圧縮機台数制御装置及びそれを用いた圧縮機台数制御方法
【課題】複数の圧縮機を有する圧縮機設備の既存の圧縮機に対して追加の圧縮機を設置する際に、既存の装置の変更を殆ど生じることなく容易且つ安価に設置できるようにする。
【解決手段】既存の前記圧縮機に追加の圧縮機を設置する場合の圧縮機台数制御装置であって、既存の圧縮機から選択した選択圧縮機C1Aと追加する追加圧縮機C1Bを下位信号伝達手段8により切替盤9に接続した下位圧縮機グループC1'を形成し、下位圧縮機グループC1'の切替盤9を圧縮機台数制御装置6に信号伝達手段7を介して接続する。
【解決手段】既存の前記圧縮機に追加の圧縮機を設置する場合の圧縮機台数制御装置であって、既存の圧縮機から選択した選択圧縮機C1Aと追加する追加圧縮機C1Bを下位信号伝達手段8により切替盤9に接続した下位圧縮機グループC1'を形成し、下位圧縮機グループC1'の切替盤9を圧縮機台数制御装置6に信号伝達手段7を介して接続する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の圧縮機を有する圧縮機設備の既存の圧縮機に対して追加の圧縮機を設置する際に、容易且つ安価に設置できるようにした圧縮機台数制御装置及びそれを用いた圧縮機台数制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
工場等では、複数の圧縮機(コンプレッサ)を有する圧縮機設備を備えることにより、工場で必要とする圧縮空気の供給を効率的に行っている。即ち、工場では複数の場所において圧縮空気が断続的に使用される場合が多く、断続的な使用を行っても一定圧力の圧縮空気が供給できるようにするために、圧縮機設備では、貯留タンクに複数の圧縮機を接続して設け、貯留タンクの圧縮空気の圧力が所定の圧力を保持するように前記圧縮機の運転台数を制御することが行われている。上記圧縮機設備に関連したコンプレッサの台数制御システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図15は、従来の圧縮機設備の一例の概略を示したものであり、複数台の圧縮機1(図15ではC1号機、C2号機、C3号機、C4号機の計4台、)が、配管2によって空気レシーバ又は空気ヘッダからなる貯留タンク3に接続されており、該貯留タンク3の圧縮空気は供給主管4によって工場等へ供給されるようになっている。前記圧縮機1には、ターボ圧縮機、スクリュー圧縮機、レシプロ圧縮機等の種々の形式のものが存在しており、更に、各形式において容量が大きいものから小さいものまで存在しており、更に、容量を無段階に変更できるもの、容量を段階的に変更できるもの、容量が一定で変更できないものがある。そして、工場ではこれらの種々の圧縮機の中から、工場の圧縮空気の使用量等に基づいて効率的な組み合わせとなるように、同一種類で同一容量の圧縮機を組み合わせて用いる場合、同一種類で異なる容量の圧縮機を組み合わせて用いる場合、異なる種類の圧縮機を組み合わせて用いる場合等、種々の組み合わせを行っている。
【0004】
図15中、5は貯留タンク3の圧縮空気の圧力を検出する圧力検出器(圧力検出手段)、6は圧縮機台数制御装置であり、前記圧力検出器5で検出した圧力信号は前記圧縮機台数制御装置6に入力されている。前記圧力検出器5は圧力伝送機5aであってもよく、圧力伝送機5aによる圧力信号が共通送気母管5bを介して圧縮機台数制御装置6に導かれていてもよい。
【0005】
又、前記圧縮機台数制御装置6は、前記圧縮機1の各号機C1、C2、C3、C4との間で情報を相互伝達することができる信号伝達手段7(無電圧信号接点)を備えており、前記貯留タンク3の検出圧力に基づいて、前記各号機C1、C2、C3、C4の起動・停止・負荷・無負荷指令を行って、圧縮機1の運転台数制御を行うようにしている。又、前記圧縮機台数制御装置6は、前記圧縮機1の運転台数制御を行うと共に、ローテーション制御を行うことによって各号機C1、C2、C3、C4を同等の運転頻度で運転するようにしている。
【0006】
前記圧縮機1の運転状況は、圧縮空気供給先(工場等)の稼働状態(季節、時間帯、景気動向等)によって変動するものであり、前記圧縮機1の設置台数は、工場等で必要とする圧縮空気の最大容量により決定される。ここで、最大容量が要求されることが希である場合には、図15においては圧縮機1の各号機C1、C2、C3、C4の4台を作動させた時に最大容量が確保されるようにしてもよい。しかし、一般的には、故障が発生した場合などを想定して1台を予備機として確保しておくことが行われており、この場合には図15の例えば各号機C1、C2、C3の3台により最大容量に対応させるようにし、C4の1台は予備機とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−035273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
工場における圧縮空気の使用量が増加したような場合には、図15に示すような圧縮機設備において、追加圧縮機CXを備えることが要求される場合がある。
【0009】
従来において、圧縮機台数制御装置の接続可能台数の上限(図15の例では4台)を超えて追加圧縮機CXを設置する場合には、
(1)現在の圧縮機台数制御装置に代えて接続可能台数が多い上位機種の圧縮機台数制御装置を導入する。
(2)現在の圧縮機台数制御装置のハード・ソフトを改造する特殊対応を行って必要台数の組み入れを可能にする。
(3)接続可能台数を超える圧縮機は圧縮機台数制御装置には組み入れず、単独運用とする。
ことが一般に行われてきた。
【0010】
しかし、前記追加圧縮機CXを追加するために、(1)のように上位機種の圧縮機台数制御装置を導入する場合には大幅なコストアップの問題があり、又、(2)のようにハード・ソフトを改造する特殊対応の場合にも特注仕様、設計検証工数が増加することになるためコストアップになる問題がある。又、(3)の場合には追加圧縮機CXが圧縮機台数制御装置から切り離されて単独運用となるため、総合的な省エネ効果が得られ難く、オペレータの適切な判断による操作が頻繁に必要となり、作業が非能率的になるという問題を有していた。
【0011】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなしたもので、複数の圧縮機を有する圧縮機設備の既存の圧縮機に対して追加の圧縮機を設置する際に、既存の装置の変更を殆ど生じることなく容易且つ安価に設置できるようにした圧縮機台数制御装置及びそれを用いた圧縮機台数制御方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に係る発明は、複数の圧縮機と、各圧縮機に配管を介し接続して圧縮流体を貯留給する貯留タンクと、該貯留タンクによる圧縮流体の圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段による検出圧力が入力され且つ信号伝達手段により前記各圧縮機との間で情報の相互伝達を行って前記圧縮機の駆動台数制御とローテーション制御を行う圧縮機台数制御装置とを備えた圧縮機設備における既存の前記圧縮機に追加の圧縮機を設置する場合の圧縮機台数制御装置であって、
前記既存の圧縮機から選択した選択圧縮機と追加する追加圧縮機を下位信号伝達手段により切替盤に接続した下位圧縮機グループを形成し、該下位圧縮機グループの切替盤を前記圧縮機台数制御装置に信号伝達手段を介して接続したことを特徴とする圧縮機台数制御装置である。
【0013】
