説明

可変焦点レンズ

【課題】可変焦点レンズにおいて、チャンバーの一端に突起を形成することにより気泡による性能低下を防止することができる。
【解決手段】それぞれ異なる屈折率を有し互いに混合されない第1流体及び第2流体が入っている管体として、開放された一端に突起が形成された流体チャンバーと、上記突起と予め決められた間隔をおいて上記チャンバーの一端に密封結合された透明板と、第1流体に作用するよう上記チャンバー内に配置された第1電極及び、第1流体と絶縁された第2電極を含むすることを特徴とする可変焦点レンズを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は可変焦点レンズに関するものとして、より具体的にはチャンバーの一端に突起が形成され気泡が生じないよう容易に製造することが可能で内部に気泡が発生しても性能が低下されない可変焦点レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にカメラは多数個のレンズを具備し各々のレンズを移動させてその相対距離を変化させることにより光学的な焦点距離を調節するような構成を備える。一方、このようなレンズが装着されるカメラ等の光学機器が小型化されることに連れレンズもまた小型化が要求されつつある。
【0003】
小型化要求に応えるための方法として例えば以下の特許文献1に開示されているような可変焦点レンズがある。
【特許文献1】国際公開WO/069380号パンフレット
【0004】
図1は上記特許文献1における実施例として提案された可変焦点の簡略な断面図である。図1に示すように、上記の可変焦点レンズは、屈折率が相互異なりメニスカス(meniscus)14を通じ接触する非混合性の第1流体A及び第2流体Bを具備し、シリンダ壁を有するシリンダ形状の流体チャンバー5、上記シリンダ壁の内側に配置された流体接触層(contact layer)10、上記流体接触層10により上記第1流体A及び第2流体Bと分離される第1電極2及び上記第2流体Bを活性化させる第2電極12を含む。
【0005】
ここで、上記第1電極2はシリンダ形状として絶縁層(insulating layer)8によりコーティングされ金属性物質で作られ、上記第2電極12は流体チャンバー5の一側に配置される。
【0006】
また、透明な前方要素4と透明な後方要素6は上記の両流体を収容する上記流体チャンバー5のカバーを形成する。
【0007】
一方、図面符号16は前方要素4と流体接触層10を密封結合させるシールである。
【0008】
このような構成を有する可変焦点レンズの動作は次の通りである。上記第1電極2と第2電極12との間に電圧が印加されない時、上記流体接触層は第2流体Bより第1流体Aに対して高い湿潤性(wettability)を有する。
【0009】
ここで上記第1電極及び上記第2電極の間に電圧が印加されると、エレクトロウェッティング(electrowetting)により、上記第2流体Bによる湿潤性が変わり、図示した通りメニスカス14の接触角(Q1、Q2、Q3)が変わる。
【0010】
従って、印加された電圧に伴いメニスカスの形状が変化して、これを利用して焦点調節が成される。
【0011】
即ち、図1ないし図3に示すように、印加された電圧の大きさにより第1流体Aで測定した上記メニスカス14と流体接触層10との間の角度はそれぞれ鈍角から鋭角へ、例えば大体140°、100°、60°等に変化する。
【0012】
ここで、図1は高い音のパワー(power)、図2は低い音のパワー、図3は両パワーを有する配置を示している。
【0013】
このように流体を利用した可変焦点レンズは従来レンズの機械的駆動を通じ焦点を調節する方式に比べ小型化に有利という長所がある。
【0014】
しかし、このような可変焦点レンズは図4に図示したような短所がある。即ち、可変焦点レンズは液体になっているためチャンバー5内にきちんと密封されないと図4に図示した通り気泡18が発生する。
【0015】
これを防止するため、レンズの組み合わせ作業を液体内で遂行する方法があるが、これは気泡の発生を完璧に抑制することが不可能で作業性を落としレンズの大量生産を妨げる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
従って、本発明は前記の問題を解決するため案出されたものとして、チャンバーの一端に突起を形成することにより気泡による性能低下を防止することが可能な可変焦点レンズを提供することを目的とする。
【0017】
また、本発明はチャンバーの一端に突起を形成して空気中の製造を可能とし生産性を画期的に向上させることが可能な可変焦点レンズを提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、本発明は、相互異なる屈折率の相互混合されない第1流体及び第2流体が入っている管体として、開放された一端に突起が形成された流体チャンバーと、上記突起と予め決められた間隔をおいて上記チャンバーの一端に密封結合された透明板と、第1流体に作用するよう上記チャンバー内に配置された第1電極及び、第1流体と絶縁された第2電極を含むことを特徴とする可変焦点レンズを提供する。
