吸収器と、吸収装置のための吸収器−蒸発器アセンブリと、前記吸収器と吸収器−蒸発器アセンブリを組み込んだ臭化リチウム−水吸収装置
吸収器は、貯蔵タンク(4)の内部に配置されており、高温で凝縮された溶液を受け取って貯蔵タンク(4)の内部に散布するための一列のスプリンクラー(5)と、貯蔵タンク(4)の外側に配置されて、希釈された溶液を冷却する溶液−空気方式又は溶液−水方式の熱交換器(6)とを備えている。一列のスプリンクラーの中の個々のスプリンクラー(5)が、楕円形のノズル(14)を備えており、本質的には三角形の扇型となる平坦なシート形状(15)に平行に溶液を散布する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の目的
本発明は、臭化リチウム溶液−水を用いて機能する空調および/または冷却装置の中で使用される、吸収装置(吸収式装置)に関する。
【0002】
発明の第1の目的は、吸収装置のための吸収器を提供することである。
発明の第2の目的は、吸収器−蒸発器アセンブリを提供することである。
発明の第3の目的は、上記の吸収器又は吸収器−蒸発器アセンブリを組み込んでいる一重効用(単効用)の臭化リチウム吸収装置を提供することである。
発明の第4の目的は、上記の吸収器又は吸収器−蒸発器アセンブリを組み込んでいる二重効用の臭化リチウム吸収装置を提供することである。
発明の第5の目的は、上記の吸収器又は吸収器−蒸発器アセンブリを組み込んでおり、一重効用の機能と二重効用の機能とを交互に実現させる臭化リチウム吸収装置を提供することである。
【背景技術】
【0003】
ほとんどの適用例の中で、冷却技術と空調技術は、オゾン破壊的で(CFC群とHCFC群)、CO2よりはるかに大きな温室効果を発生する冷媒(CFC群、HCFC群およびHFC群)で動作する冷却機械を使用する。ほとんどの場合、これらの機械は電気を使用するので、それらが機能することで二酸化炭素も生成する。
【0004】
これらの機械の代替品として、開発された最初の工業的な適用例は、別の液体の冷却を達成するために、液体による蒸気吸収の熱力学の法則に基づいている。アンモニアと水のような他の物質のそれぞれの蒸気を吸収するために、吸収サイクルは、液相の水と臭化リチウムのごときある種の塩類の物理的な能力に基づいている。
【0005】
吸収装置の中で、冷媒、水、アンモニア又は他の物質が、熱交換器の管(チューブ)の束の内部を循環する液体の状態の変化からの熱を用いて、蒸発器の中で蒸発させられる工程が発生する。生成された蒸気は、吸収剤である、水、臭化リチウム溶液、又は他の物質によって吸収される。溶解させる工程ではそれらの温度が上昇するので、吸収が行われるので吸収器と称されるチャンバ(小室)の中で。その溶液が適切な温度条件に維持されて、その圧力が増加しないように、外側を冷却することが要求される。
【0006】
この外側の冷却回路の中で通常は、水の冷却タワーが使用される。このタワーの中で冷却された水は、吸収器のチャンバの内部に配置されており、吸収工程を促すために吸収剤が散布される別なる熱交換器の管の束の内部を循環する。冷却剤を含む吸収剤の液体が、ポンプによって、別なる熱交換器へ搬送される。その別なる熱交換器の機能は、冷却剤を蒸留することによって吸収剤から冷却剤を分離することである。この熱交換器は、発生器と称される。その管の束を通過して、通常は、水又は水蒸気である、高温の流体が循環する。この水又は水蒸気は、吸収サイクルを機能させる主要なエネルギー源であり、残留熱を発生させるあらゆる他の種類の工程からの排水としても出現する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明の記載
本発明に関する吸収装置は、空調機又は冷却設備に使用するためであって、特に臭化リチウムと水を使用するシステムに使用するために開発されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一重効用型の臭化リチウムと水の吸収装置は、以下の基本的な要素で構成されている。即ち、外部の温度が高い時に、外部の空気又は水による直接冷却で、低い圧力と低い蒸発温度を維持することが可能であって、熱移動と流体移動とを一群の液体とを別々に実行する、吸収器と、
外部の空気によって直接冷却されるか、タワー又は別体の冷却回路からの水によって冷却される凝縮器と、
蒸発器と、
熱の発生器と、
加熱を行う再生器とで構成されている。
【0009】
熱の発生器は、熱交換器が設けられている少なくとも一つの加熱チャンバで構成されている。加熱チャンバは、熱源が火炎である場合に、臭化リチウムと水との溶液へ熱を移動させることを促すように、好ましくは耐火性のステンレス鋼で形成されている。熱交換器は、屋外の太陽熱収集器、バイオマスボイラー、バイオディーゼルボイラー、バイオエタノールボイラー、従来の化石燃料ボイラー、エンジンの排気ガスの残熱や燃料電池、燃料蓄電池、及び他の充分な温度の残留熱を発生する熱処理で発生される残留熱を使用することができる。
【0010】
発生器は、同様に、熱交換器と代替可能又は補完的な、温度を自由に制御することが可能なPDI制御器によって制御される、低出力、中程度の出力、又は高出力の調節可能な燃焼器であって、化石燃料である、好ましくはGLP、GN,ディーゼルオイル、バイオディーゼル、バイオガス若しくは他の燃料の燃焼の結果として加熱チャンバの中に熱を発生させる、燃焼器を組み込むことができる。
【0011】
これに加えて、発生器の加熱チャンバの中に、水蒸気のセパレーター(分離器)を組み込むことができる。
【0012】
臭化リチウム溶液は、発生器の加熱チャンバの中に導入されて、希釈され、熱を吸収し、外気温によるが85℃から125℃、又はそれ以上の温度で沸騰し、再加熱された冷却剤の蒸気(高温で且つ凝縮された溶液)と水蒸気とを生成する。この冷却剤の蒸気と水蒸気とはセパレーターで分離される。水蒸気は発生器から出て、凝縮器に送られる。凝縮器では、水蒸気は液体の水に変化し、膨張弁を通過して蒸発器に送られる。蒸発器では、水は再び水蒸気に変換される。
【0013】
加熱を行う再生器は、好ましくは銅を溶接したプレート状の熱交換器であって、熱を、発生器の外に出る高温で凝縮された溶液から、蒸発器から来る希釈された冷たい溶液に移動させ、その溶液が発生器に供給される前に予熱する。
【0014】
発生器から出る高温で凝縮された溶液は、再生器を通過して移動する。溶液の圧力は、吸収器に低い圧力で導入されるように、再生器と吸収器の間に配置された減圧バルブの中で減じられる。
【0015】
吸収器は、以下の要素で構成されている。即ち、
貯蔵タンクと、
貯蔵タンクの内部に配置されており、そこを高温の凝縮された溶液が通過して貯蔵タンクの中に散布され、その溶液は蒸発器からの水蒸気と接触して希釈される、一列のスプリンクラーと、
貯蔵タンクの外側に配置されて、好ましくはフィン(ひれ)付きであり、希釈された溶液を冷却する熱交換器と、
希釈された溶液を貯蔵タンクから吸引するポンプであって、この溶液を冷却する熱交換器に送り込み、更に液体と熱の増大した移動を推進する連続的な循環工程で、熱交換器から出る冷却された溶液を一列のスプリンクラーに戻す再循環ポンプと、
吸収器から希釈された溶液を吸引し再生器を通過させて発生器に送り込むポンプであって、そこで溶液を再度凝縮する発生器の給水ポンプと、で構成されている。
【0016】
熱交換器を通過させることで、吸収器は、吸収器の中の溶液からの吸収熱を空気に直接的に移動させる。これは、最初に吸収熱が溶液から水の回路に移され、そして水から送風機によって送られた外部の空気中に熱を移す他のシステムと、本発明の吸収装置との根本的に異なっている特性のうちの一つである。他のシステムとは異なり、本発明に記載されているシステムでは、溶液と外部の空気との間の温度の違いが、再冷却に要求される温度の違いと較べて増大している。その理由から、熱の移動がより優れており、交換面積がより小さくなり、1台の熱交換器が不要となり、吸収器の温度が外部の空気の温度に可能な限り近くなる。
【0017】
もう一つの重要な特徴は、溶液を散布するように機能する吸収器の設計にある。散布は、液体の移動を促す。また吸収工程が断熱状態であるために、熱の移動は、独立し且つ外付けとなっている熱交換器の中で行われる。熱交換器が高い効率で機能することで、熱交換面積が減じられている。
【0018】
吸収は、基本的にファン(扇)型の三角形形状をしており、相当程度で且つ非常に効率的な方法で液体の移動を促す、平坦な平行したシート形状(シート状、シート形態)で溶液を散布することによって、行われる。
【0019】
スプリンクラーは、上述したファン型の形状を備えた平坦なシート形状となるように溶液の散布を可能にする楕円形のノズルを備えている。そして、前記の平坦なシートは、大きな表面積を有する。その表面は、吸収器のチャンバ内で、蒸発器からの水蒸気と接触し吸収を促進させる。
【0020】
これは、結果として、現在供給されているものよりも容量の小さい吸収器と、現在市場に存在しているものよりも小さな面積を有する、非常に効率的である溶液と空気の間の熱交換器を提供する。これらの特性は、吸収器と熱交換器の全体の体積が現在市場に存在しているものよりも小さく、よって装置全体の体積も小さくなることを意味する、そして、吸収器の有利な点は、以下の通りである。即ち、熱と液体との間の伝達率が高く、出力に対する体積の比率(体積/出力の比率)が少なく、組立が容易で、接続が容易で、検査が容易で、保守が容易である。この吸収器は、一重効用装置と多重効用装置のいずれにも使用されることができる。
【0021】
蒸発器は、冷却を目的とする場所から来ている水を内部に循環させる熱交換器を組み込んでいる。この場所の例は、商業的な建物、車の内部、冷蔵倉庫である。また蒸発器は、空調される場所に取り付けられた冷却装置の方へ、この熱交換器において冷却された水を送り込む冷却用空気ポンプを備えている。
【0022】
