台車を利用した搬送装置
【課題】低床化を図ることができ、設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大することがなく、製造コストを低減することができ、直進経路から直交経路への切り換えが容易な台車を利用した搬送装置を提供する。
【解決手段】前後方向に長い受動面Aが形成され、前後左右のキャスター4,4,…が取り付けられた、被搬送物Wを支持する台車本体1、台車本体1の前後の垂直軸V1,V2まわりに回動可能に取り付けられ、直進経路搬送状態で前後方向に長い受動面Aに連続する受動面B,Cが形成された前方連結体2及び後方連結体3、垂直軸V1,V2の下方並びに前方連結体2及び後方連結体3の前後端部下方に取り付けられた水平ローラ7A,7B,8A,8B、これらの水平ローラが係合するガイドレールSR、受動面A,B,Cに摩擦ローラ5Aを圧接させて台車本体1を駆動する摩擦ローラ式駆動装置5を備えた。
【解決手段】前後方向に長い受動面Aが形成され、前後左右のキャスター4,4,…が取り付けられた、被搬送物Wを支持する台車本体1、台車本体1の前後の垂直軸V1,V2まわりに回動可能に取り付けられ、直進経路搬送状態で前後方向に長い受動面Aに連続する受動面B,Cが形成された前方連結体2及び後方連結体3、垂直軸V1,V2の下方並びに前方連結体2及び後方連結体3の前後端部下方に取り付けられた水平ローラ7A,7B,8A,8B、これらの水平ローラが係合するガイドレールSR、受動面A,B,Cに摩擦ローラ5Aを圧接させて台車本体1を駆動する摩擦ローラ式駆動装置5を備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被搬送物を支持する非自走式の台車を利用した搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車ボディ等の大形被搬送物の搬送に適した搬送装置として、被搬送物の支持部が設けられた中間部フレーム体の前後に前部フレーム体及び後部フレーム体を連結し、これらの連結部及び前後端部に、ガイドレールに係合する垂直ローラ及び水平ローラを有するトロリ形式の被案内装置を装着して被搬送物を支持する移動体とし、前記被案内装置を介して前記移動体をガイドレールにより支持しながら、前記フレーム体の側面を摩擦式駆動装置により駆動して搬送するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、装置全体の高さを低く抑えるために、少なくとも左右対をなす車輪が取り付けられた被搬送物支持台の左右一側辺に外側へ張り出す正面形状が倒立L字形の立ち上がり部分を設け、この立ち上がり部分の下側空間に、前記トロリ形式の被案内装置及びフレーム体(ロードバー)並びにガイドレールを備えるようにしたものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−253340号公報
【特許文献2】特開2003−191840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の大形被搬送物の搬送に適した搬送装置では、被搬送物を支持する非自走式のキャリア(連結体、被搬送物支持台及び駆動用走行体)の前部フレーム体及び後部フレーム体と中間部フレーム体との前後の連結部並びに前部フレーム体の前端部及び後部フレーム体の後端部にトロリ形式の被案内装置を取り付けており、トロリ形式の被案内装置の垂直ローラ及び水平ローラが係合するガイドレール(例えば、開放部を相対向させた左右一対のチャンネル状のもの)及びそれを支持するヨーク(機枠、ブラケット)等が大形化するとともに、それらの形状及び構造が比較的複雑なものになっているため、コストが増大している。
また、トロリ形式の被案内装置並びにガイドレール及びヨーク等が大きいことから、低床化を図るためには、特許文献2のように被搬送物支持レベルを駆動用走行体よりも低くした被搬送物支持台に対し、その左右一側辺に前記立ち上がり部分を設けて駆動用走行体に連結する必要があるため、その分のコストがさらに増大するとともに、被搬送物支持レベルを低くする代わりに、設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大してしまう。
さらに、トロリ形式の被案内装置の垂直ローラ及び水平ローラがガイドレールに係合した状態で搬送されるため、直進経路から直交経路への切り換えが困難である。
【0005】
そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、低床化を図ることができる台車を利用した構成でありながら、設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大することがないとともに製造コストを低減することができ、直進経路から直交経路への切り換えを容易に行え、しかも水平カーブ経路も搬送することができる、台車を利用した搬送装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る台車を利用した搬送装置は、前記課題解決のために、前後方向に長く略垂直な受動面が形成され、キャスターが前後左右に取り付けられた、被搬送物を支持する台車本体と、該台車本体の前後の垂直軸まわりに回動可能に取り付けられ、直進経路搬送状態で前後方向に長く略垂直な、前記台車本体の受動面に連続する受動面がそれぞれ形成された前方連結体及び後方連結体と、前記垂直軸の下方並びに前記前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に取り付けられた水平ローラと、搬送経路に沿って設置された、前記水平ローラに係合するガイドレールと、前記受動面に摩擦ローラを圧接させて前記台車本体を駆動する摩擦ローラ式駆動装置とを備えたことを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、キャスターを前後左右に備えた台車本体により被搬送物を支持しているため、被搬送物支持レベルを低くした低床化を図ることができる。
その上、台車本体の前後の垂直軸の下方並びに前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に取り付けられた水平ローラを、これらに係合するガイドレールによりガイドする構成であることから、ガイドレールを例えば開放部を上方に向けたチャンネル材のような簡素な構成にすることができるとともに、ガイドレールを支持するヨークも簡素化できるため、設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大することがないとともに製造コストを低減することができる。
その上さらに、開放部を相対向させた左右一対のチャンネル状のガイドレールにトロリ形式の被案内装置の垂直ローラ及び水平ローラを係合させるような構成ではなく、例えば上方を開放したチェンネル状のガイドレールに対して水平ローラを上方から係合させる構成であるため、直進経路から直交経路への切り換えを容易に行え、しかも水平カーブ経路も搬送することができる。
【0008】
ここで、前記台車本体の受動面が前記キャスターよりも左右方向外方にあると好ましい。
このような構成によれば、トロリ形式の被案内装置がないとともに、受動面や該受動面に摩擦ローラを圧接させる摩擦ローラ式駆動装置を台車本体の下側からなくすことができるため、さらに低床化を図ることができる。
【0009】
また、前記キャスターが旋回キャスターであり、前記前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ前記垂直軸まわりに90°回動させた状態で、前記水平ローラに係合する横行用ガイドレールと、前記前方連結体及び後方連結体の受動面の少なくともどちらかに摩擦ローラを圧接させて前記台車本体を前記横行用ガイドレールに沿う方向に駆動する横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置とを備えてなると好ましい。
