説明

吸収性物品

【課題】印刷された絵柄が鮮明で視覚的効果に優れ、且つ粘着部を介して下着に固定された状態から引き剥がしたときに、該粘着部を構成していた粘着剤が下着側に残り難い吸収性物品を提供すること。
【解決手段】吸収性本体5に形成されている全ての粘着部15を含み且つ平面視において四角形形状の領域のうち、面積が最小のものを下着対向領域Pとした場合、下着対向領域P内の粘着部15の総面積が、下着固定領域Pの面積の35〜80%である。更に、下着固定領域P内において粘着部15で被覆されているインク付着部(絵柄)のうちから任意のものを選択し、その選択されたインク付着部を通り且つ下着固定領域Pを本体幅方向Yに横断する仮想直線を1本引いた場合、仮想直線における、インク付着部との重なり部分の長さの合計が、仮想直線における、該インク付着部を被覆している粘着部15との重なり部分の長さの50%以下である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等の、ショーツ等の下着に固定して使用する吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
生理用ナプキン等の吸収性物品として、表面シート、裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備し、実質的に縦長のものが知られている。また、斯かる構成の吸収性物品において、該吸収性物品をショーツ等の下着に固定し且つその使用中におけるズレを防止すること等を目的として、その非肌当接面(裏面シートの非肌当接面)に、粘着剤を塗布してなる粘着部を形成することが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
また、吸収性物品の所定部位に、印刷等により外部から視認可能な絵柄を施すことが知られている。例えば特許文献1には、吸収体の周縁よりも外方に位置する外側領域における、裏面シートの肌当接面側(吸収体との対向面側)又は表面シートの非肌当接面側(着用者の衣類との対向面側)に、印刷されたグラフィック(記号若しくは文字、又は少なくとも2つの色の差若しくは変化などにより構成されるイメージ又はデザイン)を有し、該グラフィックが表面シート側から視認可能になされている吸収性物品が記載されている。特許文献1に記載の吸収性物品によれば、グラフィックを見た使用者に感情的な効果を与え、使用者の憂鬱な気分を軽減することができるとされている。また、特許文献1の段落〔0033〕には、前記グラフィックは、身体に接触する層と衣類に接触する層との間に配置されているため、該グラフィックのインクが皮膚又は下着により直接擦られず、該インクの除去や他の部位への転移を防止できるとされている。
【0004】
また特許文献2には、子供用のトイレトレーニング用のトレーニングパンツにおいて、その外面(非肌当接面)を形成する外カバーの外面に、子供の興味をひきやすい文字や図形等の組み合わせからなるビジュアルキャラクターを印刷することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−523139号公報
【特許文献2】特開平5−247701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
吸収性物品の外面(非肌当接面)を形成する裏面シートとしては、樹脂製フィルムが用いられることが多く、該樹脂製フィルムからなる裏面シートの外面に、粘着部を構成する粘着剤や絵柄を構成するインクを定着させるためには、通常、コロナ放電等の表面改質処理により該外面の濡れ性を向上させる必要がある。しかし、表面改質処理が施された吸収性物品の外面にインクを付着させて絵柄を印刷した後、更に粘着剤を塗布して粘着部を形成する場合、絵柄を構成するインク付着部に粘着剤を重ねて塗布すると、形成された粘着部のインク付着部に対する粘着力が弱いため、使用後に該粘着部を介してショーツ等の下着に固定された吸収性物品を引き剥がしたときに、該粘着部を構成していた粘着剤が下着側に残ってしまう不都合が生じるおそれがある。斯かる問題を解決する方法として、インク付着部のみに表面改質処理を施す方法が考えられるが、そのような部分的な表面改質処理を製造ラインで実施することは困難であり、また、製造コストの高騰を招くおそれがある。
【0007】
また、このような、絵柄が印刷された吸収性物品の外面(裏面シートの非肌当接面)に粘着部を形成した場合の不都合を回避すべく、吸収性物品における外部に露出しない面、例えば特許文献1に記載されているように裏面シートの肌当接面(吸収体との対向面)に絵柄を印刷すると、吸収性物品の外面(非肌当接面)を目視したときに絵柄が不鮮明となり、吸収性物品に絵柄を印刷することによる効果(視覚的印象の向上等)が十分に奏されないおそれがある。
【0008】
