説明

商品マスタ管理サーバ、及び商品マスタ管理プログラム

【課題】商品マスタDBの管理に要する作業負担を軽減させる。
【解決手段】商品の基本情報を示す商品マスタを複数管理する商品マスタ管理サーバ(例えば、管理サーバ10)が、少なくとも一部の商品マスタに商品の仕様と販売者とを含む商品カルテを対応付けて記憶する商品マスタDB11を備え、発注元と商品とを特定可能な発注要求を取得し、商品マスタDB11に記憶された商品マスタの中から、取得した発注要求が示す商品の基本情報を示す商品マスタを検索し、検索した商品マスタに商品カルテが対応付けされているか否かを判定し、検索された商品マスタに商品カルテが対応付けされていないと判定した場合に、検索した商品マスタが示す商品の基本情報に基づいて、商品マスタが示す商品の仕様を含む商品カルテを商品マスタに対応する商品カルテとして特定し、特定した商品カルテと検索された商品マスタとを、取得した発注要求が示す発注元に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の基本情報を示す商品マスタを管理する商品マスタ管理サーバ、及び商品管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スーパーマーケット等の店舗において、購入が希望された商品に付されているバーコード等のPOSコードを読み取ることで、商品単位の販売状況を把握するための情報の収集等を行うPOSシステムが広く用いられている(例えば、特許文献1−2参照)。
【0003】
このようなPOSシステムは、商品の販売状況を把握するための情報収集を行なうために、商品の価格管理など商品の基本情報(以下、商品マスタという。)を管理する場合もある。そういう意味では、POSシステムは、商品の流通を支援するためのシステム(以下、商品流通支援システムという。)であるともいえる。
【0004】
このような、商品マスタを用いる商品流通システムには、例えば、各ユーザから発注された食材の発注情報を受けて受注し、各食材の仕入先に関する情報を記録した仕入先マスタと、各食材の仕入先に関連付けた仕入額を含む食材情報を記録した商品マスタとを参照し、発注情報に基づいて各食材の仕入先をそれぞれ選択し、選択した各仕入先に発注情報に基づいて各食材を発注し、各仕入先から配送センタへ入荷する各食材の商品を、発注情報および各ユーザへの食材の配送先に関する情報を記録した配送先マスタに基づいて各ユーザへ配送する指示を行う食材流通支援システムなどがある(特許文献3参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−165629号公報
【特許文献2】特開2005−228021号公報
【特許文献3】特開2003−323563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の商品流通システムでは、商品マスタに仕入先情報が対応付けされていることが必要であり、商品マスタを管理するデータベース(以下、商品マスタDBという。)の管理に要するユーザの作業負担が大きくなる場合があるという問題があった。
【0007】
すなわち、例えば、商品マスタに対応付けする仕入先を商品の仕入額で管理する場合、ユーザは、各商品の見積を各仕入先に依頼し、見積結果に基づいて仕入先を選択する必要があるため、商品マスタDBの管理に要する作業負担が大きくなる場合があった。
【0008】
本発明は、上述した問題を解消し、商品マスタDBの管理に要する作業負担を軽減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の商品マスタ管理サーバは、商品の基本情報を示す商品マスタを複数管理する商品マスタ管理サーバであって、少なくとも一部の商品マスタに商品の仕様と販売者とを含む商品カルテを対応付けて記憶する商品マスタ記憶手段と、発注元と商品とを特定可能な発注要求を取得する発注要求受付手段と、前記商品マスタ記憶手段に記憶された商品マスタの中から、前記発注要求取得手段により取得された発注要求が示す商品の基本情報を示す商品マスタを検索する商品マスタ検索手段と、該商品マスタ検索手段により検索された商品マスタに前記商品カルテが対応付けされているか否かを判定する商品カルテ判定手段と、該商品カルテ判定手段により前記検索された商品マスタに前記商品カルテが対応付けされていないと判定された場合に、前記検索された商品マスタが示す商品の基本情報に基づいて、当該商品マスタが示す商品の仕様を含む商品カルテを当該商品マスタに対応する商品カルテとして特定する商品カルテ特定手段と、該商品カルテ特定手段により特定された商品カルテと前記検索された商品マスタとを、前記取得した発注要求が示す発注元に送信する商品マスタ送信手段とを含むことを特徴とする。
【0010】
上記の構成としたことで、商品マスタDBの管理に要する作業負担を軽減させることができるようになる。
【0011】
前記商品カルテ特定手段は、前記商品マスタが示す商品の基本情報に基づいて前記商品カルテの検索条件を特定する検索条件特定手段を有し、複数の商品カルテを記憶する商品カルテ記憶装置の中から、前記検索条件特定手段により特定された検索条件に従って検索された商品カルテを前記商品マスタに対応する商品カルテとして特定する構成とされていてもよい。
【0012】
前記商品カルテ特定手段は、前記商品カルテ判定手段により前記検索された商品マスタに前記商品カルテが対応付けされていると判定された場合に、当該商品カルテが所定の条件を満たしているか判定する条件判定手段を有し、前記検索条件特定手段は、前記条件判定手段により前記商品カルテが前記所定の条件を満たしていると判定されたことに応じて、当該商品カルテが示す商品と同種の商品の仕様を含むことを前記商品カルテの検索条件として特定する構成とされていてもよい。
【0013】
前記条件判定手段は、前記検索された商品マスタに対応付けされた商品カルテが所定の期間更新されていない場合に、当該商品カルテが前記所定の条件を満たしていると判定する構成とされていてもよい。
【0014】
