説明

基板パターン形成

ここには発光装置が記載されている。更に厳密には、ここには、患者の体の非平面状の表面に適合すること及び/又は沿うことのできる発光装置が記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に関する。より厳密には、本発明は、患者の体表の非平面状の面に適合すること及び/又は沿うことのできる発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の光源は、典型的に、剛性構造であって可撓性ではない。更に、これらの型式の従来型光源は電子機器を含んでおり、そのせいでそれら光源の剛性がいっそう加増されている。従来の光源で実際に撓むものは、或る一定の角度を超えて折り曲げられると壊れる(又は電子機器から接続が断たれる)傾向のあることが分かっている。従って、平坦な光源が近接している表面に沿うことを求められる用途では、この様な撓みの欠如により、沿わせ易さ(conformability)の程度が制限される。
【0003】
更に、幾つか、先行技術の光源が存在してはいるが、これらの型式の光源は、1つの方向への或る一定量の可撓性を許容しているだけで2つの方向への可撓性は許容していない。これは、狭い表面を照らすには十分であっても、異なった点に多方向への輪郭を有している場合もあるより広い表面には十分でない。従って、発光面であって、可撓性が高く、発光面上の異なった点で異なった方向に曲がることのできる、発光面が求められている。
【0004】
光は、広範に様々な疾患を治療するのに使用することができる。疾患を治療するのに光が単独で使用される場合、当該治療は光線療法と呼称される。光は医薬品と併用されることもあり、その場合、当該治療は光線力学的療法と呼称される。
【0005】
光線療法及び光線力学的療法は、様々な皮膚疾患及び内部疾患を治療するのに使用することができる。光線力学的治療では、光医薬品(photopharmaceutical)として知られている光感受性治療剤が身体の治療されるべき区域へ外から又は内から供給される。次いで、当該区域は、光医薬品を活性化させるのに適した周波数と輝度の光に曝露される。様々な光医薬品が、現在、利用できる。例えば、5‐アミノレブリン酸塩酸(Crawford Pharmaceutical社)やメチルアミノレブリン酸(メトフィックス(Metfix)(商標)、Photocure社)などの様な局所剤がある。多くの場合、薬物は、光感受性の光医薬品に対して代謝される非活生形態で用いられる。
【0006】
光線力学的療法では、光医薬品に光を供給するための主たる技法は、レーザーやフィルタ付きアーク灯の様な独立型の光源からの適した波長の光を投射することである。これらの光源は、扱いにくく高価であり、従って病院内での使用にしか適していない。これは、結果的に、患者には不便、治療については高費用を招くことになる。日当たり受容可能な数の患者を治療するため(治療が費用効率の高いものとなるため)には、そして患者へ不便を掛け過ぎないようにするためには、高い光放射照度が必要である。
【0007】
効果的な光線力学的治療又は光線療法治療を実現するためには、治療されるべき区域が均等に照らされねばならない、ということが重要である。これにより、確実に、一貫した光用量が治療区域に亘って投与されることになる。他の先行技術による光源で可撓性のある光源は、点光源である個々の照明器から成っている。これらの点光源は、或る程度の可撓性を示す基板に埋め込まれた発光ダイオードであるかもしれない。これらの光源は、その照明が点様であるという性質により、治療表面の均質照明には生来的に適さない。更に、これらの光源の埋設型であるという性質は、これらの照明装置が折り曲げられたり撓ませられたりすれば、個々の点光源の方向転換と配置転換のせいで、照明の均質性がなおいっそう低下することを意味する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の少なくとも1つの態様の目的は、上述の問題の少なくとも1つ又はそれ以上を未然防止又は軽減することである。
【0009】
本発明の少なくとも1つの態様の更に別の目的は、光源を備える発光装置において、当該医療装置が多数の異なった方向に適合すること及び/又は沿うことができる、発光装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様によれば、療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置において、
少なくとも1つの基板と、
基板上に配置されている少なくとも1つの光源と、
少なくとも1つの基板上の少なくとも第1及び第2の脆弱区域と、を備えており、
第1及び第2の脆弱区域は、実質的に異なった方向を有しており、当該発光装置は、非平面状の表面に適合すること及び/又は沿うことができる、発光装置が提供されている。従って、本装置は、様々な療法的治療及び/又は美容的治療のために使用することのできる医用発光装置となるものである。
【0011】
特に、本発光装置は、その結果、非平面状の表面に対し、及び/又は非平面状の表面の周りに、適合させること及び/又は沿わせることができるものである。本照明装置は、非平面状、実質的に非平面状、及び/又は曲線状の表面の周りに、曲がること、撓むこと、及び/又は沿うことができるであろう。2つ又はそれ以上、又は複数の、脆弱区域が設けられていてもよい。
【0012】
典型的には、第1及び第2の脆弱区域は互いに対して分岐し、例えば、それらの間に、約10−170°、約20−160°、約30−150°、約40−140°、約50−130°、約60−120°、約70−110°、約80−100°、又は約90°、の角度を有することができるものである。好適な実施形態では、第1及び第2の脆弱区域は、それらの間に約90度の角度を有していてもよく、従って、互いに実質的に直交していてもよい。
【0013】
特定の実施形態では、単一の基板に一連の脆弱区域が設けられている。一連の脆弱区域は、一連の実質的に垂直方向及び実質的に水平方向の脆弱区域を備えていてもよい(即ち、実質的に垂直方向の脆弱区域が基板を実質的に上下に走り、実質的に水平方向の脆弱区域が基板を左右に横断して走っていてもよい)。実質的に垂直方向の脆弱区域は、x軸上に離間されている一連の連続した脆弱区域であってもよく、実質的に水平方向の脆弱区域は、y軸上に離間されている一連の不連続の脆弱区域であってもよい。
