、追加の又は代替の詳細、特徴、及び/又は技術的な背景の教示のために、必要に応じて本明細書に参照することにより組み込まれる。
【0161】
本発明が本明細書に記載されている、又は図面に示されている説明に述べられる詳細へのその適用で限られていることが理解されるべきである。本発明は、他の実施形態の能力があり、多様な方法で実践、及び実施できる。当業者は、多様な変型及び変更が、添付請求項の中に定められ、添付請求項によって定められる、その範囲から逸脱することなく、前述されたように本発明の実施形態に適用できることを容易に理解する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
持続性気道陽圧(CPAP)ソースからCPAPを受け入れるように適応され、患者の口に陽性空気圧を届けるための導管と、
前記導管が中を通って伸長するマウスピースであって、前記患者の前記口の中の歯と、唇及び頬の内側部分との間に常駐するように構成される部分を有する前記マウスピースと、
前記マウスピースに関連付けられたアクティブシールであって、その少なくとも一部分が前記患者の頬側前庭内に常駐するように適応し、前記患者が呼吸するにつれて膨らみ、収縮するように構成される前記アクティブシールと、
を備える口腔内インタフェース。
【請求項2】
前記アクティブシールが、前記マウスピースの周囲部位に位置する円周方向のリップ部を含み、前記リップ部が空気を選択的に受け入れ、応答して膨らむために構成されるくぼみを画定し、それによって前記頬側全体内に空洞域を形成する、請求項1に記載の口腔内インタフェース。
【請求項3】
前記空洞域が、吐き出された空気を受け入れ、膨らむように構成され、それによって実質的に前記頬側前庭を充填する、請求項2に記載の口腔内インタフェース。
【請求項4】
前記アクティブシールが、外側、内側、及び前記患者の前記歯と向かい合うように構成された開口部を有する空洞化した楕円形の部分を含み、前記開口部が前記患者によって吐き出される空気を受け入れ、応答して膨らむように構成され、それによって前記楕円形部分に、前記外側で前記患者の粘膜内層及び口輪筋に対して密封させ、前記内側で少なくとも患者の歯茎に対して密封させる、請求項1に記載の口腔内インタフェース。
【請求項5】
前記患者の口部粘膜に付着するように構成され、前記患者の口からの空気の漏れを縮小するために前記アクティブシールと協調するためのパッシブシールをさらに備える、請求項1に記載の口腔内インタフェース。
【請求項6】
前記マウスピースが前記患者の前記口の中に入れられるときに、前記マウスピースによって少なくとも前記患者の歯茎に対する荷重力を生じさせ、それによって受動的な密封を生じさせるように、前記マウスピースにあらかじめ張力が加えられる、請求項5に記載の口腔内インタフェース。
【請求項7】
前記患者の生理学的な特徴を検出するための少なくとも1台のセンサをさらに含み、前記アクティブシールが、前記アクティブシールを反復して膨らませ、収縮させるために前記センサの出力に相互関連された信号を受信するように構成される、請求項1に記載の口腔内インタフェース。
【請求項8】
前記アクティブシールが、前記患者の前記頬側前庭内に常駐するように構成される少なくとも1つの拡大可能及び収縮可能な部材を含み、前記口腔内インタフェースが、前記アクティブシールを拡大させ、収縮させるための少なくとも1つのコイルを含む、請求項7に記載の口腔内インタフェース。
【請求項9】
前記導管に空気を提供するように構成されるフロージェネレータをさらに含む、請求項1に記載の口腔内インタフェース。
【請求項10】
前記導管に空気を提供するように構成されたフロージェネレータと、空気入口コントローラと、前記センサから信号を受信し、前記少なくとも1つのコイル及び前記空気入口コントローラに信号を送信するように構成されたデータ処理部とをさらに含む、請求項8に記載の口腔内インタフェース。
【請求項11】
前記導管が楕円形状を有する、請求項1に記載の口腔内インタフェース。
【請求項12】
その全ての部分が、60グラム未満の総重量を有する、請求項1に記載の口腔内インタフェース。
【請求項13】
その全ての部分が、20グラムと50グラムの間の総重量を有する、請求項1に記載の口腔内インタフェース。
【請求項14】
前記インタフェースが、個々のユーザの物理的な口腔内構造に自己適応するように構築、及び構成される、請求項1に記載の口腔内インタフェース。
【請求項15】
持続性気道陽圧(CPAP)ソースからCPAPを受け入れるように適応され、患者の口に陽性空気圧を届けるための導管と、
前記導管が中を通って伸長するマウスピースであって、患者の口の中の歯と唇及び頬の内側部分との間の頬側前庭内に受け入れられるように適応される部分を有し、前記口に対し内部の前記マウスピースの全ての部分が、前記歯の外側表面と、前記唇と頬の内側表面の間に位置する前記マウスピースと、
を備え、
前記マウスピースが前記患者の口の中に入れられると、前記マウスピースが前記患者の少なくとも前記歯茎に対する荷重力を生じさせ、それによってパッシブシールを生じさせるように、前記マウスピースにあらかじめ張力が加えられる、
口腔内インタフェース。
【請求項16】
前記パッシブシールが、前記患者の口腔粘膜に付着するように構成される、請求項15に記載の口腔内インタフェース。
【請求項17】
