説明

場所認識型スポーツ活動モニタリングサービスを提供するためのプログラム製品、方法及びシステム

【課題】場所認識型スポーツ活動モニタリングサービスを提供する。
【解決手段】場所認識型携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12を装着しているアスリート14がたどるルートを表示する方法は、(a)アスリート14がスポーツ活動を行っている間に取り込まれる複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータを受信するステップ、(b)複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータによって示される位置に基づいてマップエリアを識別するステップ、(c)複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータに基づいて、及びマップエリアに関係付けられる1つ以上の既知のパスの位置に基づいて、アスリート14がたどるルートを決定するステップ、及び(d)マップエリアの上にアスリート14がたどるルートを表示するステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、全般的には場所認識型スポーツ活動モニタリングサービスに関する。さらに詳しくは、本発明の実施形態は、場所認識スポーツ活動モニタリングサービスを提供するための、プログラム製品、方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
運動は健康なライフスタイル及び各自の幸福の維持に重要である。したがって運動プログラムに参加したいと思っている人は多い。最も成功している運動プログラムは、各自のスポーツ活動レベルに適合され、1つ以上の特定のスポーツ活動または運動の目標を達成するために各自を補助することが目的とされている、プログラムである。
【0003】
スポーツトレーナーは、またその他の運動またはスポーツ活動の専門家も、各自のスポーツ活動レベル及びそれぞれの特定のスポーツ活動または運動の目標に適切な運動プログラムの作成において各自に手を貸してくれる。しかし、そのような専門家を雇うには費用が発生し得る。さらに、多くの人は多忙であるため、それぞれの人が定期的に運動及びスポーツ活動の専門家と会う時間を別に取っておくことは困難になる。したがって、多くの人は運動及びスポーツ活動の専門家のサービスの利用を控え、例えば、その人のスポーツ活動レベルに合わせられた運動プログラムから得ることができる恩恵を決して達成できない。
【0004】
技術は、身体運動中に各自にパフォーマンスフィードバックを提供することができる携帯スポーツ活動モニタリングデバイスの開発をもたらした。トレーニング中にアスリートから得られるパフォーマンス情報をさらなる解析のために遠隔コンピュータに転送することができる、携帯スポーツ活動モニタリングデバイスもある。そのようなシステムの多くは、アスリートまたは第三者のユーザによるアスリートの過去のパフォーマンスデータの閲覧を可能にする携帯スポーツ活動モニタリングデバイス及び/または遠隔コンピュータ上のインターフェースをユーザに提供することが多い。
【0005】
全地球測位システム(GPS)のような、衛星ナビゲーション技術が成熟し、場所認識エレクトロニクスが、位置情報を提供するため、自動車、移動電話、双方向無線通信器及び携帯型GPS受信器のような、多くの様々な移動プラットフォームに組み込まれている。
【0006】
携帯及び/または無線電子デバイスが、様々な、商業的、個人的、またはレジャーの活動に用いて、人々の活動実施を補助するため及び/または活動の楽しみ及び/または効率を高めるために、開発または適合されている。そのような電子デバイスにはGPSが利用できるものも、できないものもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
必要とされているのは、アスリートによる、とりわけ、それぞれのスポーツ活動中の意欲の維持、より正確な場所ベーススポーツ活動情報の取得、実質的に実時間の場所ベース出力の受取り、及び/または実質的に実時間及び/または時間ハンディキャップ付のチャレンジレースの競争を可能にするであろう、場所認識型スポーツ活動モニタリングサービスを提供するための、改善されたプログラム製品、方法及びシステムである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態は、場所認識型携帯スポーツ活動モニタリングデバイスを装着しているアスリートがたどるルートを表示する、(a)アスリートがスポーツ活動を行っている間に取り込まれる複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータを受け取る工程、(b)複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータによって示される場所に基づいてマップエリアを識別する工程、(c)複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータに基づき、またマップエリアにともなう1つ以上の既知の経路の場所に基づいて、アスリートがたどるルートを決定する工程、及び(d)マップエリアの上にアスリートがたどるルートを表示する工程を含む方法に関する。
【0009】
本発明の実施形態は、場所認識型携帯スポーツ活動モニタリングデバイスを装着しているアスリートがたどるルートを表示する、(a)アスリートがスポーツ活動をしている間に取り込まれる複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータを受け取る工程、(b)複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータによって示される場所に基づいてマップエリアを識別する工程、(c)アスリートが走るルートを、(i)複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータによって示される場所をマップエリアにともなう1つ以上の既知の経路に沿う地点と比較し、(ii)複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータによって示される場所を1つ以上の以前にたどった既知の経路に沿う地点と比較することにより、複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータに基づいて、決定する工程、及び(d)マップエリアの上にアスリートがたどるルートを表示する工程を含む方法にも関する。
【0010】
本発明のさらなる実施形態、特徴及び利点は、また本発明の様々な実施形態の構造及び動作も、添付図面を参照して以下で詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は本発明の一実施形態を実施することができる環境を例示する略図である。
【図2A】図2Aは、本発明の一実施形態にしたがう、携帯スポーツ活動モニタリングデバイスを説明するブロック図である。
【図2B】図2Bは、本発明の一実施形態にしたがう、携帯スポーツ活動モニタリングデバイスのソフトウエア構成を例示するレイヤー図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態にしたがう、サーバコンピュータシステムソフトウエア構成を説明するレイヤー図である。
【図4A】図4Aは、本発明の一実施形態にしたがう、遠隔ユーザが、ルートの構築、データベース内のルートについての検索及び前もって定められたトレーニングプラン内のルート検索を、それを介して行うことができるルートウイザードの、例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【図4B】図4Bは、本発明の一実施形態にしたがう、ユーザが新規ルートのパラメータ及び属性を、それを介して入力することができる例示的なルートウイザードグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【図4C】図4Cは、本発明の一実施形態にしたがう、ユーザが既存ルートについてルートデータベースを、それを介して検索することができる例示的なルートウイザードグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【図4D】図4Dは、本発明の一実施形態にしたがう、ルートデータベース内に既存マップが格納された場所のグラフィカル表示が植え込まれた、ナビゲーションマップを提示する、例示的なルートウイザードグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【図4E】図4Eは、本発明の一実施形態にしたがう、ユーザが選択されたルートを詳細に見て識別できる、例示的なルートウイザードグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【図4F】図4Fは、本発明の一実施形態にしたがう、ルートの詳細な説明を提示し、ユーザによる携帯スポーツ活動モニタリングデバイスへのルートのアップロードを可能にする、例示的なルートウイザードグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【図5A】図5Aは、本発明の一実施形態にしたがう携帯スポーツ活動モニタリングデバイスによる、ユーザがランニングしたルートをそれを介して見ることができるトレーニング日誌の例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【図5B】図5Bは、本発明の一実施形態にしたがう携帯スポーツ活動モニタリングデバイスによる、特定のランニングしたルートを詳しく示しているトレーニング日誌記載事項の例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【図5C】図5Cは、本発明の一実施形態にしたがう、複数のルート及び/またはパフォーマンスパラメータがルート経路に沿うバンド様式で同時にグラフィカル表示されるルート図を示すトレーニング日誌記載事項の例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【図6A】図6Aは、本発明の一実施形態にしたがう、トレーニングプランをオーサリングする例示的な方法の高水準論理フローチャートである。
【図6B】図6Bは、本発明の一実施形態にしたがう、トレーニング日誌にトレーニングをインストールする例示的な方法の高水準論理フローチャートである。
【図6C】図6Cは、本発明の一実施形態にしたがう、トレーニングプラン内の1つ以上のトレーニングを携帯スポーツ活動モニタリングデバイスに自動的にダウンロードする例示的な方法の高水準論理フローチャートである。
【図6D】図6Dは、本発明の一実施形態にしたがう、携帯スポーツ活動モニタリングデバイスが実質的に実時間で比較パフォーマンス情報を提示する例示的方法の高水準論理フローチャートである。
【図7A】図7Aは、本発明の一実施形態にしたがう、GPS受信器が低速度で移動しているときの、フィルタリングされていないGPS中間地点による移動距離の過大報告を示す。
【図7B】図7Bは、本発明の一実施形態にしたがう、生GPS読みを処理する例示的な方法の高水準論理フローチャートである。
【図7C】図7Cは、本発明の一実施形態にしたがう携帯スポーツ活動モニタリングデバイスによる、特定のランニングしたルートを詳しく示している例示的なグラフィカルユーザインターフェースである。
【図7D】図7Dは、本発明の一実施形態にしたがう、ルート調節が施された後の、図7Cに示される、携帯スポーツ活動モニタリングデバイスによりランニングしたルートを詳しく示している例示的なグラフィカルユーザインターフェースである。
【図7E】図7Eは、本発明の一実施形態にしたがう携帯スポーツ活動モニタリングデバイスによる、特定のランニングしたルートを詳しく示している例示的なグラフィカルユーザインターフェースである。
【図7F】図7Fは、本発明の一実施形態にしたがう、ルート調節が施された後の、図7Eに示される、携帯スポーツ活動モニタリングデバイスによりランニングしたルートを詳しく示している例示的なグラフィカルユーザインターフェースである。
【図8】図8は、本発明の一実施形態にしたがう、比較スプリット情報を自動的に提示する例示的な方法の高水準論理フローチャートである。
【図9】図9は、本発明の一実施形態にしたがう、例示的なプレイリスト管理アーキテクチャの高水準論理フローチャートである。
【図10A】図10Aは、本発明の一実施形態にしたがう、対応するペースを決定するためにオーディオトラックを前もって処理する例示的な方法の高水準論理フローチャートである。
【図10B】図10Bは、本発明の一実施形態にしたがう、ユーザ再生リストを構成する例示的な方法の高水準論理フローチャートである。
【図10C】図10Cは、本発明の一実施形態にしたがう、ルートをランニングするにしたがってオーディオトラックを提供する場所ベース方法の高水準論理フローチャートである。
【図10D】図10Dは、本発明の一実施形態にしたがう、ユーザがオーディオの好みを入力することができる例示的なユーザインターフェースを示す。
【図10E】図10Eは、本発明の一実施形態にしたがう、動的再生リスト管理の例示的な方法の高水準論理フローチャートである。
【図11A】図11Aは、本発明の一実施形態にしたがう、ユーザコミュニティに挑戦ルートを公開する例示的な方法の高水準論理フローチャートである。
【図11B】図11Bは、本発明の一実施形態にしたがう、挑戦ルートをたどる過程を設定する例示的な方法の高水準論理フローチャートである。
【図11C】図11Cは、本発明の一実施形態にしたがう、挑戦ルートをたどった結果を提示する例示的な方法の高水準論理フローチャートである。
【図11D】図11Dは、本発明の一実施形態にしたがう、時間ベースまたは距離ベースの挑戦ルートの、作成、たどる過程の設定及び結果の提示の例示的な方法の高水準論理フローチャートである。
【図12A】図12Aは、本発明の一実施形態にしたがう、アスリートに栄養ガイダンスを与えるシステムアーキテクチャの高水準論理フローチャートである。
【図12B】図12Bは、本発明の一実施形態にしたがう、携帯スポーツ活動モニタリングデバイスが栄養ガイダンスについてのサービスを問い合わせる例示的方法の高水準論理フローチャートである。
【図12C】図12Cは、本発明の一実施形態にしたがう、サーバデバイスが栄養ガイダンスについての問合せに応答する例示的方法の高水準論理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書に組み入れられ、本明細書の一部をなす、添付図面は記述とともに、限定ではなく、例として、本発明の原理を説明するため及び当業者による本発明の作成及び使用を可能にするためにさらに役立つ。
【0013】
添付図面に示されるような本発明の実施形態を参照して本発明をここで詳細に説明する。「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示実施形態」、等の言説は、説明される実施形態は特定の特徴、構造または特性を有し得るが、全ての実施形態がその特定の特徴、構造または特性を必ずしも有する必要はないことを示す。さらに、そのような語句は必ずしも同じ実施形態を指していない。さらに、ある実施形態に関して特定の特徴、構造または特性が説明される場合、明白に述べられているかいないかにかかわらず、他の実施形態に関するそのような特徴、構造または特性に影響を与えることは当業者の知識の範囲内にあると思われる。
【0014】
ここで図面を参照し、特に図1を参照すれば、本発明の方法、システム及びプログラム製品が有益な態様で実施され得る環境の例示実施形態が示されている。特に、図1は、ランニング、ウォーキング、サイクリング、ハイキング、登山、スケート、水泳、スキー、エアロビクス運動、ウエイトリフティングまたは様々な個人スポーツまたはチームスポーツを含むが、これらには限定されない、スポーツ活動を行っている間、アスリート14によって場所認識型携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12が利用される環境10を示す。
【0015】
術語「アスリート」は本明細書で、モニタされるスポーツ活動を、現在行っているか、以前行っていたか、または将来行うであろう、個人を指して用いられる。術語「ユーザ」は本明細書で、より広く、いずれもが本発明のシステムと、アスリートによるモニタされるスポーツ活動中に実時間で、活動の前に、及び/または活動の終了後に、対話できる、アスリート14または他の(例えば、競争相手、コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客または友人のような)第三者を含めるために用いられる。
【0016】
図1に示されるように、環境10には地球軌道に配置された一群の軌道周回ナビゲーション衛星20の配列が含まれる。本発明の一実施形態において、ナビゲーション衛星は全地球測位システム(GPS)衛星20とすることができる。技術上既知であるように、GPS衛星20は十分な数のGPS衛星20が捕捉され得る限り、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のような、GPS装備デバイスの位置、速度、方位及び高低の連続的な決定を可能にする、GPS信号22を連続的に発する。本発明の別の実施形態において、GPSだけでなく、欧州連合のガリレオシステム、露国のGLONASSシステム、中国のコンパスシステムあるいはその他の既知のまたは将来開発される衛星ナビゲーションシステムのような、別の汎地球または局地的な衛星ナビゲーションシステムを用いることができる。
【0017】
一実施形態において、環境10はさらに、地理的に分布する複数の通信塔30及び(簡単のためにその内の1つだけが図示されている)基地局システム(BSS)32を備える無線広域ネットワーク(WAN)を含む。通信塔30は、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のような、長距離双方向ラジオ周波数無線通信デバイスをサポートする1つ以上のアンテナ34を有することができる。アンテナ34と携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の間のラジオ周波数通信は、既知または将来開発される無線プロトコル、例えば、CDMA,GSM,EDGE,3G,IEEE802.X(例えばIEEE802.6(WiMAX)),等のいずれかに準拠する、ラジオ周波数信号36を利用することができる。BSS32及びセル式通信塔30によって携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に無線送信される情報はさらに、1つ以上の別の回路切換またはパケット切換通信ネットワーク、例えばインターネット40に送信するかまたはそのようなネットワークから受信することができる。
【0018】
当業者には周知であるように、インターネット40は、データ通信にインターネットプロトコル(IP)を用いる、サーバ、ルータ、スイッチ及び通信回線の全世界的集合体である。インターネット40はサーバコンピュータシステム42と、例えば携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12またはその他の携帯型または定置型のクライアントコンピュータシステムのような、クライアントコンピュータシステム44の間のデータ通信に用いることができる。例えば、以下でさらに説明されるように、インターネット40は、サーバコンピュータシステム42に付帯するデータストレージ50内に格納されたルートデータベース52からのルート情報を携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に送信するために用いることができる。同様に、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、ルート情報及びパフォーマンス情報をインターネット40,BSS32及び通信塔30を介してトレーニング日誌データベース54に格納するために、サーバコンピュータシステム42に送信することができる。さらに、遠隔クライアントコンピュータシステム44を利用しているユーザ、例えばアスリート14、競争相手、コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客、友人または他のユーザが、サーバコンピュータシステム42及びインターネット40を介してアスリート14のトレーニングに関する実時間パフォーマンス情報またはパフォーマンス履歴情報にアクセスすることができる。
【0019】
術語「遠隔クライアントコンピュータシステム」は、デスクトップコンピュータのような、遠隔に位置する定置型クライアントコンピュータあるいは、例えば、ラップトップコンピュータ、携帯電話、電子手帳または専用携帯スポーツ活動モニタリングデバイスのような、遠隔に位置する携帯型クライアントコンピュータシステムを指して本明細書で用いられ得る。
【0020】
さらに、アスリート14及び一人以上の競争相手の個々の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は互いに交信することができる。そのような交信は、アスリートのスポーツ活動の終了前または終了後に、実質的に実時間で行うことができる。交信は、例えば、上述したように、WAN及びインターネット40を介して行うことができる。
【0021】
