商品表示ラベルの保持体に装備されるアタッチメント
【課題】 商品表示ラベルの中膨らみが効果的に防止されるラベル保持体用のアタッチメントを提供する。
【解決手段】 高さ調節が可能に構成されたラベル保持体7に装備されるアタッチメント61であって、このアタッチメント61を、商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cの外拡がりを防止する部材62から構成し、かつ、この拡がり防止部材62を、外側の背面部材33から外れる部位に対応させて、内外少なくとも一方の背面部材25,33に対して取り外し並びに装着可能に構成している。
【解決手段】 高さ調節が可能に構成されたラベル保持体7に装備されるアタッチメント61であって、このアタッチメント61を、商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cの外拡がりを防止する部材62から構成し、かつ、この拡がり防止部材62を、外側の背面部材33から外れる部位に対応させて、内外少なくとも一方の背面部材25,33に対して取り外し並びに装着可能に構成している。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ジュースやコーヒー、ビールなどの飲料の自動販売機に設置される所謂ダミー体、具体的には、商品表示ラベルとこのラベルの保持体とからなるダミー体のラベル保持体に装備されるアタッチメントに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記の自動販売機は、屋外に設置されるのが殆どであって、自動販売機に展示されたダミー体は、直接的に日光に晒されて紫外線を浴び易い状況にあり、このことから、商品表示ラベルとして、変色性および褪色性の低い印刷が施されたものを採用してはいるものの、印刷模様や表示が短期間で変色または褪色することを避け難いのが現状である。
【0003】
そこで、従来よりメンテナンス要員などが定期的に自動販売機の設置場所を巡回して、印刷模様や表示が変色または褪色した商品表示ラベルを交換するようにしている。
【0004】
また、自動販売機に新商品を入れたり、企画変更で他商品と入れ替えたりする際にも、商品表示ラベルをそれぞれの現場で取り換える作業が必要になる。
【0005】
ところが、従来のラベル保持体では、商品表示ラベルの交換が非常に面倒で、手間がかゝる点で問題があった。
【0006】
一方で、自動販売機で販売される飲物は、その種類がコーヒーやジュース、ビール、お茶など多様化しており、その容量も、200mL、220mL、250mL、280mL、350mL、500mLなど、多岐にわたっている。
【0007】
ここで、200mLや220mL、250mLなどの小径サイズの商品は、主としてコーヒーやジュースなどを対象としており、その直径は殆ど同じで55mm程度である。また、280mLや350mL、500mLなどの大径サイズの商品は、主としてビール、お茶などを対象としており、その直径は殆ど同じで65mm程度である。
【0008】
即ち、直径では大小二種類のタイプのものが主流であり、容量的には、上記したように、200mL、220mL、250mL、280mL、350mL、500mLのものがあり、従って、容量の異なる商品の入れ替えに対処するためには、メンテナンス要員は、大小二種類のタイプ用と容量とに合わせて、直径と高さの異なる数種類のラベル保持体と商品表示ラベルとを用意しておく必要があった。
【0009】
これらの不都合を解消するために、高さ調節を可能とした商品表示ラベルの保持体が開発されるようになり、これが広く用いられるようになっている。
【0010】
この商品表示ラベルの保持体として、図2〜図7に示すものがある。このラベル保持体7の詳細については、後述する実施の形態を参照するものとするが、概略は、商品表示ラベル6の下縁部6aを保持する下蓋部材24の背面部に上向き背面部材25を連設してなる第1のラベル保持体本体21と、商品表示ラベル6の上縁部6bを保持する上蓋部材32の背面部に下向き背面部材33を連設してなる第2のラベル保持体本体22とを連結してなる。
【0011】
具体的には、上向き背面部材25または下向き背面部材33のいずれか一方を、商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cの外拡がりを防止する外側の背面部材(この例では下向き背面部材33)とし、他方を外側の背面部材33の内面に当接または近接する内側の背面部材25として、この内外の背面部材25,33をスライド手段41を介して互いに上下方向にスライド可能に連結することで、第1のラベル保持体本体21に対して第2のラベル保持体本体22が高さ位置調節可能に構成されているのである。
【0012】
上記の構成によるラベル保持体7によれば、第2のラベル保持体本体22をやゝ持ち上げることで、商品表示ラベル6を簡易に取り外すことができる。
【0013】
そして、別に用意した商品表示ラベル6を円弧状に曲げて、それの左右の縁部6c,6cを内外の背面部材25,33間に差し込み、その下縁部6aを下蓋部材24に保持させる一方、この商品表示ラベル6の上縁部6bを上蓋部材32に保持させるように、第2のラベル保持体本体22を押し下げることで、商品表示ラベル6の交換を簡易に行うことができる。
【0014】
一方、容量が200mLや220mL、250mLの小サイズの商品や、容量が280mL、350mL、500mLの大サイズの商品については、これらの直径が殆ど同じの二種類であることから、容量に合わせて高さの異なる数種類の商品表示ラベル6だけを、大小二種類のタイプに合わせて用意しておけば、別途、種類の異なるラベル保持体を用意することなく、上記の手順によって、直径と容量の異なる商品の入れ替え等にも容易に対処することができるのである。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、図8に示すように、この高さ調節が可能なラベル保持体7に、容量の大きな商品用のラベル6をセットした際に、左右の縁部6c,6cの一部のラベル部分6dが、ごく僅かではあるが中膨らみの状態に変形することが見られたのであり、これではダミー体2の見栄えがやゝ悪くなることから、消費者の購入意欲が低下することが懸念されたのである。
【0016】
この原因について追求したところ、次なることが判明したのである。即ち、容量の異なる大サイズの各種の商品について考察したところ、容量が280mLの商品については、その高さ寸法が約95mmであり、容量が350mLの商品については、その高さ寸法が約120mmであり、容量が500mLの商品については、その高さ寸法が約165mmであった。
【0017】
一方、容量が280mLの商品を対象にして、内外の背面部材25,33の高さ寸法を最大限に設定するように、高さ調節可能なラベル保持体7を構成した場合、これの内外の背面部材25,33の重なり代は、設計上で90mm程度となり、このラベル保持体7に350mL用の商品表示ラベル6をセットした場合の内外の背面部材25,33の重なり代は、90−(120−95)=65mmであり、500mL用の商品表示ラベル6をセットした場合の内外の背面部材25,33の重なり代は、90−(165−95)=20mmとなるのであった。
【0018】
ここで、商品表示ラベル6は、その左右の縁部6c,6cが外側の背面部材33によって外拡がりが防止されるのであるが、この外側の背面部材33からの商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cの外れ代は、容量の大きな従って高さの高い商品用のラベル6になるほど、その外れ代が大きくなるのであり、具体的には、280mL用の商品表示ラベル6をセットした場合を基準にしてみると、350mL用の商品表示ラベル6をセットした場合は、外れ代が25mm増え、容量の大きな500mL用の商品表示ラベル6をセットした場合は、外れ代が約70mm増えるのであった。
【0019】
一方、商品表示ラベル6には、これが元のフラットな姿勢に戻ろうとする弾性的な復元力が潜在しており、この弾性的な復元力と上記の外れ代の増大とが関係して、特に容量の大きな500mL用の商品表示ラベル6について、これの外側の背面部材33から外れるラベル部分6dの一部が、中膨らみの状態に変形することが判明したのである。
【0020】
本考案は、かゝる実情に鑑みて成されたものであって、その目的は、外側の背面部材から外れるラベル部分の中膨らみが効果的に防止されるラベル保持体用のアタッチメントを提供する点にある。
【0021】
【課題を解決するための手段】 即ち、本考案によるアタッチメントは、上記の高さ調節が可能に構成されたラベル保持体を装備対象としたもので、このアタッチメントを、商品表示ラベルの左右の縁部の外拡がりを防止する部材から構成し、かつ、この拡がり防止部材を、外側の背面部材から外れる部位に対応させて、内外少なくとも一方の背面部材に対して取り外し並びに装着可能としてなる点に特徴がある(請求項1)。
【0022】