このような構成によれば、前方連結体の前端部下方及び後方連結体の後端部下方の水平ローラを操作することにより、前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ垂直軸まわりに90°回動させて略平行にすることが容易であり、この状態で台車本体を横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置により駆動して横行用ガイドレールに沿う方向に移動させる際に、キャスターが旋回キャスターであることから、この移動方向に合うように車輪の向きが変わるため、直進経路から直交経路へ切り換えて横行移動させる際の動作を円滑に行うことができる。
よって、前方連結体及び後方連結体を回動させて横行移動を可能にしながら、台車と前後方向に長く左右方向に短い被搬送物を直交経路(横行ライン)に沿って逐次ストレージすることができるため、スペース効率が高いストレージが可能になる。
【0010】
さらに、前記前方連結体及び後方連結体の少なくともどちらかを長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成し、前記中間部の垂直軸の下方に前記ガイドレールに係合する中間部水平ローラを取り付けてなると好ましい。
このような構成によれば、前方連結体の前端部下方及び後方連結体の後端部下方の水平ローラと中間部水平ローラを操作することにより、前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ垂直軸まわりに90°回動させて略平行にするとともに、さらに前方連結体の前端部下方又は後方連結体の後端部下方の水平ローラを操作して前方連結体の前端部又は後方連結体の後端部を前記中間部の垂直軸(中間部水平ローラ)まわりに屈曲させることが容易であり、この状態で台車本体を横行用ガイドレールに沿う方向に横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置により駆動する際に、キャスターが旋回キャスターであることから、この駆動方向に合うように車輪の向きが変わるため、横行駆動の際の動作を円滑に行うことができる。
よって、横行移動を容易かつ円滑に行いながら、前方連結体及び後方連結体を回動させるととともに長手方向の中間部で折り曲げて横行移動方向の長さを短くした台車を、横行ラインに沿って逐次ストレージすることができるため、さらにスペース効率が高いストレージが可能になる。
【0011】
さらにまた、前記前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に前記ガイドレールの上面に当接する垂れ止め手段を設けてなると好ましい。
このような構成によれば、台車本体の前後の垂直軸やその外嵌部材の磨耗等の経年変化により前記垂直軸まわりにガタが発生しても、垂れ止め手段により前方連結体及び後方連結体の垂れ下がりが抑制されることから、前方連結体の前端部下方及び後方連結体の後端部下方の水平ローラがガイドレールの上面に接触して動作が重くなったり引っ掛かったりすることがないため、搬送装置の信頼性を長期間にわたって維持することができる。
【0012】
また、前記前方連結体及び後方連結体の少なくともどちらかを長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成し、前記中間部の垂直軸の下方に前記ガイドレールに係合する中間部水平ローラを取り付け、前記前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ前記台車本体の前後の垂直軸まわりに90°回動させるとともに、前記前方連結体の前端部及び前記後方連結体の後端部の少なくともどちらかを前記中間部の垂直軸まわりに屈曲させた状態として、前記前方連結体及び後方連結体を前記台車本体に固定し、前記台車本体並びに前記前方連結体及び後方連結体を作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車に搭載して搬送すると好ましい。
このような構成によれば、前方連結体及び後方連結体を折り曲げて台車本体に固定してコンパクトにした状態の台車を作業者が乗ることができるパレットを備えた台車に搭載して作業を行うことができるとともに、作業者が被搬送物に対して作業をする際に前方連結体及び後方連結体が邪魔になることがなく、このように作業者が乗ることができるパレットを備えた台車に搭載して作業を行うように構成することにより、工程間の空台車搬送ライン(レール)が不要になる。従来は作業工程の入口で搬送台車から被搬送物のみを作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車に搭載し、被搬送物を降ろして空になった搬送台車を組立工程とは別の空台車搬送ライン(レール)により作業工程の出口まで搬送して待機させる必要があったが、本発明の構成により、前記空台車搬送ラインが不要となるため、製造コストの低減化及び省スペース化を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明に係る台車を利用した搬送装置によれば、キャスターを前後左右に備えた台車本体により被搬送物を支持しているため低床化を図ることができ、水平ローラを下方から係合するガイドレールによりガイドする構成であることからガイドレール及びヨークを簡素化できるため設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大することがないとともに製造コストを低減することができ、水平ローラが上方からガイドレールに係合する構成であるため直進経路から直交経路への切り換えを容易に行え、しかも水平カーブ経路も搬送することができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る台車を利用した搬送装置を示す平面図であり直進経路搬送状態を示している。
【図2】同じく正面図である。
【図3】前方から見た縦断面図である。
【図4】要部を拡大して示す前方から見た縦断面図である。
【図5】垂れ止め手段を示しており、(a)は前方から見た縦断面図、(b)は要部を拡大して示す正面図である。
【図6】前方連結体及び後方連結体を垂直軸まわりに90°回動させて直交経路を搬送している状態を示す平面図である。
【図7】前方連結体及び後方連結体をさらに中間部で垂直軸まわりに90°回動させて直交経路を搬送している状態を示す平面図である。
【図8】台車を作業者が乗ることができるパレットを備えた台車に搭載した例を示す平面図である。
【図9】同じく正面図である。
【図10】カーブ経路を含む搬送経路の例を示す平面図である。
【図11】前方連結体のみを長手方向の中間部の支軸まわりに屈曲可能に構成した例を示す平面図である。
【図12】受動面が左右のキャスターの中央部に位置するように構成した例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。
また、本明細書においては、台車本体1(被搬送物W)が直進方向(図中矢印S参照。)に沿って搬送されている状態(直進経路搬送状態)で、その前側(下流側)を前、後側(上流側)を後とし、左右は前方に向かっていうものとし、左方から見た図を正面図とする。
【0016】