【0019】
上記チャンバーは透明な材料からなり、一定な厚さで詰まった他端を有することを特徴とする。
【0020】
上記可変焦点レンズにおいて、上記第1流体は電気伝導性流体で、上記第2流体は電気非伝導性流体であることを特徴とする。
【0021】
上記可変焦点レンズにおいて、上記突起は末端の幅が300μm以下であることを特徴とする。
【0022】
また上記可変焦点レンズにおいて、上記突起は末端が尖っていることをさらに含むことを特徴とする。
【0023】
また上記可変焦点レンズは、上記チャンバーの他端に密封結合された第2透明板をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、可変焦点レンズはチャンバーの一端に突起が形成されることにより気泡発生による性能低下を防止することができる。また、本発明の可変焦点レンズは空気中で製造することができる。従って、本発明は可変焦点レンズの安定性を改善するだけではなく、その製造を容易にすることにより生産性を画期的に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の好ましい実施例を添付図面を参照してより詳細に説明する。先ず、図5を参照すると、本発明の実施例に伴う可変焦点レンズ100の構成が概略的に図示される。
【0026】
本発明の可変焦点レンズ100は、一端にバンプまたは突起112が形成され管形態の内部空間を形成するチャンバー壁110、突起112と予め決められた間隔Gをおいてチャンバー壁110の上端110Aに結合された上部透明板120及びチャンバー壁110の下端110Bに結合された下部透明板130を含む。この際、上部透明板120とチャンバー壁110はシール122を通じ気密結合され、下部透明板130とチャンバー壁110は(図示されていない)ボンディング層により相互結合される。ボンディング方法には例えばフリットボンディング(frit bonding)を採用することができる。
【0027】
一方、チャンバー壁110と上部透明板120及び下部透明板130により形成されたチャンバーの内部空間内には相互混合されない第1流体A及び第2流体Bが満たされる。第1流体A及び第2流体Bは実質的に同一な比重を有するが相互異なる屈折率を有する。また、ある一つは電気伝導性流体で他の一つは電気非伝導性流体となる。一般的に、第1流体Aが電気伝導性流体で、第2流体Bが電気非伝導性流体である。
【0028】
一方、第1流体Aの一部は突起112と上部透明板120との間に膨らんで宿った形態でとどまり突起112の内側では上部透明板120と密着接触する。従って、気泡は突起112の外側、即ち突起112とシール122との間の空隔Vに存在し突起112の内側には存在しない。
【0029】
図6を参照すると、本発明の他の実施例に伴う可変焦点レンズ200の構成が概略的に図示される。
【0030】
図6に示す可変焦点レンズ200は、チャンバー壁210の内面214が内側に下向傾斜している。従って、チャンバー壁210の内径は図面の上から下へ即ち上端210Aから下端210Bへ行くほど狭くなっている。このような傾斜された構成は第1流体A及び第2流体Bの初期条件を最適化するため適用され、傾斜角はこれら第1流体Aおよび第2流体Bの接触角によって適用が違ってくる。
【0031】
可変焦点レンズ200はこのような傾斜構成を除いては図5の構成と実質的に同一であるため追加説明は省略する。
【0032】
図7を参照すると、本発明のまた異なる実施例に伴う可変焦点レンズ300の構成が概略的に示される。
【0033】
図7に示す可変焦点レンズ300は、突起312の末端が尖って形成されたことを除いては図6の構成と実質的に同一である。勿論、このように尖るよう形成した突起312は図5の構成にも採用することができる。
【0034】
図8ないし図10は、図7の可変焦点レンズ構造における界面形態及び効果を説明する断面図である。便宜上、図7の構造を基準に説明するがこれは図5と図6の構造にも同一に適用することができる。
【0035】
先ず、チャンバー内に第2流体Bと第1流体Aを精密注入すると、上層の第1流体Aは突起312から膨らんだ形状を有する。この形状は便宜上誇張したもので、実際には注入される第1流体Aの量が精密に制御されるので、第1流体Aが突起312の上に突出する大きさは微々たるものである。
【0036】
この状態で、上部透明板320を上から下へチャンバー壁310に結合させると、第1流体Aの膨らんだ部分が先に上部透明板320の底面と接触し上部透明板320により押され外側方向、即ち突起312側に押し出され、図9に図示した通り突起312と上部透明板320との間に膨らんで宿った形態でとどまる。
【0037】
言い換えると、第1流体Aは上部透明板320の底面と接触することにより上部透明板320の底面を沿って広がる。この際、図9の突起312の端に第1流体Aが到達すると、第1流体Aは突起312の外に流れるよりは突起312と上部透明板320との間に膨らんで宿った状態でとどまる。これは第1流体Aと突起312の端が有する力(または表面張力)が第1流体Aが上部透明板320の底面を沿って広がる力より大きく第1流体Aを突起312と上部透明板320との間に引き止めておくためである。このような現象は水玉が平坦面上で膨らんだ形態を維持することと類似に理解することができる。