前記基本情報として各商品を構成する構成商品を示す情報を含む商品マスタを取得する商品マスタ取得手段と、該商品マスタ取得手段により取得された商品マスタを前記商品マスタ記憶手段に登録する商品マスタ登録手段とを含み、前記商品カルテ特定手段は、前記商品マスタ取得手段により取得された商品マスタが示す構成商品の仕様を含む商品カルテを前記商品マスタに対応する商品カルテとして特定し、前記商品マスタ登録手段は、前記商品カルテ特定手段により特定された商品カルテと前記取得された商品マスタとを対応付けして前記商品マスタ記憶手段に登録する構成とされていてもよい。
【0015】
前記商品マスタ取得手段により取得された商品マスタに対応する商品カルテと、特定の条件下において当該商品カルテの代わりに利用可能な商品カルテとして設定される代替カルテとの入力を受け付ける商品カルテ受付手段と、該商品カルテ受付手段により受け付けられた商品カルテと代替カルテとを前記商品マスタ記憶手段に登録する対応カルテ登録手段とを含み、前記条件判定手段は、前記対応カルテ登録手段により登録された商品カルテが前記所定の条件を満たしているか判定し、前記商品マスタ特定手段は、前記条件判定手段により前記商品カルテが所定の条件を満たしていないと判定されたことに応じて、前記対応カルテ登録手段により登録された対応カルテを前記商品マスタに対応する商品カルテとして特定する構成とされていてもよい。
【0016】
前記商品カルテは、前記商品に関する添加物情報とアレルゲン情報とを含む構成とされていてもよい。
【0017】
また、本発明の管理プログラムは、商品の基本情報を示す商品マスタを複数管理するように商品マスタ管理サーバに動作制御させるための商品マスタ管理プログラムであって、前記商品マスタ管理サーバに、発注元と商品とを特定可能な発注要求を取得する発注要求受付処理と、少なくとも一部の商品マスタに商品の仕様と販売者とを含む商品カルテを対応付けて記憶する商品マスタ記憶手段に記憶された商品マスタの中から、前記発注要求取得処理にて取得された発注要求が示す商品の基本情報を示す商品マスタを検索する商品マスタ検索処理と、該商品マスタ検索処理にて検索された商品マスタに前記商品カルテが対応付けされているか否かを判定する商品カルテ判定処理と、該商品カルテ判定処理により前記検索された商品マスタに前記商品カルテが対応付けされていないと判定された場合に、前記検索された商品マスタが示す商品の基本情報に基づいて、当該商品マスタが示す商品の仕様を含む商品カルテを当該商品マスタに対応する商品カルテとして特定する商品カルテ特定処理と、該商品カルテ特定処理にて特定された商品カルテと前記検索された商品マスタとを、前記取得した発注要求が示す発注元に送信する商品マスタ送信処理とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、商品マスタDBの管理に要する作業負担を軽減させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】商品マスタ管理システムの構成の例を示すブロック図である。
【図2】商品マスタの例を示す説明図である。
【図3】商品カルテの例を示す説明図である。
【図4】商品マスタ登録処理の例を示すフローチャートである。
【図5】商品マスタ登録画面の例について説明するための説明図である。
【図6】商品カルテ選択画面の例について説明するための説明図である。
【図7】発注画面提供処理の例を示すフローチャートである。
【図8】発注画面の例について説明するための説明図である。
【図9】商品マスタ表示画面の例について説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施の形態に係る商品マスタ管理システム100の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、商品マスタ管理システム100は、管理サーバ10と、複数の小売店端末21〜2N(N:任意の正の整数)と、商品カルテ管理サーバ30と、複数の卸売業者端末41〜4N´(N´:任意の正の整数)を含む。なお、商品管理システム100に複数の管理サーバ10や商品カルテ管理サーバ30が含まれる構成としてもよいし、複数の小売店端末21〜2Nや卸売業者端末がそれぞれ1台のみ含まれる構成としてもよい。
【0022】
管理サーバ10と、複数の小売店端末21〜2Nと、商品カルテ管理サーバ30とは、例えばインターネットなどの通信ネットワーク50に接続されている。また、商品カルテ管理サーバ30と複数の卸売業者端末41〜4N´は、通信ネットワークで接続されている(図示せず。)。
【0023】
管理サーバ10と商品カルテ管理サーバ30は、それぞれ、例えばWWWサーバなどの情報処理装置によって構成される。また、複数の小売店端末21〜2N、複数の卸売業者端末41〜4N´はそれぞれ、例えば、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって構成される。以下、小売店舗端末21と卸売業者端末41を例にして説明を行なう。
【0024】
管理サーバ10は、例えば商品マスタ管理システム100のシステム管理者によって管理されるサーバであり、小売店で取り扱う商品の基本情報を示す商品マスタの管理を行なうものである。
【0025】
また、本例における管理サーバ10は、商品の基本情報を示す商品マスタを複数管理するために、発注元と商品とを特定可能な発注要求を取得する発注要求受付処理と、少なくとも一部の商品マスタに商品の仕様と販売者とを含む商品カルテを対応付けて記憶する商品マスタDB11に記憶された商品マスタの中から、発注要求取得処理にて取得した発注要求が示す商品の基本情報を示す商品マスタを検索する商品マスタ検索処理と、商品マスタ検索処理にて検索した商品マスタに商品カルテが対応付けされているか否かを判定する商品カルテ判定処理と、商品カルテ判定処理により検索した商品マスタに商品カルテが対応付けされていないと判定した場合に、検索した商品マスタが示す商品の基本情報に基づいて、商品マスタが示す商品の仕様を含む商品カルテを商品マスタに対応する商品カルテとして特定する商品カルテ特定処理と、商品カルテ特定処理にて特定した商品カルテと検索した商品マスタとを、取得した発注要求が示す発注元に送信する商品マスタ送信処理とを実行するための機能を有する。
【0026】
