説明

古紙再生処理装置およびその洗浄方法

【課題】脱墨槽の洗浄作業に要する手間を軽減することができ、脱墨槽内の繊維を確実に除去することが可能な古紙再生処理装置の洗浄方法を提供する。
【解決手段】脱墨剤16を添加した古紙パルプ液中に散気を行って印刷成分を分離する脱墨槽18を備えた古紙再生処理装置1の洗浄方法であって、脱墨槽18内を洗浄する洗浄水57を、流入部30から流入させて脱墨槽18内を洗浄した後、流出部31から流出させ、流出部31から流出させた洗浄水57を循環流路65により再度流入部30へ流入させて循環させるとともに、洗浄水57の循環時間を所定時間以上とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱墨装置を備えた古紙再生処理装置およびその洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、脱墨装置を備えた古紙再生処理装置としては、例えば図9に示すようなものがある。脱墨装置111は、脱墨剤を添加した古紙パルプ液112中に散気を行って印刷成分を分離するものであり、上部が開放された脱墨槽113と、脱墨槽113内の古紙パルプ液112中に散気を行う散気装置114とを有している。
【0003】
脱墨槽113の上流側端部には、脱墨剤を添加した古紙パルプ液112を槽内に供給する供給流路115が接続され、脱墨槽113の下流側端部には、脱墨処理された古紙パルプ液112を槽外に排出する排出流路116が接続されている。
【0004】
脱墨槽113内は仕切壁117によって複数の脱墨室118に区画され、仕切壁117の一部が開口することにより、全ての脱墨室118が連通している。これにより、脱墨槽113内には、上流側から各脱墨室118を通って下流側に至る蛇行流路が形成される。
【0005】
散気装置114は、脱墨槽113内の底部に設置された平板形状の複数の気泡発生部材120と、各気泡発生部材120に空気を供給する給気装置121とを有している。尚、気泡発生部材120には、例えば多孔体等が用いられている。
【0006】
また、脱墨槽113には、槽内を洗浄水122で洗浄した際、槽内の洗浄水122を槽外へ排出する洗浄水排出配管123が接続されている。尚、洗浄水排出配管123には排出弁124が設けられている。
【0007】
これによると、脱墨剤を添加した古紙パルプ液112は、供給流路115から脱墨槽113内に供給され、槽内の蛇行流路を流れた後、排出流路116から槽外に排出される。
古紙パルプ液112が脱墨槽113内の蛇行流路を流れている際、給気装置121が各気泡発生部材120に空気を供給し、多数の気泡125が各気泡発生部材120から発生する。これにより、古紙パルプ液112中に含まれる印刷成分が気泡125に付着して気泡125と共に液面へ浮上し、気泡125は液面から泡沫126となって脱墨槽113の上部から槽外へ溢れ出す。これにより、印刷成分が古紙パルプ液112から分離除去され、古紙パルプ液112が脱墨処理される。
【0008】
尚、上記のような脱墨装置を備えた古紙再生処理装置については、例えば下記特許文献1に記載されている。
また、保守点検等で脱墨槽113内を洗浄する場合、古紙再生処理装置を停止し、脱墨槽113内の古紙パルプ液112を排出して、脱墨槽113内を空の状態にする。その後、図9の仮想線で示すように、作業者がホース127等を用いて洗浄水122を脱墨槽113の内部に注入することにより、脱墨槽113内を洗浄する。洗浄後、排出弁124を開くことにより、脱墨槽113内の洗浄水122が洗浄水排出配管123を通って槽外に排出される。
【0009】
また、下記特許文献2には、抄紙部で脱水回収される白水(洗浄水)が循環流路を循環することによって、パルプ製造部とパルプ濃度調整部とを洗浄する洗浄システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2011−38205
【特許文献2】特開2008−184699
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
通常、脱墨装置111を稼動して脱墨処理を行う際、比重の軽い気泡125が古紙パルプ液112の液面に浮上する一方、古紙パルプ液112中に含まれている比重の重い繊維は、沈殿し易く、気泡発生部材120の上面等に塊状となって付着し、気泡発生部材120を目詰まりさせ易い。
【0012】
これに対して、上記図9に示した従来形式では、作業者がホース127等を用いて手作業により脱墨槽113内を洗浄していたので、洗浄作業に手間と時間を要するといった問題がある。
【0013】
