説明

図柄変動制御手段

【目的】 パチンコ遊技機等の図柄表示装置にて、図柄を種々の方向に移動させること。
【構成】 ■図柄表示装置に表示される図柄を第1の方向に移動制御する第1図柄変動方向制御手段と、前記図柄を第2の方向に移動制御する第2図柄変動方向制御手段と、前記第1図柄変動方向制御手段又は第2図柄変動方向制御手段の駆動を選択設定する図柄変動方向選択設定手段とを具備する図柄変動制御手段。■上記■において時間により選択設定すること。■更に、第1の方向を縦方向のうち上若しくは下方向とし、第2の方向を横方向のうち右若しくは左方向としたこと。■更に、時間とともに上方向若しくは下方向の切換又は右方向若しくは左方向の切換をすること。■更に、図柄表示装置を2以上の図柄表示領域35f、35gに区分し、各区分された図柄表示領域45f、35gのそれぞれに表示される図柄を別個に移動制御すること。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾球遊技機等における図柄変動制御手段に関し、特に図柄を種々の方向に変動させる弾球遊技機等の図柄変動制御手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から弾球遊技機の遊技盤面に「大当たり」等を表示する図柄表示装置が配設されている。この図柄表示装置に表示される図柄の移動方向は、該図柄表示装置の縦方向の内上又は下のどちらか一方の方向、または、該図柄表示装置の横方向のうち右又は左のどちらか一方の方向である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来例においては、前記図柄表示装置に表示される図柄の移動方向が単調であるので、図柄の移動方向が遊技者の興味を引かないため、遊技者が興奮しないという欠点があった。したがって、本発明の課題は、上述の従来例の欠点をなくし、図柄表示装置に表示される図柄を種々の方向に移動させ、該図柄の移動が遊技者の興味を引くようにすることができる図柄変動制御手段を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本願の第1の発明の構成は、図柄表示装置に表示される図柄を第1の方向に移動制御する第1図柄変動方向制御手段と、前記図柄を第2の方向に移動制御する第2図柄変動方向制御手段と、前記第1図柄変動方向制御手段又は第2図柄変動方向制御手段の駆動を選択設定する図柄変動方向選択設定手段とを具備することを特徴とする図柄変動制御手段である。更に、本願の第2の発明の構成は、図柄表示装置に表示される図柄を第1の方向に移動制御する第1図柄変動方向制御手段と、前記図柄を第2の方向に移動制御する第2図柄変動方向制御手段と、前記第1図柄変動方向制御手段又は第2図柄変動方向制御手段の駆動を時間により選択設定する図柄変動方向選択設定手段とを具備することを特徴とする図柄変動制御手段である。更に、第3の発明の構成は、上記第1又は2の発明の構成において、第1の方向を縦方向のうち上若しくは下方向とし、第2の方向を横方向のうち右若しくは左方向としたことである。更に、第4の発明の構成は、上記第3の発明の構成において時間とともに上方向若しくは下方向の切換又は右方向若しくは左方向の切換をすることである。
【0005】更に、第5の発明の構成は、上記第1、2、3又は4記載の発明の構成において、図柄表示装置を2以上の図柄表示領域に区分し、各区分された図柄表示領域のそれぞれに表示される図柄を別個に移動制御することである。更に、第6の発明の構成は、上記第1、2、3、4又は5の発明の構成において、図柄表示装置に表示される図柄の移動方向が、該図柄の図柄表示装置上の位置により異なることである。更に、第7の発明の構成は、上記第1、2、3、4又は5の発明の構成において、図柄表示装置に表示される図柄の移動方向が、時間及び該図柄の図柄表示装置上の位置により異なることである。更に、第8の発明の構成は、図柄表示装置に表示される図柄が斜め方向に移動することを特徴とする図柄変動制御手段である。
【0006】
【作用】上記第1の発明の構成により、図柄表示装置に表示される図柄を第1の方向又は第2の方向に必要に応じて任意に移動させることができる。このため、図柄の移動が遊技者の興味を引くことができる。更に、第2の発明の構成により、図柄表示装置に表示される図柄を第1の方向又は第2の方向に時間により必要に応じて任意に移動させることができる。このため、図柄の移動が遊技者の興味を引くことができる。更に、第3の発明の構成により、上記第1又は2の発明の構成の作用とともに、図柄を上下方向又は左右方向に切り換えて移動させることができる。このため、図柄の移動が遊技者の興味を引くとともに、図柄の移動方向が遊技者に分かりやすくなる。更に、第4の発明の構成により、上記第3の発明の構成の作用とともに、時間とともに図柄の移動方向が上若しくは下方向又は右若しくは左方向に切り替わるので、図柄の移動が一層遊技者の興味を引くことができる。