凝縮器は、発生器から来る低圧の水蒸気のために特に設計されている。そしてそれは、スペースを節約することを目的として、二段階の特別な設計によって、装置の中で一体化されている。装置内部でのその小さなサイズと配置によって、それは、装置全体を小型化することに貢献する。凝縮器は、好ましくは、空気がそれを冷却するために用いられる場合には、熱交換器および送風機を備える。熱交換器は、好ましくは、アルミニウムのフィン(翼)を有する銅製の管で形成されている。それは、冷却タワーから、または、別体の冷却回路からの水を使用して冷却されることもできる。発生器によって80℃から125℃の間の温度で生成される水蒸気は、冷却時には外気によって直接凝縮され、加熱モードの時には、例えば建物の内部のような冷却される場所の空気によって直接凝縮される。
【0023】
この吸収装置が、発生器の熱を移動させるために、排気ガス、再生された熱、再生された燃料、若しくは従来の燃料ボイラーからの燃料を使用することができることは、注目すべきである。
【0024】
この吸収装置は、据え置きの又は移動可能な冷蔵庫であって、斜面に置かれたり急激な加速条件下であっても機能することができる冷蔵庫の冷却に適用できる:即ち、都市内又は都市間の自然点火のディーゼルバス、都市または都市間の誘発点火のガソリン・バス、ガソリンおよびディーゼルのバスやトラック、冷蔵された製品の輸送のためのガソリンおよびディーゼル燃料を利用する熱エンジン船、そして前記以外の熱エンジンの乗り物で高温の排気ガスを有するものに適用可能である。さらにそれは、空調された温室、7℃を超える温度の冷蔵倉庫、及び熱エンジンが用いられる空調された構内の空調に適用可能である。
【0025】
同時に、臭化リチウム−水の吸収装置は、追加された燃料をエンジン外部で燃焼させるか又は燃焼チャンバ自体の内部で燃焼を行うことによって、ギアがニュートラルである長期間に亘ってそれらの排気ガスに、追加的な熱を提供するシステムとして使用することができる。また、追加的な燃料を外部で燃焼させたり燃焼チャンバ自体の内部で燃焼させることによって、長期間の車両(道路上)又は鉄道(線路上)による旅行の間に排気ガスに追加の熱を提供するシステムとして使用することができる。
【0026】
本発明のもう一つの目的は、一重効用装置にもう一つの発生器と別体の再生器と補助冷却器とを加えて成る、例えば二重効用装置のような多重効用吸収装置の提供である。
【0027】
二重効用装置は、発生器として、バーナーを備えることができる加熱チャンバを備えた高圧の発生器と、その高圧の発生器に接続された別体の低圧の発生器とを備える。高圧の発生器と低圧の発生器の各々は、各々が高圧の再生器と低圧の再生器に接続される。再生器は、高温で凝縮された発生器からの溶液を減圧バルブを経由して吸収器に送る。
【0028】
高圧の発生器の後に接続される低圧の発生器は、冷却する蒸気と液体の水とを分離する。蒸気は凝縮器に送られる。その一方で、液体の水は、凝縮器に隣接する補助冷却器に送られる。次に、凝縮器と補助冷却器の中で凝縮された水蒸気は、高圧の膨張バルブ(膨張弁)と低圧の膨張バルブの方向にそれぞれ向かう。ここで、圧力および温度は蒸発器に入るまでに減じられる。
【0029】
一重効用装置とは異なり、吸収器は、前に述べた圧力減少弁の一つを経由して再生器に接続する追加の入口を有する。そして、発生器への給水ポンプは、希釈された溶液を、溶液分配バルブを経由して高圧の再生器と低圧の再生器に送り込む。
【0030】
同時に、吸収器の熱交換器が、溶液−空気方式の熱交換器の代わりに溶液−水方式の熱交換器となる可能性が意図されている。溶液−水方式の熱交換器では、水が冷却タワーからの水によって冷却される。
【0031】
本発明の別の目的は、一重効用装置及び多重効用装置の両方に、吸収器−蒸発器アセンブリ(組立体)として一体化された吸収器および蒸発器を備えることである。
【0032】
この吸収器−蒸発器アセンブリは、上部でガスまたは水蒸気が混合される2つの場所又はチャンバを提供する、容器の底部に対して垂直な分離用隔壁を有する容器または貯蔵タンクを備えている。この分離用隔壁は、蓋または容器の上面に届かないからである。蒸発器は、蒸発チャンバの中にあって、冷却液が循環する回路を形成する管の束を備えている。冷却液は、通常は冷却されるべき部屋から来て、蒸発チャンバの下部に位置する管内での温度よりも高い温度で蒸発チャンバの上部に位置する管から去る。その反対でも可能である。
【0033】
この蒸発器において、凝縮器からこの蒸発チャンバに到着する水は蒸発する。水は、一旦蒸発すると、隣接するチャンバまたは吸収チャンバまで水蒸気の形態で通過する。
【0034】
蒸発チャンバから来た水蒸気は、蒸発チャンバに隣接する吸収チャンバに導入されて、熱せられて凝縮した溶液が放出されるスプリンクラーが装着されている収集器に到着する。
【0035】
説明された構成は、一重効用吸収装置と、二重効用或いは三重効用のような多重効用吸収装置との両方で有効である。収集器の種類によっては、2つの発生器からの高温で凝縮された溶液の、1、2、又は3本のパイプ系統が存在する。同様に、凝縮器からの1、2、又は3つの水の入り口が存在する。
【0036】
本発明のもう一つの目的は、組み合わされて使用される吸収装置の提供である。それは、一重効用の機能モードと二重効用の機能モードとを組み合わすことであって、その機能は、それが利用される設備の必要性に依存して一方と他方との間で交互に機能することができるものである。そこには、機能モードを決定することを可能とする配管とバルブのシステムが存在する。この吸収装置もまた、前述の吸収器と吸収器−蒸発器アセンブリとを含むことができる。
【0037】
この組み合わされて使用される吸収装置は、基本的に、再生可能なエネルギーを使用する場合に使用される。一重効用装置は、太陽エネルギーや回収された余剰エネルギーのような再生可能なエネルギーを使用し、二重効用装置は、熱源として商業燃料を用いる。
【0038】
このように、本発明の目的を達成するための吸収装置は、建物や個人の住居や業務用区域の構内の空調、又は、冷蔵倉庫、温室(植物園)、工業用建物等の冷却のために、水によって凝縮させられる場合と空気によって凝縮させられる場合の両方で使用可能である。そしてまた、船、市街地と市街地間のバス、トラック、台車の荷台といったいかなるタイプの乗り物の冷却と空調にも使用することができる。
【0039】
図面の記載
以下の図面は、明細書の記載を補うためと、実際的な好ましい形態によって発明の特徴の理解を促すことを目的として、明細書と一体化した部分として添付されたものであり、例示であって特徴を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】模式的に表わされた本発明の吸収器を含む一重効用吸収装置の概略図である。
【図2】スプリンクラーに接続されたノズルの上部の断面図である。
【図3】ノズルの平面図である。
【図4】ノズルがファン(扇)型の三角形形状で平らなシート形状に噴出させるスプリンクラーの概略図である。
【図5】熱交換器を備えた熱の発生器を示す。
【図6】バーナーを備えた熱の発生器を示す。
【図7】模式的に表わされた本発明の吸収器を含む二重効用吸収装置の概略図である。
【図8】一重効用の機能モードと二重効用の機能モードとが組み合わされた吸収装置の概略図である。
【図9】模式的に表わされた本発明の吸収器―蒸発器アセンブリを含む一重効用吸収装置の概略図である。
【図10】模式的に表わされた本発明の吸収器―蒸発器アセンブリを含む二重効用吸収装置の概略図である。
【図11】一重効用吸収装置に適用される吸収器―蒸発器アセンブリの上部の断面図である。
【図12】一重効用吸収装置に適用される吸収器―蒸発器アセンブリの縦断面図である。
【図13】二重効用吸収装置に適用される吸収器―蒸発器アセンブリの上部の断面図である。
【図14】二重効用吸収装置に適用される吸収器―蒸発器アセンブリの縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明の好適な実施の形態
図1の概略図に従って、本発明の一重効用臭化リチウム吸収装置は以下を含んで構成される。即ち、
−臭化リチウムと水の溶液を加熱する一つの加熱チャンバ(2)を備えた熱の発生器(1)。加熱チャンバ(2)には、図示されない水蒸気のセパレーター(分離器)が組み込まれている。
−吸収器(3)。吸収器(3)は、以下のものを備えている。即ち、貯蔵タンク(4)と、貯蔵タンク(4)の内部に配置されており、そこを高温の凝縮された溶液が通過して貯蔵タンク(4)の中に希釈のために散布される一列のスプリンクラー(5)と、
貯蔵タンク(4)の外側に配置されて、希釈された溶液を冷却する熱交換器(6)と、
希釈された溶液を貯蔵タンク(4)から吸引するポンプであって、この溶液を冷却する熱交換器(6)に推進して送り込み、連続的な循環工程の中で、冷却され希釈された溶液を一列のスプリンクラーに戻す再循環ポンプ(7)と、
吸収器(3)からの希釈された溶液を吸引し、発生器(1)に送り込むポンプであって、溶液を再度凝縮する発生器(1)に送る給水ポンプ(8)と、を備えている。
−加熱を行う再生器(9)。再生器(9)は、発生器(1)と吸収器(3)との間に配置されており、熱を、発生器(1)の外に出る高温の凝縮された溶液から、蒸発器(12)から来る希釈された冷たい溶液へと移動させ、その溶液が発生器(1)に供給される前に予熱する。
−再生器(9)と吸収器(3)との間に配置された減圧バルブ(10)。
−発生器(1)に接続されており、発生器で発生させられた水蒸気を凝縮する凝縮器(11)。
−吸収器(3)に接続されており、吸収器(3)に水蒸気を導入する蒸発器(12)。
−凝縮器(11)を蒸発器(12)に接続する膨張弁(13)。
【0042】
