説明

周囲に捕獲シートを伴う床掃除用具

塵を集めて床から拾い上げるための改善された方法を提供する床掃除用具が開示される。一実施形態では、床掃除用具は柄と、この柄と一端が接続されている中実で連続している材料を含むワイピングボディと、このワイピングボディを覆う捕獲シートとを有する。ワイピングボディは、第1のワイピング側と、この第1のワイピング側の反対側の第2のワイピング側とを含むものであり、このワイピングボディの長さ及び幅は、それぞれ、第1のワイピング側と第2のワイピング側との間の厚さの少なくとも5倍である。捕獲シートは、第1のワイピング側及び第2のワイピング側の周囲を連続的に巻くことによってワイピングボディを覆う。一実施形態では、捕獲シートは、ワイピングボディから外向きに面している粘着性の表面を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周囲に捕獲シートを伴う床掃除用具に関する。具体的には、本発明は、前記用具の頭部に覆い被せられた取り外し式捕獲シートを含む床掃除用具に関する。
【背景技術】
【0002】
長い取っ手のある箒は、泥、埃、又は塵を床から集めるために効果的である。しかし、床から塵を取り上げるために、分離した塵取りが必要である。塵を集めるために別途に塵取りを持つことは不便な場合がある。また、塵を塵取りに掃き入れることに関しても、しばしば、少量の塵が床に残ることがある。また、箒自体もたいへん汚れ、かつ毛髪及び塵がからまる場合がある。
【0003】
取り外し式シートを伴うフラットモップは、床掃除のもう1つの方法である。典型的には、これらのフラットモップはダスティングにより好適であり、多量の泥又は塵を集めて回収するためにはあまり適していない。フラットモップは床全体にわたって連続的に押される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、床とフラットモップとの間に捕らわれた大きい粒子が床に沿って押され、床を傷つける場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
塵を床から集めて取り上げるための改善された方法を提供する床掃除用具が開示される。この床掃除用具は、掃除用具を清浄に保ち、ごみを包含する取り外し式の捕獲シートの便利さに、箒で引く又は掃く作用を組み合わせたものである。一実施形態では、床を掃除するために掃除用具をたわませ、フラットモップのように床全体にわたって移動させることができる。
【0006】
一実施形態では、床掃除用具は柄と、この柄と一端が接続されている中実で連続している材料を含むワイピングボディと、このワイピングボディを覆う捕獲シートとを有する。ワイピングボディは、第1のワイピング側と、この第1のワイピング側の反対側の第2のワイピング側とを含むものであり、ワイピングボディの長さ及び幅は、それぞれ、第1のワイピング側と第2のワイピング側との間の厚さの少なくとも5倍である。捕獲シートは、第1のワイピング側及び第2のワイピング側の周囲を連続的に巻くことによってワイピングボディを覆う。一実施形態では、捕獲シートは、ワイピングボディから外向きに面している粘着性の表面を含む。
【0007】
一実施形態では、床掃除用具は柄と、この柄と一端が接続されているワイピングボディと、粘着性の表面を備える捕獲シートとを備える。ワイピングボディは、第1のワイピング側と、この第1のワイピング側の反対側の第2のワイピング側とを含むものであり、ワイピングボディの長さ及び幅は、それぞれ、第1のワイピング側と第2のワイピング側との間の厚さの少なくとも5倍である。捕獲シートは、第1のワイピング側及び第2のワイピング側の周囲を連続的に巻くことによってワイピングボディを覆う。捕獲シートの粘着性の表面はワイピングボディから外向きに面している。
【0008】
