説明

回転式ウォーキングビーム搬送装置

【課題】ウォーキングビームがパイプを受け渡しするときのパイプの転がり・滑り落ちを抜本的に最小限にすることができ、もってパイプの管端の位置ずれを防止できる回転式ウォーキングビーム搬送装置を提供する。
【解決手段】回転式ウォーキングビーム搬送装置は、ウォーキングビーム8によりパイプ受け台7,9から、加工機5,6の芯に合わせて昇降可能な昇降式V台12,13まで、パイプの長手方向と直交する方向にパイプを搬送する。ウォーキングビーム8は、水平線に対して平行を保ったまま円運動するビーム15と、パイプが載せられるV字谷を有すると共にビームに設けられるV台16aと、V台16aをビーム15に対してパイプの長手方向と直交する方向に移動させるシフト機構31と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプを長手方向と直交する方向に円運動で搬送する回転式ウォーキングビーム搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パイプ製造工場では、パイプを出荷する前に需要家のニーズに合わせてパイプの管端の面をとったり、ねじを切ったりする作業が行われる。パイプの面取り機やねじ切り機は総称してパイプの加工機と呼ばれる。パイプの管端を加工するにあたっては、パイプを回転させるタイプの加工機と、工具が取り付けられるヘッドを回転させるタイプの二種類の加工機がある。ヘッドを回転させるタイプの加工機は、高速でヘッドを回転させて加工時間を短くすることができるので、加工機の主流になりつつある。
【0003】
異径のパイプを一つの加工機で加工することから、ヘッドを回転させるタイプの加工機では、パイプの芯と加工機の芯とを合わせる必要がある。加工機の剛性確保の観点から、通常加工機の芯を一定とし、加工機の前に配置される昇降式V台の高さを変更することで対応している。
【0004】
昇降式V台には、搬送装置によって固定側のパイプ受け台からパイプが搬送される。パイプの搬送には、搬送サイクルタイムを短縮できる回転式のウォーキングビームが多用されている。回転式のウォーキングビームは、固定側のパイプ受け台からパイプを受け取り、パイプの長手方向と直交する方向に円運動でパイプを搬送し、到達点にある昇降式V台にパイプを渡す(例えば特許文献1参照)。
【0005】
しかし、従来の回転式のウォーキングビームにあっては、パイプの受け渡しをする際にパイプの管端位置が位置ずれを生ずる(パイプがその長手方向に位置ずれを生ずる)という問題があった。加工機は、位置ずれ量も見越してエアーカット量(エアーカット量については後述する)を決定するため、位置ずれ量が大きくなると加工時間にロスが生ずる。
【0006】
パイプの長手方向の位置ずれを防止するために、従来はパイプの受け渡し時の衝撃を低減する対策が採られていた。すなわち、受け渡し時にウォーキングビームの回転速度を落とす制御を組み入れたり、昇降式V台にゴム等の緩衝材を貼り付けたりしていた。衝撃を低減するこれらの対策でも、たしかにパイプの管端位置の位置ずれ量を低減することができる。しかし、よりサイクルタイムを短くするためにウォーキングビームを高速で動かすような場合、これらの対策では充分であるとはいえず、やはりパイプの管端位置の位置ずれが生ずるおそれがある。
【特許文献1】特開平7−101524号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図7は、ウォーキングビームから昇降式V台への受け渡しの概念図を示す。上述のように、異径のパイプを加工する場合、パイプ芯と加工機芯を一定にするため加工機の前に配置される昇降式V台の高さを変更する必要がある。図7(B)が基準径のパイプを加工する場合を示し、図7(A)が最小径のパイプを加工する場合を示し、図7(C)が最大径のパイプを加工する場合を示す。これらの図において、昇降式V台1は実線で示されている。図中破線はウォーキングビームのV台2を示す。ウォーキングビームがパイプを昇降式V台1へ渡す際、円運動で搬送をする構造上、ウォーキングビームのV台2の移動軌跡は円弧になる。図7(B)に示されるように、ウォーキングビームのV台2のV字谷の谷底の軌跡3上に昇降式V台1のV字谷の谷底4があると、昇降式V台1のV字谷の両壁に同時にパイプを着管させることができる。しかし、図(A)に示されるように昇降式V台1を上昇させ、または図(C)に示されるように昇降式V台1を下降させたときは、ウォーキングビームのV台2のV字谷の谷底の軌跡3から外れたところに昇降式V台1のV字谷の谷底4が位置する。すなわち、昇降式V台1のV字谷の谷底4は、着管位置4a,4b(軌跡3と昇降式V台1のV字谷との交点)からずれる。そうすると、パイプは昇降式V台1のV字谷の一方の壁面に着管し、パイプが昇降式V台1の壁面を矢印の方向に転がり・滑り落ちる。このとき、パイプの長手方向においても位置ずれが生じ、パイプの管端位置がアライニングした管端位置からずれる。
