地図データ
【課題】データ容量が大きくなく且つデータの追加および削除も容易なナビゲーション装置用の地図データを提供すること。
【解決手段】地図データは、道路がリンク単位で表され、同一属性の連続する複数のリンクがリンク列として規定され、道路管理情報リストと、リンク情報リストと、座標情報リストなどの実データリストと、を備える。このうちの道路管理情報リストは、リンク列に含まれるリンクの数量を示す固定長の道路管理情報を順に並べて格納される。また、リンク情報リストは、リンクに含まれる座標の数量を示す固定長のリンク情報を、対応する道路管理情報が道路管理情報リストに格納される順に並べて格納される。また、座標情報リストは、リンクの形状を示すためにリンク上に設定される座標を示す固定長の座標情報を、座標がリンクに設定される順に並べて格納される。
【解決手段】地図データは、道路がリンク単位で表され、同一属性の連続する複数のリンクがリンク列として規定され、道路管理情報リストと、リンク情報リストと、座標情報リストなどの実データリストと、を備える。このうちの道路管理情報リストは、リンク列に含まれるリンクの数量を示す固定長の道路管理情報を順に並べて格納される。また、リンク情報リストは、リンクに含まれる座標の数量を示す固定長のリンク情報を、対応する道路管理情報が道路管理情報リストに格納される順に並べて格納される。また、座標情報リストは、リンクの形状を示すためにリンク上に設定される座標を示す固定長の座標情報を、座標がリンクに設定される順に並べて格納される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置用の地図データに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置用の地図データのフォーマットとして、日本ではKIWI/A方式が一般的に用いられている(例えば、非特許文献1参照。)。この方式では、地図上の道路がリンク単位で表され、各リンクは始点ノード及び終点ノードの参照情報を有している。また、この方式に基づく地図データは経路探索の高速化などの目的で複数段階に階層化されており、最下位層の各リンクには識別情報としてのリンクIDが付与されている。特に、同一属性の道路の描画の効率化やデータ圧縮などの目的で、属性が同一であって連続するリンクのグループはリンク列として規定されており、リンク列を構成するリンクには連続した値のリンクIDが付与されている。これにより、リンク列を上位階層で表現する際には、そのリンク列の始端側及び終端側の各リンクのリンクIDに基づき、その間のリンクを特定することができる。
【0003】
そして、上述のKIWI/A方式のフォーマットなど一般的に利用されている地図フォーマットでは、経路探索データと地図描画データを分離し各々それを利用するアプリケーションに最適なフォーマットとすることでアクセス性を上げ処理時間の短いシステムを提供している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】デンソーテクニカルレビュー VOL.6 NO.1 2001 P29〜34
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述のKIWI/A方式のフォーマットにおいては、データを経路探索データと地図描画データとに分離したことにより同様なデータ(例えば道路情報など)を2重に持つことになって地図データの容量が大きくなるという欠点があった。また、各々のデータの最適化のために経路探索データと地図描画データの区画サイズ(パーセルとリージョン)が異なり、データの追加および削除に手間がかかるという欠点があった。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、データ容量が大きくなく且つデータの追加および削除も容易なナビゲーション装置用の地図データを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた請求項1に係る地図データは、道路がリンク単位で表され、同一属性の連続する複数のリンクがリンク列として規定され、リンク列情報リストと、リンク情報リストと、実データリストと、を備える。
【0008】
このうちのリンク列情報リストは、リンク列に含まれるリンクの数量を示す固定長のリンク列情報を順に並べて格納される。また、リンク情報リストは、リンクの形状を示すためにリンク上に設定される座標の数量を示す固定長のリンク情報を、対応するリンク列情報がリンク列情報リストに格納される順且つ座標がリンクに設定される順に並べて格納される。また、実データリストは、リンクに関するデータである実データを、対応するリンク情報がリンク情報リストに格納される順に並べて格納される。
【0009】
なお、上述の実データについては複数種類存在することが考えられる。
この場合、複数種類の実データのうちの一つの種類の実データについては、(a)座標情報(請求項2)、(b)道路名称情報(請求項3)、(c)道路番号情報(請求項4)、(d)エリアコード情報(請求項5)、(e)アドレスレンジ情報(請求項6)、(f)境界ノード情報(請求項8)、(g)代表座標情報(請求項9)、(h)複合リンク規制情報(請求項10)などが挙げられる。
【0010】
なお、(a)座標情報とは、リンクの形状を示すためにリンク上に設定される座標を示す固定長の情報を云う。この場合、対応する実データリストは、前記座標情報を前記座標が前記リンクに設定される順に並べて格納される。また、(b)道路名称情報とは、リンク列に対応する道路の名称を示す情報を云い、この場合には、実データリストに格納される実データの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応するリンク列情報がリンク列情報リストに格納される順に並べて格納される第一オフセット情報リストを備えるとよい。また、(c)道路番号情報とは、リンク列に対応する道路の番号を示す情報を云い、この場合には、同様に、実データリストに格納される実データの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応するリンク列情報がリンク列情報リストに格納される順に並べて格納される第二オフセット情報リストを備えるとよい。また、(d)エリアコード情報とは、リンク列に対応するエリアのコード番号を示す固定長の情報を云う。また、(e)アドレスレンジ情報とは、リンク列に対応する道路のハウスナンバーを示す固定長の情報を云う。また、(f)境界ノード情報とは、リンクの端部に設定される座標を示す固定長の情報を云う。この場合、対応する実データリストは、境界ノード情報を座標がリンクに設定される順に並べて格納される。また、(g)代表座標情報とは、リンクに設定される代表座標を示す固定長の情報を云う。また、(h)複合リンク規制情報とは、複合リンクの規制の有無を示す固定長の情報を云う。
【0011】
また、リンクに対応する上位レベルのリンクの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応するリンク情報がリンク情報リストに格納される順に並べて格納される第三オフセット情報リストを備えるようにしてもよい(請求項7)。
【0012】
このように構成された本発明の地図データによれば、次のような作用効果を奏する。
(1)経路探索用のデータと地図描画用のデータとを分離せずに一つにすることができる。
【0013】
(2)データを多重配列構造とすることでアクセス性を向上させることができる。
(3)各データフィールドのサイズが一定となり、道路名称などをリンク情報から削除することでリンク情報をインデックスとして利用できるようにしたので、配列アクセスが可能となる。
【0014】
(4)リンク列情報にすべてのデータを入れずに、リンク列情報に対応付けられたリンク情報および実データを別途用意したので、各データのサイズを犠牲にせずに済む。
(5)道路形状に合わせたリンク配列とすることができる。
【0015】
(6)上位リンクとの接続関係を対象配列(オフセット情報)で示すので、どのリンクからでも上位階層に上がることができる。
(7)従来の地図データに存在した上位リンクIDを示す上位リンクID情報をなくすことができ、簡単に描画のみの上位階層を作成できる。
【0016】
(8)例えばアドレスレンジなどの上位階層では必要のない情報については、配列そのものを削除することができ、データの削除が容易である。
(9)すべての階層に同一フォーマットを提供することができる。
【0017】
つまり、データ容量が大きくなく且つデータの追加または削除も容易とすることができる。また、上記特徴を有する地図データを提供することによりアクセス性を犠牲にせず、経路探索用データと地図描画用データとの統一を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態の地図データ1の基本構造を説明するための説明図(1)
【図2】実施形態の地図データ1の基本構造を説明するための説明図(2)
【図3】道路管理情報、リンク情報、形状情報を取得する例を説明するための説明図
【図4】道路名称を取得する例を説明するための説明図
【図5】道路番号を取得する例を説明するための説明図
【図6】エリアコードを取得する例を説明するための説明図
【図7】アドレスレンジ情報を取得する例を説明するための説明図
【図8】上位リンクIDを取得する例を説明するための説明図
【図9】境界ノード情報を取得する例を説明するための説明図
【図10】代表座標情報を取得する例を説明するための説明図
【図11】複合リンク規制情報を取得する例を説明するための説明図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.地図データ1の概要]
本実施形態の地図データ1の概要について図1,2を参照しながら説明する。なお、図1,2は、本実施形態の地図データ1の基本構造を説明するための説明図である。
【0020】
本実施形態の地図データ1は、次のような特徴を有している。
(1)ファイル構造
本実施形態の地図データ1に収録されるファイルの分類としては、メタ定義データ10、基本データ20、拡張データ30、辞書データ40、その他のデータ50が挙げられる。そして、本実施形態の地図データ1は、図1に示すように、メタ定義データ10としてのメタデータ11、基本データ20としての道路データ21および背景データ22、拡張データ30としての制限速度情報31、TMC情報32、誘導・レーン情報33および家形・ランドマーク情報34、辞書データ40としてのcity名称辞書41、その他のデータ50としてのアイコン定義51、イメージ定義52およびカラーパレット定義53など、から構成される。
【0021】
なお、メタデータ11には、記録データの主な構成情報が格納されている。また、道路データ21には、道路ネットワークに関する情報が格納され、背景データ22には、背景に関する情報(面、線、点)が格納されている。また、制限速度情報31には、制限速度に関する情報が格納され、TMC情報32には、TMCに関する情報が格納され、誘導・レーン情報33には、誘導に関する情報およびレーンに関する情報が格納され、家形・ランドマーク情報34には、家形に関する情報およびランドマークに関する情報が格納されている。また、city名称辞書41には、都市の名称に関する情報が辞書形式で格納されている。また、アイコン定義51にはアイコンに関する情報が格納され、イメージ定義52にはイメージに関する情報が格納され、カラーパレット定義53にはカラーパレットに関する情報が格納されている。
【0022】
(2)メッシュ構造
本実施形態の地図データ1は、詳細度別に、レベル5からレベル0までの各レベル毎に生成され、記録されている。この際、メッシュデータは、基準メッシュをレベル別の所定数統合した統合メッシュデータ単位にまとめられる。なお、レベル5が最も広域のデータを格納したものであり、レベル0が最も詳細なデータを格納したものである。
【0023】
(3)統合ファイル構造
上述の基本データまたは拡張データに分類されるファイル(基本データ20としての道路データ21および背景データ22、拡張データ30としての制限速度情報31、TMC情報32、誘導・レーン情報33および家形・ランドマーク情報34)については、統合メッシュファイルを統合した統合ファイル単位に地図データ1を作成する。
【0024】
上述の統合ファイルは、図2に示すように、レベル別の統合メッシュデータ数からなるレベル別統合メッシュデータ数リスト、レベル別の統合メッシュオフセットからなるレベル別統合メッシュオフセットリスト、レベル別の統合メッシュデータからなるレベル別統合メッシュデータリスト、から構成される。なお、統合メッシュデータ数は、当該レベルの統合メッシュデータの数量を格納し、そのサイズは4バイトである。よって、6個の統合メッシュデータ数からなるレベル別統合メッシュデータリストのサイズは24バイトである。また、統合メッシュオフセットは、当該レベルの統合メッシュデータへのオフセット(バイト位置)を格納し、そのサイズは4バイトである。なお、該当レベルの統合メッシュデータが存在しない場合には空値(0xFFFFFFFF)を格納する。そして、6個の統合メッシュオフセットからなるレベル別統合メッシュオフセットリストのサイズは24バイトである。
【0025】
また、統合メッシュデータは、統合メッシュデータサイズ、メッシュ数、メッシュ単位データオフセットリスト、メッシュ単位データリスト、から構成される。なお、統合メッシュデータサイズは、当該レベルの統合メッシュデータの合計サイズを格納し、そのサイズは4バイトである。また、メッシュ数は、当該統合メッシュデータに対応する地図領域に含まれるメッシュの数量を格納し、そのサイズは2バイトである。また、メッシュ単位データオフセットは、当該メッシュに対応するメッシュ単位データへの当該レベルの先頭統合メッシュデータオフセットからのオフセット(バイト位置)を格納する。なお、当該メッシュに対応するメッシュ単位データが存在しない場合には空値(0xFFFFFFFF)を格納する。
【0026】
なお、メッシュ単位データについては、データの種別によってその内容が異なる。ここでは、本発明に関係する道路データ21について説明し、その他の種別のデータについてはその詳細な説明は省略する。
【0027】
(4)道路データ21
上述の統合ファイルが道路データ21を構成する場合には、図2に示すように、統合ファイルに含まれる統合メッシュデータ中のメッシュ単位データは、メッシュ単位ヘッダ、道路管理情報リスト、リンク情報リスト、座標情報リスト、Street名称IDリスト(道路名称IDリスト)、道路番号名称IDリスト、名称辞書データ(city名称辞書)、エリアコードリスト、アドレスレンジ情報リスト、代表座標情報リスト、上位リンクIDリスト、境界ノード番号リストおよび複合リンク規制レコードリスト、から構成される。
【0028】
メッシュ単位ヘッダには、メッシュ単位データに含まれる各種リスト(道路管理情報リストなど)それぞれのレコード数が登録されている。なお、メッシュ単位ヘッダに含まれるそれぞれのデータは固定長となっており、したがって、メッシュ単位ヘッダについても固定長となっている。
【0029】
道路管理情報リストは、リンク列に含まれるリンクの数量を示す固定長の道路管理情報を順に並べて格納される(図3参照)。なお、道路管理情報リストはリンク列情報リストに該当する。
【0030】
リンク情報リストは、リンクの形状を示すためにリンク上に設定される座標の数量を示す固定長のリンク情報を、対応する道路管理情報が道路管理情報リストに格納される順且つ座標がリンクに設定される順に並べて格納される(図3参照)。
【0031】
座標情報リストは、リンクの形状を示すためにリンク上に設定される座標を示す固定長の座標情報を、座標がリンク上に設定される順に並べて格納される(図3参照)。なお、座標情報リストは実データリストに該当する。
【0032】
道路名称IDリストは、名称辞書データに格納される道路名称の位置を示す固定長のオフセット情報を、対応する道路管理情報が道路管理情報リストに格納される順に並べて格納される(図4参照)。ここで、道路名称情報とは、リンク列に対応する道路の名称を示す情報を云う。なお、道路名称IDリストは第一オフセット情報リストに該当する。
【0033】
道路番号名称IDリストは、名称辞書データに格納される道路番号の位置を示す固定長のオフセット情報を、対応する道路管理情報が道路管理情報リストに格納される順に並べて格納される(図5参照)。ここで、道路番号情報とは、リンク列に対応する道路の番号を示す情報を云う。なお、道路番号名称IDリストは第二オフセット情報リストに該当する。
【0034】
名称辞書データは、道路名称および道路番号を辞書化したものであり、リンク列に対応する道路名称を示す道路名称情報を道路番号とともに、対応する道路管理情報が道路管理情報リストに格納される順に並べて格納される(図4参照)。つまり、名称辞書データは、文字数を示す情報および文字列による可変長のデータとなっている。
【0035】
エリアコードリストは、リンク列に対応するエリアのコード番号を示す固定長のエリアコード情報を、対応する道路管理情報が道路管理情報リストに格納される順に並べて格納される(図6参照)。なお、エリアコードリストは実データリストに該当する。
【0036】
アドレスレンジ情報リストは、リンク列に対応する道路のハウスナンバーを示す固定長のアドレスレンジ情報を、対応するリンク情報がリンク情報リストに格納される順に並べて格納される(図7参照)。なお、アドレスレンジ情報リストは実データリストに該当する。
【0037】
代表座標情報リストは、リンクに設定される代表座標を示す固定長の代表座標情報を、対応するリンク情報がリンク情報リストに格納される順に並べて格納される(図10参照)。なお、代表座標情報リストは実データリストに該当する。
【0038】
上位リンクIDリストは、リンクに対応する上位レベルのリンクの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応するリンク情報がリンク情報リストに格納される順に並べて格納される(図8参照)。なお、上位リンクIDリストは第三オフセット情報リストに該当する。
【0039】
境界ノード番号リストは、リンクの端部に設定される座標を示す固定長の境界ノード番号情報を、座標がリンクに設定される順に並べて格納される(図9参照)。なお、境界ノード番号リストは実データリストに該当する。
【0040】
複合リンク規制レコードリストは、複合リンクの規制の有無を示す固定長の複合リンク規制レコード情報を、対応するリンク情報がリンク情報リストに格納される順に並べて格納される(図11参照)。なお、複合リンク規制レコードリストは実データリストに該当する。
【0041】
[2.地図データ1を用いた各種処理の説明]
本実施形態の地図データ1は、ハードディスクなどの記録媒体に記録され、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置によって経路探索処理や地図描画処理などの各種処理に利用される。この際、ナビゲーション装置は、道路管理情報やリンク情報、形状情報などの各種情報を地図データ1から取得する。以下に、本実施形態の地図データ1を用いた各種処理を図3〜11を参照しながら説明する。なお、ナビゲーション装置の構造、ナビゲーション機能、経路探索処理および地図描画処理については公知技術に従うのでここではその詳細な説明は省略する。
【0042】
(1)道路管理情報、リンク情報、形状情報の取得
まず、本実施形態の地図データ1から道路管理情報、リンク情報、形状情報(座標情報)を取得する例を、図3を参照しながら説明する。なお、図3は、本実施形態の地図データ1から道路管理情報、リンク情報、形状情報を取得する場合の説明図である。
【0043】
まず、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に含まれるリンク数を取得する。
【0044】
続いて、リンク単位にまとめられたリンク情報リストは、リンク列毎にまとめられているので、制御回路が道路管理情報リストに格納されているリンク数分のデータを取得するとリンク列を形成するリンクを知ることができる。
【0045】
そして、リンクを形成する座標に関する座標情報は、座標情報リストに格納されているので、制御回路がリンク情報リストに格納されている座標数分の座標データを取得することでリンク形状を知ることができる。
【0046】
(2)道路名称の取得
次に、本実施形態の地図データ1から道路名称を取得する例を、図4を参照しながら説明する。なお、図4は、本実施形態の地図データ1から道路名称を取得する場合の説明図である。
【0047】
上述の道路管理情報では同一道路名称の道路をリンク列にまとめている。そして、道路管理情報配列と1対1で対応する情報として道路名称IDリストがあり、このデータが辞書データへのオフセットを示している。よって、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に対応する道路名称IDを取得し、取得した道路名称IDに含まれるオフセット情報に基づいて名称辞書データリストに格納される道路名称の位置を特定して取得することができる。
【0048】
(3)道路番号の取得
次に、本実施形態の地図データ1から道路番号を取得する例を、図5を参照しながら説明する。なお、図5は、本実施形態の地図データ1から道路番号を取得する場合の説明図である。
【0049】
上述の道路管理情報では同一道路名称の道路をリンク列にまとめている。そして、道路管理情報配列と1対1で対応する情報として道路番号IDリストがあり、このデータが辞書データへのオフセットを示している。よって、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に対応する道路番号IDを取得し、取得した道路番号IDに含まれるオフセット情報に基づいて名称辞書データリストに格納される道路番号の位置を特定して取得することができる。
【0050】
(4)エリアコードの取得
次に、本実施形態の地図データ1からエリアコードを取得する例を、図6を参照しながら説明する。なお、図6は、本実施形態の地図データ1からエリアコードを取得する場合の説明図である。
【0051】
上述の道路管理情報では同一道路名称の道路をリンク列にまとめている。そして、道路管理情報配列と1対1で対応する情報としてエリアコードリストがある。よって、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に対応するエリアコードを特定して取得することができる。
【0052】
(5)アドレスレンジ情報の取得
次に、本実施形態の地図データ1からアドレスレンジ情報を取得する例を、図7を参照しながら説明する。なお、図7は、本実施形態の地図データ1からアドレスレンジ情報を取得する場合の説明図である。
【0053】
上述の道路管理情報では同一道路名称の道路をリンク列にまとめている。そして、道路管理情報配列と1対1で対応する情報としてアドレスレンジ情報リストがある。よって、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に対応するアドレスレンジ情報を特定して取得することができる。
【0054】
(6)上位リンクIDの取得
次に、本実施形態の地図データ1から上位リンクIDを取得する例を、図8を参照しながら説明する。なお、図8は、本実施形態の地図データ1から上位リンクIDを取得する場合の説明図である。ここでは、レベル0のリンク情報からレベル1のリンク情報を特定する例を挙げている。また、上位レベルでは、下位レベルの複数のリンクを一つのリンクとしている。
【0055】
上述の道路管理情報では同一道路名称の道路をリンク列にまとめている。そして、道路管理情報配列と1対1で対応する情報として上位リンクIDリストがあり、このデータがリンクに対応する上位レベルのリンクの位置へのオフセットを示している。よって、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に対応する上位リンクIDを取得し、取得した上位リンクIDに含まれるオフセット情報に基づいて、当該リンクに対応する上位リンクの位置を特定して取得することができる。
【0056】
(7)境界ノード情報の取得
次に、本実施形態の地図データ1から境界ノード情報を取得する例を、図9を参照しながら説明する。なお、図9は、本実施形態の地図データ1から境界ノード情報を取得する場合の説明図である。
【0057】
ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、上記(1)に示すように座標情報を取得した場合に、取得した座標情報に含まれるフラグを参照することで、当該座標が境界ノードであるか否かを知ることができる。そして、当該座標が境界ノードである場合には、境界ノード番号リストが座標情報のうち境界ノードに対応した配列となっているので、境界ノードリストを参照して境界ノード情報を特定して取得することができる。
【0058】
(8)代表座標情報の取得
次に、本実施形態の地図データ1から代表座標情報を取得する例を、図10を参照しながら説明する。なお、図10は、本実施形態の地図データ1から代表座標情報を取得する場合の説明図である。
【0059】
上述の道路管理情報では同一道路名称の道路をリンク列にまとめている。そして、道路管理情報配列と1対1で対応する情報として代表座標情報リストがある。よって、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に対応する代表座標情報を特定して取得することができる。
【0060】
(9)複合リンク規制情報の取得
次に、本実施形態の地図データ1から複合リンク規制情報を取得する例を、図11を参照しながら説明する。なお、図11は、本実施形態の地図データ1から複合リンク規制情報を取得する場合の説明図である。
【0061】
ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、上記(1)に示すようにリンク情報を取得した場合に、取得したリンク情報に含まれるフラグを参照することで、当該リンクの端部に設定される複合リンクの規制の有無を知ることができる。そして、当該リンクに複合リンクの規制が存在する場合には、複合リンク規制情報リストがリンク情報のうち複合リンク規制に対応した配列となっているので、複合リンク規制情報リストを参照して複合リンク規制情報を特定して取得することができる。
【0062】
[3.効果]
このような本実施形態の地図データ1によれば、次のような作用効果を奏する。
(1)経路探索用のデータと地図描画用のデータとを分離せずに一つにすることができる。
【0063】
(2)データを多重配列構造とすることでアクセス性を向上させることができる。
(3)各データフィールドのサイズが一定となり、道路名称などをリンク情報から削除することでリンク情報をインデックスとして利用できるようにしたので、配列アクセスが可能となる。
【0064】
(4)リンク列情報としての道路管理情報にすべてのデータを入れずに、道路管理情報に対応付けられたリンク情報および道路データ21などの実データを別途用意したので、各データのサイズを犠牲にせずに済む。
【0065】
(5)道路形状に合わせたリンク配列とすることができる。
(6)上位リンクとの接続関係を対象配列(オフセット情報)で示すので、どのリンクからでも上位階層に上がることができる。
【0066】
(7)従来の地図データに存在した上位リンクIDを示す上位リンクID情報をなくすことができ、簡単に描画のみの上位階層を作成できる。
(8)例えばアドレスレンジなどの上位階層では必要のない情報については、配列そのものを削除することができ、データの削除が容易である。
【0067】
(9)すべての階層に同一フォーマットを提供することができる。
つまり、データ容量が大きくなく且つデータの追加または削除も容易とすることができる。また、上記特徴を有する地図データ1を提供することによりアクセス性を犠牲にせず、経路探索用データと地図描画用データとの統一を行うことができる。
【0068】
ここで、本実施形態の地図データ1を用いた道路描画を例に挙げて説明する。まず、リンク列情報リストよりリンク数を取得し、これによりリンク列を形成するリンクを取得する。続いて、各リンク情報よりリンクを形成する座標点数を座標情報から取得する。さらに、座標点をリンク列分追跡することにより道路描画を行うことが出来る。つまり、各情報がそれぞれ連続的に並んでいるため、高速で描画が可能である。
【0069】
[4.他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な態様にて実施することが可能である。
【符号の説明】
【0070】
1…地図データ、10…メタ定義データ、11…メタデータ、20…基本データ、21…道路データ、22…背景データ、30…拡張データ、31…制限速度情報、32…TMC情報、33…誘導・レーン情報、34…家形・ランドマーク情報、40…辞書データ、41…city名称辞書、50…その他データ、51…アイコン定義、52…イメージ定義、53…カラーパレット定義
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置用の地図データに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置用の地図データのフォーマットとして、日本ではKIWI/A方式が一般的に用いられている(例えば、非特許文献1参照。)。この方式では、地図上の道路がリンク単位で表され、各リンクは始点ノード及び終点ノードの参照情報を有している。また、この方式に基づく地図データは経路探索の高速化などの目的で複数段階に階層化されており、最下位層の各リンクには識別情報としてのリンクIDが付与されている。特に、同一属性の道路の描画の効率化やデータ圧縮などの目的で、属性が同一であって連続するリンクのグループはリンク列として規定されており、リンク列を構成するリンクには連続した値のリンクIDが付与されている。これにより、リンク列を上位階層で表現する際には、そのリンク列の始端側及び終端側の各リンクのリンクIDに基づき、その間のリンクを特定することができる。
【0003】
そして、上述のKIWI/A方式のフォーマットなど一般的に利用されている地図フォーマットでは、経路探索データと地図描画データを分離し各々それを利用するアプリケーションに最適なフォーマットとすることでアクセス性を上げ処理時間の短いシステムを提供している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】デンソーテクニカルレビュー VOL.6 NO.1 2001 P29〜34
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述のKIWI/A方式のフォーマットにおいては、データを経路探索データと地図描画データとに分離したことにより同様なデータ(例えば道路情報など)を2重に持つことになって地図データの容量が大きくなるという欠点があった。また、各々のデータの最適化のために経路探索データと地図描画データの区画サイズ(パーセルとリージョン)が異なり、データの追加および削除に手間がかかるという欠点があった。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、データ容量が大きくなく且つデータの追加および削除も容易なナビゲーション装置用の地図データを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた請求項1に係る地図データは、道路がリンク単位で表され、同一属性の連続する複数のリンクがリンク列として規定され、リンク列情報リストと、リンク情報リストと、実データリストと、を備える。
【0008】
このうちのリンク列情報リストは、リンク列に含まれるリンクの数量を示す固定長のリンク列情報を順に並べて格納される。また、リンク情報リストは、リンクの形状を示すためにリンク上に設定される座標の数量を示す固定長のリンク情報を、対応するリンク列情報がリンク列情報リストに格納される順且つ座標がリンクに設定される順に並べて格納される。また、実データリストは、リンクに関するデータである実データを、対応するリンク情報がリンク情報リストに格納される順に並べて格納される。
【0009】
なお、上述の実データについては複数種類存在することが考えられる。
この場合、複数種類の実データのうちの一つの種類の実データについては、(a)座標情報(請求項2)、(b)道路名称情報(請求項3)、(c)道路番号情報(請求項4)、(d)エリアコード情報(請求項5)、(e)アドレスレンジ情報(請求項6)、(f)境界ノード情報(請求項8)、(g)代表座標情報(請求項9)、(h)複合リンク規制情報(請求項10)などが挙げられる。
【0010】
なお、(a)座標情報とは、リンクの形状を示すためにリンク上に設定される座標を示す固定長の情報を云う。この場合、対応する実データリストは、前記座標情報を前記座標が前記リンクに設定される順に並べて格納される。また、(b)道路名称情報とは、リンク列に対応する道路の名称を示す情報を云い、この場合には、実データリストに格納される実データの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応するリンク列情報がリンク列情報リストに格納される順に並べて格納される第一オフセット情報リストを備えるとよい。また、(c)道路番号情報とは、リンク列に対応する道路の番号を示す情報を云い、この場合には、同様に、実データリストに格納される実データの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応するリンク列情報がリンク列情報リストに格納される順に並べて格納される第二オフセット情報リストを備えるとよい。また、(d)エリアコード情報とは、リンク列に対応するエリアのコード番号を示す固定長の情報を云う。また、(e)アドレスレンジ情報とは、リンク列に対応する道路のハウスナンバーを示す固定長の情報を云う。また、(f)境界ノード情報とは、リンクの端部に設定される座標を示す固定長の情報を云う。この場合、対応する実データリストは、境界ノード情報を座標がリンクに設定される順に並べて格納される。また、(g)代表座標情報とは、リンクに設定される代表座標を示す固定長の情報を云う。また、(h)複合リンク規制情報とは、複合リンクの規制の有無を示す固定長の情報を云う。
【0011】
また、リンクに対応する上位レベルのリンクの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応するリンク情報がリンク情報リストに格納される順に並べて格納される第三オフセット情報リストを備えるようにしてもよい(請求項7)。
【0012】
このように構成された本発明の地図データによれば、次のような作用効果を奏する。
(1)経路探索用のデータと地図描画用のデータとを分離せずに一つにすることができる。
【0013】
(2)データを多重配列構造とすることでアクセス性を向上させることができる。
(3)各データフィールドのサイズが一定となり、道路名称などをリンク情報から削除することでリンク情報をインデックスとして利用できるようにしたので、配列アクセスが可能となる。
【0014】
(4)リンク列情報にすべてのデータを入れずに、リンク列情報に対応付けられたリンク情報および実データを別途用意したので、各データのサイズを犠牲にせずに済む。
(5)道路形状に合わせたリンク配列とすることができる。
【0015】
(6)上位リンクとの接続関係を対象配列(オフセット情報)で示すので、どのリンクからでも上位階層に上がることができる。
(7)従来の地図データに存在した上位リンクIDを示す上位リンクID情報をなくすことができ、簡単に描画のみの上位階層を作成できる。
【0016】
(8)例えばアドレスレンジなどの上位階層では必要のない情報については、配列そのものを削除することができ、データの削除が容易である。
(9)すべての階層に同一フォーマットを提供することができる。
【0017】
つまり、データ容量が大きくなく且つデータの追加または削除も容易とすることができる。また、上記特徴を有する地図データを提供することによりアクセス性を犠牲にせず、経路探索用データと地図描画用データとの統一を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態の地図データ1の基本構造を説明するための説明図(1)
【図2】実施形態の地図データ1の基本構造を説明するための説明図(2)
【図3】道路管理情報、リンク情報、形状情報を取得する例を説明するための説明図
【図4】道路名称を取得する例を説明するための説明図
【図5】道路番号を取得する例を説明するための説明図
【図6】エリアコードを取得する例を説明するための説明図
【図7】アドレスレンジ情報を取得する例を説明するための説明図
【図8】上位リンクIDを取得する例を説明するための説明図
【図9】境界ノード情報を取得する例を説明するための説明図
【図10】代表座標情報を取得する例を説明するための説明図
【図11】複合リンク規制情報を取得する例を説明するための説明図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.地図データ1の概要]
本実施形態の地図データ1の概要について図1,2を参照しながら説明する。なお、図1,2は、本実施形態の地図データ1の基本構造を説明するための説明図である。
【0020】
本実施形態の地図データ1は、次のような特徴を有している。
(1)ファイル構造
本実施形態の地図データ1に収録されるファイルの分類としては、メタ定義データ10、基本データ20、拡張データ30、辞書データ40、その他のデータ50が挙げられる。そして、本実施形態の地図データ1は、図1に示すように、メタ定義データ10としてのメタデータ11、基本データ20としての道路データ21および背景データ22、拡張データ30としての制限速度情報31、TMC情報32、誘導・レーン情報33および家形・ランドマーク情報34、辞書データ40としてのcity名称辞書41、その他のデータ50としてのアイコン定義51、イメージ定義52およびカラーパレット定義53など、から構成される。
【0021】
なお、メタデータ11には、記録データの主な構成情報が格納されている。また、道路データ21には、道路ネットワークに関する情報が格納され、背景データ22には、背景に関する情報(面、線、点)が格納されている。また、制限速度情報31には、制限速度に関する情報が格納され、TMC情報32には、TMCに関する情報が格納され、誘導・レーン情報33には、誘導に関する情報およびレーンに関する情報が格納され、家形・ランドマーク情報34には、家形に関する情報およびランドマークに関する情報が格納されている。また、city名称辞書41には、都市の名称に関する情報が辞書形式で格納されている。また、アイコン定義51にはアイコンに関する情報が格納され、イメージ定義52にはイメージに関する情報が格納され、カラーパレット定義53にはカラーパレットに関する情報が格納されている。
【0022】
(2)メッシュ構造
本実施形態の地図データ1は、詳細度別に、レベル5からレベル0までの各レベル毎に生成され、記録されている。この際、メッシュデータは、基準メッシュをレベル別の所定数統合した統合メッシュデータ単位にまとめられる。なお、レベル5が最も広域のデータを格納したものであり、レベル0が最も詳細なデータを格納したものである。
【0023】
(3)統合ファイル構造
上述の基本データまたは拡張データに分類されるファイル(基本データ20としての道路データ21および背景データ22、拡張データ30としての制限速度情報31、TMC情報32、誘導・レーン情報33および家形・ランドマーク情報34)については、統合メッシュファイルを統合した統合ファイル単位に地図データ1を作成する。
【0024】
上述の統合ファイルは、図2に示すように、レベル別の統合メッシュデータ数からなるレベル別統合メッシュデータ数リスト、レベル別の統合メッシュオフセットからなるレベル別統合メッシュオフセットリスト、レベル別の統合メッシュデータからなるレベル別統合メッシュデータリスト、から構成される。なお、統合メッシュデータ数は、当該レベルの統合メッシュデータの数量を格納し、そのサイズは4バイトである。よって、6個の統合メッシュデータ数からなるレベル別統合メッシュデータリストのサイズは24バイトである。また、統合メッシュオフセットは、当該レベルの統合メッシュデータへのオフセット(バイト位置)を格納し、そのサイズは4バイトである。なお、該当レベルの統合メッシュデータが存在しない場合には空値(0xFFFFFFFF)を格納する。そして、6個の統合メッシュオフセットからなるレベル別統合メッシュオフセットリストのサイズは24バイトである。
【0025】
また、統合メッシュデータは、統合メッシュデータサイズ、メッシュ数、メッシュ単位データオフセットリスト、メッシュ単位データリスト、から構成される。なお、統合メッシュデータサイズは、当該レベルの統合メッシュデータの合計サイズを格納し、そのサイズは4バイトである。また、メッシュ数は、当該統合メッシュデータに対応する地図領域に含まれるメッシュの数量を格納し、そのサイズは2バイトである。また、メッシュ単位データオフセットは、当該メッシュに対応するメッシュ単位データへの当該レベルの先頭統合メッシュデータオフセットからのオフセット(バイト位置)を格納する。なお、当該メッシュに対応するメッシュ単位データが存在しない場合には空値(0xFFFFFFFF)を格納する。
【0026】
なお、メッシュ単位データについては、データの種別によってその内容が異なる。ここでは、本発明に関係する道路データ21について説明し、その他の種別のデータについてはその詳細な説明は省略する。
【0027】
(4)道路データ21
上述の統合ファイルが道路データ21を構成する場合には、図2に示すように、統合ファイルに含まれる統合メッシュデータ中のメッシュ単位データは、メッシュ単位ヘッダ、道路管理情報リスト、リンク情報リスト、座標情報リスト、Street名称IDリスト(道路名称IDリスト)、道路番号名称IDリスト、名称辞書データ(city名称辞書)、エリアコードリスト、アドレスレンジ情報リスト、代表座標情報リスト、上位リンクIDリスト、境界ノード番号リストおよび複合リンク規制レコードリスト、から構成される。
【0028】
メッシュ単位ヘッダには、メッシュ単位データに含まれる各種リスト(道路管理情報リストなど)それぞれのレコード数が登録されている。なお、メッシュ単位ヘッダに含まれるそれぞれのデータは固定長となっており、したがって、メッシュ単位ヘッダについても固定長となっている。
【0029】
道路管理情報リストは、リンク列に含まれるリンクの数量を示す固定長の道路管理情報を順に並べて格納される(図3参照)。なお、道路管理情報リストはリンク列情報リストに該当する。
【0030】
リンク情報リストは、リンクの形状を示すためにリンク上に設定される座標の数量を示す固定長のリンク情報を、対応する道路管理情報が道路管理情報リストに格納される順且つ座標がリンクに設定される順に並べて格納される(図3参照)。
【0031】
座標情報リストは、リンクの形状を示すためにリンク上に設定される座標を示す固定長の座標情報を、座標がリンク上に設定される順に並べて格納される(図3参照)。なお、座標情報リストは実データリストに該当する。
【0032】
道路名称IDリストは、名称辞書データに格納される道路名称の位置を示す固定長のオフセット情報を、対応する道路管理情報が道路管理情報リストに格納される順に並べて格納される(図4参照)。ここで、道路名称情報とは、リンク列に対応する道路の名称を示す情報を云う。なお、道路名称IDリストは第一オフセット情報リストに該当する。
【0033】
道路番号名称IDリストは、名称辞書データに格納される道路番号の位置を示す固定長のオフセット情報を、対応する道路管理情報が道路管理情報リストに格納される順に並べて格納される(図5参照)。ここで、道路番号情報とは、リンク列に対応する道路の番号を示す情報を云う。なお、道路番号名称IDリストは第二オフセット情報リストに該当する。
【0034】
名称辞書データは、道路名称および道路番号を辞書化したものであり、リンク列に対応する道路名称を示す道路名称情報を道路番号とともに、対応する道路管理情報が道路管理情報リストに格納される順に並べて格納される(図4参照)。つまり、名称辞書データは、文字数を示す情報および文字列による可変長のデータとなっている。
【0035】
エリアコードリストは、リンク列に対応するエリアのコード番号を示す固定長のエリアコード情報を、対応する道路管理情報が道路管理情報リストに格納される順に並べて格納される(図6参照)。なお、エリアコードリストは実データリストに該当する。
【0036】
アドレスレンジ情報リストは、リンク列に対応する道路のハウスナンバーを示す固定長のアドレスレンジ情報を、対応するリンク情報がリンク情報リストに格納される順に並べて格納される(図7参照)。なお、アドレスレンジ情報リストは実データリストに該当する。
【0037】
代表座標情報リストは、リンクに設定される代表座標を示す固定長の代表座標情報を、対応するリンク情報がリンク情報リストに格納される順に並べて格納される(図10参照)。なお、代表座標情報リストは実データリストに該当する。
【0038】
上位リンクIDリストは、リンクに対応する上位レベルのリンクの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応するリンク情報がリンク情報リストに格納される順に並べて格納される(図8参照)。なお、上位リンクIDリストは第三オフセット情報リストに該当する。
【0039】
境界ノード番号リストは、リンクの端部に設定される座標を示す固定長の境界ノード番号情報を、座標がリンクに設定される順に並べて格納される(図9参照)。なお、境界ノード番号リストは実データリストに該当する。
【0040】
複合リンク規制レコードリストは、複合リンクの規制の有無を示す固定長の複合リンク規制レコード情報を、対応するリンク情報がリンク情報リストに格納される順に並べて格納される(図11参照)。なお、複合リンク規制レコードリストは実データリストに該当する。
【0041】
[2.地図データ1を用いた各種処理の説明]
本実施形態の地図データ1は、ハードディスクなどの記録媒体に記録され、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置によって経路探索処理や地図描画処理などの各種処理に利用される。この際、ナビゲーション装置は、道路管理情報やリンク情報、形状情報などの各種情報を地図データ1から取得する。以下に、本実施形態の地図データ1を用いた各種処理を図3〜11を参照しながら説明する。なお、ナビゲーション装置の構造、ナビゲーション機能、経路探索処理および地図描画処理については公知技術に従うのでここではその詳細な説明は省略する。
【0042】
(1)道路管理情報、リンク情報、形状情報の取得
まず、本実施形態の地図データ1から道路管理情報、リンク情報、形状情報(座標情報)を取得する例を、図3を参照しながら説明する。なお、図3は、本実施形態の地図データ1から道路管理情報、リンク情報、形状情報を取得する場合の説明図である。
【0043】
まず、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に含まれるリンク数を取得する。
【0044】
続いて、リンク単位にまとめられたリンク情報リストは、リンク列毎にまとめられているので、制御回路が道路管理情報リストに格納されているリンク数分のデータを取得するとリンク列を形成するリンクを知ることができる。
【0045】
そして、リンクを形成する座標に関する座標情報は、座標情報リストに格納されているので、制御回路がリンク情報リストに格納されている座標数分の座標データを取得することでリンク形状を知ることができる。
【0046】
(2)道路名称の取得
次に、本実施形態の地図データ1から道路名称を取得する例を、図4を参照しながら説明する。なお、図4は、本実施形態の地図データ1から道路名称を取得する場合の説明図である。
【0047】
上述の道路管理情報では同一道路名称の道路をリンク列にまとめている。そして、道路管理情報配列と1対1で対応する情報として道路名称IDリストがあり、このデータが辞書データへのオフセットを示している。よって、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に対応する道路名称IDを取得し、取得した道路名称IDに含まれるオフセット情報に基づいて名称辞書データリストに格納される道路名称の位置を特定して取得することができる。
【0048】
(3)道路番号の取得
次に、本実施形態の地図データ1から道路番号を取得する例を、図5を参照しながら説明する。なお、図5は、本実施形態の地図データ1から道路番号を取得する場合の説明図である。
【0049】
上述の道路管理情報では同一道路名称の道路をリンク列にまとめている。そして、道路管理情報配列と1対1で対応する情報として道路番号IDリストがあり、このデータが辞書データへのオフセットを示している。よって、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に対応する道路番号IDを取得し、取得した道路番号IDに含まれるオフセット情報に基づいて名称辞書データリストに格納される道路番号の位置を特定して取得することができる。
【0050】
(4)エリアコードの取得
次に、本実施形態の地図データ1からエリアコードを取得する例を、図6を参照しながら説明する。なお、図6は、本実施形態の地図データ1からエリアコードを取得する場合の説明図である。
【0051】
上述の道路管理情報では同一道路名称の道路をリンク列にまとめている。そして、道路管理情報配列と1対1で対応する情報としてエリアコードリストがある。よって、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に対応するエリアコードを特定して取得することができる。
【0052】
(5)アドレスレンジ情報の取得
次に、本実施形態の地図データ1からアドレスレンジ情報を取得する例を、図7を参照しながら説明する。なお、図7は、本実施形態の地図データ1からアドレスレンジ情報を取得する場合の説明図である。
【0053】
上述の道路管理情報では同一道路名称の道路をリンク列にまとめている。そして、道路管理情報配列と1対1で対応する情報としてアドレスレンジ情報リストがある。よって、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に対応するアドレスレンジ情報を特定して取得することができる。
【0054】
(6)上位リンクIDの取得
次に、本実施形態の地図データ1から上位リンクIDを取得する例を、図8を参照しながら説明する。なお、図8は、本実施形態の地図データ1から上位リンクIDを取得する場合の説明図である。ここでは、レベル0のリンク情報からレベル1のリンク情報を特定する例を挙げている。また、上位レベルでは、下位レベルの複数のリンクを一つのリンクとしている。
【0055】
上述の道路管理情報では同一道路名称の道路をリンク列にまとめている。そして、道路管理情報配列と1対1で対応する情報として上位リンクIDリストがあり、このデータがリンクに対応する上位レベルのリンクの位置へのオフセットを示している。よって、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に対応する上位リンクIDを取得し、取得した上位リンクIDに含まれるオフセット情報に基づいて、当該リンクに対応する上位リンクの位置を特定して取得することができる。
【0056】
(7)境界ノード情報の取得
次に、本実施形態の地図データ1から境界ノード情報を取得する例を、図9を参照しながら説明する。なお、図9は、本実施形態の地図データ1から境界ノード情報を取得する場合の説明図である。
【0057】
ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、上記(1)に示すように座標情報を取得した場合に、取得した座標情報に含まれるフラグを参照することで、当該座標が境界ノードであるか否かを知ることができる。そして、当該座標が境界ノードである場合には、境界ノード番号リストが座標情報のうち境界ノードに対応した配列となっているので、境界ノードリストを参照して境界ノード情報を特定して取得することができる。
【0058】
(8)代表座標情報の取得
次に、本実施形態の地図データ1から代表座標情報を取得する例を、図10を参照しながら説明する。なお、図10は、本実施形態の地図データ1から代表座標情報を取得する場合の説明図である。
【0059】
上述の道路管理情報では同一道路名称の道路をリンク列にまとめている。そして、道路管理情報配列と1対1で対応する情報として代表座標情報リストがある。よって、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、記録媒体に記録される本実施形態の地図データ1の道路管理情報リストからリンク列に対応する代表座標情報を特定して取得することができる。
【0060】
(9)複合リンク規制情報の取得
次に、本実施形態の地図データ1から複合リンク規制情報を取得する例を、図11を参照しながら説明する。なお、図11は、本実施形態の地図データ1から複合リンク規制情報を取得する場合の説明図である。
【0061】
ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の制御回路が、上記(1)に示すようにリンク情報を取得した場合に、取得したリンク情報に含まれるフラグを参照することで、当該リンクの端部に設定される複合リンクの規制の有無を知ることができる。そして、当該リンクに複合リンクの規制が存在する場合には、複合リンク規制情報リストがリンク情報のうち複合リンク規制に対応した配列となっているので、複合リンク規制情報リストを参照して複合リンク規制情報を特定して取得することができる。
【0062】
[3.効果]
このような本実施形態の地図データ1によれば、次のような作用効果を奏する。
(1)経路探索用のデータと地図描画用のデータとを分離せずに一つにすることができる。
【0063】
(2)データを多重配列構造とすることでアクセス性を向上させることができる。
(3)各データフィールドのサイズが一定となり、道路名称などをリンク情報から削除することでリンク情報をインデックスとして利用できるようにしたので、配列アクセスが可能となる。
【0064】
(4)リンク列情報としての道路管理情報にすべてのデータを入れずに、道路管理情報に対応付けられたリンク情報および道路データ21などの実データを別途用意したので、各データのサイズを犠牲にせずに済む。
【0065】
(5)道路形状に合わせたリンク配列とすることができる。
(6)上位リンクとの接続関係を対象配列(オフセット情報)で示すので、どのリンクからでも上位階層に上がることができる。
【0066】
(7)従来の地図データに存在した上位リンクIDを示す上位リンクID情報をなくすことができ、簡単に描画のみの上位階層を作成できる。
(8)例えばアドレスレンジなどの上位階層では必要のない情報については、配列そのものを削除することができ、データの削除が容易である。
【0067】
(9)すべての階層に同一フォーマットを提供することができる。
つまり、データ容量が大きくなく且つデータの追加または削除も容易とすることができる。また、上記特徴を有する地図データ1を提供することによりアクセス性を犠牲にせず、経路探索用データと地図描画用データとの統一を行うことができる。
【0068】
ここで、本実施形態の地図データ1を用いた道路描画を例に挙げて説明する。まず、リンク列情報リストよりリンク数を取得し、これによりリンク列を形成するリンクを取得する。続いて、各リンク情報よりリンクを形成する座標点数を座標情報から取得する。さらに、座標点をリンク列分追跡することにより道路描画を行うことが出来る。つまり、各情報がそれぞれ連続的に並んでいるため、高速で描画が可能である。
【0069】
[4.他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な態様にて実施することが可能である。
【符号の説明】
【0070】
1…地図データ、10…メタ定義データ、11…メタデータ、20…基本データ、21…道路データ、22…背景データ、30…拡張データ、31…制限速度情報、32…TMC情報、33…誘導・レーン情報、34…家形・ランドマーク情報、40…辞書データ、41…city名称辞書、50…その他データ、51…アイコン定義、52…イメージ定義、53…カラーパレット定義
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路がリンク単位で表され、同一属性の連続する複数のリンクがリンク列として規定された地図データであって、
前記リンク列に含まれるリンクの数量を示す固定長のリンク列情報を順に並べて格納されるリンク列情報リストと、
前記リンクの形状を示すために前記リンク上に設定される座標の数量を示す固定長のリンク情報を、対応する前記リンク列情報が前記リンク列情報リストに格納される順且つ前記座標点が前記リンクに設定される順に並べて格納されるリンク情報リストと、
前記リンクに関するデータである実データを、対応する前記リンク情報が前記リンク情報リストに格納される順に並べて格納される実データリストと、
を備えることを特徴とする地図データ。
【請求項2】