一実施形態では、床掃除用具は柄と、この柄と一端が接続されている可撓性のワイピングボディと、粘着性の表面を備える捕獲シートとを備える。ワイピングボディは、第1のワイピング側と、この第1のワイピング側の反対側の第2のワイピング側とを含むものであり、ワイピングボディの長さ及び幅は、それぞれ、第1のワイピング側と第2のワイピング側との間の厚さの少なくとも5倍である。捕獲シートは、第1のワイピング側及び第2のワイピング側の周囲を連続的に巻くことによってワイピングボディを覆う。捕獲シートの粘着性の表面はワイピングボディから外向きに面している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】床掃除用具の一実施形態の斜視図。
【図2】ワイピングボディを覆う捕獲シートを伴う図1の床掃除用具の一実施形態の斜視図。
【図3】使用中に曲げられた図2の床掃除用具の一実施形態の斜視図。
【0010】
上記の図面は、本発明の実施形態を表しているが、説明において述べるように、他の実施形態も企図される。いかなる場合も、本開示は、本発明を、限定するのではなく代表して提示するものである。発明の範囲及び趣旨の中で、多くの他の修正及び実施形態が、当業者によって考案され得ることを理解されたい。
【0011】
図面は縮尺通りに描かれていない場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、床掃除用具100の一実施形態の斜視図である。床掃除用具100は、柄110とワイピングボディ(wiping body)150とを含む。一実施形態では、柄は、ワイピングボディ150との接続のための機構を提供する支持体120を含む場合がある。床掃除のために、柄100は典型的には長い柄である。しかし、一実施形態では、掃除用具100は短い柄を有する場合がある。
【0013】
ワイピングボディ150は柄110の基部まで直接延びる場合がある。そのような実施形態では、ワイピングボディ150の一部分は、ワイピングボディ150を柄と接続する「支持体」として機能することになる。そのような実施形態では、取り付け機構をワイピングボディ150に直接含めることができる。例えば、フック、接着剤、又は機械的な締結具を含めることができる。
【0014】
より典型的には、柄110をワイピングボディ150と接続するための機構を提供する支持体120が含められる。支持体120は概して剛性であり、ワイピングボディ150と固定される。支持体120は、捕獲シート200(図2)を床掃除用具100に固定するための取り付け機構を含む。この実施形態では、取り付け機構は、捕獲シート200を挟むために可撓性であり開いている、一連の固定グリップ130である。取り付け機構は、捕獲シートのループと固定されるためのフックである場合、捕獲シート200と固定されるための接着剤である場合、又は任意の他のタイプの機械的な締結具である場合がある。
【0015】
柄100は、恒久的に、又は取り外し可能に、支持体120に接続される。柄100は、支持体120の受け取りねじ山にねじ入れることができる、又は支持体120にスナップ嵌めすることができる。柄100は、柄110に十分な力が付加されたときに支持体120がワイピングボディ150と共にたわんで被掃除面と平行になるように、たわむように支持体120と接続することができる。支持体120及び柄110は互いに独立して、床掃除用具100に構造的安定性を提供するプラスチック、木材、金属、又は複合材で作製され得る。
【0016】
ワイピングボディ150の一方の端は支持体120に接続され、もう一方の端156は自由である、すなわち、接続されていない。自由端156で床を掃いて塵を集める。ワイピングボディ150は第1のワイピング側(wiping side)152と、この第1のワイピング側152の正反対側の第2のワイピング側154とを含む。一実施形態では、ワイピング側152、154はそれぞれ概して平面である。
【0017】
ワイピングボディ150の「長さ」は、支持体120から自由端156までの距離である。「幅」は、概してワイピング側152に沿って接触するワイピングボディ150に沿った距離である。「厚さ」は、前記幅を備える2つのワイピング側の間の距離である。概して、ワイピングボディ150は、1回の掃く運動において掃除用具100がより多く使用されるように、相当に長い長さを有する。一実施形態では、長さは厚さの距離の少なくとも3倍である。幅は、典型的には、長さの距離以上であり、最高その4倍である。また、ワイピングボディ150は、典型的には、ワイピングボディ150が相当に可撓性になるように相当に薄い。長さと幅は、それぞれ、厚さの距離の少なくとも5倍である。