図1〜図4に示すように、本発明の実施の形態に係る台車を利用した搬送装置は、前後方向に長く略垂直な受動面Aが左側面に形成され、床面FL上を転動する車輪を備えたキャスター4が前後左右に取り付けられ、受部材1A,1Bにより前後方向に長く左右方向に短い被搬送物Wを支持する台車本体1、台車本体1の前後の支軸(垂直軸)V1,V2まわりに回動可能に取り付けられ、直進経路搬送状態で前後方向に長く略垂直な、台車本体1の受動面Aに連続する受動面B,Cが左側面にそれぞれ形成されたロッド状の前方連結体2及び後方連結体3、支軸V1,V2の下方に取り付けられた水平ローラ7A,7B、前方連結体2の前端部支軸(垂直軸)V3の下方及び後方連結体3の後端部支軸(垂直軸)V4の下方に取り付けられた水平ローラ8A,8B、搬送経路に沿って設置された、水平ローラ7A,7B,8A,8Bに下方から係合するガイドレールSR、受動面A,B,Cに摩擦ローラ5Aを圧接させて台車本体1を駆動する摩擦ローラ式駆動装置5等からなる。
【0017】
ここで、台車本体1の受動面Aは、キャスター4,4,…よりも左方(左右方向外方)に位置しており、したがって直進経路搬送状態では前方連結体2及び後方連結体3の受動面B,Cもキャスター4,4,…よりも左方に位置する。
また、キャスター4は、旋回キャスター(自在キャスター)であり、旋回部が自由に旋回するため車輪が垂直軸まわりに回転するが、搬送経路の形状によっては全部又は一部を固定キャスターとしてもよい。
なお、キャスター4を旋回キャスターにすることにより、後述する直進経路から直交経路への切り換えが可能になるとともに、図10に示すようにカーブ経路等を走行する際における動作が円滑になる。
さらに、ガイドレールSRは、図3及び図4に示すように床面FLに固定されたヨークY,Y,…により支持されており、上方を開放したチャンネル状断面の鋼材としているが、L型のアングル状断面の鋼材等としてもよい。ガイドレールSRをアングル状断面の鋼材とした場合には、水平ローラ7A,7B,8A,8Bの左右両側にガイドレールを設ければよい。
【0018】
図1及び図2に示すように、前後方向に長いロッド状の前方連結体2は、長手方向の中間部の支軸(垂直軸)V5まわりに屈曲可能であり、第1前方連結体2A及び第2前方連結体2Bにより構成され、前後方向に長いロッド状の後方連結体3は、長手方向の中間部の支軸(垂直軸)V6まわりに屈曲可能であり、第1後方連結体3A及び第2後方連結体3Bにより構成される。
また、支軸V5,V6の下方には中間部水平ローラ9A,9Bが取り付けられており、中間部水平ローラ9A,9Bにはその下方からガイドレールSRが係合する。
なお、ガイドレールの記載を省略して示した図11のように前方連結体2のみを長手方向の中間部の支軸V5まわりに屈曲可能に構成してもよく、あるいは後方連結体3のみを長手方向の中間部の支軸V6まわりに屈曲可能に構成してもよい。すなわち、前方連結体2及び後方連結体3の少なくともどちらか(少なくとも一方)を長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成することができる。
【0019】
図5に示すように、前方連結体2の前端部下方及び後方連結体3の後端部下方、すなわち水平ローラ8Aの後方及び水平ローラ8Bの前方には、ガイドレールSRの上面に当接する垂れ止め手段である垂直ローラ10A,10Bが取り付けられているため、台車本体1の前後の支軸V1,V2やその外嵌部材の磨耗等の経年変化により前記支軸まわりにガタが発生しても、垂直ローラ10A,10Bにより前方連結体2及び後方連結体3の垂れ下がりが抑制されることから、前方連結体2の前端部下方及び後方連結体3の後端部下方の水平ローラ8A,8BがガイドレールSRの上面に接触して動作が重くなったり引っ掛かったりすることがないため、搬送装置の信頼性を長期間にわたって維持することができる。
なお、垂れ止め手段は、垂直ローラ10A,10Bに限定されるものではなく、摺動性の高いナイロン等の合成樹脂等を用いてもよく、さらに中間部水平ローラ9A,9Bの近傍にも垂れ止め手段を取り付けるようにしてもよい。
【0020】
図1及び図6に示すように、前方連結体2前端部の支軸V3下方の水平ローラ8A及び後方連結体3後端部の支軸V4下方の水平ローラ8Bを操作することにより、前方連結体2及び後方連結体3を台車本体1の前後の支軸V1,V2まわりに右方へ90°回動させ、図6に示すように、支軸V1,V5,V3の下方の水平ローラ7A,9A,8A及び支軸V2,V6,V4の下方の水平ローラ7B,9B,8Bを、それらの下方から係合する横行用ガイドレールTR,TRによりガイドしながら、前方連結体2及び後方連結体3の受動面B,Cの少なくともどちらかに横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置6の摩擦ローラ6Aを圧接させることにより、台車本体1を横行用ガイドレールTRに沿う横行方向(図6中の矢印T参照。)へ駆動することができる。
なお、図示しないロック機構により前方連結体2と後方連結体3を台車本体1に対して回動しないように規制した場合には、ガイドレールTRは、横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置6により駆動される受動面B側又は受動面C側のみ(図6の例では受動面C側のみ)に敷設するようにしてもよい。
また、前方連結体2及び後方連結体3を台車本体1の前後の支軸V1,V2まわりに回動させる際には、その位置で台車本体1を停止させて位置決めを行い、ガイドレールSR及び横行用ガイドレールTRの垂直壁を水平ローラ8A,8B,9A,9Bと干渉しないように切り欠いておき、プッシャや水平ローラを係合させる可動レール等のアクチュエータを用いるか、あるいは人手により図6に示す状態にすることができる。
【0021】
このような構成によれば、前方連結体2前端部の支軸V3下方の水平ローラ8A及び後方連結体3後端部の支軸V4下方の水平ローラ8Bを操作することにより、前方連結体2及び後方連結体3を左右どちらか同方向へ垂直軸まわりに90°回動させて略平行にすることが容易であり、この状態で台車本体1を横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置6により駆動して横行用ガイドレールTRに沿う方向に移動させる際に、キャスター4,4,…が旋回キャスターであることから、この移動方向に合うように車輪の向きが変わるため、直進経路から直交経路へ切り換えて横行移動させる際の動作を円滑に行うことができる。
よって、前方連結体2及び後方連結体3を回動させて横行移動を可能にしながら、台車と前後方向に長く左右方向に短い被搬送物Wを直交経路(横行ライン)に沿って逐次ストレージすることができるため、スペース効率が高いストレージが可能になる。
【0022】
さらに、図6に示す状態から、前方連結体2の支軸V3下方の水平ローラ8A及び後方連結体3の支軸V4下方の水平ローラ8Bを操作して、図7に示すように、第2前方連結体2B及び第2後方連結体3Bを、支軸V5,V6まわりに前後方向の内方へ90°回動させた形態にすることもでき、このような形態のままで、例えば後方連結体3の受動面Cに横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置6の摩擦ローラ6Aを圧接させることにより、台車本体1を駆動して横行用ガイドレールTRに沿う方向(図6中の矢印T参照。)へ移動させてもよい。
このような構成によれば、前方連結体2及び後方連結体3を回動させて横行移動を可能にしながら、前方連結体2及び後方連結体3を折り曲げることにより台車の左右方向の長さが短くなるため、前後方向に長く左右方向に短い被搬送物Wを載せた台車や被搬送物Wを降ろして空になった台車を直交経路(横行ライン)に沿って逐次ストレージすることができるため、さらにスペース効率が高いストレージが可能になる。
【0023】