請求項2に係る発明は、前記信号伝達手段及び下位信号伝達手段が無電圧信号接点であることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機台数制御装置である。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の圧縮機台数制御装置を用いた圧縮機台数制御方法であって、前記圧縮機台数制御装置は前記各圧縮機をローテーションによって台数制御し、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記一方の運転を停止するよう制御し、再び前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記他方の運転を停止する下位ローテーション制御を行うことを特徴とする圧縮機台数制御方法である。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1又は2に記載の圧縮機台数制御装置を用いた圧縮機台数制御方法であって、前記圧縮機台数制御装置は前記各圧縮機をローテーションによって台数制御し、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記一方の運転を停止するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記他方の運転を停止するよう制御し、再び前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記他方の運転を停止するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記一方の運転を停止することにより2台1セット制御を行うことを特徴とする圧縮機台数制御方法である。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1又は2に記載の圧縮機台数制御装置を用いた圧縮機台数制御方法であって、前記圧縮機台数制御装置は前記各圧縮機をローテーションによって台数制御し、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、この運転によっても貯留タンクに備えた圧力開閉器が設定圧力以下の場合には切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、貯留タンクに備えた圧力開閉器が設定圧力以上となった場合には切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を無負荷運転を行うように制御し、一定時間経過後に切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方の運転を停止することにより圧力開閉器によるバックアップ制御を行うことを特徴とする圧縮機台数制御方法である。
【0017】
請求項6に係る発明は、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられたときに、切替盤は下位圧縮機グループのアンサーバック信号を圧縮機台数制御装置に出力すると共に、選択圧縮機と追加圧縮機の一方に運転指令を発し、選択圧縮機と追加圧縮機の一方からのアンサーバック信号が切替盤に入力されない場合には、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方が故障と判断して選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう指令する切替盤によるバックアップ制御を行うことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1つに記載の圧縮機台数制御方法である。
【0018】
請求項7に係る発明は、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられたときに、切替盤からのアンサーバック信号が圧縮機台数制御装置に入力されない場合は、圧縮機台数制御装置は下位圧縮機グループが故障と判断して下位圧縮機グループ以外の圧縮機を運転するよう指令する圧縮機台数制御装置によるバックアップ制御を行うことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1つに記載の圧縮機台数制御方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の圧縮機台数制御装置及びそれを用いた圧縮機台数制御方法によれば、圧縮機設備における既存の圧縮機に追加の圧縮機を設置する際に、既存の圧縮機の少なくとも1台から選択した選択圧縮機と追加する追加圧縮機を下位信号伝達手段により切替盤に接続して下位圧縮機グループを形成し、該下位圧縮機グループの切替盤を前記圧縮機台数制御装置に信号伝達手段を介して接続したので、下位圧縮機グループを1台の圧縮機に看做して制御することができ、よって、既存の装置の変更を殆ど生じることなく容易且つ安価に追加圧縮機を設置できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る圧縮機台数制御装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の圧縮機台数制御方法における下位ローテーション制御のフローチャートである。
【図3】図2の下位ローテーション制御のタイミングチャートである。
【図4】本発明の圧縮機台数制御方法における2台1セット制御のフローチャートである。
【図5】図4の2台1セット制御のタイミングチャートである。
【図6】本発明の圧縮機台数制御方法における圧力開閉器によるバックアップ制御のフローチャートである。
【図7】図6の圧力開閉器によるバックアップ制御のタイミングチャートである。
【図8】本発明の圧縮機台数制御方法における故障によるバックアップ制御のフローチャートである。
【図9】図8の故障によるバックアップ制御のタイミングチャートである。
【図10】本発明の圧縮機台数制御方法における切替盤によるバックアップ制御のフローチャートである。
【図11】図10の切替盤によるバックアップ制御のタイミングチャートである。
【図12】本発明の圧縮機台数制御方法における圧縮機台数制御装置によるバックアップ制御のフローチャートである。
【図13】図12の圧縮機台数制御装置によるバックアップ制御のタイミングチャートである。
【図14】本発明に係る圧縮機台数制御装置の他の一実施例を示すブロック図である。
【図15】従来の圧縮機台数制御装置の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0022】
図1は本発明の圧縮機台数制御装置の一実施例を示すブロック図であり、前記図15と同一の符合を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図15について説明した通りである。図1に示す本発明の実施例では、圧縮機1として備えている既存の4台(C1、C2、C3、C4)に対して追加の1台の圧縮機を設置する場合を示しており、前記図8の既存の圧縮機1から選択した1台の選択圧縮機C1Aと追加する追加圧縮機C1Bとを下位信号伝達手段8(無電圧信号接点)によって切替盤9に接続することにより下位圧縮機グループC1'を形成し、該下位圧縮機グループC1'の切替盤9を前記圧縮機台数制御装置6に対して信号伝達手段7(無電圧信号接点)により接続している。
【0023】
