説明

圧縮可能な中央部分を含むペット用噛み具

本開示は、第1の材料の細長い中央部分と、第2の材料の一対の端部キャップとを備える動物用噛み具を提供する。端部キャップは、柄によって連結されてもよく、また、例えば色、質感、硬度、靭性、機能性、味、匂い、水分レベルなどの1つまたは複数の特性によって、中央部分と異なってもよく、または、互いに異なってもよい。犬用噛み具の中央部分は、袋状体、または、例えば袋状体を覆う1つまたは複数の層などの材料の複合物を備えてもよく、例えばスポーツボールの形状および/または質感における魅力的なデザインを有している。複合物は、エラストマ袋状体を覆う軟質のまたはさらに繊維質のカバーを備えてもよく、袋状体は、柄の上に比較的緩く嵌るように形成され、複合物は、端部キャップに比べて、軟質で容易に圧縮される中央部分を提供する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2007年10月10日に出願された米国特許出願第11/870,037号の出願日の利益を主張し、米国特許出願第11/870,037号の教示を参照によって本願に援用する。
[分野]
本発明は、成形されたペット用玩具に関し、より具体的には、比較的軟質で細長く、かつ、圧縮可能な中央部分と、一対の比較的硬質でより耐久性がある端部キャップとを備え得る成形された犬用噛み具に関する。さらに、本発明は、種々の方法によって構成部品から組み立てられ得る「犬用の骨」構造の使用に関する。
[背景]
ほとんどの犬は、物を噛むことを楽しむが、好みは、好まれる物質の硬さに関して変わる可能性がある。一部の犬は、例えば牛の骨、木材、およびナイロンなどの非常に硬い材料を噛むことを好むが、他の犬は、例えばポリウレタンまたはゴムなどの軟質の噛み具を好む。一部の犬は、その年齢のために、非常に硬い物質を噛むことができない可能性がある。若い犬は、歯の発達が不十分である可能性がある一方、老齢の犬は、歯肉を病んでいるか、または、歯の一部を喪失している可能性がある。
【0002】
食用の犬用噛み具が市販されているが、食用の犬用噛み具は、比較的短い賞味期限を有するので、頻繁な間隔で小売店によって交換されなければならない。しかし他の従来技術の犬用噛み具は、構造的完全性に欠ける可能性があることにより、取扱いおよび出荷中に破損し易い。
【0003】
例えば犬用噛み具などのペット用玩具は、ストリップまたは玩具の形態またはさらに骨形状で製造されてもよく、犬がペット用玩具を容易に拾い上げることができるように、一般的に、大きな端部と小さく細長い柄とを有している。端部は、一般的に、球状であり、顆状突起の形状であってよい。犬は、一般的に、端部を噛むために、足の間に犬用噛み具を保持することになり、細長い形状は、端部に対する容易なアクセスを可能にして、興味を維持する。
[概要]
第1の例示的な実施形態では、本開示は、第1の材料の細長い中央部分と、第2の材料の一対の端部キャップおよび柄とを備える動物用噛み具を対象とし、前記中央部分は、前記柄を覆うが、前記柄から離間するエラストマ袋状体を備え、前記柄は、前記端部キャップを連結する。袋状体は、長手方向軸と内面とを含んでもよく、柄は、長手方向軸と外面とを含んでもよく、長手方向軸に沿う袋状体の内面は、柄の外面に対して凹んでいる。
【0004】
第2の例示的な実施形態では、本開示は、動物用噛み具を製造する方法に関しており、この方法は、袋状体を含む細長い中央部分であって、2つの端部を有する、細長い中央部分を設けることと、一対の端部キャップであって、端部キャップがそれぞれ、前記中央部分の端部のいずれかを受容する凹部を有する、一対の端部キャップを設けることとを備えている。この方法は、端部キャップに連結する柄を設けることと、一対の端部キャップの一方を柄に取付けることと、柄を覆って中央部分を配置することとが続いてもよい。その後、一対の端部キャップの他方が柄に取付けられてもよく、中央部分の端部はそれぞれ、端部キャップの凹部に係合する。袋状体は、長手方向軸と内面とを含んでもよく、柄は、長手方向軸と外面と内面とを含んでもよい。
【0005】
エラストマ袋状体は、スポーツボールの形状および/または質感の魅力的なデザインを有する1つまたは複数の材料の外部層を含んでもよい。袋状体は、動物用噛み具の中央部分が容易に圧縮され得るように、柄の少なくとも一部分の上に緩く嵌るように形成され、かつ、その少なくとも一部分から離間されてもよい。動物用噛み具の中央部分が容易に圧縮され得るのは、柄が柄の長手方向軸に沿って凸状であるのに比べて、袋状体が、袋状体の長手方向軸に沿ってより凹んだ形状の内面を有するためである可能性がある。さらに、外部層は、袋状体の外面を覆う1つまたは複数の軟質カバー層を含んでもよい。外部層は繊維質材料を備えてもよい。