さらにまた、図7のように前方連結体2及び後方連結体3を折り曲げて台車本体1に固定してコンパクトにした状態では、図8及び図9に示す作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車Dの例えば昇降台Eに搭載して作業を行うことができるとともに、作業者が被搬送物Wに対して作業をする際に前方連結体2及び後方連結体3が邪魔になることがなく、このように作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車Dに搭載して作業を行うように構成することにより、工程間の空台車搬送ライン(レール)が不要になる。従来は作業工程の入口で搬送台車から被搬送物Wのみを作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車Dに搭載し、被搬送物Wを降ろして空になった搬送台車を組立工程とは別の空台車搬送ライン(レール)により作業工程の出口まで搬送して待機させる必要があったが、本発明の構成により、前記空台車搬送ラインが不要となるため、製造コストの低減化及び省スペース化を図ることができる。
【0024】
以上のような構成によれば、前後左右のキャスター4,4,…を備えた台車本体1により被搬送物Wを支持しているため、被搬送物Wの支持レベルを低くした低床化を図ることができる。
また、台車本体の受動面Aがキャスター4,4,…よりも左右方向外方にあり、直進経路及び直交経路等の搬送状態において、台車本体1の受動面A並びに前方連結体2及び後方連結体3の受動面B,Cがキャスター4,4,…よりも搬送方向に直交する水平方向の外方にあるため、トロリ形式の被案内装置がないとともに、受動面A,B,Cや受動面A,B,Cに摩擦ローラ5A,6Aを圧接させる摩擦ローラ式駆動装置5,6を台車本体1の下側からなくすことができるため、さらに低床化を図ることができる。
【0025】
さらに、台車本体1前後の支軸V1,V2下方の水平ローラ7A,7B、前方連結体2前端部の支軸V3及び後方連結体3後端部の支軸V4下方の水平ローラ8A,8B、並びに、前方連結体2及び後方連結体3中間部の支軸V5,V6下方の中間部水平ローラ9A,9Bを、これらに係合するガイドレールSR又は横行用ガイドレールTRによりガイドする構成であることから、ガイドレールSR,TRを例えば開放部を上方に向けたチャンネル材のような簡素な構成にすることができるとともに、ガイドレールSR,TRを支持するヨークY,Y,…も簡素化できるため、設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大することがないとともに製造コストを低減することができる。
さらにまた、開放部を相対向させた左右一対のチャンネル状のガイドレールにトロリ形式の被案内装置の垂直ローラ及び水平ローラを係合させるような構成ではなく、例えば上方を開放したチェンネル状のガイドレールSR,TRに対して水平ローラ7A,7B,8A,8B,9A,9Bを上方から係合させる構成であるため、直進経路から直交経路への切り換えを容易に行え、しかも水平カーブ経路も搬送することができる。
【0026】
以上の説明においては、台車本体1の前後左右に取り付けられたキャスター4,4,…の車輪が床面FL上を転動する構成を示したが、キャスター4,4,…の車輪が床面FL上に敷設した走行面上を転動する構成であってもよい。
また、台車本体1の受動面Aがキャスター4,4,…よりも左方(左右方向外方)に位置する場合を示したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、受動面Aをキャスター4,4,…よりも右方(左右方向外方)に位置させてもよく、あるいは、受動面Aを左右のキャスター4,4の間、例えば図12に示すように中央部に位置させてもよい。なお、図12ではガイドレールSR,TRの記載を省略している。
さらに、前方連結体2を第1前方連結体2A及び第2前方連結体2Bにより構成して支軸V5まわりに屈曲可能にし、後方連結体3を第1後方連結体3A及び第2後方連結体3Bにより構成して支軸V6まわりに屈曲可能にした構成を示したが、前方連結体2及び後方連結体3をそれぞれ一体のロッド状のものとして屈曲しない構成にしてもよい。
【符号の説明】
【0027】
A,B,C 受動面
D 作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車
E 昇降台
FL 床面
S 直進方向
SR ガイドレール
T 横行方向
TR 横行用ガイドレール
V1,V2,V3,V4,V5,V6 支軸(垂直軸)
Y ヨーク
W 被搬送物
1 台車本体
1A,1B 受部材
2 前方連結体
2A 第1前方連結体
2B 第2前方連結体
3 後方連結体
3A 第1後方連結体
3B 第2後方連結体
4 キャスター
5 摩擦ローラ式駆動装置
5A 摩擦ローラ
6 横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置
6A 摩擦ローラ
7A,7B,8A,8B 水平ローラ
9A,9B 中間部水平ローラ
10A,10B 垂直ローラ(垂れ止め手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、被搬送物を支持する非自走式の台車を利用した搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車ボディ等の大形被搬送物の搬送に適した搬送装置として、被搬送物の支持部が設けられた中間部フレーム体の前後に前部フレーム体及び後部フレーム体を連結し、これらの連結部及び前後端部に、ガイドレールに係合する垂直ローラ及び水平ローラを有するトロリ形式の被案内装置を装着して被搬送物を支持する移動体とし、前記被案内装置を介して前記移動体をガイドレールにより支持しながら、前記フレーム体の側面を摩擦式駆動装置により駆動して搬送するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、装置全体の高さを低く抑えるために、少なくとも左右対をなす車輪が取り付けられた被搬送物支持台の左右一側辺に外側へ張り出す正面形状が倒立L字形の立ち上がり部分を設け、この立ち上がり部分の下側空間に、前記トロリ形式の被案内装置及びフレーム体(ロードバー)並びにガイドレールを備えるようにしたものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−253340号公報
【特許文献2】特開2003−191840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の大形被搬送物の搬送に適した搬送装置では、被搬送物を支持する非自走式のキャリア(連結体、被搬送物支持台及び駆動用走行体)の前部フレーム体及び後部フレーム体と中間部フレーム体との前後の連結部並びに前部フレーム体の前端部及び後部フレーム体の後端部にトロリ形式の被案内装置を取り付けており、トロリ形式の被案内装置の垂直ローラ及び水平ローラが係合するガイドレール(例えば、開放部を相対向させた左右一対のチャンネル状のもの)及びそれを支持するヨーク(機枠、ブラケット)等が大形化するとともに、それらの形状及び構造が比較的複雑なものになっているため、コストが増大している。
また、トロリ形式の被案内装置並びにガイドレール及びヨーク等が大きいことから、低床化を図るためには、特許文献2のように被搬送物支持レベルを駆動用走行体よりも低くした被搬送物支持台に対し、その左右一側辺に前記立ち上がり部分を設けて駆動用走行体に連結する必要があるため、その分のコストがさらに増大するとともに、被搬送物支持レベルを低くする代わりに、設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大してしまう。
