説明

合成樹脂製光学部品の反射防止膜

【目的】 合成樹脂製光学部品の反射防止膜の耐久性を向上させる。
【構成】 プラスチックレンズ1の表面1aにケイ素酸化物SiOx (2>x>1)を主成分とする膜厚200nmないし300nmのアンダーコート2を成膜し、該アンダーコート2の上に多層膜3を積層する。多層膜3は、TiO2 またはZrO2 またはこれらの混合物を主成分とする高屈折率材料からなる第1層および第3層の薄膜3a,3cと、ケイ素酸化物SiOx (2≧x≧1)を主成分とする低屈折率材料からなる第2層および第4層の薄膜3b,3dからなる。アンダーコート2は多層膜3の反射防止特性を損うことなく、多層膜3とプラスチックレンズ1の表面1aとの密着性を高めるとともに、その耐摩耗性、耐薬品性等の耐久性を向上させる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチックレンズ等の合成樹脂製光学部品の表面反射を防止するための合成樹脂製光学部品の反射防止膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、光学レンズ等の光学部品の表面反射を防止するために、ケイ素酸化物SiOx の薄膜を設けたり、あるいはZrO2 ,TiO2 ,CaO2 ,Ta25 等の高屈折率材料の薄膜とMgF2 ,SiO2 等の低屈折率材料の薄膜を交互に蒸着した多層膜からなる反射防止膜を設ける方法が提案されており、特に、プラスチックレンズ等の合成樹脂製の光学部品においては、その表面の軟質性や耐薬品性等を補うことも必要であるため、硬度が高く、耐薬品性等にすぐれたケイ素酸化物SiOx の薄膜を反射防止膜の第1層あるいは中間層として用いることが多い。
【0003】一例として、特開昭60−98401号公報には、アクリルレンズの表面にSiOからなる屈折率nが1.55以上で厚さ89nm以下の四分の一波長膜(以下、「λ/4膜」という。)を蒸着し、その上にMgF2 からなる屈折率n=1.38のλ/4膜を積層した2層膜の反射防止膜が提案されており、また、特開昭60−225101号公報には、第1層としてSiO2 からなる屈折率n=1.47、膜厚d=354nm、光学膜厚nd=λ0 の薄膜を真空蒸着によって形成し、その上に順次、Ta25 からなる屈折率n=2.05、光学膜厚nd=0.057λ0 の薄膜と、SiO2 からなる屈折率n=1.47、光学膜厚d=0.11λ0 の薄膜と、Ta25 からなる屈折率n=2.05、光学膜厚nd=0.538λ0 の薄膜と、SiO2 からなる屈折率n=1.47、光学膜厚nd=0.258λ0 の薄膜を積層した5層膜からなる反射防止膜が提案されており(設計波長λ0 =520nm)、さらに、特開平3−116101号公報には、メタクリル樹脂注型基板上に第1層としてSiOx からなる屈折率n=1.60、光学膜厚nd=(λ0 /4)×20%(d=17〜18nm)の薄膜を真空蒸着によって形成し、その上に、TiO2 からなる屈折率n=1.95、光学膜厚nd=(λ0 /4)×20%の薄膜と、SiO2 からなる屈折率n=1.45、光学膜厚nd=(λ0 /4)×40%の薄膜と、TiO2 からなる屈折率n=2.0、光学膜厚nd=(λ0 /4)×70%の薄膜と、SiO2 からなる屈折率n=1.45、光学膜厚nd=(λ0 /4)×95%の薄膜を積層した5層膜からなる反射防止膜(設計波長λ0 =550〜570nm)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来の技術によれば、いずれも居住用空間等の限られた環境で用いる場合は著しく性能が劣化するおそれはないが、屋外等において厳しい温度条件に曝されたり、温度や湿度の変化の大きい環境で長期にわたって使用されると、耐摩耗性や耐薬品性が劣化したり、合成樹脂の母材の熱歪等によって反射防止膜にクラック(膜割れ)が発生し、ひどい時には膜剥離を起すおそれがある。