【0038】
一方、もし第1流体Aの量が多すぎて突起312の内側の空間を埋めて残った場合には、余分の第1流体A’が突起312と上部透明板320との間の力を抑え水玉形態で突起312から落ちる。この余分の第1流体A’は図10に図示された通り突起312とストッパSとの間に存在する。
【0039】
一方、このような特徴を達成するためには、第1流体Aの特性により違い得るが、組み合わせ時気泡が発生されず、流体レンズで作動しつつ密封状態を維持することが可能な程度の間隔と幅であれば数値は限られない。
【0040】
本液体レンズでは突起312の幅Wが300μm以下であることが好ましい。また、突起312と上部透明板320との間の間隔Gは液体注入量により調節可能で、大体20μm以下であることが好ましい。間隔GはストッパSにより調節可能で、ストッパSには前記のシール322を利用するか他の物理的な手段を採用することができる。
【0041】
一方、突起の幅が大きすぎるか突起がない場合を図11と図12を参照して説明する。
【0042】
先ず、図11に図示した通り、突起がないチャンバー壁1010の間の空間に第1流体Aおよび第2流体Bをチャンバー壁上端1012に流れない程度に膨らむよう満たす。この状態で、上部透明板1020を矢印Cを沿って上から下へ移動させると、第1流体Aは上部透明板1020の底面と接触することにより上部透明板底面を沿って広がる。従って、上部透明板1020がチャンバー壁1010と完全に結合されると、図12に図示した通り、第1流体Aの中間部分に気泡Vが生じる。流体レンズにこのような気泡Vが生じると使用不可能となる。また、このような問題は図4を参照に前記したことと類似である。
【0043】
しかし、前記の通り本発明の突起構造を採用すると、このような問題を防止することができる。即ち、図9の突起312の端に第1流体Aが到達すると、第1流体Aは図11のように広がる代わりに、突起312と作用する力により突起312と上部透明板320との底面の間にとどまることにより、上記のような気泡Vの発生を防止する。従って、本発明の可変焦点レンズは空気中で容易に製造されることが可能で、これに伴い生産性を画期的に向上させることができる。
【0044】
図13は図6の可変焦点レンズ200に第1電極240および第2電極242を形成した状態を示している。
【0045】
図13の可変焦点レンズ200は上部透明板220の底面に形成された第1電極240、チャンバー壁210の内面214に形成された第2電極242及び第1電極240と第2電極242との間の電気的絶縁のため第2電極242の表面に形成された絶縁層246をさらに含む。一方、第2電極242と外部電源250との間の連結のためチャンバー壁210の下端210Bと下部透明板230との間の境界面に伝導体244が形成されている。
【0046】
このとき、第1流体Aは電気伝導性流体で、第2流体Bは電気非伝導性流体となる。また、チャンバー壁210はガラス及びセラミックのような絶縁体で形成される。
【0047】
また、電源250と電線248が提供され、第1電極240は電線248を通じ電源250に電気的に連結され、第2電極242は伝導体244と電線248を通じ電源250に電気的に連結される。
【0048】
このように、図1ないし図3を参照して説明した通り電源250の印加電圧を変化させ第1流体A及び第2流体Bの間のメニスカスMを変化させることにより可変焦点レンズ200の焦点距離を調節することができる。
【0049】
このとき、メニスカスMの変化に伴い電気伝導性の第1流体Aが第2電極242と接触しないよう絶縁層246は充分な広さで第2電極242を覆うよう形成されることが好ましい。
【0050】
一方、第1電極240及び第2電極242はスパッタリングまたは電子ビーム蒸着のような蒸着作業により形成すると好ましい。
【0051】
図14は、図6の可変焦点レンズに電極を他の形態で形成した状態を示す断面図である。但し、図示の便宜上全体構成要素には400番代の図面符号を付与した。
【0052】
図14に示す可変焦点レンズ400は、上部透明板420の向こう側の突起412を始めとするチャンバー壁410の上端410Aに形成された第1電極440、チャンバー壁410の内面414に形成された第2電極442及び第1電極440と第2電極442との間の電気的絶縁のため第2電極442の表面に形成された絶縁層446をさらに含む。
【0053】
このような第1電極440の形態を除いた残りの構成は図13の構成と同一であるため追加説明は省略する。
【0054】
図15は、図6の可変焦点レンズに電極をまた異なる形態で形成した状態を示す断面図として、チャンバー壁が伝導体で構成され電極を形成することを特徴とする。但し、図示の便宜上全体構成要素には500番代の図面符号を付与した。
【0055】
図15を参照すると、本発明の可変焦点レンズ500は上部透明板520の底面に形成された第1電極540及びこの第1電極540と第2電極であるチャンバー壁510との間の電気的絶縁のためチャンバー壁510の内面514に形成された絶縁層546をさらに含む。
【0056】