【0006】
関連する実施形態では、端部キャップを中央の柄に取り付ける技法は、インサート成形、接着剤または化学結合、溶融結合、機械式取付け、またはこうした方法の組み合わせを含んでもよい。1つの例示的な実施形態では、端部キャップは、柄の端部の一方または両方の上に成形された雄ねじと、端部キャップの一方または両方の相補的な雌ねじとを設けることによって、柄に取付けられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
例示を目的として提供され、本発明のあらゆる態様を制限するものとして考えられるべきでない添付の図面を参照して、以下の詳細な説明はよりよく理解され得る。
【図1】本発明に係る動物用噛み具の第1の例示的な実施形態の斜視図である。
【図2】本発明に係る動物用噛み具についての別のデザインの第2の例示的な実施形態の斜視図である。
【図3】本発明に係る犬用噛み具についての別のデザインの第3の例示的な実施形態の斜視図である。
【図4】本発明に係る動物用噛み具についての別のデザインの第4の例示的な実施形態の斜視図である。
【図5】本発明に係る動物用噛み具についての別のデザインの第5の例示的な実施形態の斜視図である。
【図6】ペット用噛み具を組み立てる1つの手段を図示する、図5の分解図である。
【図7】他の取り付け方法によってどのように組み立てが達成され得るかを図示する、図1の断面図である。
【図8】端部キャップと、本発明の犬用噛み具の中央部分を備える袋状体とを取り付ける1つの手段を図示する、図1の断面図である。
【図9】中央部分を貫通する、図3の動物用噛み具の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[詳細な説明]
本発明の種々の実施形態に共通する要素について、実施形態間の数字の参照文字は、不変に保たれるが、存在する数字の参照文字に英数字の文字を付加することによって区別される。換言すると、例えば、第1の実施形態において10Aとして参照される要素は、相応して、後続の実施形態について10B、10Cなどとして参照される。したがって、実施形態の記述が、ある要素を参照するために参照文字を使用する場合、その参照文字は、英数字の文字によって区別されるのと同様に、要素が共通である他の実施形態にも適用される。
【0009】
本発明によれば、動物用噛み具を製造する方法が開示される。さらに、第1材料の細長い中央部分と、第2材料の一対の端部キャップとを備え得る犬用噛み具が開示される。端部キャップは、例えば色、質感、硬さ、靭性、栄養価、風味、匂い、水分レベルなどの1つまたは複数の特性によって、中央部分と異なってもよいし、互いに異なってもよい。端部キャップは、中央の柄によって連結されてもよく、中央部分は、袋状体を覆う外部層の複合物を備えてもよく、袋状体は、柄を覆うが柄から離間されてもよい。
【0010】
図1は、細長い中央部分20Aと、端部キャップ30Aおよび40Aとを備える動物用噛み具10Aの第1の例示的な実施形態を斜視図で図示している。中央部分20Aは、一般的に、細長い形状であってもよく、また、中空であり、端部キャップ30A,40Aを連結し得る柄(図示せず)を覆ってもよい。図2〜6に示すように、中央部分は、種々の魅力的な形状および/またはデザインを有してもよい。一般的に、中央部分20Aは、比較的軟質の材料(例えば、低い相対ショア硬度)を含んでもよく、端部キャップ30A,40Aに比べて圧縮性があってもよく(例えば、低い相対曲げ弾性率またはEflex)、端部キャップは、端部キャップが犬により激しく噛まれる対象となり得るので、より耐久性のある材料を含んでもよい。例えば、中央部分は、100A以下のショア硬度を有してもよく、一方、端部キャップは、50D以上のショア硬度を有してもよい。袋状体は、比重の小さい、例えば、1.0未満の、材料であってもよく、限定はしないが、超微細発泡体などの発泡材料で形成されてもよいことがさらに考えられる。
【0011】
中央部分20Aは、動物が噛み具を拾い上げ、運ぶために使用されてもよい。一般的に、端部キャップより軟質でかつ圧縮性があることによって、中央部分はまた、代替の噛む経験を提供してもよい。端部キャップ30A,40Aは、幅広い種類の成形形状およびデザインであってよく、一方から他方へと異なってもよい。一般的に、端部キャップは、犬用噛み具の寿命を延ばすために、例えばポリアミドまたはナイロン(例えば、ナイロン−6,6またはナイロン6)またはポリウレタンなどの耐久性のあるプラスチック材料を含んでもよい。したがって、端部キャップのために使用される樹脂は、例えばナイロン−6,6、ポリエステルなどのような、約150,000psi以上の曲げ弾性率を有する種々の工業熱可塑性物質を含むが、このような工業熱可塑性物質に限定されない。端部キャップはまた、噛む動作中にペットの歯肉をマッサージし、ペットの歯を磨くのに役立つ可能性がある、突出部、溝などを含む、口の健康的利益を提供する形状またはデザインを備えてもよい。