尚、脱墨槽113内の洗浄が不十分で、脱墨槽113内に繊維の塊が残存したままだと、洗浄作業後に所定時間が経過して、例えば翌日の運転開始時に古紙再生処理装置を稼動した際、暫くの間得られる再生紙に繊維の塊が形成され、再生紙の地合を低下させる。
【0014】
また、特許文献2に記載された洗浄システムは、パルプ製造部とパルプ濃度調整部とを洗浄するものであり、脱墨槽内を洗浄するものではない。また、特許文献2に記載のものにおいては、パルプ製造部は攪拌羽根によって攪拌することにより、また、パルプ濃度調整部は、後段の抄紙処理のために古紙パルプ液に加水し、古紙パルプ液を所定濃度に希釈しているため、パルプ製造部とパルプ濃度調整部とは共に繊維の沈殿が生じにくい状態にある。これに対して、脱墨槽では、脱墨槽内の底部から多数の気泡を放出するので、脱墨槽内の底部に繊維の沈殿が生じ易く、このことから、脱墨槽においては、槽内を十分に洗浄して、沈殿した繊維を確実に除去する必要がある。
【0015】
本発明は、脱墨槽の洗浄作業に要する手間を軽減することができ、脱墨槽内の繊維を確実に除去することが可能な古紙再生処理装置およびその洗浄方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本第1発明は、脱墨剤を添加した古紙パルプ液中に散気を行って印刷成分を分離する脱墨槽を備えた古紙再生処理装置の洗浄方法であって、
脱墨槽内を洗浄する洗浄水を、流入部から流入させて脱墨槽内を洗浄した後、流出部から流出させ、
流出部から流出させた洗浄水を循環流路により再度流入部へ流入させて循環させるとともに、洗浄水の循環時間を所定時間以上としたものである。
【0017】
これによると、洗浄水が循環流路を繰り返し循環することにより脱墨槽内が洗浄されるため、脱墨槽の洗浄作業に要する手間を軽減することができる。また、洗浄水を所定時間以上循環させるため、脱墨槽内の繊維等を確実に除去することが可能である。
【0018】
本第2発明における古紙再生処理装置の洗浄方法は、洗浄水を流入部から脱墨槽内に流入させる前に、洗浄水を脱墨槽の側壁に設けられた洗浄水噴射部から脱墨槽内に噴射して、予備洗浄を行うものである。
【0019】
これによると、洗浄水を流入部から脱墨槽内に流入させる前に、予備洗浄として、洗浄水を洗浄水噴射部から脱墨槽内に噴射することで、脱墨槽内の底部に沈殿した繊維等が浮き上がり、洗浄効率が向上する。
【0020】
本第3発明は、脱墨剤を添加した古紙パルプ液中に散気を行って印刷成分を分離する脱墨槽を備えた古紙再生処理装置であって、
脱墨槽は、槽内を洗浄する洗浄水を流入させる流入部と、洗浄水を槽外に流出させる流出部とを有し、
流出部から流出した洗浄水を再度流入部へ返送する循環流路と、循環流路を流通する洗浄水を外部へ排出する洗浄水排出流路とが備えられているものである。
【0021】
これによると、脱墨槽内を洗浄する際、先ず、古紙パルプ液を脱墨槽から排出して脱墨槽を空にし、次に、脱墨槽内が所定量の洗浄水で満たされると、脱墨槽内の洗浄水が、流出部から循環流路に流出し、循環流路を流れて流入部から脱墨槽内に流入する。これにより、洗浄水が所定時間以上循環流路を循環し、脱墨槽内に洗浄水の流れが発生し、脱墨槽内に付着した古紙パルプ液中の繊維等は洗浄水の流れによって剥離され、剥離した繊維等は洗浄水と共に流れて循環流路を循環する。
【0022】
このように、洗浄水が循環流路を所定時間以上繰り返し循環することにより、脱墨槽の底部に沈殿した繊維の塊を容易に洗浄することができ、脱墨槽の洗浄作業に要する手間を軽減することができるとともに、脱墨槽内の繊維等を確実に除去することが可能である。
【0023】
その後、脱墨槽内の洗浄水を、脱墨槽の流出部から循環流路へ流出させ、循環流路から洗浄水排出流路を経て外部へ排出させる。これにより、脱墨槽内の洗浄水が循環流路に排出されるとともに、循環流路内の洗浄水が迅速且つ確実に循環流路の外部に排出され、循環流路内に残存する洗浄水の量を低減することができる。
【0024】
本第4発明における古紙再生処理装置は、脱墨槽から溢れ出した泡沫を脱墨排液として回収し貯留する脱墨排液貯留部が備えられ、
洗浄水排出流路の下流側が脱墨排液貯留部に連通しているものである。
【0025】
これによると、循環流路内の洗浄水が、洗浄水排出流路を通って、迅速且つ確実に脱墨排液貯留部へ排出される。また、洗浄水を脱墨排液貯留部へ排出することにより、脱墨排液の処理装置を用いて、繊維を多く含んでSS値の高い洗浄水を処理することが可能である。
【0026】
本第5発明における古紙再生処理装置は、脱墨槽の前段に、脱墨前の古紙パルプ液を貯留する貯留装置が備えられ、
循環流路は、貯留装置に接続され且つ洗浄水を貯留装置から脱墨槽の流入部へ供給する供給流路を有しているものである。