前記既存の圧縮機1から選択する選択圧縮機は、既存の圧縮機1の中に他の圧縮機に比して容量が小さいものが存在している場合には、その容量が小さい圧縮機を選択圧縮機C1Aとして選択し、その選択圧縮機C1Aと同程度の容量を有する圧縮機を選定して追加圧縮機C1Bとする。又、既存の圧縮機1が全て同等の容量を有している場合には、その1台を選択圧縮機C1Aとして選択し、それと同程度の容量を有する圧縮機を選定して追加圧縮機C1Bとする。
【0024】
前記圧縮機台数制御装置6には、前記圧力検出器5で検出した圧力信号が入力されており、前記圧縮機台数制御装置6は前記圧力信号に基づいて、下位圧縮機グループC1'、C2号機、C3号機、C4号機の圧縮機との間で無電圧信号接点7により情報を相互伝達して各機圧縮機(C1'、C2、C3、C4)の運転台数制御と、ローテーション制御を行うようにしている。
【0025】
又、前記圧力検出器5の位置には圧力開閉器10が設けてあり、圧力開閉器10からの圧力11が前記切替盤9に入力されている。
【0026】
次に、上記実施例の作動を説明する。
【0027】
貯留タンク3に備えた圧力検出器5で検出される検出圧力は常に圧縮機台数制御装置6に入力されており、圧縮機台数制御装置6は、前記検出圧力に基づいて下位圧縮機グループC1'、C2号機、C3号機、C4号機による運転台数制御を行うと共に、ローテーション制御によって各圧縮機(C1'、C2、C3、C4)が同等の運転頻度で運転されるようにしている。ローテーション制御としては、前回の運転から最も長い時間を経過した圧縮機が優先して起動されるように制御することができる。
【0028】
本発明では、図2に示す下位ローテーション制御のフローチャートにより、図3に示す下位ローテーション制御のタイミングチャートのように制御することができる。
【0029】
即ち、前記圧縮機台数制御装置6によってローテーションによる台数制御が行われていて、図2に示すように前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられると、切替盤9は選択圧縮機C1Aを運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループC1'に停止指令が発せられると、切替盤9は選択圧縮機C1Aの運転を停止するよう制御し、再び前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられると、切替盤9は今度は追加圧縮機C1Bを運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループC1'に停止指令が発せられると、切替盤9は追加圧縮機C1Bの運転を停止するようにしている。図2、図3の例では、圧縮機台数制御装置6から各圧縮機1に出力される起動・停止・負荷・無負荷指令を利用して、切替盤9により下位圧縮機グループC1'内において、選択圧縮機C1Aと追加圧縮機C1Bが停止するたびに先発号機が替わる下位ローテーション制御を行って、選択圧縮機C1Aと追加圧縮機C1Bの運転頻度を同等にしている。
【0030】
本発明では、図4に示す2台1セット制御のフローチャートにより、図5に示す2台1セット制御のタイミングチャートのように制御することができる。
【0031】
即ち、前記圧縮機台数制御装置6によってローテーションによる台数制御が行われていて、図4に示すように前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられると、切替盤9は選択圧縮機C1Aを運転するよう制御し、一定時間経過後、切替盤9は追加圧縮機C1Bを運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループC1'に停止指令が発せられると、切替盤9は選択圧縮機C1Aの運転を停止するよう制御し、一定時間経過後、切替盤9は追加圧縮機C1Bの運転を停止するよう制御し、再び前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられると、切替盤9は追加圧縮機C1Bを運転するよう制御し、一定時間経過後、切替盤9は選択圧縮機C1Aを運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループC1'に停止指令が発せられると、追加圧縮機C1Bの運転を停止するよう制御し、一定時間経過後、切替盤9は選択圧縮機C1Aの運転を停止するようにしている。図4、図5の例では、選択圧縮機C1Aと追加圧縮機C1Bによる2台1セット制御を行うことにより、下位圧縮機グループC1'による圧縮機容量を大幅に高めることができる。
【0032】
本発明では、図6に示す圧力開閉器によるバックアップ制御のフローチャートにより、図7に示す圧力開閉器によるバックアップ制御のタイミングチャートのように制御することができる。
【0033】
即ち、前記圧縮機台数制御装置6によってローテーションによる台数制御が行われていて、図6、図7に示すように前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられると、切替盤9は選択圧縮機C1Aを運転するよう制御し、この運転によっても貯留タンク3に備えた圧力開閉器10が設定圧力以下の場合には切替盤9は追加圧縮機C1Bを運転するよう制御し、貯留タンク3に備えた圧力開閉器10が設定圧力以上となった場合には切替盤9は追加圧縮機C1Bを無負荷運転するよう制御し、一定時間経過後に切替盤9は追加圧縮機C1Bを停止するようにしている。このように、選択圧縮機C1Aと追加圧縮機C1Bの一方が運転中に重故障が発生した場合には、切替盤9に接続された対象機を優先してバックアップさせる。圧縮機台数制御装置6は自動バックアップしないように切替盤9と協調制御を行う。尚、切替盤9に接続された対象機に自動対象機が無い場合には、従来の圧縮機台数制御装置6によるバックアップ制御を優先する。
【0034】
本発明では、図8に示す故障によるバックアップ制御のフローチャートにより、図9に示す故障によるバックアップ制御のタイミングチャートのように制御することができる。
【0035】
即ち、前記圧縮機台数制御装置6によってローテーションによる台数制御が行われていて、図8、図9に示すように前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられ、切替盤9が追加圧縮機C1Bを運転するよう指令した際において、追加圧縮機C1Bの重故障発生を切替盤9が検出すると、切替盤9は選択圧縮機C1Aを運転するように指令する。
【0036】
本発明では、図10に示す切替盤によるバックアップ制御のフローチャートにより、図11に示す切替盤によるバックアップ制御のタイミングチャートのように制御することができる。
【0037】
即ち、図10、図11に示すように、前記圧縮機台数制御装置6によってローテーションによる台数制御が行われていて、前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられたときに、切替盤9は下位圧縮機グループC1'のアンサーバック信号を圧縮機台数制御装置に出力すると共に、選択圧縮機C1Aに運転指令を発し、選択圧縮機C1Aからのアンサーバック信号が切替盤9に入力されない場合には、切替盤9は選択圧縮機C1Aが故障と判断して追加圧縮機C1Bを運転するよう指令する。このとき、切替盤9からは前記圧縮機台数制御装置6にアンサーバック信号が出力し続けられるため、前記圧縮機台数制御装置6のバックアップ機能は働かない。
【0038】
本発明では、図12に示す圧縮機台数制御装置によるバックアップ制御のフローチャートにより、図13に示す圧縮機台数制御装置によるバックアップ制御のタイミングチャートのように制御することができる。
【0039】