このように、第2電極であるチャンバー壁510を直接電線548を通じ電源550と電気的に連結することができる。従って、可変焦点レンズ500の構成がより単純になる。
【0057】
一方、絶縁層546はチャンバー壁510の下端510Bまで延長したものと図示したが、絶縁層546はメニスカスMの変化により電気伝導性の第1流体Aが第2電極であるチャンバー壁510と接触しない程度でチャンバー壁510を覆えば良い。
【0058】
図16は、図6の可変焦点レンズに電極をまた異なる形態で形成した状態を示す断面図として、チャンバー壁が伝導体で構成され電極を形成することを特徴とする。但し、図示の便宜上全体構成要素には600番代の図面符号を付与した。
【0059】
図16を参照すると、本発明の可変焦点レンズ600は上部透明板620の向こう側の突起612を始めとするチャンバー壁610の上端610Aに形成された第1電極640及びこの第1電極640と第2電極であるチャンバー壁610との間の電気的絶縁のため形成された絶縁層646をさらに含む。
【0060】
絶縁層646はチャンバー壁610の上端610Aと第1電極640との間に挟んで第1電極640とチャンバー壁410を相互絶縁させチャンバー壁610の内面614に形成され第1流体Aとチャンバー壁610との間の接触を防止する。絶縁層646はチャンバー壁610の下端610Bまで延長したものと図示したが、絶縁層646はメニスカスMの変化により電気伝導性の第1流体Aが第2電極であるチャンバー壁610と接触しない程度にチャンバー壁610を覆えば良い。
【0061】
一方、図13ないし図16を参照して説明した電極構造は便宜上図7に示す可変焦点レンズに適用したものと記載したが、上記の電極構造は当然図5および図7に示す可変焦点レンズにもまた同一に適用することができる。
【0062】
図17は、本発明のさらに異なる実施例に伴う可変焦点レンズの構成を概略的に示す断面図である。図17を参照すると、本実施例の可変焦点レンズ700は上端710Aにバンプまたは突起712が形成され、下端710Bに詰まった管形態の内部空間を形成するチャンバー710及び突起712と予め決められた間隔Gをおいてチャンバー710の上端710Aに結合された上部透明板720を含む。
【0063】
この際、上部透明板720とチャンバー710はシール722を通じ気密結合され、チャンバー710は下部領域718が下部透明板の機能を遂行するようガラス、透明プラスチック等の透明な物質で製作される。このように下部透明板をチャンバー710に一体で形成すると下部透明板をチャンバー710に接着する作業を省略することができる。
【0064】
一方、チャンバー710と上部透明板720により形成されたチャンバーの内部空間内には相互混合されない第1流体A及び第2流体Bが満たされる。第1流体A及び第2流体Bは実質的に同一な比重を有するが相互異なる屈折率を有する。また、ある一つは電気伝導性流体で他の一つは電気非伝導性流体となる。一般的に、第1流体Aが伝導性流体で、第2流体Bが電気非伝導性流体である。
【0065】
一方、第1流体Aの一部は突起712と上部透明板720との間に膨らんで宿った形態でとどまり突起712の内側では上部透明板720と密着接触する。従って、気泡は突起712外側、即ち突起712とシール722との間の空隔Vに存在し突起712の内側には存在しない。
【0066】
このような突起712に対する詳細内容及びその効果は図8ないし図10を参照に前記したものと実質的に同一なため繰り返し説明しない。
【0067】
図18は、図17の可変焦点レンズに電極を形成した状態を示す断面図である。図18を参照すると、本発明の可変焦点レンズ700は上部透明板720の底面に形成された第1電極740、チャンバー710の内面714に形成された第2電極742及び第2電極742と第1電極740との間の電気的絶縁のため第2電極742の表面に形成された絶縁層746をさらに含む。このとき、第1流体Aは電気伝導性流体で、第2流体Bは電気非伝導性流体となる。
【0068】
また、電源750と電線748が提供され、第1電極740は上部電線748を通じ電源750に電気的に連結され第2電極742は下部電線748を通じ電源750に電気的に連結される。
【0069】
一方、絶縁層746はチャンバー710の底716まで延長したものと図示されたが、絶縁層746はメニスカスMの変化により電気伝導性の第1流体Aが第2電極742と接触しない程度にチャンバーの内面714を覆えば良い。
【0070】
図19は、図17の可変焦点レンズに電極をまた異なる形態で形成した状態を示す断面図である。但し、図示の便宜上全体構成要素には800番代の図面符号を付与した。
【0071】
図19を参照すると、本実施例の可変焦点レンズ800は上部透明板820の向こう側の突起812を始めとするチャンバー810の上端810Aに形成された第1電極840、チャンバー810の内面814に形成された第2電極842及び第1電極840と第2電極842との間の電気的絶縁のため第2電極842表面に形成された絶縁層846をさらに含む。
【0072】
このような第1電極840を除いた残りの構成は図18のものと実質的に同一なため追加説明は省略する。
【0073】