【0018】
一実施形態では、ワイピングボディ150は中実(solid)材料である。一実施形態では、ワイピングボディ150は、支持体120から延出した、中実で連続している材料であり、すなわち、ワイピングボディ150の長さ、幅、及び厚さ、及び柄との取り付け部の近くにかけて全体に、ワイピングボディは1つの連続している材料である。図に示されるように、ワイピングボディは支持体120の取り付け部から自由端156への完全に中実であり連続している。別の実施形態では、ワイピングボディは支持体120での取り付け部で中実であり連続しているが、支持体120から一定距離だけ離されたワイピングボディ150は、その材料に断続エリア、空間、又は開口部を有する場合がある。ワイピングボディ150は、典型的に、可撓性であり、かつ柔軟性がある。一実施形態では、中実であり連続している材料は液体を吸収することができる。中実であり連続している材料として好適な材料としては、セルローススポンジ又は合成スポンジが挙げられる。合成スポンジは連続気泡であっても独立気泡であってもよい。ワイピングボディ150として好適なその他の材料としては、スクイージーの様なブレードを形成するプラスチックが挙げられる。そのような実施形態では、材料は、典型的には、幅又は長さに比べ厚さははるかに薄い。例えば、前記材料の長さは厚さの少なくとも10倍、幅は厚さの少なくとも10倍である。したがって、材料はたいへん可撓性であり、柄に付加された力による作用が与えられると曲がって平らになることができる。中実で連続している材料であるワイピングボディ150の中実材料は掃除中に材料をほとんど通過させないので、ワイピングボディ150は多量の塵を集めることができる。中実で連続している材料は、典型的には、隅に入り込んで壁に沿って上手く通ることができる鋭角を有する。また、長くて比較的薄い(relatively think)ワイピングボディ150は、キッチンの戸棚と電化製品との間のような狭い隙間に挿入することができる。
【0019】
中実で連続している材料は、床から塵を集め取ることを助ける。この固い材料は、掃除用具100に使用者が付加する掃く作用に抵抗して、掃除されている表面に対してよりしっかりと押し付けることになる。一実施形態では、スポンジのジュロ硬度(ショア00)は少なくとも10である。別の実施形態では、スポンジのジュロ硬度(ショア00)は少なくとも20である。
【0020】
ワイピングボディ150の代表的な材料としては、あらゆるタイプの発泡体、多孔質ゴム、シリコーン、合成材料、合成発泡体、ポリエステル成形品、セルロース材料、スポンジ材料が挙げられる。具体的な代表的材料又は材料基材としては、ポリエーテル又はポリエステル、低密度又は高密度のもの、小孔径又は大孔径又はツイン孔径のもの、独立又は連続気泡のもの、非難燃性又は難燃性のもの、可撓性又は半剛性のもの、プレーン、メラミン又は処理後の含浸発泡体及びこれらと同様のものが挙げられる。また、ネオプレン、天然ゴム、SBR、ブチル、ブタジエン、ニトリル、EPDM、ECH、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、EVA、EMA、メタロセン樹脂、ポリウレタン、PVC、及び上記のいずれかの配合物、及びこれらと同様のものが挙げられる。天然スポンジを使用することができ、天然スポンジとしては、水生動物門である海綿動物門からのもの、例えば水を保持するために使用される特定の種の骸骨を乾燥及び加工したものが挙げられる。好ましくは、セルロース系のスポンジを使用することができる。セルロース系のスポンジとしては、例えば、植物生成物由来のものが挙げられる。より好ましくは、合成発泡体を使用することができ、更により好ましくは、合成発泡体を少なくとも1つの面に使用し、ポリエステルを少なくとも1つの面に使用することができる。合成スポンジは、例えば、多孔質ゴム、合成発泡体、その他のプラスチック及びゴム誘導体、並びに同様のもので構成することができる。
【0021】
