説明

古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法

【課題】蛍光増白剤を含む古紙の再生処理において、蛍光を十分に消去するとともに、AOXやハロゲンガスの発生が無く環境への負荷が無い蛍光消去方法が求められている。
【解決手段】蛍光増白剤を含む古紙の再生処理の任意の工程において、ペルオキソ二硫酸塩及びリン酸若しくはペルオキソ二硫酸塩及びリン酸塩を用いることを特徴とする古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は蛍光増白剤を含む古紙の再生処理におけるペルオキソ二硫酸塩及びリン酸若しくはペルオキソ二硫酸塩及びリン酸塩を用いる蛍光消去方法とその蛍光消去再生パルプを配合した再生古紙に関する。
【背景技術】
【0002】
紙製品の中で特に白さが要求される場合、そのほとんどでは蛍光染料を使用して白度を高めている。その結果、流通している白度の高い古紙には蛍光染料が含まれている事が多い。
一方、蛍光染料を含むことを望まない分野、例えば、感熱紙や感圧紙、直接食品に触れることがある食品関係の紙製品、直接肌に触れることがある衛生紙関係等の分野ではバージンパルプを使用してきた。しかしながら、これらの分野でも環境保護の高まりやエネルギー効率を考慮して古紙の再利用が求められている。
【0003】
古紙の再利用において、物理的な方法として少量の蛍光染料が含まれる古紙を大量の蛍光染料を含まない古紙に混入させ、全体的に蛍光強度を低下させる方法が考えられる。しかしながら、この方法では蛍光染料の完全な消去はできず、蛍光染料を含む古紙の使用量も限られる。
【0004】
そこで、再生処理前に蛍光染料を含む古紙を人手による抜き取り作業によって除去する方法や、蛍光染料を含む古紙と蛍光染料を含まない古紙の流通ルートを分けるという方法もあるが、手間がかかる。しかしながら、やむを得ずこれらの方法で古紙の再利用をしているのが現状である。
【0005】
又、蛍光を消去する化学的な方法として塩素若しくは塩素を含む化合物を使用する方法が知られている。しかしながら、塩素や塩素を含む化合物による処理では、環境上問題が懸念される塩素やAOX(吸着性有機ハロゲン化合物)が発生し好ましくない。
又、過酸化物と金属塩を併用する方法があるが、この方法では有色の不溶解性の金属塩が生成することがあり、更に、それによるパルプの着色の問題が懸念される。
又、マスキング剤による蛍光消去方法もあるが、この方法ではアルカリ処理や時間経過で蛍光が再発光してしまう。
【0006】
これらの方法により古紙の再生処理を行っても蛍光が完全に消去されない場合は、蛍光増白剤を含むことを望まない分野への古紙の使用が困難になる。そのため蛍光増白剤を含む古紙を再利用し古紙としての利用範囲を広げていくためには、含有される蛍光増白剤を十分に消去することが求められる。
【0007】
特許文献1には、古紙を離解によりパルプ状にし、pH10以上にて次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加して、常温から60℃の範囲で貯留する蛍光増白剤の消去方法が開示されている。しかし、この方法は蛍光増白剤の消去が不十分なだけでなく、塩素ガスの発生、更に、パルプの黄色化を引き起こすことがある。
【0008】
特許文献2に記載されているジクロロイソシアヌル酸ナトリウムを使用する処理方法では、処理剤が塩素化合物であることからAOXが排水中に大量に排出され、環境上の問題を有している。
【0009】
特許文献3には、蛍光増白剤を含む古紙スラリーに二酸化塩素を使用する蛍光消去方法が開示されている。しかしながら、二酸化塩素を使用するため塩素ガスやAOXの発生につながり、次亜塩素酸ナトリウムやジクロロイソシアヌル酸ナトリウムと同様に環境上の問題から実用性に乏しいと考えられる。
【0010】
特許文献4では過酸化物と金属塩を使用する有色染料の分解脱色方法が開示されている。しかしながら、金属塩を使用する場合、pHがアルカリ性側においては金属塩が有色の不溶性金属塩になってしまうことがあり、パルプの黄色化を引き起こす事がある。
【0011】
特許文献5にはマスキング剤を使用する蛍光消去方法が開示されている。この方法では、マスキング剤としてN−ビニルホルムアミド系重合体が使用されているが、蛍光増白剤を分解するわけではないのでアルカリ性での処理や時間経過によって蛍光が再発光する問題を有している。
【0012】
【特許文献1】特開昭62−97993号公報
【特許文献2】特許第3118087号公報
【特許文献3】特公平8−19630号公報
【特許文献4】特許第3629033号公報
【特許文献5】特開2005−042270号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
前記のように、従来の蛍光増白剤を消去する方法は、ほとんどの場合、塩素若しくは塩素を含む化合物を使用するものである。しかし、塩素若しくは塩素系の化合物による蛍光増白剤の消去方法では、結果としてAOXやハロゲンガス等の発生を招き、環境への負荷が非常に高くなる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、斯かる実情に鑑み鋭意検討の結果、蛍光増白剤を含む古紙の再生処理に使用してもAOXやハロゲンガス等の発生が生じることなく、環境への負荷がない蛍光消去方法を見出したものである。
本発明は以下の(1)〜(6)に関する。
(1)蛍光増白剤を含む古紙の再生処理の任意の工程において、ペルオキソ二硫酸塩及びリン酸若しくはペルオキソ二硫酸塩及びリン酸塩を用いることを特徴とする古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法。
(2)ペルオキソ二硫酸塩がペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム又はペルオキソ二硫酸カリウムである上記(1)に記載の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法。
【0015】
(3)リン酸が、リン酸(オルトリン酸)、トリポリリン酸、ポリリン酸又はメタリン酸であり、リン酸塩が、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、トリポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸アンモニウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム又はメタリン酸アンモニウムである上記(1)又は(2)に記載の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法。
