説明

吊下げ用調光制御ボックス

【課題】軽量化を図ることができる吊下げ用調光制御ボックスを提供する。
【解決手段】制御器21を収容したボックス本体20は、ボックス本体20の一の面202に突設された棒状連結部材31を取付具12に連結し、取付具12を被取付部11に取付けることにより取付けられる。棒状連結部材31が取付けられるボックス本体20の一の面202の裏には補強板32が取付けられ、ボックス本体20を補強するので、ボックス本体20全体の板厚を減ずることができる。この際、補強板32は一の面202の裏にのみ設けるので、吊下げ用調光制御ボックス10の軽量化を図ることができる。さらに、ボックス本体20の落下を防止するワイヤ34を取付けるワイヤ固定部321を補強板32に設けたので、ワイヤ固定部321を別途設ける必要がなく、部品点数を減じることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、舞台、ホール、スタジオ等において、照明演出が必要な場所で使用される照明演出システムの中で、調光制御信号を統合的にネットワークで接続するために用いられる吊下げ型の吊下げ用調光制御ボックスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、舞台等において照明演出する際には、調光卓から所望の調光制御信号であるDMX512信号をIN吊下げ用調光制御ボックスに送り、IN吊下げ用調光制御ボックスでイーサネット(登録商標)信号に変換する。イーサネット信号はHUBに送られて信号分配され、OUT吊下げ用調光制御ボックスおよび監視サーバに送られる。
【0003】
監視サーバでは、調光制御信号を受けて、調光状態の監視を行う。OUT吊下げ用調光制御ボックスでは、イーサネット信号に変換された調光制御信号を再度DMX512信号に変換し、調光装置やムービング照明器具等のようなDMX512信号で動作する機器等を制御する。
【0004】
前述したIN吊下げ用調光制御ボックスやOUT吊下げ用調光制御ボックス等の吊下げ用調光制御ボックスでは、棒状連結部材を用いて取付具等に連結することが行われている。このような棒状連結部材を用いた照明器具が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1に記載の吊下げ用の照明器具では、器具本体の左右側面に跨って全体コ字状のバンド状の横桁部を設け、横桁部の中央部に設けられている取付け穴を貫通して棒状連結部材が取付けられる。棒状連結部材は、棒状の長手方向に細径部を挟んで両端部に拡径部を設け、細径部と拡径部との境界部分(くびれ部分)で取付具に支持される。また、棒状連結部材の基端部を横桁部に貫通させ、貫通した先端部を舌状に拡幅して脱落を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−342392号公報(第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述した特許文献1に記載の吊り下げ用の照明器具では、棒状連結部材を取付けるための横桁部を設けるため、横桁部および横桁部と照明器具本体との取付け部等において部品点数が増加するとともに重量の増加を招く。また、照明器具本体に直接棒状連結部材を取付けることにより部品点数の増加を回避することができるが、一枚板で器具本体を形成する場合に、取付部において十分な強度を保持するには器具本体の板厚が全体的に大きくなるため、重量の増加を招くという問題があった。
【0008】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、軽量化を図ることができる吊下げ用調光制御ボックスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の吊下げ用調光制御ボックスは、照明器具を制御して調光制御する吊下げ用調光制御ボックスであって、前記照明器具を制御する制御器を収容するボックス本体と、前記ボックス本体の一の面に突設され当該ボックス本体を取り付ける取付具に連結される棒状連結部材と、前記一の面の裏側に設けられ前記棒状連結部材の基端部が貫通して固定される補強板と、前記ボックス本体の落下防止用のワイヤと、を備え、前記補強板の端部を前記ボックス本体の外部に露出させ、前記ワイヤを引っ掛けるワイヤ固定部を前記補強板に設けた構成を有している。
【0010】