支持体120との接続部から自由端156まで測定されたときの、中実で連続している材料の長さによって、ワイピングボディの可撓性を増すことができる。一実施形態では、ワイピングボディ150の長さは12.7cm(5インチ)未満である。別の実施形態では、ワイピングボディ150の長さは10.16cm(4インチ)未満である。
【0022】
別の実施形態では、ワイピングボディ150は、支持体120から延出している複数の剛毛又は細長い片を備える。剛毛又は細長い片として好適な材料としては、セルローススポンジ、合成スポンジ、又は天然の細長い片、及び/又はポリマーの剛毛が挙げられる。
【0023】
図2は、図1の床掃除用具100の一実施形態の斜視図であり、捕獲シート200がワイピングボディ150を覆っている。捕獲シート200は取り付け機構に接続される。この実施形態では、捕獲シート200のそれぞれの端は挟み力によって固定グリップ130内に保持される。捕獲シート200は、ワイピングボディ150の第1のワイピング側152と、自由端156と、第2のワイピング側154とを連続して周囲を覆っている。したがって、ワイピングボディ150の第1のワイピング側152を覆う第1の取り上げ面202と、ワイピングボディ150の第2のワイピング側154を覆う第2の取り上げ面204とが、掃除用に残されて曝される。
【0024】
捕獲シート200は、ワイピングボディを覆うように適用可能であり、かつ表面の掃除又はワイピングに使用可能な任意のタイプの掃除シートであってよい。捕獲シート200は再使用可能であっても、使い捨てであっても、あるいは半使い捨てであってもよい。捕獲シート200は濡れていても乾燥していてもよい。
【0025】
捕獲シート200は、表面を覆うように滑入するために好適なフィルムであっても、あるいは天然の、合成の、又は天然と合成の混合又はフィラメントから形成される織布、編地、又は不織布であってもよい。捕獲シート200は複数の材料層を備えてもよい。
【0026】
一実施形態では、捕獲シート200は不織ウェブである。この不織ウェブは、任意の好適な融解成形又は機械形成動作によって調製することができる。例えば、この不織ウェブは、毛羽立てられたもの、スパンボンドされたもの、スパンレースされたもの、メルトブローンされたもの、エアレイドされたもの、クレープ加工されたもの、又は他の、当該技術分野で既知のプロセスによって作製されたものであってよい。捕獲シート200のために好ましい構成要素としては、繊維を形成するものとして既知の1つ以上の多様な熱可塑性ポリマーから作製される不織ウェブが含まれる。好適な熱可塑性ポリマーは、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン)、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6/6、ナイロン10)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、アクリル系モノマー含有コポリマー、及びこれらの配合物及びコポリマーから選択することができる。準合成繊維(例えば、アセテート繊維)、天然繊維(例えば、木綿)、再生繊維(例えば、レーヨン)、及び他の非熱可塑性繊維類を前記熱可塑性繊維類と配合することもまた可能である。これらの繊維類は、典型的には、約2〜約32デニール、より好ましくは約5〜約15デニールを有する。ワイピング部材の坪量は、好ましくは約10〜約150グラム/平方メートル、より好ましくは約15〜約100グラム/平方メートルである。
【0027】
一実施形態では、捕獲シート200は、捕獲シート200の外向きの面と、第1の取り上げ面202と、第2の取り上げ面204とが粘着性になるように接着剤を含む。この接着剤は捕獲シート200の一部分を覆っても、あるいは捕獲シート200の本質的に全体を覆ってもよい。
【0028】
