説明

吸入装置

【課題】コンパクトで、吸入時と待機時の切り替えが簡単である吸入装置を実現する。
【解決手段】吐出ヘッド1を有する吸入装置本体2の上に気流路を形成する気流路形成部材4は、吸入待機時にはスライド機構8によって吸入装置本体2の上部に被さるようにスライドさせて収納し、気流路を消失させる。このとき、気流路形成部材4の上壁が吐出ヘッド1を覆い、外気から遮断するキャップの役目をする。吸入時には、逆に気流路形成部材4を上方へスライドさせ、吸入装置本体2の上に気流路を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を液滴として吐出し利用者に吸入させる吸入装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マウスピースを介して吸入される空気が流れる気流路中に、インクジェット方式の吐出原理を利用して薬剤の微小液滴を吐出させて利用者に吸入させる吸入装置が開発されている(特許文献1、2参照)。このような吸入装置は、所定量の薬剤を均一化した粒径によって精密に噴霧することができるという利点を有している。
【0003】
これまで、動作信頼性の高い吸入装置を実現するために、薬剤吐出部を吸入待機時に保護するキャップと、気流路を吸入待機時に保護するためのマウスピース用のキャップといった2種類のキャップを有する吸入装置が提案されている(特許文献3、4参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−290593号公報
【特許文献2】特開2004−283245号公報
【特許文献3】特開2004−230113号公報
【特許文献4】特開2004−283424号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記従来の技術によれば、吸入時と吸入待機時(非使用時)を切り替える際に、2種類のキャップを動作させたり、マウスピースを動作させたりする必要があり、動作が複雑である。そのため、利用者がこの切り替え動作を手動で行う構成では、操作ミスにより液剤吐出の動作信頼性が失われる可能性が高い。また、吸入装置内に自動的に切り替え動作をする機構を設けると、装置の構成が複雑になり、大型化するため、携帯性が失われるという未解決の課題がある。
【0006】
本発明は、吸入時と吸入待機時の切り替えが簡単であり、しかも高い動作信頼性と携帯性を兼ね備えた吸入装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の吸入装置は、薬剤を吐出して吸入口から利用者に吸入させるための吸入装置であって、薬剤を吐出するための薬剤吐出部を有する吸入装置本体と、前記薬剤吐出部から吐出された薬剤を前記吸入口へと導く気流路を前記吸入装置本体上に形成する気流路形成部材と、非使用時に前記気流路形成部材を前記吸入装置本体に対して収納して、前記気流路の空間を消失させるためのスライド機構及び/又は回転機構と、を有し、前記収納の動作によって前記気流路形成部材が前記薬剤吐出部を保護することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
気流路形成部材をスライド及び/又は回転させて吸入時と吸入待機時(非使用時)の切り替えを行うものであるから、動作が簡単で、装置構成も単純である。また、このような動作に連動して薬剤吐出部の保護を行うことができるため、利用者の操作性が向上する。
【0009】
また、吸入待機時の装置サイズは、吸入時の装置サイズと比較して、気流路の空間が消失した分だけ小型化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1〜4は、一実施形態による吸入装置を示す。これは、図1に示すように、利用者が薬剤を吸入するために携帯して所持するように構成されており、薬剤を粒子サイズ均一性が高い微小液滴として定量吐出するインクジェット方式の薬剤吐出部である吐出ヘッド1を有する吸入装置本体2を備える。また、図2に示すように、薬剤を収容する薬剤タンク3と、薬剤タンク3から供給される薬剤を微小液滴として吐出するための複数の吐出口を有する吐出ヘッド1は、吐出装置本体2に着脱可能に装着することが可能なカートリッジを構成している。
