説明

回転翼及び回転翼を備えたハードディスクドライブ

【課題】回転翼及び回転翼を備えたハードディスクドライブを提供すること。
【解決手段】スピンドルモータと、スピンドルモータに装着されて回転するデータ記録媒体であるディスクと、ディスク上で浮き上がった状態でディスクへのデータの記録および/またはディスクからのデータの読み取りを行なうスライダを先端部に搭載したHSAと、ディスクと同軸回転可能にスピンドルモータに装着され、ディスク内側領域の気流の流速を速めてスライダの浮揚力を向上させる複数個のブレードを備えた回転翼とを備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転翼及び回転翼を備えたハードディスクドライブに関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブ(HDD)は、コンピュータ、MP3プレーヤ、モバイルフォンなどに使われる補助記憶装置の一例であって、磁気ヘッドが搭載されたスライダによりディスク形態のデータ記録媒体へのデータの記録および/またはデータ記録媒体からのデータの読み取りを行なう装置である。
【0003】
図1は、従来のHDDの一例を概略的に示す平面図である。図1に示すように、従来のHDD10は、ベース部材11及びそれに結合されたカバー部材(図示せず)からなるハウジング内にデータ記録媒体であるディスク20と、前記ディスク20を高速に回転させるスピンドルモータ15と、HSA(Head Stack Assembly)25とを備える。
【0004】
前記HSA25は、データを記録または読み取る磁気ヘッド(図示せず)が形成されたスライダ27を先端部に搭載し、前記スライダ27をディスク20上の所定位置に移動させてディスク20へのデータの記録および/またはディスク20からのデータの読み取りを行なうものである。一方、ベース部材11の一側コーナー部分には、HSA 25に連結されたFPC(Flexible Printed Circuit)32をベース部材11の下部に配置された主回路基板(図示せず)に接続させるためのFPCブラケット35が設けられる。
【0005】
ディスク20がベース部材11上で逆時計回り方向に高速回転すれば、ディスク20の回転方向と同じ方向に気流が発生し、その気流により前記スライダ27には浮揚力が作用する。前記スライダ27は、前記浮揚力とディスク20に向かうHSA25の先端部の弾性加圧力とが平衡をなす所定高さに浮き上がる。このように浮き上がった状態でスライダ27に形成された磁気ヘッド(図示せず)は、前記ディスク20に対してデータを読み取ったり記録する機能を有する。
【0006】
データが記録されるディスク20の表面領域は、通常的にスピンドルモータ15からの距離によって内側領域ID、中間領域MD及び外側領域ODに3等分に区分されうる。ディスク20が回転すれば、回転中心Cからの距離差に起因して、ディスク20の内側領域IDと外側領域ODとの線速度の比は2.5〜3倍に達する。かかる内側領域IDと外側領域ODとの線速度の差は、前記内側領域ID上で逆時計回り方向に流動する気流と前記外側領域OD上で逆時計回り方向に流動する気流との流速差を引き起こして、前記内側領域IDに移動したスライダ27の浮揚力を弱化させる。
【0007】
結果的に、スライダ27の浮揚が不安定になり、弱い外部衝撃にもスライダ27とディスク20とが衝突して損傷されるおそれが大きくなる。かかるスライダの浮揚不安定の問題は、ディスク20の回転角速度が比較的小さい直径1インチ以下の小型HDDでさらに顕著である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ディスク内側領域でスライダの浮揚力を向上させることが可能な、新規かつ改良された回転翼及び回転翼を備えたハードディスクドライブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、データ記録媒体であるディスクと同軸回転可能にハードディスクドライブのスピンドルモータに装着され、ディスクの内側領域の気流の流速を速め、ディスクへのデータの記録および/またはディスクからのデータの読み取りを行なうスライダの浮揚力を向上させる複数個のブレードを備えたことを特徴とする、回転翼が提供される。
【0010】
ブレードは、120°間隔で放射状に突出した三つが備えられるようにしてもよい。
【0011】
ブレードは、ディスク内側領域の空気を加圧する空気推進面を備えるようにしてもよい。
【0012】
空気推進面は、前記ディスクの表面を背にして傾斜してもよい。
【0013】