従って本発明の課題は、印刷された絵柄が鮮明で該絵柄による視覚的効果に優れ、且つ粘着部を介して下着に固定された状態から引き剥がしたときに、該粘着部を構成していた粘着剤が下着側に残り難い吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、下着に固定して使用する吸収性物品で、液保持性の吸収体及び該吸収体の非肌当接面側に配置された裏面シートを具備する実質的に縦長の吸収性本体を備え、該裏面シートの非肌当接面に、インク付着部を含んで構成される絵柄が形成されていると共に、該吸収性本体を下着に固定する粘着部が、該絵柄の少なくとも一部を被覆するように形成されている吸収性物品であって、前記吸収性本体に形成されている全ての前記粘着部を含み且つ平面視において四角形形状の領域のうち、面積が最小のものを下着対向領域とした場合、該下着対向領域内の粘着部の総面積が、該下着固定領域の面積の35〜80%であり、且つ前記下着固定領域内において前記粘着部で被覆されている前記インク付着部のうちから任意のものを選択し、その選択されたインク付着部を通り且つ該下着固定領域を本体幅方向に横断する仮想直線を1本引いた場合、該仮想直線における、インク付着部との重なり部分の長さの合計が、該仮想直線における、該インク付着部を被覆している粘着部との重なり部分の長さの50%以下である吸収性物品を提供することにより、前記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の吸収性物品は、印刷された絵柄が鮮明で該絵柄による視覚的効果に優れているため、視覚的印象が良好であり、また、絵柄に吸収性物品の特長等の情報が込められている場合には、その情報が使用者に伝わりやすい。また、本発明の吸収性物品は、絵柄が印刷されている面(非肌当接面)に、該吸収性物品を下着に固定する粘着部が形成されているものの、該粘着部を介して下着に固定された状態から引き剥がしたときに、該粘着部を構成していた粘着剤が該下着側に残り難い。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の吸収性物品の第1実施形態である生理用ナプキンの非肌当接面側(裏面シート側)を模式的に示す平面図である。
【図2】図2は、図1のI−I線断面を模式的に示す断面図である。
【図3】図3(a)〜図3(c)は、それぞれ、図1に示すナプキンに形成された絵柄を拡大して示す平面図である。
【図4】図4(a)及び図4(b)は、それぞれ、本発明に係る下着固定領域を本体幅方向に横断する仮想直線の例を示す平面図である。
【図5】図5(a)〜図5(d)は、それぞれ、実施例又は比較例の生理用ナプキンの非肌当接面側の絵柄及び粘着部の配置形態を示す平面図である。
【図6】図6(a)及び図6(b)は、それぞれ、粘着剤残りの評価方法の説明図である。
【図7】図7(a)及び図7(b)は、それぞれ、吸収性物品のヨレ率の評価方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態である生理用ナプキンに基づき図面を参照して説明する。本発明の吸収性物品は、ショーツ等の下着に固定して使用するもので、生理用ナプキンの他、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等が例示できる。本実施形態のナプキン1は、図1及び図2に示すように、液保持性の吸収体4及び該吸収体4の非肌当接面側に配置された裏面シート3を具備する実質的に縦長の吸収性本体5を備え、裏面シート3の非肌当接面3bに、インク付着部10を含んで構成される絵柄20,30,40が形成されていると共に、吸収性本体5を下着に固定する本体粘着部15が、絵柄20,30,40の少なくとも一部を被覆するように形成されている。ナプキン1は、使用時に使用者の排泄部と対向する排泄部対向部Aと、該排泄部対向部Aよりも長手方向後方側に位置する後方部Bとを長手方向に有している。
【0013】
尚、本明細書において、肌当接面は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の装着時に装着者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面は、吸収性物品又はその部材における、吸収性物品の装着時に肌側とは反対側(下着側)に向けられる面である。また、長手方向は、吸収性物品又はその構成部材の長辺に沿う方向であり、幅方向は、該長手方向と直交する方向である。図中、符号Xで示す方向は、本体長手方向であり、符号Yで示す方向は、本体幅方向である。
【0014】
吸収性本体5は、図1及び図2に示すように、肌当接面を構成する表面シート2、非肌当接面を構成する裏面シート3及び両シート2,3間に介在配置された液保持性の矩形形状の吸収体4を具備し、一方向に長い略矩形形状をしている。表面シート2及び裏面シート3それぞれと吸収体4との間は接着剤によって接合されていても良い。吸収性本体5において、表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、吸収体4の長手方向前後端それぞれから延出し、それらの延出部の端部において互いにヒートシール等の公知の接合手段により接合されてエンドシール部を形成している。吸収性本体5の幅方向Yの長さは、吸収体4の幅方向Yの長さに等しい。