次に図2Aを参照すれば、本発明にしたがう携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の例示的実施形態の高水準ブロック図が示されている。図示されるように、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、図2Bに関して以下でさらに説明されるクライアントソフトウエア154にしたがって携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の動作を制御する、中央処理ユニット(CPU)60を備える。図示されるように、CPU60は携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12内の異なる様々なコンポーネントに、直接または間接に、接続される。例えば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12はクライアントソフトウエアを、またアスリート14のトレーニング運動に関する、様々なルート情報、パフォーマンス情報及び環境情報も、格納するための内部メモリデバイス62を備える。内部メモリデバイス62により提供される格納は、着脱メモリスロット64内に挿入される着脱記憶媒体及び/またはオーディオデータを格納するための専用オーディオストレージ66によりさらに増補することができる。オーディオデータには、例えば、MP3フォーマットにエンコードされた音楽トラック、合成人間話声トラック、アスリート14,競争相手、コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客、友人または他のユーザによって録音された音声トラック、内部または外部のマイクロフォン68を介してスポーツ活動中に録音されたアスリート14による音声注釈を、またその他のオーディオデータも含めることができる。
【0022】
マイクロフォン68に加えて、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12はその他の多くの入力/出力(I/O)デバイスを備えることができる。例えば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、GPSデータの記録の開始及び停止、アスリート14がルートをたどっている間のルートの注釈、及び/または携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の所望の設定のアスリート14による入力を可能にする、1つ以上の手動操作入力ボタン80を備えることができる。携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12はさらに、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12が、実時間パフォーマンス情報(例えば、たどった距離、経過時間、ペース、先の距離、心拍数、等)、曲り角毎の方向、実時間遠隔トレーニング勧告、意欲喚起コンテンツ、ポイントオブインタレスト情報、(以下でさらに論じられる)チャレンジレース通知、マップ及びオーディオ及び/またはビジュアルフォーマットのその他の情報を、それを介して提示できるスピーカー82及びディスプレイ84も備えることができる。
【0023】
一実施形態において、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にはCPU60及び携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の他のコンポーネントに電力を供給する、電源90が装備される。電源90には電池を含めることができ、AC電源からそれを介して電池を充電することができる付帯電力ポート92をさらに有することができる。あるいは、電源90内の電池は、技術上既知のように、無線誘導充電デバイスを利用して充電することができる。
【0024】
一実施形態において、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12はさらに、GPS衛星20からGPS信号22を受信するGPS受信器100及び付帯するGPSアンテナ102を備える。GPS受信器100はGPS信号を処理して、少なくとも時刻、緯度及び経度を含む、タイプスタンプ付中間地点をCPU60に提供する。少なくとも4基のGPS衛星20が捕捉されていれば、GPS受信器100によってCPU60に提供されるタイプスタンプ付中間地点には高低がさらに含まれることが好ましい。以下でさらに論じられるように、GPS受信器100により提供される時刻及び位置の情報は、アスリート14がたどっているルートの記録を構築するため及びアスリートのルート通過に関するパフォーマンス情報(例えば、たどった距離、経過時間、ペース、先の距離、心拍数、等)を決定するため、CPU60上で実行されているクライアントソフトウエア154によって利用される。
【0025】
携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、WANトランシーバ104及び付帯するアンテナ106により、通信塔30との双方向無線WAN通信をサポートすることができる。当業者には既知であるように、WANトランシーバ104はラジオ周波数信号36を受信するための受信器及びラジオ周波数信号36を送信するための送信器を有する。以下でさらに詳細に論じられるように、ラジオ周波数信号36には、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に送信されるルート情報、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12から送信されるルート及びパフォーマンス情報、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に対する設定及び、一方向または双方向の、音声通信(例えば、いずれもが遠隔クライアントコンピュータ44を利用できるかまたはできない、アスリート14と競争相手、遠隔コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客または友人との間の音声会話)を含めることができる。WANトランシーバによって送信及び受信されるデータは、(例えばRS232または赤外線による)短距離の有線または無線通信を用いることができる、必要に応じて設けられる、データポート108を介して交互に送受信され得る。
【0026】
至近距離内の他の電子機器との通信をサポートするため、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にはさらに、1つ以上のローカル無線インターフェース110及び付帯するアンテナ112を装備することができる。例えば、ローカル無線インターフェースには、802.11x、ブルートゥース、900MHz通信、等のためのインターフェースを含めることができる。そのような技術を利用すれば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、スポーツ活動中にアスリート14が着用している心拍数モニタ120,ヘッドフォン122,シューズ124及び時計126と通信することができ、あるいはそれらからのデータを検知することができる。このようにすれば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、アスリート14の心拍数及び体温のような、アスリート14に関する情報及び、アスリートのシューズ124にRFIDタグが装備されていれば、スポーツ活動中に履かれているシューズ124に関する情報を集めることができる。携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は同様に、パフォーマンス、方向及びトレーニングの情報、意欲喚起コンテンツ、ポイントオブインタレスト情報並びに(以下でさらに論じられる)チャレンジレース通知を時計126及び/またはヘッドフォン122を介してアスリート14に提供することができる。
【0027】
もちろん、別の実施形態において、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、有線または無線のインターフェースを用いて特定のデバイスを検知することができ、あるいは特定のデバイスと通信することができる。あるいは、例えば、無線ヘッドフォン122内にマイクロフォン68を組み込むことができ、有線インターフェースを介して心拍数モニタ120をCPU60に接続することができる。すなわち、いかなる数の内部または外部のデバイス及び、温度/気圧センサ130のような、センサも有線または無線のインターフェースを介してCPU60に接続できることが、図2Aに提供されるブロック図から当業者には当然であろう。このようにすれば、CPU60上で実行されているクライアントソフトウエアはGPS受信器100によって提供される時刻/位置情報を、アスリート14、アスリート14の環境及びアスリート14たどっているルートに関する、様々な注目データに関連付けることができる。データは、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12によってローカルに、例えば内部メモリデバイス60に格納することができ、あるいはWANトランシーバ104によって、おそらくは実時間で、無線送信することができる。
【0028】
さらに、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12を、特殊目的デバイスとして実施することができ、あるいは別途に、携帯電話、MP3プレイヤー、デジタルカメラ、PDA(電子手帳)、等のような、従来の携帯型デバイスプラットフォーム上に実現できることは理解されるであろう。
【0029】
次に図2Bを参照すれば、本発明の一実施形態にしたがう携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の例示的ソフトウエア構成のレイヤー図が示されている。図示されるように、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のソフトウエア構成は、最も低い水準でも、高水準ソフトウエアがアクセスできる、スレッドスケジューリング、メモリ管理、割込、等のような一群のサービスを提供するオペレーティングシステム(OS)150を含む。JAVA(登録商標)あるいはBREWのランタイム環境の1つのようなランタイム環境152がオペレーティングシステム150の上に展開される。最後に、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のソフトウエア構成はランタイム環境152の上で実行される携帯型スポーツ活動デバイスクライアントソフトウエア154を含む。携帯型スポーツ活動デバイスクライアントソフトウエア154は、例えば無線WAN及びWANトランシーバ104を介して、無線で携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にダウンロードすることができる。
【0030】
図示されるように、携帯型スポーツ活動デバイスクライアントソフトウエア154は、それぞれが携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の機能を実施する、多くの個別モジュールを含む。当業者には、図示されるモジュールが例であって全てではなく、携帯型スポーツ活動デバイスクライアントソフトウエア154は携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の機能をサポートまたは拡張するために追加または代わりのモジュールを有し得ることは当然であろう。
【0031】
図2Bに示されるように、一実施形態において、携帯型スポーツ活動デバイスクライアントソフトウエア154は多くのリーダモジュール160〜166を有し得ることが好ましい。GPSリーダ160は少なくとも時刻、緯度及び経度の情報を含み、実施形態及びGPS信号22がそれから受信されるGPS衛星20の数に依存して、高低情報及びエラー情報を含む、タイムスタンプ付中間地点をGPS受信器100から受け取る。GPS受信器100から受け取るタイムスタンプ付中間地点を利用して、GPSリーダ160はアスリート14に対してパフォーマンス及びルート情報を計算する。例えば、GPSリーダ160は、ルートが始まり、終わる、スタート時刻及びストップ時刻、経過時間、通過距離、ルートの残余距離、高低変化、平均高低差、現ペース、平均ペース、方位、等を決定することができる。
【0032】
リーダ160〜166の残り、例えば、心拍数リーダ162及び注釈リーダ164は、同様に、入力データを受け取り、入力データをGPSリーダ160から受け取られた対応するタイムスタンプ付中間地点に関連付けることができる。リーダ162〜166は、ルート、アスリート14なパフォーマンスまたはアスリート14の環境のパフォーマンスの量的特性の瞬間値、差分値または累積値を決定するための追加の計算を行うことができる。すなわち、例えば、心拍数リーダ162は心拍数モニタ120から瞬間心拍数読み値を受け取り、その心拍数読み値をGPSリーダ160で得られたタイプスタンプ付中間地点と関連付け、平均心拍数を計算することができる。同様に、注釈リーダ164は入力ボタン80またはマイクロフォン18を介してアスリート14によって入力されたルート注釈を、GPSリーダ160で得られたタイプスタンプ付中間地点とともに格納することができる。
【0033】
リーダ160〜166によって集められたデータ及び計算されたデータは次いで、フォーマッタ170によってパースされて、パフォーマンス及びルートデータをタイムスタンプ及び地理的位置と関連付ける、前もって定められたデータフォーマットにフォーマットされる。データフォーマッタ170で用いられる特定のデータフォーマットは実施形態に依存するが、内部メモリデバイス62の容量及び携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12と無線WANの間の通信リンクの帯域幅を節約するためにコンパクトであることが好ましい。記憶容量及び無線通信帯域幅は、データフォーマッタ170でつくられたフォーマットデータにデータコンプレッサ172を適用することによってさらに節約することができる。
【0034】
リーダ160〜166によって集められたデータ及び計算されたデータがデータフォーマッタ170によってフォーマットされ、必要に応じてデータコンプレッサ172によって圧縮された後、データは内部メモリデバイス62(またはオーディオストレージ66または着脱メモリスロット64に配された着脱メモリ)内に格納するか、あるいはWANトランシーバ104を介して無線送信することができる。アップロードマネージャ174及びルート/パフォーマンスレコーダ176が、1つ以上の規準、例えば、WANトランシーバ104が無線WANへの接続を確保できるか否か、内部メモリデバイス62内の利用できる格納領域、(例えば、競争相手、コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客または友人のような)遠隔ユーザがアスリート14のトレーニングを実時間で追っているか否かの表示、及び/またはその他の規準にローカルに基づいてデータのアップロード及び/または格納を行うか否かを決定する。上記及び/またはその他の規準に基づいて、フォーマットされて圧縮されたデータをアップロードするとアップロードマネージャ174が決定すれば、アップロードマネージャ174はWANトランシーバ104及びアンテナ106を介し、ラジオ周波数信号36を用いて、データをクライアントコンピュータシステム44及び/またはサーバコンピュータシステム42に出力する。一実施形態において、クライアントコンピュータシステム44に送信されるデータは一般にディスプレイデバイス内にグラフィック表示され、サーバコンピュータシステム42に送信されるデータは一般にトレーニング日誌データベース54に格納される。
【0035】
上述したように、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は別途に無線WANからデータを無線受信することができる。好ましい実施形態において、無線WANから無線受信されるデータは、ルートデータベース52からサーバコンピュータシステム42によって送信されるルート情報、サーバコンピュータシステム42またはクライアントコンピュータシステム44によって送信される携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の設定、サーバコンピュータシステム42またはクライアントコンピュータシステム44によって送信されるトレーニング勧告、サーバコンピュータシステム42またはクライアントコンピュータシステム44によって送信される意欲喚起コンテンツ、サーバコンピュータシステム42によって送信されるポイントオブインタレスト情報、またはサーバコンピュータシステム42によって送信される(以下でさらに論じられる)チャレンジレース通知を含むことができる。例えばXMLヘッダにより、そのようなものとして識別され得る、ルート情報はルート格納マネージャ182によって受け取られ、処理されて、格納される。ルート情報は、例えば、緯度/経度対の範囲で定められる特定の地理的場所に合わせられた曲り角毎の方向とすることができる。ルート情報をこのフォーマットで格納することにより、緯度/経度対の範囲で定められる特定の地理的場所内に入るタイムスタンプ付中間地点をGPSリーダ160が得ると、オーディオ提供モジュール192が、所望のルートをどのようにたどるかをアスリート14に指図するためにスピーカー82及び/またはヘッドフォン122を介してアスリート14に可聴指示を与えることができる。
【0036】
一実施形態において、例えばXMLヘッダにより、そのようなものとして識別され得る、設定データは、初めにデータデコンプレッサ180によって受け取られ、処理されて、出力され、引き続いて、設定マネージャ184によって処理される。例えば、設定マネージャ184は携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の動作の特定の態様を律する内部メモリデバイス62内の格納データを更新するために設定データを利用することができる。さらに、受け取った設定に基づいて、設定マネージャ184はアップロードマネージャ174またはルート/パフォーマンスレコーダ176にアップロードの開始またはルート/パフォーマンス情報の格納を開始するように通知することができる。
【0037】
データデコンプレッサ180で受け取られ、処理されて、出力されたトレーニング勧告は、引き続いて、トレーニング入力マネージャ186によって処理される。これらのトレーニング勧告は、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12へのIPネット上音声伝送(VoIP)接続を利用する、人間のコーチまたはトレーナーによる音声データの形態またはオーディオメッセージを表す、前もって定められたデータコマンドの形態をとることができる。前者の場合、トレーニング入力マネージャ186はオーディオ提供モジュール192に直接にオーディオデータをエクスポートし、続いて、オーディオ提供モジュール192はヘッドフォン122及び/またはスピーカー82を介してオーディオデータをアスリート14に直接に提示する。しかし、トレーニング勧告がオーディオメッセージを表すデータコマンドの形態をとっていれば、トレーニング入力マネージャ186はオーディオストレージ66または内部メモリデバイス62内のデータコマンドに対応するオーディオトラックの場所を探し出し、続いてアスリート14に提示する。このようにすれば、遠隔にいる(クライアントコンピュータシステム44を利用できる)人間のコーチまたはトレーナーあるいは自動トレーニングプランサービスが実質的に実時間でトレーニング勧告をアスリート14に直接に与えることができる。また、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にマイクロフォン68が装備されていれば、注釈リーダ164,データフォーマッタ170,データコンプレッサ172及びアップロードマネージャ174の実行により、(例えばVoIPを介し)遠隔のコーチまたはトレーナーと可聴態様で交信することができる。以下でさらに詳細に説明されるように、競争相手、イベント主催者、観客または友人は、同様に、可聴態様でまたはデータコマンドにより実質的に実時間でアスリート14と交信してアスリート14の意欲を喚起することができる。
【0038】
オーディオ提供モジュール192は、曲り角で間違えた場合に、ルートに戻るためにアスリート14にコースを正す曲り角毎の方向、またスタート地点への最善直帰路を提供する曲り角毎の方向も、オーディオフォーマットで、提示するために装備されることも好ましい。そのような曲り角毎の方向は、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12から無線受信される実時間場所情報に基づいてサーバコンピュータシステム42によって計算され、次いで、再び無線WANを介する無線通信を用いて、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に送信されることが好ましい。オーディオ提供モジュール192は、オーディオストレージ66内に格納されたMP3ファイルのような、オーディオエンタテイメントトラックのデコード及び提供のために利用することもできる。
【0039】
図2Bにさらに示されるように、携帯型スポーツ活動デバイスクライアントソフトウエア154は、光学ディスプレイ84及び/または時計126のディスプレイを介するアスリート14へのルート、パフォーマンス及び環境の情報の提供を管理する、ビジュアル提供モジュール190を含む。
【0040】
最後に、携帯型スポーツ活動デバイスクライアントソフトウエア154のルート発行マネージャ194は、複数の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12間でのルートの共有を、例えば、ローカル無線インターフェース110,WANトランシーバ104またはデータポート108を用いて、サポートする。このようにすれば、アスリート14は、例えば、アスリート14がレースで競争している競争相手のような、同等の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12をもっている他のアスリートに(入力ボタン80を用いて識別されるように)選ばれたルートを直接に渡すことができる。
【0041】