また、本例において、管理サーバ10は、商品マスタDB11と、小売店DB12と、卸売業者DB13とを備える。なお、商品マスタDB11、小売店DB12、および卸売業者DB13を含む各種DBは、管理サーバ10の内部にあっても外部にあってもよい。
【0027】
商品マスタDB11は、複数の小売店端末21〜2Nと複数の卸売業者端末41〜4N´とで取り扱われる商品に関する基本情報を示す商品マスタを記憶するための記憶媒体である。
【0028】
図2は、商品マスタDB11に格納される商品マスタの例を示す説明図である。図2に示すように、本例において商品マスタは、商品マスタ番号と、商品名と、構成商品(原材料)と、商品カルテと、代替カルテとを含む。
【0029】
ここで、「商品マスタ番号」とは、商品マスタを一意に特定するための識別情報である。商品マスタ番号は、商品マスタが登録されるときに管理サーバ10によって商品マスタに付与される構成としてもよいし、商品マスタの登録者(例えば、小売店端末21の操作者や卸売業者端末41の操作者、またはベンダやバイヤ。)により設定される構成としてもよい。
【0030】
また、「構成商品」とは、商品を構成する商品を示すものである。本例においては、商品「惣菜A」が、構成商品「ハム、パン粉、卵、および添加物A」により構成される場合を例にして説明を行なう。なお、商品マスタDB11には、構成商品が1つの商品マスタや、他の商品の構成商品を1つの商品として取り扱う商品マスタが含まれる構成としてもよい(例えば、商品名「ハム」の商品マスタが含まれる構成としてもよい。)。また、本例においては、商品カルテが含む「構成商品」は、各構成商品が属するカテゴリを示すものであり、後述する商品カルテが含む「カテゴリ」に対応するものであることとする。ゆえに、以下、適宜「構成商品」を「カテゴリ」という場合がある。
【0031】
また、「商品カルテ」とは、商品の仕様書として役割を担う情報である。すなわち、商品カルテとは、商品の仕様と販売者とを含む情報である。商品カルテについては、商品カルテ管理サーバ30についての説明とあわせて再度説明する。なお、図2においては、後述する商品カルテのうち、商品カルテ番号のみを示すが、商品マスタと商品カルテの紐付け(対応付け)の方法はこれに限定されず、例えば、商品マスタ毎に商品カルテが格納される構成としてもよい。
【0032】
また、「代替カルテ」とは、特定の条件下において商品カルテの代わりとして利用可能な商品カルテとして設定される商品カルテである。
【0033】
商品カルテと代替カルテは、商品マスタの登録時に商品マスタの登録者により登録される構成としてもよいし、管理サーバ10の動作により商品マスタに対応付けされる構成としてもよい。本例においては、後述する商品マスタ登録処理(図4参照)や発注画面提供処理(図7参照)により、商品マスタDB11に商品カルテや代替カルテが登録(または、更新)される場合について説明する。
【0034】
小売店DB12は、小売店に関する各種情報を示す小売店情報を記憶するための記憶媒体である。本例においては、小売店情報は、各小売店の識別情報を含む。管理サーバ10は、小売店情報を用いて通信対象とする小売店端末を特定する。なお、管理サーバ10が、小売店毎や複数の小売店毎に商品マスタを管理する構成としてもよい。
【0035】
卸売業者DB13は、卸売業者に関する各種情報を示す卸売業者情報を記憶するための記憶媒体である。本例においては、卸売業者情報は各卸売業者の識別情報を含み、管理サーバ10は、卸売業者情報により、通信対象とする卸売業者端末や、後述する商品カルテが含む「販売者」に対応する卸売業者を特定する。
【0036】
小売店端末21は、例えば小売店毎の担当者によって管理され、担当者による操作に応じて商品マスタの入出力に関わる処理を実行する。
【0037】
商品カルテ管理サーバ30は、例えば商品マスタ管理システム100のシステム管理者によって管理されるサーバであり、卸売業者端末41から送信される情報を統合管理して、管理サーバ10に送信する処理を実行する機能を備える。本例においては、商品カルテ管理サーバ30は、卸売業者端末41から受信した商品カルテを商品カルテDB31に格納し、管理サーバ10からの要求に応じた商品カルテを管理サーバ10に送信する処理を行なう。
【0038】
図3は、商品カルテDB31に格納される商品カルテの例を示す説明図である。図3に示すように、本例において商品カルテは、商品カルテ番号と、登録更新履歴と、商品が属するカテゴリと、商品名と、販売者と、生産地と、アレルゲン情報と、商品の希望小売価格とを含む。
【0039】
ここで、「商品カルテ番号」とは、商品カルテを一意に特定するための識別情報である。商品カルテ番号は、商品カルテが登録されるときに管理サーバ10によって商品カルテに付与される構成としてもよいし、商品カルテの登録者(例えば、卸売業者端末41の操作者やベンダ)により設定される構成としてもよい。
【0040】
また、「登録更新履歴」とは、商品カルテの登録時と更新時とを示す情報である。本例においては、登録更新履歴には、商品カルテ管理サーバ30が備えるカレンダ情報に従った日付が設定される。
【0041】
また、本例においては、図3に示すように、商品カルテは、ハムや卵などの食品のほか、添加物(食品添加物)に関する情報(以下、添加物情報という。)も含む。商品カルテに正確な添加物情報とアレルゲン情報とを含むことにより、商品カルテの有用性を高めることができる。
【0042】
卸売業者端末41は、例えばベンダ(製品を販売する会社。メーカーや販売代理店などを含む。)の担当者により管理され、担当者による操作に応じて、商品カルテの入出力に関わる処理を実行する。
【0043】
次に、本例の商品マスタ管理システム100の動作について説明する。
【0044】
図4は、本例の商品マスタ管理システム100における管理サーバ10と小売店端末30とが実行する商品マスタ登録処理の例を示すフローチャートである。ここでは、商品マスタDB11に商品マスタを登録するための処理が実行される。なお、本発明に特に関わる処理以外は、説明を省略している場合があるものとする。
【0045】
本例において、商品マスタ登録処理は、例えば、管理サーバ10が、小売店端末21からの商品マスタ登録画面の表示要求を受け付けたことにより開始される。
【0046】