ブレードの厚さは、ディスクの表面からスライダが搭載されたHSAまでの高さ以下であってもよい。
【0014】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、スピンドルモータと、スピンドルモータに装着されて回転するデータ記録媒体であるディスクと、ディスク上で浮き上がった状態でディスクへのデータの記録および/またはディスクからのデータの読み取りを行なうスライダを先端部に搭載したHSAと、ディスクと同軸回転可能にスピンドルモータに装着され、ディスク内側領域の気流の流速を速めてスライダの浮揚力を向上させる複数個のブレードを備えた回転翼と、を備えたことを特徴とする、ハードディスクドライブが提供される。
【0015】
回転翼は、120°間隔で放射状に突出した三つのブレードが備えられるようにしてもよい。
【0016】
回転翼のブレードは、ディスク内側領域の空気を加圧する空気推進面を備えるようにしてもよい。
【0017】
空気推進面は、前記ディスクの表面を背にして傾斜してもよい。
【0018】
回転翼は、ディスクの表面に接触してスピンドルモータに装着されるるようにしてもよい。
【0019】
回転翼のブレードの厚さは、ディスクの表面からスライダが搭載されたHSAの先端部までの高さ以下であってもよい。
【0020】
回転翼は、ディスクの上側または下側に装着されるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように本発明によれば、ディスク内側領域でスライダの浮揚力を向上させて、スライダを安定的に浮揚させることができる。その結果、例えば、外部衝撃によるディスクとスライダとの衝突及びそれによるスライダとディスクとの損傷を抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0023】
図2は、本発明の望ましい実施形態によるHDDを示す分解斜視図である。上記HDDは、ディスクの直径が1インチ未満である小型HDDである。
【0024】
図2に示すように、上記HDD100は、ベース部材101及び上記ベース部材101に結合されるカバー部材105を備え、上記ベース部材101上には、データ記録媒体であるディスク110を回転させるためのスピンドルモータ106と、先端部にスライダ135を搭載したHSA120とが装着される。
【0025】
上記HSA120は、上記ベース部材101に回転可能に結合されたスイングアーム121と、スイングアーム121の一側端部に結合される一対のサスペンション130と、上記一対のサスペンション130の先端部に搭載され、上記ディスク110の上側表面と下側表面をそれぞれ対向する一対のスライダ135とを備える。上記スライダ135には、ディスク110へのデータの記録および/またはディスク110からのデータの読み取りを行なう磁気ヘッド(図示せず)が備えられる。上記サスペンション130は、上記スライダ135をディスク110の表面側に付勢されるように支持する。
【0026】
また、上記HSA120は、スイングアーム121を回転させてスライダ135をディスク110上の特定位置に移動させるためのボイスコイルモータ(VoiceCoil Motor:VCM)125を有する。上記VCM125は、スイングアーム121の他側端部に設けられたVCMコイル126と、VCMコイル126に対向してベース部材101上に設置されるマグネット127とを備える。上記VCM125は、サーボ制御システムにより制御され、VCMコイル126に入力される電流とマグネット127により形成された磁場との相互作用により、フレミングの左手法則による方向にスイングアーム121を回転させる。
【0027】
上記ディスク110の装着孔111は、スピンドルモータ106にはめ込まれ、ディスククランプ108がスピンドルモータ106の上端に締結されてディスク110を加圧することによって、ディスク110がスピンドルモータ106に固着される。
【0028】
HDD 100に電源が印加されれば、スピンドルモータ106の駆動によりディスク110が逆時計回り方向に表示された矢印D方向に高速回転し、その回転により、ディスク110の表面上には、同方向Dに流動する気流が誘発される。この気流により、上記スライダ135には、ディスク110の表面から離隔させようとする浮揚力が作用し、上記スライダ135は、上記浮揚力とサスペンション130の弾性加圧力とが平衡をなす所定高さに浮き上がる。
【0029】
一方、HSA120のVCMコイル126に電流が入力されれば、フレミングの左手法則による方向にスイングアーム121が回転してスライダ135をディスク110上の特定位置に移動させ、スライダ135は、上記ディスク110上の特定位置上に浮き上がった状態でその特定位置へのデータの記録および/または特定の位置からのデータの読み出しを行なう。
