説明

基板検出装置及び基板搬送装置

【課題】配置レイアウトの自由度を向上させることができる基板検出装置及び基板搬送装置を提供することを目的とする。
【解決手段】搬送ベルト26により搬送される基板4の行路上の所定位置を通るように検査光40を投光する投光器41、投光器41が投光する検査光40を受光する受光器42及び搬送ベルト26により搬送される基板4が上記所定位置に達して検査光40の一部が基板4により遮られたとき、受光器42が受光する検査光40の受光量が低下することに基づいて基板4がその所定位置に達したことの検出を行う検出部(制御装置15)から成る。検査光40は搬送ベルト26により搬送される基板4の搬送方向と直交する方向に、かつ、その光路中に搬送ベルト26の幅方向の両端部を含むように投光器41から投光され、受光器42は搬送ベルト26の上下の領域をその幅方向に通過した検査光を受光する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板搬送装置によって搬送される基板が所定位置に達したことの検出を行う基板検出装置及びこの基板検出装置を備えた基板搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
部品実装装置やスクリーン印刷装置などにおいて基板の搬送及び位置決めに用いられる基板搬送装置は、左右一対の搬送ベルトの上面に基板の左右両端を載置させて基板の搬送を行う。このような基板搬送装置には、搬送される基板が所定位置に達したことの検出を行う基板検出装置が設けられており、この基板検出装置によって基板が所定位置に位置したことが検出されたときに、基板の搬送速度を低下させたり停止させたりする制御が行われる。基板検出装置は検査光を投光する投光器及びこの投光器から投光される検査光を受光する受光器を備えており、基板搬送装置によって搬送される基板によって検査光が遮られたとき、受光器が受光する検査光の受光量が低下することに基づいて、基板がその所定位置に達したことの検出を行う。
【0003】
また、基板の検出を行いたい位置において、検査光がちょうど基板に設けられた孔(例えば基板の位置を認識するための孔や、基板の固定のための螺子穴など)を通過してしまうような状況では基板の検出を行うことができないため、検査光を鉛直方向ではなく斜めに傾斜した方向に投光し、検査光が孔に入り込んだ場合であっても検査光が孔の内壁で反射されるようにして基板の検出を行うことができるようにしたものも知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特開平6−211334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のように検査光を基板の上下方向に投光するもの(特許文献1のもののように斜めに傾斜した方向に投光するものも含む)では、検査光が左右の搬送ベルトの間を通過するようにする必要があり、投光器及び受光器の配置レイアウトの自由度が低いという難点があった。
【0005】
そこで本発明は、配置レイアウトの自由度を向上させることができる基板検出装置及び基板搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の基板検出装置は、搬送ベルトにより搬送される基板の行路上の所定位置を通るように検査光を投光する投光器と、投光器が投光する検査光を受光する受光器と、搬送ベルトにより搬送される基板が前記所定位置に達して検査光の一部が基板により遮られたとき、受光器が受光する検査光の受光量が低下することに基づいて基板が前記所定位置に達したことの検出を行う検出部とから成り、検査光は搬送ベルトにより搬送される基板の搬送方向と直交する方向に、かつ、その光路中に搬送ベルトの幅方向の両端部を含むように投光器から投光され、受光器は搬送ベルトの上下の領域を通過した検査光を受光する。
【0007】
請求項2に記載の基板搬送装置は、搬送ベルトにより基板の搬送を行う基板搬送装置であって、請求項1に記載の基板検出装置を2つ備え、各基板検出装置が有する投光器及び受光器が基板の搬送方向に並んで設けられており、基板の搬送方向の手前側に設けられた投光器及び受光器を有する一方の基板検出装置により基板が検出されたときに基板の搬送
速度を低下させ、他方の基板検出装置により基板が検出されたときに基板の搬送を停止させる基板搬送制御部を備えた。
【0008】
請求項3に記載の基板搬送装置は、搬送ベルトにより基板の搬送を行う基板搬送装置であって、請求項1に記載の基板検出装置を複数備え、各基板検出装置が有する投光器及び受光器が基板の搬送方向に並んで設けられており、各基板検出装置が基板を検出しているか否かの情報に基づいて基板の位置の検出を行う基板位置検出部を備えた。
【発明の効果】
【0009】