【0012】
本明細書の犬の噛み具は、中央部分と端部キャップとの間として、2つ以上の材料を含んでもよく、材料は、ある物理的、光学的、官能的、機能的、または組成的特性が異なってもよい。物理的特性の差は、限定はしないが、硬度、引張り強度、弾性率、伸び、または圧縮強度の差を含むものと理解されてもよい。光学特性の差は、例えば、色、印、または透明性の差として本明細書で理解されてもよい。官能的特性の差は、誘引レベルの差として理解されてもよく、誘引物質は、本明細書における犬の噛み具に引付けられるように動物の嗅覚を刺激し得る任意の添加物として理解されてもよい。
【0013】
図1は、本発明の例示的な実施形態の斜視図であり、動物用噛み具10Aは、端部キャップ30A,40Aを備え、中央柄20Aの少なくとも一部分は、ボールの一部分を際立たせる縫い目を含むベースボールの物理的デザインの特徴の少なくとも一部を含む。中央部分は、なおさらに、お気に入りのスポーツチームまたはスポーツ組織、商標などについての装飾またはロゴを含んでもよい。
【0014】
中央部分が、ベースボールまたは他のスポーツボールの物理的特徴の少なくとも一部を含むとき、中央部分の外面が、スポーツで使用されるボールの以下の特徴、すなわち、縫い目、レーシング(lacing)、質感、装飾パターン、色、ディンプリング、形状、マーキング、および構成材料のうちの1つまたは複数を含み得ることが意味されていることは、本明細書において理解され得る。例えば、サッカーボールは、六角形パターンを有してもよく、テニスボールの外観は、フェルト外部カバーおよびインターロッキングダブルダンベルパターンでホワイトシームを提供してもよい。フェルトは、不綿布の場合、針穿孔および/または化学処理、ならびに、水分、熱、および圧力の印加によって共に結合した、艶消し繊維シートとして理解されてもよい。フェルトはまた、綿布の場合、織り方を識別することをほとんど不可能にするために、水分、熱、化学物質、および圧力の組み合わせによって収縮された材料として理解されてもよい。限定はしないが、ゴルフボール、ソフトボール、および/または、NASCAR、IRL、またはF−1レーシングカーを含む、他のスポーツ関連形状の物理的特徴の少なくとも一部が、本発明の中央部分に組み込まれてもよいことがさらに予想される。
【0015】
図8は、図1の動物用噛み具を通して縦に切取った断面分解図である。この図は、噛むための比較的剛性があり耐久性がある端部キャップ40Aと、比較的軟質で圧縮可能な複合構造を有する中央部分20Aとを提供する本発明の1つの例示的な実施形態を図示する。この例示的な実施形態では、中央部分20Aは、エラストマの、またはゴムの袋状体28Aと、繊維質材料の外部層26Aとを備えてもよい。エラストマに対する参照は、50〜100%の中の全ての値および増分を含む50〜100%の回復率で伸長されると、50%より大きい伸びを有し得る材料を含む材料として本明細書で理解されてもよい。エラストマはまた、室温(25℃)より低いガラス遷移温度またはTgを有し、かつ、50%より大きいアモルファス(非結晶)ドメインを有するポリマー材料を含んでもよい。
【0016】
外部層は、特定のタイプのスポーツボールに似ているという真正性を、中央部分の感触および外観に与えるために、例えば、ベースボールの場合には皮革であってよく、または、テニスボールの場合にはフェルトであってよい。外部層はまた、複数の層を備え、繊維質層を袋状体の外面に容易に取り付けられない可能性がある場合、外部繊維質層を支持するために、例えば裏当て層70(図9参照)を含んでもよい。繊維質材料は、比較的大きい長さ対幅比、例えば、1000/1より大きい長さ対幅比を有するように形成され得り、また、シート材料の一部分または全てを形成し得る材料を意味するものと理解される。これらの材料は、限定はしないが、フェルト、スエード、綿布、不綿布、ニット、および皮革を含んでもよい。袋状体材料と繊維質外部層とのある組み合わせは、裏当て層の使用を必要としない可能性があることがさらに予想される。
【0017】