ラベル保持体に備えるスライド手段を、内外一方の背面部材に設けられる上下方向のガイド部材と、内外他方の背面部材に設けられて、ガイド部材に対して上下方向にスライド可能に嵌合されるスライド部材とから構成する場合は、拡がり防止部材を、内側の背面部材に設けられるガイド部材またはスライド部材に対して取り外し可能に装着すればよいのである(請求項2)。
【0023】
この装着手段に限らず、例えば内外少なくとも一方の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係止孔を形成し、この係止孔に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体を拡がり防止部材に連設する装着手段をとることができる(請求項3)。
【0024】
また、拡がり防止部材に、背面部材の面部に直交する方向の係止孔を形成し、この係止孔に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体を外側の背面部材に連設する装着手段をとることもでき(請求項4)、この際、内側の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係止孔を形成し、この係止孔に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体を拡がり防止部材に連設する装着手段を複合させてもよいのである(請求項5)。
【0025】
更には、内外少なくとも一方の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係入孔と、この係入孔よりも小径で且つ係入孔の下方に連なる係止孔部とを形成し、拡がり防止部材に、係止孔部への係止部材と、この係止部材に連設されて係入孔への挿通が可能で、かつ、係止孔部からの係止部材の抜け止めを図る抜け止め部材とを連設する装着手段をとってもよいのである(請求項6)。
【0026】
また、拡がり防止部材に、背面部材の面部に直交する方向の係入孔と、この係入孔よりも小径で且つ係入孔の上方に連なる係止孔部とを形成し、外側の背面部材に、係止孔部への係止部材と、この係止部材に連設されて係入孔への挿通が可能で、かつ、係止孔部からの係止部材の抜け止めを図る抜け止め部材とを連設する装着手段をとることもでき(請求項7)、この際、内側の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係入孔と、この係入孔よりも小径で且つ係入孔の下方に連なる係止孔部とを形成し、拡がり防止部材に、係止孔部への係止部材と、この係止部材に連設されて係入孔への挿通が可能で、かつ、係止孔部からの係止部材の抜け止めを図る抜け止め部材とを連設する装着手段を複合させてもよいのである(請求項8)。
【0027】
上記の構成によれば、容量の大きな従って高さの高い商品用のラベルをセットする際に、外側の背面部材から外れるラベル部分に対応させる状態で、アタッチメントをラベル保持体に保持させて、このアタッチメントの拡がり防止部材と内側の背面部材との間に、商品表示ラベルの左右の縁部を差し込むことで、外側の背面部材から外れるラベル部分の一部の中膨らみが効果的に防止されのであり、従って、ダミー体の見栄えが良化することから、消費者の購入意欲の低下を懸念せずに済むようになる。
【0028】
容量が小さな従って高さの低い商品用のラベルをセットする際には、拡がり防止部材であるアタッチメントが不要であることから、これをラベル保持体から取り外して、次に容量の大きな商品用のラベルをセットすることに備えて、このアタッチメントを保管しておけばよいのである。
【0029】
【考案の実施の形態】 以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は飲料の自動販売機を示し、この自動販売機は、その前面に商品補充用の扉1を開閉可能に備えている。
【0030】
そして、この扉1の上部には、複数のダミー体2を展示するための展示部3が例えば上下二段に形成されており、各展示部3の台座4には、図1に一部を取り出して拡大図示するように、複数のダミー体2を装着するための開口部5が形成されている。
【0031】
上記のダミー体2は、図2及び図3に示すように、飲料商品の内容を表示する商品表示ラベル(例えば光透過性の合成樹脂製であって、以下、必要に応じて単にラベルという。)6と、これを保持するラベル保持体7とからなり、このダミー体2を支持する台座4の内部には、例えば蛍光灯による照明灯8が配置されていて、台座4のダミー体装着孔部を通してダミー体2の商品表示ラベル6がライトアップされるようになっている。
【0032】
図1に戻って、扉1の各展示部3の下部には、各ダミー体2に関連付けて商品選択用押しボタン9が配置されており、更に、展示部3の下方には、紙幣投入口10と硬貨投入口11と釣り銭口12及び釣り銭返却用操作レバー13が設けられ、下方には商品取り出し口14が設けられている。
【0033】
上記のラベル保持体7は、図2〜図7に示すように、展示部3の台座4に装着される第1のラベル保持体本体21と、この第1のラベル保持体本体21に対して上下方向に高さ位置調節可能に装着される第2のラベル保持体本体22とからなり、それぞれが例えば合成樹脂材によって成形されている。
【0034】
具体的には、第1のラベル保持体本体21は、商品表示ラベル6の下縁部6aの保持部23を備えた下蓋部材24の背面部に、半周よりやゝ小さい範囲で上側に向けて背面部材25を連設してなり、かつ、下蓋部材24の下面部には、台座4の開口部5に上方から嵌め込まれる筒状部材26と、開口部5のまわりに形成された係合凹部5aに係合するフック部材27とが設けられていて、筒状部材26を開口部5に嵌め込んで、下蓋部材24を回転させ、フック部材27を係合凹部5aの縁部に係止させることで、第1のラベル保持体本体21が抜け出し不能の状態で台座4に装着されるようになっている。
【0035】
上記の下蓋部材24は、平面視が円形の板状部材28の周縁部に、環状の第1側壁29と、これと適宜の間隔をおいて上向き背面部材25に連なる第2側壁30とを立設してなり、この第1及び第2の側壁29,30によってラベル下縁部6aの保持部23が形成されているのである。
【0036】
一方、第2のラベル保持体本体22は、商品表示ラベル6の上縁部6bの保持部31を備えた上蓋部材32の背面部に、半周よりやゝ小さい範囲で下側に向けて、かつ、上記の上向き背面部材25に相対峙させる状態で背面部材33を連設してなる。
【0037】
そして、上蓋部材32は、下蓋部材24の板状部材28とほゞ同径の板状部材34の周縁部に、下向き背面部材33に連ねる状態で側壁部35を垂下連設すると共に、板状部材34の中央部に環状のリブ36を垂下連設し、更に、このリブ36と側壁部35との間の前面側(背面部材33とは反対側)に、ガイドリブ37を放射状に設けてなり、かつ、ガイドリブ37は、その下縁部が側壁部35側ほど低くなるように形成されていて、このガイドリブ37と側壁部35とによってラベル上縁部6bの保持部31が形成されているのである。
【0038】
尚、この実施の形態では、下蓋部材24に連設の上向き背面部材25が、上蓋部材32の下向き背面部材33の内側に位置することから、以下、これを内側の背面部材25といい、下向き背面部材33が上向き背面部材25の外面部に相対峙することから、以下、これを外側の背面部材33というものとする。
【0039】
図4に示すように、内外の背面部材25,33をスライド手段41を介して互いに上下方向にスライド可能に連結して、第1のラベル保持体本体21に対して第2のラベル保持体本体22の高さ位置を調節可能に構成している。
【0040】
具体的には、内側の背面部材25の幅方向の中央部分の外面側に、適宜の幅および長さを有するガイド部材42を上下方向に向けて形成する一方、このガイド部材42に対して上下方向にスライド可能に嵌合されるスライド部材43を、外側の背面部材33の幅方向の中央部分の内面側に備えてなる。
【0041】
ガイド部材42は、内側の背面部材25の中央面部をフラット面部25aに形成して、このフラット面部25aの外面側に幅狭部分44,44を連設すると共に、この幅狭部分44,44の外側に幅広部分45を連設してなり、横断面形状がほゞ凸状を成すように構成されている。
【0042】
一方、スライド部材43は、ガイド部材42のフラット面部25aと幅広部分45との間に係入する板状部材46,46を、外側の背面部材33の内側に連設してなるもので、この板状部材46,46と外側の背面部材33の中央部分33aとによって、ガイド部材42の幅広部分45の係入凹部47,47を形成しており、横断面形状がほゞ凹状を成すように形成されている。
【0043】
尚、外側の背面部材33の中央部分33aには、上下方向のガイド溝48が形成されており、このガイド溝48の下端部には、長円状の導入口49がガイド溝48に連ねて形成されている。更に、外側の背面部材33の外面部には、ガイド溝48を挟んでその両側に、2本のリブ状突部50,50が膨出されている。
【0044】
一方、ガイド部材42の外面部の上部側には、上記のガイド溝48に係入可能な係入部材51が連設され、この係入部材51の先端部には、長円状の導入口49への挿通が可能で、かつ、ガイド溝48からの抜け出しが不能な抜け止め部材52が連設されている。