【0016】
(4)ペルオキソ二硫酸塩の使用量が古紙又は古紙パルプに対して0.01重量%〜30重量%、リン酸又はリン酸塩の使用量が古紙又は古紙パルプに対して0.01重量%〜30重量%であり、pHが2〜13、温度が5℃〜90℃の範囲で行うことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法により得られる再生パルプを5重量%〜95重量%配合された再生古紙。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、蛍光増白剤を含む古紙の再生処理に際し、ペルオキソ二硫酸塩及びリン酸若しくはペルオキソ二硫酸塩及びリン酸塩のどちらか一方を用いるもので、既存のジクロロイソシアヌル酸ナトリウムや次亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩素を使用する処理方法に比べ、より高い蛍光を消去する効果を有し、且つ有毒なハロゲンガスや廃水中の負荷を高めるAOXを発生せず、更には短時間での処理が可能となり、より実用的な技術である。
特に、ペルオキソ二硫酸塩によるパルプに含まれる蛍光増白剤の消去時にリン酸塩を加えることで、広いpH領域においてより効果的に蛍光増白剤を消去することができる発明である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に本発明の詳細を説明する。本発明の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法は、蛍光増白剤を含む古紙の再生処理の任意の工程において、ペルオキソ二硫酸塩及びリン酸若しくはペルオキソ二硫酸塩及びリン酸塩を用いることを特徴としている。
本発明において処理される古紙は蛍光増白剤を含む古紙であれば特に限定されず、例えば、損紙、新聞紙、雑誌古紙、印刷物古紙、カタログ・チラシ古紙又は家庭や事務所から出る古紙が挙げられる。
【0019】
古紙の再生処理は、離解、選別、脱墨、除塵、洗浄、精選、漂白、抄紙等の各工程により行われる。本発明の蛍光消去方法は、これらの工程の内いずれの工程で行ってもよいが、好ましくは脱墨、洗浄又は漂白工程で行う。
【0020】
本発明の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法に用いられるペルオキソ二硫酸塩としては、ペルオキソ二硫酸アンモニウムやペルオキソ二硫酸ナトリウム又はペルオキソ二硫酸カリウム等のペルオキソ二硫酸金属塩が挙げられる。該ペルオキソ二硫酸塩の使用量は古紙パルプに対して0.01重量%〜30重量%程度、好ましくは0.1重量%〜5重量%である。
【0021】
本発明の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法に用いられるリン酸又はリン酸塩は特に限定されないが、リン酸(オルトリン酸)、亜リン酸、次亜リン酸、トリポリリン酸、ポリリン酸、メタリン酸、酸性メタリン酸、ヘキサメタリン酸、ピロリン酸、酸性ピロリン酸等の化合物;リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素リチウム、リン酸水素二リチウム、リン酸三リチウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素バリウム、リン酸バリウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、リン酸コバルト、リン酸マンガン、リン酸クロム、リン酸チタン、リン酸錫、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、トリポリリン酸リチウム、トリポリリン酸アンモニウム、トリポリリン酸マグネシウム、トリポリリン酸カルシウム、トリポリリン酸バリウム、トリポリリン酸アルミニウム、トリポリリン酸亜鉛、トリポリリン酸コバルト、トリポリリン酸マンガン、トリポリリン酸クロム、トリポリリン酸チタン、トリポリリン酸錫、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸リチウム、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸マグネシウム、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸バリウム、ポリリン酸アルミニウム、ポリリン酸亜鉛、ポリリン酸コバルト、ポリリン酸マンガン、ポリリン酸クロム、ポリリン酸チタン、ポリリン酸錫、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、メタリン酸リチウム、メタリン酸アンモニウム、メタリン酸マグネシウム、メタリン酸カルシウム、メタリン酸バリウム、メタリン酸アルミニウム、メタリン酸亜鉛、メタリン酸コバルト、メタリン酸マンガン、メタリン酸クロム、メタリン酸チタン、メタリン酸錫、酸性メタリン酸ナトリウム、酸性メタリン酸カリウム、酸性メタリン酸リチウム、酸性メタリン酸アンモニウム、酸性メタリン酸マグネシウム、酸性メタリン酸カルシウム、酸性メタリン酸バリウム、酸性メタリン酸アルミニウム、酸性メタリン酸亜鉛、酸性メタリン酸コバルト、酸性メタリン酸マンガン、酸性メタリン酸クロム、酸性メタリン酸チタン、酸性メタリン酸錫、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸カリウム、ヘキサメタリン酸リチウム、ヘキサメタリン酸アンモニウム、ヘキサメタリン酸マグネシウム、ヘキサメタリン酸カルシウム、ヘキサメタリン酸バリウム、ヘキサメタリン酸アルミニウム、ヘキサメタリン酸亜鉛、ヘキサメタリン酸コバルト、ヘキサメタリン酸マンガン、ヘキサメタリン酸クロム、ヘキサメタリン酸チタン、ヘキサメタリン酸錫、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸リチウム、ピロリン酸アンモニウム、ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、ピロリン酸バリウム、ピロリン酸アルミニウム、ピロリン酸亜鉛、ピロリン酸コバルト、ピロリン酸マンガン、ピロリン酸クロム、ピロリン酸チタン、ピロリン酸錫、酸性ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウム、酸性ピロリン酸