前記マウスピースに関連付けられ、その少なくとも一部が前記頬側前庭内に位置するように構成されるアクティブシールをさらに備え、前記アクティブシールが、前記患者が呼吸するにつれて膨らみ、収縮するように構成される、請求項15に記載の口腔内インタフェース。
【請求項18】
前記アクティブシールが、前記患者の口からの空気の漏れを縮小するために前記パッシブシールと協調するように構成される、請求項17に記載の口腔内インタフェース。
【請求項19】
前記アクティブシールが前記マウスピースの周囲部位に位置する円周方向のリップ部を含み、前記リップ部が空気を選択的に受け入れ、応答して膨らませるために構成されるくぼみを画定し、それによって前記頬側前庭内に空洞域を形成する、請求項17に記載の口腔内インタフェース。
【請求項20】
前記空洞域が、吐き出された空気を受け入れ、膨らむように構成され、前記頬側前庭を実質的に充填する、請求項19に記載の口腔内インタフェース。
【請求項21】
前記アクティブシールが、外側、内側、及び前記患者の前記歯と向かい合うように構成される開口部を有する空洞化した楕円形部分を含み、前記開口部が前記患者によって吐き出される空気を受け入れ、応答して膨らむように構成され、それによって、前記楕円形部分に、前記外側で前記患者の粘膜内層及び口輪筋に対して密封させ、内側で少なくとも前記患者の歯茎に対して密封させる、請求項17に記載の口腔内インタフェース。
【請求項22】
前記患者の生理学的な特徴を検出するための少なくとも1台のセンサをさらに含み、前記アクティブシールが、前記アクティブシールを反復して膨らませ、収縮させるために前記センサの出力に相互関連された信号を受信するように構成される、請求項17に記載の口腔内インタフェース。
【請求項23】
前記アクティブシールが、前記患者の前記頬側前庭内にあるように構成される少なくとも1つの拡大可能及び収縮可能な部材を含み、前記口腔内インタフェースが、前記アクティブシールを拡大させ、収縮させるための少なくとも1つのコイルを含む、請求項22に記載の口腔内インタフェース。
【請求項24】
前記導管に空気を提供するように構成されるフロージェネレータをさらに含む、請求項15に記載の口腔内インタフェース。
【請求項25】
前記導管に空気を提供するように構成されたフロージェネレータと、空気入口コントローラと、前記センサから信号を受信し、前記少なくとも1つのコイル及び前記空気入口コントローラに信号を送信するように構成されたデータ処理部とをさらに含む、請求項23に記載の口腔内インタフェース。
【請求項26】
前記導管が楕円形状を有する、請求項15に記載の口腔内インタフェース。
【請求項27】
その全ての部分が、60グラム未満の総重量を有する、請求項15に記載の口腔内インタフェース。
【請求項28】
その全ての部分が、20グラムと50グラムの間の総重量を有する、請求項15に記載の口腔内インタフェース。
【請求項29】
患者の口の中の歯と、唇及び頬の内側部分との間の頬側前庭での導入のための口腔内持続性気道陽圧(CPAP)インタフェースであって、
a)前記歯に向かって開く空洞化した楕円形チューブ部分と、
b)前記空洞化した楕円形チューブの第1の端部で陽性空気圧の源と連通するために構成される中心部と、
c)前記空洞化した楕円形チューブ部分の第2の端部から垂直に延在する口腔内部分であって、
i.頬側の空洞化した楕円形表面と、
ii.前記空洞化した楕円形表面の円周方向の境界から突出し、それによって円周方向の中空リップ部を形成する舌状の周縁であって、前記中空リップ部が空気を受け入れると膨らみ、それによって前記円周方向の中空リップ部内に円周方向の空洞域を形成するように適応される舌状の周縁と、
を備える、口腔内部分と、
を備えるインタフェース。
【請求項30】
患者の口の中の歯と、唇及び頬の内側部分の間の頬側前庭での導入のための口腔内持続性気道陽圧(CPAP)インタフェースであって、
a)前記歯に向かって開く空洞化した楕円形チューブ部分と、
b)前記空洞化した楕円形チューブの第1の端部で陽性空気圧の源と連通する中心部と、
c)前記空洞化した楕円形チューブ部分の第2の端部から垂直に延在する口腔内部分であって、
i.頬側の空洞化した楕円形表面と、
ii.前記空洞化した楕円形表面の円周方向の境界から突出し、それによって円周方向の中空リップ部を形成する舌状の周縁であって、前記中空リップ部が空気を受け入れると膨らみ、それによって前記円周方向の中空リップ部内に円周方向の空洞域を形成するように適応される舌状の周縁と、
を備える、口腔内部分と、
を備えるインタフェース。
【請求項31】
前記口腔内部分が、口腔の密封を容易にするように、空気受入れ時に頬側溝の潜在的な空間の実質的に容積全体を占有する頬側溝内に差し込まれ、頬側溝の洗剤的な空間の容積全体を占有することなく密封状態に口腔の密封を保持するように適応される、請求項27に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項32】
前記インタフェースが軽量である、請求項27に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項33】
前記インタフェースが60グラム未満の重量である、請求項29に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項34】