【0008】
本発明は、パイプが長手方向に位置ずれを起こす上述の原因に着目したもので、その目的は、ウォーキングビームがパイプを受け渡しするときのパイプの転がり・滑り落ちを抜本的に最小限にすることができ、もってパイプの管端の位置ずれを防止できる回転式ウォーキングビーム搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、パイプが載せられるV字谷を有する固定側のパイプ受け部と、パイプを加工する加工機の前に配置され、パイプが載せられるV字谷を有すると共に前記加工機の芯とパイプ芯を一致させることができるようにパイプ径に応じてV字谷の谷底の高さを調整できる昇降式V台と、前記パイプ受け部からパイプを受け取り、パイプの長手方向と直交する方向に円運動でパイプを搬送し、前記昇降式V台に渡すウォーキングビームと、を備える回転式ウォーキングビーム搬送装置において、前記ウォーキングビームは、水平線に対して平行を保ったまま円運動するビームと、パイプが載せられるV字谷を有すると共に前記ビームに設けられるV台と、前記V台を前記ビームに対してパイプの長手方向と直交する方向に移動させるシフト機構と、を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転式ウォーキングビーム搬送装置において、前記シフト機構は、前記ウォーキングビームが前記パイプ受け部からパイプを受け取った後のパイプを搬送している途中で前記V台を移動させ、これにより、前記ウォーキングビームが前記昇降式V台にパイプを渡すときに、前記V台のV字谷の谷底位置と前記昇降式V台のV字谷の谷底位置とを一致させることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の回転式ウォーキングビーム搬送装置において、前記シフト機構は、パイプの長手方向と直交する方向に伸びると共に前記ビームに回転可能に支持されるねじ軸と、前記ねじ軸に螺合すると共に前記V台に取り付けられるナットと、前記ねじ軸を回転駆動するサーボモータと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、パイプの芯を加工機の芯に合せるため昇降式V台の高さを昇降させたときでも、シフト機構がV台をパイプの長手方向と直交する方向に移動させるので、ウォーキングビームが昇降式V台にパイプを受け渡すとき、V台のV字谷の谷底位置と昇降式V台のV字谷の谷底位置とを一致させることができる。よって、ウォーキングビームがパイプを昇降式V台に渡すときのパイプの転がり・滑り落ちを最小限にすることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、ウォーキングビームがパイプ受け台からパイプを受けるときに、V台のV字谷の谷底位置とパイプ受け部のV字谷の谷底位置とを一致させることができる。そして、ウォーキングビームが昇降式V台にパイプを受け渡すときも、V台のV字谷の谷底位置と昇降式V台のV字谷の谷底位置とを一致させることができる。つまり、ウォーキングビームがパイプ受け部からパイプを受け取るときにも、昇降式V台にパイプを渡すときにもV字谷の谷底位置を一致させることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、昇降式V台の谷底位置とV台の谷底の円運動の軌跡とのずれ量に応じて正確にV台を移動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下添付図面に基づいて本発明の一実施形態における回転式ウォーキングビーム搬送装置を説明する。まず回転式ウォーキングビーム搬送装置の全体構造の概要を説明する。
【0016】