記載された構成によれば、吸収装置は主に以下の構成を特徴としている。即ち、一列に配置されたスプリンクラー(5)の中の個々のスプリンクラーが、図2及び図3に示すように楕円形のノズル(14)を備えており、平坦なシート形状(15)、即ち図4に示すように本質的には三角形の扇(ファン)型の形状に溶液を散布する。ここでスプリンクラーのノズル(14)は、図1に示されるように、好ましくは前記の平坦なシート形状(15)が並行となるように配置される。
【0043】
また本発明の基本的な特徴の一つが、図1の熱交換器に送風機(16)が取り付けてあることからも示されているように、吸収装置の熱交換器(6)は溶液と空気の熱交換器であることを知るのは重要である。しかしながら、上述されている特別な特徴を維持しつつ、熱交換器(6)を溶液−水方式とすることも可能である。
【0044】
溶液−空気方式の熱交換器(6)の送風機(16)は、図1に示すように、凝縮器(11)を冷却する送風機(16)と同じとすることができる。
【0045】
図5と図6は、発生器(1)が加熱チャンバ(2)の中に熱交換器(23)を組み込んでおり、および/又は加熱チャンバに関連させて化石燃料のバーナー(17)を備えていることを示している。
【0046】
図1は、冷却を目的とする場所(18)への吸収装置の一適用例を示している。この例では、蒸発器(12)は、冷却のための空調を目的とする場所(18)から来ている水を、内部に循環させる熱交換器(19)を組み込んでいる。また蒸発器(12)は、空調される場所(18)に取り付けられており、送風機(22)を備えた冷却装置(21)の方へ、この熱交換器(19)において冷却された水を送り込む冷却水ポンプ(20)を備えている。
【0047】
図7は、二重効用臭化リチウム装置を示している。この装置は、一部の要素が図1の一重効用装置に示されている要素で構成されている。二重効用臭化リチウム装置は、単一の発生器の代わりに、バーナーを備えることができる高圧の発生器(1’)と、高圧の発生器に接続された別体の低圧の発生器(1’’)とを備える。同時に、高圧の発生器(1’)と低圧の発生器(1’’)のそれぞれは、高圧の再生器(9’)と低圧の再生器(9’’)にそれぞれ接続される。再生器は、高温で凝縮された高圧と低圧の発生器(1’,1’’)からの溶液を、発生器と吸収器(3)との間に実装された減圧バルブ(10’,10’’)を経由して吸収器(3)に送る。
【0048】
低圧の発生器(1’’)は、凝縮器(11)と凝縮器(11)に隣接する補助冷却器(24)に接続されている。凝縮器(11)と補助冷却器(24)から送り出される凝縮された水蒸気は、凝縮された水蒸気は、高圧の膨張バルブ(13’)と低圧の膨張バルブ(13’’)の方向に送られる。それぞれで、水蒸気の圧力および温度は、蒸発器(12)に入るまでに減じられる。
【0049】
この態様では、吸収器(3)への追加の入口の一体化が検討されている。吸収器(3)は、上記の圧力減少弁(10’’)を経由して低圧の再生器(9’’)に接続されるであろう。そして、給水ポンプ(8)は、希釈された溶液を、溶液分配バルブ(25)を経由して高圧の再生器(9’)と低圧の再生器(9’’)に送り込むことも検討されている。
【0050】
図8は、一重効用の装置と二重効用の装置として交互に選択的に機能し、一つのモードと他のモードとを動作可能にする一連のバルブが組み込まれた吸収装置を示す。特に本装置は、以下の構成を含む。即ち、
−発生器(1)と凝縮器(11)との間の接続バルブ(37)。
−再生器(9)と、分配バルブ(25)から排水ポンプ(8)へと伸びる支流との間に配置された、再生器へのリターン(返送)バルブ(26)。
−低圧の発生器(1’’)と補助冷却器(24)とを接続する、補助冷却器への循環バルブ(27)。
−低圧の発生器(1’’)と凝縮器(11)とを接続する凝縮器への循環バルブ(28)
を含む。
【0051】
2つの機能モードは、その装置の特徴とされる。2つの機能モードとは、一重効用機能モードと二重効用機能モードである。一重効用として機能する場合、装置の中の機能を仲介する液体の循環は、太線で示される。その状態では、減圧バルブ(10)と、再生器へのリターンバルブ(26)と、接続バルブ(37)と、高圧の膨張弁(13’)のみが開けられ、残りのバルブは閉じた状態が保たれる。
【0052】
二重効用の装置として機能する場合、再生器へのリターンバルブ(26)と、膨張弁(10)と、接続バルブ(37)のみが閉じられる。
【0053】
一方、図9は、吸収器(3)の代わりに吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)の一体化した物を提案する、模式化されて示される一重効用吸収装置を示す。この吸収装置は、それぞれの上部が連通した2つのチャンバ(30,33)を形成する、垂直な分離用隔壁(29)を有する貯蔵タンク(4’)を備えている。
即ち一方の蒸発チャンバ(30)は、蒸発器(32)を構成し、垂直な分離用隔壁(29)の一方の側で規定される。
他方の吸収チャンバ(33)は、垂直な分離用隔壁(29)の他方の側で規定され、そこで凝縮された溶液が希釈される。
【0054】
この吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)は、希釈された溶液を抽出する為に適用される給水ポンプ(8)と、希釈された溶液を冷却する外部の熱交換器(6)と、連続的な再循環工程の中で希釈された溶液を吸い込んで列状に配置された複数のスプリンクラー(5)に戻すために熱交換器(6)の方へ溶液を推進する再循環ポンプ(7)を含めて、吸収器(3)と同じ構成を有する。
【0055】
図10は、吸収装置-蒸発器アセンブリ(3’)を組み込んだ二重効用吸収装置を示す。
【0056】
図11および図12で、吸収器−蒸発器アセンブリはより詳細にその特徴を理解することができる。図12に示される垂直な分離用隔壁(29)が上面に届いていないことによって、貯蔵タンク(4’)の上部で蒸発チャンバ(30)から吸収チャンバに蒸気が通過することが許容される。
【0057】
蒸発チャンバ(30)は、凝縮器(11)から蒸発器(32)に到達する少なくとも一つの給水系統(吸水パイプ、吸水管)を受け取っている。この給水系統は、管(35)によって形成された冷媒の液体の循環路で構成されており、第2の高温の冷媒の液体(ほぼ10℃〜18℃で)が上部の管(35)を通過する。そして、第2のより低温の冷媒の液体(ほぼ7℃〜15℃で)は、下部の管(35)を通過する。第2の冷媒の液体は、冷却されるべき場所(18)である冷蔵倉庫、温室等に送られる。水が冷媒の液体の循環路の管(35)と接触するとき、非常に低圧(ほぼ8〜15mbar:ミリバール)の水が蒸発し、蒸発チャンバ(30)の内側を上昇し、垂直な分離用隔壁(29)を越えて吸収チャンバ(33)に到達する。
【0058】
この吸収チャンバ(33)の中で、蒸発チャンバ(30)から到着した水蒸気は、スプリンクラー(5)から放出される臭化リチウムと接触する。
【0059】
吸収チャンバ(33)は、再生器(9)から来た高温の凝縮した冷媒の溶液を受領する収集器(36)を有するように意図されている。収集器(36)はスプリンクラー(5)の上に搭載されており、更に再循環系統(39)に接続されていて、そこからの溶液を受け入れるように適合されている。
【0060】
従って、この溶液収集器(36)からスプリンクラー(5)を経由して臭化物溶液が散布される。臭化リチウムの平坦なシート形状(15)での散布は、蒸気によるその希釈のために好ましい。
【0061】
図12に示すように、一旦放出されたシート形状の溶液は、吸収チャンバ(33)の底に落下して、そこで一度希釈されると、溶液の一部は給水ポンプ(8)の働きによって発生器(1)に送られる。そして溶液の他の部分は、熱交換器(6)によって、吸収チャンバ(33)の溶液収集器(7)又は容器(10)に向かい、再び吸収工程を最初から行う。
【0062】
熱交換器(6)は溶液−空気方式又は溶液−水方式の熱交換器である。
【0063】
二重効用装置の場合、図10に示すように、これに加えて吸収器アセンブリ(3’)含むことが、意図されている。詳細を図13,14に示したように、吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)は、この場合2つの再生器(9,9’’)から収集器(36)に至る適切な入力系統と、凝縮器(11)と補助冷却器(24)からの適切な水の供給系統(38)までを含む同じ構造が維持される。
【符号の説明】
【0064】
1 発生器
3 吸収器
3’ 吸収器−蒸発器アセンブリ
6 熱交換器
9 再生器
11 凝縮器
12 蒸発器
【技術分野】
【0001】
発明の目的
本発明は、臭化リチウム溶液−水を用いて機能する空調および/または冷却装置の中で使用される、吸収装置(吸収式装置)に関する。
【0002】
発明の第1の目的は、吸収装置のための吸収器を提供することである。
発明の第2の目的は、吸収器−蒸発器アセンブリを提供することである。
発明の第3の目的は、上記の吸収器又は吸収器−蒸発器アセンブリを組み込んでいる一重効用(単効用)の臭化リチウム吸収装置を提供することである。
発明の第4の目的は、上記の吸収器又は吸収器−蒸発器アセンブリを組み込んでいる二重効用の臭化リチウム吸収装置を提供することである。
発明の第5の目的は、上記の吸収器又は吸収器−蒸発器アセンブリを組み込んでおり、一重効用の機能と二重効用の機能とを交互に実現させる臭化リチウム吸収装置を提供することである。
【背景技術】
【0003】
ほとんどの適用例の中で、冷却技術と空調技術は、オゾン破壊的で(CFC群とHCFC群)、CO2よりはるかに大きな温室効果を発生する冷媒(CFC群、HCFC群およびHFC群)で動作する冷却機械を使用する。ほとんどの場合、これらの機械は電気を使用するので、それらが機能することで二酸化炭素も生成する。
【0004】
これらの機械の代替品として、開発された最初の工業的な適用例は、別の液体の冷却を達成するために、液体による蒸気吸収の熱力学の法則に基づいている。アンモニアと水のような他の物質のそれぞれの蒸気を吸収するために、吸収サイクルは、液相の水と臭化リチウムのごときある種の塩類の物理的な能力に基づいている。