前記インタフェースが20から50グラムの重量である、請求項30に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項35】
前記インタフェースが目立たない、請求項27に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項36】
前記インタフェースが、患者の口の生理機能に適合するように構築及び構成される、請求項27に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項37】
前記インタフェースが、あらゆる個々のユーザの物理的な口腔内構造に自己適応可能となるように構築及び構成される、請求項27に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項38】
前記インタフェースが、ユーザの唇と歯茎の間の潜在的な空間を占有することによってシールを受動的に形成するように構築及び構成される、請求項27に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項39】
前記インタフェースが、2から20cm HOの空気圧で前記患者に十分な空気を供給するように構築及び構成される、請求項27に記載の口腔内CPAPインタフェース。
【請求項40】
前記インタフェースが、ユーザの唇と歯茎の間の潜在的な空間を動的に密封するように構築及び構成される、請求項27に記載の口腔内インタフェース。
【請求項41】
前記円周方向の中空リップ部が、前記ユーザの吐き出した空気によって膨張するように適応される、請求項37に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項42】
前記インタフェースが生体適合性ポリマーを備える、請求項27に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項43】
前記円周方向の中空リップ部の前記構造が折り畳み式部分を備える、請求項39に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項44】
前記折り畳み式部分が、前記ユーザの口に挿入時に、前記ユーザの歯茎及び唇の上を優しく押し、それによってシールを形成するように適応される先行荷重される力を示す、請求項40に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項45】
前記オリフィス口腔内部分が、前記管状部分と一体形成される、請求項27に記載のインタフェース。
【請求項46】
前記口腔内部分に、前記チューブと連通する開口付きで形成される中心部と、前記中心部に隣接し、前記中心部に対して実質的に左右対称の長手方向に伸長する左右突起が備えられ、前記突起のそれぞれが隣接する上部部位及び下部部位を有し、前記部位のそれぞれが隣接する近位部分及び遠位部分を有し、
前記突起のそれぞれは、遠位部分が頬側溝の潜在的な空間隙間に実質的に等しい、又はそれよりも大きい厚さを有し、頬側溝の中に入れられると、前記口腔粘膜に付着するように、頬側溝の潜在的な空間の容積の実質的に全体を占有し、前記口腔を密封するように構成される、
請求項37に記載のインタフェース。
【請求項47】
前記突起のそれぞれが、前記口輪筋から前記取り付けられる歯肉まで前記口腔粘膜に連続的に付着可能である、請求項43に記載のインタフェース。
【請求項48】
前記口腔内部分が、10本から16本の歯に等しい長手方向長さを有する、請求項27に記載のインタフェース。
【請求項49】
前記口腔内部分が、約12本の歯に等しい長手方向長さを有する、請求項45に記載のインタフェース。
【請求項50】
近位部分の最も遠位の場所、及び前記口輪筋及び頬筋の間の遷移点が、前記シールドが前記頬側溝の前記潜在的な空間内に入れられるときにほぼ共通した高さにある、請求項43に記載のインタフェース。
【請求項51】
前記中心部に対して頬側に置かれる前記上部リップ部分及び下部リップ部分が前記チューブを密封状に係合するように要求される程度まで、遠位部分が、隣接する近位部分よりも、及び前記頬側溝の潜在的な空間の対応する遠位部分よりも大幅に厚く、前記遠位部分はやはり頬舌的により幅広く、それによって前記インタフェースのより近位部分に形成される空洞域よりも大きな空洞域を形成するように適応され、それによって前記インタフェースの後部と前記患者の前記歯茎の間に優れたシールを可能にする、請求項43に記載のインタフェース。
【請求項52】
ユーザに十分な空気を連続的に提供するためのシステムであって、
a)請求項27に記載のCPAPインタフェースと、
b)前記インタフェース内に置かれる少なくとも1セットのコイルと、
c)インタフェース近傍からデータを受信するように適応される少なくとも1台のセンサと、
d)前記CPAPインタフェースに空気を提供するように適応されたフロージェネレータ部と、
e)i.前記データを処理し、記憶し、
ii.前記データに応答する信号を、前記コイル及び空気入口コントローラの内の少なくとも1つに提供し、
iii.前記フロージェネレータ部からの前記データ又は信号に応えて信号を提供する、
ように構築及び構成されるデータ処理部と、
を備えるシステム。
【請求項53】
前記コイルが磁石対を備える、請求項49に記載のシステム。