【0014】
典型的には、一連又は複数の実質的に垂直方向の脆弱区域であって、基板の実質的に全長さを延びているが但し脆弱化されずに残された部分を有している実質的に垂直方向の脆弱区域を設けることができる。実質的に垂直方向の脆弱区域は連続していてもよい。基板の長さの小さな部分を脆弱化させずに残しておくことによって、基板に一体型即ち単体として留まるに足る構造的強度が提供される。同様に、一連又は複数の不連続の実質的に水平方向の脆弱区域であって、例えば、実質的に垂直方向の脆弱区域と交差し当該区域を通って延びている実質的に水平方向の脆弱区域を設けることができる。実質的に水平方向の脆弱区域は、実質的に垂直方向の脆弱区域より短尺とすることができる。
【0015】
実質的に垂直方向の脆弱区域と交差し当該区域を通って延びる一連又は複数の実質的に水平方向の脆弱区域は、実質的に垂直方向の脆弱区域の少なくとも一部又は実質的に全部の長さに沿って設けられていてもよい。
【0016】
典型的には、基板の一方の辺から反対側の辺へ延びる複数の実質的に垂直方向の脆弱区域を設けることができる。複数の実質的に垂直方向の脆弱区域は、互いに実質的に平行であってもよい。従って、複数の基板は接続されている必要はない。
【0017】
典型的には、基板の一方の辺から反対側の辺へ延びる複数の実質的に水平方向の脆弱区域を設けることができる。単一行に、少なくとも1つ又はそれ以上、又は複数の、相互分散している実質的に水平方向の脆弱区域が設けられていてもよい。単一行の複数の実質的に水平方向の脆弱区域は、従って、当該複数の実質的に水平方向の脆弱区域が実質的に垂直方向の脆弱区域と交差し当該区域を通って延びている状態の不連続な「棒線」様のパターンを形成するものとなる。それぞれが「棒線」様のパターンの形態をした実質的に水平方向の脆弱区域が何列も連続して設けられていてもよい。何列もの実質的に水平方向の脆弱区域は、当該実質的に水平方向の脆弱区域の列同士が互いに交互になっていてもよく、つまりは、或る列に脆弱区域が設けられているとすると次の列ではここは非脆弱区域になっている、ということである。
【0018】
脆弱区域は、基板上のより薄い区域、穿孔された区域、部分的に折り曲げられた区域、又は切れ目のある区域、とすることができる。切れ目は基板の一方の辺から他方の辺へ延びていて、従って、基板に複数のスリットを形成していてもよい。
【0019】
脆弱区域は、撓みを促進及び許容するようなやり方で配列されていてもよい。
【0020】
基板を形成している材料は、柔軟であって、それ自体が、曲がる、撓む、及び/又は沿うことができる。例えば、熱可塑性エラストマーポリマーの様な可撓性材料(例えば、可撓性高分子材料)が使用されてもよい。基板は、従って、同時に多方向へ折り曲がることができる。
【0021】
基板の厚さは、少なくとも1つの光源への支持を提供するのに十分であってもよいし、更に、分離され平行であってもよいとされる拡散部材を組み込むのに十分な厚さであってもよい。典型的には、基板は、約0.01−15mm、約0.01−5mm、約0.01−2mm、又は約0.1−1mmの厚さを有するものとすることができる。
【0022】
基板は、脆弱区域によって画定されている区域内に設置された、1つ、少なくとも1つ又はそれ以上、又は複数の光源を備えることができる。
【0023】
脆弱区域によって画定されている区域は、実質的に矩形又は方形の形状をしていてもよい。脆弱区域によって画定されている区域は、約0.1乃至4cm2、又は約0.5乃至1cm2の面積を有するものとすることができる。
【0024】
基板は、更に、脆弱区域の形状を含めて元の基板の形状を模した拡散部材を備えることができる。
【0025】
(単数又は複数の)光源からの光は、簡単に、実質的に均質方式で基板に亘って分配されることになるが、これは拡散構造を介して実現されるものである。
【0026】
光源は、如何なる適した形状をしていてもよく、例えば、実質的に円形、三角形、方形、矩形、五角形、六角形、又はそれらの何れかの組合せであってもよい。
【0027】
光源及び拡散器は、可撓性装置が平面状の位置から離れて曲がる、撓む、及び/又は沿う際に、互いに触れ合わないように、基板上に設置させるのが好適である。従って、可撓性装置が実質的に平面状(即ち平坦)であるとき、或いは曲がる、撓む、及び/又は沿うとき、光源の辺の少なくとも幾つか或いは好適には全ては触れ合わない。
【0028】
本発明の発光装置は、従って、例えば、ヒト又は哺乳類の身体の何れかの部分、例えば患者の足、脚、胴、肩、腕、手、指、頭、又は顔面の区域などの、非平面状の、実質的に非平面状の、又は曲線状の表面に、適合すること及び/又は沿うことのできる発光装置を提供するものである。本発光装置は、多方向へ可撓性があることから、このおかげで、基板材料が少なくとも半剛性であるにもかかわらず発光装置全体としては可撓性であるために、患者の比較的広い区域を対象に含め治療することが可能となる。
【0029】
発光装置を非平面状の又は曲線状の表面に適合できる及び/又は沿えるようにすることにより、発光装置には、療法の効能発揮に重要なこととして、患者の皮膚を均一に又は実質的に均一に照らす能力を持たせることができるようになる。本発明は、従って、可撓性基板上に設置されている、少なくとも1つ、2つ又はそれ以上、又は複数の、剛性又は半剛性の光源が、患者の非平面状及び/又は曲線状の表面に、適合できる及び/又は沿えるようにしている。
【0030】
可撓性装置は、患者と接触させることを意図した面(即ち接触面)を備えることができる。この接触面は、例えば患者の、非平面状の、実質的には非平面状の、又は曲線状の表面の周りに、曲がる、撓む、及び/又は沿う能力のあるものとすることができる。可撓性装置は、使用中、その全体又は実質的に全体が、患者と接触できるのが好適である。
【0031】
