可動ルーバー装置
【課題】フィードバック発振音の発生を効果的に防止可能な可動ルーバー装置を提供する。
【解決手段】複数の回転羽根3Aを備え、回転羽根は、風遮蔽面8を形成する表面8a及び裏面8bと、表面と裏面とを繋ぐとともに回転支持部によって枠に回転可能に支持される回転中心軸を有した両方の端面と、表面と裏面とを繋ぐとともに回転羽根の回転中心に沿った面により形成された両方の縁面と、両方の縁面に形成された係合凹部17とを備え、係合凹部17が、縁面9と、縁面と対向する係合片18b;18dと、係合片と縁面とを繋ぐ連結片18a;18cとで囲まれた凹部によって形成され、複数の回転羽根の縁面同士が互いに隣り合うように一方向に並べられて互いに隣り合う回転羽根の係合凹部同士が互いに係合可能に構成された可動ルーバー装置1Aにおいて、係合凹部の内側と外側とに貫通する貫通孔20を備えたことを特徴とする。
【解決手段】複数の回転羽根3Aを備え、回転羽根は、風遮蔽面8を形成する表面8a及び裏面8bと、表面と裏面とを繋ぐとともに回転支持部によって枠に回転可能に支持される回転中心軸を有した両方の端面と、表面と裏面とを繋ぐとともに回転羽根の回転中心に沿った面により形成された両方の縁面と、両方の縁面に形成された係合凹部17とを備え、係合凹部17が、縁面9と、縁面と対向する係合片18b;18dと、係合片と縁面とを繋ぐ連結片18a;18cとで囲まれた凹部によって形成され、複数の回転羽根の縁面同士が互いに隣り合うように一方向に並べられて互いに隣り合う回転羽根の係合凹部同士が互いに係合可能に構成された可動ルーバー装置1Aにおいて、係合凹部の内側と外側とに貫通する貫通孔20を備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィードバック発振音の発生防止機能を備えた可動ルーバー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
固定のルーバフィンの風上縁部や風下縁部に縁板や円柱状物体のような風切り騒音防止部を備えたルーバー装置(例えば、特許文献1乃至3など参照)や、回転可能な複数の回転羽根を備えた可動ルーバー装置(例えば、特許文献4など参照)が知られている。
【0003】
可動ルーバー装置の構造の一例を説明する。可動ルーバー装置1は、図9;図11に示すように、ルーバー枠2と、複数の回転羽根3と、回転羽根3の回転支持部4、複数の回転羽根3を連動して回転可能とする連結機構5と、風流に対する回転羽根3の表面8aや裏面8bの傾斜角度を所定の角度に固定するための角度設定手段15とを備える。
ルーバー枠2は例えば四角形枠に形成される。四角形枠は、上下に対向する一対の横桟6と左右に対向する一対の縦桟7とを備える。回転羽根3は、長尺な板に形成される。回転羽根3の長辺の長さは一対の縦桟7間の寸法に対応した長さに形成される。
回転羽根3は、例えば、長辺の長さ寸法が700mm、短辺の長さ寸法が50mm、板の厚さ寸法が10mmの横長6の板材により形成される。
図11に示すように、横方向に長尺な横長の回転羽根3は、回転羽根3の両方の端面10としての右側端面10a及び左側端面10bよりそれぞれ突出するように設けられた回転中心軸11がルーバー枠2の左右の縦桟7に回転自在に取付けられる。ルーバー枠2の左右の縦桟7に回転自在に取付けられる複数の回転羽根3は、互いに縦方向に隣り合うように並べられて設けられる。
回転羽根3の回転支持部4は、回転羽根3の右側端面10a及び左側端面10bより突出する回転中心軸11を回転可能に支持するために縦桟7の内側板7Xに設けられた軸受穴により形成される。
連結機構5は、例えば、一対の縦桟7のうちの一方の縦桟7aの内側に設けられる。連結機構5は、回転羽根3の回転中心軸11に連結されて回転中心軸11の回転に伴って回転中心軸11を回転中心として回転する翼片20と、上下に隣り合う複数の回転羽根3の翼片20の端部21同士を繋いで上下に隣り合う複数の回転羽根3の翼片20を連動させて回転させる連結体22とを備える。
回転羽根3の角度設定手段15は、例えば、縦桟7の内側板7Xを貫通する複数の貫通孔であって回転中心軸11を中心とする円の軌跡上に形成された複数の停止ピン挿入孔12と、回転羽根に連結されて縦桟7の方向に進退自在で任意の1つの停止ピン挿入孔12に出し入れ可能に形成された停止ピン13とにより形成される。
回転羽根3としては、例えば、図10;図11に示すように、長辺700mm×短辺50mmの長方形の面により形成された風遮蔽面8を形成する表面8a及び裏面8b、長辺700mm×厚さ10mmの長方形の面により形成された両方の縁面9としての上縁面9a及び下縁面9b、短辺50mm×厚さ寸法10mmの長方形の面により形成された両方の端面10としての左側端面10a及び右側端面10bを備えたものが知られている。上下方向に隣り合う回転羽根3の表面8aと裏面8bとが重なり合うように回転羽根3の回転角度が設定された場合、上下方向に隣り合う複数の回転羽根3の表面8a及び裏面8bが風遮蔽面8を形成する。上下方向に隣り合う回転羽根3の表面8aと裏面8bとが重ならないように回転羽根3の回転角度が設定された場合、上下方向に隣り合う回転羽根3と回転羽根3との間に風の通過を許容する通路Sが形成される。
