説明

口蹄疫感染監視装置

【課題】家畜の口蹄疫感染に対する適切な判断を行うための家畜監視システムを提供する。
【解決手段】口蹄疫発症確認手段として、家畜の体温が40℃〜41℃になっているかどうかの体温確認作業があるが、すべての対象家畜に対してセンサープローブ1を取付けることにより、劣悪な作業環境において、大量のデータ量を、作業時間の制約なく、また人的作業ミスやデータの改ざんのない性格な情報として、常時体温確認をすることができ、口蹄疫発症に対する適切な判断をくだすことが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家畜の口蹄疫感染に対する適切な判断を行なうために、家畜の体温管理を容易にかつ確実に実現する温度監視装置を使用したシステムの技術分野に関するものである。

【背景技術】
【0002】
従来、口蹄疫発症状況の判断情報として家畜の体温が40℃〜41℃になっているかどうかを、家畜業者が家畜一頭ずつに、体温計を一定時間あてることにより測定し、記録していた。
【0003】
しかしながら、移動することが前提の家畜を24時間365日常時監視することにおいて、家畜業者が体温計をあてて測定する方法では、劣悪な作業環境の中で、膨大な作業量となり、確実な測定作業が困難な状況にあった。
【0004】
また、測定されたデータを記録管理する上においても、大量のデータ処理に対する人的ミスや人的改ざんの可能性が否定できなかった。
【0005】
本発明は、これらの問題を解決し、家畜の体温管理を簡単にかつ確実に実現するための技術に関するものである。






【発明の概要】
【0006】
家畜の体温を測定する部位に温度センサーを固定し、該センサーと接続された温度記録装置を家畜に携帯させることにより、家畜の体温管理を24時間365日常時監視することが可能なシステム

【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする課題は、移動することが前提の大量の家畜を24時間365日常時監視し、口蹄疫感染の判断情報として体温が40℃〜41℃になった場合、あるいは40℃〜41℃に近づいた場合に、家畜業者や監督官庁に、自動的に警告を発信することを、簡単にかつ確実に実現することである。
【0008】
しかしながら、移動することが前提の大量の家畜を24時間365日常時監視するためには、劣悪な作業環境で、時間の制約がある中で、大量かつ高精度のデータを処理できることが必要であり、通常の温度計を一定時間あてる方式では、実現が困難であった。
【0009】
また、従来の温度記録計を使用したシステムでは、該温度記録計の本体サイズ、本体重量、電池寿命、耐防水防塵性、測定温度精度などのハードウェアの制約およびソフトウェアの制約から、移動することが前提の大量の家畜を24時間365日常時監視するシステムの実現が困難であった。

【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、家畜の体温を測定する部位に温度センサーを固定し、該センサーと接続された温度記録装置を家畜に携帯させることにより、該センサーから得られたデータを解析し、異常の有無を判定することが可能となり、移動することが前提の家畜を24時間365日常時監視することを主要な特徴とする。




【発明の効果】
【0011】
本発明は、移動することが前提の家畜を24時間365日常時監視することにより、口蹄疫感染状態に対して適切な判断を下す情報をリアルタイムかつ正確に提供できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】は、家畜の体温を測定する部位に温度センサーを固定し、該センサーと接続された温度記録装置を家畜に携帯させ、移動することが前提の家畜を24時間365日常時監視する手順を示した解説図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
家畜の体温を測定する部位に温度センサーを固定し、該センサーと接続された温度記録装置を家畜に携帯させることにより移動することが前提の家畜を24時間365日常時監視を実現した。

【実施例】
【0014】
本発明の一実施例を図1を参照して説明する。
【0015】
図1に示すように、家畜の体温を測定する部位に温度センサーを固定し、該温度センサーと接続された記録計を家畜に携帯させる。
【0016】
記録計は、一定時間間隔で家畜の体温を測定し、測定データを判定すると同時に記録保存する。
【0017】
記録計は、測定データを判定した結果、異常値であると判定した場合は、アラーム信号を発信する。
【0018】
発信されたアラーム信号は、ブザーを鳴動させるか、無線通信などにより上位システムに情報提供する。

【0019】
記録されたデータに対して、あらかじめ設定した演算式により、体温の傾向を確認し、異常値と判定した場合は、同じくアラーム信号を発信する。

【産業上の利用の可能性】
【0020】
口蹄疫感染状態に対する判断材料を提供できる。
【0021】
口蹄疫感染の予防処置に対する判断材料を提供できる。

【符号の説明】
【0022】
1:センサープローブ
2:記録計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
家畜の体温を、24時間365日、常時監視できる装置。
【請求項2】
家畜が口蹄疫感染時の症状確認としての体温管理を実現する装置。

【図1】
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【公開番号】特開2012−3674(P2012−3674A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−140415(P2010−140415)
【出願日】平成22年6月21日(2010.6.21)
【出願人】(301032621)株式会社藤田電機製作所 (10)