【0007】更に、第5の発明の構成により、上記第1、2、3又は4の発明の構成の作用とともに、2以上の図柄表示領域の各々において、上記第1〜3の発明の構成による作用を実現することができる。更に、第6の発明の構成により、上記第1、2、3、4又は5の発明の構成の作用とともに、図柄の移動方向が図柄表示装置上の位置により異なるので、図柄の移動方向が例えばコ字型等になり、図柄の移動が一層遊技者の興味を引くようになる。更に、第7の発明の構成により、上記第1、2、3、4又は5の発明の構成の作用とともに、図柄の移動方向が時間及び図柄表示装置上の位置によりことなるので、図柄の移動方向が一層多様になり、図柄の移動が遊技者の興味を引くようになる。更に、第8の発明の構成により、図柄が斜めに移動するので、図柄の移動方向が上下又は左右方向以外にも拡がるため、図柄の移動方向が、一層多様になり、一層遊技者の興味を引くことができる。
【0008】
【実施例】次に、本願発明の一実施例を図面を参照して説明する。図1は一実施例に係わる弾球遊技機の遊技盤面を示す。図1において、弾球遊技機の遊技盤面10には、以下の部品が配設されている。まず、遊技盤面10の周囲を区画するレール11が設けられている。入賞口として、天入賞口21aは遊技盤面10の上部に配設され、左中入賞口21bは遊技盤面10の左中に配設され、右中入賞口21cは遊技盤面10の右中に配設され、左下入賞口21dは遊技盤面10の左下に配設され、右下入賞口21eは遊技盤面10の右下に配設され、中入賞口21fは遊技盤面10の後述するゲート23の下に配設されている。第1普通電動役物(普通図柄2作動口)22aは後述する普通図柄1表示装置24aの上に配設され、第2普通電動役物(第3及び第4普通電動役物作動口)22bは遊技盤面10の下部分に配設されている。第3普通電動役物22cは遊技盤面10の左下部分に配設され、第4普通電動役物22dは遊技盤面10の右下部分に配設されている。
【0009】普通図柄1作動用ゲート23は後述する普通図柄2表示装置24bの下側に配設されている。普通図柄1表示装置24aは遊技盤面10の中央部分に配設され、普通図柄2表示装置24bは普通図柄1表示装置24aの下側に配設されている。普通図柄1記憶数表示LED25aは普通図柄1表示装置24aの両側に配設され、普通図柄2記憶数表示装置25bは普通図柄2表示装置24bの両側に配設されている。第2普通電動役物解放回数表示LED25cは第2普通電動役物22bに配設されている。第1装飾LED25dは普通図柄1記憶数表示LED25aの上側に配設され、第2装飾LED25eは右中入賞口21cに配設されている。第1表示灯26aは左中入賞口21bに配設され、第2表示灯26bはゲート23の下側に配設され、第3表示灯26cは、第3普通電動役物22c及び第4普通電動役物22dに配設されている。風車27は、遊技盤面10上の4ヶ所に配設され、返しゴム28は遊技盤面10の右上端(レール11に接する部分)に配設され、戻り球防止ホルダー29は遊技盤面10の入口10aに配設されている。
【0010】図2は、普通図柄1表示装置24aの駆動回路のブロックダイヤグラムを示す。図2において、RAM(random access memory)31及びROM(read onlymemory)32並びに両者を制御するCPU(central processing unit )33によりI/O(input/output)34が駆動され、I/O34により普通図柄1表示装置24aの表示手段であるLCD(liquid crystral display )35が駆動される。
【0011】このため、図示しない上皿に遊技球12を入れ、図示しない発射装置のハンドルを右に回して遊技球1を1個ずつ遊技盤面10の任意の位置に発射する。このとき、遊技盤面10上に発射された遊技球12は、入賞口に入賞するか、もしくは、アウト口21gに入る。なお、入賞口数は10であり、具体的には、普通入賞口21a〜21f及び第1〜第4普通電動役物22a〜22dである。なお、第3及び第4普通電動役物22c、22dは、作動していないときは、普通入賞口になる。第2〜第4普通電動役物22b〜22dへの入賞時には13個、他の入賞口への入賞時には6個の遊技球12を獲得できる。遊技球12がゲート23を通過すると、普通図柄1表示装置24aの図柄が変動を開始する。遊技球12がゲート23を通過してから、約5.3秒以上経過すると、左、中、右の順序で普通図柄1が停止する。ただし、記憶が3個以上で、ゲート23への通過から普通図柄1が変動を開始する約0.2秒前までの時間が5.0秒以上ある場合には、普通図柄1が変動を開始してから約2.4秒以上経過すると、左、中、右の順序で普通図柄1が停止する。