即ち、可動ルーバー装置1は、複数の回転羽根3を備え、回転羽根3は、風遮蔽面8を形成する表面8a及び裏面8bと、表面8aと裏面8bとを繋ぐとともに回転支持部4によって回転可能に支持される回転中心軸11を有した両方の端面10としての左側端面10a及び右側端面10bと、表面8aと裏面8bとを繋ぐとともに回転羽根3の回転中心に沿った面により形成された両方の縁面9としての上縁面9a及び下縁面9bとを備え、複数の回転羽根3の縁面9同士が互いに隣り合うように複数の回転羽根3が一方向に並べられて設けられた構成である。
尚、図10に示した回転羽根3の厚さ寸法bが小さい場合には、風遮蔽面8を平面に形成することが可能である。
【0004】
図12;図13に示すように、回転羽根3としては、回転羽根3の回転中心に沿った面により形成された両方の縁面9としての上縁面9a及び下縁面9bにそれぞれ形成された係合凹部17を備えたものも知られている。即ち、回転羽根3の一方の縁部である上縁部には裏面8b側に開口する裏係合凹部17aが形成されるとともに、回転羽根3の他方の縁部である下縁部には表面8a側に開口する表係合凹部17bが形成された形態である。裏係合凹部17aは、回転羽根3の一方の縁部である上縁部において、上縁面9aと、上縁面9aと対向する係合片18bと、係合片18bと上縁面9aとを繋ぐ連結片18aとで囲まれた凹部によって形成される。表係合凹部17aは、回転羽根3の他方の縁部である上縁部において、下縁面9bと、下縁面9bと対向する係合片18dと、係合片18dと下縁面9bとを繋ぐ連結片18cとで囲まれた凹部によって形成される。図12(a)に示すように、回転中心軸11を回転中心として回転羽根3を回転させ、上下に並ぶ回転羽根3;3の係合片18bと凹部17b及び係合片18dと凹部17aとが係合しあった場合に表面8aと裏面8bとで風遮蔽面8が形成され、図12(b)に示すように、上下に並ぶ回転羽根3;3の係合片18bと凹部17b及び係合片18dと凹部17aとの係合が解除された場合に上下方向に隣り合う回転羽根3と回転羽根3との間に風の通過を許容する通路Sが形成される。
【特許文献1】特開平7−238649号公報
【特許文献2】特開2001−173326号公報
【特許文献3】特開2007−23638号公報
【特許文献4】特開2007−40016号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図12に示した従来の可動ルーバー装置1の回転羽根3の場合、例えば、図13に示すように、風Fの流れる方向と回転羽根3の互いに平行な表面8a及び裏面8bとが平行又は平行に近い状態となった場合において、風Fが係合片18b(18d)の先端の角部(エッジ)18tに衝突して渦F1を作り、この渦F1が下流の縁面9の角部9cに衝突して音を発生させるとともに、ここで発生する圧力波F2が上流に伝播して次の渦を作るという現象が周期的に繰り返されることによって、いわゆる、フィードバック発振音(風切り音)が発生するという問題点があった。
そこで、本発明は、フィードバック発振音の発生を効果的に防止可能な可動ルーバー装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る可動ルーバー装置は、複数の回転羽根を備え、回転羽根は、風遮蔽面を形成する表面及び裏面と、表面と裏面とを繋ぐとともに回転支持部によって枠に回転可能に支持される回転中心軸を有した両方の端面と、表面と裏面とを繋ぐとともに回転羽根の回転中心に沿った面により形成された両方の縁面と、両方の縁面に形成された係合凹部とを備え、係合凹部が、縁面と、縁面と対向する係合片と、係合片と縁面とを繋ぐ連結片とで囲まれた凹部によって形成され、複数の回転羽根の縁面同士が互いに隣り合うように一方向に並べられて互いに隣り合う回転羽根の係合凹部同士が互いに係合可能に構成された可動ルーバー装置において、係合凹部の内側と外側とに貫通する貫通孔を備えたことを特徴とする。
貫通孔が係合片に形成されたことも特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の可動ルーバー装置によれば、回転羽根の係合凹部の内側と外側とに貫通する貫通孔により、係合凹部内への気流の流入口を設けることとなり、縁面と連結片と係合片とで囲まれた係合凹部の開口部が気流の流出口となるため気流の流れる経路が形成されるので、気流の流れが生じ、この気流の流れが係合凹部での周期的な渦の発生を防止するので、フィードバック発振音の発生を効果的に防止できる。
貫通孔が係合片に形成された場合には、風の流れる方向と係合片の延長方向とが交差する場合に、風が貫通孔から係合凹部内に流れて気流の流れが生じ、係合凹部での周期的な渦の発生が防止されるので、フィードバック発振音の発生を効果的に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
最良の形態1.