【0015】
吸収性本体5の非肌当接面(裏面シート3の非肌当接面3b)に形成されている本体粘着部15は、図1に示すように、平面視において矩形形状であり、その長手方向を本体幅方向Yに一致させて、本体長手方向Xに所定間隔を置いて複数形成されている。複数の本体粘着部15は、互いに同形状且つ同寸法である。
【0016】
吸収性本体5を挟んで左右両側には、一対のサイドフラップ部6,6が配されている。サイドフラップ部6は、表面シート2及び裏面シート3の、吸収体4の長手方向に沿う左右両側縁4s,4sからの延出部で構成されており、それらの延出部の端部において互いにヒートシール等の公知の接合手段により接合されてサイドシール部が形成されている。サイドフラップ部6は、吸収性本体5の長手方向左右両側に延設された一対のウイング部7,7及び一対の後部フラップ部8,8を有し、後部フラップ部8はウイング部7よりも本体長手方向Xの後方に位置している。より具体的には、サイドフラップ部6は、排泄部対向部Aにおいて本体幅方向Yの外方に向かって大きく張り出しており、これにより吸収性本体5の左右両側に、一対のウイング部7,7が延設されている。また、サイドフラップ部6は、後方部Bにおいても本体幅方向Yの外方に向かって大きく張り出しており、これにより吸収性本体5の左右両側に、一対の後部フラップ部8,8が延設されている。
【0017】
ウイング部7の非肌当接面(裏面シート3の非肌当接面3b)には、ウイング部7をショーツ等の下着に固定する前方粘着部16が形成され、後部フラップ部8の非肌当接面(裏面シート3の非肌当接面3b)には、後部フラップ部8を下着に固定する後方粘着部17が配されている。前方粘着部16及び後方粘着部17は、何れも縦長の矩形形状を有しており、その長手方向を本体長手方向に一致させて配されている。ウイング部7は、ナプキン1を下着に固定する際に、裏面シート3側に折り返されて、前方粘着部16を介して下着の非肌当接面に粘着固定される。後部フラップ部17は、ナプキン1を下着に固定する際に折り返されず、その非肌当接面が広げられた状態(吸収性本体5の側方に延ばされた状態)で、後方粘着部17を介して下着の肌当接面に粘着固定される。これらの粘着部16,17は、本体粘着部15と同様に、ホットメルト粘着剤を所定箇所に塗布することにより設けられており、ナプキン1の使用前においてはフィルム、不織布、紙などからなる図示しない剥離シートによって被覆されている。
【0018】
図3には、本実施形態のナプキン1において、吸収性本体5の非肌当接面(裏面シート3の非肌当接面3b)に形成されている3種類の絵柄20,30,40が拡大して示されている。絵柄20,30,40は、非肌当接面3bの所定部分に、印刷により、非肌当接面3bの地色(通常は白色)以外の色彩のインクが付与されて形成されており、該インクが付着してなるインク付着部10を含んで構成されている。絵柄20,30,40(インク付着部10)は、粘着部15,16,17に被覆されている部分を含めて、非肌当接面3b側から目視により視認可能になっている。粘着部15,16,17は、通常無色透明であり、該粘着部で被覆されている絵柄の視認性には実質的に影響を及ぼさない。
【0019】
絵柄20は、星型の中心部21と、該中心部21を包囲するように配置された複数(本実施形態では5個)の花弁部22とを含んで構成されている花柄である。絵柄20は、インクが付着していない非インク付着部11を含んでおり、該非インク付着部11はインク付着部10で包囲されている。即ち、絵柄20においては、該絵柄20を構成する各部の輪郭がインク付着部10によって形成され、該輪郭で包囲された領域が非インク付着部11となっている。絵柄を構成するインク付着部は、基本的に、該インク付着部を被覆する粘着部の吸収性本体側への粘着力を弱め、粘着剤残りを誘発する原因となるところ、絵柄20のようにインク付着部を多く含む絵柄は、そのような不都合を起こし難い。
【0020】
絵柄30は、絵柄20と同様に花柄であり、星型の中心部31と、該中心部31を包囲するように配置された複数(本実施形態では5個)の花弁部32とを含んで構成されている。中心部31及び可弁部32は、何れもインク付着部10のみからなり、いわゆるインクのベタ塗り部分である。また、絵柄40は、星型の形状をしたインク付着部10のみからなる。
【0021】
