説明

台車の連結装置

【課題】装置の安全性の向上を図ると共に、台車の切り離し作業、連結作業における作業時間の短縮を図ることが可能な台車の連結装置を提供すること。
【解決手段】連結相手である他方の台車6に向かって突出し軸周りに回転可能な連結軸12を備え、この連結軸12の周面から突出する突起部13を形成させる。一方の台車6の車幅方向の側部に、連結軸12を軸周りに回転させる操作部16を設置する。台車6の側部に設けられた操作部16を操作して、突起部13を他方の台車6に形成された長穴14に挿通可能とする第1の回転位置、突起部13を長穴14に係合可能とする第2の回転位置に切り替えることで、台車の連結作業、切り離し作業を行う。これにより、従前のように、車幅方向における中央に作業員が行く必要がなくなり、作業時間の短縮を図ることができる。また、作業員が台車6間に挟まれる虞もない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台車同士を連結する台車の連結装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シールド機を用いてシールドトンネルを構築する、いわゆるシールド工法においては、掘進を行う際に、シールド機に対して、切羽付近で使用される資材やセグメントを搬送する。これらの資材やセグメントを搬送するため、シールドトンネルの坑道には、立抗からシールド機まで敷設された搬送台車用のレール及びこのレース上を走行する複数の台車が配設されている。これらの台車に資材やセグメントを搭載して台車を走行させることにより、立抗からシールド機まで、資材やセグメントを搬送している。
【0003】
これらの複数の台車は、台車の進行方向に延在する棒状の連結部材によって互いに連結されている。この連結部材の両端部には、固定ピンが挿入される挿入孔が上下方向に開口され、互いの台車の端部には、固定ピンが挿入される挿入孔が形成されたブラケットが上下方向に離間して2段設置されている。そして、連結部材の端部は、上下2段のブラケット間に挿入され、固定ピンを挿入孔に挿入することで連結部材が軸支されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−287643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術では、固定ピンが挿通されるブラケットが台車の幅方向における中央に設けられているため、連結された台車の切り離し作業、台車の連結作業を行う際には、作業員が隣接する台車間に入って、固定ピンの抜差し作業を行っていた。このため、作業員が隣接する台車に挟まれる虞があった。また、作業員が台車の幅方向における中央に行って作業を行うため、作業員の移動に時間が掛かってしまい、特に、台車の切り離し作業、連結作業の頻度が多い作業現場にあっては、作業時間の短縮が求められていた。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、装置の安全性の向上を図ると共に、台車の切り離し作業、連結作業における作業時間の短縮を図ることが可能な台車の連結装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による台車の連結装置は、進行方向に隣接する台車同士を連結する台車の連結装置において、一方の台車に設けられ、他方の台車に向かって突出する回転可能な連結軸と、連結軸の周面から突出し、他方の台車に設けられ連結軸の軸線上に形成された長穴に挿通されて長穴に係合可能とされた突起部と、連結軸を回転させて、突起部を長穴に挿通可能な第1の回転位置、及び突起部を長穴に係合可能な第2の回転位置に切り替え操作可能な操作部と、を備え、操作部は、一方の台車の側部に設置されていることを特徴としている。
【0007】
このような台車の連結装置によれば、一方の台車に設けられ、他方の台車に向かって突出し軸周りに回転可能な連結軸を備え、この連結軸には、連結軸の周面から突出する突起部が形成されている。一方の台車の側部に設けられた操作部を操作して連結軸を回転させ、突起部を他方の台車に形成された長穴に挿通可能とする第1の回転位置、突起部を長穴に係合可能とする第2の回転位置に切り替えることができる。
【0008】