図1乃至図5は最良の形態1を示す。図1(a)は可動ルーバー装置の回転羽根が風を遮蔽する状態に設定された場合を示し、図1(b)は可動ルーバー装置の回転羽根が回転羽根間に風の通過を許容する通路を形成した状態に設定された場合を示す。図2は回転羽根を斜視図で示す。図3は回転羽根の係合片が貫通孔を備えた場合の風の流れを示す。図4は実験により得た最良の形態1の可動ルーバー装置による音発生レベルと従来の可動ルーバー装置による音発生レベルとの差である相対音圧レベル差を示したグラフである。図5は最良の形態1の可動ルーバー装置の回転羽根及び従来の可動ルーバー装置の回転羽根の実験条件を示す。尚、図9乃至図13に示した従来例と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0009】
図1乃至図3に示すように、可動ルーバー装置1Aは、回転羽根3Aを備える。回転羽根3Aは、金属、プラスチック、FRPなどの材料により形成される。回転羽根3Aは、風遮蔽面8を形成する表面8a及び裏面8bと、表面8aと裏面8bとを繋ぐとともに回転支持部4(図11参照)によってルーバー枠2(図9参照)に回転可能に支持される回転中心軸11を有した両方の端面10;10と、表面8aと裏面8bとを繋ぐとともに回転羽根3Aの回転中心に沿った面により形成された両方の縁面9として上縁面9a及び下縁面9bと、上縁面9a及び下縁面9bに形成された係合凹部17とを備える。係合凹部17は、縁面9と、縁面9と対向する係合片18b;18dと、係合片18b;18dと縁面9とを繋ぐ連結片18a;18cとで囲まれた凹部によって形成される。複数の回転羽根3Aは、縁面9;9同士が互いに隣り合うように上下方向(一方向)に並べられて互いに隣り合う回転羽根3Aの係合凹部17同士が互いに係合可能に構成される。そして、係合凹部17(表係合凹部17b及び裏係合凹部17a)の係合片18b;18dには、係合凹部17の内側と外側とに貫通する円形の貫通孔20が形成される。表面8a及び裏面8bは互いに平行な平面により形成される。上縁面9a及び下縁面9bは互いに平行な平面により形成される。係合片18b;18dは上縁面9a及び下縁面9bと平行で、かつ、表面8a及び裏面8bと直交する平面により形成される。
【0010】
即ち、図13に示した従来の可動ルーバー装置1の回転羽根3に対して、裏係合凹部17aの係合片18bに、裏係合凹部17aの内側と外側とに貫通する貫通孔20が横方向に複数並ぶように形成され、表係合凹部17bの係合片18dに、表係合凹部17bの内側と外側とに貫通する貫通孔20が横方向に複数並ぶように形成された構成の回転羽根3Aを備えた可動ルーバー装置1とした。
【0011】
最良の形態によれば、図1(a)に示すように上下方向で隣り合う回転羽根3A;3Aの裏係合凹部17aと表係合凹部17bとが互いに係合し合って表面8aと裏面8bとで風遮蔽面8が形成されて繋がって縁面9;9間の風の通過を遮断する状態から、図1(b)に示すように、上述した角度設定手段15(図11参照)が、上下方向(一方向)に隣り合う回転羽根3Aと回転羽根3Aとの間に風の通過を許容する通路Sを形成するように回転羽根3Aの表面8aや裏面8bの傾斜角度を固定した場合において、図3に示すように、風Fが係合片18bに向けて流れた場合、係合片18bに形成された回転羽根3Aの係合凹部17aの内側と外側とに貫通する貫通孔20により、係合凹部17a内への気流の流入口が設けられることとなり、連結片18aの面と対向する側に位置する係合凹部17aの開口部17xが気流の流出口となるため気流の流れる経路17yが形成される。よって、係合凹部17aを通過する気流の流れが生じ、この気流の流れが係合凹部17aでの周期的な渦の発生(図13参照)を防止するので、フィードバック発振音の発生を効果的に防止できる。
尚、特許文献1乃至特許文献3などで開示された固定ルーバー装置のように、固定のルーバフィンの風上縁部や風下縁部に縁板や円柱状物体のような風切り騒音防止部を備えた構成の場合、固定されたルーバフィンの角度にて想定された一定の風向きの場合には風切り騒音防止部によりフィードバック発振音の発生を抑えることができるが、一定の風向き以外の場合にはフィードバック発振音の発生を防止できない。
一方、最良の形態1の可動ルーバー装置1Aによれば、回転羽根3Aの角度設定手段15を操作することで回転羽根3Aの角度を変えることが可能となり、回転羽根3Aが任意の角度に設定された場合においては、どのような風向きの風であって係合凹部17aを通過する気流の流れが生じ、この気流の流れが係合凹部17aでの周期的な渦の発生を防止するので、フィードバック発振音の発生を効果的に防止できる。
【0012】
図4は実験により求められた最良の形態1の可動ルーバー装置1Aによる音発生レベルと図12;13に示した従来の可動ルーバー装置1による音発生レベルとの差である相対音圧レベル差をグラフで示したものである。実験は、図5(a)に示すように、最良の形態1の可動ルーバー装置の回転羽根3の互いに平行な表面8a及び裏面8bと風Fの流れる方向とが平行で、かつ、係合片18b;18dの延長方向と風Fの流れる方向とが直交する状態に設定した後に、回転羽根3に風速7m/sの風を送って発生した音圧レベルを測定した。また、図5(b)に示すように、従来の可動ルーバー装置の回転羽根3(図13参照)を図5(a)に示した最良の形態1の可動ルーバー装置の回転羽根3と同じ条件下において実験してその音圧レベルを測定した。
図4から解かるように、最良の形態1の可動ルーバー装置1によれば、従来の可動ルーバー装置1と比べて、特に、300Hz帯域で3.4dB、3000Hz帯域で6.0dBの音低減効果が得られた。
【0013】
最良の形態2.