この構成により、制御器を収容したボックス本体は、ボックス本体の一の面に突設された棒状連結部材を取付具に連結し、取付具を被取付部に取付けることにより取付けられる。棒状連結部材が取付けられるボックス本体の一の面の裏には補強板が取付けられ、ボックス本体を補強するので、ボックス本体全体の板厚を減ずることができる。この際、補強板は一の面の裏にのみ設けるので、吊下げ用調光制御ボックスの軽量化を図ることができる。さらに、ボックス本体の落下を防止するワイヤを取付けるワイヤ固定部を補強板に設けたので、ワイヤ固定部を別途設ける必要がなく、部品点数を減じることができる。
【0011】
また、本発明の吊下げ用調光制御ボックスは、前記ワイヤの一端を固定する第1のワイヤ固定部を、前記棒状連結部材の基端部に設けた構成を有している。
【0012】
この構成により、ワイヤの一端を固定する第1のワイヤ固定部を棒状連結部材の基端部に設けたので、ワイヤは、棒状連結部材を介して補強板に取付けられることとなる。
【0013】
また、本発明の吊下げ用調光制御ボックスは、前記ワイヤの他端を引っ掛ける第2のワイヤ固定部を、前記補強板に設けた構成を有している。
【0014】
この構成により、ワイヤの他端を引っ掛ける第2のワイヤ固定部を補強板に設けたので、部品を共通化することができ、部品点数を減少させることができる。
【0015】
さらに、本発明の吊下げ用調光制御ボックスは、前記ボックス本体に前記制御器を収容した状態で、前記一の面の裏側に空間を有する構成を有している。
【0016】
この構成により、ボックス本体に制御器を収容した状態で、棒状連結部材を取付けた一の面の裏側に空間が設けられているので、補強板および棒状連結部材を容易に取付けることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、棒状連結部材が取付けられるボックス本体の一の面の裏には補強板が取付けられ、ボックス本体を補強するので、ボックス本体全体の板厚を減ずることができる。この際、補強板は一の面の裏にのみ設けるので、吊下げ用調光制御ボックスの軽量化を図ることができる。さらに、ボックス本体の落下を防止するワイヤを取付けるワイヤ固定部を補強板に設けたので、ワイヤ固定部を別途設ける必要がなく、部品点数を減じることができるという効果を有する吊下げ用調光制御ボックスを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる吊下げ用調光制御ボックスの使用例を示す照明演出システムの構成図
【図2】(A)は吊下げ用調光制御ボックスを被取付部側から見た斜視図、(B)は(A)中B方向から見た斜視図
【図3】取付具と被取付部との取付け状態を示す断面図
【図4】吊下げ用調光制御ボックスの分解斜視図
【図5】(A)は図4中A−A位置の断面図、(B)は(A)中B部の拡大断面図、(C)は図4中C−C位置の拡大断面図
【図6】(A)〜(C)は従来のワイヤ取付を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態の吊下げ用調光制御ボックスについて、図面を用いて説明する。
図1は本発明の第1実施形態にかかる吊下げ用調光制御ボックスの使用例を示す照明演出システムの構成図、図2(A)は吊下げ用調光制御ボックスを被取付部側から見た斜視図、図2(B)は図2(A)中B方向から見た斜視図、図3は吊下げ用調光制御ボックスの取付け状態を示す断面図、図4は吊下げ用調光制御ボックスの分解斜視図、図5(A)は図4中A−A位置の断面図、図5(B)は図5(A)中B部の拡大断面図、図5(C)は図4中C−C位置の拡大断面図、図6(A)〜(C)は従来のワイヤ取付を示す説明図である。
【0020】
図1に示すように、本発明の実施形態にかかる吊下げ用調光制御ボックス10は、舞台、ホール、スタジオ等において、照明演出が必要な場所で使用される照明演出システム1の中で、調光制御信号を統合的にネットワークで接続するために用いられる。
【0021】
例えば、照明演出システム1は、調光制御信号を発する調光卓2、調光卓2からの調光制御信号(DMX512信号)S1を受けてイーサネット信号S2に変換するIN調光制御ボックス3、イーサネット信号S2をOUT調光制御ボックス5および監視サーバ8に分配するHUB4を有する。
【0022】
OUT調光制御ボックス5は、HUB4からのイーサネット信号S3を再度DMX512信号S4、S5に変換して調光装置6および照明器具であるムービング照明器具7に送信する。監視サーバ8は、HUB4からのイーサネット信号S6を受けて、調光状態の監視を行う。
吊下げ用調光制御ボックス10は、前述したIN調光制御ボックス3およびOUT調光制御ボックス5に使用することができる。