上記では本発明の好ましい実施例を参照に説明したが、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変更することが可能であることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】従来技術に伴う可変焦点レンズの構造と動作を示す断面図である。
【図2】従来技術に伴う可変焦点レンズの構造と動作を示す断面図である。
【図3】従来技術に伴う可変焦点レンズの構造と動作を示す断面図である。
【図4】従来技術に伴う可変焦点レンズの問題点を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例に伴う可変焦点レンズの構成を概略的に示す断面図である。
【図6】本発明の他の実施例に伴う可変焦点レンズの構成を概略的に示す断面図である。
【図7】本発明のまた異なる実施例に伴う可変焦点レンズの構成を概略的に示す断面図である。
【図8】図7の可変焦点レンズ構造における界面形態及び効果を説明する断面図である。
【図9】図7の可変焦点レンズ構造における界面形態及び効果を説明する断面図である。
【図10】図7の可変焦点レンズ構造における界面形態及び効果を説明する断面図である。
【図11】突起がないか、またはその幅が大き過ぎる可変焦点レンズにおける界面形態及び効果を説明する断面図である。
【図12】突起がないか、またはその幅が大き過ぎる可変焦点レンズにおける界面形態及び効果を説明する断面図である。
【図13】図6の可変焦点レンズに二つの形態の電極を形成した状態を示す断面図である。
【図14】図6の可変焦点レンズに二つの形態の電極を形成した状態を示す断面図である。
【図15】図6の可変焦点レンズに電極をまた異なる形態で形成した状態を示す断面図らとして、チャンバー壁を伝導体で構成し電極を形成したことを示す図である。
【図16】図6の可変焦点レンズに電極をまた異なる形態で形成した状態を示す断面図らとして、チャンバー壁を伝導体で構成し電極を形成したことを示す図である。
【図17】本発明のさらに異なる実施例に伴う可変焦点レンズの構成を概略的に示す断面図である。
【図18】図17の可変焦点レンズに二つの形態の電極を形成した状態を示す断面図である。
【図19】図17の可変焦点レンズに二つの形態の電極を形成した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0075】
100、200、300、400、500、600、700、800 可変焦点レンズ
110、210、310、410、510、610、1010 チャンバー壁
110A、210A、410A、610A、710A、810A 上端
110B、210B、510B、610B、710B 下端
214、414、514、614、714、814 内面
112、312、412、612、712、812 突起
1012 チャンバー壁上端
120、220、320、420、520、620、720、820、1020 上部透明板
130、230、330、430、530、630 下部透明板
122、222、322、422、522、622、722 シール
240、440、540、640、740、840 第1電極
242、442、742、842 第2電極
244、444 伝導体
246、446、546、646、746、846 絶縁層
248、548、748 電線
250、550、750 電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ異なる屈折率を有し互いに混合されない第1流体及び第2流体が入っている管体として、開放された一端に突起が形成された流体チャンバーと、
上記突起と予め決められた間隔をおいて上記チャンバーの一端に密封結合された透明板と、
第1流体に作用するよう上記チャンバー内に配置された第1電極、及び
第1流体と絶縁された第2電極を含むことを特徴とする可変焦点レンズ。
【請求項2】
上記チャンバーは透明な材料からなり一定な厚さで詰まった他端を有することを特徴とする請求項1に記載の可変焦点レンズ。
【請求項3】
上記第1流体は電気伝導性流体で、上記第2流体は電気非伝導性流体であることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点レンズ。
【請求項4】
上記突起は末端が尖っていることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点レンズ。
【請求項5】
上記チャンバーの他端に密封結合された第2透明板をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の可変焦点レンズ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2006−323390(P2006−323390A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−137005(P2006−137005)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)