【0027】
これによると、脱墨槽内を洗浄する際、先ず、古紙パルプ液を脱墨槽と貯留装置とから排出して脱墨槽と貯留装置とを空にし、次に、貯留装置を一定量の洗浄水で満たし、その後、洗浄水を貯留装置から脱墨槽に流し込む。脱墨槽に所定量の洗浄水が流れ込むと、洗浄水は、貯留装置から供給流路を通って脱墨槽に供給され、槽内を流れた後、脱墨槽から循環流路に排出され、循環流路を流れて貯留装置に返送され、再び貯留装置から脱墨槽に供給される。これにより、洗浄水が循環流路を循環し、脱墨槽内と貯留装置内とにそれぞれ洗浄水の流れが発生し、通常運転中に脱墨槽内および貯留装置内にそれぞれ付着した古紙パルプ液中の繊維等が洗浄水の流れによって剥離され、剥離した繊維等は洗浄水と共に流れて循環流路を循環する。したがって、脱墨槽の内部のみならず、貯留装置の内部も洗浄することで、運転再開時に繊維の塊が再生紙に付着するのをより効果的に防止することができる。
【0028】
また、上記のように、洗浄水が循環流路を繰り返し循環することにより、脱墨槽内および貯留装置内が洗浄されるため、洗浄に使用される洗浄水の量を低減することができる。
その後、脱墨槽内の洗浄水を、流出部から循環流路へ流出させて貯留装置に戻すと共に、貯留装置内および循環流路の洗浄水を洗浄水排出流路から外部へ排出する。これにより、洗浄水が迅速且つ確実に脱墨槽と貯留装置および循環流路から外部に排出され、循環流路内に残存する洗浄水の量を低減することができる。
【0029】
本第6発明における古紙再生処理装置は、脱墨槽の後段に、脱墨処理された古紙パルプ液を抄紙する抄紙装置が設けられ、
抄紙装置は、古紙パルプ液を濾過する抄紙ベルトと、抄紙ベルトに古紙パルプ液を供給する供給部材とを有し、
循環流路は、供給部材に接続され且つ洗浄水を脱墨槽の流出部から供給部材へ排出する排出流路を有しているものである。
【0030】
これによると、脱墨槽内を洗浄する際、先ず、古紙パルプ液を脱墨槽と供給部材とから排出して脱墨槽と供給部材とを空にした後、脱墨槽を所定量の洗浄水で満たす。
脱墨槽内の洗浄水は、脱墨槽から排出流路を通って供給部材に供給され、供給部材から循環流路を流れて再び脱墨槽内に供給される。これにより、洗浄水が循環流路を循環し、脱墨槽内と供給部材内とにそれぞれ洗浄水の流れが発生し、通常運転中に脱墨槽内および供給部材内にそれぞれ付着した古紙パルプ液中の繊維等は洗浄水の流れによって剥離され、剥離した繊維等は洗浄水と共に流れて循環流路を循環する。また、古紙パルプ液の流速が低下するため、繊維が沈殿し易い供給部材内を洗浄することができる。
【0031】
このように、洗浄水が循環流路を繰り返し循環することにより、脱墨槽内および供給部材内が洗浄されるため、洗浄に使用される洗浄水の量を低減することができる。
その後、脱墨槽内の洗浄水を、流出部から流出させて供給部材内へ排出し、供給部材内から循環流路に排出し、循環流路の洗浄水を洗浄水排出流路から外部へ排出する。これにより、洗浄水が迅速且つ確実に脱墨槽と供給部材および循環流路から外部に排出され、循環流路内に残存する洗浄水の量を低減することができる。
【0032】
本第7発明における古紙再生処理装置は、脱墨装置で脱墨処理された古紙パルプ液を濾過することによって得られる白水を洗浄水として循環流路へ供給する白水供給流路が備えられているものである。
【0033】
これによると、白水を洗浄水として再利用しているため、水道水等を使用する場合に比べて、コストを低減できる。
【発明の効果】
【0034】
以上のように本発明によると、洗浄水が循環流路を繰り返し循環することにより、脱墨槽内が洗浄されるため、脱墨槽の洗浄作業に要する手間を軽減することができ、脱墨槽内の繊維等を確実に除去することが可能であり、また、洗浄に使用される洗浄水の量を低減することができる。
【0035】
また、循環流路内の洗浄水が迅速且つ確実に循環流路の外部に排出され、循環流路内に残存する洗浄水の量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1の実施の形態における古紙再生処理装置の構成を示す概略図である。
【図2】同、古紙再生処理装置の脱墨装置およびその上下流側の装置の図であり、通常運転時の状態を示す。
【図3】同、脱墨装置の脱墨槽の横断面図である。
【図4】同、脱墨装置およびその上下流側の装置の図であり、予備洗浄時の状態を示す。
【図5】同、脱墨装置およびその上下流側の装置の図であり、洗浄時の状態を示す。
【図6】同、脱墨装置およびその上下流側の装置の図であり、洗浄時の状態を示す。
【図7】同、脱墨装置およびその上下流側の装置の図であり、洗浄時の状態を示す。