このような台車の連結装置を用いて、進行方向に隣接する台車同士を連結する場合、一方の台車の側部に設けられた操作部を操作して、連結軸を回転させ突起部を第1の回転位置に設定する。続いて、台車を移動して台車同士を接近させ、他方の台車に形成された長穴に突起部を挿通させる。この状態で、操作部を操作して、連結軸を回転させ突起部を第2の回転位置に設定し、長穴に突起部を係合させて、台車同士を互いに連結することができる。一方、連結された台車同士を切り離す場合、一方の台車の側部に設けられた操作部を操作して、連結軸を回転させ突起部を第1の回転位置に設定して、長穴に突起部を挿通可能な状態とする。この状態で、台車を移動させて、台車同士を切り離すことができる。
【0009】
このように本発明の台車の連結装置においては、作業員が台車の側部に設けられた操作部を操作して、台車同士を連結させることができるため、従前のように作業員が車幅方向における中央に行って作業する必要がなくなり、作業時間の短縮化を図ることができる。また、操作部によって第1の回転位置、第2の回転位置に切り替えるだけで、台車の切り離し作業、連結作業を簡単に行うことができる。また、作業員が台車間に入って作業する必要がないため、作業員が台車に挟まれる虞がなく、安全性の向上を図ることができる。また、連結軸を回転させて、突起部による係合を行うため、簡素な構造とすることができる。
【0010】
ここで、上記作用を奏する好ましい構成としては、具体的には、一方の台車の車幅方向に延在し軸周りに回転可能な伝達軸と、伝達軸に設けられ伝達軸と共に軸周りに回転可能な第1のかさ歯車と、第1のかさ歯車の回転に応じて連結軸を軸周りに回転させる第2のかさ歯車と、を備え、操作部として、伝達軸の車幅方向における外側の端部に連結され、伝達軸を軸周りに回転させる操作ハンドルを有する構成が挙げられる。これにより、簡素な構造で台車同士を連結させることができる。
【0011】
また、連結軸の周面から相反する方向に突出する一対の突起部を備えることが好ましい。これにより、確実に台車同士を連結することができる。
【0012】
また、突起部は、第2の回転位置において一方の台車の車高方向に突出し、突起部の第2の回転位置における車高方向に直交する断面形状は、長穴の周縁部分との接触位置において円弧状の周面を有していることが好ましい。これにより、水平方向における台車間の首振り動作が良好に行われ、レールのカーブに合わせて複数の台車を滑らかに走行させることができる。
【0013】
また、長穴は、長穴の長径が他方の台車の車幅方向に延びるように形成されていることが好ましい。これにより、第2の回転位置において突起部を台車の車高方向に突出させて、長穴に確実に係合させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の台車の連結装置によれば、装置の安全性の向上を図ると共に、台車の切り離し作業、連結作業における作業時間の短縮を図ることが可能な台車の連結装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明による台車の連結装置を備えた台車の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図1は、本発明の実施形態に係る台車が走行するシールドトンネル内を示す平面図、図2は、図1中の台車を示す側面図、図3〜図6は、図2中の台車の連結装置を示す各図である。
【0016】
図1に示すシールドトンネル1は、例えば送水管が敷設される配水施設等として利用されるものであり、シールド機2によって構築される、いわゆるシールド工法により施工されるものである。このシールドトンネル1は、外径約4.5mのシールド機(親機)2によって掘削されたメイントンネル3と、外径約2.4mのシールド機(子機;不図示)によって掘削された分岐トンネル4とを有し、分岐トンネル4は、メイントンネル3と直角を成して分岐している。
【0017】
シールドトンネル1内には、セグメント(図2参照)5等の資材を搬送する台車6が走行するためのレール7が各々敷設され、メイントンネル3と分岐トンネル4との分岐点に親機2が配置されて、この親機2内に、台車6の向きを変更するための回転テーブル8が設けられている。
【0018】
本実施形態の台車の連結装置10は、進行方向に隣接する台車6,6同士を互いに連結するものであり、複数(本実施形態では3台)の台車6とこれらの台車6を駆動するバッテリー車11とを連結している。
【0019】
図2に示すように、台車6は、セグメント5等の資材を搭載するための荷台12を有し、台車の進行方向の端部には、台車の連結装置10が設置されている。
【0020】
この台車の連結装置10は、図2〜図5に示すように、一方の台車6の後端部に設けられ、連結相手の他方の台車6に向かって突出し軸周りに回転可能な連結軸12と、この連結軸12の先端(台車の前後方向における後端)に設けられ、連結軸12の周面から外方に突出する一対の突起部13と、他方の台車6の前端部に設けられ、突起部13が挿通されて係合可能な長穴14が形成されたブラケット15と、連結軸12を軸周りに回転させて突起部13を長穴14に挿通可能な第1の回転位置、突起部13を長穴14に係合可能な第2の回転位置に切り替え操作可能な操作ハンドル(操作部)16とを具備している。