【0012】
吐出ヘッド1と薬剤タンク3は、複数回の吸入に使用可能な構成であり、薬剤タンク内の薬剤量が1回の吸入で投薬すべき薬剤の量より少なくなると交換する。例えば、吸入装置本体内に吐出量をカウントする機能があり、この吐出量カウント機能により残量を算出できるので、交換時期を告知し、利用者に交換を促すか、または交換が完了するまで吐出を行わないことも可能である。
【0013】
気流路形成部材4は、図3及び図4に示すように、吸入装置本体上に気流路7を形成する。気流路7は、利用者の吸入によって生じた気流が通過する空間であり、吐出ヘッド1から吐出された薬剤を吸入口6に導くためのものである。本発明の吸入装置は気流路形成部材4を、吸入装置本体2に対してスライドさせて吸入装置本体2の上部(気流路収納部)に被せて収納するためのガイドレールのようなスライド機構8が設けられ、非使用時は気流路形成部材4を吸入装置本体2に対してスライドさせて収納する。これによって気流路7の空間が消失し、気流路7の内壁が吐出ヘッド1を覆い、保護する構成となっている。つまり、吐出ヘッド1は、気流路7中に薬剤を吐出できるように、吐出ヘッド1の吐出口面は気流路形成部材4の内壁に面するように設けられている。また、気流路形成部材4の内壁面に吐出ヘッドが設けられているため、スライド機構8によって気流路7の空間を消失させることによって、気流路7の内壁が吐出ヘッドを保護することが可能となる。ただし、吐出ヘッド1の位置は本実施形態に限られることはない。気流路形成部材4を吸入装置本体に対して収納して、気流路7の空間を消失させたときに気流路内壁によって保護されるような位置に吐出ヘッド1があればよい。
【0014】
このように、利用者は気流路形成部材4をスライドさせるだけで、吸入装置の使用時と非使用時の状態を切り替えることができる。
【0015】
なお、気流路形成部材の全体をスライドさせて吸入装置本体の上部に嵌合させる代わりに、気流路形成部材の一部を吸入装置本体内にスライドさせて収納し、気流路形成部材の残りの部位を回転させて薬剤吐出部に被せる構成でもよい。あるいは、気流路形成部材全体を回転させて、円弧状のスライド機構により吸入装置本体内に収納する構成でもよい。また、後述する例のようにスライド機構を設けず、気流路形成部材を回転機構によって単に折り畳み、吸入装置本体に対して収納するような構成でもよい。これらのような構成でも、気流路7を消失させることができる。そして、いずれの実施形態においても上記の収納の動作によって気流路7を消失させた結果、気流路形成部材4の内壁面によって薬剤吐出部が保護されることが特徴となる。これにより簡単な構成で、非使用時に衛生面で好ましくより小型化できる吸入装置が実現する。
【実施例1】
【0016】
図1〜4は、実施例1による吸入装置を示す。図1は、吸入装置の外観を示すもので、(a)は吸入時(使用時)の状態を示す斜視図、(b)は吸入待機時(非使用時)の状態を示す斜視図である。この装置は、薬剤吐出部であるインクジェット方式の吐出ヘッド1、吸入装置本体2、気流路形成部材4、カバー5、吸入口6、スライド機構8、表示部10、吐出スイッチ11、電源スイッチ12、設定スイッチ13等を有する。吸入口6は気流路形成部材4の一端に設けられている。
【0017】
図2(a)は、スライド機構8によって、気流路形成部材4と吸入装置本体2を分離した状態を示す図である。気流路形成部材4は、利用者が吸入する時に外気を吸入装置本体2に導入するための導入吸気口(空気取り入れ口)9を有し、吐出ヘッド1には、複数の吐出口が設けられている。吐出エネルギーの発生方法は、電気熱変換素子を用いたサーマルインクジェット方式や電気機械変換素子を用いたピエゾジェット方式である。
【0018】
図2(b)は、吸入装置本体2から吐出ヘッド1を取り出した状態を示す。薬剤タンク3は吐出ヘッド1と一体になっており、吐出ヘッド1に薬剤を供給するように連通している。図2(c)は、吐出ヘッド1と薬剤タンク3が吸入装置本体2にセットされ、吸入装置本体2のカバー5を開けた状態を示している。