先に述べたように、袋状体は、端部キャップと比較して、比較的軟質でかつ柔軟性があってもよい。1つの関連する例示的な実施形態では、袋状体は、袋状体28Aが、袋状体28Aの長手方向軸に対して形状が凹む内面を有するように成形されてもよい。したがって、このような袋状体は、柄から離間されてもよく、このような間隔は、柄の長さに沿って不均等であってもよい。噛み具の柄64は、柄64自体が、柄64の外面に関して同心であってもよく、前記長手方向軸に沿った前記袋状体の内面は、前記柄の長手方向軸に沿って前記柄より凹んでいてもよい。これによって、犬用噛み具10Aの中央部分20Aが圧縮可能または圧搾可能であり、また、容易に曲げられるように、柄64と袋状体28Aとの間にギャップ60を画定してもよい。ギャップは、0.125〜1.5インチの範囲内の全ての値および増分を含む0.125〜1.5インチの範囲で柄から離間されてもよい。複数の層が中央部分20Aを構成する可能性がある場合、これらの層は、複合中央部分を形成するために、例えば、加熱、接着剤などによって互いに固着されてもよい。例えば、裏当て層は、外部層を袋状体に結合させ得る熱可塑性接着剤になってもよい。
【0018】
同様に、図8に示されているのは、犬用噛み具10Aの端部キャップと中央部分とを共に取り付ける手段の1つの例示的な実施形態である。この実施形態では、柄64は、1つの端部キャップ40Aと一体成形されてもよく、また、雄ねじ66を有する端部を含んでもよい。他の端部キャップ30Aは、部品を置き換えるまたは交換したい場合に係合および分解を可能にする整合性のある雌ねじ68を含んでもよい。
【0019】
さらに、図8は、比較的剛性があり、かつ耐久性がある端部キャップから比較的軟質の中央部分を、動物が容易に分離させてしまうことを防止し得る特徴部を図示している。凹部62は、柄64の外側で端部キャップ30A、40Aの外面に形成されてもよく、中央部分20Aの端部に対して、図示された例では、エラストマ袋状体28Aと外部層26Aとの複合物に対して形状が相補的であってよい。凹部は、柄を中心に全周(360°)に延在してもよく、そして、中央部分の端部を覆い、端部が露出されることから保護してもよい。その後、共に組み立てられると、中央部分20Aの端部はそれぞれ、凹部62内に位置し、動物にとって容易にアクセスできなくなってもよい。さらに、動物用噛み具10Aが、端部キャップの1つまたは両方を柄上にねじ込むことによって組み立てられる場合、ねじ込まれる部分は、こうしたねじ込み動作によって、中央部分が、圧縮され、凹部の中に押し込まれるような長さであってもよい。ねじ込まれる部分の長さはまた、袋状体28Aの内面と柄64の外面との間の距離を増大させるのに役立ち得り、袋状体28Aの内面と柄64の外面との間の距離を増大させることで、柄に対する中央部のより大きな相対的圧縮性を提供できる。
【0020】
図2は、本発明の別の例示的な実施形態の斜視図であり、動物用噛み具10Bは、端部キャップ30B,40Bを備え、中央柄20Bの少なくとも一部分は、フットボールに似ており、ボールを掴むのに使用される質感およびレース(lace)を含む。図3は、本発明の別の例示的な実施形態の斜視図であり、動物用噛み具10Cは、端部キャップ30C,40Cを備え、中央柄20Cの少なくとも一部分は、テニスボールの特徴の一部を含み、線維質外面を有する外部カバーを含む。中央部分20Cは、例えばフェルト外部層などのテニスボール材料と、ダブルダンベルパターンの少なくとも一部分におけるホワイトストライピングとを含んでもよい。図4は、本発明の例示的な実施形態の斜視図であり、動物用噛み具10Dは、端部キャップ30D,40Dを備え、中央柄20Dの少なくとも一部分は、バスケットボールの特徴の一部を含み、溝を有する石目模様の外部掴み用表面を含む。
【0021】
本発明の中央柄および端部キャップは、種々の方法で組み立てられてもよいし、取り付けられてもよい。好ましくは、端部キャップおよび柄の端部は、端部を柄に取り付けるのを補助する、例えば、成形された表面か、突出部/アンダーカットか、または凹部/隆起部などの相補的な特徴部を含む。例えば、柄および端部キャップは、機械的に、すなわち、例えば、ねじ、ボルト、ワッシャなど、または、図8に示すようなねじ込みによって締結されてもよい。図5は、本発明の例示的な実施形態の斜視図であり、動物用噛み具10Eは、端部キャップ30E,40Eを備え、中央部分20Eの少なくとも一部分は、中空のエラストマのまたはゴムのチューブを備え、チューブおよび端部キャップは、柄の端部の両方を通って突出するねじによって取り付けられている。図6は、図5の分解図であり、端部キャップのフランジ36内の穴34内に挿入され、かつ、中央部分20E内の穴24内に挿入され得る2つのねじ22を図示している。穴24および34は、ねじ22を受容するようにねじ山を切られてもよく、または、一対の柄50が、中央部分20Eの内部に配置され、柄が、ねじ22を受容するためにねじ山を切られた穴54を有してもよい。