【0005】また、後述する品質評価テストの結果、前述の特開昭60−98401号公報および特開平3−116101号公報に記載された反射防止膜は、成膜直後からその耐摩耗性や耐薬品性が不充分であることが判明し、特開昭60−225101号公報に記載された反射防止膜は、可視域の光に対して3%程度の吸収性を有し、その光学特性に難点があることが判明した。
【0006】本発明は上記従来の技術の未解決の課題に鑑みてなされたものであり、耐摩耗性や耐薬品性および光学特性にすぐれており、かつ、厳しい温度条件や湿度条件、あるいは、温度や湿度が大きく変化する環境で長時間使用しても、前述の特性が劣化したり、クラックや膜剥離を起こすおそれのない合成樹脂製光学部品の反射防止膜を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明の反射防止膜は、合成樹脂製光学部品の表面に成膜されたケイ素酸化物SiOx (2>x>1)を主成分とする膜厚200nmないし300nmのアンダーコートと、該アンダーコートの上に成膜された反射防止特性を有する繰返し多層膜からなることを特徴とする。
【0008】また、繰返し多層膜がTiO2 またはZrO2 またはこれらの混合物を主成分とする高屈折率材料からなる薄膜と、SiOx (2≧x≧1)を主成分とする低屈折率材料からなる薄膜を交互に積層したものであるとよい。
【0009】
【作用】上記装置によれば、硬度が高く、耐薬品性や合成樹脂に対する密着性にすぐれたケイ素酸化物SiOx (2>x>1)を主成分とする薄膜を、反射防止特性に関与しないアンダーコートとして用いることによって、反射防止膜の耐摩耗性や耐薬品性および合成樹脂に対する密着性を向上させる。アンダーコートの膜厚を200nm以上にすることで、上記の耐摩耗性、耐薬品性を充分に向上させ、加えて、屋外等の温度、湿度の厳しい環境における耐久性も向上させることができる。また、アンダーコートの膜厚が300nm以下であれば、前記の厳しい環境において長期間使用しても反射防止膜のクラックや膜剥離を生じるおそれがない。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】図1は一実施例を示す模式断面図であって、本実施例の合成樹脂製光学部品の反射防止膜E1 は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)で作られたプラスチックレンズ1の表面1aに蒸着されたアンダーコート2と、これに積層された繰返し多層膜である多層膜3からなり、アンダーコート2は前述の合成樹脂製材料に対して良好な密着性を有し、かつ、耐薬品性、および耐摩耗性にすぐれたケイ素酸化物SiOx (2>x>1)を主成分とする屈折率n=1.49〜1.59の低屈折率材料からなる膜厚d=200nm〜300nmの薄膜であり、多層膜3は、酸化チタンTiO2 または酸化ジルコニウムZrO2 またはこれらの混合物を主成分とする高屈折率材料からなる第1層の薄膜(以下、「第1層」という。)3aと、ケイ素酸化物SiOx (2≧x≧1)を主成分とする低屈折率材料からなる第2層の薄膜(以下、「第2層」という。)3bと、酸化チタンTiO2または酸化ジルコニウムZrO2 またはこれらの混合物を主成分とする高屈折率材料からなる第3層の薄膜(以下、「第3層」という。)3cと、ケイ素酸化物SiOx (2≧x≧1)を主成分とする低屈折率材料からなる第4層の薄膜(以下、「第4層」という。)3dによって構成されている。