【図8】本発明の第2の実施の形態における古紙再生処理装置の脱墨装置およびその上下流側の装置の図であり、洗浄時の状態を示す。
【図9】従来の古紙再生処理装置の脱墨装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明における実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態において、図1は、古紙10(使用済みの用紙)から再生紙24を製造する古紙再生処理装置1の構成を示す概略図であり、古紙再生処理装置1は古紙パルプ製造装置2と貯蔵タンク3と脱墨装置4と抄紙装置5と仕上装置6と排液処理装置7とを一体的に備えた小型のものである。
【0038】
図2に示すように、古紙パルプ製造装置2は、古紙10を裁断する裁断部11と、裁断された古紙10を水および離解促進剤の液体と攪拌し離解を行って古紙パルプ液12を製造するパルパー13を有している。パルパー13は、パルパー槽14と、パルパー槽14内に設けられた攪拌装置15とを有している。
【0039】
貯蔵タンク3は、パルパー13において製造された脱墨前の古紙パルプ液12を貯留する貯留装置の一例であり、以下に説明する脱墨装置4の脱墨槽18の前段に設置されている。
【0040】
脱墨装置4は、脱墨剤16を添加した古紙パルプ液12中に散気を行って印刷成分(トナー等)を分離するものであって、貯蔵タンク3に脱墨剤16を添加する脱墨剤添加装置17と、脱墨槽18と、脱墨槽18内の古紙パルプ液12中に散気を行う散気装置19と、脱墨槽18から外側へ溢れ出した泡沫20(フロス)を消泡する消泡装置21と、泡沫20を消泡することにより生じる脱墨排液22を回収して貯留する脱墨排液タンク23(脱墨排液貯留部の一例)とを備えている。
【0041】
図2,図3に示すように、脱墨槽18は、上端に開口部29を有する四角箱形状の部材であり、古紙パルプ液12を貯蔵タンク3内から脱墨槽18内に流入させる流入部30と、古紙パルプ液12を脱墨槽18内から抄紙装置5へ流出させる流出部31とを備えている。
【0042】
貯蔵タンク3の底部と脱墨槽18の流入部30とは配管等からなる供給流路32でつながっており、供給流路32には、脱墨処理(通常運転)時に、貯蔵タンク3内の古紙パルプ液12を脱墨槽18内へ強制的に送る第1のポンプ33が設けられている。尚、貯蔵タンク3の容量は脱墨槽18の容量よりも大きい。
【0043】
脱墨槽18の流出部31と抄紙装置5のヘッドボックス34とは配管等からなる排出流路35でつながっており、排出流路35には、脱墨処理(通常運転)時に、脱墨後の古紙パルプ液12を脱墨槽18内からヘッドボックス34へ強制的に送る第2のポンプ36が設けられている。尚、第1および第2のポンプ33,36には例えばチューブポンプが用いられる。
【0044】
脱墨槽18の内部は複数の仕切壁37によって複数の脱墨室38に区画されており、各仕切壁37の一部が開口していることにより、全ての脱墨室38が連通している。これにより、脱墨槽18内には、上流側の流入部30から各脱墨室38を経て下流側の流出部31に至る蛇行した脱墨流路が形成されている。
【0045】
脱墨槽18の外周側には、開口部29から外部へ溢れ出した泡沫20を受ける受泡槽40が設けられている。
散気装置19は、脱墨槽18内の底部に設置された平板形状の複数の気泡発生部材43と、各気泡発生部材43に空気を供給する給気装置44とを有している。尚、気泡発生部材43には、例えば多孔体等が用いられている。また、給気装置44は、エアポンプ45と、エアポンプ45と気泡発生部材43との間に接続された給気管46等を有している。
【0046】
受泡槽40の底最下部と脱墨排液タンク23との間には、脱墨排液22を受泡槽40から脱墨排液タンク23へ回収するための配管等からなる脱墨排液回収流路47が設けられている。
【0047】
また、脱墨排液タンク23内の脱墨排液22には、消泡剤48が消泡剤添加装置49により添加されている。
消泡装置21は、脱墨排液タンク23内の脱墨排液22を脱墨槽18の開口部29から外部へ溢れ出した泡沫20に噴射して消泡するものであり、受泡槽40内に設けられた噴射装置50と、脱墨排液タンク23内の脱墨排液22を噴射装置50に供給するための配管等からなる脱墨排液供給流路51と、脱墨排液供給流路51に設けられた消泡用ポンプ52とを有している。
【0048】
脱墨排液タンク23と排液処理装置7とは配管等からなる脱墨排液送り流路53によりつながっている。脱墨排液送り流路53にはポンプ54と弁55とが設けられている。