図1は、回転式ウォーキングビーム搬送装置の全体の平面図を示し、図2は、パイプの長手方向からみた回転式ウォーキングビーム搬送装置の側面図を示す。パイプの両管端を加工する都合上、一号機及び二号機からなる二機の加工機5,6が設置される。パイプは管端の位置決めをするため、まずアライメントロール7によってパイプの長手方向に(図1の下から上に向かって)搬送される。その後、パイプはウォーキングビーム8によってパイプの長手方向と直交する方向(図1の右から左に向かって)搬送されて、加工機5の前に到達する。加工機5で管端が加工された後、パイプはウォーキングビーム8によって再び図1の右から左に向かって搬送されて、アライメントロール9上に到達する。ここでパイプは、残りの管端の位置決めをするため、アライメントロール9によってアライメントロール7のパイプ搬送方向とは逆方向に搬送される。その後、パイプは再びウォーキングビーム8によってパイプの長手方向と直交する方向(図1の右から左に向かって)搬送されて、加工機6の前に到達する。
【0017】
回転式ウォーキングビーム搬送装置を構成するアライメント装置7,9,10,11、ウォーキングビーム8、及び昇降式V台12,13について順番に説明する。
【0018】
加工機直前の搬送ポジションには、パイプの管端を揃えるアライメント装置が設けられる。アライメント装置は、パイプを長手方向に搬送するアライメントロール7,9と、アライメントロール7,9により搬送されるパイプを位置決めするアライメントストッパ10,11と、で構成される。固定側のパイプ受け部としてのアライメントロール7,9は、地球側に回転可能に支持されていて、パイプが載せられるV字谷を有する。アライメントロール7,9は、その自転によりパイプを長手方向に搬送する。アライメントストッパ10,11は、パイプ管端に当接してパイプ管端を位置決めする。アライメントストッパ10,11がパイプ管端を位置決めする位置は、加工機5,6の加工原点である。ウォーキングビーム8がパイプの管端位置を変えずにパイプを搬送すると、パイプの管端位置と加工機5,6の加工原点とが一致する。
【0019】
搬送サイクルタイムの短縮のため、パイプの搬送には、チェーン式コンベヤではなく、搬送速度の速い回転式のウォーキングビームが用いられる。図2に示されるように、回転式のウォーキングビームは平行クランク機構からなる。平行クランク機構のクランクを構成する一対の駆動アーム14,14の長さは等しく、そして、一対の駆動アーム14,14の回転中心間の距離とビーム15の長さは等しい。駆動アームの一端が回転中心になり、他端にブラケット20を介してビーム15が回転可能に連結される。駆動アーム14を回転させると、ビーム15は駆動アーム14,14の回転中心を結んだ水平線に平行を保ったまま円運動を行う。ビーム15には、V字谷を有する複数のこの実施形態では五つのV台16が取り付けられる。V台16のV字谷の開き角度αは、アライメントロール7,9のV字谷の開き角度に等しい。駆動アーム14の円運動はビーム15上のV台16の円運動に転写される。駆動アーム14を回転駆動させると、V台16がアライメントロール7,9からパイプを受け取り、パイプを円運動させて昇降式V台12に渡す。ウォーキングビーム8を複数回回転させると、パイプは一定のピッチで配置されたアライメントロール7→昇降式V台12→アライメントロール9→昇降式V台13の順に搬送される。
【0020】
図3に示されるように、五つのV台のうち、パイプをアライメントロール7,9から昇降式V台12,13へ搬送する二つのV台16a(すなわち右から二番目及び四番目のV台)は、V台16aをビーム15の長手方向(すなわちパイプの長手方向に直交する方向)に移動させるシフト機構31に取り付けられ、残りの三つのV台16bはビーム15に固定される。
【0021】
図4はシフト機構31の詳細図を示す。ビーム15上には、断面コ字形状のフレーム32が固定される。フレーム32の側壁32aとスライドテーブル37との間には、スライドテーブル37の長手方向への直線運動を案内する直動案内装置33が介在される。V台16aはスライドテーブル37上に固定される。フレーム32の底壁32b上には、軸受け35が取り付けられる。ビーム15の長手方向に伸びるねじ軸34は、この軸受け35に回転可能に支持される。ねじ軸34はサーボモータ35によって回転駆動される。サーボモータ35は図示しないドライバ及びコントローラによりその回転運動が制御される。V台16aの下面には、ねじ軸34に螺合するナット36が取り付けられる。サーボモータ35がねじ軸34を回転させると、ねじ軸34に螺合するナット36がねじ軸34の軸線方向に移動する。ナット36の移動に伴い、ナット36に固定されるV台16aもねじ軸34の軸線方向、すなわちビーム15の長手方向に移動する。