さらに、トロリ形式の被案内装置の垂直ローラ及び水平ローラがガイドレールに係合した状態で搬送されるため、直進経路から直交経路への切り換えが困難である。
【0005】
そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、低床化を図ることができる台車を利用した構成でありながら、設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大することがないとともに製造コストを低減することができ、直進経路から直交経路への切り換えを容易に行え、しかも水平カーブ経路も搬送することができる、台車を利用した搬送装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る台車を利用した搬送装置は、前記課題解決のために、前後方向に長く略垂直な受動面が形成され、キャスターが前後左右に取り付けられた、被搬送物を支持する台車本体と、該台車本体の前後の垂直軸まわりに回動可能に取り付けられ、直進経路搬送状態で前後方向に長く略垂直な、前記台車本体の受動面に連続する受動面がそれぞれ形成された前方連結体及び後方連結体と、前記垂直軸の下方並びに前記前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に取り付けられた水平ローラと、搬送経路に沿って設置された、前記水平ローラに係合するガイドレールと、前記受動面に摩擦ローラを圧接させて前記台車本体を駆動する摩擦ローラ式駆動装置とを備えたことを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、キャスターを前後左右に備えた台車本体により被搬送物を支持しているため、被搬送物支持レベルを低くした低床化を図ることができる。
その上、台車本体の前後の垂直軸の下方並びに前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に取り付けられた水平ローラを、これらに係合するガイドレールによりガイドする構成であることから、ガイドレールを例えば開放部を上方に向けたチャンネル材のような簡素な構成にすることができるとともに、ガイドレールを支持するヨークも簡素化できるため、設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大することがないとともに製造コストを低減することができる。
その上さらに、開放部を相対向させた左右一対のチャンネル状のガイドレールにトロリ形式の被案内装置の垂直ローラ及び水平ローラを係合させるような構成ではなく、例えば上方を開放したチェンネル状のガイドレールに対して水平ローラを上方から係合させる構成であるため、直進経路から直交経路への切り換えを容易に行え、しかも水平カーブ経路も搬送することができる。
【0008】
ここで、前記台車本体の受動面が前記キャスターよりも左右方向外方にあると好ましい。
このような構成によれば、トロリ形式の被案内装置がないとともに、受動面や該受動面に摩擦ローラを圧接させる摩擦ローラ式駆動装置を台車本体の下側からなくすことができるため、さらに低床化を図ることができる。
【0009】
また、前記キャスターが旋回キャスターであり、前記前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ前記垂直軸まわりに90°回動させた状態で、前記水平ローラに係合する横行用ガイドレールと、前記前方連結体及び後方連結体の受動面の少なくともどちらかに摩擦ローラを圧接させて前記台車本体を前記横行用ガイドレールに沿う方向に駆動する横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置とを備えてなると好ましい。
このような構成によれば、前方連結体の前端部下方及び後方連結体の後端部下方の水平ローラを操作することにより、前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ垂直軸まわりに90°回動させて略平行にすることが容易であり、この状態で台車本体を横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置により駆動して横行用ガイドレールに沿う方向に移動させる際に、キャスターが旋回キャスターであることから、この移動方向に合うように車輪の向きが変わるため、直進経路から直交経路へ切り換えて横行移動させる際の動作を円滑に行うことができる。
よって、前方連結体及び後方連結体を回動させて横行移動を可能にしながら、台車と前後方向に長く左右方向に短い被搬送物を直交経路(横行ライン)に沿って逐次ストレージすることができるため、スペース効率が高いストレージが可能になる。
【0010】
さらに、前記前方連結体及び後方連結体の少なくともどちらかを長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成し、前記中間部の垂直軸の下方に前記ガイドレールに係合する中間部水平ローラを取り付けてなると好ましい。
このような構成によれば、前方連結体の前端部下方及び後方連結体の後端部下方の水平ローラと中間部水平ローラを操作することにより、前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ垂直軸まわりに90°回動させて略平行にするとともに、さらに前方連結体の前端部下方又は後方連結体の後端部下方の水平ローラを操作して前方連結体の前端部又は後方連結体の後端部を前記中間部の垂直軸(中間部水平ローラ)まわりに屈曲させることが容易であり、この状態で台車本体を横行用ガイドレールに沿う方向に横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置により駆動する際に、キャスターが旋回キャスターであることから、この駆動方向に合うように車輪の向きが変わるため、横行駆動の際の動作を円滑に行うことができる。
よって、横行移動を容易かつ円滑に行いながら、前方連結体及び後方連結体を回動させるととともに長手方向の中間部で折り曲げて横行移動方向の長さを短くした台車を、横行ラインに沿って逐次ストレージすることができるため、さらにスペース効率が高いストレージが可能になる。
【0011】
さらにまた、前記前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に前記ガイドレールの上面に当接する垂れ止め手段を設けてなると好ましい。
このような構成によれば、台車本体の前後の垂直軸やその外嵌部材の磨耗等の経年変化により前記垂直軸まわりにガタが発生しても、垂れ止め手段により前方連結体及び後方連結体の垂れ下がりが抑制されることから、前方連結体の前端部下方及び後方連結体の後端部下方の水平ローラがガイドレールの上面に接触して動作が重くなったり引っ掛かったりすることがないため、搬送装置の信頼性を長期間にわたって維持することができる。
【0012】
また、前記前方連結体及び後方連結体の少なくともどちらかを長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成し、前記中間部の垂直軸の下方に前記ガイドレールに係合する中間部水平ローラを取り付け、前記前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ前記台車本体の前後の垂直軸まわりに90°回動させるとともに、前記前方連結体の前端部及び前記後方連結体の後端部の少なくともどちらかを前記中間部の垂直軸まわりに屈曲させた状態として、前記前方連結体及び後方連結体を前記台車本体に固定し、前記台車本体並びに前記前方連結体及び後方連結体を作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車に搭載して搬送すると好ましい。