図3を次に参照すれば、本発明にしたがう、自動ウェブベースルート生成、ルート日誌作成、ルート視覚化及びその他のサービスを提供する、図1のサーバコンピュータシステム42の例示的ソフトウエア構成のレイヤー図が示されている。サービスは、複数のアスリート14またはユーザコミュニティを形成する他のユーザに提供することができ、サーバ42へのアクセスに対するログインID及びパスワードが発行されているユーザに限定することができ、加入費と引き換えに提供することができる。ユーザコミュニティは、例えば、アスリート及びそのコーチ、トレーナー、イベント主催者、観客またはアスリートの友人を含むことができる。
【0042】
図示されるように、サーバコンピュータシステム42のソフトウエア構成は、ウインドウズ、ユニックス、リナックス(登録商標)、AIX、等のような、市販のオペレーティングシステム(OS)であることが好ましい、オペレーティングシステム210を、最下層に、有する。OS210は付帯する、ミドルウエア及びアプリケーションプログラムがOS210のサービスにそれを介してアクセスすることができる、アプリケーションプログラムインターフェース(API)212を有する。
【0043】
技術上周知であるように、HTTPを用いてインターネット40を介してデータを通信する、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)サーバ214がOS210の上で動作している。詳しくは、HTTPサーバ214は携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12及びHTTPを用いる1つ以上のクライアントコンピュータシステム44とのデータ通信をサポートする。サーバコンピュータシステム42との通信は、あるいはまたはさらに、ソケットレイヤーインターフェースまたはIPを通じて動作する別の下層レイヤープロトコルを用いて行うことができる。
【0044】
HTTPサーバ214に加えて、サーバコンピュータシステム42のアプリケーションソフトウエアには、携帯型スポーツ活動デバイスクライアントソフトウエア154で提供されるクライアント側機能をサポートする多くの様々なモジュールが含まれる。図示される実施形態において、そのようなモジュールには、ルート生成/発行モジュール220,データレコーダモジュール226及び視覚化モジュール230がある。当業者であれば、この場合も、上述の機能または付加機能を提供または拡張するため、別のモジュールまたは付加モジュールをサーバコンピュータシステム42内に実装できることがわかるであろう。
【0045】
ルート生成/発行モジュール220は、スポーツ活動中にアスリート14がたどるべきルートを生成し、以降のアクセスのためにそのルートをルートデータベース52(図1)内に格納し、及び/または携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にそのルートをダウンロードすることができる。一実施形態において、ルート生成/発行モジュール220は、図4A〜4Fに関して以下で説明されるように、所望のパラメータ及び属性を有するルートを生成するために1ステップずつプロセスによってユーザを案内する、ルートウイザード222を有することができる。図3に示されるように、ルート生成/発行モジュール220は、少なくとも緯度及び経度の情報、及び好ましくは高低情報をともなう、街路及び/または郊外道の情報(総括して「経路情報」)を格納するローカルまたは遠隔マップデータベース224にアクセスすることが好ましい。すなわち、少なくとも1つの発着地点(例えばスタート地点)が与えられれば、ルート生成/発行モジュール220は、所望の距離、高低プロファイル並びにその他のパラメータ及び属性を有する1つ以上のルートを構築することができる。ルート生成/発行モジュール220で生成されたルートは、以降のアクセスのため、ルートデータベース52内に格納される。
【0046】
以下でさらに論じられるように特定のルートのスケジュールがアスリート14によってたてられると、ルート生成/発行モジュール220はルートを一連の曲り角毎の指示に転換し、そのルートをHTTPサーバ214及び無線WANを介して携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に発行する。ルート生成/発行モジュール220は所望のルートに沿う高低情報をマップデータベース224から直接に得ることができるから、ルート生成/発行モジュール220は、ルートに関して、そのルートに対する高低情報も提供し得ることが有利である。このようにすれば、ルート生成/発行モジュール220によって提供される高低情報が、GPS受信器100によって提供される高低情報を補助するかまたは置き換わることができる。すなわち、4基より少ないGPS衛星しか捕捉できなくとも、あるいはGPS受信器100が高低情報を処理するように設計されていなくとも、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12はアスリート14がたどるルートに関する高低依存ルートデータ及びパフォーマンスデータを決定することができる。
【0047】
データレコーダモジュール226は、無線WAN及び/またはローカル無線インターフェース110及び/またはデータポート108を介して携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12からルート及びパフォーマンス情報を受け取り、そのようなデータを用いてトレーニング日誌データベース54内にアスリート14に対する仮想トレーニング日誌を構築する。先述したように、携帯型スポーツ活動デバイスクライアントソフトウエア154内のアップロードマネージャ174及びルート/パフォーマンスレコーダ176の動作に依存して、データレコーダモジュール226は実質的に実時間で(すなわち、ルートをたどっている間に)特定のルートの通過を記述する日誌記載事項を構築することができる。データレコーダモジュール226は、アスリート14のトレーニング日誌内での、以降の、閲覧、選択及びスケジュール作成のために、データレコーダモジュール226によって記録されるルートをルートデータベース52にそれを介してエクスポートすることができるインターフェースもサポートすることが好ましい。
【0048】
サーバコンピュータシステム42の例示的ソフトウエア構成はさらに視覚化モジュール230を有することができる。視覚化モジュール230は、遠隔クライアントコンピュータシステム44のユーザがデータレコーダモジュール226によってトレーニング日誌データベース54内に記録されたデータをそれを介して見る、及び/または注釈を付けることができる、1つ以上のインターフェースをサポートする。図示される実施形態において、視覚化モジュール230は、以下で詳細に説明されるように、ルート走行完了後にスポーツ活動中にたどったルートを記述する日誌記載事項をアスリート14または他のユーザが見る、及び/または注釈を付けることを可能にする、トレーニング日誌インターフェース232を含む。好ましい実施形態において、視覚化モジュール230はさらに、一人またはさらに多くのアスリートに対する、トレーニング日誌データベース54内にログされたデータを、実施的に実時間で、アスリート14,競争相手、コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客または友人のような、遠隔クライアントコンピュータシステム44を利用しているユーザがそれを介して見ることができる、実時間インターフェース234を含む。したがって、例えばインターネット40にアクセスしている観客は、マラソン、自転車レースまたはその他の競技イベントのような、スポーツ競技会における複数の競争者のリアルタイムの順位を見ることができる。同様に、クライアントコンピュータシステム44を介してインターネット40にアクセスしている、遠くにいるコーチまたはトレーナーは1つ以上のトレーニング運動を行っている一人以上のアスリート14の進捗状況を実質的にリアルタイムで見ることができる。
【0049】
視覚化モジュール230はサーバコンピュータシステム42によって提供されるバックエンドサービスの異なるユーザのアカウント間での選ばれた日誌記載事項のエクスポートに対するサポートも含むことが好ましい。例えば、視覚化モジュール230は電子メールを介するルートの走行結果を表す日誌記載事項のユーザによる送信を可能にすることが好ましい。さらに、視覚化モジュール230は、競争相手、コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客または友人のような、ゲストユーザがアクセスでき、注釈を加えることさえできる、「バディ」アカウントのユーザによる創設を可能にすることができる。このようにすれば、サーバコンピュータシステム42によって提供されるサービスが加入費に対して提供される場合、非加入者または加入割引を受けた加入者サービスが他人によってつくられた日誌記載事項を見ることができることによりマーケティングが強化される。
【0050】
図4A〜4Fを次に参照すれば、HTTPサーバ214によって、クライアントコンピュータシステム44のユーザにルートウイザード222により提示されるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)ウインドウのシーケンスが示されている。上述したように、ルートウイザード222は、ユーザがそれを介してスポーツ活動中になぞるべきルートの自動構築、ルート検索及び/またはルートスケジュール作成を行うことができるグラフィカルな直感的インターフェースを提供する。
【0051】
ルートウイザード222のアクセスするため、遠隔クラインとコンピュータシステム44を利用しているユーザは初めにインターネット40及びHTTPサーバ214を介してサーバコンピュータシステム42にログインする。当業者には周知であるように、ログインプロセスには一般に遠隔ユーザによるログインID及びパスワードまたはその他の認証情報のサーバコンピュータシステム42への入力が含まれ、サーバコンピュータシステム42は次いでユーザデータベース等への参照によってユーザの身元を認証する。
【0052】
予備認証プロセスに続いて、ルートウイザード222の例示的実施形態は、初めにグラフィカルユーザインターフェース(GUI)ウインドウ250をユーザに提示する。GUIウインドウ250内で、ユーザは、それぞれがラジオボタン258a〜258cのそれぞれ1つに関連付けられた3つの選択肢252,254及び256の内の1つを選択するように促される。すなわち、ユーザによる、新規ルートの構築(選択肢252)、ルートデータベース52内の既存ルートの検索(選択肢254)及び前もってパッケージ化されたトレーニングプラン内の1つ以上のルートへのアクセス(選択肢256)が可能になる。カーソル262またはキーボードを用いてラジオボタン258a〜258cの内の1つを選択することによって選択肢252〜256の中からユーザが意向を示した後、ユーザは次のステップに進むために「Next」ボタンを選択する。
【0053】
前もってパッケージ化されたトレーニングプランの選択をユーザが欲していることを示す選択肢256をユーザが選択した場合、ルートウイザード222は引き続いて、ユーザのニーズ及び所望を満たすトレーニングプランが構成されている1つ以上の追加のウインドウをユーザに提示することができる。ルートウイザード222は次いで自動的に、トレーニングプランの距離、時間、目標イベント(例えばマラソン)及び/またはその他のパラメータにしたがうスポーツ活動のスケジュールをアスリート14のトレーニング日誌に移載する。その後は、図4B〜4Fに関して以下で説明されるように、スケジュールがたてられたスポーツ活動の要求を満たすための、ユーザによる、ルート構築またはルートデータベース52内のルート検索を可能にすることができる。
【0054】
ユーザが新規ルートを構築するためにGUIウインドウ250の選択肢252を選ぶとすると、ルートウイザード222は次に図4Bに示されるGUIウインドウ270をユーザに提示する。図4Bに示されるように、ウインドウ270には、構築されるべき新規ルートに対するパラメータ及び、必要に応じて、所望のルート属性を入力するようにユーザを促す、多くのGUIコンポーネントが含まれる。
【0055】
詳しくは、ユーザは初めに、セクション272において、ルートの(本実施例ではゴール地点でもある)スタート地点を、街路番地またはZIPコードを入力することによるか、またはルートデータベース52内の所望のスタート地点を有するルートを選択することにより、指定するように促される。次に、ユーザは、セクション274において、距離によるかまたは時間によって指定される、ルートの所望の全長を入力するように促される。ルート長を指定するために時間が用いられる場合、ルート距離を計算できるように、所望のまたは経験上の平均ペースが入力されることが好ましい。セクション272及び274で収集されたルートパラメータに加えて、GUIウインドウ270は、必要に応じるルート属性を入力するようにユーザを促すこともできる。図示される実施形態において、必要に応じるルート属性には、ルートがスタート地点からとり得る最大距離、ルートの所望の高低プロファイル、ルートの所望のパターン、ルートの所望の安全特性、ルートの所望の流れ、及びルートをルートデータベース52内に格納された既存のルートとすることができるか否かがある。
【0056】
ユーザがGUIウインドウ270内で要求されるパラメータの全て及び必要であればルート属性のいずれかを入力してしまうと、ユーザはカーソル262を用いて「Next」ボタン280を選択する。これに応じて、ルート生成/発行モジュール220はGUIウインドウ270を介して入力されたルートのパラメータ及び属性に可能な限り密に合致する1つ以上のルートを構築する。ルートウイザード222によるそのようなルートの提示が図4Eに関して以下で説明される。
【0057】
図4Cを次に参照すれば、図4AのGUIウインドウ250における選択肢254の選択に応答してルートウイザード222によりクライアントコンピュータシステム44のユーザに提示される、GUIウインドウ300の例示的実施形態が示されている。すなわち、ルートデータベース52内の既存のルートの検索をユーザが欲していることを示すユーザ入力に応答して、ルートウイザード222はGUIウインドウ300を介してユーザが注目するルートのパラメータ及び属性を入力するようにユーザを促す。
【0058】
図示される実施形態において、GUIウインドウ300は、ユーザがルートについてのパラメータを指定できる2つの様式を有する。詳しくは、セクション302において、ZIPコードまたは市町村名によるルートの場所のユーザ指定が可能になる。あるいは、ボタン304で表されるように、ユーザはマップインターフェースを介する検索によってそのルートまたは探し出されるべきルートの地理的場所を指定することができる。例えば、ユーザがカーソル262を用いてボタン304を選択すれば、ルートウイザード222は、以下で説明される、図4Dのウインドウ320を提示することができる。
【0059】
図4Cの参照を続ければ、GUIウインドウ306のセクション306において、ルートデータベース502の検索によって探し出されるべきルートの所望の属性のルートウイザード222へのユーザ入力が可能になる。例えば、図示される実施形態において、ルート属性には、ルートの距離の範囲、高低プロファイル、ルートパターン、ルートの安全プロファイル、ルートの流れ及びルートに隣接する利便施設がある。ユーザがルートの場所及び何らかの所望のルート属性を正しく入力した後、所望のルート場所及び何らかのルート属性を特徴とする1つ以上のルートを、もしあれば、探し出すためのルート生成/発行モジュール220によるルートデータベース52の検索を行わせるため、ユーザはカーソル262を用いて「Next」ボタンを選択することができる。ルート生成/発行モジュール220がルートデータベース52内に関心ルートの1つ以上を探し出したとすれば、ルートウイザード222は、以下で説明される、図4Eに示されるようなインターフェースを介してそのルートをユーザに提示する。
【0060】
図4Dを次に参照すれば、それについての既存ルートがルートデータベース52内に格納されている場所の地理的表示が植え込まれた、ナビゲーション地理図をルートウイザード222が提示する例示的GUIウインドウ320が示されている。図示される実施形態において、GUIウインドウ320には、地理エリア、例えば、政治的、文化的または地域的な境界のグラフィック表示322がある。グラフィック表示322内に、ルートウイザード22は、ルートデータベース52がそれについてのデータを格納している1つ以上の既存ルートの地理的位置を識別する、多くの標識324a〜324hを提示する。
【0061】
標識324の1つの上でカーソル262を漂わせるユーザに応答して、ルートウイザード222は、選ばれた標識324に対応する地理的場所にあるルートのルートマップ332〜336を独立のウインドウまたはフレーム330内に提示する。グラフィック表示332〜336はウインドウ330内で街路図または地理図に重ねて表示されると有益である。ユーザがウインドウ330内に表示された標識324及び/またはルートマップ332〜336の目視検分によって特定の地理的場所に1つ以上の関心ルートを目で見て識別すると、ユーザは付随する標識324上でクリックすることによってその地理的場所を選択することができる。このようにして、GUIウインドウ320及び付帯機能は注目ルートの場所を見て選択するグラフィカルで直感的な手段をユーザに提供する。
【0062】
図4Eを次に参照すれば、ルートデータベース52内に置かれていたかまたはGUIウインドウ270内でルートウイザード222により収集された入力に応答してルート生成/発行モジュール220によって構築された1つ以上の既存ルートの中からのユーザにより選択を可能にするための、ルートウイザード22によって提示された例示的GUIウインドウ350が示されている。図示されるように、図示される実施形態において、ユーザが選択できる、提案されるルートがルートサマリー352a〜352cの形態でユーザに提示される。そのようなルートサマリー352は多くのフォーマットのいずれかをとることができるが、一実施形態において、それぞれのルートサマリー352は少なくともルートサムネイル354及びルート距離356を含む。ルートサマリー352はさらに、図示される実施形態においてはグラフィック形態で示される、高低プロファイル、ルート格付け360,及び1つ以上のオーディオまたはテキストの閲覧あるいはそれらへのリンク362を含むことができる。
【0063】
ユーザはGUIウインドウ350からの多くの様々なナビゲーション選択肢を有する。第1に、ルートサムネイル354のいずれかの上でクリックすることで、図4Eに関して以下でさらに説明されるように、選択されたルートの関する詳細な情報をそれを介してユーザが選ぶかまたは見ることができるグラフィックコンポーネントが次にユーザに提示される。あるいは、ユーザは、ユーザのルートパラメータ及び/またはルート属性を満たす別のルートの別のルートサマリー352の1つ以上を見るために、カーソル262を用いて「Next」ボタン370を選択することができる。さらに、ルート場所またはその他のルートのパラメータまたは属性を修正するため、「Back」ボタン372を選択することによって、先述したGUIウインドウの1つ以上がユーザに提示される。
【0064】
図4Fを次に参照すれば、提案されたルートの詳細図及び、ユーザがそれを介して携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にルートデータをアップロードし、ルート走行のスケジュールをたてることができる、インターフェースを提供するための、ルートウイザード222によって提示されるGUIウインドウ380が示されている。図示される実施形態において、ウインドウ380は、ルートの地理的経路を示すルート詳細マップ382を含む。ルートマップ382には、スタート及びゴール地点384a,384b及びルート経路386が含まれる。ルートマップ382には、必要に応じて、ルートデータベース52に格納することができ、あるいはマップデータベース224から利用することができる、1つ以上の注釈388をさらに含めることができる。例えば、図4Fにおいて、ルート図382には携帯する水の補給源の地理的位置を示す注釈が含まれる。
【0065】
カーソル262を用いてルート経路386上でクリックすることにより、ユーザはルートウイザード222によってマーカー390aを呼び出すことができ、マーカー390aは次いで、カーソル262を用いて滑らせてルート経路386のいずれか所望の場所に選択的にもっていくことができる。ルートウイザード222は、マーカー390aの地理的場所を示すためにマーカー390aにともなうマーカー位置情報392(例えばルート経路386に沿うマーカー390aとスタート/ゴール地点384aの間の距離)を表示することが好ましい。さらに、ルートウイザード332は、高低プロファイル384にともなう、対応する第2のマーカー390bを表示することが好ましい。この態様においては、カーソル262を用いてマーカー390aまたは390bを操作することによって、特定の高低様相の場所または注釈を視覚化することができる。
【0066】
図4にさらに示されるように、ウインドウ380は、この場合は1個〜4個の「星印」及び多くの短評の表示を含む、ルート格付けをさらに含む。さらに、ウインドウ380は、必要に応じて、例えば、テキストボックス102内に表示される、多くの記述短評を含むことができる。ユーザはリンク404を選ぶことによって次の短評に進むことができる。
【0067】