即ち、図12、図13に示すように、前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられたときに、切替盤9からのアンサーバック信号が圧縮機台数制御装置6に入力されない場合は、圧縮機台数制御装置6は下位圧縮機グループC1'が故障と判断して下位圧縮機グループC1'以外の圧縮機C2、C3、C4を運転するように制御している。
【0040】
図1の実施例では、選択圧縮機C1Aと追加圧縮機C1Bを有する切替盤9によって下位圧縮機グループC1'を形成した場合について説明したが、図14に示すように、前記下位圧縮機グループC1'に加えて、選択圧縮機C2Aと追加圧縮機C2Bを有する切替盤9による下位圧縮機グループC2'を備えることができる。このように下位圧縮機グループC1',C2'を設置する数は、上位機種の圧縮機台数制御装置6を導入する費用、現在の圧縮機台数制御装置6のハード・ソフトを改造する費用との兼ね合いからコストが低い方を選定することができる。
【0041】
上記したように、本発明によれば、2台の圧縮機C1A,C1Bを1台と看做して運用ができるため、需要側の圧縮空気消費量に対応してきめ細かな制御が可能になり、需要側への圧力変動をより小さく抑えることができる。更に、圧縮機台数制御装置6に変更を加えることなく、圧縮機台数制御装置6の機能を用いて追加する圧縮機を制御できるので、圧縮機の台数追加に伴う設備初期投資を最小とすることができる。圧縮機台数制御装置6は標準ハード・ソフトで対応ができるため、特殊設計対応による不適合発生の要因も無くすることができる。追加した圧縮機の単独運用が無くなるため、総合的な省エネ運転、計画的なメンテナンス、オペレータの介在頻度の減少等により、設備運転費用の削減効果が得られる。
【0042】
尚、本発明の台数制御装置及び圧縮機台数制御方法は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、既存の圧縮機の数には限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0043】
1 圧縮機
2 配管
3 貯留タンク
5 圧力検出器
6 圧縮機台数制御装置
7 信号伝達手段(無電圧信号接点)
8 下位信号伝達手段(無電圧信号接点)
9 切替盤
10 圧力開閉器
11 圧力
C1A 選択圧縮機
C1B 追加圧縮機
C2A 選択圧縮機
C2B 追加圧縮機
C1、C2、C3、C4 圧縮機
C1' 下位圧縮機グループ
C2' 下位圧縮機グループ
CX 追加圧縮機
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の圧縮機を有する圧縮機設備の既存の圧縮機に対して追加の圧縮機を設置する際に、容易且つ安価に設置できるようにした圧縮機台数制御装置及びそれを用いた圧縮機台数制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
工場等では、複数の圧縮機(コンプレッサ)を有する圧縮機設備を備えることにより、工場で必要とする圧縮空気の供給を効率的に行っている。即ち、工場では複数の場所において圧縮空気が断続的に使用される場合が多く、断続的な使用を行っても一定圧力の圧縮空気が供給できるようにするために、圧縮機設備では、貯留タンクに複数の圧縮機を接続して設け、貯留タンクの圧縮空気の圧力が所定の圧力を保持するように前記圧縮機の運転台数を制御することが行われている。上記圧縮機設備に関連したコンプレッサの台数制御システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図15は、従来の圧縮機設備の一例の概略を示したものであり、複数台の圧縮機1(図15ではC1号機、C2号機、C3号機、C4号機の計4台、)が、配管2によって空気レシーバ又は空気ヘッダからなる貯留タンク3に接続されており、該貯留タンク3の圧縮空気は供給主管4によって工場等へ供給されるようになっている。前記圧縮機1には、ターボ圧縮機、スクリュー圧縮機、レシプロ圧縮機等の種々の形式のものが存在しており、更に、各形式において容量が大きいものから小さいものまで存在しており、更に、容量を無段階に変更できるもの、容量を段階的に変更できるもの、容量が一定で変更できないものがある。そして、工場ではこれらの種々の圧縮機の中から、工場の圧縮空気の使用量等に基づいて効率的な組み合わせとなるように、同一種類で同一容量の圧縮機を組み合わせて用いる場合、同一種類で異なる容量の圧縮機を組み合わせて用いる場合、異なる種類の圧縮機を組み合わせて用いる場合等、種々の組み合わせを行っている。
【0004】
図15中、5は貯留タンク3の圧縮空気の圧力を検出する圧力検出器(圧力検出手段)、6は圧縮機台数制御装置であり、前記圧力検出器5で検出した圧力信号は前記圧縮機台数制御装置6に入力されている。前記圧力検出器5は圧力伝送機5aであってもよく、圧力伝送機5aによる圧力信号が共通送気母管5bを介して圧縮機台数制御装置6に導かれていてもよい。
【0005】
又、前記圧縮機台数制御装置6は、前記圧縮機1の各号機C1、C2、C3、C4との間で情報を相互伝達することができる信号伝達手段7(無電圧信号接点)を備えており、前記貯留タンク3の検出圧力に基づいて、前記各号機C1、C2、C3、C4の起動・停止・負荷・無負荷指令を行って、圧縮機1の運転台数制御を行うようにしている。又、前記圧縮機台数制御装置6は、前記圧縮機1の運転台数制御を行うと共に、ローテーション制御を行うことによって各号機C1、C2、C3、C4を同等の運転頻度で運転するようにしている。
【0006】
前記圧縮機1の運転状況は、圧縮空気供給先(工場等)の稼働状態(季節、時間帯、景気動向等)によって変動するものであり、前記圧縮機1の設置台数は、工場等で必要とする圧縮空気の最大容量により決定される。ここで、最大容量が要求されることが希である場合には、図15においては圧縮機1の各号機C1、C2、C3、C4の4台を作動させた時に最大容量が確保されるようにしてもよい。しかし、一般的には、故障が発生した場合などを想定して1台を予備機として確保しておくことが行われており、この場合には図15の例えば各号機C1、C2、C3の3台により最大容量に対応させるようにし、C4の1台は予備機とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−035273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
工場における圧縮空気の使用量が増加したような場合には、図15に示すような圧縮機設備において、追加圧縮機CXを備えることが要求される場合がある。
【0009】
従来において、圧縮機台数制御装置の接続可能台数の上限(図15の例では4台)を超えて追加圧縮機CXを設置する場合には、
(1)現在の圧縮機台数制御装置に代えて接続可能台数が多い上位機種の圧縮機台数制御装置を導入する。
(2)現在の圧縮機台数制御装置のハード・ソフトを改造する特殊対応を行って必要台数の組み入れを可能にする。
(3)接続可能台数を超える圧縮機は圧縮機台数制御装置には組み入れず、単独運用とする。
ことが一般に行われてきた。
【0010】
しかし、前記追加圧縮機CXを追加するために、(1)のように上位機種の圧縮機台数制御装置を導入する場合には大幅なコストアップの問題があり、又、(2)のようにハード・ソフトを改造する特殊対応の場合にも特注仕様、設計検証工数が増加することになるためコストアップになる問題がある。又、(3)の場合には追加圧縮機CXが圧縮機台数制御装置から切り離されて単独運用となるため、総合的な省エネ効果が得られ難く、オペレータの適切な判断による操作が頻繁に必要となり、作業が非能率的になるという問題を有していた。