このような構成によれば、前方連結体及び後方連結体を折り曲げて台車本体に固定してコンパクトにした状態の台車を作業者が乗ることができるパレットを備えた台車に搭載して作業を行うことができるとともに、作業者が被搬送物に対して作業をする際に前方連結体及び後方連結体が邪魔になることがなく、このように作業者が乗ることができるパレットを備えた台車に搭載して作業を行うように構成することにより、工程間の空台車搬送ライン(レール)が不要になる。従来は作業工程の入口で搬送台車から被搬送物のみを作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車に搭載し、被搬送物を降ろして空になった搬送台車を組立工程とは別の空台車搬送ライン(レール)により作業工程の出口まで搬送して待機させる必要があったが、本発明の構成により、前記空台車搬送ラインが不要となるため、製造コストの低減化及び省スペース化を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明に係る台車を利用した搬送装置によれば、キャスターを前後左右に備えた台車本体により被搬送物を支持しているため低床化を図ることができ、水平ローラを下方から係合するガイドレールによりガイドする構成であることからガイドレール及びヨークを簡素化できるため設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大することがないとともに製造コストを低減することができ、水平ローラが上方からガイドレールに係合する構成であるため直進経路から直交経路への切り換えを容易に行え、しかも水平カーブ経路も搬送することができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る台車を利用した搬送装置を示す平面図であり直進経路搬送状態を示している。
【図2】同じく正面図である。
【図3】前方から見た縦断面図である。
【図4】要部を拡大して示す前方から見た縦断面図である。
【図5】垂れ止め手段を示しており、(a)は前方から見た縦断面図、(b)は要部を拡大して示す正面図である。
【図6】前方連結体及び後方連結体を垂直軸まわりに90°回動させて直交経路を搬送している状態を示す平面図である。
【図7】前方連結体及び後方連結体をさらに中間部で垂直軸まわりに90°回動させて直交経路を搬送している状態を示す平面図である。
【図8】台車を作業者が乗ることができるパレットを備えた台車に搭載した例を示す平面図である。
【図9】同じく正面図である。
【図10】カーブ経路を含む搬送経路の例を示す平面図である。
【図11】前方連結体のみを長手方向の中間部の支軸まわりに屈曲可能に構成した例を示す平面図である。
【図12】受動面が左右のキャスターの中央部に位置するように構成した例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。
また、本明細書においては、台車本体1(被搬送物W)が直進方向(図中矢印S参照。)に沿って搬送されている状態(直進経路搬送状態)で、その前側(下流側)を前、後側(上流側)を後とし、左右は前方に向かっていうものとし、左方から見た図を正面図とする。
【0016】
図1〜図4に示すように、本発明の実施の形態に係る台車を利用した搬送装置は、前後方向に長く略垂直な受動面Aが左側面に形成され、床面FL上を転動する車輪を備えたキャスター4が前後左右に取り付けられ、受部材1A,1Bにより前後方向に長く左右方向に短い被搬送物Wを支持する台車本体1、台車本体1の前後の支軸(垂直軸)V1,V2まわりに回動可能に取り付けられ、直進経路搬送状態で前後方向に長く略垂直な、台車本体1の受動面Aに連続する受動面B,Cが左側面にそれぞれ形成されたロッド状の前方連結体2及び後方連結体3、支軸V1,V2の下方に取り付けられた水平ローラ7A,7B、前方連結体2の前端部支軸(垂直軸)V3の下方及び後方連結体3の後端部支軸(垂直軸)V4の下方に取り付けられた水平ローラ8A,8B、搬送経路に沿って設置された、水平ローラ7A,7B,8A,8Bに下方から係合するガイドレールSR、受動面A,B,Cに摩擦ローラ5Aを圧接させて台車本体1を駆動する摩擦ローラ式駆動装置5等からなる。
【0017】
ここで、台車本体1の受動面Aは、キャスター4,4,…よりも左方(左右方向外方)に位置しており、したがって直進経路搬送状態では前方連結体2及び後方連結体3の受動面B,Cもキャスター4,4,…よりも左方に位置する。
また、キャスター4は、旋回キャスター(自在キャスター)であり、旋回部が自由に旋回するため車輪が垂直軸まわりに回転するが、搬送経路の形状によっては全部又は一部を固定キャスターとしてもよい。
なお、キャスター4を旋回キャスターにすることにより、後述する直進経路から直交経路への切り換えが可能になるとともに、図10に示すようにカーブ経路等を走行する際における動作が円滑になる。
さらに、ガイドレールSRは、図3及び図4に示すように床面FLに固定されたヨークY,Y,…により支持されており、上方を開放したチャンネル状断面の鋼材としているが、L型のアングル状断面の鋼材等としてもよい。ガイドレールSRをアングル状断面の鋼材とした場合には、水平ローラ7A,7B,8A,8Bの左右両側にガイドレールを設ければよい。
【0018】
図1及び図2に示すように、前後方向に長いロッド状の前方連結体2は、長手方向の中間部の支軸(垂直軸)V5まわりに屈曲可能であり、第1前方連結体2A及び第2前方連結体2Bにより構成され、前後方向に長いロッド状の後方連結体3は、長手方向の中間部の支軸(垂直軸)V6まわりに屈曲可能であり、第1後方連結体3A及び第2後方連結体3Bにより構成される。
また、支軸V5,V6の下方には中間部水平ローラ9A,9Bが取り付けられており、中間部水平ローラ9A,9Bにはその下方からガイドレールSRが係合する。
なお、ガイドレールの記載を省略して示した図11のように前方連結体2のみを長手方向の中間部の支軸V5まわりに屈曲可能に構成してもよく、あるいは後方連結体3のみを長手方向の中間部の支軸V6まわりに屈曲可能に構成してもよい。すなわち、前方連結体2及び後方連結体3の少なくともどちらか(少なくとも一方)を長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成することができる。
【0019】
図5に示すように、前方連結体2の前端部下方及び後方連結体3の後端部下方、すなわち水平ローラ8Aの後方及び水平ローラ8Bの前方には、ガイドレールSRの上面に当接する垂れ止め手段である垂直ローラ10A,10Bが取り付けられているため、台車本体1の前後の支軸V1,V2やその外嵌部材の磨耗等の経年変化により前記支軸まわりにガタが発生しても、垂直ローラ10A,10Bにより前方連結体2及び後方連結体3の垂れ下がりが抑制されることから、前方連結体2の前端部下方及び後方連結体3の後端部下方の水平ローラ8A,8BがガイドレールSRの上面に接触して動作が重くなったり引っ掛かったりすることがないため、搬送装置の信頼性を長期間にわたって維持することができる。
なお、垂れ止め手段は、垂直ローラ10A,10Bに限定されるものではなく、摺動性の高いナイロン等の合成樹脂等を用いてもよく、さらに中間部水平ローラ9A,9Bの近傍にも垂れ止め手段を取り付けるようにしてもよい。
【0020】