【0022】
図7は、端部キャップを軸に取り付ける別の方法を説明するのに使用されることになる、図1の柄64および端部キャップ30Aの断面図である。1つの例示的な実施形態では、端部キャップ30Aおよび柄64は、摩擦接合またはスナップフィットが可能となり得るように弾性または剛性が異なってもよい。こうした例では、端部キャップおよび柄は、例えば端部キャップ30Aの内部上の隆起部または溝などの特徴部38が、例えば柄64の端部の外部上の相補的な特徴部48に係合するかまたは干渉することを可能にし得る公差でデザインされる。十分な力を使用すると、端部キャップおよび柄は、共に強制的に組み立てられ、特徴部38,48の間に生じるダイロック(dielock)状況が、容易な分解を防止し得る。さらに、特徴部のいずれかは、柄と端部キャップとの間のより永久的な結合を確保するために接着剤でコーティングされてもよい。
【0023】
端部キャップ30Aおよび柄64または中央部分20Aはまた、部品のうちの1つを他の部品に接して成形(インサート成形)することによって組み立てられてもよい。例えば、柄64は、プラスチック材料のための知られている溶融プロセスのうちの1つを使用し、それに続いて、柄または中央部分の端部をインジェクションモールド(または、他のプラスチック処理モールド)内に配置し、柄または中央部分の端部に接して端部キャップを形成することによって形成されてもよい。こうして、柄または中央部分および端部キャップは、共に溶融結合されてもよい。溶融結合が起こらないような不適合材料が、柄および端部キャップについて使用される場合、成形後に冷却すると、柄の端部にわたってシュリンクフィットが得られるように、収縮性が高い樹脂が端部キャップについて使用されてもよいことが予想される。やはり、例えばアンダーカット、フック、溝、またはさらに穴などの、柄の端部における特徴部が、こうした取付を補助し得る。
【0024】
さらに、端部キャップおよび柄または中央部分が溶着プロセスによって取り付けられてもよく、部品の1つまたは両方が、溶融結合を共に提供するために、加熱か、スピンか、振動などを与えられてもよいことが予想される。これらの溶着プロセスは、限定はしないが、ホットプレート溶着、ホットガス溶着、振動溶着、超音波溶着、電磁誘導溶着、電子ビーム溶着、レーザ溶着、赤外線溶着、マイクロ波溶着、および無線周波数溶着を含んでもよい。柄または中央部分および端部キャップの形状が丸いため、本発明に従う1つの特定のタイプの溶着は、スピン溶着であり、部品、柄または端部キャップのうちの1つが、他の部品に対して高速で回転し、ついには、接触している表面のうちの一方が溶融し、冷却によって、両方の表面が固着してもよい。
【0025】
最後に、先に述べた取付方法の任意の組み合わせが使用されて、端部キャップが柄または中央部分に取り付けられてもよいことが予想される。
本発明は、特定の例示的な実施形態を参照して述べられたが、このような例示的な実施形態が例示目的だけであることは当業者によって理解されるべきである。したがって、変更および変形は明らかであろうし、また、本発明の精神および均等な範囲から逸脱することなく行われてもよい。したがって、このような変更および均等物は、添付の特許請求の範囲に述べる本発明の範囲内にあると考えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の材料の細長い中央部分と、第2の材料の一対の端部キャップおよび柄とを備える動物用噛み具であって、前記中央部分は、前記柄を覆うが、前記柄から離間されるエラストマ袋状体を備える動物用噛み具であって、
前記柄は、前記端部キャップを連結し、
前記袋状体は、長手方向軸と内面とを含み、前記柄は、長手方向軸と外面とを含み、前記長手方向軸に沿う前記袋状体の前記内面は、前記柄の前記外面に対して凹んでいる
ことを特徴とする動物用噛み具。
【請求項2】
請求項1に記載の動物用噛み具であって、
前記袋状体の前記内面は、前記長手方向軸に沿って前記柄の前記外面から不均等に離間されている動物用噛み具。
【請求項3】
請求項1に記載の動物用噛み具であって、
前記中央部分は、外部繊維質層と、前記外部繊維質層のための裏当て層と、前記袋状体とを備えることを特徴とする動物用噛み具。
【請求項4】
請求項1に記載の動物用噛み具であって、
前記裏当て層は、前記外部繊維質層を前記袋状体に固着させることを特徴とする動物用噛み具。