図6;7に示すように、上下方向で隣り合う回転羽根3A;3Aの裏係合凹部17aと表係合凹部17bとが互いに係合しあった状態において、裏係合凹部17aの係合片に18bに形成された貫通孔20と表係合凹部17bの係合片に18bに形成された貫通孔20とが上下方向で重ならないように構成する。例えば、上下の貫通孔20;20を、図6(b)に示すように、回転羽根3Aの回転中心軸11に沿った方向に互いにずらしたり、図7(b)に示すように、回転羽根3Aの表裏方向に互いにずらす。このように、上下の貫通孔20;20が上下方向で重ならないように構成した場合、雨の浸入防止効果や遮音性が向上する。
【0014】
最良の形態1;2の可動ルーバー装置1Aを連結機構5も含めて図8に斜視図で示した。図8(a)は可動ルーバー装置1Aの回転羽根3Aが風を遮蔽する状態に設定された場合を斜視図で示し、図8(b)は可動ルーバー装置1Aの回転羽根3Aが回転羽根3A間に風の通過を許容する通路Sを形成した状態に設定された場合を斜視図で示す。
【0015】
最良の形態3.
係合凹部17の内側と外側とに貫通する貫通孔20が連結片18a;18cに形成された構成の回転羽根を備えた可動ルーバー装置でもよい。
【0016】
尚、表面8a及び裏面8b、上縁面9a及び下縁面9b、左側端面10a及び右側端面10b、回転中心軸11を備えた矩形長尺板状の回転羽根本体と、連結片18a(18c)と係合片18b(18d)とを備えた断面L字状の長尺材と、をそれぞれ別々に製作し、当該断面L字状の長尺材を回転羽根本体の表面8a(裏面8b)や上縁面9a(下縁面9b)に後付けして係合凹部17を形成すれば、回転羽根3Aが容易に製造できるので製造コストを低減できる。
【産業上の利用可能性】
【0017】
貫通孔20の形状や個数は特に限定されない。
係合片18b;18dは上縁面9a及び下縁面9bと平行な平面でなくともよい。
表面8a及び裏面8bは、中央部が湾曲状に隆起したような形状でもよい。
上縁面9a及び下縁面9bは、中央部が湾曲状に隆起したような形状でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】可動ルーバー装置の回転羽根の遮蔽状態、通路形成状態を示す図(最良の形態1)。
【図2】回転羽根の斜視図(最良の形態1)。
【図3】貫通孔を備えた場合の風の流れを示す説明図(最良の形態1)。
【図4】実験結果を示すグラフ(最良の形態1)。
【図5】実験条件を示す図であって、(a)は最良の形態1の回転羽根の実験条件を示し、(b)は従来の回転羽根の実験条件を示す(最良の形態1)。
【図6】(a)は可動ルーバー装置の回転羽根の遮蔽状態を示し、(b)は(a)のA−A断面を示す(最良の形態2)。
【図7】(a)は可動ルーバー装置の回転羽根の遮蔽状態を示し、(b)は(a)のA−A断面を示す(最良の形態2)。
【図8】回転羽根の遮蔽状態及び通路形成状態を示す斜視図(最良の形態1;2)。
【図9】可動ルーバー装置を示す斜視図(従来)。
【図10】回転羽根の遮蔽状態及び通路形成状態を示す図(従来)。
【図11】回転支持部、連結機構、角度設定手段の詳細を示す斜視図(従来)。
【図12】回転羽根の遮蔽状態及び通路形成状態を示す図(従来)。
【図13】フィードバック発振音の発生原理を説明した図(従来)。
【符号の説明】
【0019】
1A 可動ルーバー装置、2 ルーバー枠(枠)、3A 回転羽根、4 回転支持部、
8 風遮蔽面、8a 表面、8b 裏面、9 縁面、10 端面、11 回転中心軸、
17 係合凹部、18a;18c 連結片、18b;18d 係合片、20 貫通孔。
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィードバック発振音の発生防止機能を備えた可動ルーバー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
固定のルーバフィンの風上縁部や風下縁部に縁板や円柱状物体のような風切り騒音防止部を備えたルーバー装置(例えば、特許文献1乃至3など参照)や、回転可能な複数の回転羽根を備えた可動ルーバー装置(例えば、特許文献4など参照)が知られている。
【0003】
可動ルーバー装置の構造の一例を説明する。可動ルーバー装置1は、図9;図11に示すように、ルーバー枠2と、複数の回転羽根3と、回転羽根3の回転支持部4、複数の回転羽根3を連動して回転可能とする連結機構5と、風流に対する回転羽根3の表面8aや裏面8bの傾斜角度を所定の角度に固定するための角度設定手段15とを備える。
ルーバー枠2は例えば四角形枠に形成される。四角形枠は、上下に対向する一対の横桟6と左右に対向する一対の縦桟7とを備える。回転羽根3は、長尺な板に形成される。回転羽根3の長辺の長さは一対の縦桟7間の寸法に対応した長さに形成される。