【0005】
吸収装置の中で、冷媒、水、アンモニア又は他の物質が、熱交換器の管(チューブ)の束の内部を循環する液体の状態の変化からの熱を用いて、蒸発器の中で蒸発させられる工程が発生する。生成された蒸気は、吸収剤である、水、臭化リチウム溶液、又は他の物質によって吸収される。溶解させる工程ではそれらの温度が上昇するので、吸収が行われるので吸収器と称されるチャンバ(小室)の中で。その溶液が適切な温度条件に維持されて、その圧力が増加しないように、外側を冷却することが要求される。
【0006】
この外側の冷却回路の中で通常は、水の冷却タワーが使用される。このタワーの中で冷却された水は、吸収器のチャンバの内部に配置されており、吸収工程を促すために吸収剤が散布される別なる熱交換器の管の束の内部を循環する。冷却剤を含む吸収剤の液体が、ポンプによって、別なる熱交換器へ搬送される。その別なる熱交換器の機能は、冷却剤を蒸留することによって吸収剤から冷却剤を分離することである。この熱交換器は、発生器と称される。その管の束を通過して、通常は、水又は水蒸気である、高温の流体が循環する。この水又は水蒸気は、吸収サイクルを機能させる主要なエネルギー源であり、残留熱を発生させるあらゆる他の種類の工程からの排水としても出現する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明の記載
本発明に関する吸収装置は、空調機又は冷却設備に使用するためであって、特に臭化リチウムと水を使用するシステムに使用するために開発されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一重効用型の臭化リチウムと水の吸収装置は、以下の基本的な要素で構成されている。即ち、外部の温度が高い時に、外部の空気又は水による直接冷却で、低い圧力と低い蒸発温度を維持することが可能であって、熱移動と流体移動とを一群の液体とを別々に実行する、吸収器と、
外部の空気によって直接冷却されるか、タワー又は別体の冷却回路からの水によって冷却される凝縮器と、
蒸発器と、
熱の発生器と、
加熱を行う再生器とで構成されている。
【0009】
熱の発生器は、熱交換器が設けられている少なくとも一つの加熱チャンバで構成されている。加熱チャンバは、熱源が火炎である場合に、臭化リチウムと水との溶液へ熱を移動させることを促すように、好ましくは耐火性のステンレス鋼で形成されている。熱交換器は、屋外の太陽熱収集器、バイオマスボイラー、バイオディーゼルボイラー、バイオエタノールボイラー、従来の化石燃料ボイラー、エンジンの排気ガスの残熱や燃料電池、燃料蓄電池、及び他の充分な温度の残留熱を発生する熱処理で発生される残留熱を使用することができる。
【0010】
発生器は、同様に、熱交換器と代替可能又は補完的な、温度を自由に制御することが可能なPDI制御器によって制御される、低出力、中程度の出力、又は高出力の調節可能な燃焼器であって、化石燃料である、好ましくはGLP、GN,ディーゼルオイル、バイオディーゼル、バイオガス若しくは他の燃料の燃焼の結果として加熱チャンバの中に熱を発生させる、燃焼器を組み込むことができる。
【0011】
これに加えて、発生器の加熱チャンバの中に、水蒸気のセパレーター(分離器)を組み込むことができる。
【0012】
臭化リチウム溶液は、発生器の加熱チャンバの中に導入されて、希釈され、熱を吸収し、外気温によるが85℃から125℃、又はそれ以上の温度で沸騰し、再加熱された冷却剤の蒸気(高温で且つ凝縮された溶液)と水蒸気とを生成する。この冷却剤の蒸気と水蒸気とはセパレーターで分離される。水蒸気は発生器から出て、凝縮器に送られる。凝縮器では、水蒸気は液体の水に変化し、膨張弁を通過して蒸発器に送られる。蒸発器では、水は再び水蒸気に変換される。
【0013】
加熱を行う再生器は、好ましくは銅を溶接したプレート状の熱交換器であって、熱を、発生器の外に出る高温で凝縮された溶液から、蒸発器から来る希釈された冷たい溶液に移動させ、その溶液が発生器に供給される前に予熱する。
【0014】
発生器から出る高温で凝縮された溶液は、再生器を通過して移動する。溶液の圧力は、吸収器に低い圧力で導入されるように、再生器と吸収器の間に配置された減圧バルブの中で減じられる。
【0015】
吸収器は、以下の要素で構成されている。即ち、
貯蔵タンクと、
貯蔵タンクの内部に配置されており、そこを高温の凝縮された溶液が通過して貯蔵タンクの中に散布され、その溶液は蒸発器からの水蒸気と接触して希釈される、一列のスプリンクラーと、
貯蔵タンクの外側に配置されて、好ましくはフィン(ひれ)付きであり、希釈された溶液を冷却する熱交換器と、
希釈された溶液を貯蔵タンクから吸引するポンプであって、この溶液を冷却する熱交換器に送り込み、更に液体と熱の増大した移動を推進する連続的な循環工程で、熱交換器から出る冷却された溶液を一列のスプリンクラーに戻す再循環ポンプと、
吸収器から希釈された溶液を吸引し再生器を通過させて発生器に送り込むポンプであって、そこで溶液を再度凝縮する発生器の給水ポンプと、で構成されている。
【0016】
熱交換器を通過させることで、吸収器は、吸収器の中の溶液からの吸収熱を空気に直接的に移動させる。これは、最初に吸収熱が溶液から水の回路に移され、そして水から送風機によって送られた外部の空気中に熱を移す他のシステムと、本発明の吸収装置との根本的に異なっている特性のうちの一つである。他のシステムとは異なり、本発明に記載されているシステムでは、溶液と外部の空気との間の温度の違いが、再冷却に要求される温度の違いと較べて増大している。その理由から、熱の移動がより優れており、交換面積がより小さくなり、1台の熱交換器が不要となり、吸収器の温度が外部の空気の温度に可能な限り近くなる。
【0017】
もう一つの重要な特徴は、溶液を散布するように機能する吸収器の設計にある。散布は、液体の移動を促す。また吸収工程が断熱状態であるために、熱の移動は、独立し且つ外付けとなっている熱交換器の中で行われる。熱交換器が高い効率で機能することで、熱交換面積が減じられている。
【0018】
吸収は、基本的にファン(扇)型の三角形形状をしており、相当程度で且つ非常に効率的な方法で液体の移動を促す、平坦な平行したシート形状(シート状、シート形態)で溶液を散布することによって、行われる。
【0019】
スプリンクラーは、上述したファン型の形状を備えた平坦なシート形状となるように溶液の散布を可能にする楕円形のノズルを備えている。そして、前記の平坦なシートは、大きな表面積を有する。その表面は、吸収器のチャンバ内で、蒸発器からの水蒸気と接触し吸収を促進させる。
【0020】
これは、結果として、現在供給されているものよりも容量の小さい吸収器と、現在市場に存在しているものよりも小さな面積を有する、非常に効率的である溶液と空気の間の熱交換器を提供する。これらの特性は、吸収器と熱交換器の全体の体積が現在市場に存在しているものよりも小さく、よって装置全体の体積も小さくなることを意味する、そして、吸収器の有利な点は、以下の通りである。即ち、熱と液体との間の伝達率が高く、出力に対する体積の比率(体積/出力の比率)が少なく、組立が容易で、接続が容易で、検査が容易で、保守が容易である。この吸収器は、一重効用装置と多重効用装置のいずれにも使用されることができる。
【0021】
蒸発器は、冷却を目的とする場所から来ている水を内部に循環させる熱交換器を組み込んでいる。この場所の例は、商業的な建物、車の内部、冷蔵倉庫である。また蒸発器は、空調される場所に取り付けられた冷却装置の方へ、この熱交換器において冷却された水を送り込む冷却用空気ポンプを備えている。
【0022】
凝縮器は、発生器から来る低圧の水蒸気のために特に設計されている。そしてそれは、スペースを節約することを目的として、二段階の特別な設計によって、装置の中で一体化されている。装置内部でのその小さなサイズと配置によって、それは、装置全体を小型化することに貢献する。凝縮器は、好ましくは、空気がそれを冷却するために用いられる場合には、熱交換器および送風機を備える。熱交換器は、好ましくは、アルミニウムのフィン(翼)を有する銅製の管で形成されている。それは、冷却タワーから、または、別体の冷却回路からの水を使用して冷却されることもできる。発生器によって80℃から125℃の間の温度で生成される水蒸気は、冷却時には外気によって直接凝縮され、加熱モードの時には、例えば建物の内部のような冷却される場所の空気によって直接凝縮される。
【0023】
この吸収装置が、発生器の熱を移動させるために、排気ガス、再生された熱、再生された燃料、若しくは従来の燃料ボイラーからの燃料を使用することができることは、注目すべきである。
【0024】
この吸収装置は、据え置きの又は移動可能な冷蔵庫であって、斜面に置かれたり急激な加速条件下であっても機能することができる冷蔵庫の冷却に適用できる:即ち、都市内又は都市間の自然点火のディーゼルバス、都市または都市間の誘発点火のガソリン・バス、ガソリンおよびディーゼルのバスやトラック、冷蔵された製品の輸送のためのガソリンおよびディーゼル燃料を利用する熱エンジン船、そして前記以外の熱エンジンの乗り物で高温の排気ガスを有するものに適用可能である。さらにそれは、空調された温室、7℃を超える温度の冷蔵倉庫、及び熱エンジンが用いられる空調された構内の空調に適用可能である。
【0025】
同時に、臭化リチウム−水の吸収装置は、追加された燃料をエンジン外部で燃焼させるか又は燃焼チャンバ自体の内部で燃焼を行うことによって、ギアがニュートラルである長期間に亘ってそれらの排気ガスに、追加的な熱を提供するシステムとして使用することができる。また、追加的な燃料を外部で燃焼させたり燃焼チャンバ自体の内部で燃焼させることによって、長期間の車両(道路上)又は鉄道(線路上)による旅行の間に排気ガスに追加の熱を提供するシステムとして使用することができる。