【0045】
この抜け止め部材52は、内側の背面部材25のガイド部材42に、外側の背面部材33のスライド部材43を嵌合させた状態で、上記の2本のリブ状突部50,50に同時に線接触するように設けられている。
【0046】
ラベル保持体7の組み立てに際して、先ずは図7に示すように、抜け止め部材52と長円状の導入口49とを位置合わせして、第2のラベル保持体本体22を第1のラベル保持体本体21側に近づけ、長円状の導入口49に抜け止め部材52を挿通させるのである。
【0047】
そして、第2のラベル保持体本体22を下方に移動させて、内側の背面部材25に連設の係入部材51を、外側の背面部材33のガイド溝48に差し込むのであり、これによってラベル保持体7の組み立てを完了するのである。
【0048】
上記のように組み立てられた状態のラベル保持体7では、図4に示すように、第2のラベル保持体本体22が下方にずり下がらない程度に、ガイド部材42とスライド部材43とが面接触した状態となり、更には、抜け止め部材52が2本のリブ状突部50,50に線接触した状態となる。
【0049】
従って、第1のラベル保持体本体21を抜け出し不能の状態で台座4に装着させた状態で、第2のラベル保持体本体22に軽く力を加えるだけで、この第2のラベル保持体本体22を第1のラベル保持体本体21に対して任意の高さ位置に調節することができるのである。
【0050】
このラベル保持体7に商品表示ラベル6を取り付けるには、先ずは、ラベル保持体7の高さが商品表示ラベル6の高さ寸法よりもやゝ高くなるように、第2のラベル保持体本体22を持ち上げるのである。
【0051】
そして、図2に示すように、商品表示ラベル6を円弧状に曲げて、この商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cを内外の背面部材25,33間に差し込み、かつ、商品表示ラベル6の下縁部6aを下蓋部材24のラベル保持部23内に挿入し、次いで、商品表示ラベル6の上縁部6bを上蓋部材32のラベル保持部31に挿入させるように、第2のラベル保持体本体22を押し下げることで、商品表示ラベル6のセットを完了するのである。
【0052】
この際、図3を参照して明らかなように、外側の背面部材33の左右の端部を内側の背面部材25の左右の端部よりもやゝ控えさせているので、商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cを、内外の背面部材25,33間に容易に差し込むことができるのである。
【0053】
上記のラベル保持体7の高さ調節は、280mLや350mL、500mLなど、商品の容量に対応させて行われるのであり、例えば内側の背面部材25に備えた係入部材51をガイド溝48の上端に当接させるまで、第2のラベル保持体本体22を押し下げた場合は、ラベル保持体7の高さは最小となり、上記のガイド溝48に連ねて形成した導入口49に係入部材51を位置させるまで、第2のラベル保持体本体22を持ち上げた場合は、ラベル保持体7の高さは最大となる。
【0054】
上記の構成からなるラベル保持体7では、第1及び第2のラベル保持体本体21,22が分離自在に結合され、従って、組立および分解などを容易に行うことができる上に、第1及び第2のラベル保持体本体21,22を組み合わせた状態で、これらを相互に移動させるだけで、ラベル保持体7の高さ調節を行うことができるのであって、これによって種々の高さのラベル6のセットに対処することができるのであり、また、商品表示ラベル6の交換も容易に行うことができるのである。
【0055】
ここで、商品表示ラベル6は、下縁部6aが下蓋部材24の保持部23に挿入され、上縁部6bが上蓋部材32の保持部31に挿入され、かつ、左右の縁部6c,6cが差し込まれて、この左右の縁部6c,6cの外拡がりが外側の背面部材33によって防止されるのであるが、図8に示すように、容量の大きな従って高さの高い商品用のラベル6をラベル保持体7にセットした場合、この図8に示して記述したように、商品表示ラベル6のうち、外側の背面部材33から外れるラベル部分6dの一部が、ごく僅かではあるが中膨らみの状態に変形することがある。
【0056】
このことから本考案では、図9に示すように、左右の縁部6c,6cの外拡がりを防止するために、外側の背面部材33とは別体のアタッチメント61を、ラベル保持体7に対して取り外し可能に備えるようにしている。
【0057】
具体的には、このアタッチメント61は、上下方向の幅寸法が幅狭であって、その断面形状が外側の背面部材33の断面形状とほゞ同じものであり、即ち、商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cの外拡がりを防止する部材62の内側に、フラット面部25aと幅広部分45との間に係入する板状部材63,63を形成してなるもので、ガイド部材42に対して上下方向にスライド可能に装着されるようになっている。
【0058】
上記の構成によれば、容量の大きな従って高さの高い商品用のラベル6をセットする際に、第1のラベル保持体本体21から第2のラベル保持体本体22を取り外して、拡がり防止部材62を備えたアタッチメント61を、内側の背面部材25のガイド部材42に装着し、かつ、第2のラベル保持体本体22をセットし直して、商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cを、内外の背面部材25,33間に差し込む一方、外側の背面部材33から外れるラベル部分については、これをアタッチメント61の拡がり防止部材62と内側の背面部材25との間に差し込むことで、外側の背面部材33から外れるラベル部分6dの一部の中膨らみが確実に防止されるようになる(図10を参照)。
【0059】
容量が小さな従って高さの低い商品用のラベル6をセットする際には、拡がり防止部材62を備えたアタッチメント61が不要であることから、これを内側の背面部材25から取り外して、次に容量の大きな商品用のラベル6をセットすることに備えて、このアタッチメント61を保管しておくのである。
【0060】
上記の実施の形態では、第1のラベル保持体本体21の上向き背面部材25を内側の背面部材とし、第2のラベル保持体本体22の下向き背面部材33を外側の背面部材33としているが、上向き背面部材25を外側の背面部材とし、下向き背面部材33を内側の背面部材としてもよいのであり、この際、アタッチメント61を、上向き背面部材25から外れる部位に対応させて、内外少なくとも一方の背面部材25,33に対して取り外し並びに装着するように構成するのである。
【0061】
また、ガイド溝48とこれに連なる導入口49を内側の背面部材25に形成する一方、これらに係入する部材42を外側の背面部材33に設ける構成としてもよいのであり、更に、スライド手段41として、これのガイド部材42を外側の背面部材33に、かつ、スライド部材43を内側の背面部材25に設ける構成としてもよいのであり、スライド手段41は、上記の構成に限られるものではなく、例えば図11〜図13に示す構成のスライド手段41などを採用することができるのである。
【0062】
このスライド手段41においては、内側の背面部材25のフラットな面部25aの外側に、幅狭部分44,44と幅広部分45とによるガイド部材42を形成する一方、外側の背面部材33については、これの中央部分をフラットな面部33aに形成して、このフラット面部33aの内側に、板状部材46,46によるスライド部材43を連設している。
【0063】
そして、外側の背面部材33の板状部材46,46間に、上下方向のガイド溝65を形成すると共に、このガイド溝65に連ねる状態で、上下方向に適宜の間隔を隔てて複数個の係止凹部(この実施の形態では3個)66を形成しているのである。
【0064】
一方、内側の背面部材25の上部側に、この背面部材25の面部に直交する方向に撓み変形可能な舌片67を連設すると共に、この舌片67に、上記の係止凹部66に対して弾性的に係止する係止部68と、上記のガイド溝65の下端部に係止する抜け止め片69とを形成している。
【0065】
上記の構成によるスライド手段41を備えたラベル保持体7の組み立てに際しては、舌片67に連設した抜け止め片69の傾斜面部を、外側の背面部材33の下端部に押し当てて、これによって舌片67を弾性的に撓ませつつ、この舌片67とこれに続いてガイド部材42を、外側の背面部材33のスライド部材43に差し込み、かつ、抜け止め片69をガイド溝65に係入させることで達成されるのである。
【0066】
そして、舌片67に連設の係止部68を、外側の背面部材33に形成した複数個の係止凹部66に、選択的に且つ弾性的に係入させることで、第1のラベル保持体本体21に対する第2のラベル保持体本体22の高さ位置が固定的に保持されるのである。
【0067】
このスライド手段41のガイド部材42に装着されるアタッチメント61は、上下方向の幅寸法が幅狭であって、その断面形状が外側の背面部材33の断面形状と同じものであり、即ち、商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cの外拡がりを防止する部材62の内側に、フラット面部25aと幅広部分45との間に係入する板状部材63,63を形成してなるもので、ガイド部材42に対して上下方向にスライド可能に装着されるようになっている。