図4FのGUIウインドウ380は、最後に、現在見ているルートに関するルート情報の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12へのアップロードをそれを介してユーザが行わせることができるインターフェースを含む。図示される実施形態において、ユーザはカレンダーインターフェース406を用いてルートのスケジュールをたてることによって携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12へのルート情報のアップロードを行わせることができる。例えば、図示されるルートに関するルート情報を携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にアップロードするため、ユーザは所望の今または先の日付を、カーソル262を用いてカレンダーインターフェース406内のその日付上でクリックすることにより、選択することができる。この入力に応答して、ルート生成/発行モジュール220はトレーニング日誌データベース54内のアスリートのトレーニング日誌にルートを今後のイベントとして入れ、ルート情報をインターネット40及び無線WANを介して携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にアップロードする。重要なことには、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12内のデータ記憶容量を節約するために、ルート生成/発行モジュール220によるアップロードはスケジュールがたてられた日付までの選択可能な時間にわたり延期されることが好ましい。このようにすれば、ルート情報が携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に自動的に、また必要に応じて、提供される。
【0068】
図5A〜5Cを次に参照すれば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12から無線受信されるデータを用いてつくられたトレーニング日誌記載事項のユーザによる閲覧、注釈及び分与を可能にするための、サーバコンピュータシステム42の視覚化モジュール230のトレーニング日誌インターフェース232によって提示される一連のGUIウインドウが示されている。トレーニング日誌インターフェース232にアクセスするため、遠隔クライアントコンピュータシステム44にいるユーザは初めにインターネット40及びHTTPサーバ214を介してサーバコンピュータシステム42にログインする。当業者には周知であるように、ログインプロセスには一般にサーバコンピュータシステム42へのログインID及びパスワードまたはその他の認証情報の遠隔ユーザによる入力が含まれ、次いでサーバコンピュータシステム42がユーザデータベース等を参照することでユーザの身元を認証する。
【0069】
予備認証プロセスに続いて、視覚化モジュール230のトレーニング日誌インターフェース232がHTTPサーバ214及びインターネット40を介して遠隔ユーザにGUIウインドウ420を提示する。図示されるように、GUIウインドウ420は、ユーザがカーソル262を用いて関心のある過去、現在または未来の歴月を、それを介して選択することができる、カレンダーインターフェース422を含む。付帯するリンクボックス422が、指定されたログインIDについてのトレーニング日誌データベース54内の日誌記載事項を有する選択された歴月内の日付選択を提示する。すなわち、カーソル262を用いてナビゲートすることにより、ユーザは、アスリート14が先にたどったかまたは現在たどっている過去または実時間のルート、あるいはアスリート14に対してスケジュールがたてられた今後のルートを詳述しているトレーニング日誌を見るために選択を行うことができる。
【0070】
ユーザがリストボックス422からトレーニング日誌データベース54内の過去の日誌記載事項を選択したとすると、トレーニング日誌インターデース232は、再びHTTPサーバ214を用いて、図5BのGUIウインドウ440を提示する。図示されるように、GUIウインドウ440内にトレーニング日誌インターフェース232によって提示される日誌記載事項は、アスリート14が以前にたどったルート、アスリート14のパフォーマンス、関心地点のような環境様相及び条件に関する詳細情報を、またアスリート14または他のユーザの個人的コメント及び注釈も、提供する。一実施形態において、競争相手、コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客または友人によってアスリート14に送られたコメント及び/または注釈の内容も、日誌記載事項に提示することができる。特に、GUIウインドウ440内に提示されるトレーニング日誌記載事項は、スタート/ゴール地点444a〜444b及びルートがたどる地理的経路を示すルート経路446を有するルートマップ442を含む。上で論じたように、ルートマップ442はマップデータベース224から取り出された郊外道または街路のマップのオーバーレイとして提示されると有益であり得る。
【0071】
ルートマップ442に示されるルートをとっているアスリート14の全体パフォーマンスは、パフォーマンスサマリーセクション476に要約されることが好ましい。図示されるように、パフォーマンスサマリーセクション476は、ルート距離、総経過時間、平均ペース、アスリート14の平均心拍数を、またその他のルート及びパフォーマンスの情報も、示すことができる。必要に応じて、天候状況セクション478にアスリート14がルートをたどっていた時刻及び地理的場所における天候状況を提示することができる。例えば、天候状況セクション478は、温度、風速及び風向、湿度及び降水量を指定することができる。、天候状況セクション478内に提示される天候状況情報は、インターネット40を介して利用できる、アクセスが公開されている複数の天候データベースのいずれかから視覚化モジュール230によって入手できれば有益である。
【0072】
ユーザはルートマップ442と多くの手段で対話できる。例えば、ユーザはカーソル262を用いてルート経路446に沿う選ばれた場所にアイコン460a〜460fのいずれかをドラッグすることによってルートマップ442に注釈を付けることができる。例えば、図示される実施形態においては、ユーザが携帯する水の補給源を表す注釈454をルートマップ442上にドラッグしている。例えば、洗面所、駐車場、食品販売エリア、救急処置所、情報ブース、イベント登録ブース、等の場所を示すマーカーのような、様々なその他のポイントオブインタレストマーカーをマップに付加することができるであろう。あるいは、ユーザは注釈文を入力するためにコールアウトボックスアイコン462をルートマップ442上にドラッグすることができる。
【0073】
さらに、カーソルを用いるルート経路446上のクリックに応答して、トレーニング日誌インターフェース232はルート経路446に沿って1つ以上のマーカーを、好ましくは、マーカー450a,452aによって識別される地理的場所についてのルートまたはパフォーマンスの情報(例えば距離)の1つ以上の事項とともに、表示する。この態様でマーカー450a,452aを付加することにより、ユーザは、関心のある特徴をもつ地理上の場所並びにルート経路446に沿う選ばれた場所におけるパフォーマンス及びルートの情報をグラフィックで直感的に確かめることができる。トレーニング日誌インターフェース232は、あるいはまたはさらに、ルート経路446上の対応する場所の上でカーソル262を「漂わせている」ユーザに対応して、選ばれた地理的場所についてのルート及びパフォーマンスの情報を提示することができる。
【0074】
ルートマップ442とともに、トレーニング日誌インターフェース232は、その他のパフォーマンス情報、ルート情報及び/または環境情報をグラフィックフォーマットで提示することが好ましい。例えば、図示される実施形態において、レーニング日誌インターフェース232は、高低プロファイル472a,心拍数プロファイル472b及びペースプロファイル472cをルートマップ442とともに提示する。ユーザがルート経路446にマーカー450a,452aを付加すると、トレーニング日誌インターフェース232はグラフィックプロファイル472a〜472cに沿う対応する場所に対応するマーカー450b〜450d及び450b〜452dを自動的に提示する。上で論じたように、マーカー450系の全て及びマーカー452系の全ては、マーカー450系のいずれかの移動がマーカー450系の全てを移動させ、マーカー452系のいずれかの移動がマーカー452系の全てを移動させるように、同期される。このようにすれば、パフォーマンス、ルート及び/または環境の情報をそれにわたって見ることができる間隔をユーザがグラフィックで直感的に定めることができる。例えば、図示される実施形態において、間隔情報は、間隔距離、ルート間隔をアスリート14がたどるにかかった時間、ルート間隔にわたる平均ペース及びルート間隔にわたる平均心拍数をユーザに通知する、間隔セクション474に示される。
【0075】
もちろん、図5Bに示される特定のタイプのルート、パフォーマンス及び環境の情報はそれで全てではなく、他のタイプのルート、パフォーマンス及び環境の情報をルートの走行にともなって取り込むことができる。追加のルート、パフォーマンスまたは環境の情報が取り込まれれば、その情報が、間隔セクション474内のプロファイル472系に、及び/または全体パフォーマンスセクション476内に同様の態様で、提示されることが好ましい。例えば、GUIウインドウ440は、スポーツ活動中にアスリートがどの一足のシューズを履いていたかに関する情報を、その特定の一足のシューズについての寿命マイル合計とともに、提示することができる。
【0076】
本発明の好ましい実施形態において、ユーザは、あるいはまたはさらに、ルート経路446に沿うルート、パフォーマンス及び/または環境の情報のグラフィック表示が示されるオーバーレイ図で、以前たどられたルートに関するルート、パフォーマンス及び環境の情報を無理ことができる。例えば、図示される実施形態において、カーソルを用いるオーバーレイ図ボタン480のユーザ選択に応答して、トレーニング日誌インターフェース232は図5Bのルートマップ442に代えて図5Cのルートマップ500を提示する。
【0077】
ルートマップ442と同様、ルートマップ500はルート経路504のスタート地点及びゴール地点を定める発着地点502a及び502bを含むが、ルートマップ500のルート経路504は、それぞれが、ルートに沿って記録された、中間地点におけるそれぞれのルート、パフォーマンスまたは環境の数量化パラメータ値を表す、複数のバンド504a〜504cからなる。それぞれのルート、パフォーマンスまたは環境のパラメータ値は、ルートに沿うそれぞれの地点におけるルート、パフォーマンスまたは環境のパラメータの瞬時値を表すためにグレイスケールまたは色合いの変化を用いて、ルート504沿ってチャート化されることが好ましい。すなわち、図5Cにおいて、バンド504a〜504cのそれぞれに施された相異なるハッチングは相異なる色を表し、変動するハッチング線間隔は、経路に沿うそれぞれの地点におけるパラメータ値に依存して、ルート経路に沿って強度レベルが変化する色の表示を表す。それぞれの色合いまたはそれぞれのグレイスケールにともなう値は一般に付随する凡例にグラフィックに表される。トレーニング日誌インターフェース232はさらに、上述したように、カーソル262の上方漂遊に応答して、あるいはルート経路にマーカー508,510を付加するユーザに応答して、ルート経路に沿ういずれかの地点におけるルート及び性能の瞬時データを表すことが好ましい。例えば、マーカー508の表示にともない、トレーニング日誌インターフェース232は、ルートの始点から1.4マイル(2.24km)の距離にともなう、たどった距離、相対高低差、心拍数及びペースに関する情報を表示する
図5Bに戻れば、ルートマップ442及び500のユーザ注釈のサポートに加えて、GUIウインドウ440は、環境及びルートの状況並びに個人的見解に関する付加情報のユーザによる入力を可能にすることが好ましい。例えば、GUIウインドウ440は、ルートに沿って観察された地面及び交通の状況のユーザによる記録を可能にするルート状況セクション484を、またトレーニング運動に関する個人的感想をユーザが入力することができるテキストボックス484も、含む。
【0078】
最後に、GUIウインドウ440はユーザによるルートの短評及び/または格付けを可能にするGUIコンポーネントを含むことが好ましい。例えば、例示的実施形態において、GUIウインドウ440は、ユーザがルートの短評を作文できる第2のテキストボックス492及びユーザが1〜4個の「星印」でルートを評定できる格付けセクション494を含む。ルートの短評及び格付けが行われた後、ユーザは、トレーニング日誌インターフェース232にそのルートにともなう短評及び格付けをルートデータベース52内に格納させる、「Publish」ボタン496を選択することができる。このようにすれば、上述したように、ルートウイザード222を介する他のユーザによるアクセスに対して短評及び格付けが利用可能である。
【0079】
トレーニング日誌232は、図5Bに示されるインターフェースと同様のインターフェースを用いて、スケジュールが立てられている今後のルートのユーザによる閲覧を可能にすることが好ましい。詳しくは、図5Aのリストボックス422内の未来の日付に対する日誌入力を選択するユーザに応答して、トレーニング日誌インターフェース232は図5Bに示されるような今後のトレーニング運動のルートマップを含む日誌記載事項を提示する。もちろん、日誌記載事項には、アスリート14がまだそのルートをたどっていないから、いかなるパフォーマンス情報(例えば、時間、ペース、心拍数、等)も含まれていないであろう。
【0080】
トレーニング日誌インターフェース232は、現在たどられているルートの、図5Bに示されるインターフェースと同様のインターフェースを介する実質的に実時間でのユーザによる閲覧を可能にすることも好ましい。この場合、トレーニング日誌インターフェース232はルートマップ442及びルート経路446に関するアスリート14の現在位置を示すマーカー450aを含む日誌記載事項を提示する。さらに、トレーニング日誌インターフェース232は、現地点に対するアスリート14のパフォーマンスを要約しているサマリーセクション476,天候状況セクション478,間隔セクション474,及び1つ以上のプロファイルグラフィック472を提示することができる。このようにすれば、クライアントコンピュータシステム44を利用している、競争相手、コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客または友人がアスリート14のパフォーマンス情報、ルート情報及び環境情報を実質的に実時間で追うことができる。
【0081】
アスリート14、競争相手、コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客または友人のような、クライアントコンピュータシステム44を利用しているユーザが共通のルートをたどっている複数のアスリートの競技会状況の実質的に実時間の光景を見たければ、ユーザはHTTPサーバ214を介して実時間インターフェース234にログインすることが好ましい。ユーザが適切な契約をしている、及び/または適切な許可を得ているとすれが、実時間インターフェース234は、それぞれがそれぞれのアスリートを表す、複数のマーカーがその上に提示される単一のルートマップを含むウェブページを複数のアスリートのトレーニング日誌から構築する。ウェブページはさらに、それぞれのアスリートについて、個別のパフォーマンス及びルート情報を提示できる。このようにすれば、クライアントコンピュータシステム44にいる遠隔ユーザが、同じかまたは実質的に同じルートをたどっている複数のアスリートについて、パフォーマンス情報、ルート情報及び環境情報を実質的に実時間で追うことができる。
【0082】
アスリート14は、競争相手、コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客、友人または遠隔ユーザは、アスリート14のスポーツ活動目標の達成への責任をアスリート14にもたせ、スポーツ活動トレーニングセッションの最中及びセッションとセッションの間、アスリート14に意欲をもたせ続けさせることを望むことができる。本発明の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12及びシステムの実施形態はそのような希求を満たすために役立つことができる。
【0083】
本発明の一実施形態において、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12による、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に装備されたアスリート14への意欲喚起コンテンツの提示が可能であり得る。初めに、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、アスリート14がスポーツ活動に参加している間に遠隔ユーザからデータを無線受信することができる。次いで、遠隔ユーザからのデータの無線受信に基づいて、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、スリート14がスポーツ活動に参加している間にアスリートに意欲喚起コンテンツを提示することができる。一実施形態において、遠隔ユーザからデータを受信するステップ及び意欲喚起コンテンツを提示するステップは、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12内に配された、CPU60のような、プロセッサによって実行される。別の実施形態において、遠隔ユーザからデータを受信するステップ及び意欲喚起コンテンツを提示するステップの内の1つ以上は携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12から遠隔にあるプロセッサで実行することができる。
【0084】
本発明の別の実施形態においては、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12が、アスリート14がスポーツ競技会に参加していることを遠隔ユーザに通知することが可能であり得る。この実施形態において、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12によって無線受信されるデータは、遠隔ユーザへの通知に応答して遠隔ユーザから送信されたデータであり得る。
【0085】
上述したように、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、ラジオ周波数信号36を送受信するためのWANトランシーバ104及び付帯アンテナ106による通信塔30との双方向無線WAN通信をサポートする。したがって、本発明の一実施形態において、無線周波数信号36は、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12から、直接にサーバコンピュータシステム42に、直接にクライアントコンピュータシステム42に、またはサーバコンピュータシステム42を介してクライアントコンピュータシステム44に送信されるデータを含むことができる。同様に、ラジオ周波数信号36は、直接にサーバコンピュータシステム42から、直接にクライアントコンピュータシステム44から、またはサーバコンピュータシステム42を介してクライアントコンピュータシステム44から送信された、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12によって受信されるデータを含むことができる。
【0086】
一実施形態において、2つ以上の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12、サーバコンピュータシステム42及びクライアントコンピュータシステム44の間で交換されるデータは、意欲喚起コンテンツを含むメッセージ(または、意欲喚起コンテンツの受信に応答したメッセージ)とすることができる。別の実施形態において、交換されるメッセージは受信デバイスまたはシステム上に意欲喚起コンテンツを提示できる信号(または、意欲喚起コンテンツの受信に応答したメッセージ)とすることができる。
【0087】
アスリート14が現在スポーツ競技会に参加していることを携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12が遠隔ユーザに通知する本発明の実施形態において、そのような通知は1つ以上の手段で達成することができる。例えば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、遠隔ユーザへの、電子メールメッセージ、(例えばSMSメッセージのような)テキストメッセージ、(例えばMMSメッセージのような)マルチメディアメッセージ、音声メッセージ、音声メールメッセージ、ビデオメッセージ及び/またはIPネット上音声伝送の内の1つ以上の送信を開始することができる。別の実施形態において、遠隔ユーザへの通知はサーバコンピュータシステム42によって開始される。
【0088】
当業者には既知であるように、(例えば、MySpace,Facebook,ツイッター,StudiVZ及びMeinMVのような)オンラインコミュニティにより、ユーザが、個人プロファイルの作成、それぞれのアカウントの他のユーザのアカウントへのリンク、ユーザ間のメッセージの送受信、共有のための画像掲示、関心または専門領域にしたがうグループの加入及び結成、及び他のユーザへの様々な通知を提供するためのそれぞれの個人プロファイルの更新を行うことが可能である。全てのユーザに、ユーザが見るためのメッセージの友人による掲示を可能にするユーザプロファイルページ上のスペースを提供するサービスもある。他に、ユーザが「ポーク」されたことをユーザに告げる短い通知をユーザが送ることを可能にするサービスもある。ユーザがどこにいるかまた何をしているかを友人に通知することを可能にする「ステータス」更新を提供する、また別のサービスもある。
【0089】