回転羽根3は、例えば、長辺の長さ寸法が700mm、短辺の長さ寸法が50mm、板の厚さ寸法が10mmの横長6の板材により形成される。
図11に示すように、横方向に長尺な横長の回転羽根3は、回転羽根3の両方の端面10としての右側端面10a及び左側端面10bよりそれぞれ突出するように設けられた回転中心軸11がルーバー枠2の左右の縦桟7に回転自在に取付けられる。ルーバー枠2の左右の縦桟7に回転自在に取付けられる複数の回転羽根3は、互いに縦方向に隣り合うように並べられて設けられる。
回転羽根3の回転支持部4は、回転羽根3の右側端面10a及び左側端面10bより突出する回転中心軸11を回転可能に支持するために縦桟7の内側板7Xに設けられた軸受穴により形成される。
連結機構5は、例えば、一対の縦桟7のうちの一方の縦桟7aの内側に設けられる。連結機構5は、回転羽根3の回転中心軸11に連結されて回転中心軸11の回転に伴って回転中心軸11を回転中心として回転する翼片20と、上下に隣り合う複数の回転羽根3の翼片20の端部21同士を繋いで上下に隣り合う複数の回転羽根3の翼片20を連動させて回転させる連結体22とを備える。
回転羽根3の角度設定手段15は、例えば、縦桟7の内側板7Xを貫通する複数の貫通孔であって回転中心軸11を中心とする円の軌跡上に形成された複数の停止ピン挿入孔12と、回転羽根に連結されて縦桟7の方向に進退自在で任意の1つの停止ピン挿入孔12に出し入れ可能に形成された停止ピン13とにより形成される。
回転羽根3としては、例えば、図10;図11に示すように、長辺700mm×短辺50mmの長方形の面により形成された風遮蔽面8を形成する表面8a及び裏面8b、長辺700mm×厚さ10mmの長方形の面により形成された両方の縁面9としての上縁面9a及び下縁面9b、短辺50mm×厚さ寸法10mmの長方形の面により形成された両方の端面10としての左側端面10a及び右側端面10bを備えたものが知られている。上下方向に隣り合う回転羽根3の表面8aと裏面8bとが重なり合うように回転羽根3の回転角度が設定された場合、上下方向に隣り合う複数の回転羽根3の表面8a及び裏面8bが風遮蔽面8を形成する。上下方向に隣り合う回転羽根3の表面8aと裏面8bとが重ならないように回転羽根3の回転角度が設定された場合、上下方向に隣り合う回転羽根3と回転羽根3との間に風の通過を許容する通路Sが形成される。
即ち、可動ルーバー装置1は、複数の回転羽根3を備え、回転羽根3は、風遮蔽面8を形成する表面8a及び裏面8bと、表面8aと裏面8bとを繋ぐとともに回転支持部4によって回転可能に支持される回転中心軸11を有した両方の端面10としての左側端面10a及び右側端面10bと、表面8aと裏面8bとを繋ぐとともに回転羽根3の回転中心に沿った面により形成された両方の縁面9としての上縁面9a及び下縁面9bとを備え、複数の回転羽根3の縁面9同士が互いに隣り合うように複数の回転羽根3が一方向に並べられて設けられた構成である。
尚、図10に示した回転羽根3の厚さ寸法bが小さい場合には、風遮蔽面8を平面に形成することが可能である。
【0004】
図12;図13に示すように、回転羽根3としては、回転羽根3の回転中心に沿った面により形成された両方の縁面9としての上縁面9a及び下縁面9bにそれぞれ形成された係合凹部17を備えたものも知られている。即ち、回転羽根3の一方の縁部である上縁部には裏面8b側に開口する裏係合凹部17aが形成されるとともに、回転羽根3の他方の縁部である下縁部には表面8a側に開口する表係合凹部17bが形成された形態である。裏係合凹部17aは、回転羽根3の一方の縁部である上縁部において、上縁面9aと、上縁面9aと対向する係合片18bと、係合片18bと上縁面9aとを繋ぐ連結片18aとで囲まれた凹部によって形成される。表係合凹部17aは、回転羽根3の他方の縁部である上縁部において、下縁面9bと、下縁面9bと対向する係合片18dと、係合片18dと下縁面9bとを繋ぐ連結片18cとで囲まれた凹部によって形成される。図12(a)に示すように、回転中心軸11を回転中心として回転羽根3を回転させ、上下に並ぶ回転羽根3;3の係合片18bと凹部17b及び係合片18dと凹部17aとが係合しあった場合に表面8aと裏面8bとで風遮蔽面8が形成され、図12(b)に示すように、上下に並ぶ回転羽根3;3の係合片18bと凹部17b及び係合片18dと凹部17aとの係合が解除された場合に上下方向に隣り合う回転羽根3と回転羽根3との間に風の通過を許容する通路Sが形成される。
【特許文献1】特開平7−238649号公報
【特許文献2】特開2001−173326号公報
【特許文献3】特開2007−23638号公報