商品マスタ登録処理において、先ず、管理サーバ10は、所定の商品マスタ登録画面を小売店端末21に送信する(ステップS101)。本例においては、管理サーバ10は、自己が備える記憶装置に予め記憶された商品マスタ登録画面(すなわち、商品マスタ登録画面を表示するための情報)を小売店端末21に送信する。なお、小売店端末21が、例えば自己が備える記憶装置の記憶領域に商品マスタ登録画面を有する構成としてもよい。
【0047】
小売店端末21は、商品マスタ登録画面を受信すると、受信した商品マスタ登録画面を、例えば自己が備える表示装置の表示画面に表示する(ステップS102)。
【0048】
図5は、商品マスタ登録画面の例について説明するための説明図である。図5に示すように、商品マスタ登録画面には、入力情報表示領域101と、OKボタン102と、キャンセルボタン103とが備えられている。
【0049】
ここで、入力情報表示領域101には、商品マスタが含む各項目に応じて小売店端末21のユーザAにより入力された情報(具体的には、商品マスタ番号、商品名、および構成商品)が表示される。
【0050】
また、OKボタン102は、入力情報表示領域102に表示された情報を商品マスタの構成情報として管理サーバ10に送信する旨の要求を受け付けるボタンである。また、キャンセルボタン103は、入力情報表示領域103に表示された情報を取り消す(すなわち、ユーザAにより入力された情報を消去する)旨の要求を受け付けるボタンである。
【0051】
商品マスタ登録画面を表示すると、小売店端末21は、商品を構成する商品(以下、構成商品という。)を含む商品マスタの構成情報の入力を受け付ける(ステップS103)。本例においては、小売店端末21は、商品マスタ登録画面において、商品マスタ番号、商品名、および構成商品の入力を受け付ける。なお、本例においては、小売店端末21は、ユーザAにより、入力情報表示領域101内に表示したハイパーテキスト101Aが選択されたことを受け付けると、他の商品マスタの構成情報(例えば、商品カルテ番号など)の入力を受け付けるための画面を表示する。なお、本例においては、他の商品マスタの構成情報の入力を受け付けるための画面も含めて「商品マスタ登録画面」という。
【0052】
商品マスタの構成情報の入力を受け付けると、小売店端末21は、受け付けた構成情報を管理サーバ10に送信する(ステップS104)。
【0053】
管理サーバ10は、商品マスタの構成情報を受信すると、受信した構成情報が示す構成商品毎の商品カルテを特定する(ステップS105)。本例においては、管理サーバ10は、受信した商品マスタ(商品マスタの構成情報)が示す構成商品の仕様を含む商品カルテを、商品カルテ管理サーバ30が管理する商品カルテDB31から検索する。
【0054】
なお、本例においては、管理サーバ10は、受信した商品マスタが示す構成商品毎の商品名を検索キーとして商品カルテ管理サーバ30に送信し、商品カルテ管理サーバ30により検索された商品カルテを受信することで、商品マスタに対応する商品カルテ(すなわち、商品マスタが示す各構成商品の仕様を示す商品カルテ)を特定する。なお、管理サーバ10が商品カルテDB31を備え、商品マスタが示す各構成商品の商品名を検索キーとして商品カルテを検索する構成としてもよい。
【0055】
商品カルテを特定すると、管理サーバ10は、商品カルテが紐付けされた構成商品を示す商品カルテ選択画面を作成する(ステップS106)。本例においては、管理サーバ10は、所定の基本画面情報に検索した商品カルテを設定することにより商品カルテ選択画面を作成する。
【0056】
商品カルテ選択画面を作成すると、管理サーバ10は、作成した商品カルテ選択画面を小売店端末21に送信する(ステップS107)。
【0057】
小売店端末21は、商品カルテ選択画面を受信すると、受信した商品カルテ選択画面を表示画面に表示する(ステップS108)。
【0058】
図6は、商品カルテ選択画面の例について説明するための説明図である。図6に示すように、商品カルテ選択画面には、商品カルテ表示領域201と、OKボタン202と、キャンセルボタン203とが備えられている。
【0059】
ここで、本例における商品カルテ表示領域201について説明する。本例においては、商品カルテ表示領域201には、商品カルテの一部(例えば、構成商品、販売者、及びアレルゲン情報の有無)と、各商品カルテに設定する選択肢を示すプルダウンリスト201Aと、商品カルテの詳細の表示要求を受け付けるハイパーテキスト201Bとが表示される。
【0060】
また、本例においては、卸売業者DB13に卸売業者情報が登録された販売者(販売者名)は、ハイパーテキストで表示される。また、管理サーバ10が、記憶領域内にアレルゲンに関する情報を有する場合、アレルゲン情報の有無がハイパーテキストで表示される。
【0061】
商品カルテ選択画面を表示すると、小売店端末21は、ユーザAによる商品カルテの選択を受け付ける(ステップS109)。本例においては、小売店端末21は、ユーザAが、プルダウンリスト201Aを用いて商品カルテを選択できるようにしている。小売店端末21は、商品カルテ毎に、3つの選択肢「選択」「代替」「なし」のうちどの選択肢が選択されたかを特定する。
【0062】
商品カルテの選択を受け付けると、小売店端末21は、受け付けた選択内容を管理サーバ10に送信して(ステップS110)、ここでの処理を終了する。
【0063】
管理サーバ10は、ユーザAによる選択内容を受信すると、選択された商品カルテを商品マスタに紐付けて(ステップS111)、ここでの処理を終了する。本例においては、管理サーバ10は、選択肢「選択」が選択された商品カルテを商品マスタにおける「商品カルテ」の欄に登録し、選択肢「代替」が選択された商品カルテを商品マスタにおける「代替カルテ」の欄に登録し、選択肢「なし」が選択された商品カルテを商品マスタに登録しないように、各商品カルテを商品マスタに紐付ける(すなわち、商品カルテと商品マスタとを対応付ける。図2参照。)。
【0064】
以上のように、商品マスタ管理システム100は、商品カルテが紐付けされた商品マスタを商品マスタDB11に登録する。
【0065】
次いで、管理サーバ10が実行する発注画面提供処理について説明する。
【0066】