【0023】
図2ないし図4に示すように、吊下げ用調光制御ボックス10は、照明器具7(図1参照)を制御する制御器21を収容するボックス本体20と、ボックス本体20に取付けられる蓋部40を有する。
【0024】
ボックス本体20は、一枚の金属製の薄板を折り曲げ加工されており、一面が開口(開口22)した矩形箱状の筐体で、内部に制御器21を収容する。開口22の周囲(図4では左右側壁201、202)には、制御器21をボックス本体20に取付けるための制御器取付け部23が内側へ折り曲げて形成されている。ボックス本体20の側壁203には、吊下げ用調光制御ボックス10に電力を供給するための電源コンセント接続部24および開口部25が設けられている。
【0025】
図5(B)および(C)に示すように、制御器取付け部23は、ボックス本体20の左右の側壁201、202(右の側壁202についてのみ図示する。)の上端部をボックス本体20の内側へ向かって水平に折り曲げられた連結部231と、連結部231の内側端を下方(図5における下方)に折り曲げて形成された縦壁232と、縦壁232の下端部をボックス本体20の内側へ折り曲げて形成された受け部233とを有する。
【0026】
このように、コ字状に折り曲げて形成するので、ボックス本体20の剛性を向上させることができる。なお、後述するように、連結部231には蓋部40が取付けられ、受け部233には制御器21が取付けられる。
【0027】
図2(A)および図3に示すように、ボックス本体20の一の面である側壁202には、棒状連結部材であるダボ31が外側へ突設されている。ダボ31は、吊下げ用調光制御ボックス10を、被取付部である例えば吊り下げ用バトン11に取り付ける取付具としてのハンガー12に連結する部材である。ダボ31が突設されている側壁202の裏側(ボックス本体20の内部)には、側壁202の長手方向における中央部において、略全幅にわたる補強板32が設けられている。補強板32の一端はボックス本体20から突出し、突出部分に切欠き322が設けられて、第2のワイヤ固定部321を構成する。
【0028】
図3に示すように、ハンガー12は、C字状のハンガー本体121と、ハンガー本体121の一端からC字の中心に向かって進退可能な締め付けネジ122を有する。従って、吊り下げ用バトン11をハンガー本体121の内部に挿通させ、締め付けネジ122を締めることにより吊り下げ用バトン11をハンガー本体121に押し付けて固定する。ハンガー本体121の角部内面には山形状の凹凸123が設けられており、吊り下げ用バトン11を凹凸123に押し付けることにより、ハンガー12と吊り下げ用バトン11との間の相対的回転を固定する。
【0029】
ハンガー本体121の図3中下側には、棒状の取付け部124が設けられている。取付け部124は、下端面から上方へ向かってダボ31の挿入が可能な凹部(図示省略)が設けられており、取付け部124の側面には、凹部の中心に向かって進退可能な固定ネジ125が設けられている。
【0030】
ダボ31は、円形断面の棒状部材の長手方向に沿って、細径部311を挟んで両端部に拡径部312、313を有し、細径部311と拡径部312、313との間にくびれ部分を有する。拡径部313の端面(下面)には、ネジ部314が下方へ突設されている。ネジ部314は、側壁202の外側に設けられている第1のワイヤ固定部であるワイヤ止め金具33を貫通し、側壁202を貫通し、さらに補強板32を貫通して、ナット315により固定される。
【0031】
これにより、ダボ31はボックス本体20の側壁202に取付けられる。そして、ボックス本体20にハンガー12を取付けるには、ダボ31をハンガー12の取付け部124の凹部に挿入し、ダボ31のくびれ部分(細径部311)を取付け部124の固定ネジ125位置に対向させて、固定ネジ125を回転させて先端部をくびれ部分に締め付けて固定する。
【0032】
ワイヤ止め金具33には、吊下げ用調光制御ボックス10が吊り下げ用バトン11から落下するのを防止するワイヤ34の一端が取付けられている。また、ワイヤ34の他端には引っ掛け金具35が取付けられている。
これにより、一端がワイヤ止め金具33を介してダボ31によりボックス本体20に固定されたワイヤ34は、吊り下げ用バトン11の外側を通って配策され、先端の引っ掛け金具35を補強板32の第2のワイヤ固定部321に設けられている切欠き322に引っ掛けて取り付けられる。これにより、吊下げ用調光制御ボックス10の脱落を確実に防止する。
【0033】