光源と拡散器と発光面を備える基板を有する可撓性装置は、平面状の位置から離れて何れかの方向に、約5度未満、約10度未満、約15度未満、約20度未満、約25度未満、約30度未満、約35度未満、約40度未満、約45度未満、約50度未満、約55度未満、約60度未満、約65度未満、約70度未満、約75度未満、約85度未満、又は約90度未満だけ、曲がる、撓む、及び/又は沿う能力のあるものとすることができる。代わりに、(単数又は複数の)光源を有する基板は、平面状の位置から離れて何れかの方向に、約0−5度、約0−10度、約0−15度、約0−20度、約0−25度、約0−30度、約0−35度、約0−40度、約0−45度、約0−50度、約0−55度、約0−65度、約0−70度、約0−75度、約0−80度、約0−85度、又は約0−90度だけ、曲がる、撓む、及び/又は沿う能力のあるものとすることができる。曲がり、歪み、及び/又は沿いは、基板上の複数の点で異なった方向に起こるものであってもよい。
【0032】
発光装置は、当該装置及び少なくとも1つの光源の作動のための電子機器を備えることができる。電子機器は、可撓性であって、平面状の位置から離れて曲がる、撓む、及び/又は沿う能力のあるものとすることができる。基板は、可撓性のPCBとすることができる。
【0033】
基板は、更に、当該少なくとも1つの光源からの光を発光装置から出てゆかせ、当該光を療法的治療及び/又美容的治療の様な医学的用途に使用できるように、設計することができる。発光装置は、従って、患者の治療されるべき区域一面に、好適には患者の治療されるべき区域一面に実質的に均一に、光を分配することができるものである。
【0034】
基板上には(単数又は複数の)光源が設置されていて、光は拡散部材を介して剛性基板の表面一面に分配されることになる。
【0035】
(単数又は複数の)光源は、有機発光ダイオードの様な真性エリアエミッタであってもよい。この場合には、それぞれの剛性基板は、可撓性の蝶番を介して接続されている個々の有機発光ダイオードということになろう。代わりに、デバイス全体が、脆弱特徴を有する単一の基板であってもよい。
【0036】
患者と接触させることを意図した可撓性の発光装置は、約0.1−10000cm2、約0.1−250cm2、約0.1−100cm2、約1−100cm2、又は約5−250cm2、の表面積を有するものとすることができる。代わりに、患者と接触させることを意図した可撓性の発光装置は、約0.01cm2より大きい、約0.1cm2より大きい、約1cm2より大きい、約5cm2より大きい、約10cm2より大きい、約50cm2より大きい、又は約1000cm2より大きい、表面積を有していてもよい。
【0037】
装置は、更に、可撓性基板の周囲の少なくとも一部又は全部の周りに接着シートを備えていてもよい。接着シートは、発光装置を患者へ取り付けるための接着面を提供することができる。
【0038】
可撓性装置は、同様に、当該可撓性装置と皮膚の間に置かれる透明な接着シートを備えていてもよい。接着シートは、発光装置を患者へ取り付けるための接着面を提供することができる。
【0039】
装置は、更に、薬物及び/又は化学薬品を患者の治療されるべき区域に送達することのできる薬物源及び/又は化学薬品源を備えていてもよい。本発明の装置は、従って、療法的治療及び/又は美容的治療を施行することができるものである。
【0040】
本発明は、従って、ヒト患者又は動物の患者へ光線力学的療法又は光線療法を使用して療法的治療及び/又は美容的治療を施行することのできる発光装置に関する。一部の状況では、治療は、療法的性質(例えば、皮膚癌、重度のざ瘡)であると言える一方、他の状況では、治療は、美容的性質(例えば、数の非常に少ないざ瘡、シワの治療の様なアンチエイジング治療)であると言える。
【0041】
光源は、所望の波長に亘る光を放射することのできる如何なる適した光源であってもよい。光源は発光層として提供されていてもよい。典型的には、光源は、約300−3000nm、約300−1500nm、約300−800nmなどの範囲内で作動していてもよい。特定の実施形態では、光源は、電磁スペクトルの可視範囲で作動していてもよい。代わりに、光源は、電磁スペクトルの紫外線又は赤外線の波長範囲で作動していてもよい。
【0042】
光源は、事前設定された或る期間に亘って実質的に連続的に光を放射していてもよいし、パルス方式の様に不連続的に光を放射していてもよい。特定の実施形態では、光源からの光は、少なくとも約10ms、少なくとも約100ms、少なくとも約1s、少なくとも約10s、少なくとも約10ms、少なくとも約100s、少なくとも約1000s、又は少なくとも約10000sの期間でパルス化されていてもよい。
【0043】
特定の実施形態では、光源は、一例として、例えば拡散器へ組み込まれた有機発光ダイオード又は無機発光ダイオードの様な何らかの適した形態のダイオードとすることができる。代わりに、光源は、螢光灯の様な螢光光源であってもよい。螢光光源は、形状がコンパクトなものとなろう。例えば、これには、バックライトディスプレイ技術から開発された技術であるLEDや導波管及び拡散器が含まれる。
【0044】
発光装置は、全体として、約0.1−500mW/cm2、約1−200mW/cm2、又は約5−50mW/cm2の光パワー密度を有していてもよい。作動中の少なくとも1つの光源は、実質的に一定したパワーで作動していてもよいし、又は代わりに複数のパワーの範囲に亘って変化していてもよい。
【0045】
装置は、光化学薬品製剤及び/又は光医薬品製剤を薬物源及び/又は化学薬品源中に例えば層の形態で備えていてもよい。
【0046】
光化学薬品製剤及び/又は光医薬品製剤は、患者の治療されるべき区域へ事前に設定された適切な回数で送達されてもよいし、及び/又は制御ユニットによって制御されてもよい。光化学薬品製剤及び/又は光医薬品製剤は、例えば、ゲル、軟膏、クリーム、又は光線力学的療法溶液に浸したガーゼの形態で提供されていてもよい。代わりに、又は追加して、発光装置には、光化学薬品製剤及び/又は光医薬品製剤を含浸させた薄膜が提供されていてもよい。光化学薬品製剤及び/又は光医薬品製剤は、患者を治療する能力のある薬物及び/又は防腐薬であって、それを必要とする人に適用することのできる薬物及び/又は防腐薬を備えていてもよい。典型的に、光化学薬品及び/又は光医薬品は、透明又は実質的に透明であってもよいし、或いは使用中に光を放射している間は透明又は実質的に透明になるものであってもよい。
【0047】