【0030】
データが記録されるディスク110の表面領域は、通常的にスピンドルモータ106からの距離によって内側領域ID、中間領域MD及び外側領域ODに3等分に区分されうる。本発明のHDD100は、従来技術で述べたような内側領域IDに、気流の流速の低下を防止する回転翼140を備える。
【0031】
図3は、本発明の第1実施形態による回転翼を示す斜視図であり、図4は、図3の回転翼の効果を説明するための図面である。
【0032】
図2〜図4に示すように、上記回転翼140は、ディスク110の上側表面に接触してスピンドルモータ106に装着され、スピンドルモータ106に締結されるディスククランプ108により加圧されてディスク110と共にスピンドルモータ106に固定される。上記回転翼140は、スピンドルモータ106にはめ込まれる装着孔141と、120°間隔で放射状に突出した三つのブレード143とを備える。
【0033】
上記回転翼140のブレード143は、ディスク内側領域IDでの気流を加速する空気推進面144を備える。詳しくは、ディスク110が回転すれば、ディスク110の角速度と同じ角速度で回転する回転翼140の空気推進面144の線速度は、上記ディスク内側領域IDで気流の流速より速く、かかる速度差によりディスク内側領域IDの空気がディスク110の回転方向Dに加圧される。
【0034】
上記空気推進面144は、ディスク110の表面を背にして傾斜している。すなわち、図4に示したように、空気推進面144とディスクの表面とのなす角が鋭角となる。あるいは、ディスク110の表面に対する空気推進面144の傾斜角A1が90°を超える鈍角となる。鈍角である傾斜角A1を有する空気推進面144は、図4に矢印で示したように、ディスク内側領域IDでディスク110の表面から離隔される方向に流動する気流を誘発してスライダ135に作用する浮揚力を向上させる。
【0035】
一方、HDD100を薄くするために、上記ブレード143の厚さtは、ディスク110の表面からスライダ135が搭載されたサスペンション130の先端部までの高さz以下に設計される。
【0036】
上記回転翼140の効果を検証するために、本発明の発明者によるCFD(Computational Fluid Dynamics)分析が実施された。実施されたCFD分析において、一枚のディスクを備えた小型HDDを対象とし、上記回転翼140のない既存の場合と上記回転翼140のある第1実施形態の場合とを比較した。ここで、ディスクの直径は0.85インチ、ディスクの回転角速度は3600rpm、ディスクの表面に対する回転翼140の空気推進面144の傾斜角A1は135°に設定され、気流は層流と仮定した。上記CFD分析の結果が下記の表1及び表2に整理されている。
【表1】

【表2】

【0037】
表1と図2の対応関係について説明すると、表1で、IDは、図2でディスク内側領域IDの中間地点を、ODは、ディスク外側領域ODの中間地点を指す。そして、流速は、ディスク110の回転により誘発される気流の流速を表し、その単位はm/sである。
【0038】
また、表2と図2の対応関係について説明すると、表2で、IDは、図2でディスク内側領域IDの中間地点にスライダ135が位置する場合、ODは、ディスク外側領域ODの中間地点にスライダ135が位置する場合を指す。そして、表1で、X方向の力は、図2のX方向にスライダ135に作用する力を、Y方向の力は、Y方向にスライダ135に作用する力を、X−Y方向の力は、上記X方向の力とY方向の力との合力を、浮揚力は、Z方向にスライダ135に作用する力をそれぞれ表す。表2に記載の力の単位はNである。
【0039】
表1の結果を説明すれば、回転翼140が適用された第1実施形態のIDでの気流の流速が回転翼140のない既存のIDでの気流の流速より大きく増加し、かかる流速の増加がスライダ135の浮揚力の増加を惹起することを類推できる。
【0040】
表2の結果を説明すれば、既存のIDでの浮揚力より回転翼140が適用された第1実施形態のIDでの浮揚力が約9倍増加することを確認できる。また、X−Y方向の力は大きい変化を表していない。すなわち、回転翼140により誘導された気流の流速の増加は、スライダ135をX−Y平面上で押し出したり引き寄せるのには影響を及ぼさず、スライダ135の浮揚力を増加させるのには大きい影響を及ぼすと結論付けうる。
【0041】
図5は、本発明の第2実施形態による回転翼を示す斜視図であり、図6は、その効果を説明するための図面であり、図7は、本発明の第3実施形態による回転翼を示す斜視図であり、図8は、その効果を説明するための図面である。