本発明と共に使用するために好適な接着剤としては、室温で粘着性であり得る任意の接着剤が含まれ、初期から粘着性であるものと、初期は非粘着性であるが活性化によって粘着性になり得るものとの両方が含まれる。好適な接着剤としては、アクリレート、シリコーン、ポリアルファオレフィン、ポリイソブチレン、ゴムブロックコポリマー(例えば、スチレン/イソプレン/スチレンブロックコポリマー及びスチレン/ブタジエン/スチレンブロックコポリマー)、スチレンブタジエンゴム、合成イソプレン、天然ゴム、及びこれらの配合物に基づく材料を含む任意の感圧性接着剤が含まれる。これらの感圧性接着剤は、溶剤から及び水からコーティングされること、放射線重合すること、又は熱溶解加工することができる。これらの感圧性接着剤は、架橋されたものでも架橋されていないものでもよい。架橋工程は、化学的プロセス、イオンによるプロセス、物理的プロセス、又は放射線誘導プロセスを含む周知の方法であってよい。
【0029】
「A Wipe」と題する米国特許出願第2003−0171051号は、本発明の捕獲シート200として使用可能な接着剤を伴う拭き取り用品を開示している。この開示では、拭き取り用品が滑走することを可能にするために、接着剤は拭き取り用品の表面からへこんでいる。しかし、接着剤が作業面の近くにあるので、拭き取り用品は小さい粒子と大きい粒子を多量に保持することができる。
【0030】
「Adhesive Wipe」と題する米国特許出願第2007−0136967号は、本発明の捕獲シート200として使用可能な粘着性掃除シートを開示している。この開示は、掃除シートの表面上に空隙要素を含むことにより掃除シートの滑走を可能にするが、掃除シートの作業面にも接着剤を含む。
【0031】
捕獲シートの外向きの表面に粘着性の接着剤を含むことは、捕獲シートが泥、埃、及び塵を収集及び保持する両方の能力を大幅に増す。空隙要素を含む捕獲シートの表面から接着剤をへこませること、又は捕獲シート200の外向きの面の接着剤の実際量を概して削減することは、被掃除面をシートが容易に滑走することを可能にする。
【0032】
床掃除用具100を使用するには、捕獲シート200を適用してワイピングボディ150を覆い、取り付け機構によって固定する。次に、使用者は柄を握り、引く力又は掃く力によって、捕獲シート200で覆われたワイピングボディ150を被掃除面の上で滑走させる。捕獲シート200はワイピングボディ150を清浄に保つ一方で、塵を取り集めて保持する。また、繰り返し掃く運動が用いられるので、通常、粒子はワイピング部材150と被掃除面との間で捕らわれず、引っ掻き傷を防止することを可能にし、掃除される。また、塵が隅に押し込まれるモップがけの押す運動でなく、掃くことによる引く運動であるので、塵を隅から引き出して壁から引き離すことができるため、有利である。
【0033】
図3は、使用中にたわめられた図2の床掃除用具100の一実施形態の斜視図である。図3に示されるように、ワイピングボディ150が可撓性である実施形態では、圧力を掃除用具100に付加して、ワイピングボディ150で被掃除面を押し付けることができる。泥、埃、及び塵を集めた後、捕獲シート200が取り付けられたワイピングボディ150をたわめて、集めた泥、埃、及び塵を取り上げることができる。
【0034】
集めた塵を塵取りに掃き入れることもできる。捕獲シート200は、塵取りに掃き入れることがしばしば困難である微細な泥及び埃を保持することができる。
【0035】
捕獲シート200が接着剤を含む実施形態では、多量の泥、埃、及び塵を捕獲シート200に捕獲して保持することができる。接着剤は捕獲シート200の全表面積を覆うように含められても、あるいは特定の領域のみに含められてもよい。例えば、掃く作用で掃除用具100を使用したときに集められた塵を掃除シートの下方のエッジに保持するように、ワイピングボディ150の自由端156の周囲のエリアに対応する細長い片に接着剤を含めることができる。別の例では、図3に示されるようにワイピングボディ150がたわめられたときに集められた塵と接触して接着面がそれらを保持するように、接着剤セクションを第1の取り上げ面202か、第2の取り上げ面204か、それら両方のより中央の領域に含めることができる。
【0036】
いくつかの実例では、図3に示されるように掃除用具100をたわませながら被掃除面にわたって滑走させることができる。そのような実例では、掃除用具100をダスティングモップのように使用することができる。捕獲シート200が接着剤を含む実施形態では、多量の泥、埃、及び塵を捕獲シート200に捕獲して保持することができる。
【0037】