図7は、管理サーバ10が実行する発注画面提供処理の例を示すフローチャートである。ここでは、管理サーバ10が、小売店端末21からの要求に応じて商品の発注を受け付けるための発注画面を提供するための処理が実行される。なお、本発明に特に関わる処理以外は、説明を省略している場合があるものとする。
【0067】
本例において、発注画面提供処理は、例えば、管理サーバ10が、小売店端末21との通信を開始したことにより開始される。
【0068】
発注画面提供処理において、先ず、管理サーバ10は、小売店端末21からの発注要求を受け付ける(ステップS201)。なお、ここでの「発注要求」は、発注元と、発注元が取り扱う商品とを特定可能な情報を含んでいればよく、また、実際に発注が行なわれることを要件とするものでもない(すなわち、商品マスタの参照要求を含む。)。本例においては、管理サーバ10は、小売店端末21の識別情報(例えば、ID)を含む発注要求(または、発注画面表示要求)を受け付ける。
【0069】
小売店端末21からの発注要求を受け付けると、管理サーバ10は、発注元(本例においては、小売店端末21。)の小売店情報を特定する(ステップS202)。本例においては、管理サーバ10は、小売店端末21から識別情報を受信して、受信した識別情報を検索キーにして小売店DB12から小売店情報を検索する。
【0070】
小売店情報を特定すると、管理サーバ10は、特定した小売店情報に応じた商品マスタを特定する(ステップS203)。本例においては、管理サーバ10は、小売店情報に基づいて、商品マスタDB12から、小売店21が取り扱う商品の基本情報を示す商品マスタを検索する。
【0071】
小売店情報に応じた商品マスタを特定すると、管理サーバ10は、特定した商品マスタが示す構成商品の中に、商品カルテが紐付けされていない構成商品があるか否かを判定する(ステップS204)。ここで、商品マスタを参照して、商品カルテが紐付けされていない構成商品がないと判定すると(ステップS204のN)、管理サーバ10は、後述するステップS206の処理に移行する。
【0072】
一方、商品マスタを参照して、商品カルテが紐付けされていない構成商品があると判定すると(ステップS204のY)、管理サーバ10は、対応する商品カルテを特定する(ステップS205)。本例においては、管理サーバ10は、構成商品が属するカテゴリと同一のカテゴリが設定された商品カルテであることを検索条件として商品カルテ管理サーバ30に送信し、商品カルテ管理サーバ30により商品カルテDB31から検索された商品カルテを受信し、受信した商品カルテを、商品カルテが紐付けされていない構成商品に対応する商品カルテとして特定する。なお、商品マスタに商品カルテの検索条件(例えば、販売者や希望小売価格など)が設定されている場合には、管理サーバ10は、設定されている検索条件を商品カルテ管理サーバ30に送信する。また、商品カルテの検索処理は、管理サーバ10が実行する構成としてもよい。
【0073】
構成商品に対応する商品カルテを特定すると、管理サーバ10は、構成商品に紐付けされた商品カルテの中に、一定期間(管理サーバ10に設定された所定の期間。例えば、1年間。)更新がない商品カルテがあるか否かを判定する(ステップS206)。ここで、一定期間更新がない商品カルテがないと判定すると(ステップS206のN)、管理サーバ10は、後述するステップS208の処理に移行する。
【0074】
一方、一定期間更新がない商品カルテがあると判定すると(ステップS206のY)、管理サーバ10は、商品マスタを参照して、設定された代替カルテがあるか否かを判定する(ステップS207)。ここで、例えば図2に示す場合において、商品名「惣菜A」の構成商品「ハム」のように、代替カルテ「K000111」が設定されている場合、管理サーバ10は、代替カルテがあると判定して(ステップS207のY)、後述するステップS210の処理に移行する。
【0075】
一方、例えば図2に示す場合において、商品名「惣菜A」の構成商品「パン粉」のように、代替カルテが設定されていない場合、管理サーバ10は、代替カルテがないと判定して(ステップS207のN)、構成商品に対応する代替カルテを特定する(ステップS208)。本例おいては、管理サーバ10は、構成商品と同一のカテゴリが設定されていることを検索条件として商品カルテ管理サーバ30に送信し、商品カルテDB31から検索された商品カルテを受信し、受信した商品カルテを代替カルテとして特定する。なお、商品カルテの検索処理は、管理サーバ10が実行する構成としてもよい。
【0076】
代替カルテを特定すると、管理サーバ10は、特定した代替カルテを商品マスタに対応付けるために商品マスタを更新する(ステップS209)。すなわち、特定した代替カルテを商品マスタに設定する。
【0077】
商品マスタを更新すると、管理サーバ10は、発注画面を作成する(ステップS210)。なお、本例においては、管理サーバ10は、商品カルテが一定期間更新されていない場合に限り、更新されていない商品カルテに対応する代替カルテを発注画面に含ませるものとする。なお、管理サーバ10が、代替カルテがある場合には常に代替カルテを発注画面に含ませる構成としてもよい。
【0078】
発注画面を作成すると、管理サーバ10は、作成した発注画面を発注元(本例においては、小売店端末21)に送信して(ステップS211)、ここでの処理を終了する。
【0079】
図8は、発注画面の例について説明するための説明図である。図8に示すように、発注画面には、商品名をプルダウン形式で表示する商品名表示領域301と、小売店端末21のユーザAにより入力された発注数を表示する発注数表示領域302と、商品カルテの表示要求を受け付ける商品カルテボタン303と、OKボタン304とキャンセルボタン305とが備えられている。
【0080】
発注画面を表示した小売店端末21は、商品カルテボタン303がユーザAにより選択されたことに応じて、商品カルテを表示する商品カルテ表示画面を表示する。
【0081】