【0026】
本発明のもう一つの目的は、一重効用装置にもう一つの発生器と別体の再生器と補助冷却器とを加えて成る、例えば二重効用装置のような多重効用吸収装置の提供である。
【0027】
二重効用装置は、発生器として、バーナーを備えることができる加熱チャンバを備えた高圧の発生器と、その高圧の発生器に接続された別体の低圧の発生器とを備える。高圧の発生器と低圧の発生器の各々は、各々が高圧の再生器と低圧の再生器に接続される。再生器は、高温で凝縮された発生器からの溶液を減圧バルブを経由して吸収器に送る。
【0028】
高圧の発生器の後に接続される低圧の発生器は、冷却する蒸気と液体の水とを分離する。蒸気は凝縮器に送られる。その一方で、液体の水は、凝縮器に隣接する補助冷却器に送られる。次に、凝縮器と補助冷却器の中で凝縮された水蒸気は、高圧の膨張バルブ(膨張弁)と低圧の膨張バルブの方向にそれぞれ向かう。ここで、圧力および温度は蒸発器に入るまでに減じられる。
【0029】
一重効用装置とは異なり、吸収器は、前に述べた圧力減少弁の一つを経由して再生器に接続する追加の入口を有する。そして、発生器への給水ポンプは、希釈された溶液を、溶液分配バルブを経由して高圧の再生器と低圧の再生器に送り込む。
【0030】
同時に、吸収器の熱交換器が、溶液−空気方式の熱交換器の代わりに溶液−水方式の熱交換器となる可能性が意図されている。溶液−水方式の熱交換器では、水が冷却タワーからの水によって冷却される。
【0031】
本発明の別の目的は、一重効用装置及び多重効用装置の両方に、吸収器−蒸発器アセンブリ(組立体)として一体化された吸収器および蒸発器を備えることである。
【0032】
この吸収器−蒸発器アセンブリは、上部でガスまたは水蒸気が混合される2つの場所又はチャンバを提供する、容器の底部に対して垂直な分離用隔壁を有する容器または貯蔵タンクを備えている。この分離用隔壁は、蓋または容器の上面に届かないからである。蒸発器は、蒸発チャンバの中にあって、冷却液が循環する回路を形成する管の束を備えている。冷却液は、通常は冷却されるべき部屋から来て、蒸発チャンバの下部に位置する管内での温度よりも高い温度で蒸発チャンバの上部に位置する管から去る。その反対でも可能である。
【0033】
この蒸発器において、凝縮器からこの蒸発チャンバに到着する水は蒸発する。水は、一旦蒸発すると、隣接するチャンバまたは吸収チャンバまで水蒸気の形態で通過する。
【0034】
蒸発チャンバから来た水蒸気は、蒸発チャンバに隣接する吸収チャンバに導入されて、熱せられて凝縮した溶液が放出されるスプリンクラーが装着されている収集器に到着する。
【0035】
説明された構成は、一重効用吸収装置と、二重効用或いは三重効用のような多重効用吸収装置との両方で有効である。収集器の種類によっては、2つの発生器からの高温で凝縮された溶液の、1、2、又は3本のパイプ系統が存在する。同様に、凝縮器からの1、2、又は3つの水の入り口が存在する。
【0036】
本発明のもう一つの目的は、組み合わされて使用される吸収装置の提供である。それは、一重効用の機能モードと二重効用の機能モードとを組み合わすことであって、その機能は、それが利用される設備の必要性に依存して一方と他方との間で交互に機能することができるものである。そこには、機能モードを決定することを可能とする配管とバルブのシステムが存在する。この吸収装置もまた、前述の吸収器と吸収器−蒸発器アセンブリとを含むことができる。
【0037】
この組み合わされて使用される吸収装置は、基本的に、再生可能なエネルギーを使用する場合に使用される。一重効用装置は、太陽エネルギーや回収された余剰エネルギーのような再生可能なエネルギーを使用し、二重効用装置は、熱源として商業燃料を用いる。
【0038】
このように、本発明の目的を達成するための吸収装置は、建物や個人の住居や業務用区域の構内の空調、又は、冷蔵倉庫、温室(植物園)、工業用建物等の冷却のために、水によって凝縮させられる場合と空気によって凝縮させられる場合の両方で使用可能である。そしてまた、船、市街地と市街地間のバス、トラック、台車の荷台といったいかなるタイプの乗り物の冷却と空調にも使用することができる。
【0039】
図面の記載
以下の図面は、明細書の記載を補うためと、実際的な好ましい形態によって発明の特徴の理解を促すことを目的として、明細書と一体化した部分として添付されたものであり、例示であって特徴を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】模式的に表わされた本発明の吸収器を含む一重効用吸収装置の概略図である。
【図2】スプリンクラーに接続されたノズルの上部の断面図である。
【図3】ノズルの平面図である。
【図4】ノズルがファン(扇)型の三角形形状で平らなシート形状に噴出させるスプリンクラーの概略図である。
【図5】熱交換器を備えた熱の発生器を示す。
【図6】バーナーを備えた熱の発生器を示す。
【図7】模式的に表わされた本発明の吸収器を含む二重効用吸収装置の概略図である。
【図8】一重効用の機能モードと二重効用の機能モードとが組み合わされた吸収装置の概略図である。
【図9】模式的に表わされた本発明の吸収器―蒸発器アセンブリを含む一重効用吸収装置の概略図である。
【図10】模式的に表わされた本発明の吸収器―蒸発器アセンブリを含む二重効用吸収装置の概略図である。
【図11】一重効用吸収装置に適用される吸収器―蒸発器アセンブリの上部の断面図である。
【図12】一重効用吸収装置に適用される吸収器―蒸発器アセンブリの縦断面図である。
【図13】二重効用吸収装置に適用される吸収器―蒸発器アセンブリの上部の断面図である。
【図14】二重効用吸収装置に適用される吸収器―蒸発器アセンブリの縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明の好適な実施の形態
図1の概略図に従って、本発明の一重効用臭化リチウム吸収装置は以下を含んで構成される。即ち、
−臭化リチウムと水の溶液を加熱する一つの加熱チャンバ(2)を備えた熱の発生器(1)。加熱チャンバ(2)には、図示されない水蒸気のセパレーター(分離器)が組み込まれている。
−吸収器(3)。吸収器(3)は、以下のものを備えている。即ち、貯蔵タンク(4)と、貯蔵タンク(4)の内部に配置されており、そこを高温の凝縮された溶液が通過して貯蔵タンク(4)の中に希釈のために散布される一列のスプリンクラー(5)と、
貯蔵タンク(4)の外側に配置されて、希釈された溶液を冷却する熱交換器(6)と、
希釈された溶液を貯蔵タンク(4)から吸引するポンプであって、この溶液を冷却する熱交換器(6)に推進して送り込み、連続的な循環工程の中で、冷却され希釈された溶液を一列のスプリンクラーに戻す再循環ポンプ(7)と、
吸収器(3)からの希釈された溶液を吸引し、発生器(1)に送り込むポンプであって、溶液を再度凝縮する発生器(1)に送る給水ポンプ(8)と、を備えている。
−加熱を行う再生器(9)。再生器(9)は、発生器(1)と吸収器(3)との間に配置されており、熱を、発生器(1)の外に出る高温の凝縮された溶液から、蒸発器(12)から来る希釈された冷たい溶液へと移動させ、その溶液が発生器(1)に供給される前に予熱する。
−再生器(9)と吸収器(3)との間に配置された減圧バルブ(10)。
−発生器(1)に接続されており、発生器で発生させられた水蒸気を凝縮する凝縮器(11)。
−吸収器(3)に接続されており、吸収器(3)に水蒸気を導入する蒸発器(12)。
−凝縮器(11)を蒸発器(12)に接続する膨張弁(13)。
【0042】
記載された構成によれば、吸収装置は主に以下の構成を特徴としている。即ち、一列に配置されたスプリンクラー(5)の中の個々のスプリンクラーが、図2及び図3に示すように楕円形のノズル(14)を備えており、平坦なシート形状(15)、即ち図4に示すように本質的には三角形の扇(ファン)型の形状に溶液を散布する。ここでスプリンクラーのノズル(14)は、図1に示されるように、好ましくは前記の平坦なシート形状(15)が並行となるように配置される。
【0043】
また本発明の基本的な特徴の一つが、図1の熱交換器に送風機(16)が取り付けてあることからも示されているように、吸収装置の熱交換器(6)は溶液と空気の熱交換器であることを知るのは重要である。しかしながら、上述されている特別な特徴を維持しつつ、熱交換器(6)を溶液−水方式とすることも可能である。
【0044】
溶液−空気方式の熱交換器(6)の送風機(16)は、図1に示すように、凝縮器(11)を冷却する送風機(16)と同じとすることができる。
【0045】
図5と図6は、発生器(1)が加熱チャンバ(2)の中に熱交換器(23)を組み込んでおり、および/又は加熱チャンバに関連させて化石燃料のバーナー(17)を備えていることを示している。
【0046】
図1は、冷却を目的とする場所(18)への吸収装置の一適用例を示している。この例では、蒸発器(12)は、冷却のための空調を目的とする場所(18)から来ている水を、内部に循環させる熱交換器(19)を組み込んでいる。また蒸発器(12)は、空調される場所(18)に取り付けられており、送風機(22)を備えた冷却装置(21)の方へ、この熱交換器(19)において冷却された水を送り込む冷却水ポンプ(20)を備えている。
【0047】
図7は、二重効用臭化リチウム装置を示している。この装置は、一部の要素が図1の一重効用装置に示されている要素で構成されている。二重効用臭化リチウム装置は、単一の発生器の代わりに、バーナーを備えることができる高圧の発生器(1’)と、高圧の発生器に接続された別体の低圧の発生器(1’’)とを備える。同時に、高圧の発生器(1’)と低圧の発生器(1’’)のそれぞれは、高圧の再生器(9’)と低圧の再生器(9’’)にそれぞれ接続される。再生器は、高温で凝縮された高圧と低圧の発生器(1’,1’’)からの溶液を、発生器と吸収器(3)との間に実装された減圧バルブ(10’,10’’)を経由して吸収器(3)に送る。