【0068】
このアタッチメント61による拡がり防止部材62は、機能的には図9に示したアタッチメント61と同じく、外側の背面部材33から外れるラベル部分6dの一部の中膨らみを確実に防止する。
【0069】
上記の各種の実施の形態では、アタッチメント61の上下の幅を狭くして、このアタッチメント61をガイド部材42に対して上下方向にスライド可能に構成しているが、アタッチメント61を取り外し可能な状態で、上下の背面部材25,33の少なくとも一方に固定的に備えるようにしてもよいのである。
【0070】
即ち、図14及び図15に示すように、内側の背面部材(外側の背面部材33であってもよく、両者であってもよい。)25の中央部に、この背面部材25の面部に直交する方向の係止孔71を形成する一方、この係止孔71に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体(例えば弾性的に撓み変形が可能な一対のピンaと、このピンaの先端に連設の抜け止め突起bとからなる。)72を、アタッチメント61の拡がり防止部材62に連設する装着手段をとってもよいのである。
【0071】
この構成とは逆に、アタッチメント61の拡がり防止部材62に、背面部材の面部に直交する方向の係止孔71を形成する一方、この係止孔71に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体72を外側の背面部材33に連設する装着手段をとってもよいのである。
【0072】
更には、図16に示すように、内外の背面部材25,33に、これの面部に直交する方向の係入孔(図示を省略)を同芯状に形成する一方、この係止孔71に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体(図15を参照)72を、アタッチメント61に立ち上げの連設部材73に設ける構成としてもよいのであり、この際、アタッチメント61を使用しない場合に、仮想線で示すように、アタッチメント61の天地を逆にして、アタッチメント61を係入孔に係止保持させる保管の形態をとることができる。
【0073】
また、図17に示すように、アタッチメント61に立ち上げ部材73を連設して、この面部に係合孔74と、この係合孔74の中央部で上下に連なる係止溝75,75を形成する一方、外側の背面部材33に、係止溝75に係合可能な部材76を連設し、更に、この係合部材76の端部に抜け止め部材77を連設する装着手段をとってもよいのであり、かゝる構成においても、アタッチメント61を使用しない場合に、仮想線で示すように、アタッチメント61の天地ならびに表裏を逆にして、アタッチメント61を係合部材76に係止保持させる保管の形態をとることができる。
【0074】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、容量の大きな従って高さの高い商品用のラベルを高さ調節を可能としたラベル保持体にセットした際の、外側の背面部材から外れるラベル部分の中膨らみが効果的に防止されるラベル保持体用のアタッチメントが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部を取り出して拡大図示した自動販売機の斜視図である。
【図2】商品表示ラベルとラベル保持体とからなるダミー体の分解斜視図である。
【図3】高さの低い商品表示ラベルをセットしたダミー体の縦断側面図である。
【図4】図3に示したダミー体の横断面図である。
【図5】(A)は第1のラベル保持体本体の平面図、(B)は外側の背面部材の横断面図である。
【図6】第1及び第2のラベル保持体本体の背面図である。
【図7】ラベル保持体の組み合わせの説明図である。
【図8】高さの高い商品表示ラベルをセットしたダミー体の正面図を示し、左半分を縦断面図としている。
【図9】アタッチメントの斜視図である。
【図10】アタッチメントのセット状態を示すダミー体の正面図を示し、左半分を縦断面図としている。
【図11】別の実施の形態によるスライド手段を備えたダミー体の縦断側面図である。
【図12】図11に示したラベル保持体とアタッチメントとの分解斜視図である。
【図13】図11に示したダミー体の横断面図である。
【図14】別の実施の形態によるアタッチメントの斜視図である。
【図15】図14に示したアタッチメントの装着手段を示す横断面図である。
【図16】別の実施の形態によるアタッチメントの装着手段を示す斜視図である。
【図17】更に別の実施の形態によるアタッチメントの装着手段を示す斜視図である。
【符号の説明】
4…展示台、6…商品表示ラベル、7…ラベル保持体、24…下蓋部材、21…第1のラベル保持体本体、22第2のラベル保持体本体、25…内側の背面部材、32…上蓋部材、33…外側の背面部材、41…スライド手段、61…アタッチメント、62…拡がり防止部材。
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ジュースやコーヒー、ビールなどの飲料の自動販売機に設置される所謂ダミー体、具体的には、商品表示ラベルとこのラベルの保持体とからなるダミー体のラベル保持体に装備されるアタッチメントに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記の自動販売機は、屋外に設置されるのが殆どであって、自動販売機に展示されたダミー体は、直接的に日光に晒されて紫外線を浴び易い状況にあり、このことから、商品表示ラベルとして、変色性および褪色性の低い印刷が施されたものを採用してはいるものの、印刷模様や表示が短期間で変色または褪色することを避け難いのが現状である。
【0003】
そこで、従来よりメンテナンス要員などが定期的に自動販売機の設置場所を巡回して、印刷模様や表示が変色または褪色した商品表示ラベルを交換するようにしている。
【0004】
また、自動販売機に新商品を入れたり、企画変更で他商品と入れ替えたりする際にも、商品表示ラベルをそれぞれの現場で取り換える作業が必要になる。
【0005】
ところが、従来のラベル保持体では、商品表示ラベルの交換が非常に面倒で、手間がかゝる点で問題があった。
【0006】
一方で、自動販売機で販売される飲物は、その種類がコーヒーやジュース、ビール、お茶など多様化しており、その容量も、200mL、220mL、250mL、280mL、350mL、500mLなど、多岐にわたっている。
【0007】
ここで、200mLや220mL、250mLなどの小径サイズの商品は、主としてコーヒーやジュースなどを対象としており、その直径は殆ど同じで55mm程度である。また、280mLや350mL、500mLなどの大径サイズの商品は、主としてビール、お茶などを対象としており、その直径は殆ど同じで65mm程度である。
【0008】
即ち、直径では大小二種類のタイプのものが主流であり、容量的には、上記したように、200mL、220mL、250mL、280mL、350mL、500mLのものがあり、従って、容量の異なる商品の入れ替えに対処するためには、メンテナンス要員は、大小二種類のタイプ用と容量とに合わせて、直径と高さの異なる数種類のラベル保持体と商品表示ラベルとを用意しておく必要があった。
【0009】
これらの不都合を解消するために、高さ調節を可能とした商品表示ラベルの保持体が開発されるようになり、これが広く用いられるようになっている。
【0010】
この商品表示ラベルの保持体として、図2〜図7に示すものがある。このラベル保持体7の詳細については、後述する実施の形態を参照するものとするが、概略は、商品表示ラベル6の下縁部6aを保持する下蓋部材24の背面部に上向き背面部材25を連設してなる第1のラベル保持体本体21と、商品表示ラベル6の上縁部6bを保持する上蓋部材32の背面部に下向き背面部材33を連設してなる第2のラベル保持体本体22とを連結してなる。
【0011】
具体的には、上向き背面部材25または下向き背面部材33のいずれか一方を、商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cの外拡がりを防止する外側の背面部材(この例では下向き背面部材33)とし、他方を外側の背面部材33の内面に当接または近接する内側の背面部材25として、この内外の背面部材25,33をスライド手段41を介して互いに上下方向にスライド可能に連結することで、第1のラベル保持体本体21に対して第2のラベル保持体本体22が高さ位置調節可能に構成されているのである。
【0012】
上記の構成によるラベル保持体7によれば、第2のラベル保持体本体22をやゝ持ち上げることで、商品表示ラベル6を簡易に取り外すことができる。
【0013】
そして、別に用意した商品表示ラベル6を円弧状に曲げて、それの左右の縁部6c,6cを内外の背面部材25,33間に差し込み、その下縁部6aを下蓋部材24に保持させる一方、この商品表示ラベル6の上縁部6bを上蓋部材32に保持させるように、第2のラベル保持体本体22を押し下げることで、商品表示ラベル6の交換を簡易に行うことができる。