【0011】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなしたもので、複数の圧縮機を有する圧縮機設備の既存の圧縮機に対して追加の圧縮機を設置する際に、既存の装置の変更を殆ど生じることなく容易且つ安価に設置できるようにした圧縮機台数制御装置及びそれを用いた圧縮機台数制御方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に係る発明は、複数の圧縮機と、各圧縮機に配管を介し接続して圧縮流体を貯留給する貯留タンクと、該貯留タンクによる圧縮流体の圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段による検出圧力が入力され且つ信号伝達手段により前記各圧縮機との間で情報の相互伝達を行って前記圧縮機の駆動台数制御とローテーション制御を行う圧縮機台数制御装置とを備えた圧縮機設備における既存の前記圧縮機に追加の圧縮機を設置する場合の圧縮機台数制御装置であって、
前記既存の圧縮機から選択した選択圧縮機と追加する追加圧縮機を下位信号伝達手段により切替盤に接続した下位圧縮機グループを形成し、該下位圧縮機グループの切替盤を前記圧縮機台数制御装置に信号伝達手段を介して接続したことを特徴とする圧縮機台数制御装置である。
【0013】
請求項2に係る発明は、前記信号伝達手段及び下位信号伝達手段が無電圧信号接点であることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機台数制御装置である。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の圧縮機台数制御装置を用いた圧縮機台数制御方法であって、前記圧縮機台数制御装置は前記各圧縮機をローテーションによって台数制御し、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記一方の運転を停止するよう制御し、再び前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記他方の運転を停止する下位ローテーション制御を行うことを特徴とする圧縮機台数制御方法である。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1又は2に記載の圧縮機台数制御装置を用いた圧縮機台数制御方法であって、前記圧縮機台数制御装置は前記各圧縮機をローテーションによって台数制御し、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記一方の運転を停止するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記他方の運転を停止するよう制御し、再び前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記他方の運転を停止するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記一方の運転を停止することにより2台1セット制御を行うことを特徴とする圧縮機台数制御方法である。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1又は2に記載の圧縮機台数制御装置を用いた圧縮機台数制御方法であって、前記圧縮機台数制御装置は前記各圧縮機をローテーションによって台数制御し、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、この運転によっても貯留タンクに備えた圧力開閉器が設定圧力以下の場合には切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、貯留タンクに備えた圧力開閉器が設定圧力以上となった場合には切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を無負荷運転を行うように制御し、一定時間経過後に切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方の運転を停止することにより圧力開閉器によるバックアップ制御を行うことを特徴とする圧縮機台数制御方法である。
【0017】
請求項6に係る発明は、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられたときに、切替盤は下位圧縮機グループのアンサーバック信号を圧縮機台数制御装置に出力すると共に、選択圧縮機と追加圧縮機の一方に運転指令を発し、選択圧縮機と追加圧縮機の一方からのアンサーバック信号が切替盤に入力されない場合には、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方が故障と判断して選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう指令する切替盤によるバックアップ制御を行うことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1つに記載の圧縮機台数制御方法である。
【0018】
請求項7に係る発明は、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられたときに、切替盤からのアンサーバック信号が圧縮機台数制御装置に入力されない場合は、圧縮機台数制御装置は下位圧縮機グループが故障と判断して下位圧縮機グループ以外の圧縮機を運転するよう指令する圧縮機台数制御装置によるバックアップ制御を行うことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1つに記載の圧縮機台数制御方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の圧縮機台数制御装置及びそれを用いた圧縮機台数制御方法によれば、圧縮機設備における既存の圧縮機に追加の圧縮機を設置する際に、既存の圧縮機の少なくとも1台から選択した選択圧縮機と追加する追加圧縮機を下位信号伝達手段により切替盤に接続して下位圧縮機グループを形成し、該下位圧縮機グループの切替盤を前記圧縮機台数制御装置に信号伝達手段を介して接続したので、下位圧縮機グループを1台の圧縮機に看做して制御することができ、よって、既存の装置の変更を殆ど生じることなく容易且つ安価に追加圧縮機を設置できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る圧縮機台数制御装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の圧縮機台数制御方法における下位ローテーション制御のフローチャートである。
【図3】図2の下位ローテーション制御のタイミングチャートである。
【図4】本発明の圧縮機台数制御方法における2台1セット制御のフローチャートである。
【図5】図4の2台1セット制御のタイミングチャートである。
【図6】本発明の圧縮機台数制御方法における圧力開閉器によるバックアップ制御のフローチャートである。
【図7】図6の圧力開閉器によるバックアップ制御のタイミングチャートである。
【図8】本発明の圧縮機台数制御方法における故障によるバックアップ制御のフローチャートである。
【図9】図8の故障によるバックアップ制御のタイミングチャートである。
【図10】本発明の圧縮機台数制御方法における切替盤によるバックアップ制御のフローチャートである。
【図11】図10の切替盤によるバックアップ制御のタイミングチャートである。