絵柄20,30,40(インク付着部10)の形成に用いるインクとしては、この種の吸収性物品の印刷に適用可能なものであれば特に制限されない。インクには、着色成分として、通常の印刷インクに用いられる染料や顔料等が含有され、更に、通常各種溶剤や各種添加剤等が含有される。また、インクの付与方法としては、通常の印刷法を適宜利用することができ、例えば、インクジェット印刷法、グラビア印刷法等が挙げられる。インクの付与は、吸収性物品の製造装置にインクジェット印刷機等の印刷装置を組み込んだものを用いて、インライン加工で行っても良く、あるいは裏面シート3の形成材料に印刷により予めインクを付与しておき、この印刷済みの形成材料を使ってナプキン1を作製しても良い。
【0022】
本発明が解決しようとする主たる課題の一つは、粘着部を介して下着に固定された吸収性物品を該下着から引き剥がしたときに、該粘着部を構成していた粘着剤が該下着側に残る現象(以下、粘着剤残りともいう)の発生を防止することであり、斯かる課題を解決すべく、本発明においては、A)吸収性本体の非肌当接面に形成される粘着部(本体粘着部)の配置形態、及びB)吸収性本体の非肌当接面に形成される絵柄(インク付着部)と該絵柄を被覆する粘着部との関係に着目し、これらA)及びB)に関連する改良技術を採用している。
【0023】
前記A)に関し、本実施形態のナプキン1においては、吸収性本体5に形成されている全ての粘着部(本体粘着部15)を含み且つ平面視において四角形形状の領域のうち、面積が最小のものを下着対向領域Pとした場合、下着対向領域P内の本体粘着部15の総面積(S1)が、下着固定領域Pの面積(S)の35〜80%となっている。本実施形態において、前記総面積S1は、複数の本体粘着部15の面積の合計に相当する。S1/Sが35%未満では、本体粘着部15が過少なため、吸収性本体5が下着に対して安定的に固定されないおそれがあり、S1/Sが80%超では、本体粘着部15が過多なため、粘着剤残りの発生を防止できないおそれがある。S1/Sは、好ましくは45〜75%、更に好ましくは50〜65%である。本実施形態のナプキン1においては、図1に示すように、下着固定領域Pにおいて、本体粘着部15と、粘着剤が塗布されていない非粘着剤塗布部18とが、本体長手方向Xに交互に形成されている。
【0024】
下着対向領域Pは、1)吸収性本体5の長手方向前端に最も近接している本体粘着部15における、本体幅方向Yに沿う前端縁15aと、2)吸収性本体5の長手方向後端に最も近接している本体粘着部15における、本体幅方向Yに沿う後端縁15bと、3)各本体粘着部15の本体長手方向Xに沿う両側縁15s,15sそれぞれを通って本体長手方向Xに延びる、2本の仮想直線(図示せず)と、によって囲まれた領域であり、平面視において矩形形状である。尚、本実施形態においては、本体粘着部15の前端縁15a、後端縁15b及び側縁15sは、本体幅方向Y又は本体長手方向Xに延びる直線状であり、これら直線状の前端縁15a、後端縁15b及び側縁15sを、それぞれ、下着対向領域Pを画成する境界線としているが、前端縁15a、後端縁15bが曲線や折曲線等の非直線状である場合は、非直線状の前端縁15a又は後端縁15bにおいて本体長手方向Xの外方に最も突出している部分を通って本体幅方向Yに延びる仮想直線を、下着対向領域Pを画成する境界線とし、また、側縁15sが曲線や折曲線等の非直線状である場合は、非直線状の側縁15sにおいて本体幅方向Yの外方に最も突出している部分を通って本体長手方向Xに延びる仮想直線を、下着対向領域Pを画成する境界線とする。
【0025】
また、前記B)に関し、本実施形態のナプキン1においては、下着固定領域P内において本体粘着部15で被覆されているインク付着部10のうちから任意のものを選択し、その選択されたインク付着部10を通り且つ下着固定領域Pを本体幅方向Yに横断する仮想直線Qを1本引いた場合、仮想直線Qにおける、インク付着部10との重なり部分の長さの合計(T1)が、仮想直線Qにおける、該インク付着部10を被覆している本体粘着部15との重なり部分の長さ(T)の50%以下となっている。本体粘着部15を介してショーツ等の下着に固定されたナプキン1を該下着から引き剥がす場合、通常は、ナプキン1の本体長手方向Xの前端部又は後端部を把持して本体長手方向Xに沿って引き剥がす、いわゆるT字剥離が実施されるところ、仮想直線Qは、T字剥離中に本体幅方向Yに延び且つ本体長手方向Xに沿って移動する、ナプキン1と下着との境界線に相当し、この境界線上の本体粘着部15は、T字剥離によって略同時に引き剥がされる。T1/Tが50%超では、本体粘着部15においてインク付着部10を被覆している部分が過多なため、該本体粘着部15の吸収性本体5に対する粘着力が弱く、T字剥離の際に該本体粘着部15が吸収性本体5から剥離して下着側に移行し、粘着剤残りが発生するおそれがある。T1/Tは、好ましくは8〜40%、更に好ましくは10〜30%である。
【0026】
