説明

商品レンタル方法と商品レンタルシステム

【課題】 商品の回転率が高く、本人確認等も確実に行うことができる商品レンタル方法と商品レンタルシステムを提供する。
【解決手段】 コンピュータネットワーク12に接続された他のコンピュータ40と通信可能な予約管理コンピュータ14を備える。予約管理コンピュータ14は所定の商品20の有無及び返却予定を管理するとともに、ネットワーク12上で商品在庫情報を、返却予定を加味して日付毎に閲覧可能とする。所定の商品20を予約する際に、商品名と商品受け取り場所、返却場所、及び商品引き渡し日と返却日等を指定し、ネットワーク12を介して自宅のコンピュータ40から予約管理コンピュータ14に予約する。予約管理コンピュータ14は、商品引換証44のデータを送信するとともに、商品20に貼り付けられるラベル46を印刷する。ラベル付商品20は、指定されたコンビニエンスストア50等に配送される。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ビデオ等の商品を貸し出すための商品レンタル方法と商品レンタルシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばレンタルビデオの貸し出しシステムは、固定の店舗にビデオテープを多数取りそろえて、消費者がその店舗に赴き、借りたい商品を選択して借りて行くものであった。また、最初の貸し出しに際しては身分証明をし、2回目以降には会員カード等で確認するようにしている。そして、ビデオテープの返却に際しても借りた店舗に持って行くものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の場合、消費者の多様なニーズを満たそうとすれば、需要が希にしか無いものまでも各店舗に取りそろえておかなければならず、全体として商品の回転率が上がらないものであった。また、消費者はその店舗に出向いて借りなければならないため、その店舗の周辺の限られた地域にのみ商圏が存在し、狭い商圏で多種類のビデオを揃えなければならず、ビデオの取りそろえも限られたものになり、消費者にとっては種類が少なく、店舗にとっては商品効率の悪いものにならざるを得ないものであった。一方、広域でのレンタルを実現するには店舗数とビデオの取りそろえを増やすか、交通の便の良いところで大規模な店舗を設営することになるが、店舗数を増やすことは上述のように各店舗の負担が大きく、効率の悪いものであり、大規模な店舗は、消費者に取っては遠隔地となり気楽に出向くことができないものである。
【0004】この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑みて成されたもので、商品の回転率が高く、本人確認等も確実に行うことができる商品レンタル方法と商品レンタルシステムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の商品レンタル方法は、多数のコンピュータが接続されたコンピュータネットワークと、このコンピュータネットワークに接続し、コンピュータネットワークに接続された他のコンピュータと通信可能な予約管理コンピュータとを備え、この予約管理コンピュータは所定の商品の有無及び返却予定を管理するとともに、上記コンピュータネットワーク上で商品在庫情報を返却予定を加味して日付毎に閲覧可能とする。そして、上記コンピュータネットワークを介して所定の商品を予約する際に、予約者は商品名と商品受け取り場所、返却場所、及び商品引き渡し日と返却日等を指定し、上記コンピュータネットワークを介して自宅のコンピュータから上記予約管理コンピュータに送信し、上記予約管理コンピュータは所定の情報とともに上記予約者のコンピュータに上記コンピュータネットワークを介して商品引換証のデータを送信する。さらに、予約管理コンピュータ側では、所定の情報が載せられその商品に貼り付け等されて添付されるラベルを印刷し、このラベルを付加して上記予約された商品を、予約者が指定したコンビニエンスストア等の場所に配送するものである。また、貸し出された上記商品は、貸し出し時に指定した場所及び日に返却し、回収される。上記予約管理コンピュータは、貸し出し中の商品の返却予定日に合わせて、その返却された商品の貸し出し予約を登録可能である。
【0006】またこの発明は、多数のコンピュータが接続され所定のサーバーコンピュータにより管理されたコンピュータネットワークと、このコンピュータネットワークに接続し、コンピュータネットワークに接続された他のコンピュータと通信可能な予約管理コンピュータと、上記コンピュータネットワークに接続され予約する側に設けられたパソコン等の予約コンピュータとから成り、上記予約管理コンピュータは所定の商品の有無及び返却予定を管理するとともに、上記コンピュータネットワーク上で商品在庫情報を返却予定を加味して日付毎に閲覧可能に設けられた商品レンタルシステムである。そして、上記コンピュータネットワークを介して上記予約コンピュータから上記予約管理コンピュータに所定の商品を予約すると、上記予約管理コンピュータは所定の情報とともに上記予約コンピュータに上記コンピュータネットワークを介して商品引換証のデータを送信し、さらに上記予約管理コンピュータは、所定の情報が載せられその貸し出される商品に添付されるラベルを印刷する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1,図2はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態の商品レンタルシステムは、多数のコンピュータが接続され所定のネットワークサーバー10により管理されたコンピュータネットワークであるインターネット12と、このインターネット12に接続し、インターネット12に接続された他のコンピュータと通信可能な予約管理コンピュータ14を備える。予約管理コンピュータ14は、商品の受注センター15に設けられ、予約者が借りたい所定の商品であるビデオテープ20の有無及びその返却予定を管理する。さらに、インターネット12上で各種のビデオテープ20の在庫情報を、返却予定を加味して日付毎に閲覧可能としている。