【図12】本発明の圧縮機台数制御方法における圧縮機台数制御装置によるバックアップ制御のフローチャートである。
【図13】図12の圧縮機台数制御装置によるバックアップ制御のタイミングチャートである。
【図14】本発明に係る圧縮機台数制御装置の他の一実施例を示すブロック図である。
【図15】従来の圧縮機台数制御装置の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0022】
図1は本発明の圧縮機台数制御装置の一実施例を示すブロック図であり、前記図15と同一の符合を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図15について説明した通りである。図1に示す本発明の実施例では、圧縮機1として備えている既存の4台(C1、C2、C3、C4)に対して追加の1台の圧縮機を設置する場合を示しており、前記図8の既存の圧縮機1から選択した1台の選択圧縮機C1Aと追加する追加圧縮機C1Bとを下位信号伝達手段8(無電圧信号接点)によって切替盤9に接続することにより下位圧縮機グループC1'を形成し、該下位圧縮機グループC1'の切替盤9を前記圧縮機台数制御装置6に対して信号伝達手段7(無電圧信号接点)により接続している。
【0023】
前記既存の圧縮機1から選択する選択圧縮機は、既存の圧縮機1の中に他の圧縮機に比して容量が小さいものが存在している場合には、その容量が小さい圧縮機を選択圧縮機C1Aとして選択し、その選択圧縮機C1Aと同程度の容量を有する圧縮機を選定して追加圧縮機C1Bとする。又、既存の圧縮機1が全て同等の容量を有している場合には、その1台を選択圧縮機C1Aとして選択し、それと同程度の容量を有する圧縮機を選定して追加圧縮機C1Bとする。
【0024】
前記圧縮機台数制御装置6には、前記圧力検出器5で検出した圧力信号が入力されており、前記圧縮機台数制御装置6は前記圧力信号に基づいて、下位圧縮機グループC1'、C2号機、C3号機、C4号機の圧縮機との間で無電圧信号接点7により情報を相互伝達して各機圧縮機(C1'、C2、C3、C4)の運転台数制御と、ローテーション制御を行うようにしている。
【0025】
又、前記圧力検出器5の位置には圧力開閉器10が設けてあり、圧力開閉器10からの圧力11が前記切替盤9に入力されている。
【0026】
次に、上記実施例の作動を説明する。
【0027】
貯留タンク3に備えた圧力検出器5で検出される検出圧力は常に圧縮機台数制御装置6に入力されており、圧縮機台数制御装置6は、前記検出圧力に基づいて下位圧縮機グループC1'、C2号機、C3号機、C4号機による運転台数制御を行うと共に、ローテーション制御によって各圧縮機(C1'、C2、C3、C4)が同等の運転頻度で運転されるようにしている。ローテーション制御としては、前回の運転から最も長い時間を経過した圧縮機が優先して起動されるように制御することができる。
【0028】
本発明では、図2に示す下位ローテーション制御のフローチャートにより、図3に示す下位ローテーション制御のタイミングチャートのように制御することができる。
【0029】
即ち、前記圧縮機台数制御装置6によってローテーションによる台数制御が行われていて、図2に示すように前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられると、切替盤9は選択圧縮機C1Aを運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループC1'に停止指令が発せられると、切替盤9は選択圧縮機C1Aの運転を停止するよう制御し、再び前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられると、切替盤9は今度は追加圧縮機C1Bを運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループC1'に停止指令が発せられると、切替盤9は追加圧縮機C1Bの運転を停止するようにしている。図2、図3の例では、圧縮機台数制御装置6から各圧縮機1に出力される起動・停止・負荷・無負荷指令を利用して、切替盤9により下位圧縮機グループC1'内において、選択圧縮機C1Aと追加圧縮機C1Bが停止するたびに先発号機が替わる下位ローテーション制御を行って、選択圧縮機C1Aと追加圧縮機C1Bの運転頻度を同等にしている。
【0030】
本発明では、図4に示す2台1セット制御のフローチャートにより、図5に示す2台1セット制御のタイミングチャートのように制御することができる。
【0031】
即ち、前記圧縮機台数制御装置6によってローテーションによる台数制御が行われていて、図4に示すように前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられると、切替盤9は選択圧縮機C1Aを運転するよう制御し、一定時間経過後、切替盤9は追加圧縮機C1Bを運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループC1'に停止指令が発せられると、切替盤9は選択圧縮機C1Aの運転を停止するよう制御し、一定時間経過後、切替盤9は追加圧縮機C1Bの運転を停止するよう制御し、再び前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられると、切替盤9は追加圧縮機C1Bを運転するよう制御し、一定時間経過後、切替盤9は選択圧縮機C1Aを運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループC1'に停止指令が発せられると、追加圧縮機C1Bの運転を停止するよう制御し、一定時間経過後、切替盤9は選択圧縮機C1Aの運転を停止するようにしている。図4、図5の例では、選択圧縮機C1Aと追加圧縮機C1Bによる2台1セット制御を行うことにより、下位圧縮機グループC1'による圧縮機容量を大幅に高めることができる。
【0032】
本発明では、図6に示す圧力開閉器によるバックアップ制御のフローチャートにより、図7に示す圧力開閉器によるバックアップ制御のタイミングチャートのように制御することができる。
【0033】
即ち、前記圧縮機台数制御装置6によってローテーションによる台数制御が行われていて、図6、図7に示すように前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられると、切替盤9は選択圧縮機C1Aを運転するよう制御し、この運転によっても貯留タンク3に備えた圧力開閉器10が設定圧力以下の場合には切替盤9は追加圧縮機C1Bを運転するよう制御し、貯留タンク3に備えた圧力開閉器10が設定圧力以上となった場合には切替盤9は追加圧縮機C1Bを無負荷運転するよう制御し、一定時間経過後に切替盤9は追加圧縮機C1Bを停止するようにしている。このように、選択圧縮機C1Aと追加圧縮機C1Bの一方が運転中に重故障が発生した場合には、切替盤9に接続された対象機を優先してバックアップさせる。圧縮機台数制御装置6は自動バックアップしないように切替盤9と協調制御を行う。尚、切替盤9に接続された対象機に自動対象機が無い場合には、従来の圧縮機台数制御装置6によるバックアップ制御を優先する。
【0034】
本発明では、図8に示す故障によるバックアップ制御のフローチャートにより、図9に示す故障によるバックアップ制御のタイミングチャートのように制御することができる。
【0035】
即ち、前記圧縮機台数制御装置6によってローテーションによる台数制御が行われていて、図8、図9に示すように前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられ、切替盤9が追加圧縮機C1Bを運転するよう指令した際において、追加圧縮機C1Bの重故障発生を切替盤9が検出すると、切替盤9は選択圧縮機C1Aを運転するように指令する。