【0019】
図3(a)は、吸入時の気流路形成部材4を断面で示す図、(b)は、吸入待機時の気流路形成部材4を断面で示す図である。
【0020】
利用者が吸入を行う際のプロセスを説明する。まず、利用者は、電源スイッチ12を押すことで、吸入装置の電源を入れる。次に、表示部10を見ながら、設定スイッチ13を操作し、所望の薬剤吐出モードを決定する。利用者は、吐出スイッチ11を押すことで、吐出ヘッド1から薬剤を吐出させ、吸入口6から薬剤を吸入する。利用者が吸気をする際の気流は、吸気口9、気流路7、吸入口6の順に流れる。
【0021】
利用者は、吸入が終了すると、スライド機構8によって気流路形成部材4をスライドさせて吸入装置本体2の上部に嵌合させて収納し、吸入装置本体上の気流路7を消失させる。これにより、吸入口6と吸気口9が吸入装置本体2の側面によって塞がれる。
【0022】
このように、吸入待機時は気流路7が消失し、吸入口6と吸気口9が閉塞されることで、装置内部に気流路7からゴミや細菌が進入するのを防止している。また、気流路形成部材4の上壁は、吐出ヘッド1に密着することで、吐出ヘッド1の吐出口からの薬剤の蒸発を防ぐ。
【0023】
吐出ヘッド1の吐出口を形成する材料と気流路形成部材4の材料の関係によっては、吐出口の潰れを防止するために、吐出ヘッド1と気流路形成部材4の間に凹部を設けると好ましい。
【0024】
また、利用者は、図2(a)に示すように、気流路形成部材4を吸入装置本体2から取り外すことで、気流路7の内壁を洗浄することができる。
【0025】
図4(a)は、吸入時のスライド機構8を断面で示す図、(b)は吸入待機時のスライド機構8を断面で示す図である。スライド機構8は、吸入装置本体2側に2つの凹部、気流路形成部材4側に2つの凸部を有し、それらの凹凸が噛み合うようになっている。吸入時と吸入待機時のそれぞれの気流路形成部材4の位置決めはこれらの凹凸の組み合わせで行われる。2つの凹部間の距離及び2つの凸部間の距離は、気流路7の高さと等しくなっており、1〜2cm程度である。
【実施例2】
【0026】
図5に示すように、本実施例は、より効果的に吐出ヘッド1を保護するためのキャップ14を実施例1の吸入装置に付加したものである。本実施例は、吐出ヘッド1の吐出口を形成する材料が樹脂のように柔らかい場合に特に有効である。
【0027】
図5(a)は、本実施例の吸入装置の気流路形成部材4と吸入装置本体2を分離した状態を示す図である。気流路形成部材4の上壁には吐出ヘッド1を保護するキャップ14が設けられている。キャップ14は、スライド機構8によって気流路形成部材4をスライドさせることで吐出ヘッド1を覆うように、気流路内壁の吐出ヘッド1の対面に位置している。キャップ14の材料はゴムであり、中心部には溝を設けてある。なお、本実施例においては気流路形成部材4をスライド機構8によって上下方向にスライドさせるため、キャップ14は気流路内壁の吐出ヘッド1の対面に位置するが、本発明はそれに限られることはない。気流路形成部材の内壁面のうち、気流路が畳まれたときに吐出ヘッドを保護するような位置にヘッド保護部材であるキャップ14が設けられていればよい。
【0028】
これにより、吐出口近傍は直接ゴムと接することがなく、また、ゴムが吐出ヘッド1に接触した際に変形することでキャップ14の密閉度が高まる。吐出口付近とキャップ14が直接接触することで吐出口を傷つけることを防止し、吐出口からの薬剤の蒸発を防止することができる。これによって、吐出口の潰れや、吐出口付近の薬剤の固着、吐出口内の薬剤の変質による吐出特性の変化等を予防し、投薬効果の劣化を防ぐという効果が得られる。
【実施例3】
【0029】
図6〜10は、実施例3を示す。本実施例の吸入装置は、図6(a)に示すように、吐出ヘッド1の表面と平行な位置に開口する吸入口26を有する気流路形成部材24を備える。気流路形成部材24は、図6(b)に示すように、吸入装置本体内の気流路収納部2aに収納されるスライド部24aと、吐出ヘッド上に回転して保護する回転部24bとに分割されている。
【0030】