光化学薬品及び/又は光医薬品が照射光の波長に対し透明又は半透明となり得る実施形態では、得られるデバイスは、光化学薬品及び/又は光医薬品を患者に適用する別段の段階なしに、直ちに適用することができるであろう。特定の実施形態では、光化学薬品及び/又は光医薬品は、剥がせる離型剤で覆われている。光化学薬品製剤及び/又は光医薬品製剤は、生体内で活性化合物に対して代謝され得る不活性化合物を備えることができる。使用中、光化学薬品製剤及び/又は光医薬品製剤の適量が、患者の治療されるべき区域へ適用される。
【0048】
本発明で使用される典型的な薬物及び/又は化学薬品には、限定するわけではないが、ALA又はメトフィックス(Metfix)(商標)又は他の光線力学的療法剤の様な前駆薬剤が含まれる。
【0049】
使用時、薬物及び/又は化学薬品の層は、患者の治療されるべき区域の最上部を覆って置かれることになる。治療を捗らせるために、塩化ナトリウム溶液の様な電解質溶液を皮膚に載せて電気的接触を改善させるようにしてもよい。
【0050】
可撓性基板上の光源及び/又は電子機器にパワー供給するために、パワー源が供給されている。パワー源は、小さくコンパクトにして、全体装置へ一体化させれば、患者が歩行しながら行える治療に適した装置となるであろう。本発明の装置は、従って、着用可能となり、患者の足、脚、胴、肩、腕、手、頭、又は顔面の区域に取り付けられてもよいであろう。
【0051】
発光装置は、当該デバイスをヒト又は動物の(単数又は複数の)身体部分へ取り付けるための取付手段を備えていてもよい。例えば、装置は、当該デバイスをヒト又は動物の身体部分へ取り付けるための機械的手段及び/又は接着手段を備えていてもよい。特定の実施形態では、発光装置は、従って、装置を患者へ取り付けるためのストラップ仕掛けであって、随意的には締結手段及び/又はベルクロ(Velcro(登録商標))及び/又は接着面を備えていてもよいとされる、ストラップ仕掛けを備えることができる。
【0052】
発光装置は、軽量で、携行できるものとなるであろう。特定の実施形態では、装置は、完全内蔵型携行式ユニットとすることができ、内蔵型パワー供給源を備えている。パワー供給源は、デバイスの電子機器と光源を作動させる。発光装置は、患者が歩行しながら行える治療を可能にするのに十分な携行性があり、その結果、治療している間、患者はあちこち動けるようになる。治療は、その結果、家庭又は職場で行うこともできるし、必要であれば患者が解除することもできる。このおかげで、外来患者又は入院患者が病院に居残ることが回避されることで、治療費が低く抑えられる。これは、曝露をより長期間に亘って起こすことができるため、より低い光レベルを使用することができるという有意な利点をもたらす。これにより、病院で使用されている従来の源からの高放射照度によって一部の患者に引き起こされている疼痛の問題が克服される。その上、より長期間に亘ってのより低い放射照度は、光誘導性療法の効果をより高めることになり、というのも、それは酸素が治療されるべき領域に拡散するのにより多くの時間を与え、光医薬品の光退色を低減するからである。
【0053】
前記少なくとも1つの光源は、更に、透明か又は少なくとも実質的に透明な基板層の様な基板層を備えることができる。代わりに、少なくとも光源は、半透明又は少なくとも実質的に半透明な基板層を備えていてもよい。基板層は、光源にとって支持層として機能し、光を浸透させることができる。基板層は、更に、障壁層としても機能するものであって、酸素及び/又は湿気が光源に浸透するのを防ぐように選択されていてもよい。基板層は、シリコン、プラスチック、又はポリマーの様な、適した材料の何れか1つ又はそれらの組合せから作るか又は備えることができる。更に、拡散層を含め、追加の層が存在していてもよい。
【0054】
本発明による装置は、光線療法及び光線力学的療法の範囲で使用することができるであろう。例えば、本発明による装置は、癌(例えば皮膚癌)の治療や、美容用途で見られる様な、ざ瘡、シワ、創傷治癒、アンチエイジング、及びスキンレーザー後についての治療で使用されてもよい。創傷とは、開放創又は閉鎖創の如何なる形態をも意味する。開放創には、限定するわけではないが、切開又は切創;裂創;擦過傷;刺創;穿通創;射創;及び潰瘍(糖尿病由来の潰瘍を含む)、が含まれる。閉鎖創には、限定するわけではないが、挫傷;血腫;及び挫滅傷、真菌感染症、骨及び腱の治療、が含まれる。
【0055】
本発明の第2の態様によれば、療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置において、
光源として機能できる透明電極である、少なくとも1つの基板と、
少なくとも1つの基板上の少なくとも第1及び第2の脆弱区域と、を備えており、
第1及び第2の脆弱区域は、実質的に異なった方向を有しており、当該発光装置は、非平面状の表面に適合すること及び/又は沿うことができる、発光装置が提供されている。
【0056】
第2の態様は、第1の態様に類似しており、全ての関連部分は、第1の態様から援用される。脆弱部形成と使用は、従って、第1の態様に定義されている通りである。
【0057】
相違点は、本実施形態では、基板それ自体が透明な(又は少なくとも実質的に透明な)電極であり、脆弱区域は、基板に形成されていて、随意的には陽極にも形成されているという点である。陽極及び基板は、従って、第1の態様に説明されているパターン形成と類似の方式でパターン形成されていてもよい。
【0058】
基板及び陽極は平面状の形態であってもよく、一体に重ね積まれていてもよい。
【0059】
特定の実施形態では、脆弱区域は、少なくとも1つ又はそれ以上、又は複数の、可撓性であってもよいとされる破断部材を形成している。破断部材上には、破断部材の全表面積又は実質的に全表面積に亘って延びる網目又はクモの巣の形態をしていてもよいとされる単数又は複数の導電トレースが設けられている。導電トレースは、破断部材の側部に向かって及び/又は側部に隣接して設置させることができ、つまりは、破断部材の中央部よりも側部から放射される光のほうが多くなるということである。導電性トレースは、約0.1μm乃至5mmの厚さを有する薄いものである。
【0060】
導電トレースは、発光装置(例えばOLED)の陽極の表面に亘って電流を分配し、それにより発光装置の生来的に高いシート抵抗と表面に亘って電流を分配する能力のなさを克服する。これにより、結果的に、発光装置のポリマーからのより均質な光出力がもたらされることになる。本発明人らは、切れ目の入った/パターン形成された基板では、電極トレースの幾何学形状は、破断部材、例えば「脚部」、の形状に合うように構成されるのが好適であることを見出した。
