説明

口腔洗浄剤および/または咽喉洗浄剤

硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄の所定量の混合物を含む透水性サックを所定量の沸騰水に浸漬することによって得られる水溶液を含む、口腔および/または咽喉洗浄剤。所定時間後にサックを沸騰水から取り出し、溶液を放置冷却する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔または咽喉の特に感染症を治療するための口腔洗浄剤および/または咽喉洗浄剤に関する。
【発明の開示】
【0002】
一態様では、本発明は、硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄の所定量の混合物を含む透水性サックを所定量の沸騰水に浸漬し、そのサックを所定時間後に沸騰水から取り出し、その溶液を放置冷却することによって得られる水溶液を含む、口腔洗浄剤および/または咽喉洗浄剤を提供する。
【0003】
別の態様では、硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄の所定量の混合物を含む、水に浸漬可能なシールされた透水性サックであって、口腔または咽喉の感染症の治療に使用可能なサックが提供される。
【0004】
さらに別の態様では、硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄のうち少なくとも2種の所定量を含むシールされた透水性サックを所定量の沸騰水に所定時間浸漬し、そのサックを廃棄し、その溶液を放置冷却することによって得られる水溶液を含む、口腔洗浄剤および/または咽喉洗浄剤が提供される。
【0005】
さらに別の態様では、硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄の所定量の混合物を含むシールされた透水性サックを所定量の水中に置くこと、その水を沸騰させること、所与の時間後にそのサックを沸騰水から取り出すこと、および混合物の溶液を含有する水を放置冷却することを含む、口腔または咽喉の洗浄剤を製造する方法が提供される。
【0006】
さらに別の態様では、硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄のうち少なくとも2種の混合物の所定量を含むシールされた透水性サックを所定量の水に入れ、その水を沸騰させ、所与の時間後にそのサックを沸騰水から取り出し、サックの含有物の溶液をすでに含有する水を放置冷却することを含む、口腔洗浄剤および/または咽喉洗浄剤が提供される。
【0007】
「サック(sac)」とは、シールされた袋、サシェ(sachet)と称される小袋、または類似の容器を意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
通常、本発明による化合物は、70〜80重量%の硝酸カリウム、10〜25重量%の活性炭、および5〜20重量%の粒状硫黄を含む。
【0009】
一実施形態では、硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄の比率は75:15:10である。
【0010】
通常透水性サックは混合物5〜200gを含む。混合物30〜150g、および混合物55〜110gが好ましい範囲である。サックを浸漬する水の量は通常、50〜750mlであり、好ましい量は250〜500ml、および300〜420mlである。
【0011】
所定時間は2〜5分でよい。好ましくは、時間は3〜4分である。
【0012】
サックは、たとえば、亜麻または類似の材料の織布を含むことができる。ただし、他のサック用材料も使用でき、それには紙が含まれる。
【0013】
本発明による口腔洗浄剤または咽喉洗浄剤の一実施例では、硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄の約60gの混合物を布製の透水性サックに入れた。混合物中の硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄の重量比率は75:15:10であった。サックの開口端をシールし、そのサックを約350mlの冷水に入れた。その水を沸騰させ、サックを沸騰水中に約4分間放置した。沸騰中、混合物の溶液はサックの細孔を通って拡散して、水の中に薄い溶液が生じた。次いでサックを取り出し、廃棄した。許容される温度まで冷却してから、その水を咽喉感染症の患者を治療するためのうがい薬として使用した。うがい薬は暖かいうちに使用した。好ましくは使用時の口腔洗浄剤の温度は、使用者にとって快適な熱さであるべきである。15〜30分の時間をかけて5回のうがいをした後、患者の咽喉感染症は緩和された。
【0014】
別の実施例では、布製の透水性サックを、それぞれの重量の比率が75:15:10である硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄約75gで充たし、サックをシールした。サックを冷水300mlに入れ、水を沸騰させた。3分後にサックを沸騰水から取り出し、廃棄した。許容される暖かさの温度まで冷却した後、水を口腔洗浄剤として使用し、ほぼ5分間かけて4回のうがいの後には感染症が緩和され、有効であった。
【0015】
必要であれば、フレーバーを口腔洗浄剤に加えてもよい。
【0016】
前述のことは、本発明による医薬用化合物を単に例示したものにすぎず、本発明の真の範囲を逸脱することなく容易にそれに対する変更を加えることができることが理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄の所定量の混合物を含む透水性サックを所定量の沸騰水に浸漬し、前記サックを所定時間後に前記沸騰水から取り出し、その溶液を放置冷却することによって得られる水溶液を含む、口腔および/または咽喉洗浄剤。
【請求項2】
硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄の所定量の混合物を含む、水に浸漬可能なシールされた透水性サックであって、口腔または咽喉の感染症の治療に使用可能なサック。
【請求項3】
硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄のうちの少なくとも2種の所定量の混合物を含むシールされた透水性サックを、所定量の沸騰水に所定時間浸漬し、前記サックを廃棄し、前記溶液を放置冷却することによって得られる水溶液を含む、口腔および/または咽喉洗浄剤。
【請求項4】
硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄の所定量の混合物を含むシールされた透水性サックを所定量の水中に置き、前記水を沸騰させ、所与の時間経過後に前記サックを沸騰水から取り出し、そして、前記混合物の溶液を含む水を放置冷却することを含む、口腔または咽喉洗浄剤を製造する方法。
【請求項5】
硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄のうちの少なくとも2種の所定量の混合物を含むシールされた透水性サックを、所定量の水中に置き、前記水を沸騰させ、所与の時間経過後に前記サックを沸騰水から取り出し、そして、サックの含有物の溶液をすでに含む水を放置冷却することを含む、口腔および/または咽喉洗浄剤。
【請求項6】
前記混合物が、70〜80重量%の硝酸カリウム、10〜25重量%の活性炭、および5〜20重量%の粒状硫黄を含む、請求項1から5のいずれか1つに記載の口腔洗浄剤、シールされたサック、または方法。
【請求項7】
硝酸カリウム、活性炭および粒状硫黄の比率が75:15:10である、請求項1から6のいずれか1つに記載の口腔洗浄剤、シールされたサック、または方法。
【請求項8】
前記混合物を5〜200g含む、請求項2に記載のサック。
【請求項9】
前記混合物を30〜150g含む、請求項8に記載のサック。
【請求項10】
前記混合物を55〜110g含む、請求項9に記載のサック。
【請求項11】
前記サックを50〜750mlの水に浸漬する、請求項4に記載の方法。
【請求項12】
前記水の量が250〜500mlである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記水の量が300〜420mlである、請求項13に記載の方法。
【請求項14】
前記所定時間が2〜5分である、請求項4に記載の方法。
【請求項15】
織布または紙から形成される、請求項2に記載のサック。

【公表番号】特表2007−516944(P2007−516944A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518337(P2006−518337)
【出願日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【国際出願番号】PCT/GB2004/002873
【国際公開番号】WO2005/002598
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(506002694)
【Fターム(参考)】