したがって、別の実施形態において、アスリート14が現在スポーツ活動に参加していることの遠隔ユーザへの通知は、オンラインコミュニティにおけるアスリート14のアカウントにアスリート14のステータスが更新された−あるいは、同様の変更がなされた−ことを遠隔ユーザが見たときに行うことができる。例えば、オンラインコミュニティにログインしたユーザは、アスリート14のオンラインコミュニティアカウントがそのユーザのオンラインコミュニティアカウントにリンクされ得る場合に、アスリート14についてのステータス更新に気付くことができる。本発明の一実施形態において、遠隔ユーザはスポーツ活動及び/または場所特定インジケータが起動されている場合に通知を受け得る。例えば、「自分はトレーニング中」、「モニタしているアスリートはトレーニング中」または「ディビッドはトレーニング中」のようなメッセージを伝えることができるインジケータを起動させることができる。別の実施形態において、インジケータはさらにアスリート14の位置を識別することができる。例えば、「ここをディビッドは走っている」のようなメッセージを伝えることができるインジケータは、アスリート14の位置を示す実時間マップの表示を含む。あるいは、インジケータ自体内のマップの提供の代わりに、インジケータはターゲットソースから実時間マップ内容を表すことができるハイパーリンクを提供することができる。インジケータは遠隔コンピュータ44上で、例えば、ユーザが既に見ているオンラインコミュニティウェブブラウザウインドウに、別のウインドウに、ポップアップウインドウに、ウェブブラウザタブに、ブラウザウイジェットに、デスクトップウイジェットに、または技術上既知のいずれか他の適するGUI要素に、現れることができる。いくつかの実施形態において、インジケータは、テキストコンテンツ及び/または、オーディオコンテンツ、ビデオコンテンツまたは画像ベースコンテンツのような、マルチメディアコンテンツを含むことができる。オンラインコミュニティは、例えばFacebookのような、汎用ソーシャルネットワーキングコミュニティまたはアスリート対象オンラインコミュニティとすることができる。
【0090】
電子メールメッセージによるか、テキストメッセージによるか、マルチメディアメッセージによるか、音声メッセージによるか、IPネット上音声伝送によるか、オンラインコミュニティステータスアップデートによるか、またはその他の適する手段によるかにかかわらず、一実施形態において、遠隔ユーザへの通知は、スポーツ活動に参加しているアスリートに応答する携帯スポーツ活動モニタリングデバイスによって自動的に開始することができる。別の実施形態において、アスリートはスポーツ活動を開始した後に、例えば入力ボタン80を操作することによるような、ユーザへの通知を提供するための積極的行動をとらなければならない。
【0091】
一実施形態において、アスリートがスポーツ活動に参加していることの遠隔ユーザへの自動通知は、タイムスタンプ付GPS中間地点を記録する携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に応答して自動的に開始される。別の実施形態において、自動通知は、アスリート14のスピードが前もって定められた速度まで上がったとのデバイス12の判定に応答して、または前もって定められた時間より長い移動の停止に応答して、開始され得る。通知は、心拍数モニタ120のような、他のセンサからのデータ受信に応答して、サーバ42へのデータ送信に応答して、またはいずれか他のイベントに応答して、開始されることもできる。例えば、一実施形態において、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、アスリートの心拍数が前もって定められた値をこえたことを示す心拍数モニタ120からのデータを受け取ることができ、その時点で一人またはさらに多くのユーザに通知を送信することができる。
【0092】
情報の設定には、アスリート14の活動をアスリート14がどのユーザに通知したいか及び/またはどれだけ頻繁にユーザが更新されるべきかを含めることができる。アスリートは、全てのユーザ、特定の個人及び/または個人からなるグループに対して、実時間フィードバックの許可を開始または停止することが可能であり得る。そのような許可は、遠隔コンピュータ44から実時間でアスリート14の進捗をユーザが追うことだけを可能にする許可と一致するかまたは異なることができる。
【0093】
上述したように、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は専用デバイスとして実施することができ、あるいは、移動電話、MP3プレイヤー、デジタルカメラ、PDA、等のような、通常の携帯デバイスプラットフォーム上で実現することができる。したがって、意欲喚起関係データはこれらのデバイスのいずれかを介して送受信することができる。
【0094】
同様に、上述したように遠隔ユーザは、いずれか適する、遠隔に置かれたデスクトップコンピュータのような定置クライアントコンピュータシステム、あるいは、例えば、ラップトップコンピュータ、移動電話、電子手帳または専用携帯スポーツ活動モニタリングデバイスのような、遠隔に置かれたモバイルクライアントコンピュータシステムとすることができる遠隔クライアントコンピュータ44を利用していることができる。したがって、意欲喚起関係データはこれらのデバイスのいずれかを介して送受信することができる。
【0095】
遠隔ユーザに提供される通知の内容はテキストコンテンツ及び/または、オーディオコンテンツ、ビデオコンテンツ、画像ベースコンテンツのような、マルチメディアコンテンツの内の1つ以上を含むことができる。一実施形態において、その形態にかかわらず、通知は、例えば、「ディビッド・ジョーズは現在スポーツ活動を行っている」または「デビット・ジョーズはランニングに出ている」という表示、あるいは「自転車に乗っている」のような比較的簡単な表示を含むことができる。一実施形態において、通知は、現在スポーツ活動中のアスリート14の、「ディビッド・ジョーンズは1マイル(1.6km)8分ペースで走っている」または「ディビッド・ジョーンズの走りは残り1マイルと少しあるいは「ディビッド・ジョーンズは彼の個人記録ペースに5秒遅れている」のような、パフォーマンスを示すことができる。一実施形態において、通知は、ディビッド・ジョーンズがスポーツ活動を行っていることのグラフィック表示を含むことができる。例えば、通知は自転車に乗っているディビッド・ジョーンズの写真を含むことができる。また別の実施形態において、通知はビデオクリップまたはアニメーションを含むことができる。また、オンラインコミュニティに関して上述したように、通知はアスリート14の実時間位置をマップ上に示すことができ、あるいはそれへのハイパーリンクを提供することができる。
【0096】
上述したように、遠隔ユーザからアスリート14に送信される意欲喚起関係データは単に、受信デバイスまたはシステム上に意欲喚起コンテンツを提示できる信号とすることができる。この場合は、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のCPU60が遠隔ユーザから送信されるデータを処理し、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の(内部メモリ62のような)メモリに格納されている意欲喚起コンテンツのどれがアスリートに提供されるべきかを決定する。一実施形態において、意欲喚起コンテンツ出力は、音色あるいはLEDまたはその他の光源の発光のように比較的単純にすることができる。
【0097】
あるいは、遠隔ユーザからアスリート14に送信される意欲喚起関係データは単に、意欲喚起コンテンツ自体を含むメッセージとすることができる。そのような意欲喚起コンテンツはユーザによって作成されるかまたは、例えばオンラインコミュニティまたはサーバ42から入手することができる、前もって定められた意欲喚起コンテンツのコレクションから選ばれることができる。
【0098】
携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に格納されているか、またはどこか他に格納されているかにかかわらず、意欲喚起コンテンツは、テキストコンテンツ及び/または、オーディオコンテンツ、ビデオコンテンツまたは画像ベースコンテンツのような、マルチメディアコンテンツとすることができる。テキストまたはオーディオコンテンツは、「行け!ディビッド」、「ペースを上げろ」、「あと1マイル」または「よくやった、ディビッド」のようなメッセージを含むことができる。オーディオコンテンツはさらに、歌またはその他の音楽クリップあるいは観客の歓声を含むことができる。ビデオコンテンツまたは画像ベースコンテンツは、例えば、家族または友人のビデオまたは画像、意欲喚起画像、シンボル、あるいは運動中のアスリート、ゴールラインを横切るアスリート、「サムアップ」合図、観客の声援、金メダル、トロフィ、等を含むビデオクリップのようなビデオクリップを含むことができる。一実施形態において、テキストコンテンツ、オーディオコンテンツ、ビデオコンテンツ及び画像ベースコンテンツの内の2つ以上が同じ意欲喚起メッセージに含められる。
【0099】
一実施形態において、遠隔ユーザがアスリート14に出力されるであろう特定のコンテンツを決定する。別の実施形態において、アスリート14は出力を制御するかまたは前もって選ぶことができる。
【0100】
意欲喚起コンテンツが歌またはその他の音楽クリップを含む実施形態において、アスリート14は遠隔ユーザから入力された意欲喚起データの受信に応答してどの歌または音楽クリップが演奏されるかを前もって決定することができる。
【0101】
本発明の一実施形態において、意欲喚起コンテンツは携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の意欲喚起ベースデータ信号を送信した遠隔ユーザの身元表示を含む。遠隔ユーザの身元は、遠隔ユーザの画像または絵、遠隔ユーザの指名の文字表示、遠隔ユーザの指名の音声通知、またはその他の適切なインジケータに基づいて明らかにすることができる。音声通知は、生VoIP伝送、遠隔ユーザが話した短い個人メッセージ及び/または、何らかの形で遠隔ユーザの身元を示す、前もって録音されたメッセージの形態をとることができる。一実施形態において、遠隔ユーザの身元表示は携帯スポーツ活動モニタリングデバイスのメモリデバイスに格納され、特定の遠隔ユーザに関連付けられた、特定のオーディオトラックである。
【0102】
別の実施形態において、意欲喚起コンテンツは遠隔ユーザから送信され、アスリート14がスポーツ活動を行っていないとき−すなわち、活動と活動の間−にアスリート14に提供されることができる。
【0103】
上述したようにアスリート14に意欲喚起コンテンツを提供するユーザは、意欲喚起コンテンツをアスリート14に提供している間に、実時間で、またはそうでなければトレーニング日誌インターフェース232を用いて、アスリート14を追うことができることも、できないこともある。
【0104】
そのような特徴を用いることにより、本発明の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12及びシステムは、他のユーザが、アスリート14のスポーツ活動目標の達成への責任をアスリート14にもたせ、スポーツ活動トレーニングセッションの最中及びセッションとセッションの間、アスリート14に意欲をもたせ続けさせることを可能にすることができる。
【0105】
図6Aを次に参照すれば、本発明にしたがう、トレーニングプランをオーサリングする例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。図示されるように、プロセスはブロック600に始まり、次いで、例えばウェブサーバ214を介してトレーニングプランモジュール(図3)のオーサリングツール242によってインターネット40を通じて提供されるブラウザインターフェースを介して、スポーツ活動のための身体トレーニングプランを表示するクライアントコンピュータシステム44を利用しているユーザを示す、ブロック602に進む。トレーニングプランは1つ以上のトレーニングを含み、好ましくは少なくともトレーニングの相対スケジュールを含む。トレーニングプランはさらに特定のルート及び、目標距離、目標持続時間、目標反復回数、目標ペース、目標心拍数、目標間隔または1つ以上のトレーニングのためのその他のパフォーマンス目標のような、特定のパフォーマンス計量値を含むことができる。ユーザはさらに、通常の検索ツールを利用してより容易にトレーニングプランを探し出すことができるように、キーワード(例えば、作成者氏名、プラン長、スポーツイベント、等)のようなメタデータをトレーニングプランと関連付けることができる。以下でさらに説明されるように、ユーザはさらに、トレーニングプランを用いるアスリートの実際に観察された運動パフォーマンスに応答してトレーニングプランの好ましい適応挙動を示す情報を入力することができる。
【0106】
トレーニングプランが作成された後、ユーザはオーサリングツール242により図1のデータストレージ50にあるトレーニングプランデータベース56内へのトレーニングプランの格納を求める。応答して、一実施形態において、オーサリングツール242はトレーニングプランを詳述するXMLフォーマットドキュメントを生成し、ブロック604に示されるように、トレーニングプランをトレーニングプランデータベース56内に格納する。XMLフォーマットトレーニングプランに含まれるメタデータにより、ウェブブラウザのキーワード検索ツールのような、通常の検索ツールを利用するトレーニングプランデータベース56の内容のユーザによるブラウジングが可能になる。ブロック606にさらに示されるように、トレーニングプランの作成者には、オーザリングツール242による、トレーニングプランデータベース56内にある作成者によって作成されたトレーニングプランの以降のアクセス及び修正が可能にされていることが好ましい。ブロック606に続いて、プロセスはブロック608で終了する。もちろん、別の実施形態において、トレーニングプランは、XMLシリアル化プロトコルを、信頼を置くかまたは置かずに、別の形で電子的にエンコードし、その後格納することができる。
【0107】
図6Bを次に参照すれば、本発明にしたがう、アスリート14のトレーニング日誌にトレーニングプランをインストールする例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。プロセスはブロック620に始まり、次いで、クライアントコンピュータシステム44を用いて、例えばHTTPサーバ214を介してトレーニングプランモジュール240のカレンダーツール244によってインターネット40を通じて提供されるブラウザGUIにより、サーバコンピュータシステム42のトレーニングプランデータベース56からトレーニングプランを選択するユーザを示す、ブロック622に進む。選択は、通常のブラウザツール、メニュー、ピックリスト、カレンダーまたはその他の通常のユーザインターフェースコンポーネントによって補助することができる。上述したように、トレーニングプランを選択するために利用されるインターフェースコンポーネントの提示は、図4AのGUIウインドウ250内の選択肢256の選択によって呼び出すことができる。トレーニングプランのユーザ選択に応答して、トレーニング日誌データベース54内にあるアスリート14の個人トレーニング日誌に選択されたトレーニングプランをカレンダーツール244がインストールする。上述したように、ブロック624において、アスリート14の個人日誌へのトレーニングプランのインストールには、場合により、費用の支払い(例えばクレジットカード番号の課金の認可)及び/またはトレーニングプランの版権許諾条項の遵守に対するユーザの(例えば、クライアントコンピュータシステム44に表示されるGUI内の「同意する」ボタンの選択によって表明される)同意が必要となり得る。
【0108】
トレーニングプランモジュール240のカレンダーツール244がアスリート14のトレーニング日誌にトレーニングプランをインストールするとき、カレンダーツール244は、トレーニングプランについての好ましいスケジュール策定及びその他の好みのユーザ入力を可能にする、図5AのGUIウインドウ420と同様のカレンダー図またはその他のGUIコンポーネントを提示することが好ましい。ユーザの好みには、例えば、プランに対する所望の開始日及び/または終了日、好ましいトレーニング日及び/または休息日、トレーニングプランが関わるレース日またはその他のイベント日、トレーニング中にユーザが受けたい可聴注意報、意欲喚起出力に関する好み、等を含めることができる。ユーザのスケジュール策定及びいずれかその他の好みのユーザ入力に応答して、カレンダーツール244は、ユーザの入力及び/またはトレーニングプランにおけるトレーニングの相対スケジュール策定に基づいて選択されたトレーニングプラン内のトレーニングでアスリート14のトレーニング日誌のカレンダーを自動的に埋める。トレーニングプランがアスリート14のトレーニング日誌にインストールされた後、アスリートは、ブロック624に示されるように、トレーニングプランをさらに修正またはカスタマイズできるが好ましい。さらに、トレーニングプランモジュール240は、適応挙動がトレーニングプランで指定されていれば、個人トレーニング日誌に記録されたアスリート14の活動に応答してアスリート14の個人トレーニング日誌におけるトレーニングプランを自動的にカスタマイズすることができる。例えば、トレーニングモジュール240は、アスリート14の個人トレーニング日誌が総距離目標を達成できないことを示していれば、イベント前の負傷を防止するために週間走行距離目標をこえているアスリート14に応答してトレーニングプランから今後のトレーニングを自動的に除くことができ、あるいは(例えばトレーニングプランの終了までに)別のトレーニングを自動的に追加することができる。あるいはまたはさらに、トレーニングプランモジュール240は、アスリート14が前の1つまたはさらに多くのトレーニングにかけて目標ペースについていけなければ、今後の1つ以上のトレーニングに対する目標ペースを自動的に下げることができる。当業者であれば、実際に測定されたアスリートのパフォーマンスに応答して、距離、ペース及びスケジュール策定に対するいかなる数のその他の修正も同様に自動的に実施できることを認めるであろう。ブロック628に続いて、プロセスはブロック630で終了する。
【0109】
図6Cを次に参照すれば、本発明にしたがう、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にトレーニングプラン内の1つ以上のトレーニングを自動的にダウンロードする例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。図示されるように、プロセスはブロック640に始まり、次いで、アスリート14のトレーニング日誌内にインストールされたトレーニングプランのいずれかのトレーニングが次のダウンロード期間内に(例えば次の週内に)入るか否かを判定するためにアスリート14の個人トレーニング日誌を監視しているトレーニングプランモジュール240のダウンロードマネージャ246を示す、ブロック642に進む。入らなければ、ダウンロードマネージャ246はアスリート14のトレーニング日誌の監視を続ける。
【0110】
しかし、トレーニングプランの内の少なくとも1つのトレーニングが次のダウンロード期間に入るとブロック642においてダウンロードマネージャ246が判定すれば、ダウンロードマネージャ642は、ブロック644に示されるように、インターネット40及び無線WANを介してアスリート14の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12との交信を確立しようとする。例えば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の電源が切られているかまたは無線WANの範囲外にあるため、交信を確立できないとブロック644においてダウンロードマネージャ246が判定すれば、ダウンロードマネージャ246は、ブロック645に示されるように、前もって定められた時間待機する。次いでプロセスは既に説明したブロック642に戻る。
【0111】
ブロック644に戻れば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12がダウンロードの受取りに利用可能であるとダウンロードマネージャ246が判定すれば、プロセスはブロック646に進む。ブロック646は、XMLまたはその他の適切な方式を用いて携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に次のダウンロード期間内にトレーニングを自動的にダウンロードしているダウンロードマネージャ246を示す。ブロック646に示されているように、(1つ以上の)トレーニングには少なくとも1つの、関係するトレーニング中に実質的に実時間の注意報に基づいて形成することができる、パフォーマンス計量値を含むことが好ましい。ブロック646に続いて、プロセスはブロック648で終了する。すなわち、トレーニングは携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12への、全て一度のダウンロードではなく、必要に応じるベースでのダウンロードが可能であり、これにより、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のメモリ使用が節減される。もちろん、別の実施形態において、ダウンロード間隔はトレーニングプランより長くすることができ、トレーニングプラン内の全てのトレーニングを一度にダウンロードすることができる。
【0112】
図6Dを次に参照すれば、本発明にしたがう、実質的に実時間で相対的パフォーマンス情報を携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12が提示する例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。プロセスは、例えば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の内部メモリデバイス62からルートまたは計画されたトレーニングを選択し、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の入力ボタン80の内の1つを用いて「Start」コマンドを入力することによって、監視されるスポーツ活動を開始するアスリート14に応答して、ブロック650で開始される。次いで、プロセスは3つに分岐して、ブロック652,660及び680のそれぞれに、並行して進む。
【0113】