本発明の基板検出装置では、検査光は搬送ベルトにより搬送される基板の搬送方向と直交する方向に、かつその光路中に搬送ベルトの幅方向の両端部を含むように(すなわち、搬送ベルトを厚さ方向に跨ぐように)投光器から投光され、受光器は搬送ベルトの上下の領域を通過した検査光を受光するようになっているので、従来のように、検査光が左右の搬送ベルトの間を通過するようにしなければならないといった制約がなく、投光器及び受光器の配置レイアウトの自由度を向上させることができる。また、検査光は光路中に搬送ベルトの幅方向の両端部を含むように投受光されるようになっていることから、搬送ベルトが上下方向に移動(微小振動)した場合であっても、また基板の厚さが極めて小さい場合であっても、基板の高精度な検出を行うことができる。また、本発明の基板搬送装置は、上記本発明の基板検出装置を備えたものとなっているので、基板の搬送速度の低下や停止制御或いは基板の位置検出を極めて精度よく行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施の形態における部品実装装置の斜視図、図2は本発明の一実施の形態における基板搬送装置の平面図、図3は本発明の一実施の形態における基板搬送装置の側面図、図4は本発明の一実施の形態における基板搬送装置の断面正面図、図5は本発明の一実施の形態における基板搬送装置の部分分解斜視図、図6(a),(b),(c),(d)は本発明の一実施の形態における基板検出装置が備える光センサと基板との位置関係を示す図である。
【0011】
図1において、部品実装装置1は基台2上に本発明の一実施の形態における基板搬送装置3を備えており、この基板搬送装置3によって基板4が水平面内の一の方向(X軸方向)に搬送される。基板搬送装置3は基台2上をX軸方向に延びており、基板搬送装置3の上方にはX軸方向と水平に直交する方向(Y軸方向)に延びたY軸テーブル5が設けられている。Y軸テーブル5の側面には2本の平行なスライドガイド6がY軸方向に延びて設けられており、これら2本のスライドガイド6には2つのY軸スライダ7がスライドガイド6に沿って(すなわちY軸方向に)移動自在に設けられている。各Y軸スライダ7にはX軸方向に延びたX軸テーブル8の一端部が取り付けられており、各X軸テーブル8にはX軸テーブル8に沿って(すなわちX軸方向に)移動自在な移動ステージ9が設けられている。
【0012】
各移動ステージ9には移載ヘッド10が取り付けられており、各移載ヘッド10には複数の吸着ノズル11が上下方向(Z軸方向)の下方に延びて設けられている。基板搬送装置3の側方領域には移載ヘッド10に部品を供給する複数のパーツフィーダ12がX軸方向に並んで設けられている。移載ヘッド10には撮像面を下方に向けた基板カメラ13が設けられており、基台2上には撮像面を上方に向けた部品カメラ14が設けられている。
【0013】
基板搬送装置3は基板4をX軸方向に搬送した後、予め定められた所定の実装作業位置に位置決めする。移動ステージ9は、X軸テーブル8のY軸方向への移動と移動ステージ9自身のX軸方向への移動とによって実装作業位置に位置決めされた基板4に対して相対移動し、基板4の上方に位置させた基板カメラ13に基板4の位置決めマーク(図示せず
)の画像認識(撮像)を行わせた後、移載ヘッド10が備える吸着ノズル11によってパーツフィーダ12が供給する部品をピックアップする。そして、吸着ノズル11に吸着された部品が部品カメラ14の上方(部品カメラ14の視野内)を通過するように水平方向に移動して部品カメラ14に部品の下面の画像認識(撮像)を行わせ、次いで、吸着ノズル11により吸着した部品をその部品に対して与えられている搭載位置データに基づいて基板4上に搭載する。このとき、基板カメラ13の画像認識によって得られる基板4の位置ずれと、部品カメラ14の画像認識によって得られる吸着ノズル11に対する部品の吸着ずれが修正され、部品は基板4上の正しい位置に搭載される。
【0014】
次に、この部品実装装置1に備えられた基板搬送装置3について説明する。基板搬送装置3は図2及び図3に示すように、基台2上にX軸方向に延びて設けられた左右のコンベア基部22(図1も参照)と、これら左右のコンベア基部22に取り付けられたコンベア機構を備えている。コンベア機構は、基板4の搬送方向を基準にしたときの最も上流側に位置する後方コンベア機構23、後方コンベア機構23の下流側に位置する中央コンベア機構24及び中央コンベア機構24の下流側に位置する前方コンベア機構25から成る。
【0015】
図2及び図3において、上記3つのコンベア機構(後方コンベア機構23、中央コンベア機構24及び前方コンベア機構25)はそれぞれ左右の搬送ベルト26を有しており、各搬送ベルト26は左右のコンベア基部22に設けられた複数のプーリ27に掛け渡されている。各搬送ベルト26が掛け渡されている複数のプーリ27のうちの1つには左右のコンベア基部22に固定された搬送駆動モータ28の回転軸が連結されており、基台2内に設けられた制御装置15からこれらの搬送駆動モータ28を駆動することにより、各搬送ベルト26を図2及び図3中に示す矢印Aの方向に送ることができる。このとき後方コンベア機構23、中央コンベア機構24及び前方コンベア機構25それぞれが備える左右一対の搬送ベルト26の上面に基板4の左右端部が載置されていれば、その基板4は搬送ベルト26の送り動作によって矢印Aの方向に搬送され、後方コンベア機構23、中央コンベア機構24、前方コンベア機構25の順に受け渡されて基板4の搬送行路上を後方から前方に移動する。