図2に示すように、抄紙装置5は、脱墨槽18の後段に設置され、脱墨装置4において脱墨処理された古紙パルプ液12を抄紙するものであり、古紙パルプ液12を濾過脱水して湿紙を形成する無端状の回動自在な抄紙ベルト56と、抄紙ベルト56に古紙パルプ液12を供給するヘッドボックス34(供給部材の一例)と、抄紙ベルト56を透過した濾過液57(以下、白水57と記載)を回収して貯留する白水タンク58と、湿紙を脱水し乾燥させて再生紙にする脱水乾燥装置(図示省略)とを有している。尚、抄紙ベルト56は透過性を有する例えばメッシュ状のベルト等からなる。
【0049】
白水タンク58と貯蔵タンク3との間には、白水57を白水タンク58内から貯蔵タンク3内に供給する白水供給流路59が設けられている。白水供給流路59には、白水供給用ポンプ60と、白水供給流路59を開閉する白水供給用弁61とが設けられている。
【0050】
図1に示すように、仕上装置6は、抄紙装置5において生成された再生紙を所定サイズに裁断する裁断装置(図示省略)等を有している。
図2に示すように、排液処理装置7は、脱墨排液タンク23内から脱墨排液送り流路53を通って排出された脱墨排液22に対して廃液処理を行なった後、古紙再生処理装置1の外部に排出するものである。
【0051】
また、脱墨槽18内を洗浄する際、洗浄水の一例として白水57が使用される。この白水57を循環させる循環流路65が脱墨槽18の流入部30と流出部31とに接続されている。
【0052】
尚、上述した貯蔵タンク3と流入部30とに連通する供給流路32、および、上述した流出部31とヘッドボックス34とに連通する排出流路35は、循環流路65の一部を兼用している。すなわち、循環流路65は、供給流路32と、排出流路35と、ヘッドボックス34と貯蔵タンク3とに連通する返送流路66とを有している。
【0053】
これにより、貯蔵タンク3とヘッドボックス34とは返送流路66により接続されている。
上述した第1のポンプ33は、洗浄時に、白水57を流入部30から脱墨槽18内へ強制的に流入させるものである。また、上述した第2のポンプ36は、洗浄時に、白水57を流出部31から脱墨槽18外へ強制的に流出させるものである。
【0054】
返送流路66には、ヘッドボックス34から排出された白水57を貯蔵タンク3に送る返送用ポンプ67と、返送流路66を開閉する電磁式の返送用弁64とが設けられている。
【0055】
循環流路65には、循環流路65内の白水57を脱墨排液タンク23内へ排出する洗浄水排出装置68が接続されている。洗浄水排出装置68は、供給流路32の途中で且つ貯蔵タンク3から第1のポンプ33に至る箇所に接続された洗浄水排出流路69と、洗浄水排出流路69に設けられた洗浄水排出用ポンプ70と、洗浄水排出流路69を開閉する洗浄水排出用弁71とを有している。洗浄水排出流路69の下流側は脱墨排液タンク23に連通している。
【0056】
図2,図3に示すように、脱墨槽18の側壁の所定高さ位置には、白水57を槽内の各脱墨室38に噴射する複数の洗浄水噴射部73が設けられている。各洗浄水噴射部73は、気泡発生部材43に向けて所定の水圧で白水57を噴射するものであり、噴射管74と、噴射管74に設けられた複数の噴射口75とを有している。噴射管74には、白水供給流路59から分岐した分岐流路76が接続されている。分岐流路76には、分岐流路76を開閉する噴射用弁77が設けられている。
【0057】
以下、上記構成における作用を説明する。
古紙再生処理装置1を通常運転することにより、以下のようにして、古紙10から再生紙24が製造される。
【0058】
図2に示すように、返送用ポンプ67と白水供給用ポンプ60と洗浄水排出用ポンプ70とを停止し、白水供給用弁61と返送用弁64と洗浄水排出用弁71と噴射用弁77とを閉じておき、使用済みの古紙10を古紙再生処理装置1の古紙パルプ製造装置2に投入する。これにより、古紙10は、裁断部11において裁断され、パルパー槽14に投入される。パルパー槽14内において、裁断された古紙10と水と離解促進剤とが攪拌装置15により攪拌され、これにより、再生パルプを含有した古紙パルプ液12が生成される。
【0059】
このようにして得られた古紙パルプ液12は、パルパー槽14から貯蔵タンク3に供給され、貯蔵タンク3内に貯留される。また、脱墨剤添加装置17により、脱墨剤16が貯蔵タンク3内の古紙パルプ液12に添加される。
【0060】
このようにして脱墨剤16を添加した古紙パルプ液12は、第1および第2のポンプ33,36の稼動により、貯蔵タンク3内から供給流路32を通り、流入部30から脱墨槽18内に流入し、最上流側の第1脱墨室38から順次下流側の脱墨室38を流れた後、最下流側の脱墨室38を経て流出部31から槽外に排出され、排出流路35を通ってヘッドボックス34に供給される。
【0061】