捕獲シート200が取り付けられたワイピングボディ150は、泥、埃、及び塵を拾うため、集めるため、及び捕獲するために利用可能な表面積の量を最大にするために、2つの取り上げ面を含む。1つの側が塵で満たされたときは、掃除用具100を回転して反対側を使用することができる。
【0038】
ワイピングボディ150がスポンジ材料である実施形態では、ワイピングボディ150の材料が液体を吸収するので、濡れこぼした状態を掃除するために掃除用具を使用することができる。そのような実施形態では、ワイピングボディ150は湿式モップとしても好適であり、この場合、ワイピングボディ150、捕獲シート200、又はそれら両方の材料は、被掃除面上を通るときに濡れている。
【0039】
一実施形態では、掃除用具は、中実で連続しているスポンジ材料を備えるワイピングボディ150を含む。ワイピングボディ150を覆って捕獲シート200が適用され、一実施形態ではこの捕獲シートは、捕獲シート200の実質的に全表面積を覆う接着剤を含む。この実施形態では、1つの特に好適な捕獲シート200は、埋め込まれた接着剤を伴う不織布である。
【0040】
一実施形態では、掃除用具は剛毛を備えるワイピングボディ150を含む。ワイピングボディ150を覆って捕獲シート200が適用され、この捕獲シートは、捕獲シート200の実質的に全表面積を覆う接着剤を含む。この実施形態では、1つの特に好適な捕獲シート200は、埋め込まれた接着剤を伴う不織布である。
【0041】
本発明の具体的な実施形態を本明細書中に示し及び説明してきたが、これら実施形態は多くの考えられる具体的な構成を単に例示しているにすぎず、構成は本発明の原理を適用して考案され得ることは理解されよう。これらの原理にしたがって、当業者は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多数の様々な他の構成を考案することができる。したがって本発明の範囲は、本願に記載の構造に限定されるべきものではなく、特許請求の範囲の文言により述べられる構造及びそうした構造の均等物によってのみ限定されるものである。
【実施例】
【0042】
拾い上げ性の試験方法
材料の取り除きは、1.23m×1.23mのビニル床表面上に材料の測定量(Wと定める)を分布することによって測定した。捕獲シートのサンプルを掃除用具のワイピング部材に取り付けた。比較データのために、通常のやり方でSwiffer(登録商標)フラットモップにSwiffer(登録商標)ドライクロスを取り付けた。本発明のこの掃除用具は、中実で連続している発泡体に取り付けられた支持体を含むものである。この発泡体はWm.T.Burnett & Co.から入手可能なG430エーテル系ポリウレタン(ジュロメータ:ショアOO(35〜40)、長さ:27.9cm(11インチ)、厚さ:1.9cm(0.75インチ)、高さ:8.8cm(3.5インチ))である。捕獲シートが取り付けられた掃除用具の重量を測定し、Wとして記録した。
【0043】
塵の総量(W)を3つの均等量に分けた。第1の用量を試験表面に均等に適用した。比較データのために、掃除用ヘッドを試験領域にわたって行き来させ、各側でスイベル回転させた。捕獲シートが取り付けられた本発明のこの掃除用具を、図3に示されるようにワイピングボディをたわませるためにちょうど十分な力を付加して掃く作用で使用した。掃除用具を表面にわたって引きずり、確実にそれぞれの側で掃除用具を浮揚させて、蓄積された積もりが反対方向に押されるようなやり方で再び引きずり始めるようにした。このようにして全表面を掃除してから、再びその垂直方向に掃除した。この手順を用量2及び3についても繰り返した。次に、掃除用具の重量を再び測定した(W)。
【0044】
表面から拭き取りによって取り除かれた材料の重量百分率を次のように計算した。
取り除かれた材料(%)=[(W−W)/(W)]×100
【0045】
表面から取り除かれた材料
ペットの毛:0.9gを適用(2.54〜5.08cm(1〜2インチの犬の毛))
破砕したCheeriosシリアル:0.75gを適用(0.125〜1.4mm)
砂:3.0gを適用(90〜140マイクロメートル)
埃:2.0gを適用(JIS試験粉末1、クラス7)