すなわち、図6(A)に示すように、従来、ワイヤ34の一端に設けた輪341に引っ掛け金具35を引っ掛けることが行われている。この際、誤って図6(B)に示すように、引っ掛け金具35をワイヤ34の途中に引っ掛けると、引っ掛け金具35がワイヤ34に沿って滑り、吊下げ用調光制御ボックス10はワイヤ34の長さだけ落下することになる。このような事態を回避することができる。
また、図6(C)に示すように、引っ掛け金具35を引っ掛けるための金具36を別途設けると、図6(B)に示すような不具合を解消できるが、部品点数が増加することになる。このような金具36を補強板32で兼ねることにより、部品点数を減少させることができる。
【0034】
図4に示すように、制御器21は、電気部品等が収容されている矩形箱状の制御器本体211と、制御器本体211の図4における上面を覆って周囲に突出する鍔状の天板212を有する。制御器本体211の上面には、DMX512信号S1、S4、S5が入出力されるDMX512信号用コネクタ接続部213等が設けられている。また、制御器本体211の側面には、イーサネット信号S2、S3を入出力するためのイーサネット用コネクタ接続部214が設けられている。天板212の中央には切欠き215が設けられており、DMX512信号用コネクタ接続部213等が切欠き215から露出している。
【0035】
制御器21は、制御器本体211をボックス本体20の開口22に挿入し、天板212の下面を制御器取付け部23の受け部233の上面に載置して、ネジ止めして取付ける。このとき、制御器本体21の側面に設けられているイーサネット用コネクタ接続部214は、ボックス本体20の側壁203に設けられている開口部25を介して、外部に露出する。
【0036】
制御器21を取付ける受け部233は、前述したように、蓋部40を取付ける連結部231から一段下がって設けられている。このため、制御器21の天板212の上面が連結部231の上面と面一になるように、制御器21を受け部233に取付けることができ、吊下げ用調光制御ボックス10の小型化を図ることができる。
【0037】
また、ボックス本体20に制御器21を収容した状態で、側壁202の裏側には空間26(図5(A)参照)が設けられている。このため、補強板32やダボ31を容易に取付けることができる。
【0038】
図2および図4に示すように、ボックス本体20の開口22を覆う蓋部40は、矩形の金属製薄板から成る蓋部本体41の周縁部を折り曲げて、周壁42が形成されている。蓋部本体41の中央には、制御器21の天板212に設けられている切欠き215に対応した大きさの切欠き43が設けられている。蓋部本体41の四隅には、蓋部40をボックス本体20に取付けるネジ45用のネジ穴46が設けられている。また、蓋部本体41において補強板32に対応する位置には、補強板32を挿通させるための切欠き47が設けられている。これにより、補強板32の端部である第2のワイヤ固定部321は、ボックス本体20から外部に露出することになる。
【0039】
蓋部本体41の上面には、蓋部本体41の対向する二辺に沿って、一対の取っ手44、44が取付けられている。取っ手44は、円形パイプをコ字状に曲げて形成されており、蓋部本体41の表面411に当接する両端面は、蓋部本体41の裏面412から貫通する締結部材としてのネジ441によって固定される(図5(C)参照)。取っ手44、44は、吊下げ用調光制御ボックス10の持ち運びを容易にするとともに、蓋部40の剛性を向上させる。また、制御器21のDMX512信号用コネクタ接続部213等を衝撃や衝突から保護する。
【0040】
図4に示すように、ボックス本体20の制御器取付け部23の連結部231には、蓋部40を取付けるネジ45が螺合するネジ穴234が設けられている。連結部231におけるネジ穴234の近傍には、蓋部40をボックス本体20に被せた際に、取っ手44を固定するネジ441に対向する位置に、切欠き部235が設けられている。切欠き部235は、ネジ441の頭を回避可能な大きさとなっている。
【0041】
以上、説明した本発明の実施形態にかかる吊下げ用調光制御ボックス10によれば、制御器21を収容したボックス本体20は、ボックス本体20の側壁202に突設されたダボ31をハンガー12に連結し、ハンガー12を吊り下げ用バトン11に取付けることにより取付けられる。ダボ31が取付けられるボックス本体20の側壁202の裏には補強板32が取付けられ、ボックス本体20を補強するので、一枚の金属板で形成されているボックス本体20全体の板厚を減ずることができる。この際、補強板32は側壁202の裏にのみ設けるので、吊下げ用調光制御ボックス10全体の軽量化を図ることができる。さらに、ボックス本体20の落下を防止するワイヤ34を取付ける第2のワイヤ固定部321を補強板32に設けたので、第2のワイヤ固定部321を別途設ける必要がなく、部品点数を減じることができる。