【0008】この予約管理コンピュータ14は、CPU16と記憶装置18、その他モニタやプリンタ等の周辺機器を備え、記憶装置18は、全レンタル商品を記憶したレンタル商品マスター20、暦データを記憶したカレンダーマスター22、現在の在庫情報を記憶した在庫マスター24、貸し出し情報を記憶した貸し出し中マスター26、貸し出しの予約情報を記憶した予約マスター28、レンタルの会員を登録した会員マスター30、商品の引き渡し及び受け取り場所の情報を記憶した受け渡し場所マスター32を有している。。
【0009】また、予約管理コンピュータ14により貸し出しを受けたビデオテープ20を保管したビデオ収納庫34が配送センター36に設けられ、配送センター36のビデオ収納庫34は、予約者の近くでなくても良く、配送作業に便利な立地条件であればよい。
【0010】その商品レンタルの会員である予約者は、インターネット12に接続可能なパソコン等の予約コンピュータ40を所持し、予約コンピュータ40はインターネット12を介して予約管理コンピュータ14との間でデータの授受が可能なものである。
【0011】この実施形態の商品レンタル方法は、先ず予約管理コンピュータ14が、図4に示す情報を演算処理し、インターネット12を介して予約者が閲覧可能にする。この演算処理は、図3に示すように、予約管理コンピュータ14の記憶装置18のカレンダーマスター22により、本日から約1ヶ月分または4週間分の日付を表示可能にする。そして、予約者から指定されたビデオテープ20の在庫状況、貸し出し情報、及び予約情報を、在庫マスター24、予約商品マスター28及び貸出中マスター26により、日別に照合する。この演算処理の結果、該当ビデオテープ20の在庫が2個以上残る日、または在庫が1個で前日が返却予定日以外の日付に◎を付す。さらに、これ以外の日付について、在庫が1個の場合○を付す。これ以外の日付で、2日以上の貸し出しで翌日の返却予定が2個以上ある場合△を付す。そして、これ以外の日付には×を付す。以上の処理により図4に示すような画面が、インターネット12を介して予約者のコンピュータ40のモニタ42により確認可能となる。さらに、予約者のモニタ42には、予約するビデオテープ20のタイトル、貸し出し条件、記号の意味等も表示される。
【0012】そして予約者は所定のビデオテープ20の受け取り日と貸出期間、受け取り場所、返却場所をコンピュータ40によりインターネット12を介して指定する。この時、第一候補日と第二候補日を指定する。そして、予約管理コンピュータ14によりその貸出データが記憶装置18に記憶される。また、予約すると、予約管理コンピュータ14は所定の情報とともに、インターネット12を介して予約者のコンピュータ40に商品引換証44を送付する。商品引換証44は、図5に示すように、予約者の氏名、商品名、返却日、引き渡し場所、引き渡し日時、レンタル料金、引き渡し番号等が印刷されたもので、予約管理コンピュータ14から送られたデータを基に予約者のコンピュータ40に接続されたプリンタ46で印刷されるものである。この引換証44は、インターネット12を介して予約者のネットアドレスに送付されるので証明書となる。また引き渡し番号は、コンピュータにより不連続なランダムの記号及び数値、文字を割り当てるため、偽造を確実に防止することができる。なお、予約の課程で最終的に予約が確定できなかった場合は、予約管理コンピュータ14は、予約者に対してインターネット12を介して、その旨と第二候補日の予約可能か否かの確認、さらに直近の予約可能日を通知する。
【0013】一方、予約管理コンピュータ14の側では、配送センター36から貸し出すビデオテープ20に貼り付けるラベル46を印刷する。ラベル46には、バーコードで、商品番号、返却予定日、延滞単価が印刷される。
【0014】ラベル46が貼られたビデオテープ20は、配送車48により所定の引き渡し場所であるコンビニエンスストア50に配送される。その際、商品引き渡し場所となる多のコンビニエンスストアにも他のビデオテープを配送するとともに、他のコンビニエンスストア52に返却されたビデオテープを回収する。
【0015】ここで、コンビニエンスストア50,52等では、予約者に引き渡すビデオテープ20を管理し、予約者が引換証44を持ってビデオテープを引き取りに来たときには、引換証44の引き渡し番号とビデオテープ20のバーコードに記録された引き渡し番号とを照合する。バーコードに記録された情報は、コンビニエンスストア50,52に備えられたバーコードリーダを用いる。そしてレンタル料を受け取りビデオテープを予約者に渡す。また、借りたビデオテープを返却する際は、指定した場所であるコンビニエンスストア52に予約者がビデオテープを持っていき、コンビニエンスストア52で、返却日、場所、延滞の有無を確認してビデオテープを受け取る。そして、所定の配送車48に戻し、配送センターに返される。