【0016】
図3及び図4において、中央コンベア機構24の中央部には基板昇降機構30が設けられている。この基板昇降機構30は制御装置15によって作動制御がなされる昇降モータ31、この昇降モータ31によって昇降される昇降ブロック32及び昇降ブロック32の上面から上方に延びて設けられた多数のピン部材33から成り、中央コンベア機構24によって搬送された基板4が昇降ブロック32の上方の実装作業位置に静止(位置決め)された状態で制御装置15から昇降モータ31を作動させて昇降ブロック32を上昇させ、多数のピン部材33によって基板4を下方から押し上げれば、実装作業位置に位置決めされた基板4を中央コンベア機構24の左右の搬送ベルト26から上方に浮かせた状態で持ち上げ支持することができる。
【0017】
次に、この基板搬送装置3に備えられた基板検出装置21について説明する。図2及び図3において、基板検出装置21は、基板搬送装置3が備える左右一対の搬送ベルト26により搬送される基板4の行路上の所定位置(この所定位置は、基板4の検出を行いたい位置として予め定められる)を通るように検査光40を投光する投光器41、この投光器41が投光する検査光40を受光する受光器42及び搬送ベルト26により搬送される基板4が上記所定位置に達して検査光40の一部が基板4により遮られたとき、受光器42が受光する検査光40の受光量が低下することに基づいて基板4がその所定位置に達したことの検出を行う検出部としての制御装置15から成る。
【0018】
投光器41及び受光器42は、基板搬送装置3の非可動部である左右のコンベア基部22に固定されており、検査光40は左右一対の搬送ベルト26により搬送される基板4の
搬送方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に、かつ、その光路中に搬送ベルト26の幅方向の両端部を含むように(搬送ベルト26をその厚さ方向に跨ぐように)投光器41から投光され、受光器42は搬送ベルト26の上下の領域をその幅方向(Y軸方向)に通過した検査光40を受光する。すなわち、図4において、検査光40の上縁40aは左右の搬送ベルト26の上面26aよりも上方に位置し、検査光40の下縁40bは左右の搬送ベルト26の下面26bよりも下方に位置するようになっている。
【0019】
図5において、左右の各コンベア基部22はそれぞれ下部部材22aと上部部材22bが上下方向に結合されて成り、下部部材22aと上部部材22bが結合された状態では、下部部材22aに上方に開口して形成された下側切欠き部44aと、上部部材22bに下方に開口して形成された上側切欠き部44bが上下に合わさって検査光40の通路44が形成される(図4参照)。上部部材22bと結合された下部部材22aには取り付け螺子46によってセンサ取り付け部材45が取り付けられており、投光器41又は受光器42はこのセンサ取り付け部材45に固定されている。投光器41の投光面及び受光器42の受光面はコンベア基部22に形成された上記通路44を介して露出し、水平方向に対向する。
【0020】
投光器41が投光する検査光40は受光器42によって受光されるが、上記のように検査光40はその光路中に搬送ベルト26の幅方向(Y軸方向)の両端部を含むように(搬送ベルト26をその厚さ方向に跨ぐように)投光器41から投光されることから、検査光40の光路中には搬送ベルト26が存在しており、受光器42による検査光40の受光量は、検査光40の光路中に搬送ベルト26が存在していない場合よりも常に低い値となっている。しかし、検査光40の一部が搬送ベルト26のみによって遮られている場合には、その遮光量は一定であるので、搬送ベルト26によって搬送されてきた基板4が検査光40の光路内に入って検査光40の一部を遮らない限り、受光器42が受光する検査光40の受光量は時間によらず一定である。
【0021】
ここで、搬送ベルト26により搬送される基板4が上記所定位置に達して検査光40の一部を遮るようになると、受光器42が受光する検査光40の受光量はその分(基板4によって遮られた分)低下するので、受光器42が受光する検査光40の受光量は低下し、制御装置15はそのことに基づいて、基板4が所定位置に達したことの検出を行うことができる。
【0022】