【0042】
また、ワイヤ34の一端を固定するワイヤ止め金具33をダボ31の基端部に取り付けたので、ワイヤ34は、ダボ31を介して補強板32に取付けられることとなり、確実にボックス本体20に取付けられる。
【0043】
また、ワイヤ34の先端に設けられている引っ掛け金具35を引っ掛ける第2のワイヤ固定部321を補強板32に設けたので、部品を共通化することができ、部品点数を減少させることができる。
【0044】
また、ボックス本体20に制御器21を収容した状態で、ダボ31を取付けた側壁202の裏側に空間26が設けられているので、補強板32およびダボ31を取付けることができる。
【0045】
さらに、ボックス本体20の開口22の周囲を例えばコの字状に折り曲げて、制御器21を取付ける制御器取付け部23を形成したので、ボックス本体20の剛性を向上させることができる。また、ボックス本体20の開口22を覆う蓋部40にネジ441により取っ手44を取付けたので、蓋部40の剛性を向上させるとともに、持ち運びが容易になる。また、制御器取付け部23に蓋部40のネジ441の頭を回避する切欠き部235を設けたので、蓋部40を制御器取付部23の連結部231に取付けて開口22を覆った際に、ネジ441がボックス本体20の連結部231に干渉するのを回避することができる。このため、蓋部40を連結部231の面に取付けることができ、吊下げ用調光制御ボックス10の小型化を図ることができる。
【0046】
また、ボックス本体20の開口22の周囲に設けられ制御器21を取付ける制御器取付部23に、蓋部40を取付ける連結部231を折り曲げにより設けたので、制御器取付部23の剛性を向上させるとともに、受け部233と連結部231を共通部材とすることができ、部品点数を削減することができる。
【0047】
なお、本発明の吊下げ用調光制御ボックスは、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
【符号の説明】
【0048】
7 ムービング照明器具(照明器具)
10 吊下げ用調光制御ボックス
12 ハンガー(取付具)
20 ボックス本体
202 側壁(一の面)
21 制御器
26 空間
31 ダボ(棒状連結部材)
32 補強板
321 第2のワイヤ固定部(端部、ワイヤ固定部)
33 ワイヤ止め金具(第1のワイヤ固定部)
34 ワイヤ
35 引っ掛け金具(ワイヤの他端)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明器具を制御して調光制御する吊下げ用調光制御ボックスであって、
前記照明器具を制御する制御器を収容するボックス本体と、
前記ボックス本体の一の面に突設され当該ボックス本体を取り付ける取付具に連結される棒状連結部材と、
前記一の面の裏側に設けられ前記棒状連結部材の基端部が貫通して固定される補強板と、
前記ボックス本体の落下防止用のワイヤと、を備え、
前記補強板の端部を前記ボックス本体の外部に露出させ、
前記ワイヤを引っ掛けるワイヤ固定部を前記補強板に設けたことを特徴とする吊下げ用調光制御ボックス。
【請求項2】
前記ワイヤの一端を固定する第1のワイヤ固定部を、前記棒状連結部材の基端部に設けたことを特徴とする請求項1に記載の吊下げ用調光制御ボックス。
【請求項3】
前記ワイヤの他端を引っ掛ける第2のワイヤ固定部を、前記補強板に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の吊下げ用調光制御ボックス。
【請求項4】
前記ボックス本体に前記制御器を収容した状態で、前記一の面の裏側に空間を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の吊下げ用調光制御ボックス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−238399(P2010−238399A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−82657(P2009−82657)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】