【0061】
特定の実施形態では、導電トレースは、破断部材の長さ又は長さの実質的に大半に沿って、及び破断部材の中央又は実質的に中央の区間に沿って、延びている。導電トレースは直線状に延びていてもよいし、或いは他のパターン(例えば曲線状又はクモの巣状)も実施可能である。導電トレースのパターンは、代わりに、ハニカムパターンの形態をしていてもよい。しかしながら、破断部材一面に延びる網目又はクモの巣を形成する他の導電トレースパターンが使用されていてもよい。網目又はクモの巣の形態をした導電トレースパターンが破断部材の全表面積に亘って延びているのが好適である。
【0062】
代わりの実施形態では、導電トレースは、破断部材の両側部に隣接して延びてゆき、次いで破断部材の端に隣接して延びている。導電トレースパターンは、従って、実質的に「U」字形状のデザインを形成しているものと見ることができる。導電トレースパターンは、破断部材の縁から約0.5−2mm離れていてもよい。導電トレースを破断部材の側部に向かって及び/又は側部に隣接して配置させるということは、破断部材の中央部よりも側部から放射される光のほうが多くなることを意味する。これは、2つの破断部材が互いから離間して曲げられたときも、隣接している表面はなお均一に照らされることを意味する。
【0063】
本発明の第3の態様によれば、療法的治療及び/又は美容的治療を施行する方法において、
少なくとも1つの基板を提供する段階と、
基板上に配置されている少なくとも1つの光源を提供する段階と、
少なくとも1つの基板上の少なくとも第1及び第2の脆弱区域を提供する段階と、を備えており、
第1及び第2の脆弱区域は、実質的に異なった方向を有しており、当該発光装置は、非平面状の表面に適合すること及び/又は沿うことができる、方法が提供されている。
【0064】
本発明の第4の態様によれば、療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置において、
光源として機能できる透明電極である、少なくとも1つの基板を提供する段階と、
少なくとも1つの基板上の少なくとも第1及び第2の脆弱区域を提供する段階と、を備え、
第1及び第2の脆弱区域は、実質的に異なった方向を有しており、当該発光装置は、非平面状の表面に適合すること及び/又は沿うことができる、発光装置が提供されている。
【0065】
本方法は、第1及び第2の態様に定義されている装置によって施行されてもよい。
【0066】
本発明の第5の態様によれば、第1及び第2の態様による装置の医学的治療における利用が提供されている。
【0067】
典型的には、医学的治療は、光線力学的療法又は光線療法とすることができる。
【0068】
本発明は、従って、癌(例えば皮膚癌)の治療や、ざ瘡、シワ、創傷治癒、アンチエイジング、及びスキンレーザー後についての治療(例えば美容的用途)に関するものである。
【0069】
本発明の第6の態様によれば、第1及び第2の態様による装置を医学的治療に使用する方法が提供されている。
【0070】
医学的治療は、光線力学的療法又は光線療法の治療であってもよい。
【0071】
また、治療は、癌(例えば皮膚癌)の治療や、ざ瘡、シワ、創傷治癒、アンチエイジング、及びスキンレーザー後についての治療(例えば美容的用途)であってもよい。
【0072】
これより、本発明を、単に一例として、添付図面を参照しながら説明してゆく。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の或る実施形態による発光装置を表している。
【図2】図1に示されている発光装置を撓ませたところを表している。
【図3】本発明の更なる実施形態による発光装置であって、更に、導電トレースが載せられていてもよいとされる可撓性基板を備えている発光装置を表している。
【図4】本発明の更なる実施形態による有機発光ダイオード(OLED)配列の上面図である。
【図5】図4に示されている有機発光ダイオード(OLED)配列の側面図である。
【図6】図4及び図5に示されている有機発光ダイオード(OLED)配列からの光の非線形放射を表している。
【図7】本発明の更なる実施形態による発光装置を表している。
【図8】図7に示されている発光装置の図であって、電極の幾何学形状のパターンを示す図である。
【図9】本発明の更なる実施形態による発光装置上の導電トレースの基板パターン形成を表している。
【図10】本発明の更に別の実施形態による発光装置上の導電トレースの基板パターン形成を表している。
【発明を実施するための形態】
【0074】
本発明は、従って、ヒト又は動物の患者へ療法的治療及び/又は美容的治療を施行することのできる装置に関する。本装置は、如何なる型式の医学的治療のために使用されてもよく、例えば、光線療法又は光線力学的療法で使用されてもよい。
【0075】
図1は、全体が100で示されている、本発明による発光装置を表している。発光装置100は、可撓性PCB又は可撓性誘電体から作られている可撓性基板110を備えており、基板上には導電トレースが載せられていてもよい。可撓性基板110は、約30cm×30cmの大きさと約1mmの厚さを有している。図1に示されている様に、可撓性基板110上には複数の光源112が埋設/堆積されている。光源112は、はんだによって取り付けられている。図1は、更に、1つの辺から別の辺のほぼ末端まで延びる一連の長尺の実質的に平行な切れ目114が設けられていることを示している。長尺の実質的に平行な切れ目114には、一連の短尺の切れ目116が交差している。短尺の切れ目116は、隣り合う長尺の実質的に平行な切れ目114の上に実質的に交互配列に置かれている。切れ目114、116は、その結果、可撓性基板110上に格子様のパターンを形成しているが、なおも可撓性基板110を材料の単体として維持している。
【0076】
図2は、発光装置100を撓ませたところを表したものであり、切れ目114と116の間の材料が簡単に撓んだり動いたりし、それによって、患者の身体の様な非平面状の表面に適合すること及び/又は沿うことができることを示している。図2では、可撓性基板の破断部材120が、水平面から外れて曲がっているところが示されている。
【0077】