【0036】
本発明では、図10に示す切替盤によるバックアップ制御のフローチャートにより、図11に示す切替盤によるバックアップ制御のタイミングチャートのように制御することができる。
【0037】
即ち、図10、図11に示すように、前記圧縮機台数制御装置6によってローテーションによる台数制御が行われていて、前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられたときに、切替盤9は下位圧縮機グループC1'のアンサーバック信号を圧縮機台数制御装置に出力すると共に、選択圧縮機C1Aに運転指令を発し、選択圧縮機C1Aからのアンサーバック信号が切替盤9に入力されない場合には、切替盤9は選択圧縮機C1Aが故障と判断して追加圧縮機C1Bを運転するよう指令する。このとき、切替盤9からは前記圧縮機台数制御装置6にアンサーバック信号が出力し続けられるため、前記圧縮機台数制御装置6のバックアップ機能は働かない。
【0038】
本発明では、図12に示す圧縮機台数制御装置によるバックアップ制御のフローチャートにより、図13に示す圧縮機台数制御装置によるバックアップ制御のタイミングチャートのように制御することができる。
【0039】
即ち、図12、図13に示すように、前記下位圧縮機グループC1'に運転指令が発せられたときに、切替盤9からのアンサーバック信号が圧縮機台数制御装置6に入力されない場合は、圧縮機台数制御装置6は下位圧縮機グループC1'が故障と判断して下位圧縮機グループC1'以外の圧縮機C2、C3、C4を運転するように制御している。
【0040】
図1の実施例では、選択圧縮機C1Aと追加圧縮機C1Bを有する切替盤9によって下位圧縮機グループC1'を形成した場合について説明したが、図14に示すように、前記下位圧縮機グループC1'に加えて、選択圧縮機C2Aと追加圧縮機C2Bを有する切替盤9による下位圧縮機グループC2'を備えることができる。このように下位圧縮機グループC1',C2'を設置する数は、上位機種の圧縮機台数制御装置6を導入する費用、現在の圧縮機台数制御装置6のハード・ソフトを改造する費用との兼ね合いからコストが低い方を選定することができる。
【0041】
上記したように、本発明によれば、2台の圧縮機C1A,C1Bを1台と看做して運用ができるため、需要側の圧縮空気消費量に対応してきめ細かな制御が可能になり、需要側への圧力変動をより小さく抑えることができる。更に、圧縮機台数制御装置6に変更を加えることなく、圧縮機台数制御装置6の機能を用いて追加する圧縮機を制御できるので、圧縮機の台数追加に伴う設備初期投資を最小とすることができる。圧縮機台数制御装置6は標準ハード・ソフトで対応ができるため、特殊設計対応による不適合発生の要因も無くすることができる。追加した圧縮機の単独運用が無くなるため、総合的な省エネ運転、計画的なメンテナンス、オペレータの介在頻度の減少等により、設備運転費用の削減効果が得られる。
【0042】
尚、本発明の台数制御装置及び圧縮機台数制御方法は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、既存の圧縮機の数には限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0043】
1 圧縮機
2 配管
3 貯留タンク
5 圧力検出器
6 圧縮機台数制御装置
7 信号伝達手段(無電圧信号接点)
8 下位信号伝達手段(無電圧信号接点)
9 切替盤
10 圧力開閉器
11 圧力
C1A 選択圧縮機
C1B 追加圧縮機
C2A 選択圧縮機
C2B 追加圧縮機
C1、C2、C3、C4 圧縮機
C1' 下位圧縮機グループ
C2' 下位圧縮機グループ
CX 追加圧縮機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の圧縮機と、各圧縮機に配管を介し接続して圧縮流体を貯留給する貯留タンクと、該貯留タンクによる圧縮流体の圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段による検出圧力が入力され且つ信号伝達手段により前記各圧縮機との間で情報の相互伝達を行って前記圧縮機の駆動台数制御とローテーション制御を行う圧縮機台数制御装置とを備えた圧縮機設備における既存の前記圧縮機に追加の圧縮機を設置する場合の圧縮機台数制御装置であって、
前記既存の圧縮機から選択した選択圧縮機と追加する追加圧縮機を下位信号伝達手段により切替盤に接続した下位圧縮機グループを形成し、該下位圧縮機グループの切替盤を前記圧縮機台数制御装置に信号伝達手段を介して接続したことを特徴とする圧縮機台数制御装置。
【請求項2】
前記信号伝達手段及び下位信号伝達手段が無電圧信号接点であることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機台数制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の圧縮機台数制御装置を用いた圧縮機台数制御方法であって、前記圧縮機台数制御装置は前記各圧縮機をローテーションによって台数制御し、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記一方の運転を停止するよう制御し、再び前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記他方の運転を停止する下位ローテーション制御を行うことを特徴とする圧縮機台数制御方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の圧縮機台数制御装置を用いた圧縮機台数制御方法であって、前記圧縮機台数制御装置は前記各圧縮機をローテーションによって台数制御し、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記一方の運転を停止するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記他方の運転を停止するよう制御し、再び前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記他方の運転を停止するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記一方の運転を停止することにより2台1セット制御を行うことを特徴とする圧縮機台数制御方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の圧縮機台数制御装置を用いた圧縮機台数制御方法であって、前記圧縮機台数制御装置は前記各圧縮機をローテーションによって台数制御し、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、この運転によっても貯留タンクに備えた圧力開閉器が設定圧力以下の場合には切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、貯留タンクに備えた圧力開閉器が設定圧力以上となった場合には切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を無負荷運転を行うように制御し、一定時間経過後に切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方の運転を停止することにより圧力開閉器によるバックアップ制御を行うことを特徴とする圧縮機台数制御方法。