【0012】アンダーコート2の材料として屈折率n=1.49〜1.59のケイ素酸化物を主成分とする低屈折率材料を選んだ理由は、合成樹脂製光学部品の材料として多用されるポリメタクリル酸メチル(PMMA)やポリカーボネート(PC)やポリスチレン(PS)の屈折率が上記の範囲にあること、および、上記低屈折率材料が、耐薬品性や耐摩耗性にすぐれており、上記の合成樹脂に対して良好な密着性を有し、かつ、アンダーコートとして用いた場合に光散乱量および光吸収量が少いためである。
【0013】また、アンダーコート2の膜厚が200nm以下であると、充分な耐薬品性や耐摩耗性を得ることができず、300nm以上である場合は逆にクラックが発生しやすいことが実験によって判明している。なお、多層膜3の第1層3aと第2層3bは高屈折率材料と低屈折率材料からなる等価薄膜を構成し、多層膜3の基本的な膜構成は、設計波長λに対して前記等価薄膜の膜厚がλ/4、第3層3cの膜厚がλ/4またはλ/2、第4層3dの膜厚がλ/4である。また、多層膜3の各層3a〜3dの屈折率nおよび光学膜厚ndは以下の範囲であるのが望ましい。
【0014】
屈折率n 光学膜厚nd 第1層3a 1.95〜2.15 0.05λ〜0.13λ 第2層3b 1.43〜1.55 0.03λ〜0.07λ 第3層3c 1.95〜2.15 0.21λ〜0.49λ 第4層3d 1.43〜1.55 0.20λ〜0.28λここで、基本波長 λ=500nm次に、本実施例の製造工程を説明する。
【0015】まず、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)のプラスチックレンズ1を公知の真空蒸着室に搬入し、該真空蒸着室を排気して3×10-5torr以上の高真空としたうえで、O2 ガスを導入し、真空蒸着室の圧力を1.0×10-4torrに設定する。次に抵抗加熱法あるいは電子ビーム加熱法によってケイ素酸化物SiOx (2>x>1)を主成分とする蒸発材料を加熱蒸発させ、プラスチックレンズ1の表面1aに光学膜厚nd=330nmのアンダーコート2を形成する。このときの蒸着速度10Å/secであった。次いで、O2 ガス導入量を制御して真空蒸着室の圧力を5×10-5torrに設定し、ZrO2 とTiO2 の混合物を主成分とする蒸発材料を電子ビーム加熱法によって加熱蒸発させ、蒸着速度5Å/secで光学膜厚nd=36nmの多層膜3の第1層3aを形成する。さらに、O2 ガス導入量を制御して真空蒸着室の圧力を1.0×10-4torrに設定し、SiO2 を主成分とする蒸発材料を電子ビーム加熱法によって加熱蒸発させ、蒸着速度10Å/secで光学膜厚nd=24nmの第2層3bを形成し、次いで、O2 ガス導入量を制御して真空蒸着室の圧力を5×10-5torrに設定し、ZrO2 とTiO2 の混合物を主成分とする蒸発材料を電子ビーム加熱法によって加熱蒸発させ、蒸着速度5Å/secで光学膜厚nd=210nmの第3層3cを形成し、さらに、O2 ガス導入量を制御して真空蒸着室の圧力を1.0×10-4torrに設定し、SiO2 を主成分とする蒸発材料を電子ビーム加熱法によって加熱蒸発させ、蒸着速度10Å/secで光学膜厚nd=115nmの第4層3dを形成したのち、O2 ガスの導入を停止して真空蒸着室の圧力を一旦3×10-5torr以上の高真空に減圧したうえで大気圧まで昇圧し、真空蒸着室を開放して製品を取出す。
【0016】このようにして製作された反射防止膜E1の材料構成、各薄膜の屈折率n、膜厚dおよび光学膜厚ndを表1に示し、また、その反射防止特性を図2に示す。
【0017】
【表1】