【特許文献4】特開2007−40016号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図12に示した従来の可動ルーバー装置1の回転羽根3の場合、例えば、図13に示すように、風Fの流れる方向と回転羽根3の互いに平行な表面8a及び裏面8bとが平行又は平行に近い状態となった場合において、風Fが係合片18b(18d)の先端の角部(エッジ)18tに衝突して渦F1を作り、この渦F1が下流の縁面9の角部9cに衝突して音を発生させるとともに、ここで発生する圧力波F2が上流に伝播して次の渦を作るという現象が周期的に繰り返されることによって、いわゆる、フィードバック発振音(風切り音)が発生するという問題点があった。
そこで、本発明は、フィードバック発振音の発生を効果的に防止可能な可動ルーバー装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る可動ルーバー装置は、複数の回転羽根を備え、回転羽根は、風遮蔽面を形成する表面及び裏面と、表面と裏面とを繋ぐとともに回転支持部によって枠に回転可能に支持される回転中心軸を有した両方の端面と、表面と裏面とを繋ぐとともに回転羽根の回転中心に沿った面により形成された両方の縁面と、両方の縁面に形成された係合凹部とを備え、係合凹部が、縁面と、縁面と対向する係合片と、係合片と縁面とを繋ぐ連結片とで囲まれた凹部によって形成され、複数の回転羽根の縁面同士が互いに隣り合うように一方向に並べられて互いに隣り合う回転羽根の係合凹部同士が互いに係合可能に構成された可動ルーバー装置において、係合凹部の内側と外側とに貫通する貫通孔を備えたことを特徴とする。
貫通孔が係合片に形成されたことも特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の可動ルーバー装置によれば、回転羽根の係合凹部の内側と外側とに貫通する貫通孔により、係合凹部内への気流の流入口を設けることとなり、縁面と連結片と係合片とで囲まれた係合凹部の開口部が気流の流出口となるため気流の流れる経路が形成されるので、気流の流れが生じ、この気流の流れが係合凹部での周期的な渦の発生を防止するので、フィードバック発振音の発生を効果的に防止できる。
貫通孔が係合片に形成された場合には、風の流れる方向と係合片の延長方向とが交差する場合に、風が貫通孔から係合凹部内に流れて気流の流れが生じ、係合凹部での周期的な渦の発生が防止されるので、フィードバック発振音の発生を効果的に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
最良の形態1.
図1乃至図5は最良の形態1を示す。図1(a)は可動ルーバー装置の回転羽根が風を遮蔽する状態に設定された場合を示し、図1(b)は可動ルーバー装置の回転羽根が回転羽根間に風の通過を許容する通路を形成した状態に設定された場合を示す。図2は回転羽根を斜視図で示す。図3は回転羽根の係合片が貫通孔を備えた場合の風の流れを示す。図4は実験により得た最良の形態1の可動ルーバー装置による音発生レベルと従来の可動ルーバー装置による音発生レベルとの差である相対音圧レベル差を示したグラフである。図5は最良の形態1の可動ルーバー装置の回転羽根及び従来の可動ルーバー装置の回転羽根の実験条件を示す。尚、図9乃至図13に示した従来例と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0009】
図1乃至図3に示すように、可動ルーバー装置1Aは、回転羽根3Aを備える。回転羽根3Aは、金属、プラスチック、FRPなどの材料により形成される。回転羽根3Aは、風遮蔽面8を形成する表面8a及び裏面8bと、表面8aと裏面8bとを繋ぐとともに回転支持部4(図11参照)によってルーバー枠2(図9参照)に回転可能に支持される回転中心軸11を有した両方の端面10;10と、表面8aと裏面8bとを繋ぐとともに回転羽根3Aの回転中心に沿った面により形成された両方の縁面9として上縁面9a及び下縁面9bと、上縁面9a及び下縁面9bに形成された係合凹部17とを備える。係合凹部17は、縁面9と、縁面9と対向する係合片18b;18dと、係合片18b;18dと縁面9とを繋ぐ連結片18a;18cとで囲まれた凹部によって形成される。複数の回転羽根3Aは、縁面9;9同士が互いに隣り合うように上下方向(一方向)に並べられて互いに隣り合う回転羽根3Aの係合凹部17同士が互いに係合可能に構成される。そして、係合凹部17(表係合凹部17b及び裏係合凹部17a)の係合片18b;18dには、係合凹部17の内側と外側とに貫通する円形の貫通孔20が形成される。表面8a及び裏面8bは互いに平行な平面により形成される。上縁面9a及び下縁面9bは互いに平行な平面により形成される。係合片18b;18dは上縁面9a及び下縁面9bと平行で、かつ、表面8a及び裏面8bと直交する平面により形成される。