【0048】
低圧の発生器(1’’)は、凝縮器(11)と凝縮器(11)に隣接する補助冷却器(24)に接続されている。凝縮器(11)と補助冷却器(24)から送り出される凝縮された水蒸気は、凝縮された水蒸気は、高圧の膨張バルブ(13’)と低圧の膨張バルブ(13’’)の方向に送られる。それぞれで、水蒸気の圧力および温度は、蒸発器(12)に入るまでに減じられる。
【0049】
この態様では、吸収器(3)への追加の入口の一体化が検討されている。吸収器(3)は、上記の圧力減少弁(10’’)を経由して低圧の再生器(9’’)に接続されるであろう。そして、給水ポンプ(8)は、希釈された溶液を、溶液分配バルブ(25)を経由して高圧の再生器(9’)と低圧の再生器(9’’)に送り込むことも検討されている。
【0050】
図8は、一重効用の装置と二重効用の装置として交互に選択的に機能し、一つのモードと他のモードとを動作可能にする一連のバルブが組み込まれた吸収装置を示す。特に本装置は、以下の構成を含む。即ち、
−発生器(1)と凝縮器(11)との間の接続バルブ(37)。
−再生器(9)と、分配バルブ(25)から排水ポンプ(8)へと伸びる支流との間に配置された、再生器へのリターン(返送)バルブ(26)。
−低圧の発生器(1’’)と補助冷却器(24)とを接続する、補助冷却器への循環バルブ(27)。
−低圧の発生器(1’’)と凝縮器(11)とを接続する凝縮器への循環バルブ(28)
を含む。
【0051】
2つの機能モードは、その装置の特徴とされる。2つの機能モードとは、一重効用機能モードと二重効用機能モードである。一重効用として機能する場合、装置の中の機能を仲介する液体の循環は、太線で示される。その状態では、減圧バルブ(10)と、再生器へのリターンバルブ(26)と、接続バルブ(37)と、高圧の膨張弁(13’)のみが開けられ、残りのバルブは閉じた状態が保たれる。
【0052】
二重効用の装置として機能する場合、再生器へのリターンバルブ(26)と、膨張弁(10)と、接続バルブ(37)のみが閉じられる。
【0053】
一方、図9は、吸収器(3)の代わりに吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)の一体化した物を提案する、模式化されて示される一重効用吸収装置を示す。この吸収装置は、それぞれの上部が連通した2つのチャンバ(30,33)を形成する、垂直な分離用隔壁(29)を有する貯蔵タンク(4’)を備えている。
即ち一方の蒸発チャンバ(30)は、蒸発器(32)を構成し、垂直な分離用隔壁(29)の一方の側で規定される。
他方の吸収チャンバ(33)は、垂直な分離用隔壁(29)の他方の側で規定され、そこで凝縮された溶液が希釈される。
【0054】
この吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)は、希釈された溶液を抽出する為に適用される給水ポンプ(8)と、希釈された溶液を冷却する外部の熱交換器(6)と、連続的な再循環工程の中で希釈された溶液を吸い込んで列状に配置された複数のスプリンクラー(5)に戻すために熱交換器(6)の方へ溶液を推進する再循環ポンプ(7)を含めて、吸収器(3)と同じ構成を有する。
【0055】
図10は、吸収装置-蒸発器アセンブリ(3’)を組み込んだ二重効用吸収装置を示す。
【0056】
図11および図12で、吸収器−蒸発器アセンブリはより詳細にその特徴を理解することができる。図12に示される垂直な分離用隔壁(29)が上面に届いていないことによって、貯蔵タンク(4’)の上部で蒸発チャンバ(30)から吸収チャンバに蒸気が通過することが許容される。
【0057】
蒸発チャンバ(30)は、凝縮器(11)から蒸発器(32)に到達する少なくとも一つの給水系統(吸水パイプ、吸水管)を受け取っている。この給水系統は、管(35)によって形成された冷媒の液体の循環路で構成されており、第2の高温の冷媒の液体(ほぼ10℃〜18℃で)が上部の管(35)を通過する。そして、第2のより低温の冷媒の液体(ほぼ7℃〜15℃で)は、下部の管(35)を通過する。第2の冷媒の液体は、冷却されるべき場所(18)である冷蔵倉庫、温室等に送られる。水が冷媒の液体の循環路の管(35)と接触するとき、非常に低圧(ほぼ8〜15mbar:ミリバール)の水が蒸発し、蒸発チャンバ(30)の内側を上昇し、垂直な分離用隔壁(29)を越えて吸収チャンバ(33)に到達する。
【0058】
この吸収チャンバ(33)の中で、蒸発チャンバ(30)から到着した水蒸気は、スプリンクラー(5)から放出される臭化リチウムと接触する。
【0059】
吸収チャンバ(33)は、再生器(9)から来た高温の凝縮した冷媒の溶液を受領する収集器(36)を有するように意図されている。収集器(36)はスプリンクラー(5)の上に搭載されており、更に再循環系統(39)に接続されていて、そこからの溶液を受け入れるように適合されている。
【0060】
従って、この溶液収集器(36)からスプリンクラー(5)を経由して臭化物溶液が散布される。臭化リチウムの平坦なシート形状(15)での散布は、蒸気によるその希釈のために好ましい。
【0061】
図12に示すように、一旦放出されたシート形状の溶液は、吸収チャンバ(33)の底に落下して、そこで一度希釈されると、溶液の一部は給水ポンプ(8)の働きによって発生器(1)に送られる。そして溶液の他の部分は、熱交換器(6)によって、吸収チャンバ(33)の溶液収集器(7)又は容器(10)に向かい、再び吸収工程を最初から行う。
【0062】
熱交換器(6)は溶液−空気方式又は溶液−水方式の熱交換器である。
【0063】
二重効用装置の場合、図10に示すように、これに加えて吸収器アセンブリ(3’)含むことが、意図されている。詳細を図13,14に示したように、吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)は、この場合2つの再生器(9,9’’)から収集器(36)に至る適切な入力系統と、凝縮器(11)と補助冷却器(24)からの適切な水の供給系統(38)までを含む同じ構造が維持される。
【符号の説明】
【0064】
1 発生器
3 吸収器
3’ 吸収器−蒸発器アセンブリ
6 熱交換器
9 再生器
11 凝縮器
12 蒸発器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
臭化リチウム吸収装置の吸収器(3)であって、
貯蔵タンク(4)と、
前記貯蔵タンク(4)の内部に配置されており、高温で凝縮された溶液を受領して、その溶液を希釈する為に前記貯蔵タンク(4)の内部に散布するための一列のスプリンクラー(5)と、
前記吸収器(3)からの希釈された前記溶液を抽出する給水ポンプ(8)と、
を備えており、更に、
前記貯蔵タンク(4)の外側に配置されて、希釈された前記溶液を冷却する熱交換器(6)と、
連続的な循環工程の中で、希釈された前記溶液を前記貯蔵タンク(4)から吸引するポンプであって、この溶液を冷却する前記熱交換器(6)に送り込み、溶液を一列の前記スプリンクラー(5)に戻す再循環ポンプ(7)と、を備えることを特徴とする臭化リチウム吸収装置の吸収器(3)。
【請求項2】
前記熱交換器(6)が、溶液−空気方式の熱交換器であることを特徴とする請求項1に記載の臭化リチウム吸収装置の吸収器(3)。
【請求項3】
前記熱交換器(6)が、溶液−水方式の熱交換器であることを特徴とする請求項1に記載の臭化リチウム吸収装置の吸収器(3)。
【請求項4】
一列のスプリンクラーの中の個々の前記スプリンクラー(5)が、楕円形のノズル(14)を備えており、本質的には三角形の扇型となる平坦なシート形状(15)に溶液を散布することを特徴とする請求項1に記載の臭化リチウム吸収装置の吸収器(3)。
【請求項5】
スプリンクラーの前記ノズル(14)が、複数の前記平坦なシート形状(15)を平行に放出するように配置されることを特徴とする請求項4に記載の臭化リチウム吸収装置の吸収器(3)。
【請求項6】
臭化リチウム吸収装置の吸収器−蒸発器アセンブリであって、
貯蔵タンク(4’)と、
前記貯蔵タンク(4’)の内部に配置されており、高温で凝縮された溶液を受領して、前記溶液を希釈する為に前記貯蔵タンク(4’)の内部に散布するための一列のスプリンクラー(5)と、
希釈された前記溶液を抽出する為に適用される給水ポンプ(8)と、
を備えており、更に、
前記貯蔵タンク(4’)の外側に配置されて、希釈された前記溶液を冷却する熱交換器(6)と、
連続的な再循環工程の中で前記貯蔵タンク(4)から希釈された溶液を吸い込んで列状に配置された複数の前記スプリンクラー(5)に戻すために前記熱交換器(6)の方へ溶液を推進する再循環ポンプ(7)と、を備えており、
前記貯蔵タンク(4’)には、それぞれの上部が連通した2つのチャンバ(30,33)を形成する、容器の底部に対して垂直な分離用隔壁(29)が設けられており、
蒸発チャンバ(30)が、蒸発器(32)を構成しており、垂直な分離用隔壁(29)の一方の側で規定されており、
吸収チャンバ(33)が、垂直な前記分離用隔壁(29)の他方の側で規定されていることを特徴とする臭化リチウム吸収装置の吸収器−蒸発器アセンブリ。
【請求項7】
前記熱交換器(16)が、溶液−空気方式の熱交換器であることを特徴とする請求項6に記載の吸収器と蒸発器とのアセンブリ(1)。
【請求項8】
前記熱交換器(16)が、溶液−水方式の熱交換器であることを特徴とする請求項6に記載の吸収器と蒸発器とのアセンブリ。
【請求項9】
一列のスプリンクラーの中の個々の前記スプリンクラー(5)が、楕円形のノズル(14)を備えており、本質的には三角形の扇型となる平坦なシート形状(15)に溶液を散布することを特徴とする請求項6に記載の吸収器と蒸発器とのアセンブリ。
【請求項10】