図9は、商品カルテ表示画面の例について説明するための説明図である。図9に示すように、商品カルテ表示画面には、商品名表示領域301に表示されていた商品の商品名、構成商品、商品カルテ、および代替カルテを表示する商品カルテ表示領域401と、入替ボタン402と、戻るボタン403とが備えられている。なお、本例においては、小売店端末21が、対象商品(ユーザAによる商品マスタ表示要求の対象となる商品。本例においては、商品カルテボタン303の選択を受け付けたときに商品名表示領域301に表示されていた商品。)を管理サーバ10に送信し、管理サーバ10が作成した商品カルテ表示画面を受信し、受信した商品カルテ表示画面を表示画面に表示するものとする。なお、小売店端末21が、予め商品カルテ表示画面を表示するために必要な情報を準備しておき、発注画面から商品カルテ表示画面への画面の遷移を単独で実行する構成としてもよい。
【0082】
商品カルテ表示画面を表示すると、小売店端末21は、商品マスタ表示領域401に表示された代替カルテと入替ボタン402の選択を受け付ける。そして、代替カルテと入替ボタン402の選択を受け付けると、小売店端末21は、選択された代替カルテを商品マスタに紐付けるための処理を実行する。
【0083】
一方、発注画面の表示中に、商品名表示領域301に商品名が、発注数表示領域302に発注数がそれぞれ表示された状態で、OKボタン304の選択を受け付けると、小売店端末21は、商品の発注に必要な処理を実行する。なお、実際の発注に必要な入力情報や処理内容については、公知の方法を用いるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0084】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、商品の基本情報(例えば、商品名や構成商品など)を示す商品マスタを複数管理する商品マスタ管理サーバ(例えば、管理サーバ10)が、少なくとも一部の商品マスタに商品(例えば、構成商品)の仕様と販売者とを含む商品カルテを対応付けて記憶する商品マスタDB11を備え、発注元と商品とを特定可能な発注要求を取得し(例えば、発注元である小売店端末21の識別情報を含む発注要求を受け付け)、商品マスタDB11に記憶された商品マスタの中から、取得した発注要求が示す商品(例えば、小売店端末21で取り扱う商品)の基本情報を示す商品マスタを検索し、検索した商品マスタに商品カルテが対応付けされているか否かを判定し(例えば、商品マスタが示す構成商品の中に、商品カルテが紐付けされていない構成商品があるか否かを判定し)、検索した商品マスタに商品カルテが対応付けされていないと判定した場合に、検索した商品マスタが示す商品の基本情報に基づいて、商品マスタが示す商品の仕様を含む商品カルテを商品マスタに対応する商品カルテとして特定し(例えば、商品マスタが示す構成商品と同一カテゴリに商品を示す商品カルテを、商品マスタに対応する商品カルテとして特定し)、特定した商品カルテと検索した商品マスタとを、取得した発注要求が示す発注元に送信する(例えば、検索した商品カルテと商品マスタとを含む発注画面を小売端末21に送信する)構成としているので、商品マスタDBの管理に要する作業負担を軽減させることができるようになる。
【0085】
すなわち、商品カルテを利用して、商品マスタDBを管理する商品マスタ管理サーバが自動的に対象(商品マスタ)の商品カルテへの紐付け(対応付け)を選択することができるようになるため、ユーザにかかる商品マスタDBの管理負担を軽減させることができるようになる。
【0086】
つまり、商品マスタDBにおいて、予め商品マスタに適切な商品カルテを対応付けておかなくても、ユーザが商品マスタDBを利用するときに、ユーザの利用に応じた商品マスタに対応する適切な商品カルテを商品マスタとあわせて提供することができるようになるので、商品マスタDBの管理者(ユーザを含む)にかかる商品マスタDBの管理負担を軽減させることができるようになる。
【0087】
また、上述した実施の形態では、商品マスタ管理サーバ(例えば、管理サーバ10)が、商品マスタが示す商品の基本情報(例えば、構成商品)に基づいて商品カルテの検索条件を特定し、複数の商品カルテを記憶する商品カルテ記憶装置(例えば、商品カルテ管理サーバ30が備える商品カルテDB31)の中から、特定した検索条件(例えば、同一カテゴリであること)に従って検索された商品カルテを商品マスタに対応する商品カルテとして特定する構成としているので、商品毎に適切な商品カルテを特定することができるようになる。
【0088】
また、ベンダ側が同様なカテゴリで提供可能なものを登録しておくことにより、自動的に対象のカルテへの紐付けを選択する仕組みを実現できるようになる。
【0089】
また、上述した実施の形態では、商品マスタ管理サーバ(例えば、管理サーバ10)が、検索された商品マスタに商品カルテが対応付けされていると判定した場合に、商品カルテが所定の条件(例えば、一定期間内に更新されていないか)を満たしているか判定し、商品カルテが所定の条件を満たしていると判定したことに応じて(例えば、商品カルテが一定期間更新されていないと判定した場合に)、商品カルテが示す商品と同種の商品の仕様を含むこと(例えば、商品マスタにおける構成商品と同一のカテゴリが設定されていること)を商品カルテの検索条件として特定する構成としているので、より有用な商品カルテをユーザに提供することができるようになる。
【0090】
また、上述した実施の形態では、商品マスタ管理サーバ(例えば、管理サーバ10)が、検索された商品マスタ(例えば、小売店端末21にて取り扱う商品の基本情報を示す商品マスタ)に対応付けされた商品カルテが所定の期間更新されていない場合に、商品カルテが所定の条件を満たしていると判定する構成としているので、商品マスタを更新すべきか否かの判定時機をユーザに報知することができるようになる。
【0091】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、商品マスタ管理サーバ(例えば、管理サーバ10)が、商品カルテDB31の中に、特定の期間内に登録または更新された商品カルテである最新カルテがある場合に、検索した商品マスタをあわせて商品マスタが示す商品に対応する最新カルテを特定し、発注要求が示す発注元(例えば、小売店端末21)に特定した最新カルテを送信する構成としてもよい。
【0092】
このような構成とすることにより、有用な商品カルテを積極的にバイヤなどに提供することができるようになる。
【0093】