図3は、更なる発光装置200であって、やはり同様に、可撓性PCB又は可撓性誘電体から作られている可撓性基板110であって、導電トレースが載せられていてもよいとされる基板110と、そして一体で可撓性基板210に「L」字形状の切れ目を形成している一連の長尺の実質的に平行な切れ目214と一連の短尺の切れ目216と、を備えている発光装置200を表している。分かり易くするために光源は本図から省略されている。先と同じく、可撓性基板210の破断部材220は、水平面から外れて曲がっているところが示されている。
【0078】
図4及び5は、全体が300で示されている、有機発光ダイオード(OLED)の図である。OLED300は、層の積重ねと基板316を備える擬似2D構造である。OLED300は、その最も単純な形態では、2つの電極即ち陽極312と陰極314の間に発光ポリマーの薄層310が挟まれて構成されている。電圧が積層部を横断して印加されると、ポリマーから光318が放射される。OLED300の陰極314は、低比抵抗アルミニウムから作られていてもよい。一方、陽極312は、高シート抵抗を有する材料から作られていている。これは、電圧が点Aと点Bを跨いで印加されたとき、電流は非線形式にAからBへ流れ、その結果ポリマー310から不均質な光が出力されることを意味する。この非線形の光の放射が図6に示されているが、これは、偽色彩画像であって、赤/白区域は放射された光の輝度がより高いことを示している。
【0079】
陽極312と基板316は、図1から図3に示されているパターン形成に類似した方式にパターン形成することができる。
【0080】
図6に示されている非線形の光の放射は、文献では周知されており、これを克服するための様々な方法が提案されている。本発明は、薄い導電性トレースを陽極312の表面上へ導入して、電流を陽極312の表面に亘って分配させ、それによって、生来的に高いシート抵抗と表面に亘って電流を分配する能力のなさを克服する、という方法を提供している。これにより、ポリマー310からのより均質な光出力がもたらされることになる。本発明人らは、切れ目の入った/パターン形成された基板では、電極トレースの幾何学形状は、「脚部」の形状に合うように構成されるべきであることを見出した。
【0081】
図7は、切れ目の入った/パターン形成された可撓性基板410から形成されている、本発明の発光装置400である。可撓性基板410は、可撓性PCB又は可撓性誘電体から作られていて、基板上には導電トレースが載せられていてもよい。水平面から外れて曲がる及び/又は撓むことのできる破断部材420を形成している一連の長尺の実質的に平行な切れ目414が示されている。
【0082】
図8は、発光装置400の図であって、破断部材420に沿って延びる導電トレース430を示している図である。導電トレース430は、実質的に、破断部材420の中央区間に沿って延びている。導電トレースは直線として延びているものとして示されているが、他のパターンも実施可能である。
【0083】
図9は、別の発光装置の破断部材530上の更なる導電トレースパターン530の図である。導電トレースパターン530はハニカムパターンの形態をしている。しかしながら、破断部材530一面に延びる網目又はクモの巣を形成する他の導電トレースパターンが使用されていてもよい。網目又はクモの巣の形態をした導電トレースパターンが破断部材の全表面積に亘って延びているのが好適である。
【0084】
図10は、別の発光装置の破断部材630上の更なる導電トレースパターン630の図である。導電トレースパターン630は、破断部材630の両側部に隣接して延びてゆき、次いで破断部材630の端に隣接して延びていている。導電トレースパターン630は、従って、実質的に「U」字形状のデザインを形成しているものと見ることができる。導電トレースパターン630は、破断部材630の縁から約0.5−2mm離れていてもよい。導電トレースを破断部材の側部に向かって及び/又は側部に隣接して配置させるということは、破断部材の中央部よりも側部から放射される光のほうが多くなることを意味する。これは、2つの破断部材が互いから離間して曲げられたときも、隣接している表面はなお均一に照らされることを意味する。この方法は多少の脚部内ばらつきを持ち込むが、それでもなお全体として見た表面に亘る光のばらつきは最小限に抑えられる。
【0085】
以上、本発明の特定の実施形態を説明してきたが、説明されている実施形態からの逸脱であってもなお本発明の範囲内に包含され得ることが理解されるであろう。例えば、可撓性基板は如何なる適した型式のものが使用されてもよい。更に、光源は如何なる適した型式のものが使用されてもよい。また、脆弱区域の形状には、特定の用途に応じて可変性があってもよく、例えば、基板に螺旋状の切れ目を入れるとか、円形状の切れ目とすることもできるであろう。加えて、導電トレースは、破断部材の全表面積に亘って延びる網目又はクモの巣の形態をしていてもよい。代わりに、導電トレースは、破断部材の側部に向かって及び/又は側部に隣接して設置されていてもよく、つまりは、破断部材の中央部よりも側部から放射される光のほうが多くなるということである。
【符号の説明】
【0086】
100 発光装置
110 可撓性基板
112 光源
114 長尺の切れ目
116 短尺の切れ目
120 破断部材
200 発光装置
210 可撓性基板
214 長尺の切れ目
216 短尺の切れ目
220 破断部材
300 有機発光ダイオード(OLED)
310 発光ポリマー
312 陽極
314 陰極
316 基板
318 光
400 発光装置
410 可撓性基板
414 長尺の切れ目
420 破断部材
430 導電トレース
530 破断部材
530 導電トレースパターン
630 破断部材
630 導電トレースパターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置において、
少なくとも1つの基板と、
前記基板上に配置されている少なくとも1つの光源と、
前記少なくとも1つの基板上の少なくとも第1及び第2の脆弱区域と、を備えており、
前記第1及び第2の脆弱区域は、実質的に異なった方向を有しており、前記発光装置は、非平面状の表面に適合すること及び/又は沿うことができる、療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項2】