【0021】
連結軸12は、台車6の車幅方向Wにおける中央で台車6の前後方向に延在し、軸受けによって回転可能に台車6のフレーム17に支持されている。また、連結軸12には、第1のかさ歯車18が設置され、操作ハンドル16による操作に連動して、連結軸12が軸周りに回転され、第1の回転位置及び第2の回転位置に切り替えられる。
【0022】
突起部13は、図3に示すように、連結軸12の軸線方向(台車の前後方向)Lに直交する方向に突出し、長穴14に挿通可能な第1の回転位置において台車6の車幅方向Wに突出し、図4に示すように、長穴14に係合可能な第2の回転位置において台車6の車高方向Hに突出している。
【0023】
また、突起部13の第2の回転位置における車高方向Hに直交する断面形状は、図6に示すように、長穴14の周縁部分との接触位置において円弧状の周面13aを有している。この突起部13の前端側(図示右側)の周面13aがブラケット15との接触面を成している。
【0024】
ブラケット15は、台車6の車幅方向Wの中央に配置され、図3〜図6に示すように、台車6のフレーム17に固定され台車6の車幅方向Wに延在する固定板15aと、この固定板から前方に突出する一対の側面板15bと、この一対の側面板15bの前端部に固定され台車6の車幅方向Wに延在する正面板15cとを備えている。この正面板15cの正面(前面)に矩形状の長穴14が開口されている。
【0025】
この長穴14は、一方の台車6に臨むように形成され、長穴14の長径が台車6の車幅方向Wに延在している。また、長穴14は、連結軸12の軸線L上に配置されている。そして、長穴14を囲繞する周縁部分に、台車6,6同士を連結した際に突起部13と接触する接触面が形成され、この接触面は突起部13の周面に対応する曲面とされている。
【0026】
ここで、本実施形態の台車の連結装置10は、連結軸12を軸周りに回転させる操作ハンドル16が、台車6の側部に設置され、作業員が台車6の車幅方向Wの外側から操作ハンドル16を操作することで、連結軸12を軸周りに回転させて突起部13を第1の回転位置及び第2の回転位置に切り替え可能な構成とされている。
【0027】
操作ハンドル16は、本体ロッド16aを有し、図5に示すように、本体ロッド16aの一方の端部が、車幅方向Wに延在する伝達軸19の車幅方向の外側の端部に連結されている。本体ロッド16aの他方の端部には、車幅方向の外側に突出するつまみ16bが設けられ、操作ハンドル16は、伝達軸19の軸周りに揺動可能な構成とされている。また、操作ハンドル16には、つまみ16bと反対方向(車幅方向の内側)に突出し操作ハンドル16の位置を固定するための固定ピン16cと、この固定ピン16cを車幅方向Wの内側へ付勢するためのコイルバネ16dとが、設けられている。固定ピン16cは、本体ロッド16aに形成された開口部を貫通して、つまみ16bと連結されている。つまみ16bを外方に引くことで、固定ピン16cを軸方向に移動させることができ、つまみ16bを放すことで、固定ピン16cをコイルバネ16dによって元の位置に復帰させることができる。後述する凹部21a,21bに固定ピン16cを挿入することで、操作ハンドル16の位置を固定することができる。
【0028】
伝達軸19は、台車6のフレーム17に固定された軸受けによって軸周りに回転可能に支持されている。この伝達軸19は、台車6の側部から車幅方向Wの中央まで延在し、中央側の端部に第1のかさ歯車18と噛み合う第2のかさ歯車20とが設置されている。伝達軸19を回転させることで、連結軸12を回転させて、突起部13の回転位置を切替えることができる。操作ハンドル16が台車6の前後方向(軸線方向L)に延在する状態となると、突起部13が車幅方向Wに延在する第1の回転位置となり、操作ハンドル16が台車6の車高方向Hに延在する状態となると、突起部13が車高方向Hに延在する第2の回転位置となるように構成されている。
【0029】
また、台車6のフレーム17には、図2、図4及び図5に示すように、操作ハンドル16の位置を固定するための位置固定部材21が設置され、この位置固定部材21には、操作ハンドル16が台車6の前後方向に延在する位置において固定ピン16cを挿入することが可能な凹部21a、操作ハンドル16が車高方向Hに延在する位置において固定ピン16cを挿入することができる凹部21bが各々形成されている。これらの凹部21a,21bに固定ピン16cを挿入することで、操作ハンドル16の位置を固定することが可能となり、凹部21aに固定ピン16cを挿入させて突起部13を第1の回転位置に維持することができ、凹部21bに固定ピン16cを挿入させて突起部13を第2の回転位置に維持することができる。