【0014】
一方、容量が200mLや220mL、250mLの小サイズの商品や、容量が280mL、350mL、500mLの大サイズの商品については、これらの直径が殆ど同じの二種類であることから、容量に合わせて高さの異なる数種類の商品表示ラベル6だけを、大小二種類のタイプに合わせて用意しておけば、別途、種類の異なるラベル保持体を用意することなく、上記の手順によって、直径と容量の異なる商品の入れ替え等にも容易に対処することができるのである。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、図8に示すように、この高さ調節が可能なラベル保持体7に、容量の大きな商品用のラベル6をセットした際に、左右の縁部6c,6cの一部のラベル部分6dが、ごく僅かではあるが中膨らみの状態に変形することが見られたのであり、これではダミー体2の見栄えがやゝ悪くなることから、消費者の購入意欲が低下することが懸念されたのである。
【0016】
この原因について追求したところ、次なることが判明したのである。即ち、容量の異なる大サイズの各種の商品について考察したところ、容量が280mLの商品については、その高さ寸法が約95mmであり、容量が350mLの商品については、その高さ寸法が約120mmであり、容量が500mLの商品については、その高さ寸法が約165mmであった。
【0017】
一方、容量が280mLの商品を対象にして、内外の背面部材25,33の高さ寸法を最大限に設定するように、高さ調節可能なラベル保持体7を構成した場合、これの内外の背面部材25,33の重なり代は、設計上で90mm程度となり、このラベル保持体7に350mL用の商品表示ラベル6をセットした場合の内外の背面部材25,33の重なり代は、90−(120−95)=65mmであり、500mL用の商品表示ラベル6をセットした場合の内外の背面部材25,33の重なり代は、90−(165−95)=20mmとなるのであった。
【0018】
ここで、商品表示ラベル6は、その左右の縁部6c,6cが外側の背面部材33によって外拡がりが防止されるのであるが、この外側の背面部材33からの商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cの外れ代は、容量の大きな従って高さの高い商品用のラベル6になるほど、その外れ代が大きくなるのであり、具体的には、280mL用の商品表示ラベル6をセットした場合を基準にしてみると、350mL用の商品表示ラベル6をセットした場合は、外れ代が25mm増え、容量の大きな500mL用の商品表示ラベル6をセットした場合は、外れ代が約70mm増えるのであった。
【0019】
一方、商品表示ラベル6には、これが元のフラットな姿勢に戻ろうとする弾性的な復元力が潜在しており、この弾性的な復元力と上記の外れ代の増大とが関係して、特に容量の大きな500mL用の商品表示ラベル6について、これの外側の背面部材33から外れるラベル部分6dの一部が、中膨らみの状態に変形することが判明したのである。
【0020】
本考案は、かゝる実情に鑑みて成されたものであって、その目的は、外側の背面部材から外れるラベル部分の中膨らみが効果的に防止されるラベル保持体用のアタッチメントを提供する点にある。
【0021】
【課題を解決するための手段】 即ち、本考案によるアタッチメントは、上記の高さ調節が可能に構成されたラベル保持体を装備対象としたもので、このアタッチメントを、商品表示ラベルの左右の縁部の外拡がりを防止する部材から構成し、かつ、この拡がり防止部材を、外側の背面部材から外れる部位に対応させて、内外少なくとも一方の背面部材に対して取り外し並びに装着可能としてなる点に特徴がある(請求項1)。
【0022】
ラベル保持体に備えるスライド手段を、内外一方の背面部材に設けられる上下方向のガイド部材と、内外他方の背面部材に設けられて、ガイド部材に対して上下方向にスライド可能に嵌合されるスライド部材とから構成する場合は、拡がり防止部材を、内側の背面部材に設けられるガイド部材またはスライド部材に対して取り外し可能に装着すればよいのである(請求項2)。
【0023】
この装着手段に限らず、例えば内外少なくとも一方の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係止孔を形成し、この係止孔に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体を拡がり防止部材に連設する装着手段をとることができる(請求項3)。
【0024】
また、拡がり防止部材に、背面部材の面部に直交する方向の係止孔を形成し、この係止孔に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体を外側の背面部材に連設する装着手段をとることもでき(請求項4)、この際、内側の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係止孔を形成し、この係止孔に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体を拡がり防止部材に連設する装着手段を複合させてもよいのである(請求項5)。
【0025】
更には、内外少なくとも一方の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係入孔と、この係入孔よりも小径で且つ係入孔の下方に連なる係止孔部とを形成し、拡がり防止部材に、係止孔部への係止部材と、この係止部材に連設されて係入孔への挿通が可能で、かつ、係止孔部からの係止部材の抜け止めを図る抜け止め部材とを連設する装着手段をとってもよいのである(請求項6)。
【0026】
また、拡がり防止部材に、背面部材の面部に直交する方向の係入孔と、この係入孔よりも小径で且つ係入孔の上方に連なる係止孔部とを形成し、外側の背面部材に、係止孔部への係止部材と、この係止部材に連設されて係入孔への挿通が可能で、かつ、係止孔部からの係止部材の抜け止めを図る抜け止め部材とを連設する装着手段をとることもでき(請求項7)、この際、内側の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係入孔と、この係入孔よりも小径で且つ係入孔の下方に連なる係止孔部とを形成し、拡がり防止部材に、係止孔部への係止部材と、この係止部材に連設されて係入孔への挿通が可能で、かつ、係止孔部からの係止部材の抜け止めを図る抜け止め部材とを連設する装着手段を複合させてもよいのである(請求項8)。
【0027】
上記の構成によれば、容量の大きな従って高さの高い商品用のラベルをセットする際に、外側の背面部材から外れるラベル部分に対応させる状態で、アタッチメントをラベル保持体に保持させて、このアタッチメントの拡がり防止部材と内側の背面部材との間に、商品表示ラベルの左右の縁部を差し込むことで、外側の背面部材から外れるラベル部分の一部の中膨らみが効果的に防止されのであり、従って、ダミー体の見栄えが良化することから、消費者の購入意欲の低下を懸念せずに済むようになる。
【0028】
容量が小さな従って高さの低い商品用のラベルをセットする際には、拡がり防止部材であるアタッチメントが不要であることから、これをラベル保持体から取り外して、次に容量の大きな商品用のラベルをセットすることに備えて、このアタッチメントを保管しておけばよいのである。
【0029】
【考案の実施の形態】 以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は飲料の自動販売機を示し、この自動販売機は、その前面に商品補充用の扉1を開閉可能に備えている。
【0030】
そして、この扉1の上部には、複数のダミー体2を展示するための展示部3が例えば上下二段に形成されており、各展示部3の台座4には、図1に一部を取り出して拡大図示するように、複数のダミー体2を装着するための開口部5が形成されている。
【0031】
上記のダミー体2は、図2及び図3に示すように、飲料商品の内容を表示する商品表示ラベル(例えば光透過性の合成樹脂製であって、以下、必要に応じて単にラベルという。)6と、これを保持するラベル保持体7とからなり、このダミー体2を支持する台座4の内部には、例えば蛍光灯による照明灯8が配置されていて、台座4のダミー体装着孔部を通してダミー体2の商品表示ラベル6がライトアップされるようになっている。
【0032】
図1に戻って、扉1の各展示部3の下部には、各ダミー体2に関連付けて商品選択用押しボタン9が配置されており、更に、展示部3の下方には、紙幣投入口10と硬貨投入口11と釣り銭口12及び釣り銭返却用操作レバー13が設けられ、下方には商品取り出し口14が設けられている。
【0033】
上記のラベル保持体7は、図2〜図7に示すように、展示部3の台座4に装着される第1のラベル保持体本体21と、この第1のラベル保持体本体21に対して上下方向に高さ位置調節可能に装着される第2のラベル保持体本体22とからなり、それぞれが例えば合成樹脂材によって成形されている。
【0034】