図4(a)及び図4(b)には、下着固定領域Pを本体幅方向Yに横断する仮想直線Qの例として、仮想直線Q1及びQ2が図示されている。図4(a)に示す仮想直線Q1は、花柄の絵柄30を構成する2個の花弁部32a,32bをそれぞれ横断しているところ、花弁部32a,32bはその全域がインク付着部10であるから、仮想直線Q1についての前記T1は、花弁部32aの仮想直線Q1に沿った長さt1と、花弁部32bの仮想直線Q1に沿った長さt2との合計となる。また、前記Tは、花弁部32a,32bを被覆している本体粘着部15の本体幅方向Yの全長であり、本実施形態では下着固定領域Pの全幅に等しい。仮想直線Q1が引かれた部分においては、(t1+t2)/T≦50%となっている。
【0027】
図4(b)に示す仮想直線Q2は、仮想直線Q1と同様に絵柄30を構成する2個の花弁部32a,32bをそれぞれ横断していると共に、花柄の絵柄20を構成する3個の花弁部22a,22b,22cをそれぞれ横断している。花弁部22a,22b,22cは、それらの輪郭のみがインク付着部10であり、該輪郭で包囲された花弁部の内部はインク付着部11であるから、花弁部22a,22b,22cそれぞれと仮想直線Q2との重なり部分は、これら花弁部の輪郭のみであり、図4(b)では、符号t3,t4,t5,t6で示した4か所である。従って、前記T1は、花弁部32a,32bそれぞれの仮想直線Q2に沿った長さt1,t2と、花弁部22a,22b,22cそれぞれの輪郭の仮想直線Q2に沿った長さt3,t4,t5,t6との合計となる。仮想直線Q2が引かれた部分においては、(t1+t2+t3+t4+t5+t6)/T≦50%となっている。
【0028】
本実施形態においては、絵柄による視覚的効果をより高めるために、図1に示すように、ナプキン1の非肌当接面を形成する裏面シート3の非肌当接面3bに、多数の絵柄20,30,40を形成しているところ、粘着剤残りの発生をより確実に防止する観点から、これらの絵柄の配置形態についても改良技術を採用している。絵柄を構成するインク付着部は、基本的に、該インク付着部を被覆する粘着部の吸収性本体側への粘着力を弱め、粘着剤残りを誘発する原因となるためである。即ち、本実施形態においては、絵柄20,30,40が本体幅方向Yに互いに離間して形成されており、各絵柄20,30,40の本体幅方向Yの長さLy(図1参照)が20mm以下、好ましくは2〜15mmである。本体幅方向Yに隣接する絵柄の離間距離は、好ましくは3〜10mm、更に好ましくは5〜15mmである。
【0029】
同様の観点から、本実施形態においては、絵柄20,30,40が本体長手方向Xに互いに離間して形成されており、各絵柄20,30,40の本体長手方向Xの長さLx(図1参照)が25mm以下、好ましくは4〜20mmである。本体長手方向Xに隣接する絵柄の離間距離は、好ましくは3〜10mm、更に好ましくは5〜15mmである。
【0030】
また、特にナプキン1を下着からT字剥離した場合の粘着剤残りを防止する観点から、絵柄20,30,40は、本体幅方向Yの長さLyよりも本体長手方向Xの長さLxの方が長いことが好ましい。LxとLyとの比(Lx/Ly)は、好ましくは5.0以下、更に好ましくは3.0以下である。
【0031】
また、本実施形態においては、ナプキン1の非肌当接面(裏面シート3の非肌当接面3b)に形成されている全ての粘着部15,16,17それぞれについて、当該粘着部をその本体幅方向Yの長さを維持しつつ本体長手方向Xに沿って前後それぞれに延長させてできる仮想延長領域を考えた場合、絵柄20,30,40が該仮想延長領域内に位置している。この仮想延長領域は、本体粘着部15については、下着対向領域Pを含んでその本体長手方向Xの前後に位置する領域であり、前方粘着部16については、図1中符号Rで示す領域である。尚、後方粘着部17についての仮想延長領域は、前方粘着部16についての仮想延長領域R内に収まるため、図示を省略している。このように、絵柄が各粘着部についての仮想延長領域の何れかの内部に位置していると、粘着部によって被覆されていない絵柄(インク付着部)を少なく抑えることができ、これにより、絵柄が下着や肌と擦れて、絵柄を構成するインクが下着や肌に転移する不都合を最小限に抑えることが可能となる。
【0032】
ナプキン1における各部の形成材料について説明すると、表面シート2としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、親水処理が施された各種不織布や開孔フィルム等の液透過性のシートを用いることができる。
【0033】