【請求項6】
前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられたときに、切替盤は下位圧縮機グループのアンサーバック信号を圧縮機台数制御装置に出力すると共に、選択圧縮機と追加圧縮機の一方に運転指令を発し、選択圧縮機と追加圧縮機の一方からのアンサーバック信号が切替盤に入力されない場合には、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方が故障と判断して選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう指令する切替盤によるバックアップ制御を行うことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1つに記載の圧縮機台数制御方法。
【請求項7】
前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられたときに、切替盤からのアンサーバック信号が圧縮機台数制御装置に入力されない場合は、圧縮機台数制御装置は下位圧縮機グループが故障と判断して下位圧縮機グループ以外の圧縮機を運転するよう指令する圧縮機台数制御装置によるバックアップ制御を行うことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1つに記載の圧縮機台数制御方法。
【請求項1】
複数の圧縮機と、各圧縮機に配管を介し接続して圧縮流体を貯留給する貯留タンクと、該貯留タンクによる圧縮流体の圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段による検出圧力が入力され且つ信号伝達手段により前記各圧縮機との間で情報の相互伝達を行って前記圧縮機の駆動台数制御とローテーション制御を行う圧縮機台数制御装置とを備えた圧縮機設備における既存の前記圧縮機に追加の圧縮機を設置する場合の圧縮機台数制御装置であって、
前記既存の圧縮機から選択した選択圧縮機と追加する追加圧縮機を下位信号伝達手段により切替盤に接続した下位圧縮機グループを形成し、該下位圧縮機グループの切替盤を前記圧縮機台数制御装置に信号伝達手段を介して接続したことを特徴とする圧縮機台数制御装置。
【請求項2】
前記信号伝達手段及び下位信号伝達手段が無電圧信号接点であることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機台数制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の圧縮機台数制御装置を用いた圧縮機台数制御方法であって、前記圧縮機台数制御装置は前記各圧縮機をローテーションによって台数制御し、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記一方の運転を停止するよう制御し、再び前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記他方の運転を停止する下位ローテーション制御を行うことを特徴とする圧縮機台数制御方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の圧縮機台数制御装置を用いた圧縮機台数制御方法であって、前記圧縮機台数制御装置は前記各圧縮機をローテーションによって台数制御し、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記一方の運転を停止するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記他方の運転を停止するよう制御し、再び前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、前記下位圧縮機グループに停止指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記他方の運転を停止するよう制御し、一定時間経過後、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の前記一方の運転を停止することにより2台1セット制御を行うことを特徴とする圧縮機台数制御方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の圧縮機台数制御装置を用いた圧縮機台数制御方法であって、前記圧縮機台数制御装置は前記各圧縮機をローテーションによって台数制御し、前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられると、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方を運転するよう制御し、この運転によっても貯留タンクに備えた圧力開閉器が設定圧力以下の場合には切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう制御し、貯留タンクに備えた圧力開閉器が設定圧力以上となった場合には切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方を無負荷運転を行うように制御し、一定時間経過後に切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の他方の運転を停止することにより圧力開閉器によるバックアップ制御を行うことを特徴とする圧縮機台数制御方法。
【請求項6】
前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられたときに、切替盤は下位圧縮機グループのアンサーバック信号を圧縮機台数制御装置に出力すると共に、選択圧縮機と追加圧縮機の一方に運転指令を発し、選択圧縮機と追加圧縮機の一方からのアンサーバック信号が切替盤に入力されない場合には、切替盤は選択圧縮機と追加圧縮機の一方が故障と判断して選択圧縮機と追加圧縮機の他方を運転するよう指令する切替盤によるバックアップ制御を行うことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1つに記載の圧縮機台数制御方法。
【請求項7】
前記下位圧縮機グループに運転指令が発せられたときに、切替盤からのアンサーバック信号が圧縮機台数制御装置に入力されない場合は、圧縮機台数制御装置は下位圧縮機グループが故障と判断して下位圧縮機グループ以外の圧縮機を運転するよう指令する圧縮機台数制御装置によるバックアップ制御を行うことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1つに記載の圧縮機台数制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図8】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−149548(P2012−149548A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−7611(P2011−7611)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(000198352)株式会社IHI回転機械 (27)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(000198352)株式会社IHI回転機械 (27)
【Fターム(参考)】
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