【0016】この実施形態の商品レンタル方法と商品レンタルシステムによれば、予約者は、自宅にいながらにして、借りたい商品の予約状況を確認することができ、さらに、引き取り、返却場所を自分にとって都合のいい最寄りのコンビニエンスストア等を指定可能であることにより、引き取り返却が極めて近いところで容易に可能となる。また、商品を貸し出す方は、店舗を持たなくても良く、配送車による配送、引き取りが可能な地域であれば、その範囲を問わないものである。これにより、より広範な商圏でより多くの人口を対象にすることができ、希にしか借りられない商品であっても商品の貸し出しの回転率が上がり、より多くの品揃えを可能とする。
【0017】なお、貸し出す商品はビデオテープ以外に、あらゆる商品に適用可能である。また、受注センターと配送センターがコンピュータネットワークで接続され、異なる場所に設置されたものでも良く、商品の引き渡し及び返却は、コンビニエンスストア以外に適宜の場所を選択可能であり、宅配便を利用して自宅で受け渡しを行うようにしたものでも良い。
【0018】
【発明の効果】この発明の商品レンタル方法と商品レンタルシステムは、貸し出す商品の管理をコンピュータで行うとともに、インターネットを介して予約者と貸し出し側の種々の手続及び証明作業を行い、予約者が貸し出し側の店舗に行かなくても最寄りの場所で商品を受け取りまた返却を可能にするものであり、商品の貸し出し効率を高め、予約者の要望にも幅広く応えられるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の商品レンタルシステムを示す模式図である。
【図2】この実施形態の商品レンタルシステムのブロック図である。
【図3】この実施形態の商品レンタルシステムのコンピュータ処理を示すフローチャートである。
【図4】この実施形態の商品レンタルシステムのコンピュータ表示画面の一つを示す図である。
【図5】この実施形態の商品レンタルシステムの引換証を示す図である。
【図6】この実施形態の商品レンタルシステムのバーコードラベルを示す図である。
【符号の説明】
10 ネットワークサーバー
12 インターネット
14 予約管理コンピュータ
18 記憶装置
36 配送センター
44 引換証

【特許請求の範囲】
【請求項1】 多数のコンピュータが接続されたコンピュータネットワークと、このコンピュータネットワークに接続してこのコンピュータネットワークに接続された他のコンピュータと通信可能な予約管理コンピュータとを備え、この予約管理コンピュータは所定の商品の有無及び返却予定を管理するとともに、上記コンピュータネットワーク上で商品在庫情報を返却予定を加味して日付毎に閲覧可能にし、上記コンピュータネットワークを介して所定の商品の貸し出しを予約する際に、予約者は商品名と商品受け取り場所、返却場所、及び商品引き渡し日と返却日を指定し、上記コンピュータネットワークを介して上記予約管理コンピュータに送信し、上記予約管理コンピュータは所定の情報とともに上記予約者のコンピュータに上記コンピュータネットワークを介して商品引換証のデータを送信し、さらに所定の情報が載せられその商品に添付されるラベルを印刷し、このラベルを付加して上記予約された商品を、予約者が指定した場所に配送することを特徴とする商品レンタル方法。
【請求項2】 貸し出された上記商品は、貸し出し時に指定した日及び場所に返却予定とし、上記予約管理コンピュータは、貸し出し中の商品の返却予定日に合わせて、その返却された商品の貸し出し予約を登録可能とする請求項1記載の商品レンタル方法。
【請求項3】 多数のコンピュータが接続され所定のコンピュータにより管理されたコンピュータネットワークと、このコンピュータネットワークに接続し、コンピュータネットワークに接続された他のコンピュータと通信可能な予約管理コンピュータと、上記コンピュータネットワークに接続され商品の貸し出しを予約する側に設けられた予約コンピュータとから成り、上記予約管理コンピュータは所定の商品の有無及び返却予定を管理するとともに、上記コンピュータネットワーク上で商品在庫情報を返却予定を加味して日付毎に閲覧可能とし、上記コンピュータネットワークを介して上記予約コンピュータから上記予約管理コンピュータに所定の商品を予約すると、上記予約管理コンピュータは所定の情報とともに上記予約コンピュータに上記コンピュータネットワークを介して商品引換証のデータを送信し、さらに所定の情報が載せられその貸し出される商品に添付されるラベルを印刷する商品レンタルシステム。

【図4】
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【図5】
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【図1】
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【図2】
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【図6】
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【図3】
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【公開番号】特開2001−243275(P2001−243275A)
【公開日】平成13年9月7日(2001.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−51295(P2000−51295)
【出願日】平成12年2月28日(2000.2.28)
【出願人】(500087062)株式会社ソフトエイジ (3)
【出願人】(500087073)たつみ株式会社 (1)
【Fターム(参考)】