この際、エアポンプ45が稼動することにより、各気泡発生部材43から各脱墨室38内に多数の気泡42が放出される。このように、脱墨槽18内の古紙パルプ液12に散気を行うことにより、古紙パルプ液12に含まれる印刷成分(トナー等)が気泡42に付着して気泡42と共に液面へ浮上する。液面へ浮上した気泡42は泡沫20となって開口部29から外部へ溢れ出し、溢れ出した泡沫20は受泡槽40内に受けられる。これにより、古紙パルプ液12から印刷成分が分離除去され、古紙パルプ液12が脱墨処理される。
【0062】
受泡槽40に受けられた泡沫20は消泡装置21により消泡されて脱墨排液22となり、この脱墨排液22は受泡槽40から脱墨排液回収流路47を通って脱墨排液タンク23に貯留される。脱墨排液タンク23内の脱墨排液22には、消泡剤添加装置49によって消泡剤48が添加されており、これにより、脱墨排液タンク23内の脱墨排液22はほぼ所定濃度の消泡剤48を含有している。
【0063】
消泡用ポンプ52が稼動することにより、脱墨排液タンク23内の脱墨排液22が脱墨排液供給流路51を通って噴射装置50から泡沫20に噴射され、このときに噴射される脱墨排液22は消泡剤48を含有しているため、泡沫20が消泡されて液体の脱墨排液22に変化する。消泡によって得られた脱墨排液22は噴射装置50から噴射された脱墨排液22と共に脱墨排液回収流路47を通って脱墨排液タンク23に流れ落ちる。
【0064】
また、ポンプ54が稼動すると共に弁55が開くことにより、脱墨排液タンク23内の脱墨排液22は、脱墨排液送り流路53を通って排液処理装置7に排出され、廃液処理される。
【0065】
また、抄紙装置5のヘッドボックス34に供給された古紙パルプ液12はヘッドボックス34から抄紙ベルト56に供給されて濾過脱水され、これにより、古紙パルプ液12から湿紙が形成され、この際、抄紙ベルト56を透過した白水57は白水タンク58に回収され貯留される。
【0066】
また、湿紙は脱水乾燥装置で脱水乾燥され、これにより、再生紙24が生成され、この再生紙24は、仕上装置6において所定サイズに裁断され、図1に示すように古紙再生処理装置1の排紙部から排出される。
【0067】
パルパー槽14内の古紙パルプ液12が全て貯蔵タンク3に送られて、パルパー槽14内が空になり、貯蔵タンク3内の古紙パルプ液12が全て脱墨槽18に送られて、貯蔵タンク3内が空になり、脱墨槽18内の古紙パルプ液12が全てヘッドボックス34に供給されて、脱墨槽18内が空になり、ヘッドボックス34内の古紙パルプ液12が全て抄紙ベルト56に供給されて、ヘッドボックス34内が空になり、第1および第2のポンプ33,36とエアポンプ45とが停止した後、通常運転が終了する。
【0068】
次に、脱墨槽18内を洗浄する場合の洗浄方法を以下に説明する。
上記のように通常運転が終了し、貯蔵タンク3と脱墨槽18とヘッドボックス34とが空になり、第1および第2のポンプ33,36とエアポンプ45とが停止している状態で、先ず、白水供給用ポンプ60が稼動し、噴射用弁77が開く。これにより、図4に示すように、白水タンク58内の白水57が、白水供給流路59から分岐流路76を通って、洗浄水噴射部73の各噴射口75から気泡発生部材43に向けて噴射される。これにより、予備洗浄が行なわれる。
【0069】
その後、噴射用弁77が閉じることにより、噴射口75からの白水57の噴射が停止し、予備洗浄が終了する。このように、予備洗浄として、白水57を洗浄水噴射部73から気泡発生部材43に噴射することで、脱墨槽18内の底部に沈殿した繊維等が浮き上がり、以下に説明する本洗浄における洗浄効率が向上する。尚、上記のような予備洗浄の際、白水タンク58内の白水57の量が不足する場合には、上水(水道水等)を用いる。
【0070】
上記予備洗浄後の本洗浄において、白水供給用弁61が開くことにより、図5に示すように、白水タンク58内の白水57が白水供給流路59を通って貯蔵タンク3内に注入される。貯蔵タンク3が白水57で満たされると、白水供給用弁61が閉じると共に白水供給用ポンプ60が停止して、貯蔵タンク3への白水57の注入が停止する。そして、第1のポンプ33が稼動し、貯蔵タンク3内の白水57が供給流路32を通って脱墨槽18内に流れ込む。
【0071】
その後、図6に示すように、脱墨槽18が白水57で満たされると、第1のポンプ33が稼動したままの状態で、第2のポンプ36と返送用ポンプ67とが稼動し、返送用弁64が開く。これにより、脱墨槽18内の白水57は、排出流路35を通ってヘッドボックス34に供給され、ヘッドボックス34内を通過した後、返送流路66を流れて貯蔵タンク3内に返送され、貯蔵タンク3内から供給流路32を通って、再び脱墨槽18内に供給される。