ブロック652は、上述したようにリーダ160〜166からアスリートの活動に関する入力データを受け取り、フォーマットしている、データフォーマッタ170を示す。必要に応じて施されるデータコンプレッサ172による圧縮後、データフォーマッタ170によって受け取られてフォーマットされた入力データは、ブロック654に示されるようにルート/パフォーマンスレコーダ176によって、内部メモリデバイス62(またはオーディオストレージ66または着脱メモリスロット64に装荷された着脱メモリ)内に記録される。ブロック652及び654に示されるフォーマットステップ及び記録ステップはスポーツ活動の間中行われる。
【0114】
ブロック660〜674を次に参照すれば、上述したトレーニング入力マネージャ186の動作を、スポーツ活動中に実質的に実時間でアスリート14に通知及び注意報を提示するために拡張することができる。ブロック660に示されるように、トレーニング入力マネージャ186は、更新間隔(例えば、時間間隔及び/または距離間隔)が経過したか否かをルート/パフォーマンスレコーダ176によって記録されたスポーツ活動関連データから判定する。時間及び/または距離の更新間隔は設定マネージャ184により確立された設定によって決定されることが好ましい。時間または距離の更新間隔が経過していなければ、時間または距離の更新間隔が経過するまでプロセスはブロック660において反復される。次いでプロセスは、設定マネージャ184により確立された設定を参照することで通知が現在可能になっているか否かを判定しているトレーニング入力マネージャ186を示す、ブロック662に進む。これらの通知は、パフォーマンス目標を参照せずに、実質的に実時間でアスリート14のパフォーマンス(例えば、進んだ距離、ペース、スプリットタイム、心拍数、等)のアスリート14へのフィードバックを提供する。
【0115】
通知が現在可能になっていなければ、プロセスは以下で説明されるブロック666に移る。しかし、通知が現在可能になっていれば、トレーニング入力マネージャ186はアスリート14に提示されるべき1つ以上の通知(例えば、進んだ距離、ペース、スプリットタイム、心拍数、等)を計算する。次に、トレーニング入力マネージャ186はブロック666において、現在のスポーツ活動が携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にダウンロードされたトレーニングプラン内の計画されたトレーニングであるか否かを判定する。この判定は、ブロック650における計画されたトレーニングのアスリート14による選択に基づいて、あるいはルート/パフォーマンスレコーダ176によって記録されたルートデータと携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にダウンロードされたトレーニングルートにともなうルート情報との動的一致によって、行うことができる。
【0116】
現在のスポーツ活動が計画されたトレーニングでなければ、プロセスは以下で説明されるブロック674に移る。現在のスポーツ活動が計画されたトレーニングであれば、プロセスはブロック668に移る。
【0117】
ブロック668は、アスリートの現在のパフォーマンスの内の少なくとも1つの計量値を、計画されたトレーニングの一環と携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に提供された対応するパフォーマンス目標と比較しているトレーニング入力マネージャ186を示す。トレーニングマネージャ186は次いでブロック670において、ブロック186で実施されたパフォーマンス比較に基づいていずれかの注意報をアスリート14に提示すべきか否かを判定する。そのような注意報には、例えば、
スピード/ペースが遅すぎるかまたは速すぎる、
総距離に達した、
心拍数が低すぎるかまたは高すぎる、
距離または高度の獲得里程標に達した、
スプリットタイムが速すぎるかまたは遅すぎる、
を含めることができる。
【0118】
ブロック670において決定される注意報は、もしあれば、アスリート14に与えられるガイダンスを引き続いて閲覧できるように、リーダデータとともに内部メモリデバイス62に記録される。ブロック670における否定的決定に続いて、またはブロック672に続いて、トレーニング入力マネージャ186は、少なくとも1つの通知または注意報を含む、パフォーマンス更新を可聴フォーマットでアスリート14に提示する。すなわち、トレーニング入力マネージ186は、通知(例えば「ペースは8分30秒」)または注意報(例えば「ペースが目標より10秒遅れている」)に対応するオーディオストレージ66または内部メモリデバイス62内のオーディオトラックを探し出し、引き続くアスリート14への可聴提示のためにオーディオ提示モジュール192にそのオーディオトラックを送る。もちろん、そのような更新はさらに視覚提示モジュール190によってアスリート14に視覚的に提示することができる。その後、プロセスは既に説明したブロック660に戻る。
【0119】
ブロック680〜682を次に参照すれば、アップロードマネージャ174の動作が示されている。上述したように、アップロードマネージャ174及びルート/パフォーマンスレコーダ176はブロック680において、1つ以上の規準、例えば、WANトランシーバ104が無線WANへの接続を獲得できるか否か、内部メモリデバイス62内の利用できるメモリ容量、競争相手、コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客または友人のような、遠隔ユーザがアスリート14のトレーニングを実時間で追っているか否か、及び/またはその他の規準に基づいて、スポーツ活動関係データをアップロードするか否かを決定する。上記及び/またはその他の規準に基づいて、アップロードマネージャ174がスポーツ活動関係データをアップロードしないと決めれば、プロセスはブロック680に戻る。しかし、アップロードマネージャ174がフォーマットされて圧縮されたスポーツ活動関係データをアップロードすると決めれば、アップロードマネージャ174は、ラジオ周波数信号36を用いてクライアントコンピュータシステム44及び/またはサーバコンピュータシステム42にWANトランシーバ104及びアンテナ106を介して、いずれかの注意報を含む、スポーツ活動関係データを出力する。その後、プロセスはブロック680に戻る。
【0120】
図7Aを次に参照すれば、GPS受信器100が低速(例えば、時速30マイル(時速48km)未満、さらに詳しくは時速15マイル(時速24km)未満)で移動しているときの、「生」すなわち未処理のGPS中間地点による、移動距離の過大報告を示すデカルト座標グラフが示されている。GPS受信器100が携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12を装着したアスリート14によって運ばれている間、GPS受信器100はGPS衛星20からGPS信号22を受信し、それぞれのGPS信号22にはタイプスタンプがついている。これらのGPS信号22から、GPSリーダ160は、任意単位のデカルト座標グラフ上にプロットされる、タイプスタンプ付中間地点A〜Oを計算する。タイムスタンプ付中間地点の変動する間隔及び不規則なルート経路700から示されるように、タイムスタンプ付中間地点には少なくとも2つのタイプの誤差、すなわち、タイミング誤差及び位置誤差が入る。
【0121】
図からわかるように、位置の読み値は、GPS読み値間の実経過時間を反映できるかまたはできないタイムスタンプに基づく。このタイミング誤差は、GPS処理に専念するに十分なサイクルをもたない低性能プロセッサが駆動するGPS受信器100によって誘起され得る。あるいはまたはさらに、タイミング誤差は、GPS読み値を検証するための無線WANを通じる往復交信を必要とする、ネットワーク支援GPS(A-GPS)により、またはGPS受信器100及び/またはGPSリーダ160によって実施されるローカルフィルタリングによって、挿入され得る。
【0122】
追加の位置誤差は、(軍用と対比して)商用GPS信号の、一般に3〜5mの、固有位置誤差によっても生じ得る。したがって、GPS信号のサンプリングレートによって位置誤差距離をたどるに必要な時間間隔中に1つより多くのサンプルがとられると、比較的直線の経路が続く場合であってもジグザグのルートが報告されるであろう。すなわち、「平坦化」GPS読み値702によって示されるように、タイプスタンプ付中間地点A〜Oの隣接対間の距離の累積はデルタ距離706によって示される真の通過距離704より大きい。この距離誤差も正しい通過距離報告に依存するいずれの平均速度または瞬間速度にも大きな悪影響を与えるであろう。
【0123】
図7Bを次に参照すれば、本発明にしたがうGPSフィルタリングの例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。図示される方法はハードウエアで(例えばGPSリーダ100により)及び/またはソフトウエアで(例えばGPSリーダ160により)実施することができる。
【0124】
プロセスはブロック710に始まり、少なくともタイムスタンプ及び緯度/経度対を含み、必要に応じて、位置確度/不確定性を含む新しいGPS読み値を受信して、パイプラインで待ち行列に入れるステップを示す、ブロック712〜714に進む。ある時間間隔後、ブロック714に示されるように引き続くGPS読み値が受信される。本発明は何らかの実施形態に限定されないが、以降は、受信順がA,B及びCで識別される、3つのGPS読み値の最大値をパイプラインが保持するであろう。次に、ブロック720において、待ち行列に入れられた最新の2つのGPS読み値(すなわちB及びC)の間のルートセグメント長が、一実施形態において、読み値にともなう(おそらくは変動する)位置確度に基づく(例えば等しい)第1の閾値より小さいか否かの決定がなされる。小さければ、プロセスはパイプラインから最新のGPS読み値(C)を破棄するステップを示すブロック722に進む。その後プロセスは既に説明したブロック714に戻る。
【0125】
ブロック720に戻れば、最新の2つのGPS読み値(すなわちB及びC)の間の通過距離が閾値より小さくなければ、プロセスは2つに分岐し、ブロック714及び724のそれぞれに進む。ブロック724はGPS読み値の間のルートセグメント長及び時間間隔に基づいて、ルートセグメントAB,BC及びACにわたるGPS受信器100の速度を計算するステップを示す。次に、パイプラインにあるGPS読み値が誤っていて破棄されるべきであるか否か判定するステップを示す、ブロック726にプロセスは移る。
【0126】
一実施形態において、中間のGPS読み値(B)は、
(速度AB)/(速度AC)>閾値2,または
(速度BC)/(速度AC)>閾値2,
であれば、誤りと判定される。ここで「速度XY」は地点Xと地点Yの間のルートセグメントにわたる速度であり、「閾値2」は第2の閾値である。一実施形態において、第2の閾値は2から5の範囲にあり、約3が用いられることが好ましい。
【0127】
パイプラインにあるGPS読み値が誤りであるとのブロック726における判定に応答して、ブロック722に示されるように、誤りのGPS読み値はパイプラインから破棄される。他方で、パイプラインにあるGPS読み値が誤りではないとの判定がブロック726でなされれば、プロセスはブロック730に移る。ブロック730はパイプラインにあるGPS読み値への平滑化アルゴリズムの適用を示す。一実施形態においては、最小二乗法カーブフィッティングのような、カーブフィッティング手法が用いられる。用いられ得る、計算負荷がより少ない代替手法は、
(latB',lonB')=(latA+latB+latC)/3,(lonA+lonB+lonC)/3)
のような、等加重平均化アルゴリズムである。ここで、latX, lonXはGPS読み値Xに対する緯度/経度対であり、(latB',lonB')はGPS読み値Bに対する置換緯度/経度対である。
【0128】
GPS読み値A,B及びCのそれぞれについて不確定性または誤差「u」が得られれば(例えば、不確定性はGPS受信器100によって提供されるか、または利用できるGPS衛星20の数に応じることができる発見的方法に基づいて導かれる)、代わりに、おそらくはそれぞれのGPS読み値に対して与えられる重みが異なる、
U=(1/uA)+(1/uB)+(1/uC),
w1=(1/uA)/U,
w2=(1/uB)/U,
w3=(1/uC)/U,
(latB',lonB')=(w1・latA+w2・latB+w3・latC, w1・lonA+w2・lonB+w3・lonC)
のような加重平均化アルゴリズムを、GPS読み値Bを「平滑化」するために適用することができる。
【0129】
また別の代替は、与えられたパーセントエンファシスを不確定性「u」に適用する偏 加重平滑化アルゴリズム、
P=不確定性のパーセントエンファシス
U=(1/uA)]・P+(1/uB)+(1/uC),
w1=[(1/uA)/U]・P+(1−P)/3,
w2=[(1/uB)/U]・P+(1−P)/3,
w3=[(1/uC)/U]・P+(1−P)/3,
(latB',lonB')=(w1・latA+w2・latB+w3・latC, w1・lonA+w2・lonB+w3・lonC)
である。
【0130】
実験的に、P=0.5の値がGPS読み値の平滑化に有効であることがわかっている。
【0131】
ブロック730に続き、ブロック732において最前のGPS読み値(C)がパイプラインから出力され、ルートデータとして記録される。次いでブロック734において現在のルートについてさらに多くの「生」GPS読み値が受信されるであろうか否か(例えば、入力ボタン80の操作に応答して「Stop」入力が受信されているか否か)の判定がなされる。受信されるのであれば、プロセスは既に説明したブロック714に戻る。しかし現在のルートについてこれ以上「生」GPS読み値は受信されないであろう場合は、プロセスは、パイプライン内の残りのいずれのGPS読み値も出力し、ルートデータと記録するステップを示す、ブロック736に移る。その後、プロセスはブロック740で終了する。
【0132】
パイプラインからの平滑化GPSデータ出力は、ルート/パフォーマンスレコーダ176によって内部メモリデバイス62内に記録されることが好ましい。あるいは、図7Bに示されるプロセスは、後処理によるかまたは実時間でGPSデータを補正するため、遠隔データ処理システム(例えばサーバコンピュータシステム42またはクライアントコンピュータシステム44)上のソフトウエアで実施することができる。GPSデータが遠隔コンピュータシステム(例えばサーバコンピュータシステム42)のより実時間で補正される場合、補正GPSデータは提示または解析のためにソースの携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12またはその他のGPS対応デバイスに送信して戻すことができる。
【0133】
図7C〜7Fを参照すれば、上述したタイプの誤差に加えて、一実施形態において、タイプスタンプ付中間地点は別のタイプの誤差を受け得る。詳しくは、いくつかの外部環境の特性がGPS衛星20から発信されるGPS信号22を偏向させるか、そうではなくともGPS信号22に干渉することができ、よって携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12による偽GPS読み値を生じさせ得る。
【0134】
例えば、アスリート14が高層ビルディングまたはその他の近接する複数の垂直構造物の近くにいる場合、モニタされるスポーツ活動中にとられるGPS読み値はそのような垂直構造物からのGPS信号の偏向により誘起される誤差を含み得る。したがって、GPS読み値及びGPS読み値に依存し得るパフォーマンスパラメータの確度が低下し得る。モニタされるスポーツ活動中にとられるGPS読み値に干渉し得る環境特性には、例えば、ビルディング、樹木、丘、山、峡谷または狭い谷の崖壁、近くの湖沼または河川のような水塊、橋梁、高架道路橋及びトンネルを含めることができる。
【0135】
図7Cはニューヨーク市内の高層ビルディングがどのようにGPS信号を偏向させ、その結果、モニタされているスポーツ活動が行われている場所(この場合は、ニューヨーク市の街路及び歩道)に対応する二次元マップ上にGPS中間地点が重畳される(または別の仕方で与えられる)時に非現実的ルートをもたらし得るかを示す。同様に、図7Eは、米国テキサス州オースティン(Austin)における、自転車道路近在の高架道路橋、密集する木の葉及び水も、GPS信号の偏向及び非現実的中間地点データにどのように寄与し得るかを示す。
【0136】
しかし、本発明の一実施形態は、マップ経路データ及び/または携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12によって収集された履歴ルートデータに基づいてGPS読み値の確からしい位置の洗練された評価を行うため及び記録されたルートを含む1つ以上の生GPS中間地点への対応する調節を行うための処理を有益に適用することができる。図7D及び図7Fは、図7C及び7Eのそれぞれに示されるルートの調節がより確からしいルートをどのようにもたらし得るかを示す。一実施形態において、例えば、高低に関するデータまたはその他の地形データを含めることができる、地形学的データも洗練された評価を行う際に用いることができる。
【0137】
したがって、本発明の一実施形態において、場所認識型携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12を装着しているアスリートがたどるルートを表示するための方法は、1つ以上のステップを含む。初めに、アスリート14がスポーツ活動を行っている間に取り込まれる複数のGPS中間地点を表すデータが受信される。次いで、複数のGPS中間地点を表すデータで示される位置に基づいてマップエリアが識別される。次に、複数のGPS中間地点を表すデータに基づいて、アスリートがたどるルートが決定される。最後に、マップエリアの上にアスリートがたどるルートが表示される。
【0138】
上述したステップは、例えば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス内に配された(CPU60のような)プロセッサを用いるか、サーバ42を用いるか、遠隔コンピュータ44を用いるか、または2つ以上のこれらのデバイスの内に配された1つ以上のプロセッサを用いて、実行することができる。さらに、GPSデータ及び対応するデータは後処理によるかまたは実時間で補正することができる。
【0139】
上でかなり詳細に説明したように、本発明の一実施形態にしたがうシステムは、少なくとも緯度/経度情報をともない、好ましくは高低情報をともなう、経路情報を格納するローカルまたは遠隔のマップデータベースにアクセスできることが好ましい。一実施形態において、マップデータベース224は1つ以上の経路データレイヤーを有することができる。経路データレイヤーは、経路交点に対応するノード間にわたる、格納された経路セグメントによって経路を定めることができる。
【0140】
一実施形態において、アスリート14がたどるルートはマップエリアに関連付けられる1つ以上の経路の場所に基づいて決定される。マップエリアに関連付けられる経路は、舗装道路、舗装自転車路または歩道のような、舗装された経路を含むことができる。経路は、例えば、砂利または無舗装の道路または経路、ハイキングまたは自転車用の小道、あるいはスポーツ活動に用いられ得るいずれか他の経路のような、無舗装地面も含むことができる。
【0141】
一実施形態において、ルート決定は、複数のGPS中間地点を表すデータによって示される位置をマップエリアに関連付けられる1つ以上の経路に沿う地点の位置と比較することによってなされる。
【0142】
例えば、GPS中間地点に関連付けられる緯度/経度対と既知の経路に沿う地点の緯度/経度対の間の距離が前もって定められた最小距離(例えば±10m)より小さければ、既知の経路に沿う地点の位置を選んで、GPS中間地点の位置を破棄することができる。別の実施形態において、位置の置換が必要であるか否かを判定するため、ルートセグメントを設定する2つ以上の地点を既知の経路の2つ以上の地点と比較することができる。
【0143】
本発明の一実施形態において、完全に1つ以上の既知の経路からなるルートをアスリート14がたどっていると思われる場合、ルート全体を、いかなる時点においても、ルートに沿って利用できる最近接経路の地点に「ロック」することができる。
【0144】
しかし、記録されるGPS中間地点の位置の全てを既知の経路に沿う地点の位置で置き換える必要はない。一実施形態において、ルートに沿う該当地点の位置はGPS中間地点の位置及び既知の経路に沿う地点の位置のいずれをも因子として用いることによって決定することができる。一実施形態において、これらの2つの位置を平均することができ、経路に沿う該当地点の位置をこれらの2つの地点の間にあると決定することができる。いくつかの状況においては記録されるGPS中間地点の位置に近づけ、別の状況においては既知の経路に沿う地点に近づけて、最終経路を選ぶように重みを付けることができる、様々な規準に基づいて様々な加重を適用することができる。
【0145】
一実施形態において、アスリート14がたどるルートは、場所認識型携帯スポーツ活動モニタリングデバイスを装着した人が以前にたどった1つ以上の既知のルートの場所に基づいて決定される。これらの以前にたどられたルートは、上述したように、マップエリアデータに関連付けられた1つ以上の既知の経路にしたがってもしたがわなくとも差し支えない。いくつかの実施形態において、1つ以上の既知のルートの内の少なくとも1つは、以前にアスリート14がたどったルートとすることができる。別の実施形態において、1つ以上の既知のルートの内の少なくとも1つは、以前にアスリート14がたどったルートことのないルートとすることができる。
【0146】
ローカルまたは遠隔のデータベースは、少なくとも緯度/経度情報をともない、好ましくは高低情報をともなう、以前にたどられた既知のルートを格納することができる。そのようなデータベースは、例えば、上述したような、サーバ42のルートデータベース52とすることができる。
【0147】
一実施形態において、ルート決定は、複数のGPS中間地点を表すデータによって示される位置を以前にたどられた1つ以上の既知のルートに沿う地点の位置と比較することによってなされる。
【0148】