図7は、気流路形成部材24を収納する工程を示すもので、(a)は吸入時の状態を示す斜視図、(b)は吸入時から吸入待機時への移行する時の状態を示す斜視図、(c)は吸入待機時の状態を示す斜視図である。吐出ヘッド1、吸入装置本体2、スライド機構8等は実施例1と同様であるから、同一符号で表し、説明は省略する。
【0031】
図7(a)及び図8に示すように、吸入時は、スライド部24aと回転部24bによって気流路27が形成されている。利用者は、吐出ヘッド1から吐出した薬剤を吸入口26から吸入する。このとき、利用者の吸入による気流の流れは、吸気口29、気流路27、吸入口26の順になる。
【0032】
利用者は吸入が終了すると、図7(a)に示す状態から、(b)を経て(c)に示すように気流路形成部材24を収納する。
【0033】
まず、図7(a)に示す状態から、(b)に示すようにスライド機構8によって、スライド部24aを吸入装置本体内部の気流路収納部2aに完全に収納する。スライド機構8は、気流路形成部材24の回転部24bと吸入装置本体2の気流路収納部2aのそれぞれに凸部を設け、スライド部24aの凹部を嵌合させる機構である。この凸部と凹部が噛み合うことで、スライド部24aは上下にスライドすることができる。回転部24bには、吸入口26の付近に、スライド部24aが外れないようにリブを設けてある。また、吸入装置本体2の気流路収納部2aの深さは、スライド部24aの高さよりも大きく、スライド部24aを完全に吸入装置本体内に収納することができる。
【0034】
次に、蝶番のような回転機構25aを軸にして、回転部24bを吸入装置本体2に向かって折り返す。回転部24bと吸入装置本体2の間にはバネ25bが設けてあり、図7(a)、(b)に比べて、(c)の状態が安定になる方向にバネ25bの力が働いている。そのため、図7(a)及び図8に示す状態ではスライド部24aに支えられていた回転部24bは、利用者がスライド部24aを気流路収納部2aに押し込むだけで、回転部24bがバネ25bの力で自動的に図7(c)及び図9に示すように折り返り、安定する。
【0035】
図9に示すように、キャップ34は、吐出ヘッド1を覆うように回転部24bに設けてある。また、スライド部24aは、回転部24bがバネ25bの力で吸入装置本体2に押さえつけられて収納される。
【0036】
図9に示す状態では、吸入口26と気流路27は消失し、吸気口29は吸入装置本体2に収納されることで塞がれるため、装置内部に気流路27からゴミや細菌が進入するのを防止することができる。また、吐出ヘッド1はキャップ34により覆われるため、吐出ヘッド1の吐出口からの薬剤の蒸発及び吐出口が傷つくのを防ぐことができる。これによって、吐出口の潰れや、吐出口付近の薬剤の固着、吐出口内の薬剤の変質による吐出特性の変化等を予防し、投薬効果の劣化を防ぐという効果が得られる。上記ではスライド動作の後に回転動作をする例を記載したが、本発明はそれに限られず、回転動作により吐出ヘッド1を保護した後に、スライド動作を行い気流路を完全に消失させるようにしても構わない。
【0037】
本実施例では、気流路形成部材24が分割され、そのうちの一部分がスライド機構を有し、他の一部分が回転機構を持つ構成を説明したが、図10に示すように、気流路形成部材24が単体のまま、その全体を回転させて吸入装置本体内にスライドさせ、収納する機構を持つ構成でもよい。その場合、スライド機構及び気流路収納部は回転機構の軸を中心とした円弧形状になる。
【0038】
あるいは、気流路形成部材が複数に分割され、それぞれがすべて回転機構を持つ構成でもよい。この場合、分割された気流路形成部材はすべて吸入装置本体の上部に覆い被さるように折りたたまれる。この場合は、スライド機構は必要ではなく、気流路形成部材が回転機構によって折り畳まれて吸入装置本体の上部に覆い被さるようにして吸入装置本体に対して収納される。そして、このとき最初に折り畳んだ気流路形成部材によって吐出ヘッドが保護される。吐出ヘッドを保護するキャップを有する場合には、分割された気流路形成部材のうちの最初に折り畳まれるものに設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】実施例1による吸入装置を示すもので、(a)は吸入装置の吸入時の状態を示す斜視図、(b)は待機時の状態を示す斜視図である。