リチウム、酸性ピロリン酸アンモニウム、酸性ピロリン酸マグネシウム、酸性ピロリン酸カルシム、酸性ピロリン酸バリウム、酸性ピロリン酸アルミニウム、酸性ピロリン酸亜鉛、酸性ピロリン酸コバルト、酸性ピロリン酸マンガン、酸性ピロリン酸クロム、酸性ピロリン酸チタン、酸性ピロリン酸錫、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸リチウム、亜リン酸アンモニウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸バリウム、亜リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸コバルト、亜リン酸マンガン、亜リン酸クロム、亜リン酸チタン、亜リン酸錫、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム、次亜リン酸アンモニウム、次亜リン酸マグネシウム、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸バリウム、次亜リン酸アルミニウム、次亜リン酸亜鉛、次亜リン酸コバルト、次亜リン酸マンガン、次亜リン酸クロム、次亜リン酸チタン、次亜リン酸錫等のリン酸アンモニウム塩やリン酸金属塩が挙げられる。
【0022】
中でも、リン酸(オルトリン酸)、次亜リン酸、トリポリリン酸、ポリリン酸、メタリン酸、ヘキサメタリン酸、ピロリン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、トリポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸アンモニウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、メタリン酸アンモニウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸カリウム、ヘキサメタリン酸アンモニウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸アンモニウム、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸アンモニウム等が好ましい。
特に、リン酸(オルトリン酸)、トリポリリン酸、ポリリン酸、メタリン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、トリポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸アンモニウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、メタリン酸アンモニウムが好ましい。
その使用量は古紙パルプに対して0.01重量%〜30重量%程度、好ましくは0.05重量%〜5重量%である。
【0023】
後記の実施例に示す本発明の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法では、古紙又は古紙パルプを含む液中にリン酸又はリン酸塩を加え、続いてペルオキソ二硫酸塩を加えているが、加える順番は特に関係なく、ペルオキソ二硫酸塩を加え、続いてリン酸又はリン酸塩を加えても良い。更には、リン酸又はリン酸塩とペルオキソ二硫酸塩を同時に加えても良い。又、ペルオキソ二硫酸塩とリン酸又はリン酸塩からなる水溶液に古紙又は古紙パルプを加えてもよい。
【0024】
本発明の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法の処理条件としては、水中で処理温度は5〜90℃、好ましくは30℃〜80℃、特に好ましくは50℃〜70℃であり、pHは2〜13、再生処理の工程を考慮すると好ましくは5〜12、特に好ましくは8〜11である。処理液中の古紙パルプ濃度は特に限定されないが、操作性と経済性等から1重量%〜30重量%程度、好ましくは2重量%〜20重量%、特に好ましくは2重量%〜10重量%である。
【0025】
更に、処理液中に界面活性剤を加えてもよい。該界面活性剤としてはアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルフェノールスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノールリン酸エステル塩、長鎖アルコール硫酸エステル塩、第二アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニル硫酸エステル塩、脂肪酸アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸多価アルコール硫酸エステル塩、硫酸化油、脂肪酸石鹸、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩等が挙げられ、市販のアニオン性界面活性剤を使用すればよい。
【0026】
カチオン性界面活性剤としては、長鎖一級アミン塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルエチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アシルアミノエチルジエチルアミン塩、アシルアミノエチルメチルジエチルアンモニウム塩、アシルアミノエチルピリジニウム塩、脂肪酸トリエタノールアミン塩、ポリオキシエチレン脂肪酸トリエタノールアミン塩、アルキルイミダゾリン塩等が挙げられ、市販のカチオン性界面活性剤を使用すればよい。
【0027】
両性界面活性剤としては、アミドアミノ酸系界面活性剤、カルボベタイン系界面活性剤、スルホベタイン系界面活性剤、アミドスルホンベタイン系界面活性剤、ホスホベタイン系界面活性剤、イミダゾリウムベタイン系界面活性剤等が挙げられ、市販の両性界面活性剤を使用すればよい。
【0028】
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンジ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコールモノ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、N‐アルキルプロピレンジアミン、N−アルキルポリエチレンポリアミン等が挙げられ、市販の非イオン性界面活性剤を使用すればよい。
【0029】
これらの界面活性剤は単独で用いても混合して用いてもよい。
本発明の古紙の再生処理方法における処理液中には、金属塩を加えてもよい。