裏面シート3としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。裏面シート3は、液不透過性でも液透過性でも良く、例えば透湿性を有しない樹脂フィルムや、微細孔を有し、透湿性を有する樹脂フィルム、撥水不織布等の不織布、これらと他のシートとのラミネート体等を用いることができる。裏面シート3には、粘着部を構成する粘着剤や絵柄を構成するインクが付与されるため、これらの定着性を高める観点から、裏面シート3としては、コロナ放電等の表面改質処理が施され、あるいは濡れ性を高めるためのフィラーが練り込まれることによって、表面の濡れ性が高められたものが好ましく用いられる。また、裏面シート3には、印刷によりインクが付与されて絵柄が形成されるため、インクの発色性を高める観点から、裏面シート3としては、凹凸が少なくより平滑なフィルムシート、構成繊維が密に充填された(繊維間の空隙が比較的小さい)撥水性の不織布等が好ましく用いられる。そのような不織布としては、例えば、スパンボンド−メルトブローン(SM)、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド(SMMS)等の複合化された不織布や、スパンボンド、エアースルー法で製造され、ヒートエンボス加工された不織布等が挙げられる。
【0034】
吸収体4を構成する材料としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、木材パルプ、合繊繊維等の親水性繊維からなる繊維集合体、又は該繊維集合体に粒子状の高吸水性樹脂を保持させたもの等を用いることができる。また吸収体4は、該繊維集合体等からなる液保持性の吸収性コア(図示せず)と、該吸収性コアを被覆する液透過性のコアラップシート(図示せず)とを含んで構成されていても良く、その場合、吸収性コアとコアラップシートとの間は、所定の部位においてホットメルト粘着剤等の接合手段により接合されていても良い。吸収性コアを被覆するコアラップシートとしては、例えば、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布、開孔フィルム等を用いることができる。
【0035】
粘着部15,16,17の形成材料(粘着剤)としては、この種の吸収性物品において粘着部形成用に用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、スチレン―イソプレンブロック共重合体(SIS系)やスチレン―ブタジエンブロック共重合体(SBS系)のゴム系樹脂、アクリル樹脂、シリコン系樹脂等の粘着性樹脂が挙げられる。また、これらの粘着剤は、連続的に(面状に)塗布(いわゆるベタ塗り)されていても良いが、塗布された領域の下着への粘着剤残りを考慮すると、間欠的に塗布されていることが好ましい。間欠的な塗布形態としては、例えば、スパイラル状、幅方向に延びるストライプ状、Ω状、ドット状が挙げられる。
【0036】
本実施形態のナプキン1は、公知のウイング部を有する生理用ナプキンと同様にショーツ等の下着に固定して使用する。本実施形態のナプキン1においては、印刷による絵柄を鮮明にしてその視覚的効果を高める観点から、その非肌当接面3bに、インク付着部10による絵柄20,30,40を印刷し、更にその上に粘着部15,16,17を形成する構成を採用しており、斯かる構成により、使用後に下着から引き剥がしたときにいわゆる粘着剤残りが発生することが懸念されるが、前述した粘着部及び絵柄の改良技術の採用により、本実施形態のナプキン1は、粘着剤残りが発生し難いものとなっている。
【0037】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、絵柄や粘着部15,16,17の配置形態、平面視における形状等は、前記実施形態に制限されず、適宜選択することができる。また、前記実施形態では、本発明の吸収性物品の適用例の一つとして生理用ナプキンを挙げたが、例えば、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド、使い捨ておむつ等にも適用できる。
【実施例】
【0038】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
【0039】
〔実施例1〕
図1及び図2に示すものと同様の構成の生理用ナプキンを作製し、これを実施例1のサンプルとした。但し、実施例1の生理用ナプキンの非肌当接面側における粘着部及び絵柄の配置形態は、図5(a)に示す形態とした。図5(a)に示す形態は、絵柄の配置形態が図1に示す形態と異なる。表面シート2として坪量25g/m2のエアースルー不織布を用い、裏面シート3として坪量37g/m2の透湿性シートを用いた。吸収体4として、高吸水性樹脂(SAP)を50g/m2含む、坪量160g/m2のシート状の吸収体を用いた。絵柄の印刷は、グラビア印刷法により行った。実施例1においては、前記S1/S〔下着固定領域の面積(S)に対する、下着対向領域内の粘着部の総面積(S1)の割合〕=55%、前記T1/T〔仮想直線におけるインク付着部を被覆している粘着部との重なり部分の長さ(T)に対する、仮想直線におけるインク付着部との重なり部分の長さの合計(T1)の割合〕<50%であった。
【0040】
〔実施例2〕