【0030】
また、バッテリー車11の前面にも、台車6のブラケット15と同様なブラケットが設置されている。
【0031】
次に、このように構成された台車の連結装置10を備えた台車6を用いて、台車6の切り離し、連結する方法について説明する。ここでは、図1に示すように、ターンテーブル8を用いて台車6の向きを直角に変える場合について説明する。先ず、互いに連結された台車6及びバッテリー車11をターンテーブル8の直前まで移動させる。次に、図4に示すように、台車6の側部に設置された操作ハンドル16を操作して、突起部13を第2の回転位置(図4では、仮想線で示されている。)から第1の回転位置(図4では、実線で示されている。)に切り替える。これにより、突起部13を長穴14に挿通可能な位置する。そして、前方の台車6を移動させて、台車6同士を切り離す。このとき、作業員は台車6の側部に設けられた操作レバー16を操作して、台車6同士を切り離すことができるため、従前のように作業員が車幅方向Wにおける中央に行って作業する必要がない。
【0032】
次に、切り離された先頭の台車6をターンテーブル8に配置して、旋回させる。そして、台車6をターンテーブル8上から移動させる。
【0033】
同様に、2台目及び3台目の台車6、バッテリー車11を互いに切り離し、ターンテーブル8を用いて、台車6及びバッテリー車11を旋回させる。
【0034】
次に、複数の台車6、バッテリー車11を再び連結させる。先ず、旋回された台車6同士を接近させる。このとき、突起部13は、第1の回転位置に設定されたままであるため、そのまま、突起部13を長穴14に挿通させる。次に、台車6の側部に設置された操作ハンドル16を操作して、突起部13を第1の回転位置から第2の回転位置に切り替える。突起部13は、ブラケット15の正面板15cの背面で、車高方向Hに延在した状態となる。これにより、突起部13は、長穴14の周縁部分に係止されて、台車6,6同士は連結状態となる。このとき、作業員は台車6の側部に設けられた操作ハンドル16を操作して、台車6,6同士を連結させることができるため、従前のように作業員が車幅方向における中央に行って作業する必要がない。そして、同様に、2台目及び3台目の台車6、バッテリー車11を互いに連結させる。
【0035】
このような台車の連結装置10では、一方の台車6に設けられ、他方の台車6に向かって突出し軸周りに回転可能な連結軸12を備え、この連結軸12には、連結軸12の周面から突出する突起部13が形成されている。一方の台車6の側部に設けられた操作ハンドル16を操作して連結軸12を回転させ、突起部13を他方の台車6のブラケット15に形成された長穴14に挿通可能とする第1の回転位置、突起部13を長穴14に係合可能とする第2の回転位置に切り替えることができる。作業員が台車の連結、切り離しのために、連結部材を固定するための固定ピンの抜差し作業を行う必要がなく、作業が簡素化されている。特に、ターンテーブル8を用い台車6を旋回させる場合にあっては、台車6の切り離し作業、連結作業の頻度が多くなるため、特に有効である。
【0036】
また、従前のように作業員が車幅方向における中央に行って作業する必要がなくなるため、作業時間の短縮化を図ることができる。また、作業員が台車間に入って作業する必要がないため、作業員が台車6に挟まれる虞がなく、安全性の向上が図られている。
【0037】
また、台車6の車幅方向Wに延在し、軸周りに回転可能な伝達軸19と、伝達軸19に設けられ伝達軸19と共に軸周りに回転可能な第1のかさ歯車18と、第1のかさ歯車18の回転に応じて連結軸12を軸周りに回転させる第2のかさ歯車20と、を備え、操作部として、伝達軸19の車幅方向Wにおける外側の端部に連結され、伝達軸19を軸周りに回転させる操作ハンドル16を有している。これにより、簡素な構造で台車6,6同士を連結させることができる。
【0038】
また、連結軸12の周面から相反する方向に突出する一対の突起部13を備える構成であるため、確実に台車6,6同士を連結することができる。
【0039】
また、突起部13は、第2の回転位置において車高方向Hに突出し、突起部13の水平方向の断面形状は、長穴14の周縁部分との接触位置において円弧状の周面13aを有している。これにより、水平方向における台車6間の首振り動作が良好に行われ、レール7のカーブに合わせて複数の台車6を滑らかに走行させることができる。