【0072】
これにより、白水57が循環流路65(すなわち供給流路32と排出流路35と返送流路66)を循環し、貯蔵タンク3内と脱墨槽18内とヘッドボックス34内とにそれぞれ白水57の流れが発生し、通常運転中に脱墨槽18内および貯蔵タンク3内およびヘッドボックス34内にそれぞれ付着した古紙パルプ液12中の繊維等が白水57の流れによって剥離され、剥離した繊維等は白水57と共に流れて循環流路65を循環する。
【0073】
このように、白水57が循環流路65を繰り返し循環して流れることにより、脱墨槽18内と貯蔵タンク3内とヘッドボックス34内とが洗浄されるため、脱墨槽18と貯蔵タンク3とヘッドボックス34との夫々の底部に沈殿した繊維等の塊が容易に洗浄され、これらの洗浄作業に要する手間を軽減することができる。また、洗浄に使用される白水57の量を低減することができる。
【0074】
また、上記のように白水57が循環流路65を循環する循環時間は所定時間以上に設定されている。所定時間は例えば10分間であり、10分間にわたって白水57が循環流路65を循環した後、第2のポンプ36と返送用ポンプ67とが稼動した状態で第1のポンプ33が停止し、さらに、洗浄水排出用ポンプ70が稼動し、洗浄水排出用弁71が開く。
【0075】
これにより、供給流路32は停止した第1のポンプ33で塞がれ、図7に示すように、脱墨槽18内の白水57は、排出流路35を通ってヘッドボックス34内へ排出され、ヘッドボックス34内を通過して返送流路66を流れ、返送流路66から貯蔵タンク3内に返送される。そして、貯蔵タンク3内および循環流路65内の白水57は、供給流路32から洗浄水排出流路69を流れ、脱墨排液タンク23(循環流路65の外部の一例)に排出される。
【0076】
これにより、脱墨槽18内と貯蔵タンク3内およびヘッドボックス34内の白水57が循環流路65内に排出されるとともに、循環流路65内の白水57が迅速且つ確実に洗浄水排出流路69から脱墨排液タンク23に排出され、循環流路65内に残存する白水57の量を低減することができる。
【0077】
したがって、洗浄作業後、所定時間以上にわたって古紙再生処理装置1の運転を停止した後、古紙再生処理装置1の運転を再開した場合でも、運転再開直後に製造された再生紙24に古紙パルプの繊維の塊が地模様のように形成されるといった不具合の発生は防止され、再生紙24の品質が向上する。
【0078】
また、白水57を洗浄水として再利用しているため、水道水等を使用する場合に比べて、コストを低減できる。さらに、洗浄に使用した白水57を脱墨排液タンク23に排出するため、排液処理装置7を用いて、繊維を多く含んでSS値の高い白水57を処理することが可能である。
【0079】
尚、下記表1は白水57の循環時間と再生紙24の品質との関係の一例を示しており、循環時間を10分間以上にした場合、脱墨槽18内と貯蔵タンク3内およびヘッドボックス34内の繊維等が確実に除去されるため、高品質の再生紙24を得ることができる。
【0080】
【表1】


(第2の実施の形態)
先に述べた第1の実施の形態では、図6に示すように、白水57が循環流路65を循環して脱墨槽18内を洗浄している際、エアポンプ45を停止しているため、気泡発生部材43から気泡42を放出しない。
【0081】
これに対して、第2の実施の形態では、図8に示すように、白水57が循環流路65を循環して脱墨槽18内を洗浄している際、エアポンプ45を稼動して、気泡発生部材43から気泡42を放出させる。
【0082】
これによると、気泡発生部材43の表面から多数の気泡42が放出されるため、気泡発生部材43の表面に付着していた繊維等が気泡42によって強制的に剥離される。また、循環流路65を循環する白水57中に多数の気泡42が混在するため、洗浄能力が向上する。
【0083】
上記各実施の形態では、図6に示すように、循環流路65は供給流路32と排出流路35と返送流路66とを有しており、供給流路32と排出流路35とが循環流路65の一部を兼用するように構成されているが、供給流路32と排出流路35とは別に、循環流路65を脱墨槽18に接続した構成であってもよい。この場合、流入部30と流出部31とは別に、洗浄水専用の流入部と流出部とを脱墨槽18に設け、循環流路65の一端を洗浄水専用の流入部に接続し、他端を洗浄水専用の流出部に接続すればよい。
【0084】
上記各実施の形態では、貯蔵タンク3が白水57で満たされると、第1のポンプ33が稼動し、貯蔵タンク3内の白水57が供給流路32から脱墨槽18内に注入されるが、貯蔵タンク3が白水57で満たされることに限定されるものではなく、貯蔵タンク3内に所定量の白水57が供給されると、貯蔵タンク3内の白水57が脱墨槽18内に注入されるようにしてもよい。