【0012】変動している普通図柄1が停止したとき、左、中、右普通柄1が「000」、「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、「当当当」、「¥¥¥」又は「$$$」のいずれかの組み合わせになった場合には、第1普通電動役物22aが5.8秒間解放動作をする。なお、この解放動作中の第1普通電動役物22aに遊技球12が5個入賞したときには、その時点でこの解放動作は終了する。前記各組み合わせ以外の場合は、第1普通電動役物22aは解放動作をしない。普通図柄1の変動中又は第1普通電動役物22aの解放動作中に、更に遊技球12がゲート23を通過したときは、最高4個まで記憶し、普通図柄1の変動停止後又は第1普通電動役物22aの解放動作終了後に、再び普通図柄1の変動が開始する。遊技球12が第1電動役物22aに入賞すると、普通図柄2表示装置24bの図柄が変動を開始する。遊技球12が第1普通電動役物22aに入賞してから、約5.1秒以上経過すると、左、中、右の順序で普通図柄2が停止する。
【0013】変動している普通図柄2が停止したとき、左、中、右普通図柄2が「−−−」以外の組み合わせになったとき、第2通電動役物22bが約26.5秒間に1.4秒間の解放動作を4回行う。なお、1.4秒間の解放動作中の第2普通電動役物22bに遊技球12が1個入賞したときには、その時点で解放動作が終了する。「−−−」以外の組み合わせの場合には、第2普通電動役物22bは解放動作を行わない。普通図柄2の変動中又は第2普通電動役物22bの開閉中に、第1普通電動役物22aへ遊技球12が入賞したときには、最高4個まで記憶し、普通図柄2の変動停止後又は第2普通電動役物22bの開閉動作終了後に、再び普通図柄2が変動を開始する。遊技球12が第2普通電動役物22bに入賞すると、第3及び第4普通電動役物22c、22dが5.8秒間解放動作をする。なお、解放動作中の第3及び第4普通電動役物22c、22dに遊技球12が8個入賞したときには、その時点で解放動作が終了する。第3及び第4普通電動役物22c、22dの解放動作中に、第2普通電動役物22bに遊技球12が入賞したときには、規定の遊技球12を獲得するだけで、解放動作終了後に引き続き第3及び第4普通電動役物22c、22dの解放動作は行われない。
【0014】図3〜図11は、前記普通図柄1表示装置24aに配設されているLCD35の動作の原理を説明している。まず、図3においては、第1及び第2の発明の一実施例が示されている。図3にて前記LCD35が縦横それぞれ3分割されて、9つの部分にに分割されている。点線35p、35q、35r、35sは該各部分を区分している。なお、この区分方法は、後述する図4〜図11においても同様である。この場合、各部分に表示される図柄の移動方向は、第1の方向としての矢印41方向又は第2の方向としての矢印42方向である。図示しない第1図柄変動方向制御手段が前記図柄を矢印41方向に移動制御し、図示しない第2図柄変動方向制御手段が前記図柄を矢印42方向に移動制御する。更に、図示しない図柄変動方向選択設定手段が前記第1図柄変動方向制御手段又は第2図柄変動方向制御手段の駆動を時間により選択設定する。なお、前記第1及び第2図柄変動方向制御手段並びに図柄変動方向選択設定手段は、前記RAM31、ROM32及びCPU33内に構成されている(後述する図4〜図14においても同様である。)。
【0015】図4においては、第3の発明の一実施例が示されている。図4にて前記各部分に表示される図柄の移動方向は、矢印41方向(縦方向の内上方向)、矢印41a方向(縦方向の内下方向)、矢印42方向(横方向の内右方向)又は矢印42a方向(横方向の内左方向)に選択的に設定される。このため、普通図柄表示装置24aに表示される図柄を矢印41方向または矢印42方向にに必要に応じて任意に移動させることができる。この結果、図柄の移動が弾球遊技者の興味を引くことができるとともに、前記図柄の移動方向が明確になる。図5においては、第4の発明の一実施例が表示されている。図5にて前記各部分が図柄表示領域35aに所属するグループと図柄表示領域35bに所属するグループに区分されている。図柄表示領域35aに所属する前記各部分の図柄の移動方向は、時間とともに矢印43方向(上方向)又は矢印43a方向(下方向)に変わる。一方、図柄表示領域35bに所属する前記各部分の図柄の移動方向は、時間とともに矢印44方向(右方向)又は矢印44a方向(左方向)に変わる。このため前記各部分の図柄の移動が一層遊技者の興味を引くことができる。