【請求項5】
請求項3に記載の動物用噛み具であって、
前記繊維質層は、フェルトであることを特徴とする動物用噛み具。
【請求項6】
請求項3に記載の犬用噛み具であって、
前記裏当て層は、熱可塑性材料または熱硬化性材料を含むことを特徴とする犬用噛み具。
【請求項7】
請求項1に記載の犬用噛み具であって、
前記エラストマ袋状体は、熱可塑性エラストマまたは熱硬化性エラストマを含んでいることを特徴とする犬用噛み具。
【請求項8】
請求項1に記載の犬用噛み具であって、
前記エラストマは、50〜100%の回復率で伸長されると、50%より大きい伸びを有する材料を含んでいることを特徴とする犬用噛み具。
【請求項9】
請求項1に記載の犬用噛み具であって、
前記端部キャップの少なくとも1つはそれぞれ、前記柄の外側に凹部を含み、前記中央部分は、端部を含み、前記中央部分の前記端部は、前記凹部に係合し嵌合し、動物による前記端部へのアクセスを防止することを特徴とする犬用噛み具。
【請求項10】
動物用噛み具を製造する方法であって、
袋状体を備える細長い中央部分であって、2つの端部を有する、細長い中央部分を設ける工程と、
一対の端部キャップであって、端部キャップはそれぞれ、前記中央部分の前記端部のいずれかを受容する凹んだ部分を有する、一対の端部キャップを設ける工程と、
前記端部キャップを連結する柄を設ける工程と、
前記一対の端部キャップの一方を前記柄に取り付ける工程と、
前記柄を覆って前記中央部分を配置する工程と、
前記一対の端部キャップの他方を前記柄に取り付ける工程であって、前記中央部分の前記端部はそれぞれ、前記端部キャップの凹んだ部分に係合する、前記一対の端部キャップの他方を前記柄に取り付ける工程とを備え、
前記袋状体は長手方向軸と内面とを含み、前記柄は長手方向軸と外面とを含み、前記長手方向軸に沿った前記袋状体の前記内面は、前記柄の前記外面に対して凹んでいることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記柄と前記一対の端部キャップとは、機械的に取り付けられることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
前記一対の端部キャップの1つまたは両方は、前記柄の端部の一方または両方の上に成形された雄ねじと、前記端部キャップの一方または両方の相補的な雌ねじとを設けることによって、前記柄にねじ込まれることが可能であることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法であって、
前記柄と前記一対の端部キャップとは、熱可塑性材溶着によって取り付けられることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、
前記柄と前記一対の端部キャップとは、ホットプレート溶着、ホットガス溶着、振動溶着、超音波溶着、電磁誘導溶着、電子ビーム溶着、レーザ溶着、赤外線溶着、マイクロ波溶着、および無線周波数溶着のうちの1つによって取り付けられることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法であって、
前記柄と前記一対の端部キャップとは、前記柄に対する前記端部キャップのスピン溶着によって取り付けられることを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項10に記載の方法であって、
前記柄の1つは、前記端部キャップの一方と一体成形されることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項10に記載の方法であって、
前記中央部分は、前記袋状体を覆う、外部繊維質層と前記外部繊維質層のための裏当て層とをさらに備えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2011−500030(P2011−500030A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529050(P2010−529050)
【出願日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際出願番号】PCT/US2008/079386
【国際公開番号】WO2009/049073
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(500013142)ティー.エフ.エイチ.パブリケーションズ、インコーポレーテッド (18)