基板搬送装置3は、図2及び図3に示すように、中央コンベア機構24による基板4の搬送領域内にこのような基板検出装置21を3つ備えるとともに(検出部としての制御装置15は共通)、基板搬送制御部及び基板位置検出部としての制御装置15を備えている。以下の説明では便宜上、投光器41と受光器42を合わせて光センサと称するとともに、基板4の搬送方向(X軸方向)に並んで設けられた3つの光センサのうち、中央コンベア機構24の搬送領域内の最も上流側に位置する光センサを第1光センサ43a、第1光センサ43aの下流側に位置する光センサを第2光センサ43b、第2光センサ43bの下流側に位置する光センサを第3光センサ43cと称することにする(図6(a),(b),(c),(d))。
【0023】
第1光センサ43aの投光器41は、基板4の行路上の第1の所定位置を通るように検査光40を投光し、第2光センサ43bの投光器41は、基板4の行路上の第2の所定位置を通るように検査光を投光し、第3光センサ43cの投光器41は、基板4の行路上の第3の所定位置を通るように検査光を投光する。ここで、第1の所定位置は搬送ベルト26により搬送されている基板4がその位置に達したときに基板4の搬送速度の低下(減速)を開始すべき位置に設定されており、第2の所定位置は搬送ベルト26により搬送されている基板4がその位置に達したときに基板4の搬送を停止すべき位置に設定されている
。また、第3の所定位置は、搬送ベルト26により搬送されている基板4が第2の所定位置に達して基板4の搬送が停止された後、停止した基板4の先端(先頭)部が達してはならない位置に設定されている。
【0024】
ここで、第2の所定位置と第3の所定位置は極めて近接した位置に設定されるため、第2光センサ43bを構成する投光器41と第3光センサ43cを構成する投光器41、及び、第2光センサ43bを構成する受光器42と第3光センサ43cを構成する受光器42はそれぞれ同一のセンサ取り付け部材45に取り付けられている(図2)。
【0025】
このように3つの基板検出装置21を備えた基板搬送装置3では、中央コンベア機構24により搬送されている基板4の先端(先頭)部が第1光センサ43aの投光器41が投光する検査光40の一部を遮る位置に差し掛かったとき(図6(a)→図6(b))、検出部としての制御装置15は、第1光センサ43aの受光器42が受光する検査光40の受光量が低下することに基づいて、基板4が第1の所定位置、すなわち基板4の搬送速度の低下(減速)を開始すべき位置に達したことの検出を行い、基板搬送制御部としての制御装置15は、基板4の搬送速度が低下されるように、搬送駆動モータ28の作動制御を行う。
【0026】
このようにして基板4の搬送速度の低下が開始された後、次いで基板4の先端部が第2光センサ43bの投光器41が投光する検査光40の一部を遮る位置に差し掛かったとき(図6(b)→図6(c))、検出部としての制御装置15は、第2光センサ43bの受光器42が受光する検査光40の受光量が低下することに基づいて、基板4が第2の所定位置、すなわち基板4の搬送を停止すべき位置に達したことの検出を行い、基板搬送制御部としての制御装置15は、基板4の搬送が停止されるように搬送駆動モータ28の作動制御を行う。これにより中央コンベア機構24によって搬送されていた基板4は第2の所定位置をやや前方に通り過ぎた位置に停止される。
【0027】
このようにして基板4の搬送が停止された後、基板位置検出部としての制御装置15は、第2光センサ43b及び第3光センサ43cそれぞれが基板4を検出しているか否かの情報に基づいて基板4の位置の検出を行い、基板4が正しい位置に停止されたことの確認を行う。具体的には、制御装置15は、第2光センサ43bが基板4を検出し、第3光センサ43cが基板4を検出していない状態であれば、基板4の先端部が第2の所定位置と第3の所定位置に位置していることが分かるので、基板4は正しい位置に停止されたと判断することができる(図6(d))。これに対し、第2光センサ43bと第3光センサ43cの双方が基板4を検出している場合には、基板4は正しい位置に停止されなかったと判断し、基板4の位置修正をするなど所定の処置を行う。
【0028】
このように本実施の形態における基板搬送装置3は、第1光センサ43aを有する基板検出装置21、第2光センサ43bを有する基板検出装置21及び基板搬送制御部としての制御装置15を備え、基板4の搬送方向の手前側に光センサ(投光器41及び受光器42)を備えた一方の基板検出装置21(第1光センサ43aを有する基板検出装置21)により基板4が検出されたときに基板4の搬送速度を低下させ、他方の基板検出装置21(第2光センサ43bを有する基板検出装置21)により基板4が検出されたときに基板4の搬送を停止させる構成となっている。
【0029】
また、本実施の形態における基板搬送装置3は、第2光センサ43bを有する基板検出装置21、第3光センサ43cを有する基板検出装置21及び基板位置検出部としての制御装置15を備え、各基板検出装置21が基板4を検出しているか否かの情報に基づいて基板4の位置の検出を行う構成となっている。
【0030】