例えば、GPS中間地点に関係付けられる緯度/経度対と以前にたどられた既知のルートに沿う地点の緯度/経度対の間の距離が前もって定められた距離(例えば±10m)より小さければ、以前にたどられた既知のルートに沿う地点を選んで、GPS中間地点の位置を破棄することができる。別の実施形態において、位置の置換が必要であるか否かを判定するため、ルートセグメントを設定する2つ以上の地点を既知のルートの2つ以上の地点と比較することができる。
【0149】
本発明の一実施形態において、完全に1つ以上の既知のルートからなるルートをアスリート14がたどっていると思われる場合、ルート全体を、いかなる時点においても、ルートに沿って利用できる最近接の既知のルートの位置に「ロック」することができる。
【0150】
しかし、記録されるGPS中間地点の位置の全てを既知の以前にたどられたルートに沿う地点の位置で置き換える必要はない。一実施形態において、ルートに沿う該当地点の位置はGPS中間地点の位置及び既知の以前にたどられたルートに沿う地点の位置のいずれをも因子として用いることによって決定することができる。一実施形態において、これらの2つの位置を平均することができ、ルートに沿う該当地点の位置をこれらの2つの地点の間にあると決定することができる。やはり、いくつかの状況においては記録されるGPS中間地点の位置に近づけ、別の状況においては既知の以前にたどられたルートに沿う地点に近づけて最終経路の場所を定めるように重みを付けることができる様々な規準に基づいて様々な加重を適用することができる。
【0151】
一実施形態において、アスリート14がたどるルートを決定する場合、どの精密計算であっても、該当する計算において、アスリート14が以前にたどったことのないルートよりも大きな重みをアスリート14自身が以前にたどった以前のいずれのルートにも与えることができる。
【0152】
別の実施形態において、アスリート14がたどるルートを決定する際にマップエリアにともなう既知の経路及び以前にたどられた既知のルートのいずれをも用いることができる。
【0153】
一実施形態において、とられるルートの「最終」版を決定するためにどのソースを用いるかを決定するため、ユーザはデバイスまたはシステムの設定を調節することができる。例えば、(1)記録されたGPS中間地点だけ、(2)利用できる最近接経路/以前にたどられたルートにルートを「ロック」、あるいは(3)(1)及び(2)の組合せに基づく洗練された評価を行うための処理の使用、に基づいて決定されたルートが得られるようなユーザ選択が可能であり得る。
【0154】
別の実施形態において、ルート調節は必要な場合に以下のイベントシーケンスにしたがってなされる。初めに、生GPD中間地点がマップエリアにともなう既知の経路に対応するか否かについての決定がなされる。そのような対応があれば、既知の経路からの偏りがあるGPS中間地点のそれぞれにプロセスが調節を行う。生GPD中間地点がマップデータベースからのマップエリアにともなう既知の経路に対応していなければ、既知の以前のルートのマップがシステムに既につくられているか否かを判定するために、以前にたどられた既知のルートのデータベースへのルックアップが行われる。そのような対応があれば、既知の以前にたどられたルートからの偏りがあるGPS中間地点のそれぞれにプロセスが調節を行う。
【0155】
本発明のいくつかの実施形態において、以下でさらに詳細に説明される、ルート一致モジュール248と同様のソフトウエアモジュールを、アスリートがたどるルートを決定するために用いることができる。
【0156】
別の実施形態において、生GPS中間地点がサーバ42上のアスリート14のトレーニング日誌データベース54に提供され、後にアスリート14または他の正規ユーザが上述したルート誤差補正方法の内の1つ以上を用いることを(すなわち、スポーツ活動後処理を)選ぶことができる。
【0157】
アスリートがたどるルートが決定された後、ルートは該当マップエリア上に重畳して表示することができる。様々な実施形態において、ルートは、アスリート14が着けている携帯スポーツ活動モニタリングデバイス上のマップに表示することができ、及び/または遠隔コンピュータ44上のマップに表示することができる。
【0158】
上述したような、いくつかの外部環境の特性によって生じる誤差の補正は、上述したタイミング誤差または位置誤差による誤差の前、後、またはそれと同時に、行うことができる。本発明のいくつかの実施形態において、前述の誤差補正方法の1つ以上を省略することができる。
【0159】
したがって、それらの方法は、ユーザが生成した既知の以前にたどられたルートのデータベースの内容が大きくなるにつれて時間の経過とともによくなり続けるであろう都会または田舎のいずれのスポーツ活動用ルートに対しても、かなりよい測定確度を与えることができる。
【0160】
先に示したように、GPSシステムに関して、いくつかの衛星ナビゲーションシステム誤差の補正を説明したが、本発明の実施形態は、GPSに加えて、またはGPSの代わりに、例えば、欧州連合のガリレオシステム、露国のGLONASSシステム、中国のコンパスシステムまたは他のいずれかの既知の、または将来開発される、衛星ナビゲーションシステムのような、その他の汎地球的または局地的な衛星ナビゲーションシステムも包含することができる。
【0161】
図8を次に参照すれば、本発明にしたがう、比較スプリット情報をアスリートに実質的に実時間で自動的に提示する例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。本プロセスは、例えば、図2Bのトレーニング入力マネージャ186の拡張として、実施することができる。
【0162】
プロセスは、例えば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の入力ボタンの内の1つを用いて「Start」コマンドを入力することにより、モニタされるスポーツ活動を開始するアスリート14に応答して、ブロック800に始まる。プロセスは次いで、アスリート14が以前にたどったルートをアスリート14がたどっているか否かの判定を示す、ブロック802に進む。好ましい実施形態において、ブロック802に示される判定は、アスリート14の入力(例えば、アスリート14は携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の内部メモリデバイス12からルートまたは計画されたトレーニングを選択する)に応答して行うことができ、あるいはルート一致により動的に行うことができる。
【0163】
たどられているルートが以前にたどられたルートであることが(例えば、アスリート14の入力から)わかるブロック802における判定に応答して、プロセスは、トレーニング日誌データベース54内のアスリート14の個人トレーニング日誌内に格納されている現在のルートについてのスプリット情報の、トレーニング入力マネージャ186によるサーバコンピュータシステム42へのリクエスト及びサーバコンピュータシステム42からのダウンロードの受信を示す、ブロック830に進む。それぞれが等しい長さの(例えば、1/4マイル(400m)、0.5km、等の)ルートセグメントについてのスプリットを提供することが好ましい、スプリット情報は、アスリートに、最新、平均及び/または個人記録のスプリットタイムを示すことができる。スプリット情報に基づいて、トレーニング入力マネージャ186はパフォーマンス更新を生成し、図6Dのブロック674に関して上述したように、可聴フォーマットでアスリート14に提示する(ブロック832)。すなわち、トレーニング入力マネージャ186はオーディオストレージ66または内部メモリデバイス62内から注意報(例えば、「入り1マイルは個人記録より6秒遅い」)に対応するオーディオトラックを探し出して、引き続くアスリート14への可聴提示のためにオーディオ提示モジュール192に送る。もちろん、そのような注意報はさらに視覚提示モジュール190によってアスリート14に提示することができる。
【0164】
プロセスは次に、例えば、アスリート14が入力ボタン80の内の1つを用いて「Stop」を示したか否かを判定することにより、及び/またはルートの既知のゴール地点に到達したか否かを判定することにより、ルートが完了したか否かを判定するトレーニング入力マネージャ186を示す、ブロック834に移る。ブロック834において、アスリート14がルートを完走したとトレーニング入力マネージャ186が判定すれば、トレーニング入力マネージャ186は、必要に応じて、それぞれのルートセグメントについてのスプリット情報をサーバコンピュータシステム42上のトレーニング日誌データベース54内のアスリートの個人トレーニング日誌にアップロードする(無線WANを通じるデータ通信を軽減するため、サーバコンピュータシステム42のデータレコーダモジュール226がスプリット情報を計算できるであろう)。その後、プロセスはブロック840で終了する。
【0165】
ブロック802を再び参照すれば、アスリート14が未知のルートをたどっていると判定するトレーニング入力マネージャ186に応答して、プロセスはブロック804に進む。ブロック804は、サーバコンピュータシステム42上で実行されているルート一致モジュール248に、初めのまたは次のスプリット距離(例えば、0マイル、1/4マイル、等)におけるGPS読み値をアップロードしている、トレーニング入力マネージャ186を示す。GPS読み値の受信に応答して、ルート一致マネージャ248はGPS読み値で指定される位置を、サーバコンピュータシステム42上のトレーニング日誌データベース54内のアスリートの個人トレーニング日誌内に記録されている以前にたどられたルートと比較する(ブロック806)。与えられた範囲(例えば、±10m)内で、以前にたどられたルートとの位置の一致が見られなければ、プロセスは、可能な一致がまだあり得るか否か(例えば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12から受け取られるGPS読み値の2000m以内に以前にたどられたルートが見つかるか否か)を判定するルート一致モジュール248を示す、ブロック810に移る。ブロック810において、一致がまだ可能であり得るとルート一致モジュール248が判定すれば、一致は見られなかったが、一致がまだ可能であることをルート一致モジュール248が必要に応じてトレーニング入力マネージャ186に知らせて、プロセスはブロック804に戻る。他方で、ルート一致モジュール248が一致はあり得ない(例えば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12から受け取られるGPS読み値の2000m以内に以前にたどられたルートが見つからない)と判定すれば、一致が見られないかまたは一致がもはや可能ではないことをルート一致モジュール248が必要に応じてトレーニング入力マネージャ186に知らせて、プロセスはブロック840で終了する。
【0166】
ブロック808に戻れば、以前にたどられたルートと一致するルートがアスリートの個人トレーニング日誌にあると判定するルート一致モジュール248に応答して、ルート一致モジュール248は、ブロック820に示されるように、そのルートについてのスプリット情報をトレーニング入力マネージャ186にダウンロードする。トレーニング入力マネージャ186は次いでダウンロードされたスプリット情報を用いてパフォーマンス更新を生成し、図6Dのブロック832に関して上述したように、実質的に実時間でアスリート14に可聴フォーマット及び/または視覚フォーマットで提示する(ブロック822)。その後、トレーニング入力マネージャ186は、ブロック824で示されるように、サーバコンピュータシステム42からダウンロードされたルートと一致するルート上にアスリート14がまだいるか否かを判定するため、ルート/パフォーマンスレコーダ176によって記録されるGPSデータを監視する。アスリート14がサーバコンピュータシステム42型ダウンロードされたルートに一致するルート上にとどまっているとトレーニング入力マネージャ186が判定すれば、トレーニング入力マネージャ186は、ブロック822に示されるように、比較スプリット情報を提示し続ける。
【0167】
しかし、アスリート14が一致ルートから外れたと判定すれば、トレーニング入力マネージャ186はさらに、ブロック826において、例えば、アスリート14が入力ボタン80の内の1つを用いて「Stop」を示したか否かを判定することにより、及び/または一致ルートの既知のゴール地点に到達したか否かを判定することにより、アスリート14がルートを終えたか否かを判定する。トレーニング入力マネージャ186がブロック826においてアスリート14は一致ルートを終えていないと判定すれば、トレーニング入力マネージャ186は、プロセスがブロック804に戻ることによって示されるように、新しいルートへの一致を試みる。しかし、トレーニング入力マネージャ186がブロック826においてアスリート14はルートを終えたと判定すれば、プロセスは既に説明したブロック836及び840に移る。
【0168】
図9を次に参照すれば、本発明にしたがう例示的なプレイリスト管理アーキテクチャのブロック図が示されている。簡明のため、図9は本発明の理解を得るに役立つ、サーバコンピュータシステム42及び携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の該当部分だけを示す。図示されるように、プレーリストアーキテクチャには、サーバプレイリスト管理コンポーネント900,歌及び/またはその他のオーディオトラックを収めるトラックライブラリ902及びサーバコンピュータシステム42に常駐するかまたはサーバコンピュータシステム42でアクセスできるトラック優先データベース904が含まれる。プレイリストアーキテクチャには、必要に応じて、トラックライブラリ902の内容を補充するためにアクセスすることができる、追加の歌及び/またはその他のオーディオトラックを収める補助トラックライブラリ902を含む。補助トラックライブラリ906はクライアントコンピュータ44上に常駐することができ、またはトラック配布を許諾された営利音楽配布サービスに置くことができる。著作権法を守るため、トラックライブラリ902のそれぞれのトラックへのアクセスはサーバプレイリスト管理コンポーネント900によって(例えば、サーバプレイリスト管理コンポーネント900及びHTTPサーバ214により提供されるウェブページに備えられるハイパーリンクの選択を介して補助トラックライブラリ906から直接にユーザがトラックをアップロードしていることで立証されるように)そのトラックへの許諾を得ているユーザだけに限定され得る。
【0169】
サーバプレイリスト管理コンポーネント900は、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12上に常駐するクライアントプレイリストコンポーネントに、通信ネットワーク910(例えば、インターネット40及び無線WAN)による通信のために接続される。クライアントプレイリスト管理コンポーネント920は、例えば、ネットワーク910に接続された外部ソース(例えば、サーバコンピュータシステム42またはその他のウェブサイト)によるかまたはリーダ160〜166によって提供され得る、実質的に実時間の入力922のセットを受け取る。入力922には、例えば、天候状況、運動パフォーマンス(例えば、ペース、心拍数、距離、等)、地面のタイプ(例えば、舗装または未舗装)、近隣の景観、勾配(例えば、上り、平坦または下り)、及び(以下でさらに詳しく扱われる)ポイントオブインタレストを含めることができる。クライアントプレイリスト920はさらにオーディオストレージ66に接続される。
【0170】
以下でさらに詳細に説明されるように、プレイリストアーキテクチャにより、アスリート14のスポーツ活動(例えばトレーニング)を高めるであろう、カスタムプレイリスト及び/または動的プレイリストの作成が可能になる。例えば、アスリートの意欲を高めるため、アスリートをリラックスさせるためまたはアスリートに報いるため、あるいは選ばれたルートセグメントに対する所望のペースを確立するため、スポーツ活動中にトラックを再生することができる。意欲喚起目的のためにトラックを用いることができるから、上述したように、トラックがけは遠隔ユーザからの意欲喚起関係データの無線受信に結び付けることができる。
【0171】
図10Aを次に参照すれば、本発明にしたがう、対応するスポーツ活動のペースを決定するためにオーディオトラックを前処理する例示的方法が示されている。図示されるように、プロセスは、例えば、トラックライブラリ902へのトラックのアップロードを要請するユーザによる、処理されるべきオーディオトラックの指定に応答してブロック1000に始まる。プロセスは次いで、そのトラックについてのテンポを、例えば毎分のビート数で、決定するためにトラックにオーディオフィルタ901を適用しているサーバプレイリスト管理コンポーネント900を示す、ブロック1002に移る。サーバプレイリスト管理コンポーネント900は次いで、ブロック1004において、トラックテンポ及びテンポの一致する反復される動き(例えば、歩幅、ペダルの回転、等)毎にとられる距離の推定値に基づいて、少なくとも1つのスポーツ活動(例えば、ランニング、ハイキング、サイクリング、等)についての対応するペースを決定する。サーバプレイリスト管理コンポーネント900は次に、オーディオトラック(または少なくともオーディオトラックの識別子)を1つ以上の関連付けられたペースとともにトラックライブラリ902に格納する。その後、プロセスはブロック1008で終了する。
【0172】
図10Bを次に参照すれば、本発明にしたがう、ユーザプレイリストを構築する例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。プロセスは、例えば、サーバコンピュータシステム42にログインして、サーバプレイリスト管理コンポーネント900内のプレイリストウイザード903をコールしているトレーニング日誌インターフェース232により提示されるGUIを介して自分のトレーニング日誌にあるルートを見ているユーザに応答して、ブロック1010に始まる。プロセスは次いで、選択されたルート図(例えば高低図)を含むGUIを提示するためにトレーニング日誌インターフェース232をコールしているサーバプレイリスト管理コンポーネント900のプレイリストウイザード903を示す、ブロック1012に進む。ルートの視覚提示は、例えば、ルート勾配の実質的な変化、前もって定められた距離、ルートの近隣のランドマークまたはその他のポイントオブインタレスト、ユーザ入力、等に基づいて、複数のルートセグメントに区分されることが好ましい。ユーザは、例えば、グラフィカルポインタを用いてセグメント境界を表す線を操作することによって、セグメント間の区分のルート上の位置を変更することができる。
【0173】
次にブロック1014において、プレイリストウイザード903はルートを構成するルートセグメントのそれぞれについてのペースを取得する。例えば、プレイリストウイザード903は、そのルートに対する基礎ペースとしてユーザが入力したペースマラはアスリート14の(特定のルートまたは全ルートについての)履歴平均ペースを用い、基礎ペースから、それぞれのルートセグメントの平均勾配に基づいてそれぞれのルートについてのペースを計算することができる。あるいは、プレイリストウイザード903はトレーニングプランのトレーニングによってルートに関連付けられた1つ以上のペースを用いることができる。それぞれのルートセグメントについてのペースは、それぞれの属性(例えば色またはパターン)及び/または(例えば、グラフィカルポインタがルートセグメント上に置かれている場合に提示される漂遊ポップアップラベルに提示される)数字ラベルでルートの高低図上にグラフィカルに示され得ることが望ましい。
【0174】
ブロック1016〜1018に示されるように、プレイリストウイザード903は、例えば、ピックリスト内に提示される1つ以上のトラックをルートのグラフィカル表示上の特定の場所にドラッグすることによって、トラックライブラリ902及び/または補助トラックライブラリ906から1つ以上のトラックを関連付けることによる、ルートに対するプレイリストのユーザによる構築を可能にする。さらに、プレイリストウイザード903は、ブロック1004で決定されるようなトラックライブラリ902からのそれぞれのトラックのペースをブロック1014で取得されるようなルートセグメントのペースと(ある範囲内で)一致させることにより、現在トラックが関連付けられていないルートセグメントの各領域に1つ以上のトラックを(例えば、グラフィカルポインタでの「Autofill」ボタンのユーザ選択に応答して)自動的に関連付けることができる。この自動プレイリスト構築には、図10Dを参照して以下で説明されるように入力することができる、ユーザの好みをさらに取り入れることができる。
【0175】
プロセスはブロック1018から、それぞれのトラックの始まりがルート上の特定の場所に関連付けられるようにトレーニング日誌データベース54にあるアスリート14の個人日誌内にプレイリストを格納するステップを示す、ブロック1020に進む。ブロック1030に示されるように、プレイリストは必要に応じてコミュニティに、例えば図5Bの「Publish」ボタン496のユーザ選択に応答して、ルートともに公開される。
【0176】
ブロック1032及び1034に示されるように、引き続いて、例えば、ダウンロードの要請に応答して、あるいはルートを自動的に携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に自動的に押しやるダウンロードマネージャ246に応答して、ルートが携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にダウンロードされるときに、プレイリストがルートに関連付けられてダウンロードされる。このようにすれば、図10Cを参照して以下で説明されるように、ルートに沿う適切な地点でプレイリスト内のトラックを再生することができる。
【0177】
図10Cを次に参照すれば、本発明にしたがう、ルートがたどられている間にオーディオトラックを提示する場所ベースの方法の高水準論理フローチャートが示されている。図示されるプロセスは、例えば、携帯型スポーツ活動デバイスクライアント154にのオーディオ提示モジュール192によって、実施することができる。
【0178】