砂/埃:2.4gの砂(90〜140マイクロメートル)/0.6g(JIS試験粉末1、クラス7)の組み合わせ
【0046】
捕獲シート
非粘着性捕獲シートはオハイオ州シンシナティ所在のProctor & Gambleから入手可能なSwiffer(登録商標)ドライクロスであった。
【0047】
粘着性捕獲シートは、カード不織ウェブ(15d PET 50%、6d PET 30%、4dバイコンポーネントMelty Fiber 20%)及びRD−914の連続接着剤コーティング17.5%(3M Corporationから入手可能な水性溶液)の構成物で作製された、接着剤コーティングされた不織布であった。
【0048】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除用具であって、
柄と、
前記柄と一端が接続された、中実の連続した材料で構成されたワイピングボディにおいて、前記ワイピングボディが第1のワイピング側と、前記第1のワイピング側の反対側の第2のワイピング側とを含み、前記ワイピングボディの長さ及び幅が、それぞれ、前記第1のワイピング側と第2のワイピング側との間の厚さの少なくとも5倍である、ワイピングボディと、
前記第1のワイピング側及び前記第2のワイピング側の周囲を連続的に巻くことによってワイピングボディを覆う捕獲シートと、を備える、掃除用具。
【請求項2】
前記柄が、前記ワイピングボディが延出する支持体を更に備え、前記支持体が、前記捕獲シートを固定するための取り付け機構を含む、請求項1に記載の掃除用具。
【請求項3】
前記ワイピングボディが、前記支持体から延出する可撓性のスポンジである、請求項1に記載の掃除用具。
【請求項4】
前記ワイピングボディが、前記第1のワイピング側及び前記第2のワイピング側が被掃除面と平行となるようにたわむことが可能である、請求項1に記載の掃除用具。
【請求項5】
前記ワイピングボディが、水を吸収及び保持することが可能である、請求項1に記載の掃除用具。
【請求項6】
前記捕獲シートが、前記ワイピングボディから外向きに面する粘着性の表面を備える、請求項1に記載の掃除用具。
【請求項7】
前記ワイピングボディ全体が、中実であり連続している、請求項1に記載の掃除用具。
【請求項8】
掃除用具であって、
柄と、
前記柄と一端が接続されたワイピングボディにおいて、前記ワイピングボディが第1のワイピング側と、前記第1のワイピング側の反対側の第2のワイピング側とを含み、前記ワイピングボディの長さ及び幅がそれぞれ前記第1のワイピング側と第2のワイピング側との間の厚さの少なくとも5倍である、ワイピングボディと、
粘着性の表面を備え、前記第1のワイピング側及び前記第2のワイピング側の周囲を連続的に巻くことによって前記ワイピングボディを覆う捕獲シートであって、該捕獲シートの粘着性の表面が前記ワイピングボディから外向きに面している捕獲シートと、を備える、掃除用具。
【請求項9】
前記ワイピングボディが、可撓性のスポンジブロックを備える、請求項8に記載の掃除用具。
【請求項10】
前記ワイピングボディが、前記第1のワイピング側及び前記第2のワイピング側が被掃除面と平行となるようにたわむことが可能である、請求項8に記載の掃除用具。
【請求項11】
前記ワイピングボディが、中実であり連続していて、かつ可撓性の材料である、請求項8に記載の掃除用具。
【請求項12】
前記ワイピングボディの長さ及び幅が、前記第1のワイピング側と前記第2のワイピング側との間の厚さの少なくとも10倍である、請求項11に記載の掃除用具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−526806(P2011−526806A)
【公表日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−516444(P2011−516444)
【出願日】平成21年6月16日(2009.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/047464
【国際公開番号】WO2010/002580
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】