【0016】図6及び図7においては、第5及び第6の発明に対応した実施例が示されている。図6においては、前記各部分が図柄表示領域35cに所属するグループと図柄表示領域35dに所属するグループに区分されている。図柄表示領域35cに所属する前記各部分の図柄の移動方向は、矢印45方向である。一方、図柄表示領域35dに所属する前記各部分の図柄の移動方向は、前記各部分の位置により矢印46方向、矢印46a方向及び矢印46b方向に順次変わる。このため、図柄表示領域35dでは、図柄の移動方向がコ字型になる。このため、2つの図柄表示領域35c、35dの各々において、図柄を別個に移動することになる。更に、図柄表示領域35dに所属する前記各部分の図柄の移動方向は、前記各部分の位置により変化しているので、図柄の移動が一層弾球遊技者の興味を引くようになる。
【0017】図7においては、前記各部分が図柄表示領域35dに所属するグループと図柄表示領域35eに所属するグループに区分されている。図柄表示領域35dに所属する前記各部分の図柄の移動方向は、前記各部分の位置により矢印47方向及び矢印47a方向に変わる。一方、図柄表示領域35eに所属する前記各部分の図柄の移動方向は、矢印48方向である。このため、図7R>7に示す実施例の動作は上記図6に示す実施例の動作とほぼ同様となる。図8においては、第7の発明の一実施例が示されている。図8にて前記各部分が図柄表示領域35fに所属するグループと図柄表示領域35gに所属するグループに区分されている。図柄表示領域35fに所属する前記各部分の図柄の移動方向は、時間とともに矢印49方向又は矢印49a方向に変わる。一方、図柄表示領域35gに所属する前記各部分の図柄の移動方向は、前記各部分の位置により矢印50方向、矢印50a方向及び矢印50b方向に順次変わるとともに、時間の経過により該各方向と逆方向即ち矢印50c方向、矢印50d方向及び矢印50e方向に順次変わる。このため、図柄表示領域35gでは、図柄の移動方向がコ字型になり、かつ時間とともにコ字型移動方向が逆方向になる。このため、前記図柄の移動方向が一層多様になり、前記図柄の移動が一層弾球遊技者の興味を引くことになる。
【0018】図9〜図11においては、第8の発明に対応した各実施例が示されている。図9においては、前記各部分の移動方向が矢印51方向である。このため、図柄の移動方向が矢印51方向になる。なお、前記点線35p〜35sが図柄表示領域を区分するものであるとすると、図柄全体が矢印51方向に平行移動するのではなく、前記点線35p〜35sにより区分された各部分36a〜36iの図柄それぞれが別個に矢印51方向に移動することになる。なお、前記部分36aの図柄が前記部分36eに移動し、更に前記部分36iに移動するようにし、前記部分36bの図柄が前記部分36fに移動し、前記部分36dの図柄が前記部分36hに移動するようにすることもできる(後述する図10及び図11においても同様)。図10においては、前記各部分の移動方向が矢印52方向である。このため、図柄の移動方向が矢印52方向になる。図11においては、前記各部分の移動方向が時間とともに矢印53方向または矢印53a方向に移動する。このため、図9〜図11に示される実施例においては、図柄が斜めに移動するので、前記図柄の移動方向が上下又は左右方向以外にも拡がるため、前記図柄の移動方向が一層多様になり、前記図柄の移動が一層弾球遊技者の興味を引くことになる。
【0019】図12〜図14は、図柄の実際の移動例を示す。図12〜図14においては、遊技球12がゲート23を通過してゲートスイッチがオンしてから普通図柄1変動停止までの時間的経過を示す。なお、普通図柄1の変動時間短縮に関する装置はないので、普通図柄1の停止は自動停止のみである。図12は、普通図柄1が「リーチ」以外を示す場合である。なお、図12(後述する図13及び図14も同様)において、「高速」、「超高速」、「低速」及び「超低速」は、図柄の縦方向の高速移動、超高速移動、低速移動及び超低速移動を示す。また、「装飾」は、当たりはずれを判定する判定図柄を表示する表示態様以外のものである(後述する図13R>3も同様)。また、「A」は0.005秒、「B」は0.240秒、「C」は0.640秒、「D」は0.550秒、「E」は0.325秒、「F」は0.645秒、「G」は0.010秒をそれぞれ示す。また「低速」においては、記憶が3個以上で、ゲート23への通過から左普通図柄1が変動を開始する0.245秒前までの時間が5.000秒以上ある場合の左・中・右普通図柄1の低速変動時間は、左普通図柄1の3.815秒が1.225秒に、中普通図柄1の4.685秒が2.125秒に、右普通図柄1の5.555秒が2.995秒にそれぞれ短縮される(図13も同様)。また、「▲」は普通図柄1当たり判定用乱数の記憶を示し、「●」は普通図柄1当たり判定用乱数の読み出しを示す。