【0040】
また、長穴14は、長穴14の長径が車幅方向Wに延びるように形成されている。これにより、第2の回転位置において突起部13を車高方向Hに突出させて、長穴14に確実に係合させることができる。
【0041】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態において、長穴14が形成されたブラケット15を台車6に設置しているが、台車6の車体フレーム17に直接長穴14を形成してもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、台車6の前端側にブラケット15を設置し、台車6の後端側に連結軸12を設置しているが、台車6の前端側に連結軸を設置し、台車6の後端側にブラケットを設置しても良い。
【0043】
また、上記実施形態では、ターンテーブル8をシールド機(親機)2内に設置しているが、ターンテーブル8をシールド機2内に設置しなくても良い。例えば、メイントンネル3と分岐トンネル4との分岐点にターンテーブル8を配置させた状態で、シールド機2によってメイントンネル3の掘進を継続させても良い。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施形態に係る台車の連結装置を備えた台車が走行するトンネル内を示す平面図である。
【図2】図1中の台車を示す側面図である。
【図3】図1中の台車の連結装置を示す斜視図である。
【図4】図3に示す台車の連結装置の側面図である。
【図5】図4に示す台車の連結装置の断面図である。
【図6】図4のVI−VI矢視図である。
【符号の説明】
【0045】
6…台車
10…台車の連結装置
12…連結軸
13…突起部
13a…円弧状の周面
14…長穴
16…操作ハンドル(操作部)
18…第1のかさ歯車
19…伝達軸
20…第2のかさ歯車
L…連結軸の軸線方向
H…車高方向
W…車幅方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
進行方向に隣接する台車同士を連結する台車の連結装置において、
一方の前記台車に設けられ、他方の前記台車に向かって突出する回転可能な連結軸と、
前記連結軸の周面から突出し、前記他方の台車に設けられ前記連結軸の軸線上に形成された長穴に挿通されて前記長穴に係合可能とされた突起部と、
前記連結軸を回転させて、前記突起部を前記長穴に挿通可能な第1の回転位置、及び前記突起部を前記長穴に係合可能な第2の回転位置に切り替え操作可能な操作部と、を備え、
前記操作部は、前記一方の台車の側部に設置されていることを特徴とする台車の連結装置。
【請求項2】
前記一方の台車の車幅方向に延在し回転可能な伝達軸と、
前記伝達軸に設けられ前記伝達軸と共に軸周りに回転可能な第1のかさ歯車と、
前記第1のかさ歯車の回転に応じて前記連結軸を軸周りに回転させる第2のかさ歯車と、を備え、
前記操作部として、前記伝達軸の前記車幅方向における外側の端部に連結され、前記伝達軸を軸周りに回転させる操作ハンドルを有することを特徴とする請求項1記載の台車の連結装置。
【請求項3】
前記連結軸の周面から相反する方向に突出する一対の前記突起部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の台車の連結装置。
【請求項4】
前記突起部は、前記第2の回転位置において前記一方の台車の車高方向に突出し、
前記突起部の前記第2の回転位置における前記車高方向に直交する断面形状は、前記長穴の周縁部分との接触位置において円弧状の周面を有していることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の台車の連結装置。
【請求項5】
前記長穴は、前記長穴の長径が前記他方の台車の車幅方向に延びるように形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の台車の連結装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−189064(P2008−189064A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−23382(P2007−23382)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(000001373)鹿島建設株式会社 (1,387)
【出願人】(391004791)カジマメカトロエンジニアリング株式会社 (13)