【図2】図1の装置を示すもので、(a)は気流路形成部材を取り外した状態を示す斜視図、(b)は吐出ヘッドと薬剤タンクを吸入装置本体から取り外した状態を示す斜視図、(c)はカバーを開いた状態を示す斜視図である。
【図3】図1の気流路形成部材を断面で示すもので、(a)は吸入時の状態を示す模式断面図、(b)は待機時の状態を示す模式断面図である。
【図4】図1の装置のスライド機構を断面で示すもので、(a)は吸入時の状態を示す模式断面図、(b)は待機時の状態を示す模式断面図である。
【図5】実施例2による吸入装置を示すもので、(a)は気流路形成部材を取り外した状態を示す斜視図、(b)は気流路形成部材を収納した状態を示す断面図である。
【図6】実施例3による吸入装置を示すもので、(a)は吸入時の状態を示す斜視図、(b)は内部構成を示すために一部分を分解して示す分解斜視図である。
【図7】図6の装置の吸入時から待機時の状態に変化するまでの工程を示す斜視図である。
【図8】図6の装置の吸入時の状態を示すもので、(a)はその上面図、(b)は気流路形成部材を断面で示す模式断面図である。
【図9】図6の装置の待機時の状態を示すもので、(a)はその上面図、(b)は気流路形成部材を断面で示す模式断面図である。
【図10】実施例3の一変形例を示すもので、(a)は吸入装置の吸入時の状態を示す斜視図、(b)は待機時の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
1 吐出ヘッド
2 吸入装置本体
2a 気流路収納部
3 薬剤タンク
4、24 気流路形成部材
5 カバー
6、26 吸入口
7、27 気流路
8 スライド機構
9、29 吸気口
24a スライド部
24b 回転部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤を吐出して吸入口から利用者に吸入させるための吸入装置であって、
薬剤を吐出するための薬剤吐出部を有する吸入装置本体と、
前記薬剤吐出部から吐出された薬剤を前記吸入口へと導く気流路を前記吸入装置本体上に形成する気流路形成部材と、
非使用時に前記気流路形成部材を前記吸入装置本体に対して収納して、前記気流路の空間を消失させるためのスライド機構及び/又は回転機構と、を有し、
前記収納の動作によって前記気流路形成部材が前記薬剤吐出部を保護することを特徴とする吸入装置。
【請求項2】
前記気流路形成部材は、前記薬剤吐出部を保護するキャップを有することを特徴とする請求項1に記載の吸入装置。
【請求項3】
前記収納の動作によって、前記気流路形成部材の一端に設けられた前記吸入口が閉塞されることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸入装置。
【請求項4】
前記収納の動作によって、利用者の吸入の際に前記気流路の中に外気を導入するための空気取り入れ口が閉塞されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の吸入装置。
【請求項5】
前記気流路形成部材は、前記吸入装置本体に対してスライドするスライド部と、前記吸入装置本体に対して回転する回転部と、を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の吸入装置。
【請求項6】
前記回転部に、前記薬剤吐出部を保護するキャップが設けられていることを特徴とする請求項5に記載の吸入装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−17206(P2010−17206A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−177548(P2008−177548)
【出願日】平成20年7月8日(2008.7.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)