【0022】
図5に示されるように、加工機の一種である切削機は、加工待機位置から管端まで最初にチップ21を高速で移動させ、その後通常の切削速度で移動させる。最初に高速でチップを移動させるのは加工時間を短くするためである。高速でチップ21を移動させたとき、管端位置が加工機側にずれてパイプが搬送されていると、チップ21が管端に衝突し、操業トラブルを招く。これを避けるために、管端位置のずれを見込んで高速移動区間Aを短くし、切削速度区間Bを長くしている。チップ21が通常の切削速度で移動している間は、何もカットせずに空気だけをカットしているので、エアーカットと呼ばれる。エアーカット量が大きいと、高速移動区間が短くなり、エアーカットの時間が長くなるので、加工時間がかかる。よって、アライメントロール7,9で管端を位置決めした後は、昇降式V台12,13までパイプの管端位置を変えずに搬送するのが望ましい。
【0023】
図2に示されるように、加工機5,6の前には、昇降式V台12,13が配置される。昇降式V台12,13は、地球側に固定される基部12b,13bと、基部12b,13bに対して昇降可能な本体部12a,13aと、を有する。本体部12a,13aにはパイプが載せられるV字谷が形成される。本体部12a,13aのV字谷の開き角度は、V台16のV字谷の開き角度αに等しい。異径のパイプが使用されるので、加工機5,6の芯とパイプの芯とを一致すべく、本体部12a,13aを基部12b,13bに対して昇降させ、本体部12a,13aの高さを調整した後、本体部12a,13aを基部12b,13bに固定する。
【0024】
図6は、昇降式V台12,13に最大径、基準径、最小径のパイプを載せた状態の詳細図を示す。パイプの芯と加工機5,6の芯とは一致しなければならないから、昇降式V台12,13の高さの作動範囲は、パイプ径の範囲とV字谷の開き角度が決まると決定する。図中実線22が基準径のパイプを示し、破線23,24が最小径・最大径のパイプを示す。図中一点鎖線25は、ウォーキングビーム8のV台16のV字谷の谷底位置の円運動の軌跡を示す。ウォーキングビーム8のV台16のV字谷の谷底位置と昇降式V台12,13のV字谷の谷底位置が一致した状態で、ウォーキングビーム8が昇降式V台12,13へパイプを渡すと、昇降式V台12,13のV字谷の両壁に同時にパイプを着管させることができる。
【0025】
しかし、最大径及び最小径のパイプを使用した場合において、加工機5,6の芯とパイプの芯とが一致するように昇降式V台12,13を昇降させると、昇降式V台12,13のV字谷の谷底位置とウォーキングビーム8のV台16のV字谷の谷底位置の軌跡とがずれる。すなわち、最大径及び最小径のパイプの着管位置17,18(軌跡25と昇降式V台12,13のV字谷との交点)は、基準径のパイプの着管位置19から水平方向にずれる。それゆえ、最大径及び最小径のパイプを使用した場合、昇降式V台12,13のV字谷の谷底位置とウォーキングビーム8のV台16のV字谷の谷底位置とを一致させるには、V台16をパイプの長手方向に直交する方向に移動させなければならない。
【0026】
基準径のパイプの着管位置19と最小径のパイプの着管位置17とのなす角度をθ1、基準径のパイプの着管位置19と最大径のパイプの着管位置17とのなす角度をθ2とすると、昇降式V台12,13のV字谷の高さ方向の変化H1と水平方向の位置ずれ量Xとは、以下の関係にある。ここでは理解を容易にするために、駆動アーム14が水平になるとき、ウォーキングビーム8が昇降式V台12,13にパイプを渡すと仮定している。
【0027】
(数1)
=Rsinθ,X=R(1−cosθ
【0028】
(数2)
=Rsinθ,X=R(1−cosθ
添字1,2は、それぞれ最小径のパイプを使用したとき、最小径のパイプを使用したときを表し、Rは駆動アームの長さを表す。
【0029】
数1及び数2に示されるように、パイプの径の違いによる昇降式V台12,13のV字谷の谷底位置とウォーキングビーム8のV台16のV字谷の谷底の軌跡との位置ずれ量Xは、幾何学的にあらかじめ知ることができる。そこでシフト機構31は、ウォーキングビーム8がアライメントロール7,9からパイプを受け取った後のパイプを搬送している途中で、位置ずれ量XだけV台16aを搬送入側の方向にシフトさせる。これにより、ウォーキングビーム8が昇降式V台12,13にパイプを渡すときに、ウォーキングビーム8のV台16aのV字谷の谷底位置と昇降式V台12,13のV字谷の谷底位置とを一致させることができる。よって、パイプが昇降式V台12,13のV字谷の壁面を転がり・滑り落ちることを防止できる。