スプリンクラーの前記ノズル(14)が、複数の平坦なシート形状(15)を平行に放出するように配置されることを特徴とする請求項9に記載の吸収器と蒸発器とのアセンブリ。
【請求項11】
前記吸収チャンバ(33)が、高温の凝縮した冷媒の溶液を受領する収集器(36)を備えており、前記収集器(36)は前記スプリンクラー(5)の上に搭載され、更に再循環系統(39)を受け入れるように形成されていることを特徴とする請求項7に記載の吸収器と蒸発器とのアセンブリ。
【請求項12】
一重効用の臭化リチウム吸収装置であって、
− 臭化リチウムと水の溶液を加熱する一つの加熱チャンバ(2)を備えた熱の発生器(1)と、
− 吸収器(3)と、
− 前記発生器(1)と前記吸収器(3)との間に配置されており、熱を、前記発生器(1)の外に出る高温の凝縮された溶液から、前記吸収器(3)から来る希釈された冷たい溶液へと移動させ、その溶液が前記発生器(1)に供給される前に予熱を行う再生器(9)と、
− 前記再生器(9)と前記吸収器(3)との間に配置された減圧バルブ(10)と、
− 前記発生器(1)に接続されており、前記発生器(1)で発生させられた水蒸気を凝縮する凝縮器(11)と、
− 前記吸収器(3)に接続されており、前記吸収器(3)に水蒸気を導入する蒸発器(12)と、
− 前記凝縮器(11)を前記蒸発器(12)に接続する膨張弁(13)と、を備えており、
前記吸収器(3)が請求項1乃至5のいずれか一項に記載の吸収器(3)であることを特徴とする一重効用の臭化リチウム吸収装置。
【請求項13】
二重効用の臭化リチウム吸収装置であって、
− 高圧の発生器(1’)と、臭化リチウム−水の溶液を加熱するように前記高圧の発生器(1’)に接続された低圧の発生器(1’’)と、
− 吸収器(3)と、
− 各々が高温で凝縮された前記発生器(1’,1’’)からの溶液を前記吸収器(3)に送る、前記高圧の発生器(1’)に接続された高圧の再生器(9’)と、前記低圧の発生器(1’’)に接続された低圧の再生器(9’’)と、
− 前記高圧の発生器(1’)に接続された減圧バルブ(10’)と、前記低圧の発生器(1’’)に接続された減圧バルブ(10’’)と、
− 前記給水ポンプ(8)と前記再生器(9’,9’’)との間に配置された溶液分配バルブ(25)と、
− 前記高圧の発生器(1’)に接続されて、前記高圧の発生器(1’)で生成された水蒸気を凝縮させる凝縮器(11)と、
− 前記凝縮器(11)に隣接し、前記低圧の発生器(1’’)に接続された補助冷却器(24)と、
− 前記吸収器(3)に接続され、水蒸気を前記吸収器(3)に導入する蒸発器(12)と、
− 前記蒸発器(12)と前記凝縮器(11)との間に配置された高圧の膨張バルブ(13’)と、前記蒸発器(12)と前記補助冷却器(24)との間に配置された低圧の膨張バルブ(13’’)と、
を備えており、
前記吸収器(3)が請求項1乃至5のいずれか一項に記載の前記吸収器(3)であることを特徴とする二重効用の臭化リチウム吸収装置。
【請求項14】
一重効用の臭化リチウム吸収装置であって、
− 請求項6乃至11のいずれか一項に記載の前記吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)と、
− 臭化リチウムと水の溶液を加熱する一つの加熱チャンバ(2)を備えた熱の発生器(1)と、
− 前記発生器(1)と、前記吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)との間に配置されており、熱を、前記発生器(1)の外に出る高温の凝縮された溶液から、前記吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)から来る希釈された冷たい溶液へと移動させ、その溶液が前記発生器(1)に供給される前に予熱を行う再生器(9)と、
− 前記再生器(9)と前記吸収器(3)との間に配置された減圧バルブ(10)と、
− 前記発生器(1)に接続されており、前記発生器(1)で発生させられた水蒸気を凝縮する凝縮器(11)と、
− 前記凝縮器(11)と前記蒸発器(12)とを接続する膨張バルブ(13)と、を備えることを特徴とする一重効用の臭化リチウム吸収装置。
【請求項15】
二重効用の臭化リチウム吸収装置であって、
− 請求項6乃至11のいずれか一項に記載の前記吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)と、
− 高圧の発生器(1’)と、臭化リチウム−水の溶液を加熱するように前記高圧の発生器(1’)に接続された低圧の発生器(1’’)と、
− 各々が高温で凝縮された前記発生器(1’,1’’)からの溶液を吸収器(3)に送る、前記高圧の発生器(1’)に接続された高圧の再生器(9’)と、前記低圧の発生器(1’’)に接続された低圧の再生器(9’’)と、
− 前記高圧の発生器(1’)に接続された減圧バルブ(10’)と、前記低圧の発生器(1’’)に接続された減圧バルブ(10’’)と、
− 前記給水ポンプ(8)と前記再生器(9’,9’’)との間に配置された溶液分配バルブ(25)と、
− 前記発生器(1)に接続されて、前記発生器(1)で生成された水蒸気を凝縮させる凝縮器(11)と、
− 前記凝縮器(11)に隣接し、前記低圧の発生器(1’’)に接続された補助冷却器(24)と、
− 前記蒸発器(12)と前記凝縮器(11)との間に配置された高圧の膨張バルブ(13’)と、前記蒸発器(12)と前記補助冷却器(24)との間に配置された低圧の膨張バルブ(13’’)と、を備えていることを特徴とする二重効用の臭化リチウム吸収装置。
【請求項16】
請求項12に記載の前記一重効用吸収装置と、請求項13に記載の前記二重効用吸収装置とを含み、更に、一重効用と二重効用の機能モードを決定する追加的な複数のバルブを含む、組み合わされて使用される臭化リチウム吸収装置であって、
− 前記発生器(1)と前記凝縮器(11)との間の接続バルブ(37)と、
− 前記再生器(9)と、前記分配バルブ(25)から前記排水ポンプ(8)への間を延びる支流との間に配置された、再生器へのリターンバルブ(26)と、
− 前記低圧の発生器(1’’)と前記補助冷却器(24)とを接続する、補助冷却器への前記循環バルブ(27)と、
− 前記低圧の発生器(1’’)と前記凝縮器(11)とを接続する凝縮器への循環バルブ(28)と、を含むことを特徴とする、組み合わされて使用される臭化リチウム吸収装置。
【請求項17】
請求項14に記載の前記一重効用吸収装置と、請求項15に記載の前記二重効用吸収装置とを含み、更に、一重効用と二重効用の機能モードを決定する追加的な複数のバルブを含む、組み合わされて使用される臭化リチウム吸収装置であって、
− 前記発生器(1)と前記凝縮器(11)との間の接続バルブ(37)と、
− 前記再生器(9)と、前記分配バルブ(25)から前記排水ポンプ(8)への間を伸びる支流との間に配置された、再生器へのリターンバルブ(26)と、
− 前記低圧の発生器(1’’)と前記補助冷却器(24)とを接続する、補助冷却器への循環バルブ(27)と、
− 前記低圧の発生器(1’’)と前記凝縮器(11)とを接続する凝縮器への循環バルブ(28)と、
を含むことを特徴とする、組み合わされて使用される臭化リチウム吸収装置。
【請求項18】
組み合わされて使用される臭化リチウム吸収装置であって、
前記一重効用装置は、好ましくは太陽エネルギーや余剰熱から再生されたエネルギーのような再生可能なエネルギーを熱源として使用し、
前記二重効用装置は、熱源として燃料エネルギーを用いることを特徴とする請求項16又は17に記載の組み合わされて使用される臭化リチウム吸収装置。
【請求項1】
臭化リチウム吸収装置の吸収器(3)であって、
貯蔵タンク(4)と、
前記貯蔵タンク(4)の内部に配置されており、高温で凝縮された溶液を受領して、その溶液を希釈する為に前記貯蔵タンク(4)の内部に散布するための一列のスプリンクラー(5)と、
前記吸収器(3)からの希釈された前記溶液を抽出する給水ポンプ(8)と、
を備えており、更に、
前記貯蔵タンク(4)の外側に配置されて、希釈された前記溶液を冷却する熱交換器(6)と、
連続的な循環工程の中で、希釈された前記溶液を前記貯蔵タンク(4)から吸引するポンプであって、この溶液を冷却する前記熱交換器(6)に送り込み、溶液を一列の前記スプリンクラー(5)に戻す再循環ポンプ(7)と、を備えることを特徴とする臭化リチウム吸収装置の吸収器(3)。
【請求項2】
前記熱交換器(6)が、溶液−空気方式の熱交換器であることを特徴とする請求項1に記載の臭化リチウム吸収装置の吸収器(3)。
【請求項3】
前記熱交換器(6)が、溶液−水方式の熱交換器であることを特徴とする請求項1に記載の臭化リチウム吸収装置の吸収器(3)。
【請求項4】
一列のスプリンクラーの中の個々の前記スプリンクラー(5)が、楕円形のノズル(14)を備えており、本質的には三角形の扇型となる平坦なシート形状(15)に溶液を散布することを特徴とする請求項1に記載の臭化リチウム吸収装置の吸収器(3)。
【請求項5】
スプリンクラーの前記ノズル(14)が、複数の前記平坦なシート形状(15)を平行に放出するように配置されることを特徴とする請求項4に記載の臭化リチウム吸収装置の吸収器(3)。
【請求項6】
臭化リチウム吸収装置の吸収器−蒸発器アセンブリであって、
貯蔵タンク(4’)と、
前記貯蔵タンク(4’)の内部に配置されており、高温で凝縮された溶液を受領して、前記溶液を希釈する為に前記貯蔵タンク(4’)の内部に散布するための一列のスプリンクラー(5)と、
希釈された前記溶液を抽出する為に適用される給水ポンプ(8)と、
を備えており、更に、
前記貯蔵タンク(4’)の外側に配置されて、希釈された前記溶液を冷却する熱交換器(6)と、
連続的な再循環工程の中で前記貯蔵タンク(4)から希釈された溶液を吸い込んで列状に配置された複数の前記スプリンクラー(5)に戻すために前記熱交換器(6)の方へ溶液を推進する再循環ポンプ(7)と、を備えており、