【0042】
図5及び図6に示すように、本発明の第2実施形態による回転翼150は、図3及び図4に示した第1実施形態の回転翼140を代替して図2のHDD 100に適用されうるものであって、上記第1実施形態の回転翼140と同様に、スピンドルモータ106(図2参照)にはめ込まれる装着孔151と、120°間隔で放射状に突出した三つのブレード153とを備え、各ブレード153は、ディスク内側領域ID(図2参照)の空気をディスク110の回転方向D(図2参照)に加圧する空気推進面154を備える。
【0043】
上記空気推進面154は、ディスク110の表面に対して直交する。すなわち、図6に示したように、ディスク110の表面に対する空気推進面154の傾斜角A2が90°となる。直角である傾斜角A2を有する空気推進面154は、図6に矢印で示したように、ディスク内側領域IDでディスク110の表面に平行な方向に流動する気流を誘発する。
【0044】
かかるディスク110の表面に平行な方向に流動する気流は、図4に示した第1実施形態の場合よりは劣るが、回転翼150のない場合よりはスライダ135に作用する浮揚力を向上させる効果があると予想される。
【0045】
図7は、本発明の第3実施形態による回転翼を示す斜視図であり、図8は、その効果を説明するための図面である。
【0046】
図7及び図8に示すように、本発明の第3実施形態による回転翼160も、図3及び図4に示した第1実施形態の回転翼140または図5及び図6に示した第2実施形態の回転翼150を代替して図2のHDD100に適用されうるものであって、上記第1実施形態または第2実施形態の回転翼140,150と同様に、スピンドルモータ106(図2参照)にはめ込まれる装着孔161と、120°間隔で放射状に突出した三つのブレード163とを備え、各ブレード163は、ディスク内側領域ID(図2参照)の空気をディスク110の回転方向D(図2参照)に加圧する空気推進面164を備える。
【0047】
上記空気推進面164は、ディスク110の表面に対向して傾斜している。すなわち、図8に示したように、ディスク110の表面に対する空気推進面164の傾斜角A3が90°より小さい鋭角となる。鋭角である傾斜角A3を有する空気推進面164は、図8に矢印で示したように、ディスク内側領域IDでディスク110の表面に向かう方向に流動する気流を誘発する。かかるディスク110の表面に向かう方向に流動する気流は、図4に示した第1実施形態及び図6に示した第2実施形態の場合よりは劣るが、回転翼160による気流の流速の増加は予想されるので、上記回転翼160のない場合よりはスライダ135に作用する浮揚力を向上させる効果があると予想される。
【0048】
上記第1、第2及び第3実施形態による回転翼140,150,160の効果を検証するために、本発明の発明者による追加的なCFD分析が実施された。このCFD分析において、一枚のディスクを備えた小型HDDを対象とし、いかなる回転翼もない既存の場合と第1、第2及び第3実施形態による回転翼140,150,160のある場合とに対してスライダに作用する浮揚力を比較した。ここで、ディスクの直径は0.85インチ、ディスクの回転角速度は3600rpmに設定された。また、ディスクの表面に対する第1実施形態の回転翼140の空気推進面144の傾斜角A1は135°、第2実施形態の回転翼150の空気推進面154の傾斜角A2は90°、第3実施形態の回転翼160の空気推進面164の傾斜角A3は45°に設定され、気流は層流と仮定した。上記CFD分析の結果が下記の表3に整理されている。
【表3】

【0049】
表3の結果を説明すれば、第1実施形態のIDでの浮揚力が第2実施形態のIDでの浮揚力よりは約12%、第3実施形態のIDでの浮揚力よりは約61%向上したと表れる。また、上記第1、第2及び第3実施形態のIDでの浮揚力が、いなかる回転翼もない既存のIDでの浮揚力よりは向上したことを確認できる。
【0050】
以上説明したように、本実施形態によれば、ディスク内側領域でスライダの浮揚力を向上させ、ディスク上のどの位置にスライダが位置するかを問わず、スライダの安定的な浮揚を可能にする。したがって、外部衝撃によるディスクとスライダとの衝突及びそれによるスライダとディスクとの損傷を抑制できる。
【0051】
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0052】