また、上述した実施の形態では、商品マスタ管理サーバ(例えば、管理サーバ10)が、基本情報として各商品を構成する構成商品を示す情報を含む商品マスタを取得し(例えば、小売店端末21からの構成情報を受信し)、取得した商品マスタを商品マスタDB11に登録し、取得した商品マスタが示す構成商品の仕様を含む商品カルテを商品マスタに対応する商品カルテとして特定し、特定した商品カルテと取得した商品マスタとを対応付けして商品マスタDB11に登録する(例えば、特定した商品カルテのうち、小売店端末21のユーザAによる選択を受け付けた商品カルテを商品マスタに対応付けて商品マスタDB11に登録する)構成としているので、商品マスタ毎に適切な商品カルテを対応付けて管理することができるようになる。
【0094】
なお、上述した実施の形態では、商品マスタ表示画面において、ユーザAによる代替カルテと商品カルテの入替操作を許容する場合について説明したが、商品マスタ管理サーバ(例えば、管理サーバ10)が、取得した商品マスタに対応する商品カルテと、特定の条件下において商品カルテの代わりに利用可能な商品カルテとして設定される代替カルテとの入力を受け付け、受け付けられた商品カルテと代替カルテとを商品マスタDB11に登録し、登録した商品カルテが所定の条件(例えば、一定期間内に更新されていないか)を満たしているか判定し、商品カルテが所定の条件を満たしていないと判定したことに応じて、登録した代替カルテを商品マスタに対応する商品カルテとして特定する構成としてもよい。
【0095】
また、上述した発注画面提供処理におけるステップS207の処理において(図7参照)、商品カルテ(一定期間更新がない商品カルテ)に対応する代替カルテがある判定した場合に(ステップS207のY)、管理サーバ10が、代替カルテを商品カルテと入れ替えるように商品マスタを更新してから、発注画面を作成する構成としてもよい。
【0096】
このような構成とすることにより、ユーザの判断を待つことなく、適切な商品カルテをユーザに提供することができるようになる。なお、この場合、更新履歴をユーザに提供可能な構成とすることが好ましい。
【0097】
また、上述した実施の形態では、商品カルテが、商品に関する添加物情報とアレルゲン情報とを含む構成としているので、ユーザが商品の取引先を選択するために有用な情報を提供することができるようになる。すなわち、ベンダ側が質の高い商品カルテを登録しておくことにより、商品カルテ参照後の取引継続の優先性を高めることができるようになる。
【0098】
なお、上述した実施の形態では、管理サーバ10と小売店端末21、および商品カルテ管理サーバ30を別個に設ける構成としていたが、これらを1つのサーバ装置で構成するようにしてもよい。すなわち、管理サーバ10に商品マスタ管理システム100の機能を持たせる構成としてもよい。
【0099】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、管理サーバ10は、自己が備える記憶媒体に格納されている処理プログラム(商品マスタ管理プログラム)に従って、上述した各種の処理(図4および図7参照)を実行する。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明によれば、商品の基本情報を示す商品マスタを管理するシステムにおいて、商品マスタDBの管理に要する作業負担を軽減させるのに有用である。
【符号の説明】
【0101】
10 管理サーバ
11 商品マスタDB
12 小売店DB
13 卸売業者DB
21〜2N 小売店端末
30 商品カルテ管理サーバ
31 商品カルテDB
41〜4N 卸売業者端末
50 通信ネットワーク
100 商品マスタ管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の基本情報を示す商品マスタを複数管理する商品マスタ管理サーバであって、
少なくとも一部の商品マスタに商品の仕様と販売者とを含む商品カルテを対応付けて記憶する商品マスタ記憶手段と、
発注元と商品とを特定可能な発注要求を取得する発注要求受付手段と、
前記商品マスタ記憶手段に記憶された商品マスタの中から、前記発注要求取得手段により取得された発注要求が示す商品の基本情報を示す商品マスタを検索する商品マスタ検索手段と、
該商品マスタ検索手段により検索された商品マスタに前記商品カルテが対応付けされているか否かを判定する商品カルテ判定手段と、
該商品カルテ判定手段により前記検索された商品マスタに前記商品カルテが対応付けされていないと判定された場合に、前記検索された商品マスタが示す商品の基本情報に基づいて、当該商品マスタが示す商品の仕様を含む商品カルテを当該商品マスタに対応する商品カルテとして特定する商品カルテ特定手段と、
該商品カルテ特定手段により特定された商品カルテと前記検索された商品マスタとを、前記取得された発注要求が示す発注元に送信する商品マスタ送信手段とを含む
ことを特徴とする商品マスタ管理サーバ。
【請求項2】
前記商品カルテ特定手段は、
前記商品マスタが示す商品の基本情報に基づいて前記商品カルテの検索条件を特定する検索条件特定手段を有し、
複数の商品カルテを記憶する商品カルテ記憶装置の中から、前記検索条件特定手段により特定された検索条件に従って検索された商品カルテを前記商品マスタに対応する商品カルテとして特定する
請求項1記載の商品マスタ管理サーバ。
【請求項3】
前記商品カルテ特定手段は、
前記商品カルテ判定手段により前記検索された商品マスタに前記商品カルテが対応付けされていると判定された場合に、当該商品カルテが所定の条件を満たしているか判定する条件判定手段を有し、
前記検索条件特定手段は、前記条件判定手段により前記商品カルテが前記所定の条件を満たしていると判定されたことに応じて、当該商品カルテが示す商品と同種の商品の仕様を含むことを前記商品カルテの検索条件として特定する
請求項2記載の商品マスタ管理サーバ。
【請求項4】
前記条件判定手段は、前記検索された商品マスタに対応付けされた商品カルテが所定の期間更新されていない場合に、当該商品カルテが前記所定の条件を満たしていると判定する
請求項3記載の商品マスタ管理サーバ。
【請求項5】
前記基本情報として各商品を構成する構成商品を示す情報を含む商品マスタを取得する商品マスタ取得手段と、
該商品マスタ取得手段により取得された商品マスタを前記商品マスタ記憶手段に登録する商品マスタ登録手段とを含み、