【0020】図13は、普通図柄1が「リーチ」を示す場合である。「A」〜「G」は図12と同じ時間幅を示す。更に、「H」は0.120〜2.400秒、「I」は2.285〜4.565秒、「J」は3.155〜5.435秒を示す。図14は、図13の続きである。図14において、「逆超低速」及び「逆中速」は図柄の逆縦方向の超低速移動及び中速移動であり、「横」及び「逆横」は図柄の横方向移動及び逆横方向移動である。更に、「K」は2.400〜7.200秒、「L」は2.750〜7.550秒、「M」は0.350秒、「N」は0.480秒、「O」は4.720〜10.480秒、「P」は0.400秒、「Q」は0.240秒、「R」は0.320秒、「S」は0.100秒、「T」は0.155秒、「U」は0〜9.660秒、「V」は0〜4.520秒である。また、図13及び図1414において、「▲」は普通図柄1当たり判定用乱数の記憶を示し、「●」は普通図柄1当たり判定用乱数及び普通図柄1変動時間用の第3の乱数の読み出しを示し、「■」は普通図柄1変動時間用の第1の乱数の読み出しを示し、「◆」は前記両方の普通図柄1変動時間用の第1及び第2の乱数の読み出しを示す。
【0021】また、左普通図柄1が変動を開始する0.245秒前に記憶が2個以下の場合の中・右普通図柄1は、普通図柄1変動時間用の第3の乱数の値が0の時はパターン1、1〜3の時はパターン2の変動を行う。なお、中・右普通図柄1のパターン2の高速変動時間Hで、左普通図柄1と同図柄になるまで変動し、低速変動へ移行する。右普通図柄1のリーチパターン3〜5の低速変動時間Kは、普通図柄1変動時間用の第2の乱数の値(1 〜12)により決定される。なお、上述の各実施例において、図柄変動制御手段は、弾球遊技機に用いられた場合を示しているが、これに限定されず、スロットマシン等に使用することも可能である。
【0022】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本願の第1の発明に係わる図柄変動制御手段によれば、図柄表示装置に表示される大当たり判定用又は装飾用等の図柄の移動方向を必要に応じて任意に変えることができる。このため、該図柄の移動が、新規な趣向となり、遊技者を興奮させることができる。更に、従来一方向の単純な判定図柄の変動態様にも新規な趣向を提供することができる。更に、図柄表示装置において、大当たりの成立を第1図柄変動方向と第2図柄変動方向とによって二次元的に期待させることを可能とし、更に、例えばパチンコ遊技機の遊技盤の部分領域で極めて狭い箇所に配設される図柄表示装置においても、多様な表現態様を採らせることができる。更に、第2の発明によれば、上記第1の発明の効果において、時間により図柄の移動方向を変えることができるので、その効果を一層著しいものにすることができる。更に、第3の発明によれば、上記第1又は2の発明の効果とともに、図柄表示装置に表示される前記図柄の移動方向を上下方向又は左右方向に任意に切り換えることができるので、前記図柄の移動が遊技者の興味を引くとともに、図柄の移動方向が遊技者に分かりやすくなる。更に、第4の発明によれば、上記第3の発明の効果とともに、時間とともに前記図柄の移動方向が上若しくは下方向又は右若しくは左方向に切り替わるので、図柄の移動方向の予測が困難になるので、図柄の移動が一層遊技者の興味をひくので、遊技者が興奮して、弾球遊技に熱中することになる。
【0023】更に、第5の発明によれば、上記第1、2、3又は4の発明の効果とともに、図柄表示装置の2以上の図柄表示領域の各々において、上記第1〜3の発明の効果を得ることができるので、図柄表示装置の装飾的効果を一層高めるとともに、前記図柄の移動が遊技者の興味を引くことができる。更に、第6の発明によれば、上記第1、2、3、4又は5の発明の効果とともに、前記図柄の移動方向が図柄表示装置上の位置により異なるので、前記図柄の移動方向がコ字型等になり、前記図柄の移動による装飾的効果が高まるとともに、前記図柄の移動が遊技者の興味を引くので、遊技者が一層弾球遊技に熱中することになる。更に、第7の発明によれば、上記第1、2、3、4又は5の発明の効果とともに、前記図柄の移動方向が時間及び図柄表示装置上の位置により異なるので、前記図柄の移動方向が一層多様になる。この結果、前記図柄の移動が一層遊技者の興味を引くことになる。更に、第8の発明により、前記図柄が図柄表示装置において斜めに移動するので、前記図柄の移動方向が一層多様になる。この結果、前記図柄の移動が一層遊技者の興味を引くことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の各発明の実施例の遊技盤面の正面図である。