生理用ナプキンの非肌当接面側における粘着部及び絵柄の配置形態を図5(b)に示す形態とした以外は、実施例1と同様にして生理用ナプキンを作製し、これを実施例2のサンプルとした。実施例2においては、図5(b)に示すように、下着固定領域Pにおいて、本体長手方向Xに延びる矩形形状の5本の本体粘着部15aが、本体幅方向Yに所定間隔を置いて配されており、本体幅方向Yに互いに隣接する本体粘着部15a,15a間は、非粘着剤塗布部18となっている。5本の本体粘着部15aは、何れも排泄部対向部Aの本体長手方向Xの全長に亘って延びている点で共通しているが、これら5本のうち、本体幅方向Yの中央に位置する粘着部15aは、他の4本の粘着部15aに比して本体長手方向Xの長さが短い。また、実施例2における絵柄50は、四角形形状のインク付着部10のみからなる。実施例2においては、前記S1/S=37%、前記T1/T<50%であった。
【0041】
〔比較例1〕
生理用ナプキンの非肌当接面側における粘着部及び絵柄の配置形態を図5(c)に示す形態とした以外は、実施例1と同様にして生理用ナプキンを作製し、これを比較例1のサンプルとした。比較例1においては、図5(c)に示すように、下着固定領域Pにおいて、本体長手方向Xに延びる矩形形状の2本の本体粘着部15bが、本体幅方向Yに所定間隔を置いて配されており、両本体粘着部15b,15b間は、非粘着剤塗布部18となっている。また、比較例1における絵柄51は、四角形形状のインク付着部10のみからなる。比較例1の絵柄の配置形態は、実施例2(図5(b)参照)に比して、各絵柄が大きく且つ隣接する絵柄の間隔が狭い。また、図5(c)には、下着固定領域Pを本体幅方向Yに横断する仮想直線Q3、及び絵柄51の仮想直線Q3に沿った長さt1,t2,t3,t4が示されている。比較例1においては、前記S1/S=83%、前記T1/T>50%であった。
【0042】
〔比較例2〕
生理用ナプキンの非肌当接面側における粘着部及び絵柄の配置形態を図5(d)に示す形態とした以外は、実施例1と同様にして生理用ナプキンを作製し、これを比較例2のサンプルとした。比較例2においては、図5(d)に示すように、下着固定領域Pにおいて、本体長手方向Xに延びる矩形形状の3本の本体粘着部15cが、本体幅方向Yに所定間隔を置いて配されており、本体幅方向Yに互いに隣接する本体粘着部15c,15c間は、非粘着剤塗布部18となっている。3本の本体粘着部15aは、何れも排泄部対向部Aの本体長手方向Xの全長に亘って延びている点で共通しているが、これら3本のうち、本体幅方向Yの中央に位置する粘着部15cは、他の2本の粘着部15cに比して本体長手方向Xの長さが短い。また、比較例2における絵柄の配置形態は、比較例1と同じである。また、図5(d)には、下着固定領域Pを本体幅方向Yに横断する仮想直線Q4、及び絵柄51の仮想直線Q4に沿った長さt1,t2が示されている。比較例2においては、前記S1/S=34%、前記T1/T>50%であった。
【0043】
〔評価〕
実施例及び比較例のサンプル(生理用ナプキン)について、粘着剤残り及び装着時のヨレ率をそれぞれ下記方法により評価した。それらの結果を下記表1に示す。
【0044】
<粘着剤残りの評価方法>
図6に示すように、綿金巾からなる試験布80,81を用いて、サンプルS(生理用ナプキン1)の粘着剤残りを評価する。試験布80と試験布81とは互いに寸法が異なる。図6(a)に示すように、サンプルSの吸収性本体5における下着固定領域Pの全域を被覆可能な大きさを有する試験布80を、本体粘着部15を介して下着固定領域Pに貼り合わせ、また、一対の後方粘着部17,17それぞれに試験布81を貼り合わせる。また、一対のウイング部7,7を、それぞれ、下着固定領域Pに貼り合わされた試験布80側に折り返し、前方粘着部16を介して試験布80に貼り合わせる。そして、試験布80,81が貼り合わされた側(非肌当接面Sb側)を下に向けて、サンプルSを平らなアクリル板上に載置し、図6(b)に示すように、サンプルSの肌当接面Sa上の各部に平らな金属板(サイズ30×100mm、厚さ6mm、重さ約150g)82を載せ、更に金属板82の上から1kgの荷重をかけ、40℃、80%の恒温恒湿室中で24時間放置する。図6(b)中、黒色で塗り潰された部分は荷重を示す。その後荷重を取り除き、同温湿度中でサンプルSから試験布80,81を剥がし、剥がされた試験布80(下着固定領域Pを被覆していた試験布)におけるサンプルSとの貼り合わせ面を手で触り、手がべたついた場合は粘着剤残り有り、手がべたつかない場合は粘着剤残り無しとする。5個のサンプルについて前記手順で評価を行い、粘着剤残り有りとされたサンプルが1個以下の場合を○、粘着剤残り有りとされたサンプルが1個超3個以下の場合を△、粘着剤残り有りとされたサンプルが3個超の場合を×とする。
【0045】
<装着時のヨレ率の評価方法>
図7(a)に示すように、サンプルS(生理用ナプキン1)を常法に従って生理用ショーツ90に固定し、サンプルSに3g人工血液を吸収させ、駆動付き人体モデル91に、サンプルSが固定されたショーツ90を装着させて、1時間歩行させる。その後、人体モデル91からショーツ90を取り外し、次式によりヨレ率を算出する。