【0010】
即ち、図13に示した従来の可動ルーバー装置1の回転羽根3に対して、裏係合凹部17aの係合片18bに、裏係合凹部17aの内側と外側とに貫通する貫通孔20が横方向に複数並ぶように形成され、表係合凹部17bの係合片18dに、表係合凹部17bの内側と外側とに貫通する貫通孔20が横方向に複数並ぶように形成された構成の回転羽根3Aを備えた可動ルーバー装置1とした。
【0011】
最良の形態によれば、図1(a)に示すように上下方向で隣り合う回転羽根3A;3Aの裏係合凹部17aと表係合凹部17bとが互いに係合し合って表面8aと裏面8bとで風遮蔽面8が形成されて繋がって縁面9;9間の風の通過を遮断する状態から、図1(b)に示すように、上述した角度設定手段15(図11参照)が、上下方向(一方向)に隣り合う回転羽根3Aと回転羽根3Aとの間に風の通過を許容する通路Sを形成するように回転羽根3Aの表面8aや裏面8bの傾斜角度を固定した場合において、図3に示すように、風Fが係合片18bに向けて流れた場合、係合片18bに形成された回転羽根3Aの係合凹部17aの内側と外側とに貫通する貫通孔20により、係合凹部17a内への気流の流入口が設けられることとなり、連結片18aの面と対向する側に位置する係合凹部17aの開口部17xが気流の流出口となるため気流の流れる経路17yが形成される。よって、係合凹部17aを通過する気流の流れが生じ、この気流の流れが係合凹部17aでの周期的な渦の発生(図13参照)を防止するので、フィードバック発振音の発生を効果的に防止できる。
尚、特許文献1乃至特許文献3などで開示された固定ルーバー装置のように、固定のルーバフィンの風上縁部や風下縁部に縁板や円柱状物体のような風切り騒音防止部を備えた構成の場合、固定されたルーバフィンの角度にて想定された一定の風向きの場合には風切り騒音防止部によりフィードバック発振音の発生を抑えることができるが、一定の風向き以外の場合にはフィードバック発振音の発生を防止できない。
一方、最良の形態1の可動ルーバー装置1Aによれば、回転羽根3Aの角度設定手段15を操作することで回転羽根3Aの角度を変えることが可能となり、回転羽根3Aが任意の角度に設定された場合においては、どのような風向きの風であって係合凹部17aを通過する気流の流れが生じ、この気流の流れが係合凹部17aでの周期的な渦の発生を防止するので、フィードバック発振音の発生を効果的に防止できる。
【0012】
図4は実験により求められた最良の形態1の可動ルーバー装置1Aによる音発生レベルと図12;13に示した従来の可動ルーバー装置1による音発生レベルとの差である相対音圧レベル差をグラフで示したものである。実験は、図5(a)に示すように、最良の形態1の可動ルーバー装置の回転羽根3の互いに平行な表面8a及び裏面8bと風Fの流れる方向とが平行で、かつ、係合片18b;18dの延長方向と風Fの流れる方向とが直交する状態に設定した後に、回転羽根3に風速7m/sの風を送って発生した音圧レベルを測定した。また、図5(b)に示すように、従来の可動ルーバー装置の回転羽根3(図13参照)を図5(a)に示した最良の形態1の可動ルーバー装置の回転羽根3と同じ条件下において実験してその音圧レベルを測定した。
図4から解かるように、最良の形態1の可動ルーバー装置1によれば、従来の可動ルーバー装置1と比べて、特に、300Hz帯域で3.4dB、3000Hz帯域で6.0dBの音低減効果が得られた。
【0013】
最良の形態2.
図6;7に示すように、上下方向で隣り合う回転羽根3A;3Aの裏係合凹部17aと表係合凹部17bとが互いに係合しあった状態において、裏係合凹部17aの係合片に18bに形成された貫通孔20と表係合凹部17bの係合片に18bに形成された貫通孔20とが上下方向で重ならないように構成する。例えば、上下の貫通孔20;20を、図6(b)に示すように、回転羽根3Aの回転中心軸11に沿った方向に互いにずらしたり、図7(b)に示すように、回転羽根3Aの表裏方向に互いにずらす。このように、上下の貫通孔20;20が上下方向で重ならないように構成した場合、雨の浸入防止効果や遮音性が向上する。
【0014】
最良の形態1;2の可動ルーバー装置1Aを連結機構5も含めて図8に斜視図で示した。図8(a)は可動ルーバー装置1Aの回転羽根3Aが風を遮蔽する状態に設定された場合を斜視図で示し、図8(b)は可動ルーバー装置1Aの回転羽根3Aが回転羽根3A間に風の通過を許容する通路Sを形成した状態に設定された場合を斜視図で示す。
【0015】
最良の形態3.