前記商品カルテ特定手段は、前記商品マスタ取得手段により取得された商品マスタが示す構成商品の仕様を含む商品カルテを前記商品マスタに対応する商品カルテとして特定し、
前記商品マスタ登録手段は、前記商品カルテ特定手段により特定された商品カルテと前記取得された商品マスタとを対応付けして前記商品マスタ記憶手段に登録する
請求項3または請求項4記載の商品マスタ管理サーバ。
【請求項6】
前記商品マスタ取得手段により取得された商品マスタに対応する商品カルテと、特定の条件下において当該商品カルテの代わりに利用可能な商品カルテとして設定される代替カルテとの入力を受け付ける商品カルテ受付手段と、
該商品カルテ受付手段により受け付けられた商品カルテと代替カルテとを前記商品マスタ記憶手段に登録する対応カルテ登録手段とを含み、
前記条件判定手段は、前記対応カルテ登録手段により登録された商品カルテが前記所定の条件を満たしているか判定し、
前記商品マスタ特定手段は、前記条件判定手段により前記商品カルテが所定の条件を満たしていないと判定されたことに応じて、前記対応カルテ登録手段により登録された対応カルテを前記商品マスタに対応する商品カルテとして特定する
請求項3から請求項5のうち何れかに記載の商品マスタ管理サーバ。
【請求項7】
前記商品カルテは、前記商品に関する添加物情報とアレルゲン情報とを含む
請求項1から請求項6のうち何れかに記載の商品マスタ管理サーバ。
【請求項8】
商品の基本情報を示す商品マスタを複数管理するように商品マスタ管理サーバに動作制御させるための商品マスタ管理プログラムであって、
前記商品マスタ管理サーバに、
発注元と商品とを特定可能な発注要求を取得する発注要求受付処理と、
少なくとも一部の商品マスタに商品の仕様と販売者とを含む商品カルテを対応付けて記憶する商品マスタ記憶手段に記憶された商品マスタの中から、前記発注要求取得処理にて取得された発注要求が示す商品の基本情報を示す商品マスタを検索する商品マスタ検索処理と、
該商品マスタ検索処理にて検索された商品マスタに前記商品カルテが対応付けされているか否かを判定する商品カルテ判定処理と、
該商品カルテ判定処理により前記検索された商品マスタに前記商品カルテが対応付けされていないと判定された場合に、前記検索された商品マスタが示す商品の基本情報に基づいて、当該商品マスタが示す商品の仕様を含む商品カルテを当該商品マスタに対応する商品カルテとして特定する商品カルテ特定処理と、
該商品カルテ特定処理にて特定された商品カルテと前記検索された商品マスタとを、前記取得された発注要求が示す発注元に送信する商品マスタ送信処理とを
実行させるための商品マスタ管理プログラム。
【請求項9】
前記商品カルテ特定処理において、
前記商品マスタが示す商品の基本情報に基づいて前記商品カルテの検索条件を特定する検索条件特定処理を実行させ、
複数の商品カルテを記憶する商品カルテ記憶装置の中から、前記検索条件特定処理にて特定された検索条件に従って検索された商品カルテを前記商品マスタに対応する商品カルテとして特定する処理を
実行させるための請求項8記載の商品マスタ管理プログラム。
【請求項10】
前記商品カルテ特定処理において、
前記商品カルテ判定処理にて前記検索された商品マスタに前記商品カルテが対応付けされていると判定された場合に、当該商品カルテが所定の条件を満たしているか判定する条件判定処理を実行させ、
前記検索条件特処理において、前記条件判定処理にて前記商品カルテが前記所定の条件を満たしていると判定されたことに応じて、当該商品カルテが示す商品と同種の商品の仕様を含むことを前記商品カルテの検索条件として特定する処理を
実行させるための請求項9記載の商品マスタ管理プログラム。
【請求項11】
前記条件判定処理において、前記検索された商品マスタに対応付けされた商品カルテが所定の期間更新されていない場合に、当該商品カルテが前記所定の条件を満たしていると判定する処理を
実行させるための請求項10記載の商品マスタ管理プログラム。
【請求項12】
前記商品マスタ管理サーバに、
前記基本情報として各商品を構成する構成商品を示す情報を含む商品マスタを取得する商品マスタ取得処理と、
該商品マスタ取得処理にて取得された商品マスタを前記商品マスタ記憶手段に登録する商品マスタ登録処理とを実行させ、
前記商品カルテ特定処理において、前記商品マスタ取得処理にて取得された商品マスタが示す構成商品の仕様を含む商品カルテを前記商品マスタに対応する商品カルテとして特定する処理を実行させ、
前記商品マスタ登録処理において、前記商品カルテ特定処理にて特定された商品カルテと前記取得された商品マスタとを対応付けして前記商品マスタ記憶手段に登録する処理を
実行させるための請求項10または請求項11記載の商品マスタ管理プログラム。
【請求項13】
前記商品カルテ管理サーバに、
前記商品マスタ取得処理にて取得された商品マスタに対応する商品カルテと、特定の条件下において当該商品カルテの代わりに用いられる商品カルテである代替カルテとの入力を受け付ける商品カルテ受付処理と、
該商品カルテ受付処理にて受け付けられた商品カルテと代替カルテとを前記商品マスタ記憶手段に登録する対応カルテ登録処理とを実行させ、
前記条件判定処理において、前記対応カルテ登録処理にて登録された商品カルテが前記所定の条件を満たしているか判定する処理を実行させ、
前記商品マスタ特定処理において、前記条件判定処理にて前記商品カルテが所定の条件を満たしていないと判定されたことに応じて、前記対応カルテ登録処理にて登録された代替カルテを前記商品マスタに対応する商品カルテとして特定する処理を
実行させるための請求項10から請求項12のうち何れかに記載の商品マスタ管理プログラム。
【請求項14】
前記商品カルテは、前記商品に関する添加物情報とアレルゲン情報とを含む
請求項8から請求項13のうち何れかに記載の商品マスタ管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−226408(P2012−226408A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−90675(P2011−90675)
【出願日】平成23年4月15日(2011.4.15)
【出願人】(503396309)生活協同組合コープさっぽろ (144)