次に、上記の製造工程の一部および反射防止膜またはプラスチックレンズの材料の一部を変更して第1ないし第3の変形例の反射防止膜E2〜E4を製作した。第1変形例の反射防止膜E2の製造工程においては、アンダーコートを蒸着する際の真空蒸着室のO2 ガス雰囲気の圧力を1.5×10-4torrとし、多層膜の第2層と第4層はSiOx (2≧x≧1)を主成分とした低屈折率材料を公知の抵抗加熱法または電子ビーム加熱法で加熱蒸発させ、真空蒸着室のO2 ガス雰囲気の圧力をアンダーコートを蒸着するときと同じ1.5×10-4torrに設定し、また多層膜の第1層と第3層はTiO2 を主成分とする高屈折率材料を公知の抵抗加熱法または電子ビーム加熱法で加熱蒸発させた。他の点は本実施例の反射防止膜E1の製造工程と同様であるので説明は省略する。
【0018】第2変形例の反射防止膜E3の製造工程においては、多層膜の第1層と第3層を蒸着するときの真空蒸着室のO2 ガス雰囲気の圧力を1×10-4torrに設定し、蒸着速度は2〜3Å/secで成膜した。その他の点は本実施例の反射防止膜E1の製造工程と同様である。
【0019】第3変形例の反射防止膜E4は、プラスチックレンズの材料にポリカーボネート(PC)を用いて製作した。製造工程は本実施例の反射防止膜E1と同様である。
【0020】このようにして製作された第1ないし第3の変形例の反射防止膜E2〜E4の材料構成、各薄膜の屈折率n、膜厚dおよび光学膜厚ndをそれぞれ表2ないし表4に示し、また、その反射防止特性をそれぞれ図3R>3ないし図5に示す。
【0021】
【表2】