ヨレ率(%)={(W0−W1)/W0}×100
前記式中、W0(図7(a)参照)は、「ショーツ90に固定され且つ人体モデル91に装着される前における、サンプルSの排泄部対向部(ウイング部7,7間)の肌当接面Sa側の幅方向の長さ」であり、W1は、「人体モデル91の歩行後における、サンプルSの排泄部対向部A(ウイング部7,7間)の肌当接面Sa側の幅方向の長さ」である。ヨレ率の値が小さいほど、ナプキンがショーツに安定的に固定されていたことを示し、高評価となる。
【0046】
【表1】

【0047】
表1に示す結果から明らかなように、実施例1及び2は、何れもS1/Sが35〜80%且つT1/Tが50%以下であり、粘着剤残りが少なく、ヨレ率が低い。特に、S1/Sが55%である実施例1は、S1/Sが37%である実施例2に比してヨレ率が低く、好結果であった。これに対し、比較例1は、S1/Sが80%を超え且つT1/Tが50%を超えており、また比較例2は、T1/Tが50%を超えており、何れも粘着剤残りが多い結果となった。以上のことから、T1/Tが50%を超えると、下着への粘着剤残りが発生しやすく、T1/Tが50%以下であると、粘着剤残りは発生し難くなることがわかる。また、S1/Sが80%を超えると、ナプキンの下着への固定性が向上し、ナプキンのヨレの発生が抑制される反面、絵柄のほとんどを粘着部が覆ってしまう可能性が高くなるため、下着への粘着剤残りが発生しやすいことがわかる。また、S1/Sが35%未満であると、粘着部の下着に対する固定性能が低下し、ナプキンのヨレが発生しやすくなり、ヨレに起因する装着位置のズレも生じやすくなることがわかる。
【符号の説明】
【0048】
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
3b 裏面シートの非肌当接面
4 吸収体
5 吸収性本体
6 フラップ部
10 インク付着部
11 非インク付着部
15,15a,15b,15c 本体粘着部
16 前方粘着部
17 後方粘着部
18 非粘着剤塗布部
20,30,40,50,51 絵柄
P 下着固定領域
Q 仮想直線
R 仮想延長領域
X 本体長手方向
Y 本体幅方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下着に固定して使用する吸収性物品で、液保持性の吸収体及び該吸収体の非肌当接面側に配置された裏面シートを具備する実質的に縦長の吸収性本体を備え、該裏面シートの非肌当接面に、インク付着部を含んで構成される絵柄が形成されていると共に、該吸収性本体を下着に固定する粘着部が、該絵柄の少なくとも一部を被覆するように形成されている吸収性物品であって、
前記吸収性本体に形成されている全ての前記粘着部を含み且つ平面視において四角形形状の領域のうち、面積が最小のものを下着対向領域とした場合、該下着対向領域内の粘着部の総面積が、該下着固定領域の面積の35〜80%であり、且つ
前記下着固定領域内において前記粘着部で被覆されている前記インク付着部のうちから任意のものを選択し、その選択されたインク付着部を通り且つ該下着固定領域を本体幅方向に横断する仮想直線を1本引いた場合、該仮想直線における、インク付着部との重なり部分の長さの合計が、該仮想直線における、該インク付着部を被覆している粘着部との重なり部分の長さの50%以下である吸収性物品。
【請求項2】
前記裏面シートの非肌当接面に、多数の前記絵柄が本体幅方向に互いに離間して形成されており、各該絵柄の本体幅方向の長さが20mm以下である請求項1記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記裏面シートの非肌当接面に、多数の前記絵柄が本体長手方向に互いに離間して形成されており、各該絵柄の本体長手方向の長さが25mm以下である請求項1又は2記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記絵柄は、本体幅方向の長さよりも本体長手方向の長さの方が長い請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記絵柄として、インクが付着していない非インク付着部を含み且つ該非インク付着部が前記インク付着部で包囲されている絵柄を有している請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記吸収性物品の非肌当接面に形成されている全ての前記粘着部それぞれについて、当該粘着部をその本体幅方向の長さを維持しつつ本体長手方向に沿って前後それぞれに延長させてできる仮想延長領域を考えた場合、前記絵柄が該仮想延長領域内に位置している請求項1〜5の何れかに記載の吸収性物品。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate