説明

培養細胞サンプリング方法及びその装置

【課題】ポンプを用いずに無菌状態で培養細胞液をサンプリングできると共にサンプリング時にサンプル採取管内に培養細胞液が残ることがない培養細胞サンプリング方法及びその装置を提供する。
【解決手段】細胞培養中の培養容器10内の培養細胞液12を複数のサンプル容器20にサンプリングするに際し、培養容器10内にサンプル採取管22をその培養細胞液12に臨むように設けると共にサンプル採取管22の他端をサンプリングすべきサンプル容器20内に臨ませて設け、その培養細胞液12内に酸素含有ガス13を供給して培養容器10内を加圧して培養細胞液12をサンプル採取管22を通してサンプル容器20に移送し、サンプリング終了後に、培養容器10内の圧力を減圧してサンプル採取管22内に残った培養細胞液12を培養容器10内に回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、培養容器内で細胞培養中の培養液を無菌状態でサンプリングするための培養細胞サンプリング方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
細胞を培養する場合には、滅菌したスピナーフラスコ等の培養容器に滅菌した培地を入れて、これに細胞の種液を投入して、一定時間無菌で保持しながら培養する。
【0003】
培養試験期間中、適宜培養細胞液をサンプリングし、細胞数測定や培地成分濃度分析などを行う必要がある。
【0004】
これまでは、スピナーフラスコ等の培養容器をクリーンベンチ内に運び、培養容器の蓋を開けて、滅菌済みピペットで培地をサンプリングしていた。
【0005】
しかし、大容量のスピナーフラスコ等の培養容器に培地を入れた場合、重量が重くなり、クリーンベンチへの持ち運びが不便であった。またクリーンベンチ内であっても、培養容器の蓋を開けてピペットを容器に入れる作業は、容器中に微生物を混入させる危険性が高かった。
【0006】
このため、特許文献1〜3に示されるように、培養容器内の培養細胞液をポンプにて吸い込み、これをサンプリング容器に移送して、無菌状態でサンプリングする装置が提案されている。
【0007】
【特許文献1】特開昭64−80279号公報
【特許文献2】特公平7−34737号公報
【特許文献3】特開平10−267804号公報
【特許文献4】特開2004−208664号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、培養細胞液をポンプで移送したのでは、培養細胞液中の細胞がポンプでダメージを受けやすく、真の状態の細胞のサンプリングとはいえない問題がある。
【0009】
また培養容器からサンプリング容器間のサンプル採取管内には、培養細胞液が、そのまま残ることとなり、サンプリングを数日にわたって行う場合には、次回のサンプリングの際に、サンプル採取管内に残存した培養細胞液がそのままサンプリング容器に流れ込むこととなり、サンプリング時点での培養容器内の培養細胞液をそのまま採取できない問題もある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、ポンプを用いずに無菌状態で培養細胞液をサンプリングできると共にサンプリング時にサンプル採取管内に培養細胞液が残ることがない培養細胞サンプリング方法及びその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、細胞培養中の培養容器内の培養細胞液を複数のサンプル容器にサンプリングする培養細胞サンプリング方法において、培養容器内にサンプル採取管をその培養細胞液に臨むように設けると共にサンプル採取管の他端をサンプリングすべきサンプル容器内に臨ませて設け、その培養細胞液内に酸素含有ガスを供給して培養容器内を加圧して培養細胞液をサンプル採取管を通してサンプル容器に移送し、サンプリング終了後に、培養容器内の圧力を減圧してサンプル採取管内に残った培養細胞液を培養容器内に回収することを特徴とする培養細胞サンプリング方法である。
【0012】
請求項2の発明は、サンプル採取管には、サンプル容器毎に分岐管が接続され、その分岐管を開閉してサンプリングすべきサンプル容器に培養細胞液を移送する請求項1記載の培養細胞サンプリング方法である。
【0013】
請求項3の発明は、培養容器内には、供給された酸素含有ガス等を排気する主ベントラインが設けられ、サンプリングすべきサンプル容器には、その容器内を排気する副ベントラインが接続され、サンプリング時に、主ベントラインを閉じて培養容器を加圧し、サンプル採取管を通してサンプル容器内に培養細胞液を移送すると共に、培養細胞液を受け入れるべく副ベントラインからサンプル容器内の空気を排気する請求項1又は2記載の培養細胞サンプリング方法である。
【0014】
請求項4の発明は、主ベントラインと副ベントラインとが連通ラインで接続され、培養容器の培養細胞液の液面に対して、サンプル容器内のサンプル採取管の下端が高く保持され、サンプリング終了時に連通ラインを開いて培養容器内とサンプル容器内を均圧にしてサンプル採取管内に残った培養細胞液を培養容器内に回収する請求項3記載の培養細胞サンプリング方法である。
【0015】
請求項5の発明は、細胞培養中の培養容器内の培養細胞液を複数のサンプル容器にサンプリングする培養細胞サンプリング装置において、培養細胞液を収容する培養容器と、培養容器内の培養細胞液をサンプリングするための複数のサンプル容器と、培養容器内の培養細胞液内に酸素含有ガスを供給する酸素含有供給ラインと、一端が培養容器内の培養細胞液に臨むように設けられ、他端がサンプリングすべきサンプル容器内に臨ませて設けられるサンプル採取管と、培養容器に接続され、培養容器内に供給された酸素含有ガスを排気する主ベントラインと、主ベントラインに接続され、サンプリング時に主ベントラインを閉じて、培養容器内を酸素供給ガスで加圧して培養細胞液をサンプル採取管を通してサンプル容器に移送し、サンプリング終了後に、主ベントラインを開いて、培養容器内の酸素含有ガスを排気して培養容器内の圧力を減圧し、サンプル採取管内に残った培養細胞液を培養容器内に回収するための主ベントバルブとを備えたことを特徴とする培養細胞サンプリング装置である。
【0016】
請求項6の発明は、サンプル採取管には、サンプル容器毎に分岐管が接続され、その分岐管に培養細胞液をサンプル容器に移送するためのサンプリングバルブが接続される請求項5記載の培養細胞サンプリング装置である。
【0017】
請求項7の発明は、サンプル容器には、その容器内を排気する副ベントラインが接続され、その副ベントラインには、サンプリング時にサンプル容器内の空気を排気して培養細胞液を受け入れるための副ベントバルブが接続される請求項5又は6記載の培養細胞サンプリング装置である。
【0018】
請求項8の発明は、主ベントラインと副ベントラインとが連通ラインで接続され、培養容器の培養細胞液の液面に対して、サンプル容器内のサンプル採取管の下端を高く保持する昇降装置が設けられ、連通ラインには、サンプリング終了時に連通ラインを開いて培養容器内とサンプル容器内を均圧する連通バルブが接続される請求項7記載の培養細胞サンプリング装置である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ポンプを用いずに細胞にダメージを与えずにサンプリングできると共に、サンプリング後にサンプル採取管に残った培養細胞液を培養容器に回収することができるという優れた効果を発揮するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0021】
図1において、10はスピナーフラスコ(10L)等の培養容器で、上部に開閉用の蓋11を有し、その中に細胞の種液を投入した培養細胞液12が収容されている。
【0022】
この培養容器10には、細胞培養のための酸素含有ガス13を供給する酸素含有ガス供給ライン14が、蓋11を通して培養容器10の底部に臨むように設けられる。酸素含有ガス供給ライン14には、減菌フィルタ15が接続され、培養細胞液12中に吹き込む酸素含有ガス13中に微生物やゴミなどが混入しないようにされる。
【0023】
培養容器10には、蓋11を挿通して設けた主ベントライン16が設けられ、その主ベントライン16に減菌フィルタ17、主ベントバルブV0が接続され、培養容器10内の培養細胞液12に吹き込まれた酸素含有ガス等を主ベントライン16を通して排気できるようになっている。
【0024】
サンプル容器20−1〜20−6は、ジャッキやテーブルリフタなどの昇降装置30上に保持され、昇降装置30にて高さ調整自在にされる。
【0025】
培養容器10とサンプル容器20−1〜20−6とは、可撓性のあるサンプル採取管22にて接続される。サンプル採取管22の培養容器10側の端部22aは、蓋11を通して培養細胞液12中に臨むように設けられ、サンプル容器20側は、その容器毎に分岐管L1〜L6が接続されると共に各分岐管L1〜L6にサンプリングバルブV1〜V6が接続される。
【0026】
各分岐管L1〜L6の下端は、サンプル容器20−1〜20−6の蓋21−1〜21−6を挿通してサンプル容器20−1〜20−6内に臨むように設けられる。この各分岐管L1〜L6の下端は、培養容器10の培養細胞液12の液面12Lよりも高くなる位置に保持される。
【0027】
また各サンプル容器20−1〜20−6の蓋21−1〜21−6には、ベント用の無菌フィルタ23−1〜23−6が設けられ、その無菌フィルタ23−1〜23−6に可撓性のある副ベントライン24が任意に接続できるようになっている。
【0028】
副ベントライン24と培養容器10の減菌フィルタ17の上流側(培養容器側)のベントライン16とは可撓性のある連通ライン25で接続され、その連通ライン25に連通バルブV7が接続され、連通ライン25の接続部の下流側の副ベントライン24に副ベントバルブV8が接続される。
【0029】
以上において、細胞培養中は、主ベントバルブV0を除いて、他のバルブV1〜V8は閉じられ、その状態で、酸素含有ガス13が培養容器10に供給されて細胞培養がなされ、余剰の酸素含有ガスや代謝ガスが主ベントライン16を通して排気される。この際、培養容器10内は、コンタミネーション防止のために大気圧に対してやや陽圧となるように主ベントライン16の主ベントバルブV0の開度が設定されている。
【0030】
次に、このサンプリング装置によるサンプリング方法を説明する。
【0031】
本発明では、培養細胞液12のサンプリングを、培養容器10が設置された、その場で、閉鎖系で行えるようになっており、主ベントライン16、サンプル容器20、ベントライン16の主ベントバルブV0の開閉により、培養容器10内が加圧・減圧され、培養細胞液12のサンプル容器20への採取と、サンプル採取管22内に残存した培養細胞液12の培養容器10への返送を行うようにしたものである。
【0032】
予め、サンプル採取管22、サンプル容器20−1〜20−6、主ベントライン16は、培養容器10に繋いだままとし、全体をオートクレーブ滅菌することにより、サンプリングライン中は全て無菌の状態になる。
【0033】
各サンプリング容器20−1〜20−6にはサンプリングバルブV1〜V6を付けているため、その開閉により無菌でサンプリングできる。サンプル容器20−1〜20−6を取り外しても、サンプリングバルブV1〜V6が閉じているため、培養容器10側に微生物が混入することはない。
【0034】
サンプリング時は、ポンプを用いず、サンプル採取するサンプリング容器20−1〜20−6のサンプリングバルブV1〜V6を開き、主ベントライン16の主ベントバルブV0を閉じることにより、培養容器10内が加圧され、培養細胞液12をサンプリング容器20−1〜20−6に回収する。これにより、細胞がポンプで潰されることなく、ポンプを用いて採取するよりも、真の状態の細胞をサンプリングすることができる。
【0035】
サンプリング終了時は、主ベントライン16の主ベントバルブV0を開け、サンプル容器20−1〜20−6のサンプリングバルブV1〜V6を開け、採取後は、サンプル容器20−1〜20−6のサンプリングバルブV1〜V6を閉じてサンプル容器20−1〜20−6を取り外すことにより、サンプリングライン中は無菌を保つことができる。
【0036】
このサンプリングを更に詳しく説明する。
【0037】
先ず、サンプル容器20−1〜20−6内のサンプル採取管22の分岐管L1〜L6の下端が、培養容器10の液面12Lより上方になるように昇降装置30にて保持させる。
【0038】
培養1回目の培養細胞液12をサンプリング容器20−1にサンプリングする際には、副ベントライン24を、図示のようにサンプリング容器20−1の無菌フィルタ23−1に接続し、分岐管L2〜L6のサンプリングバルブV2〜V6を閉じてサンプリングバルブV1を開いた後、主ベントライン16の主ベントバルブV0と連通ライン25の連通バルブV7を閉じ、副ベントライン24の副ベントバルブV8を開く。
【0039】
これにより、培養容器10に酸素含有ガスライン14から吹き込まれた酸素含有ガス13により、培養容器10内が加圧されるため、培養細胞液12は、サンプル採取管22を通り、サンプリングバルブV1の開いている分岐管L1を通ってサンプリング容器20−1に流れ込み、そのサンプル容器20−1に流れ込んだ培養細胞液12と等量の空気が副ベントライン24から排気されて、1回目のサンプルを適量採取する。
【0040】
なお、サンプリング容器20−1に流れ込む培養細胞液12の流量は、培養容器10内に吹き込まれる酸素含有ガスによる加圧程度により決まるが、昇降装置30にて、培養細胞液12の液面12Lに対するサンプリング容器20−1の高さ、すなわち分岐管L1の下端の高さを調整することで更に調整することができる。この場合、分岐管L1の下端の高さを液面12Lより低くすることでサイフォン現象を利用してサンプリングすることもでき、過剰に酸素含有ガス13を培養容器10内に吹き込む必要がない。
【0041】
サンプル採取後は、副ベントバルブV8及び主ベントバルブV0を開けて連通バルブV7を閉じ、培養容器10とサンプル容器20−1の内圧を連通ライン25にて均一にさせる。これにより、分岐管L1の下端は、培養容器10の液面12Lより高い位置に保持することで、分岐管L1を含むサンプル採取管22中に残存した培養細胞液12は、培養容器10に返送される。
【0042】
この後、副ベントライン24の副ベントバルブV8を開けた後、分岐管L1のサンプリングバルブV1を閉じて採取したサンプル容器20−1を分岐管L1から取り外すと共に副ベントライン24も無菌フィルタ23−1から取り外す。
【0043】
次の2回目のサンプリングの際には、副ベントライン24を次回のサンプル容器20−2の無菌フィルタ23−2に取り付け、その状態で、以後、同様な操作をサンプリングバルブV2〜V6についても行う。
【0044】
これにより、このシステムでは6回無菌でサンプリングすることができる。また、サンプル容器20と分岐管LのサンプリングバルブVを増やすことにより、長期培養時でもサンプリングを行うことが可能である。
【0045】
また数次のサンプリングにより、培養容器10内の培養細胞液12の液面12Lが下がってきたならば、昇降装置30にてサンプル容器20の高さを調整することで、培養容器10内の培養細胞液12を常に同じ条件でサンプリングすることができる。
【0046】
培養容器10は、コンタミネーション防止のため、加圧されている場合が多いため、培養容器10の主ベントライン16を閉じることで、培養細胞液12をサンプル採取管22を通して移送できる圧力を得ることが可能であり、また圧力差を利用して移送することで、培養細胞液12にダメージを与えることもない。また、サンプリング終了時に、サンプル採取管22内に残った培養細胞液12も培養容器10内の圧力を培養時に戻すことで、培養容器10内に容易に回収することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
10 培養容器
12 培養細胞液
13 酸素含有ガス
20 サンプル容器
22 サンプル採取管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞培養中の培養容器内の培養細胞液を複数のサンプル容器にサンプリングする培養細胞サンプリング方法において、培養容器内にサンプル採取管をその培養細胞液に臨むように設けると共にサンプル採取管の他端をサンプリングすべきサンプル容器内に臨ませて設け、その培養細胞液内に酸素含有ガスを供給して培養容器内を加圧して培養細胞液をサンプル採取管を通してサンプル容器に移送し、サンプリング終了後に、培養容器内の圧力を減圧してサンプル採取管内に残った培養細胞液を培養容器内に回収することを特徴とする培養細胞サンプリング方法。
【請求項2】
サンプル採取管には、サンプル容器毎に分岐管が接続され、その分岐管を開閉してサンプリングすべきサンプル容器に培養細胞液を移送する請求項1記載の培養細胞サンプリング方法。
【請求項3】
培養容器内には、供給された酸素含有ガス等を排気する主ベントラインが設けられ、サンプリングすべきサンプル容器には、その容器内を排気する副ベントラインが接続され、サンプリング時に、主ベントラインを閉じて培養容器を加圧し、サンプル採取管を通してサンプル容器内に培養細胞液を移送すると共に、培養細胞液を受け入れるべく副ベントラインからサンプル容器内の空気を排気する請求項1又は2記載の培養細胞サンプリング方法。
【請求項4】
主ベントラインと副ベントラインとが連通ラインで接続され、培養容器の培養細胞液の液面に対して、サンプル容器内のサンプル採取管の下端が高く保持され、サンプリング終了時に連通ラインを開いて培養容器内とサンプル容器内を均圧にしてサンプル採取管内に残った培養細胞液を培養容器内に回収する請求項3記載の培養細胞サンプリング方法。
【請求項5】
細胞培養中の培養容器内の培養細胞液を複数のサンプル容器にサンプリングする培養細胞サンプリング装置において、培養細胞液を収容する培養容器と、培養容器内の培養細胞液をサンプリングするための複数のサンプル容器と、培養容器内の培養細胞液内に酸素含有ガスを供給する酸素含有供給ラインと、一端が培養容器内の培養細胞液に臨むように設けられ、他端がサンプリングすべきサンプル容器内に臨ませて設けられるサンプル採取管と、培養容器に接続され、培養容器内に供給された酸素含有ガスを排気する主ベントラインと、主ベントラインに接続され、サンプリング時に主ベントラインを閉じて、培養容器内を酸素含有ガスで加圧して培養細胞液をサンプル採取管を通してサンプル容器に移送し、サンプリング終了後に、主ベントラインを開いて、培養容器内の酸素含有ガスを排気して培養容器内の圧力を減圧し、サンプル採取管内に残った培養細胞液を培養容器内に回収するための主ベントバルブとを備えたことを特徴とする培養細胞サンプリング装置。
【請求項6】
サンプル採取管には、サンプル容器毎に分岐管が接続され、その分岐管に培養細胞液をサンプル容器に移送するためのサンプリングバルブが接続される請求項5記載の培養細胞サンプリング装置。
【請求項7】
サンプル容器には、その容器内を排気する副ベントラインが接続され、その副ベントラインには、サンプリング時にサンプル容器内の空気を排気して培養細胞液を受け入れるための副ベントバルブが接続される請求項5又は6記載の培養細胞サンプリング装置。
【請求項8】
主ベントラインと副ベントラインとが連通ラインで接続され、培養容器の培養細胞液の液面に対して、サンプル容器内のサンプル採取管の下端を高く保持する昇降装置が設けられ、連通ラインには、サンプリング終了時に連通ラインを開いて培養容器内とサンプル容器内を均圧にする連通バルブが接続される請求項7記載の培養細胞サンプリング装置。

【図1】
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【公開番号】特開2008−271862(P2008−271862A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−119777(P2007−119777)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】