【0085】
上記各実施の形態では、脱墨槽18が白水57で満たされると、第2のポンプ36が稼動し、脱墨槽18内の白水57が排出流路35からヘッドボックス34内に供給されるが、脱墨槽18が白水57で満たされることに限定されるものではなく、脱墨槽18内に所定量の白水57が供給されると、脱墨槽18内の白水57がヘッドボックス34内に供給されるようにしてもよい。
【0086】
上記各実施の形態では、白水57を所定時間循環させる際の所定時間の一例として10分間と記載したが、所定時間は、10分間に限定されるものではなく、脱墨槽18の大きさ等の諸条件により変更してもよい。
【0087】
上記各実施の形態では、白水57を洗浄水として再利用しているが、洗浄水として水道水等の上水を使用してもよい。尚、白水57又は上水からなる洗浄水には、水の腐敗を防止する薬剤や装置内部の水垢を除去する薬剤等を添加して、装置内部の洗浄を行ってもよい。
【符号の説明】
【0088】
1 古紙再生処理装置
3 貯蔵タンク(貯留装置)
4 脱墨装置
5 抄紙装置
12 古紙パルプ液
16 脱墨剤
18 脱墨槽
19 散気装置
20 泡沫
22 脱墨排液
23 脱墨排液タンク(脱墨排液貯留部)
30 流入部
31 排出部
32 供給流路
33 第1のポンプ
34 ヘッドボックス(供給部材)
35 排出流路
36 第2のポンプ
56 抄紙ベルト
57 白水(洗浄水)
59 白水供給流路
65 循環流路
68 洗浄水排出装置
69 洗浄水排出流路
73 洗浄水噴射部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱墨剤を添加した古紙パルプ液中に散気を行って印刷成分を分離する脱墨槽を備えた古紙再生処理装置の洗浄方法であって、
脱墨槽内を洗浄する洗浄水を、流入部から流入させて脱墨槽内を洗浄した後、流出部から流出させ、
流出部から流出させた洗浄水を循環流路により再度流入部へ流入させて循環させるとともに、洗浄水の循環時間を所定時間以上としたことを特徴とする古紙再生処理装置の洗浄方法。
【請求項2】
洗浄水を流入部から脱墨槽内に流入させる前に、洗浄水を脱墨槽の側壁に設けられた洗浄水噴射部から脱墨槽内に噴射して、予備洗浄を行うことを特徴とする請求項1記載の古紙再生処理装置の洗浄方法。
【請求項3】
脱墨剤を添加した古紙パルプ液中に散気を行って印刷成分を分離する脱墨槽を備えた古紙再生処理装置であって、
脱墨槽は、槽内を洗浄する洗浄水を流入させる流入部と、洗浄水を槽外に流出させる流出部とを有し、
流出部から流出した洗浄水を再度流入部へ返送する循環流路と、循環流路を流通する洗浄水を外部へ排出する洗浄水排出流路とが備えられていることを特徴とする古紙再生処理装置。
【請求項4】
脱墨槽から溢れ出した泡沫を脱墨排液として回収し貯留する脱墨排液貯留部が備えられ、
洗浄水排出流路の下流側が脱墨排液貯留部に連通していることを特徴とする請求項3記載の古紙再生処理装置。
【請求項5】
脱墨槽の前段に、脱墨前の古紙パルプ液を貯留する貯留装置が備えられ、
循環流路は、貯留装置に接続され且つ洗浄水を貯留装置から脱墨槽の流入部へ供給する供給流路を有していることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の古紙再生処理装置。
【請求項6】
脱墨槽の後段に、脱墨処理された古紙パルプ液を抄紙する抄紙装置が設けられ、
抄紙装置は、古紙パルプ液を濾過する抄紙ベルトと、抄紙ベルトに古紙パルプ液を供給する供給部材とを有し、
循環流路は、供給部材に接続され且つ洗浄水を脱墨槽の流出部から供給部材へ排出する排出流路を有していることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の古紙再生処理装置。
【請求項7】
脱墨装置で脱墨処理された古紙パルプ液を濾過することによって得られる白水を洗浄水として循環流路へ供給する白水供給流路が備えられていることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の古紙再生処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−11023(P2013−11023A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142408(P2011−142408)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(390002129)デュプロ精工株式会社 (351)
【Fターム(参考)】