具体的には、第1のラベル保持体本体21は、商品表示ラベル6の下縁部6aの保持部23を備えた下蓋部材24の背面部に、半周よりやゝ小さい範囲で上側に向けて背面部材25を連設してなり、かつ、下蓋部材24の下面部には、台座4の開口部5に上方から嵌め込まれる筒状部材26と、開口部5のまわりに形成された係合凹部5aに係合するフック部材27とが設けられていて、筒状部材26を開口部5に嵌め込んで、下蓋部材24を回転させ、フック部材27を係合凹部5aの縁部に係止させることで、第1のラベル保持体本体21が抜け出し不能の状態で台座4に装着されるようになっている。
【0035】
上記の下蓋部材24は、平面視が円形の板状部材28の周縁部に、環状の第1側壁29と、これと適宜の間隔をおいて上向き背面部材25に連なる第2側壁30とを立設してなり、この第1及び第2の側壁29,30によってラベル下縁部6aの保持部23が形成されているのである。
【0036】
一方、第2のラベル保持体本体22は、商品表示ラベル6の上縁部6bの保持部31を備えた上蓋部材32の背面部に、半周よりやゝ小さい範囲で下側に向けて、かつ、上記の上向き背面部材25に相対峙させる状態で背面部材33を連設してなる。
【0037】
そして、上蓋部材32は、下蓋部材24の板状部材28とほゞ同径の板状部材34の周縁部に、下向き背面部材33に連ねる状態で側壁部35を垂下連設すると共に、板状部材34の中央部に環状のリブ36を垂下連設し、更に、このリブ36と側壁部35との間の前面側(背面部材33とは反対側)に、ガイドリブ37を放射状に設けてなり、かつ、ガイドリブ37は、その下縁部が側壁部35側ほど低くなるように形成されていて、このガイドリブ37と側壁部35とによってラベル上縁部6bの保持部31が形成されているのである。
【0038】
尚、この実施の形態では、下蓋部材24に連設の上向き背面部材25が、上蓋部材32の下向き背面部材33の内側に位置することから、以下、これを内側の背面部材25といい、下向き背面部材33が上向き背面部材25の外面部に相対峙することから、以下、これを外側の背面部材33というものとする。
【0039】
図4に示すように、内外の背面部材25,33をスライド手段41を介して互いに上下方向にスライド可能に連結して、第1のラベル保持体本体21に対して第2のラベル保持体本体22の高さ位置を調節可能に構成している。
【0040】
具体的には、内側の背面部材25の幅方向の中央部分の外面側に、適宜の幅および長さを有するガイド部材42を上下方向に向けて形成する一方、このガイド部材42に対して上下方向にスライド可能に嵌合されるスライド部材43を、外側の背面部材33の幅方向の中央部分の内面側に備えてなる。
【0041】
ガイド部材42は、内側の背面部材25の中央面部をフラット面部25aに形成して、このフラット面部25aの外面側に幅狭部分44,44を連設すると共に、この幅狭部分44,44の外側に幅広部分45を連設してなり、横断面形状がほゞ凸状を成すように構成されている。
【0042】
一方、スライド部材43は、ガイド部材42のフラット面部25aと幅広部分45との間に係入する板状部材46,46を、外側の背面部材33の内側に連設してなるもので、この板状部材46,46と外側の背面部材33の中央部分33aとによって、ガイド部材42の幅広部分45の係入凹部47,47を形成しており、横断面形状がほゞ凹状を成すように形成されている。
【0043】
尚、外側の背面部材33の中央部分33aには、上下方向のガイド溝48が形成されており、このガイド溝48の下端部には、長円状の導入口49がガイド溝48に連ねて形成されている。更に、外側の背面部材33の外面部には、ガイド溝48を挟んでその両側に、2本のリブ状突部50,50が膨出されている。
【0044】
一方、ガイド部材42の外面部の上部側には、上記のガイド溝48に係入可能な係入部材51が連設され、この係入部材51の先端部には、長円状の導入口49への挿通が可能で、かつ、ガイド溝48からの抜け出しが不能な抜け止め部材52が連設されている。
【0045】
この抜け止め部材52は、内側の背面部材25のガイド部材42に、外側の背面部材33のスライド部材43を嵌合させた状態で、上記の2本のリブ状突部50,50に同時に線接触するように設けられている。
【0046】
ラベル保持体7の組み立てに際して、先ずは図7に示すように、抜け止め部材52と長円状の導入口49とを位置合わせして、第2のラベル保持体本体22を第1のラベル保持体本体21側に近づけ、長円状の導入口49に抜け止め部材52を挿通させるのである。
【0047】
そして、第2のラベル保持体本体22を下方に移動させて、内側の背面部材25に連設の係入部材51を、外側の背面部材33のガイド溝48に差し込むのであり、これによってラベル保持体7の組み立てを完了するのである。
【0048】
上記のように組み立てられた状態のラベル保持体7では、図4に示すように、第2のラベル保持体本体22が下方にずり下がらない程度に、ガイド部材42とスライド部材43とが面接触した状態となり、更には、抜け止め部材52が2本のリブ状突部50,50に線接触した状態となる。
【0049】
従って、第1のラベル保持体本体21を抜け出し不能の状態で台座4に装着させた状態で、第2のラベル保持体本体22に軽く力を加えるだけで、この第2のラベル保持体本体22を第1のラベル保持体本体21に対して任意の高さ位置に調節することができるのである。
【0050】
このラベル保持体7に商品表示ラベル6を取り付けるには、先ずは、ラベル保持体7の高さが商品表示ラベル6の高さ寸法よりもやゝ高くなるように、第2のラベル保持体本体22を持ち上げるのである。
【0051】
そして、図2に示すように、商品表示ラベル6を円弧状に曲げて、この商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cを内外の背面部材25,33間に差し込み、かつ、商品表示ラベル6の下縁部6aを下蓋部材24のラベル保持部23内に挿入し、次いで、商品表示ラベル6の上縁部6bを上蓋部材32のラベル保持部31に挿入させるように、第2のラベル保持体本体22を押し下げることで、商品表示ラベル6のセットを完了するのである。
【0052】
この際、図3を参照して明らかなように、外側の背面部材33の左右の端部を内側の背面部材25の左右の端部よりもやゝ控えさせているので、商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cを、内外の背面部材25,33間に容易に差し込むことができるのである。
【0053】
上記のラベル保持体7の高さ調節は、280mLや350mL、500mLなど、商品の容量に対応させて行われるのであり、例えば内側の背面部材25に備えた係入部材51をガイド溝48の上端に当接させるまで、第2のラベル保持体本体22を押し下げた場合は、ラベル保持体7の高さは最小となり、上記のガイド溝48に連ねて形成した導入口49に係入部材51を位置させるまで、第2のラベル保持体本体22を持ち上げた場合は、ラベル保持体7の高さは最大となる。
【0054】
上記の構成からなるラベル保持体7では、第1及び第2のラベル保持体本体21,22が分離自在に結合され、従って、組立および分解などを容易に行うことができる上に、第1及び第2のラベル保持体本体21,22を組み合わせた状態で、これらを相互に移動させるだけで、ラベル保持体7の高さ調節を行うことができるのであって、これによって種々の高さのラベル6のセットに対処することができるのであり、また、商品表示ラベル6の交換も容易に行うことができるのである。
【0055】
ここで、商品表示ラベル6は、下縁部6aが下蓋部材24の保持部23に挿入され、上縁部6bが上蓋部材32の保持部31に挿入され、かつ、左右の縁部6c,6cが差し込まれて、この左右の縁部6c,6cの外拡がりが外側の背面部材33によって防止されるのであるが、図8に示すように、容量の大きな従って高さの高い商品用のラベル6をラベル保持体7にセットした場合、この図8に示して記述したように、商品表示ラベル6のうち、外側の背面部材33から外れるラベル部分6dの一部が、ごく僅かではあるが中膨らみの状態に変形することがある。
【0056】
このことから本考案では、図9に示すように、左右の縁部6c,6cの外拡がりを防止するために、外側の背面部材33とは別体のアタッチメント61を、ラベル保持体7に対して取り外し可能に備えるようにしている。
【0057】
具体的には、このアタッチメント61は、上下方向の幅寸法が幅狭であって、その断面形状が外側の背面部材33の断面形状とほゞ同じものであり、即ち、商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cの外拡がりを防止する部材62の内側に、フラット面部25aと幅広部分45との間に係入する板状部材63,63を形成してなるもので、ガイド部材42に対して上下方向にスライド可能に装着されるようになっている。
【0058】