図1及び図6に示すように、前方連結体2前端部の支軸V3下方の水平ローラ8A及び後方連結体3後端部の支軸V4下方の水平ローラ8Bを操作することにより、前方連結体2及び後方連結体3を台車本体1の前後の支軸V1,V2まわりに右方へ90°回動させ、図6に示すように、支軸V1,V5,V3の下方の水平ローラ7A,9A,8A及び支軸V2,V6,V4の下方の水平ローラ7B,9B,8Bを、それらの下方から係合する横行用ガイドレールTR,TRによりガイドしながら、前方連結体2及び後方連結体3の受動面B,Cの少なくともどちらかに横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置6の摩擦ローラ6Aを圧接させることにより、台車本体1を横行用ガイドレールTRに沿う横行方向(図6中の矢印T参照。)へ駆動することができる。
なお、図示しないロック機構により前方連結体2と後方連結体3を台車本体1に対して回動しないように規制した場合には、ガイドレールTRは、横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置6により駆動される受動面B側又は受動面C側のみ(図6の例では受動面C側のみ)に敷設するようにしてもよい。
また、前方連結体2及び後方連結体3を台車本体1の前後の支軸V1,V2まわりに回動させる際には、その位置で台車本体1を停止させて位置決めを行い、ガイドレールSR及び横行用ガイドレールTRの垂直壁を水平ローラ8A,8B,9A,9Bと干渉しないように切り欠いておき、プッシャや水平ローラを係合させる可動レール等のアクチュエータを用いるか、あるいは人手により図6に示す状態にすることができる。
【0021】
このような構成によれば、前方連結体2前端部の支軸V3下方の水平ローラ8A及び後方連結体3後端部の支軸V4下方の水平ローラ8Bを操作することにより、前方連結体2及び後方連結体3を左右どちらか同方向へ垂直軸まわりに90°回動させて略平行にすることが容易であり、この状態で台車本体1を横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置6により駆動して横行用ガイドレールTRに沿う方向に移動させる際に、キャスター4,4,…が旋回キャスターであることから、この移動方向に合うように車輪の向きが変わるため、直進経路から直交経路へ切り換えて横行移動させる際の動作を円滑に行うことができる。
よって、前方連結体2及び後方連結体3を回動させて横行移動を可能にしながら、台車と前後方向に長く左右方向に短い被搬送物Wを直交経路(横行ライン)に沿って逐次ストレージすることができるため、スペース効率が高いストレージが可能になる。
【0022】
さらに、図6に示す状態から、前方連結体2の支軸V3下方の水平ローラ8A及び後方連結体3の支軸V4下方の水平ローラ8Bを操作して、図7に示すように、第2前方連結体2B及び第2後方連結体3Bを、支軸V5,V6まわりに前後方向の内方へ90°回動させた形態にすることもでき、このような形態のままで、例えば後方連結体3の受動面Cに横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置6の摩擦ローラ6Aを圧接させることにより、台車本体1を駆動して横行用ガイドレールTRに沿う方向(図6中の矢印T参照。)へ移動させてもよい。
このような構成によれば、前方連結体2及び後方連結体3を回動させて横行移動を可能にしながら、前方連結体2及び後方連結体3を折り曲げることにより台車の左右方向の長さが短くなるため、前後方向に長く左右方向に短い被搬送物Wを載せた台車や被搬送物Wを降ろして空になった台車を直交経路(横行ライン)に沿って逐次ストレージすることができるため、さらにスペース効率が高いストレージが可能になる。
【0023】
さらにまた、図7のように前方連結体2及び後方連結体3を折り曲げて台車本体1に固定してコンパクトにした状態では、図8及び図9に示す作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車Dの例えば昇降台Eに搭載して作業を行うことができるとともに、作業者が被搬送物Wに対して作業をする際に前方連結体2及び後方連結体3が邪魔になることがなく、このように作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車Dに搭載して作業を行うように構成することにより、工程間の空台車搬送ライン(レール)が不要になる。従来は作業工程の入口で搬送台車から被搬送物Wのみを作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車Dに搭載し、被搬送物Wを降ろして空になった搬送台車を組立工程とは別の空台車搬送ライン(レール)により作業工程の出口まで搬送して待機させる必要があったが、本発明の構成により、前記空台車搬送ラインが不要となるため、製造コストの低減化及び省スペース化を図ることができる。
【0024】
以上のような構成によれば、前後左右のキャスター4,4,…を備えた台車本体1により被搬送物Wを支持しているため、被搬送物Wの支持レベルを低くした低床化を図ることができる。
また、台車本体の受動面Aがキャスター4,4,…よりも左右方向外方にあり、直進経路及び直交経路等の搬送状態において、台車本体1の受動面A並びに前方連結体2及び後方連結体3の受動面B,Cがキャスター4,4,…よりも搬送方向に直交する水平方向の外方にあるため、トロリ形式の被案内装置がないとともに、受動面A,B,Cや受動面A,B,Cに摩擦ローラ5A,6Aを圧接させる摩擦ローラ式駆動装置5,6を台車本体1の下側からなくすことができるため、さらに低床化を図ることができる。
【0025】
さらに、台車本体1前後の支軸V1,V2下方の水平ローラ7A,7B、前方連結体2前端部の支軸V3及び後方連結体3後端部の支軸V4下方の水平ローラ8A,8B、並びに、前方連結体2及び後方連結体3中間部の支軸V5,V6下方の中間部水平ローラ9A,9Bを、これらに係合するガイドレールSR又は横行用ガイドレールTRによりガイドする構成であることから、ガイドレールSR,TRを例えば開放部を上方に向けたチャンネル材のような簡素な構成にすることができるとともに、ガイドレールSR,TRを支持するヨークY,Y,…も簡素化できるため、設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大することがないとともに製造コストを低減することができる。
さらにまた、開放部を相対向させた左右一対のチャンネル状のガイドレールにトロリ形式の被案内装置の垂直ローラ及び水平ローラを係合させるような構成ではなく、例えば上方を開放したチェンネル状のガイドレールSR,TRに対して水平ローラ7A,7B,8A,8B,9A,9Bを上方から係合させる構成であるため、直進経路から直交経路への切り換えを容易に行え、しかも水平カーブ経路も搬送することができる。
【0026】
以上の説明においては、台車本体1の前後左右に取り付けられたキャスター4,4,…の車輪が床面FL上を転動する構成を示したが、キャスター4,4,…の車輪が床面FL上に敷設した走行面上を転動する構成であってもよい。
また、台車本体1の受動面Aがキャスター4,4,…よりも左方(左右方向外方)に位置する場合を示したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、受動面Aをキャスター4,4,…よりも右方(左右方向外方)に位置させてもよく、あるいは、受動面Aを左右のキャスター4,4の間、例えば図12に示すように中央部に位置させてもよい。なお、図12ではガイドレールSR,TRの記載を省略している。
さらに、前方連結体2を第1前方連結体2A及び第2前方連結体2Bにより構成して支軸V5まわりに屈曲可能にし、後方連結体3を第1後方連結体3A及び第2後方連結体3Bにより構成して支軸V6まわりに屈曲可能にした構成を示したが、前方連結体2及び後方連結体3をそれぞれ一体のロッド状のものとして屈曲しない構成にしてもよい。
【符号の説明】
【0027】
A,B,C 受動面
D 作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車