請求項1に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンクの形状を示すために前記リンク上に設定される座標を示す固定長の座標情報であり、対応する前記実データリストは、前記座標情報を前記座標が前記リンクに設定される順に並べて格納されることを特徴とする地図データ。
【請求項3】
請求項1または請求項2の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンク列に対応する道路の名称を示す道路名称情報であり、
さらに、前記実データリストに格納される前記実データの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応する前記リンク列情報が前記リンク列情報リストに格納される順に並べて格納される第一オフセット情報リストを備えること
を特徴とする地図データ。
【請求項4】
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンク列に対応する道路の番号を示す道路番号情報であり、
さらに、前記実データリストに格納される前記実データの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応する前記リンク列情報が前記リンク列情報リストに格納される順に並べて格納される第二オフセット情報リストを備えること
を特徴とする地図データ。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンク列に対応するエリアのコード番号を示す固定長のエリアコード情報であることを特徴とする地図データ。
【請求項6】
請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンク列に対応する道路のハウスナンバーを示す固定長のアドレスレンジ情報であることを特徴とする地図データ。
【請求項7】
請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記リンクに対応する上位レベルのリンクの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応する前記リンク情報が前記リンク情報リストに格納される順に並べて格納される第三オフセット情報リストを備えることを特徴とする地図データ。
【請求項8】
請求項1または請求項2の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンクの形状を示すためにリンク上に設定される座標を示す固定長の座標情報であり、対応する前記実データリストは、前記座標情報を前記座標が前記リンクに設定される順に並べて格納され、
前記複数種類の実データのうちの他の種類の実データは、前記リンクの端部に設定される座標を示す固定長の境界ノード情報であり、対応する前記実データリストは、前記境界ノード情報を前記座標が前記リンクに設定される順に並べて格納されること
を特徴とする地図データ。
【請求項9】
請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンクに設定される代表座標を示す固定長の代表座標情報であることを特徴とする地図データ。
【請求項10】
請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、複合リンクの規制の有無を示す固定長の複合リンク規制情報であることを特徴とする地図データ。
【請求項1】
道路がリンク単位で表され、同一属性の連続する複数のリンクがリンク列として規定された地図データであって、
前記リンク列に含まれるリンクの数量を示す固定長のリンク列情報を順に並べて格納されるリンク列情報リストと、
前記リンクの形状を示すために前記リンク上に設定される座標の数量を示す固定長のリンク情報を、対応する前記リンク列情報が前記リンク列情報リストに格納される順且つ前記座標点が前記リンクに設定される順に並べて格納されるリンク情報リストと、
前記リンクに関するデータである実データを、対応する前記リンク情報が前記リンク情報リストに格納される順に並べて格納される実データリストと、
を備えることを特徴とする地図データ。
【請求項2】
請求項1に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンクの形状を示すために前記リンク上に設定される座標を示す固定長の座標情報であり、対応する前記実データリストは、前記座標情報を前記座標が前記リンクに設定される順に並べて格納されることを特徴とする地図データ。
【請求項3】
請求項1または請求項2の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンク列に対応する道路の名称を示す道路名称情報であり、
さらに、前記実データリストに格納される前記実データの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応する前記リンク列情報が前記リンク列情報リストに格納される順に並べて格納される第一オフセット情報リストを備えること
を特徴とする地図データ。
【請求項4】
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンク列に対応する道路の番号を示す道路番号情報であり、
さらに、前記実データリストに格納される前記実データの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応する前記リンク列情報が前記リンク列情報リストに格納される順に並べて格納される第二オフセット情報リストを備えること
を特徴とする地図データ。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンク列に対応するエリアのコード番号を示す固定長のエリアコード情報であることを特徴とする地図データ。
【請求項6】
請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンク列に対応する道路のハウスナンバーを示す固定長のアドレスレンジ情報であることを特徴とする地図データ。
【請求項7】
請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記リンクに対応する上位レベルのリンクの位置を示す固定長のオフセット情報を、対応する前記リンク情報が前記リンク情報リストに格納される順に並べて格納される第三オフセット情報リストを備えることを特徴とする地図データ。
【請求項8】
請求項1または請求項2の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンクの形状を示すためにリンク上に設定される座標を示す固定長の座標情報であり、対応する前記実データリストは、前記座標情報を前記座標が前記リンクに設定される順に並べて格納され、
前記複数種類の実データのうちの他の種類の実データは、前記リンクの端部に設定される座標を示す固定長の境界ノード情報であり、対応する前記実データリストは、前記境界ノード情報を前記座標が前記リンクに設定される順に並べて格納されること
を特徴とする地図データ。
【請求項9】
請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、前記リンクに設定される代表座標を示す固定長の代表座標情報であることを特徴とする地図データ。
【請求項10】
請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の地図データにおいて、
前記実データは複数種類存在し、
前記複数種類の実データのうちの一つの種類の実データは、複合リンクの規制の有無を示す固定長の複合リンク規制情報であることを特徴とする地図データ。
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1】
【公開番号】特開2011−158639(P2011−158639A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−19098(P2010−19098)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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