例えば、回転翼のブレードの数は、第1、第2及び第3実施形態と異なり、一対であるか、または4個以上であることもある。また、図2〜図8に示したものと異なり、ディスクの下側表面に回転翼が接触して装着されることもある。したがって、本発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲により決まらねばならない
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、HDD関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】従来のHDDの一例を概略的に示す平面図である。
【図2】本発明の望ましい実施形態によるHDDを示す分解斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態による回転翼を示す斜視図である。
【図4】図3の回転翼の効果を説明するための図面である。
【図5】本発明の第2実施形態による回転翼を示す斜視図である。
【図6】図5の回転翼の効果を説明するための図面である。
【図7】本発明の第3実施形態による回転翼を示す斜視図である。
【図8】図7の回転翼の効果を説明するための図面である。
【符号の説明】
【0055】
100 HDD
101 ベース部材
105 カバー部材
106 スピンドルモータ
108 ディスククランプ
110 ディスク
111,141,151,161 装着孔
120 HSA
121 スイングアーム
125 VCM
126 VCMコイル
127 マグネット
130 サスペンション
135 スライダ
140,150,160 回転翼
ID 内側領域
OD 外側領域
MD 中間領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ記録媒体であるディスクと同軸回転可能にハードディスクドライブのスピンドルモータに装着され、前記ディスクの内側領域の気流の流速を速め、前記ディスクへのデータの記録および/または前記ディスクからのデータの読み取りを行なうスライダの浮揚力を向上させる複数個のブレードを備えたことを特徴とする、回転翼。
【請求項2】
前記ブレードは、120°間隔で放射状に突出した三つが備えられたことを特徴とする、請求項1に記載の回転翼。
【請求項3】
前記ブレードは、前記ディスク内側領域の空気を加圧する空気推進面を備えたことを特徴とする、請求項1に記載の回転翼。
【請求項4】
前記空気推進面は、前記ディスクの表面を背にして傾斜したことを特徴とする、請求項3に記載の回転翼。
【請求項5】
前記ブレードの厚さは、前記ディスクの表面からスライダが搭載されたHSAまでの高さ以下であることを特徴とする、請求項1に記載の回転翼。
【請求項6】
スピンドルモータと;
前記スピンドルモータに装着されて回転するデータ記録媒体であるディスクと、
前記ディスク上で浮き上がった状態で前記ディスクへのデータの記録および/または前記ディスクからのデータの読み取りを行なうスライダを先端部に搭載したHSAと;
前記ディスクと同軸回転可能にスピンドルモータに装着され、前記ディスク内側領域の気流の流速を速めて前記スライダの浮揚力を向上させる複数個のブレードを備えた回転翼と;
を備えたことを特徴とする、ハードディスクドライブ。
【請求項7】
前記回転翼は、120°間隔で放射状に突出した三つのブレードが備えられたことを特徴とする、請求項6に記載のハードディスクドライブ。
【請求項8】
前記回転翼のブレードは、前記ディスク内側領域の空気を加圧する空気推進面を備えたことを特徴とする、請求項6に記載のハードディスクドライブ。
【請求項9】
前記空気推進面は、前記ディスクの表面を背にして傾斜したことを特徴とする、請求項8に記載のハードディスクドライブ。
【請求項10】
前記回転翼は、前記ディスクの表面に接触してスピンドルモータに装着されることを特徴とする、請求項6に記載のハードディスクドライブ。
【請求項11】
前記回転翼のブレードの厚さは、前記ディスクの表面からスライダが搭載された前記HSAの先端部までの高さ以下であることを特徴とする、請求項6に記載のハードディスクドライブ。
【請求項12】
前記回転翼は、ディスクの上側または下側に装着されることを特徴とする、請求項6に記載のハードディスクドライブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−122862(P2007−122862A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−294103(P2006−294103)
【出願日】平成18年10月30日(2006.10.30)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】