E 昇降台
FL 床面
S 直進方向
SR ガイドレール
T 横行方向
TR 横行用ガイドレール
V1,V2,V3,V4,V5,V6 支軸(垂直軸)
Y ヨーク
W 被搬送物
1 台車本体
1A,1B 受部材
2 前方連結体
2A 第1前方連結体
2B 第2前方連結体
3 後方連結体
3A 第1後方連結体
3B 第2後方連結体
4 キャスター
5 摩擦ローラ式駆動装置
5A 摩擦ローラ
6 横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置
6A 摩擦ローラ
7A,7B,8A,8B 水平ローラ
9A,9B 中間部水平ローラ
10A,10B 垂直ローラ(垂れ止め手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に長く略垂直な受動面が形成され、キャスターが前後左右に取り付けられた、被搬送物を支持する台車本体と、
該台車本体の前後の垂直軸まわりに回動可能に取り付けられ、直進経路搬送状態で前後方向に長く略垂直な、前記台車本体の受動面に連続する受動面がそれぞれ形成された前方連結体及び後方連結体と、
前記垂直軸の下方並びに前記前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に取り付けられた水平ローラと、
搬送経路に沿って設置された、前記水平ローラに係合するガイドレールと、
前記受動面に摩擦ローラを圧接させて前記台車本体を駆動する摩擦ローラ式駆動装置と、
を備えたことを特徴とする台車を利用した搬送装置。
【請求項2】
前記台車本体の受動面が前記キャスターよりも左右方向外方にある請求項1記載の台車を利用した搬送装置。
【請求項3】
前記キャスターが旋回キャスターであり、前記前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ前記垂直軸まわりに90°回動させた状態で、前記水平ローラに係合する横行用ガイドレールと、前記前方連結体及び後方連結体の受動面の少なくともどちらかに摩擦ローラを圧接させて前記台車本体を前記横行用ガイドレールに沿う方向に駆動する横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置とを備えてなる請求項1又は2記載の台車を利用した搬送装置。
【請求項4】
前記前方連結体及び後方連結体の少なくともどちらかを長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成し、前記中間部の垂直軸の下方に前記ガイドレールに係合する中間部水平ローラを取り付けてなる請求項3記載の台車を利用した搬送装置。
【請求項5】
前記前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に前記ガイドレールの上面に当接する垂れ止め手段を設けてなる請求項1〜4の何れか1項に記載の台車を利用した搬送装置。
【請求項6】
前記前方連結体及び後方連結体の少なくともどちらかを長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成し、前記中間部の垂直軸の下方に前記ガイドレールに係合する中間部水平ローラを取り付け、前記前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ前記台車本体の前後の垂直軸まわりに90°回動させるとともに、前記前方連結体の前端部及び前記後方連結体の後端部の少なくともどちらかを前記中間部の垂直軸まわりに屈曲させた状態として、前記前方連結体及び後方連結体を前記台車本体に固定し、前記台車本体並びに前記前方連結体及び後方連結体を作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車に搭載して搬送する請求項1又は2記載の台車を利用した搬送装置。
【請求項1】
前後方向に長く略垂直な受動面が形成され、キャスターが前後左右に取り付けられた、被搬送物を支持する台車本体と、
該台車本体の前後の垂直軸まわりに回動可能に取り付けられ、直進経路搬送状態で前後方向に長く略垂直な、前記台車本体の受動面に連続する受動面がそれぞれ形成された前方連結体及び後方連結体と、
前記垂直軸の下方並びに前記前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に取り付けられた水平ローラと、
搬送経路に沿って設置された、前記水平ローラに係合するガイドレールと、
前記受動面に摩擦ローラを圧接させて前記台車本体を駆動する摩擦ローラ式駆動装置と、
を備えたことを特徴とする台車を利用した搬送装置。
【請求項2】
前記台車本体の受動面が前記キャスターよりも左右方向外方にある請求項1記載の台車を利用した搬送装置。
【請求項3】
前記キャスターが旋回キャスターであり、前記前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ前記垂直軸まわりに90°回動させた状態で、前記水平ローラに係合する横行用ガイドレールと、前記前方連結体及び後方連結体の受動面の少なくともどちらかに摩擦ローラを圧接させて前記台車本体を前記横行用ガイドレールに沿う方向に駆動する横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置とを備えてなる請求項1又は2記載の台車を利用した搬送装置。
【請求項4】
前記前方連結体及び後方連結体の少なくともどちらかを長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成し、前記中間部の垂直軸の下方に前記ガイドレールに係合する中間部水平ローラを取り付けてなる請求項3記載の台車を利用した搬送装置。
【請求項5】
前記前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に前記ガイドレールの上面に当接する垂れ止め手段を設けてなる請求項1〜4の何れか1項に記載の台車を利用した搬送装置。
【請求項6】
前記前方連結体及び後方連結体の少なくともどちらかを長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成し、前記中間部の垂直軸の下方に前記ガイドレールに係合する中間部水平ローラを取り付け、前記前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ前記台車本体の前後の垂直軸まわりに90°回動させるとともに、前記前方連結体の前端部及び前記後方連結体の後端部の少なくともどちらかを前記中間部の垂直軸まわりに屈曲させた状態として、前記前方連結体及び後方連結体を前記台車本体に固定し、前記台車本体並びに前記前方連結体及び後方連結体を作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車に搭載して搬送する請求項1又は2記載の台車を利用した搬送装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−188036(P2012−188036A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54193(P2011−54193)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(000211695)中西金属工業株式会社 (222)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(000211695)中西金属工業株式会社 (222)
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