上記の構成によれば、容量の大きな従って高さの高い商品用のラベル6をセットする際に、第1のラベル保持体本体21から第2のラベル保持体本体22を取り外して、拡がり防止部材62を備えたアタッチメント61を、内側の背面部材25のガイド部材42に装着し、かつ、第2のラベル保持体本体22をセットし直して、商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cを、内外の背面部材25,33間に差し込む一方、外側の背面部材33から外れるラベル部分については、これをアタッチメント61の拡がり防止部材62と内側の背面部材25との間に差し込むことで、外側の背面部材33から外れるラベル部分6dの一部の中膨らみが確実に防止されるようになる(図10を参照)。
【0059】
容量が小さな従って高さの低い商品用のラベル6をセットする際には、拡がり防止部材62を備えたアタッチメント61が不要であることから、これを内側の背面部材25から取り外して、次に容量の大きな商品用のラベル6をセットすることに備えて、このアタッチメント61を保管しておくのである。
【0060】
上記の実施の形態では、第1のラベル保持体本体21の上向き背面部材25を内側の背面部材とし、第2のラベル保持体本体22の下向き背面部材33を外側の背面部材33としているが、上向き背面部材25を外側の背面部材とし、下向き背面部材33を内側の背面部材としてもよいのであり、この際、アタッチメント61を、上向き背面部材25から外れる部位に対応させて、内外少なくとも一方の背面部材25,33に対して取り外し並びに装着するように構成するのである。
【0061】
また、ガイド溝48とこれに連なる導入口49を内側の背面部材25に形成する一方、これらに係入する部材42を外側の背面部材33に設ける構成としてもよいのであり、更に、スライド手段41として、これのガイド部材42を外側の背面部材33に、かつ、スライド部材43を内側の背面部材25に設ける構成としてもよいのであり、スライド手段41は、上記の構成に限られるものではなく、例えば図11〜図13に示す構成のスライド手段41などを採用することができるのである。
【0062】
このスライド手段41においては、内側の背面部材25のフラットな面部25aの外側に、幅狭部分44,44と幅広部分45とによるガイド部材42を形成する一方、外側の背面部材33については、これの中央部分をフラットな面部33aに形成して、このフラット面部33aの内側に、板状部材46,46によるスライド部材43を連設している。
【0063】
そして、外側の背面部材33の板状部材46,46間に、上下方向のガイド溝65を形成すると共に、このガイド溝65に連ねる状態で、上下方向に適宜の間隔を隔てて複数個の係止凹部(この実施の形態では3個)66を形成しているのである。
【0064】
一方、内側の背面部材25の上部側に、この背面部材25の面部に直交する方向に撓み変形可能な舌片67を連設すると共に、この舌片67に、上記の係止凹部66に対して弾性的に係止する係止部68と、上記のガイド溝65の下端部に係止する抜け止め片69とを形成している。
【0065】
上記の構成によるスライド手段41を備えたラベル保持体7の組み立てに際しては、舌片67に連設した抜け止め片69の傾斜面部を、外側の背面部材33の下端部に押し当てて、これによって舌片67を弾性的に撓ませつつ、この舌片67とこれに続いてガイド部材42を、外側の背面部材33のスライド部材43に差し込み、かつ、抜け止め片69をガイド溝65に係入させることで達成されるのである。
【0066】
そして、舌片67に連設の係止部68を、外側の背面部材33に形成した複数個の係止凹部66に、選択的に且つ弾性的に係入させることで、第1のラベル保持体本体21に対する第2のラベル保持体本体22の高さ位置が固定的に保持されるのである。
【0067】
このスライド手段41のガイド部材42に装着されるアタッチメント61は、上下方向の幅寸法が幅狭であって、その断面形状が外側の背面部材33の断面形状と同じものであり、即ち、商品表示ラベル6の左右の縁部6c,6cの外拡がりを防止する部材62の内側に、フラット面部25aと幅広部分45との間に係入する板状部材63,63を形成してなるもので、ガイド部材42に対して上下方向にスライド可能に装着されるようになっている。
【0068】
このアタッチメント61による拡がり防止部材62は、機能的には図9に示したアタッチメント61と同じく、外側の背面部材33から外れるラベル部分6dの一部の中膨らみを確実に防止する。
【0069】
上記の各種の実施の形態では、アタッチメント61の上下の幅を狭くして、このアタッチメント61をガイド部材42に対して上下方向にスライド可能に構成しているが、アタッチメント61を取り外し可能な状態で、上下の背面部材25,33の少なくとも一方に固定的に備えるようにしてもよいのである。
【0070】
即ち、図14及び図15に示すように、内側の背面部材(外側の背面部材33であってもよく、両者であってもよい。)25の中央部に、この背面部材25の面部に直交する方向の係止孔71を形成する一方、この係止孔71に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体(例えば弾性的に撓み変形が可能な一対のピンaと、このピンaの先端に連設の抜け止め突起bとからなる。)72を、アタッチメント61の拡がり防止部材62に連設する装着手段をとってもよいのである。
【0071】
この構成とは逆に、アタッチメント61の拡がり防止部材62に、背面部材の面部に直交する方向の係止孔71を形成する一方、この係止孔71に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体72を外側の背面部材33に連設する装着手段をとってもよいのである。
【0072】
更には、図16に示すように、内外の背面部材25,33に、これの面部に直交する方向の係入孔(図示を省略)を同芯状に形成する一方、この係止孔71に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体(図15を参照)72を、アタッチメント61に立ち上げの連設部材73に設ける構成としてもよいのであり、この際、アタッチメント61を使用しない場合に、仮想線で示すように、アタッチメント61の天地を逆にして、アタッチメント61を係入孔に係止保持させる保管の形態をとることができる。
【0073】
また、図17に示すように、アタッチメント61に立ち上げ部材73を連設して、この面部に係合孔74と、この係合孔74の中央部で上下に連なる係止溝75,75を形成する一方、外側の背面部材33に、係止溝75に係合可能な部材76を連設し、更に、この係合部材76の端部に抜け止め部材77を連設する装着手段をとってもよいのであり、かゝる構成においても、アタッチメント61を使用しない場合に、仮想線で示すように、アタッチメント61の天地ならびに表裏を逆にして、アタッチメント61を係合部材76に係止保持させる保管の形態をとることができる。
【0074】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、容量の大きな従って高さの高い商品用のラベルを高さ調節を可能としたラベル保持体にセットした際の、外側の背面部材から外れるラベル部分の中膨らみが効果的に防止されるラベル保持体用のアタッチメントが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部を取り出して拡大図示した自動販売機の斜視図である。
【図2】商品表示ラベルとラベル保持体とからなるダミー体の分解斜視図である。
【図3】高さの低い商品表示ラベルをセットしたダミー体の縦断側面図である。
【図4】図3に示したダミー体の横断面図である。
【図5】(A)は第1のラベル保持体本体の平面図、(B)は外側の背面部材の横断面図である。
【図6】第1及び第2のラベル保持体本体の背面図である。
【図7】ラベル保持体の組み合わせの説明図である。
【図8】高さの高い商品表示ラベルをセットしたダミー体の正面図を示し、左半分を縦断面図としている。
【図9】アタッチメントの斜視図である。
【図10】アタッチメントのセット状態を示すダミー体の正面図を示し、左半分を縦断面図としている。
【図11】別の実施の形態によるスライド手段を備えたダミー体の縦断側面図である。
【図12】図11に示したラベル保持体とアタッチメントとの分解斜視図である。
【図13】図11に示したダミー体の横断面図である。
【図14】別の実施の形態によるアタッチメントの斜視図である。
【図15】図14に示したアタッチメントの装着手段を示す横断面図である。
【図16】別の実施の形態によるアタッチメントの装着手段を示す斜視図である。
【図17】更に別の実施の形態によるアタッチメントの装着手段を示す斜視図である。
【符号の説明】
4…展示台、6…商品表示ラベル、7…ラベル保持体、24…下蓋部材、21…第1のラベル保持体本体、22第2のラベル保持体本体、25…内側の背面部材、32…上蓋部材、33…外側の背面部材、41…スライド手段、61…アタッチメント、62…拡がり防止部材。