係合凹部17の内側と外側とに貫通する貫通孔20が連結片18a;18cに形成された構成の回転羽根を備えた可動ルーバー装置でもよい。
【0016】
尚、表面8a及び裏面8b、上縁面9a及び下縁面9b、左側端面10a及び右側端面10b、回転中心軸11を備えた矩形長尺板状の回転羽根本体と、連結片18a(18c)と係合片18b(18d)とを備えた断面L字状の長尺材と、をそれぞれ別々に製作し、当該断面L字状の長尺材を回転羽根本体の表面8a(裏面8b)や上縁面9a(下縁面9b)に後付けして係合凹部17を形成すれば、回転羽根3Aが容易に製造できるので製造コストを低減できる。
【産業上の利用可能性】
【0017】
貫通孔20の形状や個数は特に限定されない。
係合片18b;18dは上縁面9a及び下縁面9bと平行な平面でなくともよい。
表面8a及び裏面8bは、中央部が湾曲状に隆起したような形状でもよい。
上縁面9a及び下縁面9bは、中央部が湾曲状に隆起したような形状でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】可動ルーバー装置の回転羽根の遮蔽状態、通路形成状態を示す図(最良の形態1)。
【図2】回転羽根の斜視図(最良の形態1)。
【図3】貫通孔を備えた場合の風の流れを示す説明図(最良の形態1)。
【図4】実験結果を示すグラフ(最良の形態1)。
【図5】実験条件を示す図であって、(a)は最良の形態1の回転羽根の実験条件を示し、(b)は従来の回転羽根の実験条件を示す(最良の形態1)。
【図6】(a)は可動ルーバー装置の回転羽根の遮蔽状態を示し、(b)は(a)のA−A断面を示す(最良の形態2)。
【図7】(a)は可動ルーバー装置の回転羽根の遮蔽状態を示し、(b)は(a)のA−A断面を示す(最良の形態2)。
【図8】回転羽根の遮蔽状態及び通路形成状態を示す斜視図(最良の形態1;2)。
【図9】可動ルーバー装置を示す斜視図(従来)。
【図10】回転羽根の遮蔽状態及び通路形成状態を示す図(従来)。
【図11】回転支持部、連結機構、角度設定手段の詳細を示す斜視図(従来)。
【図12】回転羽根の遮蔽状態及び通路形成状態を示す図(従来)。
【図13】フィードバック発振音の発生原理を説明した図(従来)。
【符号の説明】
【0019】
1A 可動ルーバー装置、2 ルーバー枠(枠)、3A 回転羽根、4 回転支持部、
8 風遮蔽面、8a 表面、8b 裏面、9 縁面、10 端面、11 回転中心軸、
17 係合凹部、18a;18c 連結片、18b;18d 係合片、20 貫通孔。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の回転羽根を備え、回転羽根は、風遮蔽面を形成する表面及び裏面と、表面と裏面とを繋ぐとともに回転支持部によって枠に回転可能に支持される回転中心軸を有した両方の端面と、表面と裏面とを繋ぐとともに回転羽根の回転中心に沿った面により形成された両方の縁面と、両方の縁面に形成された係合凹部とを備え、係合凹部が、縁面と、縁面と対向する係合片と、係合片と縁面とを繋ぐ連結片とで囲まれた凹部によって形成され、複数の回転羽根の縁面同士が互いに隣り合うように一方向に並べられて互いに隣り合う回転羽根の係合凹部同士が互いに係合可能に構成された可動ルーバー装置において、
係合凹部の内側と外側とに貫通する貫通孔を備えたことを特徴とする可動ルーバー装置。
【請求項2】
貫通孔が係合片に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の可動ルーバー装置。
【請求項1】
複数の回転羽根を備え、回転羽根は、風遮蔽面を形成する表面及び裏面と、表面と裏面とを繋ぐとともに回転支持部によって枠に回転可能に支持される回転中心軸を有した両方の端面と、表面と裏面とを繋ぐとともに回転羽根の回転中心に沿った面により形成された両方の縁面と、両方の縁面に形成された係合凹部とを備え、係合凹部が、縁面と、縁面と対向する係合片と、係合片と縁面とを繋ぐ連結片とで囲まれた凹部によって形成され、複数の回転羽根の縁面同士が互いに隣り合うように一方向に並べられて互いに隣り合う回転羽根の係合凹部同士が互いに係合可能に構成された可動ルーバー装置において、
係合凹部の内側と外側とに貫通する貫通孔を備えたことを特徴とする可動ルーバー装置。
【請求項2】
貫通孔が係合片に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の可動ルーバー装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−228253(P2009−228253A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−73316(P2008−73316)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願人】(000001317)株式会社熊谷組 (551)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願人】(000001317)株式会社熊谷組 (551)
【Fターム(参考)】
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