前記貯蔵タンク(4’)には、それぞれの上部が連通した2つのチャンバ(30,33)を形成する、容器の底部に対して垂直な分離用隔壁(29)が設けられており、
蒸発チャンバ(30)が、蒸発器(32)を構成しており、垂直な分離用隔壁(29)の一方の側で規定されており、
吸収チャンバ(33)が、垂直な前記分離用隔壁(29)の他方の側で規定されていることを特徴とする臭化リチウム吸収装置の吸収器−蒸発器アセンブリ。
【請求項7】
前記熱交換器(16)が、溶液−空気方式の熱交換器であることを特徴とする請求項6に記載の吸収器と蒸発器とのアセンブリ(1)。
【請求項8】
前記熱交換器(16)が、溶液−水方式の熱交換器であることを特徴とする請求項6に記載の吸収器と蒸発器とのアセンブリ。
【請求項9】
一列のスプリンクラーの中の個々の前記スプリンクラー(5)が、楕円形のノズル(14)を備えており、本質的には三角形の扇型となる平坦なシート形状(15)に溶液を散布することを特徴とする請求項6に記載の吸収器と蒸発器とのアセンブリ。
【請求項10】
スプリンクラーの前記ノズル(14)が、複数の平坦なシート形状(15)を平行に放出するように配置されることを特徴とする請求項9に記載の吸収器と蒸発器とのアセンブリ。
【請求項11】
前記吸収チャンバ(33)が、高温の凝縮した冷媒の溶液を受領する収集器(36)を備えており、前記収集器(36)は前記スプリンクラー(5)の上に搭載され、更に再循環系統(39)を受け入れるように形成されていることを特徴とする請求項7に記載の吸収器と蒸発器とのアセンブリ。
【請求項12】
一重効用の臭化リチウム吸収装置であって、
− 臭化リチウムと水の溶液を加熱する一つの加熱チャンバ(2)を備えた熱の発生器(1)と、
− 吸収器(3)と、
− 前記発生器(1)と前記吸収器(3)との間に配置されており、熱を、前記発生器(1)の外に出る高温の凝縮された溶液から、前記吸収器(3)から来る希釈された冷たい溶液へと移動させ、その溶液が前記発生器(1)に供給される前に予熱を行う再生器(9)と、
− 前記再生器(9)と前記吸収器(3)との間に配置された減圧バルブ(10)と、
− 前記発生器(1)に接続されており、前記発生器(1)で発生させられた水蒸気を凝縮する凝縮器(11)と、
− 前記吸収器(3)に接続されており、前記吸収器(3)に水蒸気を導入する蒸発器(12)と、
− 前記凝縮器(11)を前記蒸発器(12)に接続する膨張弁(13)と、を備えており、
前記吸収器(3)が請求項1乃至5のいずれか一項に記載の吸収器(3)であることを特徴とする一重効用の臭化リチウム吸収装置。
【請求項13】
二重効用の臭化リチウム吸収装置であって、
− 高圧の発生器(1’)と、臭化リチウム−水の溶液を加熱するように前記高圧の発生器(1’)に接続された低圧の発生器(1’’)と、
− 吸収器(3)と、
− 各々が高温で凝縮された前記発生器(1’,1’’)からの溶液を前記吸収器(3)に送る、前記高圧の発生器(1’)に接続された高圧の再生器(9’)と、前記低圧の発生器(1’’)に接続された低圧の再生器(9’’)と、
− 前記高圧の発生器(1’)に接続された減圧バルブ(10’)と、前記低圧の発生器(1’’)に接続された減圧バルブ(10’’)と、
− 前記給水ポンプ(8)と前記再生器(9’,9’’)との間に配置された溶液分配バルブ(25)と、
− 前記高圧の発生器(1’)に接続されて、前記高圧の発生器(1’)で生成された水蒸気を凝縮させる凝縮器(11)と、
− 前記凝縮器(11)に隣接し、前記低圧の発生器(1’’)に接続された補助冷却器(24)と、
− 前記吸収器(3)に接続され、水蒸気を前記吸収器(3)に導入する蒸発器(12)と、
− 前記蒸発器(12)と前記凝縮器(11)との間に配置された高圧の膨張バルブ(13’)と、前記蒸発器(12)と前記補助冷却器(24)との間に配置された低圧の膨張バルブ(13’’)と、
を備えており、
前記吸収器(3)が請求項1乃至5のいずれか一項に記載の前記吸収器(3)であることを特徴とする二重効用の臭化リチウム吸収装置。
【請求項14】
一重効用の臭化リチウム吸収装置であって、
− 請求項6乃至11のいずれか一項に記載の前記吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)と、
− 臭化リチウムと水の溶液を加熱する一つの加熱チャンバ(2)を備えた熱の発生器(1)と、
− 前記発生器(1)と、前記吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)との間に配置されており、熱を、前記発生器(1)の外に出る高温の凝縮された溶液から、前記吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)から来る希釈された冷たい溶液へと移動させ、その溶液が前記発生器(1)に供給される前に予熱を行う再生器(9)と、
− 前記再生器(9)と前記吸収器(3)との間に配置された減圧バルブ(10)と、
− 前記発生器(1)に接続されており、前記発生器(1)で発生させられた水蒸気を凝縮する凝縮器(11)と、
− 前記凝縮器(11)と前記蒸発器(12)とを接続する膨張バルブ(13)と、を備えることを特徴とする一重効用の臭化リチウム吸収装置。
【請求項15】
二重効用の臭化リチウム吸収装置であって、
− 請求項6乃至11のいずれか一項に記載の前記吸収器−蒸発器アセンブリ(3’)と、
− 高圧の発生器(1’)と、臭化リチウム−水の溶液を加熱するように前記高圧の発生器(1’)に接続された低圧の発生器(1’’)と、
− 各々が高温で凝縮された前記発生器(1’,1’’)からの溶液を吸収器(3)に送る、前記高圧の発生器(1’)に接続された高圧の再生器(9’)と、前記低圧の発生器(1’’)に接続された低圧の再生器(9’’)と、
− 前記高圧の発生器(1’)に接続された減圧バルブ(10’)と、前記低圧の発生器(1’’)に接続された減圧バルブ(10’’)と、
− 前記給水ポンプ(8)と前記再生器(9’,9’’)との間に配置された溶液分配バルブ(25)と、
− 前記発生器(1)に接続されて、前記発生器(1)で生成された水蒸気を凝縮させる凝縮器(11)と、
− 前記凝縮器(11)に隣接し、前記低圧の発生器(1’’)に接続された補助冷却器(24)と、
− 前記蒸発器(12)と前記凝縮器(11)との間に配置された高圧の膨張バルブ(13’)と、前記蒸発器(12)と前記補助冷却器(24)との間に配置された低圧の膨張バルブ(13’’)と、を備えていることを特徴とする二重効用の臭化リチウム吸収装置。
【請求項16】
請求項12に記載の前記一重効用吸収装置と、請求項13に記載の前記二重効用吸収装置とを含み、更に、一重効用と二重効用の機能モードを決定する追加的な複数のバルブを含む、組み合わされて使用される臭化リチウム吸収装置であって、
− 前記発生器(1)と前記凝縮器(11)との間の接続バルブ(37)と、
− 前記再生器(9)と、前記分配バルブ(25)から前記排水ポンプ(8)への間を延びる支流との間に配置された、再生器へのリターンバルブ(26)と、
− 前記低圧の発生器(1’’)と前記補助冷却器(24)とを接続する、補助冷却器への前記循環バルブ(27)と、
− 前記低圧の発生器(1’’)と前記凝縮器(11)とを接続する凝縮器への循環バルブ(28)と、を含むことを特徴とする、組み合わされて使用される臭化リチウム吸収装置。
【請求項17】
請求項14に記載の前記一重効用吸収装置と、請求項15に記載の前記二重効用吸収装置とを含み、更に、一重効用と二重効用の機能モードを決定する追加的な複数のバルブを含む、組み合わされて使用される臭化リチウム吸収装置であって、
− 前記発生器(1)と前記凝縮器(11)との間の接続バルブ(37)と、
− 前記再生器(9)と、前記分配バルブ(25)から前記排水ポンプ(8)への間を伸びる支流との間に配置された、再生器へのリターンバルブ(26)と、
− 前記低圧の発生器(1’’)と前記補助冷却器(24)とを接続する、補助冷却器への循環バルブ(27)と、
− 前記低圧の発生器(1’’)と前記凝縮器(11)とを接続する凝縮器への循環バルブ(28)と、
を含むことを特徴とする、組み合わされて使用される臭化リチウム吸収装置。
【請求項18】
組み合わされて使用される臭化リチウム吸収装置であって、
前記一重効用装置は、好ましくは太陽エネルギーや余剰熱から再生されたエネルギーのような再生可能なエネルギーを熱源として使用し、
前記二重効用装置は、熱源として燃料エネルギーを用いることを特徴とする請求項16又は17に記載の組み合わされて使用される臭化リチウム吸収装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2011−516813(P2011−516813A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−502398(P2011−502398)
【出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【国際出願番号】PCT/EP2009/057061
【国際公開番号】WO2010/000571
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(508157886)コンセジョ スペリオール デ インベスティガショネス シエンティフィカス (21)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【国際出願番号】PCT/EP2009/057061
【国際公開番号】WO2010/000571
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(508157886)コンセジョ スペリオール デ インベスティガショネス シエンティフィカス (21)
[ Back to top ]