【0022】
【表3】


【0023】
【表4】


また、比較のために、アンダーコートの膜厚dを180nmとして本実施例の反射防止膜E1と同じ製造工程によって第1比較例の反射防止膜E5を製作し、さらに、アンダーコートの膜厚dを310nmとして反射防止膜E1と同じ製造工程によって第2の比較例の反射防止膜E6を製作した。両者の材料構成、各薄膜の屈折率n、膜厚dおよび光学膜厚ndをそれぞれ表5,6に示し、また反射防止特性をそれぞれ図6,7に示す。
【0024】
【表5】


【0025】
【表6】


次に、各反射防止膜E1〜E6および前述の特開昭60−98401号公報の反射防止膜を従来例1、特開昭60−25101号公報の反射防止膜を従来例2、特開平3−16101号公報の反射防止膜を従来例3として、それぞれの品質を評価する品質評価テストを行った結果を表7に示す。
【0026】
【表7】


表7から、本実施例の反射防止膜E1およびその変形例の反射防止膜E2〜E4はいずれも密着性、耐摩耗性および耐薬品性においてすぐれており、また、これらの特性は、高温高湿の厳しい環境においてもあるいは厳しい温度変化のある環境においても大きく損なわれるおそれがないことが判る。なお、第1比較例の反射防止膜E5はアンダーコートの膜厚が不足したために耐薬品性が不充分であり、第2の比較例の反射防止膜E6はアンダーコートの膜厚が大きすぎるためにクラックが発生しやすいことが判る。また、前述のように、従来例1および3は成膜直後からその耐摩耗性や耐薬品性が不充分であり、従来例2は光学特性に難点があることが判る。
【0027】表7における(1)密着性、(2)耐摩耗性、(3)耐薬品性、(4)耐環境性は以下のテスト方法で評価した。
【0028】(1)密着性反射防止膜の表面に、セロファンテープを貼り、膜面に対し垂直方向にテープを瞬時に引剥し、目視にて膜剥離の有無を観察する。膜剥離が起きていない場合のみを良好とした。
【0029】(2)耐摩耗性反射防止膜の表面に、シルボン紙を当て荷重300gにて、往復50回こすり、目視にて傷の有無を観察する。膜傷が発生していない場合のみを良好とした。
【0030】(3)耐薬品性反射防止膜の表面に、エチルエーテルを浸したシルボン紙を当て荷重300gにて、往復50回こすり、目視にて膜浮きや膜傷等の有無を観察する。膜浮きや膜傷等が発生していない場合のみを良好とした。
【0031】(4)耐環境性(4−1)高温高湿加速試験反射防止膜を形成したプラスチックレンズを70℃−85%RHに設定された恒温槽内に500時間放置した後、目視にて膜外観を観察し、異常が認められない場合のみを良好とした。さらに、前記の(1)密着性、(2)耐摩耗性、(3)耐薬品性の評価テストを実施した。
【0032】(4−2)熱衝撃試験反射防止膜を形成したプラスチックレンズを−30℃/60℃−60%RHに各2時間のサイクルを10サイクル実施した後、目視にて膜外観を観察し、異常が認められない場合のみを良好とした。さらに、前記の(1)密着性、(2)耐摩耗性、(3)耐薬品性の評価テストを実施した。
【0033】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0034】耐摩耗性や耐薬品性および光学特性にすぐれており、かつ、屋外等の厳しい温度条件や湿度条件、あるいは温度や湿度が大きく変化する環境で長時間使用しても、前述の特性が劣化したり、クラックや膜剥離を起すおそれのない合成樹脂製光学部品の反射防止膜を実現する。その結果、屋外等ですぐれた耐久性を示す反射の少ない合成樹脂製光学部品を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例を示す模式断面図である。
【図2】図1の反射防止膜の反射防止特性を示すグラフである。
【図3】第1変形例の反射防止膜の反射防止特性を示すグラフである。
【図4】第2変形例の反射防止膜の反射防止特性を示すグラフである。
【図5】第3変形例の反射防止膜の反射防止特性を示すグラフである。
【図6】第1比較例の反射防止膜の反射防止特性を示すグラフである。
【図7】第2比較例の反射防止膜の反射防止特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 プラスチックレンズ
2 アンダーコート
3 多層膜
3a 第1層
3b 第2層
3c 第3層
3d 第4層

【特許請求の範囲】
【請求項1】 合成樹脂製光学部品の表面に成膜されたケイ素酸化物SiOx (2>x>1)を主成分とする膜厚200nmないし300nmのアンダーコートと、該アンダーコートの上に成膜された反射防止特性を有する繰返し多層膜からなることを特徴とする合成樹脂製光学部品の反射防止膜。
【請求項2】 ケイ素酸化物SiOx (2>x>1)を主成分とするアンダーコートの屈折率が1.49ないし1.59であることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製光学部品の反射防止膜。
【請求項3】 繰返し多層膜がTiO2 またはZrO2 またはこれらの混合物を主成分とする高屈折率材料からなる薄膜と、SiOx (2≧x≧1)を主成分とする低屈折率材料からなる薄膜を交互に積層したものであることを特徴とする請求項1または2記載の合成樹脂製光学部品の反射防止膜。
【請求項4】 繰返し多層膜が4層の薄膜からなり、各層の薄膜のそれぞれの屈折率および光学膜厚が以下の範囲に設定されていることを特徴とする請求項2または3記載の合成樹脂製光学部品の反射防止膜。
1.95≦n1 ≦2.15 0.05λ≦n11 ≦0.13λ1.43≦n2 ≦1.55 0.03λ≦n22 ≦0.07λ1.95≦n3 ≦2.15 0.21λ≦n33 ≦0.49λ1.43≦n4 ≦1.55 0.20λ≦n44 ≦0.28λここでλ:設計波長(500nm)
1 :第1層の薄膜の屈折率n2 :第2層の薄膜の屈折率n3 :第3層の薄膜の屈折率n4 :第4層の薄膜の屈折率n11 :第1層の薄膜の光学膜厚n22 :第2層の薄膜の光学膜厚n33 :第3層の薄膜の光学膜厚n44 :第4層の薄膜の光学膜厚ただし、合成樹脂製光学部品の表面に近い方の薄膜から順に第1層ないし第4層の薄膜とした。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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