2つ又はそれ以上、又は複数の、脆弱区域が設けられている、請求項1に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項3】
前記脆弱域は、任意の適した形状をしている、請求項1又は2の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項4】
前記脆弱区域は、前記基板上のより薄い区域、穿孔された区域、部分的に折り曲げられた区域、又は切れ目のある区域である、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項5】
前記切れ目は、前記基板の一方の辺から他方の辺へ延びていて、従って、前記基板に複数のスリットを形成している、請求項4に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項6】
前記第1及び第2の脆弱区域は互いに対して分岐していて、例えば、それらの間に、約10−170°、約20−160°、約30−150°、約40−140°、約50−130°、約60−120°、約70−110°、約80−100°、又は約90°、の角度を有しており、円形及び/又は螺旋状の切れ目の様な任意の適した形態をしている、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項7】
一連の脆弱区域が設けられており、前記脆弱区域は、一連の実質的に垂直方向及び実質的に水平方向の脆弱区域を備えていている、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項8】
前記一連の脆弱区域は、x軸上に離間されている脆弱区域及びy軸上に離間されている実質的に水平方向の脆弱区域を備えている、請求項7に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項9】
一連又は複数の実質的に垂直方向の脆弱区域であって、前記基板の実質的に全長さを延びているが但し脆弱化されずに残された部分を有し、単体基板の形態をとり得るようにしている、実質的に垂直方向の脆弱区域が設けられている、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項10】
一連又は複数の不連続な実質的に水平方向の脆弱区域であって、実質的に垂直方向の脆弱区域と交差し当該区域を通って延びている、実質的に水平方向の脆弱区域が設けられている、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項11】
前記基板の一方の辺から反対側の辺へ延びる複数の実質的に垂直方向の脆弱区域が設けられており、前記実質的に垂直方向の脆弱区域は、互いに実質的に平行である、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項12】
前記基板の一方の辺から反対側の辺へ延びる複数の実質的に水平方向の脆弱区域が設けられている、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項13】
不連続な「棒線」様のパターンを形成している複数の実質的に水平方向の脆弱区域が設けられている、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項14】
それぞれが「棒線」様のパターンの形態をした実質的に水平方向の脆弱区域が何列も連続して設けられている、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項15】
前記基板を形成している材料は、柔軟であり、曲がる、撓む、及び/又は沿うことができるものであって、当該曲がり、撓み、及び/又は沿いは、前記基板上の複数の点で複数の方向に起こり得る、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項16】
前記基板を形成している前記材料は、熱可塑性エラストマーポリマーの様な可撓性材料(例えば、可撓性高分子材料)である、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項17】
前記基板の厚さは、少なくとも1つの光源への支持を提供するのに十分であり、更に、拡散部材を組み込むのに十分である、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項18】
前記基板は、前記脆弱区域によって画定されている区域内に設置されている、1つ、少なくとも1つ又はそれ以上、又は複数の、光源を備えていている、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項19】
前記脆弱区域によって画定されている区域は、約0.1乃至4cm2、又は約0.5乃至1cm2の面積を有する実質的に矩形又は方形の形状をしている、請求項18に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項20】
前記基板は、更に、拡散部材を備えている、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項21】
前記装置は、更に、薬物及び/又は化学薬品を患者の治療されるべき区域へ送達できる薬物源及び/又は化学薬品源を備えている、上記何れかの請求項に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項22】
療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置において、
光源として機能できる透明電極である、少なくとも1つの基板と、
前記少なくとも1つの基板上の少なくとも第1及び第2の脆弱区域と、を備えており、
前記第1及び第2の脆弱区域は、実質的に異なった方向を有しており、前記発光装置は、非平面状の表面に適合すること及び/又は沿うことができる、療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項23】
前記脆弱区域は、前記少なくとも1つの基板に入れられた一連の切れ目である、請求項22に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項24】