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 自動販売機の展示台に固定される商品表示ラベルの保持体に装備されるアタッチメントであって、商品表示ラベルの保持体が、商品表示ラベルの下縁部を保持する下蓋部材の背面部に上向き背面部材を連設してなる第1のラベル保持体本体と、商品表示ラベルの上縁部を保持する上蓋部材の背面部に下向き背面部材を連設してなる第2のラベル保持体本体とからなり、かつ、上向き背面部材または下向き背面部材のいずれか一方を、商品表示ラベルの左右の縁部の外拡がりを防止する外側の背面部材とし、他方を外側の背面部材の内面に当接または近接する内側の背面部材とし、この内外の背面部材をスライド手段を介して互いに上下方向にスライド可能に連結して、第2のラベル保持体本体の高さ位置を調節可能にする一方、この商品表示ラベルの保持体に装備されるアタッチメントを、商品表示ラベルの左右の縁部の外拡がりを防止する部材から構成し、かつ、この拡がり防止部材を、外側の背面部材から外れる部位に対応させて、内外少なくとも一方の背面部材に対して取り外し並びに装着可能としてなることを特徴とする商品表示ラベルの保持体に装備されるアタッチメント。
【請求項2】 上記のスライド手段が、内外一方の背面部材に設けられる上下方向のガイド部材と、内外他方の背面部材に設けられて、ガイド部材に対して上下方向にスライド可能に嵌合されるスライド部材とからなり、かつ、上記の拡がり防止部材を、内側の背面部材に設けられるガイド部材またはスライド部材に対して取り外し並びに装着可能としてなる請求項1に記載されたアタッチメント。
【請求項3】 内外少なくとも一方の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係止孔を形成し、この係止孔に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体を拡がり防止部材に連設してなる請求項1に記載されたアタッチメント。
【請求項4】 拡がり防止部材に、背面部材の面部に直交する方向の係止孔を形成し、この係止孔に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体を外側の背面部材に連設してなる請求項1に記載されたアタッチメント。
【請求項5】 内側の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係止孔を形成し、この係止孔に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体を拡がり防止部材に連設してなる請求項4に記載されたアタッチメント。
【請求項6】 内外少なくとも一方の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係入孔と、この係入孔よりも小径で且つ係入孔の下方に連なる係止孔部とを形成し、拡がり防止部材に、係止孔部への係止部材と、この係止部材に連設されて係入孔への挿通が可能で、かつ、係止孔部からの係止部材の抜け止めを図る抜け止め部材とを連設してなる請求項1に記載されたアタッチメント。
【請求項7】 拡がり防止部材に、背面部材の面部に直交する方向の係入孔と、この係入孔よりも小径で且つ係入孔の上方に連なる係止孔部とを形成し、外側の背面部材に、係止孔部への係止部材と、この係止部材に連設されて係入孔への挿通が可能で、かつ、係止孔部からの係止部材の抜け止めを図る抜け止め部材とを連設してなる請求項1に記載されたアタッチメント。
【請求項8】 内側の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係入孔と、この係入孔よりも小径で且つ係入孔の下方に連なる係止孔部とを形成し、拡がり防止部材に、係止孔部への係止部材と、この係止部材に連設されて係入孔への挿通が可能で、かつ、係止孔部からの係止部材の抜け止めを図る抜け止め部材とを連設してなる請求項7に記載されたアタッチメント。
【請求項1】 自動販売機の展示台に固定される商品表示ラベルの保持体に装備されるアタッチメントであって、商品表示ラベルの保持体が、商品表示ラベルの下縁部を保持する下蓋部材の背面部に上向き背面部材を連設してなる第1のラベル保持体本体と、商品表示ラベルの上縁部を保持する上蓋部材の背面部に下向き背面部材を連設してなる第2のラベル保持体本体とからなり、かつ、上向き背面部材または下向き背面部材のいずれか一方を、商品表示ラベルの左右の縁部の外拡がりを防止する外側の背面部材とし、他方を外側の背面部材の内面に当接または近接する内側の背面部材とし、この内外の背面部材をスライド手段を介して互いに上下方向にスライド可能に連結して、第2のラベル保持体本体の高さ位置を調節可能にする一方、この商品表示ラベルの保持体に装備されるアタッチメントを、商品表示ラベルの左右の縁部の外拡がりを防止する部材から構成し、かつ、この拡がり防止部材を、外側の背面部材から外れる部位に対応させて、内外少なくとも一方の背面部材に対して取り外し並びに装着可能としてなることを特徴とする商品表示ラベルの保持体に装備されるアタッチメント。
【請求項2】 上記のスライド手段が、内外一方の背面部材に設けられる上下方向のガイド部材と、内外他方の背面部材に設けられて、ガイド部材に対して上下方向にスライド可能に嵌合されるスライド部材とからなり、かつ、上記の拡がり防止部材を、内側の背面部材に設けられるガイド部材またはスライド部材に対して取り外し並びに装着可能としてなる請求項1に記載されたアタッチメント。
【請求項3】 内外少なくとも一方の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係止孔を形成し、この係止孔に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体を拡がり防止部材に連設してなる請求項1に記載されたアタッチメント。
【請求項4】 拡がり防止部材に、背面部材の面部に直交する方向の係止孔を形成し、この係止孔に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体を外側の背面部材に連設してなる請求項1に記載されたアタッチメント。
【請求項5】 内側の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係止孔を形成し、この係止孔に弾性変形を伴って抜け出し防止の状態で係入する係止体を拡がり防止部材に連設してなる請求項4に記載されたアタッチメント。
【請求項6】 内外少なくとも一方の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係入孔と、この係入孔よりも小径で且つ係入孔の下方に連なる係止孔部とを形成し、拡がり防止部材に、係止孔部への係止部材と、この係止部材に連設されて係入孔への挿通が可能で、かつ、係止孔部からの係止部材の抜け止めを図る抜け止め部材とを連設してなる請求項1に記載されたアタッチメント。
【請求項7】 拡がり防止部材に、背面部材の面部に直交する方向の係入孔と、この係入孔よりも小径で且つ係入孔の上方に連なる係止孔部とを形成し、外側の背面部材に、係止孔部への係止部材と、この係止部材に連設されて係入孔への挿通が可能で、かつ、係止孔部からの係止部材の抜け止めを図る抜け止め部材とを連設してなる請求項1に記載されたアタッチメント。
【請求項8】 内側の背面部材に、この背面部材の面部に直交する方向の係入孔と、この係入孔よりも小径で且つ係入孔の下方に連なる係止孔部とを形成し、拡がり防止部材に、係止孔部への係止部材と、この係止部材に連設されて係入孔への挿通が可能で、かつ、係止孔部からの係止部材の抜け止めを図る抜け止め部材とを連設してなる請求項7に記載されたアタッチメント。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図9】
【図13】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図14】
【図15】
【図12】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図9】
【図13】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図14】
【図15】
【図12】
【図16】
【図17】
【登録番号】実用新案登録第3088946号(U3088946)
【登録日】平成14年7月17日(2002.7.17)
【発行日】平成14年10月4日(2002.10.4)
【考案の名称】商品表示ラベルの保持体に装備されるアタッチメント
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願2002−1746(U2002−1746)
【出願日】平成14年3月29日(2002.3.29)
【出願人】(595014491)株式会社エヌアンドエス (4)
【登録日】平成14年7月17日(2002.7.17)
【発行日】平成14年10月4日(2002.10.4)
【考案の名称】商品表示ラベルの保持体に装備されるアタッチメント
【国際特許分類】
【出願番号】実願2002−1746(U2002−1746)
【出願日】平成14年3月29日(2002.3.29)
【出願人】(595014491)株式会社エヌアンドエス (4)
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