【0030】
なお本発明は上記実施形態に限られることなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々変更可能である。例えば上記実施形態では、加工機が二台据え付けられているが、パイプを反転させる機構を設けた場合は、加工機が一台のみ据え付けられてもよい。また、パイプ受け部として自転可能なアライメントロールを用いているが、自転しない固定式のV台であってもよい。さらに、V台が昇降式V台からパイプを受け取るときにも、パイプ径が異なるとV台のV字谷の谷底軌跡と昇降式V台のV字谷の谷底位置がずれるから、位置ずれを生じさせることなくパイプを受け取ることができるように、昇降式V台からパイプを受け取るV台(ビーム上の右から三番目及び五番目のV台)にもシフト機構を設けてもよい。さらに、駆動アームが水平になるときにウォーキングビームが昇降式V台にパイプを渡すのは一例にすぎず、駆動アームが水平以外のときにパイプを渡してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態における回転式ウォーキングビーム搬送装置の平面図
【図2】パイプの長手方向からみた回転式ウォーキングビーム搬送装置の側面図
【図3】ビームの平面図
【図4】ビーム上のシフト機構を示す平面図
【図5】エアーカットの概念図
【図6】最大径、基準径、最小径のパイプを載せたときの昇降式V台の昇降状態の詳細図
【図7】ウォーキングビームから昇降式V台への受け渡しの概念図(従来例)
【符号の説明】
【0032】
5,6…加工機
7,9…アライメントロール(パイプ受け台)
8…ウォーキングビーム
10,11…アライメントストッパ
12,13…昇降式V台
14…駆動アーム
15…ビーム
16a…V台
31…シフト機構
32…フレーム
33…直動案内装置
34…ねじ軸
35…サーボモータ
36…ナット
37…スライドテーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプが載せられるV字谷を有する固定側のパイプ受け部と、パイプを加工する加工機の前に配置され、パイプが載せられるV字谷を有すると共に前記加工機の芯とパイプ芯を一致させることができるようにパイプ径に応じてV字谷の谷底の高さを調整できる昇降式V台と、前記パイプ受け部からパイプを受け取り、パイプの長手方向と直交する方向に円運動でパイプを搬送し、前記昇降式V台に渡すウォーキングビームと、を備える回転式ウォーキングビーム搬送装置において、
前記ウォーキングビームは、水平線に対して平行を保ったまま円運動するビームと、パイプが載せられるV字谷を有すると共に前記ビームに設けられるV台と、前記V台を前記ビームに対してパイプの長手方向と直交する方向に移動させるシフト機構と、を有することを特徴とする回転式ウォーキングビーム搬送装置。
【請求項2】
前記シフト機構は、前記ウォーキングビームが前記パイプ受け部からパイプを受け取った後のパイプを搬送している途中で前記V台を移動させ、これにより、前記ウォーキングビームが前記昇降式V台にパイプを渡すときに、前記V台のV字谷の谷底位置と前記昇降式V台のV字谷の谷底位置とを一致させることを特徴とする請求項1に記載の回転式ウォーキングビーム搬送装置。
【請求項3】
前記シフト機構は、パイプの長手方向と直交する方向に伸びると共に前記ビームに回転可能に支持されるねじ軸と、前記ねじ軸に螺合すると共に前記V台に取り付けられるナットと、前記ねじ軸を回転駆動するサーボモータと、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の回転式ウォーキングビーム搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−246271(P2007−246271A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−76100(P2006−76100)
【出願日】平成18年3月20日(2006.3.20)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】