【0030】
本発明の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法にはアルコール、エタノールアミン、グリコール、グリセリン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、有機酸エステル、コリン、植物油、尿素、ε−カプロラクタム、ポリアクリル酸、pH緩衝剤、蒸解助剤、漂白剤、解離剤、サイズ剤、紙力増強剤、紙質改善剤、填料、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤、洗浄剤、抗菌剤、防カビ剤、泡消剤、歩留向上剤、凝集剤、耐水剤、帯電防止剤、透明化剤、表面加工樹脂、可溶性澱粉、脱墨剤、金属キレート剤、ペルオキソ二硫酸塩以外の酸化剤等を必要に応じて同時に使用してもよい。
【0031】
本発明の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法によって得られる再生パルプはそのまま再生古紙として用いることもできるが、バージンパルプを5重量%〜95重量%配合した再生古紙とすることができる。これらの再生古紙も本発明に含まれる。
【実施例】
【0032】
以下の実施例により本発明を詳細に説明する。実施例において%は重量%を意味する。抄紙した用紙の蛍光強度は分光白色度測色計「SC−10W」(商品名:スガ試験機(株)製)によって測定した。
【0033】
実施例1
UW−90(商品名:カオリン:三菱商事(株)製)150gとタマパールTP−121(商品名:軽質炭酸カルシウム:奥多摩工業(株)製)150gを混合し、その中に分散剤としてカヤキレーターC−1000(商品名:ポリアクリル酸ソーダ:日本化薬(株)製)2.4g(固形分換算1.2g)を加え、更に、水143mlを加え、次いで水52mlにMS−4600(商品名:エステル化澱粉:日本食品化工(株)製)15gを溶かした水溶液とNIPOL LX407F8B(商品名:ラテックス:日本ゼオン(株)製)72g(固形分換算36g)を加え、市販ミキサーにて撹拌して均一な分散液(固形分濃度60%)を作製した。得られた分散液19.56gに10%蛍光染料溶液カヤホールSTCリキッド(商品名:スチルベン系蛍光染料:日本化薬(株)製)を0.75ml加え、更に、水5.75mlを加えて全体を26.06g(固形分濃度45%)に調製し塗工液とした。
この塗工液を室温条件下で、塗工原紙としての無蛍光市販中性PPC用紙にバーコーターNo.5を使用し塗工量8g/mで塗工した。この塗工紙を120℃に設定した恒温機の中に30秒いれて乾燥し試験用塗工紙とした。
この試験用塗工紙を市販ミキサーにて、離解時間5分でパルプ濃度5%のスラリー状態にした。このスラリーを絞り、試験用パルプとした。
【0034】
この試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを11.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.004gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.02gを加えた。5時間処理して試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0035】
実施例2
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを10.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.004gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.02gを加えた。5時間処理し、試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0036】
実施例3
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを9.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.004gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.02gを加えた。5時間処理し、試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0037】
実施例4
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%硫酸水溶液にてpHを8.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.004gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.02gを加えた。5時間処理し、試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0038】
実施例5
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%硫酸水溶液にてpHを3.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.004gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.02gを加えた。5時間処理し、試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0039】
実施例6
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%硫酸水溶液にてpHを2.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.004gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.02gを加えた。5時間処理し、試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0040】
実施例7
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを11.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.006gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.034gを加えた。5時間処理して試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0041】