【図2】前記各発明の実施例に使用される普通図柄1表示装置用LCDの駆動回路のブロックダイヤグラムである。
【図3】本願の第1の発明の一実施例の説明図である。
【図4】第2の発明の一実施例の説明図である。
【図5】第3の発明の一実施例の説明図である。
【図6】第4及び第5の発明の第1実施例の説明図である。
【図7】前記第4及び第5の発明の第2実施例の説明図である。
【図8】第6の発明の一実施例の説明図である。
【図9】第7の発明の第1実施例の説明図である。
【図10】前記第7の発明の第2実施例の説明図である。
【図11】前記第7の発明の第3実施例の説明図である。
【図12】前記各実施例の第1実際例の説明図である。
【図13】前記各実施例の第2実際例の説明図である。
【図14】前記各実施例の第3実際例の説明図である。
【符号の説明】
10 遊技盤面
24a 普通図柄1表示装置
31 RAM
32 ROM
33 CPU
34 I/O
35 LCD
35a〜35f 図柄表示領域
41、41a、42、42a、43、43a、44、44a、45、46、46a、46b、47、47a、48、49、49a、50、50a、50b、50c、50d、50e、51、52、53、53a 図柄の移動方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】 図柄表示装置に表示される図柄を第1の方向に移動制御する第1図柄変動方向制御手段と、前記図柄を第2の方向に移動制御する第2図柄変動方向制御手段と、前記第1図柄変動方向制御手段又は第2図柄変動方向制御手段の駆動を選択設定する図柄変動方向選択設定手段とを具備することを特徴とする図柄変動制御手段。
【請求項2】 図柄表示装置に表示される図柄を第1の方向に移動制御する第1図柄変動方向制御手段と、前記図柄を第2の方向に移動制御する第2図柄変動方向制御手段と、前記第1図柄変動方向制御手段又は第2図柄変動方向制御手段の駆動を時間により選択設定する図柄変動方向選択設定手段とを具備することを特徴とする図柄変動制御手段。
【請求項3】 第1の方向を縦方向のうち上若しくは下方向とし、第2の方向を横方向のうち右若しくは左方向としたことを特徴とする請求項1又は2記載の図柄変動制御手段。
【請求項4】 時間とともに上方向若しくは下方向の切換又は右方向若しくは左方向の切換をすることを特徴とする請求項3記載の図柄変動制御手段。
【請求項5】 図柄表示装置を2以上の図柄表示領域に区分し、各区分された図柄表示領域のそれぞれに表示される図柄を別個に移動制御することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の図柄変動制御手段。
【請求項6】 図柄表示装置に表示される図柄の移動方向が、該図柄の図柄表示装置上の位置により異なることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の図柄変動制御手段。
【請求項7】 図柄表示装置に表示される図柄の移動方向が、時間及び該図柄の図柄表示装置上の位置により異なることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の図柄変動制御手段。
【請求項8】 弾球遊技機に組み込まれる図柄表示装置に表示される図柄が斜め方向に移動することを特徴とする弾球遊技機における図柄変動制御手段。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図12】
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【図14】
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【公開番号】特開平8−117402
【公開日】平成8年(1996)5月14日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−258331
【出願日】平成6年(1994)10月24日
【出願人】(000148922)株式会社大一商会 (3,262)