前記基板に取り付けられた平面状の形態をしている陽極が設けられており、前記切れ目の形態をしている前記脆弱区域は、前記基板と前記陽極の両方に形成されている、請求項22又は23の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項25】
前記脆弱区域は、少なくとも1つ又はそれ以上、又は複数の、可撓性である破断部材を形成している、請求項22から24の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項26】
前記破断部材上には、当該破断部材の全表面積又は実質的に全表面積に亘って延びる網目又はクモの巣の形態をしている単数又は複数の導電トレースが設けられている、請求項25に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項27】
前記導電トレースは、前記破断部材の側部に向かって及び/又は側部に隣接して設置されており、つまりは、当該破断部材の中央部よりも前記側部から放射される光のほうが多くなる、請求項26に記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項28】
前記導電性トレースは、約0.1μm乃至5mmの厚さを有する薄いものである、請求項26又は27の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項29】
前記導電トレースは、前記発光装置(例えばOLED)の陽極の表面に亘って電流を分配し、それによって、当該発光装置の生来的に高いシート抵抗と表面に亘って電流を分配する能力のなさを克服し、それに従って結果的に当該発光装置のポリマーからより均質な光出力がもたらされるようにしている、請求項26から28の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項30】
前記電極トレースの幾何学形状は、前記破断部材、例えば「脚部」、の形状に合うように構成されている、請求項26から29の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項31】
前記導電トレースは、前記破断部材の長さ又は長さの実質的に大半に沿って、及び前記破断部材の中央又は実質的に中央の区間に沿って、延びている、請求項26から30の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項32】
前記導電トレースは、直線状又は実質的に直線状に延びている、請求項26から31の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項33】
前記導電トレースは、ハニカムパターンの形態をしている、請求項26から32の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項34】
前記導電トレースは、前記破断部材一面に延びる網目又はクモの巣の形態をしている、請求項26から32の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項35】
前記導電トレースは、前記破断部材の両側部に隣接して延びてゆき、随意的には次いで当該破断部材の端に隣接して延びている、請求項26から32の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項36】
前記導電トレースは、実質的に「U」字形状のデザインの形態をしている、請求項26から32の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項37】
前記導電トレースパターンは、前記破断部材の縁に隣接に当該縁から約0.5−2mm離れており、それに従い前記破断部材の中央部よりも前記側部から放射される光のほうが多くなり、つまりは、2つの破断部材が互いから離間して曲げられたときも、隣接している表面はなお均一に照らされることになる、請求項26から32の何れかに記載の療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置。
【請求項38】
療法的治療及び/又は美容的治療を施行する方法において、
少なくとも1つの基板を提供する段階と、
前記基板上に配置されている少なくとも1つの光源を提供する段階と、
前記少なくとも1つの基板上の少なくとも第1及び第2の脆弱区域を提供する段階と、を備えており、
前記第1及び第2の脆弱区域は、実質的に異なった方向を有しており、前記発光装置は、非平面状の表面に適合すること及び/又は沿うことができる、療法的治療及び/又は美容的治療を施行する方法。
【請求項39】
療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置において、
光源として機能できる透明電極である、少なくとも1つの基板を提供する段階と、
少なくとも1つの基板上の少なくとも第1及び第2の脆弱区域を提供する段階と、を備え、
前記第1及び第2の脆弱区域は、実質的に異なった方向を有しており、前記発光装置は、非平面状の表面に適合すること及び/又は沿うことができる、療法的治療及び/又は美容的治療に使用するための発光装置発。
【請求項40】
請求項1から37の何れかによる装置の医学的治療における利用。
【請求項41】
前記医学的治療は、光線力学的療法又は光線療法である、請求項40に記載の装置の利用。
【請求項42】
以上に記載され及び/又は図1から図10に示されている装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−512063(P2013−512063A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541579(P2012−541579)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際出願番号】PCT/GB2010/052014
【国際公開番号】WO2011/067603
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(512145549)アンビケア ヘルス リミテッド (1)
【Fターム(参考)】