【請求項54】
前記信号が、前記磁石対の引力及び反発力の内の少なくとも1つを引き出すように適応され、それによって前記インタフェース内の前記空気容積を減少させる、又は増加させる、請求項50に記載のシステム。
【請求項55】
前記センサが、空気圧、空気流速度、酸素飽和度、二酸化炭素濃度、脈拍数、及び血圧から成る前記グループから選択される少なくとも1つのパラメータを測定するように適応される、請求項49に記載のシステム。
【請求項56】
前記センサが、それが供給する前記空気を調節するように適応され、前記インタフェースと協力して動作し、前記患者に適切な空気供給を提供するようにさらに適応される前記フロージェネレータにデータを送信する、請求項49に記載のシステム。
【請求項57】
前記システムが、睡眠時無呼吸、いびき、及び呼吸低下の内の少なくとも1つを妨げるように適応される、請求項49に記載のシステム。
【請求項58】
前記センサが、一体型パルス酸素濃度計及びCO酸素濃度計から選択される、請求項49に記載のシステム。
【請求項59】
CPAPインタフェースを形成するための方法であって、
a)その円周部分の境界から突出する背部周縁を有する第1の表面を形成するためにモールド内で生体適合性ポリマーをプレス成形することと、
b)その内側部分を押し出し、前記第1の表面の前部中心部分から垂直に延在する中空部分を形成し、それによって前記口腔内CPAPインタフェースを形成することと、
を含む方法。
【請求項60】
実質的に説明され、示されるように、請求項1から48のいずれかに記載の口腔内CPAPインタフェース。
【請求項61】
実質的に説明され、示されるように、請求項49から55のいずれかに記載の、ユーザに十分な空気を連続的に提供するためのシステム。
【請求項62】
前記インタフェースが、3から16cm HOの空気圧で前記患者に十分な空気を供給するように構築及び構成される、請求項36に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項63】
前記インタフェースが、4から8cm HOの空気圧で前記患者に十分な空気を供給するように構築及び構成される、請求項59に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項64】
前記インタフェースが、既存のCPAPインタフェースに比べて10から60%、削減された空気圧で前記患者に十分な空気を供給するように構築及び構成される、請求項27に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項65】
前記インタフェースが、既存のCPAPインタフェースに比べて15から50%、削減された空気圧で前記患者に十分な空気を供給するように構築及び構成される、請求項61に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。
【請求項66】
前記インタフェースが前記口腔内で構築及び構成される、請求項27に記載の口腔内(CPAP)インタフェース。この口腔内(CPAP)インタフェースは、CPAP治療中にCPAP機械に接続されない。前記CPAP治療は、他の鼻インタフェース又は口−鼻インタフェースを介して供給され、かかるケースでは、治療の成功に必要とされる前記空気圧は、既存のCPAPインタフェースに比べて10から60%削減され、一方、請求項27に類似する前記口腔内インタフェースは前記既存のCPAPインタフェースの作用を支え、増補する。
【請求項67】
患者の口の中の歯と、唇及び頬の内側部分の間の前記頬側前庭内での導入のための口腔内インタフェースであって、
a.前記歯に向かって開く空洞化した楕円形チューブ部分と、
b.前記歯に向かって開く前記空洞化した楕円形チューブ部分の中心に置かれる楕円形の形状のくぼみと、
c.前記空洞化した楕円形の部分から垂直に延在する口腔内部分であって、
i.頬側の空洞化した楕円形表面、及び
ii.前記空洞化した楕円形表面の円周方向境界から突出し、それによって円周方向の中空リップ部を形成する舌状の周縁と、
を備え、
この口腔内インタフェースがCPAP治療中にCPAP機械に接続されないインタフェース。前記CPAP治療は、他の鼻インタフェース又は口−鼻インタフェースを介して供給され、かかるケースでは、治療の成功に必要とされる前記空気圧は、既存のCPAPインタフェースに比べて10から60%削減され、一方、ここに請求される前記口腔内インタフェースは前記既存のCPAPインタフェースの作用を支え、増補するために使用される。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−519017(P2012−519017A)
【公表日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551566(P2011−551566)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【国際出願番号】PCT/IL2010/000157
【国際公開番号】WO2010/100639
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(511210051)ディスカバー メディカル デバイセズ リミテッド (1)