以上説明したように、本実施の形態における基板検出装置21は、搬送ベルト26により搬送される基板4の行路上の所定位置を通るように検査光40を投光する投光器41、投光器41が投光する検査光40を受光する受光器42及び搬送ベルト26により搬送される基板4が上記所定位置に達して検査光40の一部が基板4により遮られたとき、受光器42が受光する検査光40の受光量が低下することに基づいて基板4がその所定位置に達したことの検出を行う検出部(制御装置15)とから成る。そして、検査光40は搬送ベルト26により搬送される搬送方向と直交する方向に、かつ、その光路中に搬送ベルト26の幅方向の両端部を含むように投光器41から投光され、受光器42は搬送ベルト26の上下の領域を搬送ベルト26の幅方向に通過した検査光40を受光するようになっている。このため従来のように、検査光40が左右の搬送ベルト26の間を通過するようにしなければならないといった制約がなく、投光器41及び受光器42の配置レイアウトの自由度を向上させることができる。
【0031】
また、検査光40は搬送ベルト26の幅方向の両端部を含むように投受光されるようになっていることから、搬送ベルト26が上下方向に移動(微小振動)した場合であっても、また基板4の厚さが極めて小さい場合であっても、基板4の高精度な検出を行うことができる。
【0032】
また、本実施の形態における基板搬送装置3は、上記構成の基板検出装置21を備えたものとなっているので、基板4の搬送速度の低下や停止制御或いは基板の位置検出を極めて精度よく行うことができる。
【0033】
これまで本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上述の実施の形態に示したものに限定されない。例えば、上述の実施の形態では、基板検出装置21が複数のコンベア機構のうち、1つ(中央コンベア機構24)の搬送領域にだけ設けられる構成となっていたが、これは一例であり、コンベア機構が複数ある場合には、基板検出装置21が各コンベア機構の搬送領域内に設けられるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0034】
配置レイアウトの自由度を向上させることができる基板検出装置及び基板搬送装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施の形態における部品実装装置の斜視図
【図2】本発明の一実施の形態における基板搬送装置の平面図
【図3】本発明の一実施の形態における基板搬送装置の側面図
【図4】本発明の一実施の形態における基板搬送装置の断面正面図
【図5】本発明の一実施の形態における基板搬送装置の部分分解斜視図
【図6】(a)(b)(c)(d)本発明の一実施の形態における基板検出装置が備える光センサと基板との位置関係を示す図
【符号の説明】
【0036】
3 基板搬送装置
4 基板
15 制御装置(検出部、基板搬送制御部、基板位置検出部)
21 基板検出装置
26 搬送ベルト
40 検査光
41 投光器
42 受光器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送ベルトにより搬送される基板の行路上の所定位置を通るように検査光を投光する投光器と、投光器が投光する検査光を受光する受光器と、搬送ベルトにより搬送される基板が前記所定位置に達して検査光の一部が基板により遮られたとき、受光器が受光する検査光の受光量が低下することに基づいて基板が前記所定位置に達したことの検出を行う検出部とから成り、検査光は搬送ベルトにより搬送される基板の搬送方向と直交する方向に、かつ、その光路中に搬送ベルトの幅方向の両端部を含むように投光器から投光され、受光器は搬送ベルトの上下の領域を通過した検査光を受光することを特徴とする基板検出装置。
【請求項2】
搬送ベルトにより基板の搬送を行う基板搬送装置であって、請求項1に記載の基板検出装置を2つ備え、各基板検出装置が有する投光器及び受光器が基板の搬送方向に並んで設けられており、基板の搬送方向の手前側に設けられた投光器及び受光器を有する一方の基板検出装置により基板が検出されたときに基板の搬送速度を低下させ、他方の基板検出装置により基板が検出されたときに基板の搬送を停止させる基板搬送制御部を備えたことを特徴とする基板搬送装置。
【請求項3】
搬送ベルトにより基板の搬送を行う基板搬送装置であって、請求項1に記載の基板検出装置を複数備え、各基板検出装置が有する投光器及び受光器が基板の搬送方向に並んで設けられており、各基板検出装置が基板を検出しているか否かの情報に基づいて基板の位置の検出を行う基板位置検出部を備えたことを特徴とする基板搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−173433(P2009−173433A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−16114(P2008−16114)
【出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)