実施例8
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを10.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.003gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.017gを加えた。5時間処理して試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0042】
実施例9
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを9.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.003gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.017gを加えた。5時間処理して試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0043】
実施例10
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを10.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.006gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.034gを加えた。1時間処理して試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0044】
実施例11
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを10.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.006gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.034gを加えた。3時間処理して試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0045】
実施例12
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを10.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.006gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.034gを加えた。5時間処理して試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0046】
実施例13
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを10.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.00225gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.01275gを加えた。1時間処理して試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0047】
実施例14
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを10.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.00225gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.01275gを加えた。3時間処理して試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0048】
実施例15
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを10.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にトリポリリン酸ナトリウム0.00225gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.01275gを加えた。5時間処理して試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0049】
実施例16
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを11.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にリン酸水素二ナトリウム0.004gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.02gを加えた。5時間処理して試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0050】
実施例17
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを11.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にメタリン酸ナトリウム0.004gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.02gを加えた。5時間処理して試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0051】
比較例1
実施例1において調製した試験用パルプを本発明の蛍光消去処理を行わず、そのまま抄紙して未処理紙とした。その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0052】
比較例2
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを11.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にペルオキソ二硫酸アンモニウム0.02gを加えた。5時間処理し、試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0053】
比較例3
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを9.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中にペルオキソ二硫酸アンモニウム0.02gを加えた。5時間処理し、試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0054】
比較例4
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを11.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中に炭酸ナトリウム0.004gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.02gを加えた。5時間処理し、試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0055】
比較例5
実施例1において調製した試験用パルプ2g(乾燥相当)を純水100mlの中に加え、1%苛性ソーダ水溶液にてpHを11.0に調節し、撹拌しながら加温して液温を60℃にした。この液中に硫酸ナトリウム0.004gを加え、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.02gを加えた。5時間処理し、試験用パルプをろ別した後、直径16cmの円形に抄紙し、その測色・蛍光強度の測定値を表1に示した。
【0056】
表1 測色・蛍光強度
L値 a値 b値 蛍光強度
実施例1 94.22 −0.32 2.25 0.74
実施例2 94.86 −0.01 2.39 0.34
実施例3 94.78 0.04 2.09 0.48
実施例4 94.79 0.36 1.70 1.16
実施例5 93.39 0.29 2.33 1.20
実施例6 93.74 0.06 2.31 0.63
実施例7 94.42 −0.10 1.21 0.70
実施例8 95.14 −0.44 2.24 0.16
実施例9 94.67 −0.17 1.13 0.75
実施例10 94.75 0.11 1.48 1.29
実施例11 94.80 −0.11 1.95 0.50
実施例12 95.08 −0.33 2.46 0.00
実施例13 94.63 0.07 1.50 1.27
実施例14 94.81 0.12 1.69 0.70
実施例15 95.01 −0.02 2.20 0.23
実施例16 94.53 −0.19 1.76 1.14
実施例17 94.35 −0.12 1.29 1.56

比較例1(未処理紙) 92.90 2.19 −1.99 4.98
比較例2 94.57 −0.08 1.38 2.10
比較例3 93.07 1.34 0.88 2.51
比較例4 94.04 0.60 1.28 2.41
比較例5 94.04 0.75 0.92 2.97
【0057】
表1の結果から実施例1〜17に記載の本願発明の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法により処理された再生パルプを抄紙した再生古紙はいずれも蛍光強度が比較例1の未処理紙に比べて低くなっており、ほぼ完全に蛍光染料が消去されている。又、実施例1と比較例2、実施例3と比較例3を比べると、いずれもpHが同じときにペルオキソ二硫酸アンモニウムとトリポリリン酸ナトリウムを併用した方が蛍光強度は低くなっており、より蛍光消去の効果がある事が示されている。更に、実施例1〜4からpHが8〜11の範囲で蛍光消去に効果がある事が分かり、実施例5、実施例6からpHが2、3の酸性付近でも充分に蛍光消去の効果がある事が明らかである。
実施例10〜15にはペルオキソ二硫酸アンモニウムとトリポリリン酸ナトリウムの使用量を増やすことで処理時間の短縮と蛍光消去の効果が上がる事を示している。
実施例1〜17と比較例4、比較例5を比べると、いずれの場合も炭酸ナトリウムや硫酸ナトリウムよりリン酸塩の方が、より蛍光発光が消去されている。このことから特にリン酸塩との組合せが蛍光消去の効果があることが明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛍光増白剤を含む古紙の再生処理の任意の工程において、ペルオキソ二硫酸塩及びリン酸若しくはペルオキソ二硫酸塩及びリン酸塩を用いることを特徴とする古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法。
【請求項2】
ペルオキソ二硫酸塩がペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム又はペルオキソ二硫酸カリウムである請求項1に記載の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法。
【請求項3】
リン酸が、リン酸(オルトリン酸)、トリポリリン酸、ポリリン酸又はメタリン酸であり、リン酸塩が、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、トリポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸アンモニウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム又はメタリン酸アンモニウムである請求項1又は2に記載の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法。
【請求項4】
ペルオキソ二硫酸塩の使用量が古紙又は古紙パルプに対して0.01重量%〜30重量%、リン酸又はリン酸塩の使用量が古紙又は古紙パルプに対して0.01重量%〜30重量%であり、pHが2〜13、温度が5℃〜90℃の範囲で行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の古紙又は古紙パルプの蛍光消去方法により得られる再生パルプを5重量%〜95重量%配合された再生古紙。

【公開番号】特開2009−121002(P2009−121002A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−298838(P2007−298838)
【出願日】平成19年11月19日(2007.11.19)
【出願人】(000004086)日本化薬株式会社 (921)
【Fターム(参考)】