図示されるように、プロセスはブロック1040に始まり、次いで、GPSリーダ160またはルート/パフォーマンスレコーダ176から新しいGPS読み値を受け取っているオーディオ提示モジュール192を示す、ブロック1042に進む。次いで、ブロック1044及び1046において、オーディオ提示モジュール192は、内部メモリデバイス62内のルート情報を参照して現在のGPS読み値がルート上の地点の前もって定められた範囲内にあるか否かを判定し、そうであれば、プレイリスト内のトラックがルート上のその地点に関連付けられているか否かを判定する。ブロック1044及び1046に示される判定のいずれかが否定であれば、プロセスは既に説明したブロック1042に戻る。他方で、ブロック1044及び1046における判定のいずれもが肯定であれば、オーディオ提示モジュール192はさらにブロック1048においてルート上の一致地点と関連付けられたトラックを既に再生しているか否かを判定する。そうであれば、プロセスは既に説明したブロック1042に戻る。他方で、トラックがまだ再生されていなければ、オーディオ提示モジュール192は、ブロック1050に示されるように、トラックを再生する。
【0179】
ブロック1052に示されるように、例えば、入力ボタン80を介して携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12によって受け取られるアスリート14に入力により、ルートが終われば、図示されるように、プロセスはブロック1054で終了する。ルートがまだ残っていれば、プロセスは既に説明したブロック1042に戻る。
【0180】
図10Dを次に参照すれば、本発明にしたがう、ユーザがオーディオの好みを、それを介して入力することができる例示的グラフィカルユーザインターフェース(GUI)1060のブロック図が示されている。GUI1060は、例えば、サーバコンピュータシステム42とのアカウントを確立するユーザに応答して、あるいはサーバコンピュータシステムにログインし、好みのプレイリストの入力希望の意志表示を入力するユーザに応答して、ユーザプレイリスト管理コンポーネント900のユーザ嗜好パッケージ905によってクライアントコンピュータ40上のブラウザインターフェース内に提示され得る。
【0181】
図示されるように、GUI1060はトラックのリストが提示されるトラックライブラリウインドウを含む。トラックリストの記載事項には、トラック名、トラック長、ジャンル及び(図10Aに示されるように決定された)対応するペースのような情報を含めることができる。もちろん、トラックリストの記載事項には、アーティスト名及び/またはアルバム名、トラック価格、等のような、追加情報を含めることができる。トラックリストのトラックに関係付けられるユーザ入力に、例えば、グラフィカルポインタ1066による記載事項上を右クリックしてドロップダウンリストからの「好みのプレイリスト」の選択を行うユーザに、応答して、ユーザ嗜好パッケージ905はGUI41060内にプレイリスト選好ウインドウ1064を提示させる。
【0182】
プレイリスト選好ウインドウ1064は、ユーザがアスリート14に特定のトラックをいつ聞かせたいであろうかに関する情報を集める多くのGUIコンポーネントを提示する。図示される実施形態において、プレイリスト選好ウインドウ1064は、選択されたトラックにユーザが関係付けたい、勾配(例えば、上り、平坦または下り)、どの活動段階(例えば、減速、維持または加速)、天候(例えば、暑い、寒い、雨模様、または風がある)またはポイントオブインタレストを示すためにグラフィカルポインタ1060でユーザが選択できるラジオボタン1068を有する。一実施形態において、ユーザは、特定の遠隔ユーザからの意欲喚起関係データの受取りに配慮してその遠隔ユーザに選択されるトラックを関連付けるためにプレイリスト選好ウインドウ1064を所要することも可能であり得る。さらに、プレイリスト選好ウインドウ1064は、選ばれたトラックにユーザが関連付けたい、景観のよい場所、風景のタイプまたはその他のポイントオブインタレストの名前を入力するためにユーザが用いることができるテキストボックス1070及び付帯する「Browser」ボタン1072を含む。
【0183】
特定の好みのトラックに加えて、ユーザ嗜好パッケージ905はさらに、1つまたはさらに多くの図示されていないグラフィカルユーザインターフェースを介して、好みの音楽ジャンル、トラックの提示を可能にするかまたは不能にする好みのスポーツ活動段階、等のような、ユーザの全般的な好みのトラックを集めることが好ましい。1つ以上の特定の及び/または全般的な好みのトラックを用いれば、本発明のプレイリストアーキテクチャはプレイリストを、スポーツ活動に関連付けられて、動的に作成してユーザに提示することができる。
【0184】
図10Eを次に参照すれば、本発明にしたがう、動的プレイリスト管理の例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。図示されるプロセスは、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のクライアントプレイリスト管理コンポーネント920により、通信ネットワーク910を通じた携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12との通信を用いるサーバコンピュータシステム42上のサーバプレイリスト管理コンポーネント920により、あるいはこれらの2つの組合せで、遠隔態様で実施することができる。図示される動的プレイリスト管理の方法は、ユーザ入力に応答して、あるいは特定のプレイリストのユーザ指定またはユーザ構築プレイリストが関連付けられているルートのユーザ指定がない状態においてデフォルト動作モードとして自動的に、実施することができる。
【0185】
図示されるように、プロセスはブロック1074に始まり、次いで、通信ネットワーク910に接続された外部ソース(例えば、サーバコンピュータシステム42またはその他のウェブサーバ)から、及び/または携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12内のリーダ160〜166により、実質的に実時間の入力922のセットを受け取っているプレイリスト管理コンポーネント900または920を示す、ブロック1075に進む。後述したように、入力922のセットには、例えば、天候状況、アスリートのパフォーマンス(例えば、ペース、心拍数、距離、等)、地面のタイプ(例えば、舗装または未舗装)、近隣の景観、ルート勾配(例えば、登り、平坦または下り)、またはその他のポイントオブインタレストを含めることができる。入力922の受取りに応答して、プレイリスト管理コンポーネント900または920は、ブロック1076,1082,1083及び1084において、入力922が、特定のスポーツ活動段階(例えば、ウォームアップまたはクールダウン)、特定の勾配(例えば、上りまたは下り)、特定の景観入力あるいはその他のポイントオブインタレストへの近接度、または環境(例えば天候)状況を示しているか否かを判定する。示していなければ、プロセスは接続マークAを通って以下で説明されるブロック1085に進む。他方で、入力922が、特定のスポーツ活動段階、特定の勾配、あるいは特定の環境または景観入力またはその他のポイントオブインタレストを示していれば、プロセスはブロック1077〜1078に進む。
【0186】
ブロック1077〜1078は、検出された入力がアスリートの好みのプレイリスト(例えば、図10DのGUI1060を用いて入力された好みのプレイリスト)に基づいて関連付けられたトラックを有しているか否かを判定し、有していれば、特定の入力に対して全般的好みのトラック再生が可能になっているか不能になっているかを判定している、プレイリスト管理コンポーネント900または920を示す。関連トラックが識別され、それを再生することが可能になっていれば、プロセスは、関連トラックが既に再生されているか否かの判定を示す、ブロック1079に進む。再生されていれば、プロセスは既に説明したブロック1075に戻る。再生されていなければ、プロセスは、例えば、ユーザ選択可能であるかまたは前もって定められた無反復間隔(例えば5分間)内に、トラックが既に再生されたか否かに関する判定を示す、ブロック1080に進む。再生されていれば、プロセスは、別のトラックが起発入力に関連付けられているか否かの判定を表す、ブロック1077に戻る。ブロック1077で判定された関連トラックが最近再生されていないという判定がブロック1080でなされれば、プロセスはブロック1081に移る。
【0187】
ブロック1081は、関連トラックにアクセスしているかまたは、例えば、オーディオストレージ66、トラックライブラリ902または補助トラックライブラリ906からの関連トラックのアクセスを生じさせている、プレイリスト管理コンポーネント900または920を示す。次いで、ブロック1089に示されるように、オーディオ提示モジュール192による関連トラックの提示が要請される。その後、プロセスは既に説明したブロック1075に戻る。
【0188】
ブロック1085に戻れば、ブロック1075で受け取られたペース及び/または場所またはその他の入力を参照することで、スポーツ活動が終了しているか否かの判定がなされる。終了していれば、図10Eに示されるプロセスはブロック1087で終了する。しかし、ブロック1085においてスポーツ活動が終了していないという判定がなされれば、プロセスは、アスリートの現在のペースに対応するトラックをオーディオストレージ66またはトラックライブラリ902から選択しているプレイリスト管理コンポーネント900または920を示す、ブロック1088に進む。次いで、プレイリスト管理コンポーネント900または920は、ブロック1089に示されるように、選択されたトラックの提示を要請する。その後、プロセスは既に説明したブロック1075に戻る。
【0189】
当業者には、図10A〜10Eの方法は、アスリート14による使用を特に参照して説明されているが、本明細書に開示されるプレイリスト管理方法論がユーザの環境及び/または場所の基づくオーディオ定住サービスを提供するため、より一般的に適用され得ることが理解されるであろう。すなわち、例えば、本サービスは、旅行者、自動車、バス、列車で通勤している人、等によって有益に利用され得る。
【0190】
アスリートの場合、場所ベース出力は異なる様々なポイントオブインタレストに対して様々な仕方でアスリート14に提供することができる。ポイントオブインタレストには、例えば、歴史的に意義のある場所または構造物、レースのスタートライン、レースのゴールライン、レース登録ブース、またはバンドスタンド/ステージ、またはレースのコースに沿うその他のエンタテイメント施設のような競技アスリートに特に関心のある施設、あるいは、洗面所、飲料水源、食品及び/または飲み物の既設販売店、アスリート用衣料店、歩道橋への入り口、のようなアスリートまたは公衆が関心をもつ施設、あるいはアスリート14が関心をもち得るその他の場所または構造物を含めることができる。ポイントオブインタレストは定置構造物または無生物に限定される必要はない。例えば、一実施形態において、ポイントオブインタレストは、一人以上の友人、家族、あるいはレースのコースまたはルートに沿って陣取っているコーチの場所とすることができる。友人、家族またはコーチが場所ベースデバイスを携帯していれば、その人間に関連付けられたポイントオブインタレストの場所は、その人間が移動するにしたがって変更することができ、本発明のシステムによって追うことができる。
【0191】
本発明の一実施形態において、場所認識型携帯スポーツ活動モニタリングデバイスを装着しているアスリート14に場所ベース出力を提供する方法は、1つ以上のステップを含み得る。初めに、アスリートがスポーツ活動を行っている間に取り込まれる、GPS中間地点を表すデータが受信される。次いで、ポイントオブインタレストが識別される。最後に、ポイントオブインタレストの識別に基づいて、場所ベース出力がアスリート14に提供される。
【0192】
上述したステップは、例えば、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12内に配された(CPU60のような)プロセッサを用いて、サーバ42を用いて、遠隔コンピュータ44を用いて、またはこれらのデバイスの2つ以上に配された1つ以上のプロセッサを用いて、実行することができる。さらに、ポイントオブインタレスト出力は、実時間で、あるいはスポーツ活動の終了の前または後に、アスリート14に提供することができる。
【0193】
ポイントオブインタレストの識別には、GPS中間地点を表すデータによって示される位置のポイントオブインタレストに関連付けられる場所との比較、及びアスリート14の好みの場所ベース出力のポイントオブインタレストに関連付けられる特徴との比較を含めることができる。
【0194】
潜在ポイントオブインタレストは、本発明のシステムの実施形態によって、ローカルにまたは、マップデータベース224に含められているかまたはいないことがある、遠隔ポイントオブインタレストデータベースから、アクセスすることができる。ローカルにアクセスされる潜在ポイントオブインタレストは、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の(内部メモリ62のような)メモリにセーブすることができ、いくつかの実施形態においては、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にダウンロードされるトレーニングとともにデバイス12にダウンロードすることができる。遠隔態様でアクセスされる潜在ポイントオブインタレストは、サーバ42に置かれたデータベースから、または別の適する遠隔ポイントオブインタレストデータベースからアクセスすることができる。
【0195】
潜在ポイントオブインタレストのプールは、少なくとも緯度/経度情報(すなわち場所情報)に関連付けられた複数のポイントオブインタレスト及びポイントオブインタレストに関する1つ以上の特徴を有することができる。例えば、ポイントオブインタレストに関連付けられる特徴には、ポイントオブインタレストが、現存する歴史的遺物であるか否か、競技会に関係するか否か、食品及び飲み物に関係するか否か、等を含めることができる。
【0196】
一実施形態において、GPS中間地点を表すデータで示される場所と潜在ポイントオブインタレストに関連付けられる場所の間の距離が最小距離(例えば、±10m)より小さいか否かに関して判定がなされる。
【0197】
ユーザのポイントオブインタレストの好みを潜在ポイントオブインタレストの特徴との一致に関しては、上述したプレイリスト管理コンポーネント900または920と同様に機能することができる、ポイントオブインタレスト管理コンポーネントを備えることができる。詳しくは、ポイントオブインタレスト管理コンポーネントまたは(プロセッサ60のような)その他の適する処理手段が、アスリート14が特定の潜在ポイントオブインタレストに関するポイントオブインタレスト情報を受け取りたいと思っていることをアスリートの好み設定が示しているか否かを判定することができる。
【0198】
例えば、一実施形態において、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12を装着しているアスリート14が、開催レースにおいて設定されたレースコースに沿って走っているとする。レース主催者またはその他のユーザは、レースに関係する複数のポイントオブインタレストを収めるデータベースを作成しておくことができ、そうではなくとも、そのようなデータベースへのアクセスが可能になっている。上述したように、ポイントオブインタレストには、レースのスタートライン、レースのゴールライン、レース登録ブース及びレースコースに沿う水分補給所のような事柄を含めることができる。開催レースに参加するに先立ち、アスリート14は自分の携帯スポーツ活動モニタリングデバイスにポイントオブインタレストデータをダウンロードすることができる。レースの途中で、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12はアスリート14のポイントオブインタレストへの近接度に基づいてアスリートに場所ベース出力を提供することができる。この場合、ポイントオブインタレストのプールがレース参加者の全てに妥当であろうようにレース主催者が前もって定めているから、アスリート14が受け取りたいであろうタイプのポイントオブインタレスト注意報に関する好みをアスリート14が設定する必要はないであろう。しかし、一実施形態において、例えば、コースに沿う水分補給所の場所を知らせてもらう必要はないことを示すため、アスリートは自分のデバイスの好み設定を用いることができる。別の実施形態において、アスリート14は、コースをたどりながら、ポイントオブインタレストデータ実質的に実時間でダウンロードすることができる。
【0199】
別の例示実施形態において、レクリエーションにアスリート14が日曜の午後に自転車で出かけようと決めたとしよう。アスリート14は様々な自転車専用路がある市内の公園にいって巡走しようと決めたとする。走りに出かける前にアスリート14はどの路を走るかを精確には決めていないから、アスリート14は自転車を走らせながら適当なポイントオブインタレストを自分の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に実時間でダウンロードしなければならないであろう。市内公園にはいくつかの銅像またはその他の歴史的に意義のある構造物があるであろう。公園を抜ける自転車走行を楽しみながら歴史的ポイントオブインタレスト情報を提供されて楽しむアスリート14もいれば、そのような情報を受け取りたくないアスリート14もいるであろう(そのようなアスリート14は、例えば、自分の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12で音楽を聴く方がよいのかもしれない)。したがって、アスリート14は、公園を抜ける自転車走行に出発する前に自分のデバイスまたはアカウント設定を調節することができる。
【0200】
一実施形態において、アスリート14は、自分のスポーツ活動に適用されるであろうデフォルト設定を前もって確立することができる。アスリート14が潜在ポイントオブインタレストに近づくと、(CPU60のような)プロセッサが、場所及びアスリート14の好みに基づいて、上述したように、場所ベース出力をアスリートに提供するか否かを判定するであろう。
【0201】
いくつかの様々なタイプの、ポイントオブインタレストに基づく場所ベース出力をアスリート14に提供することができる。図9及び10A〜10Eを参照して上述したように、一実施形態において、ポイントオブインタレストの識別に基づいて音楽トラックを出力することができる。適する出力には、テキスト、オーディオ、ビデオ、画像ベース、または触感(例えば振動)の出力も含めることができる。一実施形態において、文字列、オーディオ、ビデオ、画像ベースまたは触感の出力の内の2つ以上が場所ベース出力に含められる。
【0202】
場所ベース出力は様々なタイプの情報を様々な仕方で伝えることもできる。本発明の一実施形態において、近隣のポイントオブインタレストの存在だけを、例えば、音色、LEDの発光または振動によって示すことができる。例えば、レースで走っているアスリート14には、アスリート14が水分補給所に近づく毎にそのような出力で十分である。
【0203】
一実施形態において、近隣のポイントオブインタレストは、例えば、「水分補給所」、「トイレに接近」、「歩道橋は右」、「ワシントン記念塔は左25m」のような比較的短いメッセージで示すことができる。そのような比較的短いメッセージは、例えば、テキスト、オーディオまたはビデオの態様で伝えることができる。
【0204】
別の実施形態において、近隣のポイントオブインタレストは、例えば、「ワシントン記念塔が左に見える。ワシントン記念塔は米国ワシントンD.C.のナショナルモールの西端近くのオベリスクで、初代米国大統領ジョージ・ワシントン将軍を記念するためにたてられた。記念塔は大理石、花崗岩及び砂岩でつくられ、世界で最も高い石造構造物であり・・・」のような比較的長いナレーションメッセージで示すことができる。当業者には当然でありように、そのような比較的長いナレーションメッセージは、オーディオ態様で最も容易にアスリート14に伝えることができる。
【0205】
ポイントオブインタレスト情報はアスリート14に適切なルートを定めるかまたは選ぶために用いることもできる。本発明の一実施形態において、ユーザの好みのポイントオブインタレスト設定に基づいてルートを選択することができる。ルート選択は、上述したルートウイザード222の機能にしたがって、あるいは携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12上または遠隔コンピュータ44上のいずれかの適する他のデバイスを用いて、行うことができる。
【0206】
一実施形態において、とりうるルートについてポイントオブインタレストパラメータを指定するようにユーザを促すことができる。特に、いくつかの既知のポイントオブインタレストを有する既知のZIPコードまたは市名を入力することにより、あるいは1つ以上の特定のポイントオブインタレストまたはポイントオブインタレストのカテゴリーを単に入力するかまたは選択することにより、ユーザは所望のルートの場所を指定することが可能であり得る。例えば、ルートは、米国ワシントンD.C.の国会議事堂、ワシントン記念塔及びリンカーンメモリアルを見たいというユーザの意思表示に基づいて選択または作成することができる。ユーザはさらに、ユーザのスポーツ活動の所望の距離(例えば、5kmまたは30分)のような特徴を意思表示することができる。適するルートが選択または作成された後、アスリート14はそのルートをたどり、それらのランドマークに関するポイントオブインタレスト情報を受け取ることができる。
【0207】
一実施形態において、いくつかのポイントオブインタレストの場所を示しているマップをユーザに提示することができ、ユーザは表示されたポイントオブインタレストの内の1つ以上を選択して、選択されたポイントオブインタレストを通り過ぎるルートにしたいという意思表示を行うことができる。
【0208】
図11Aを次に参照すれば、本発明にしたがう、オンラインユーザコミュニティに挑戦ルートを公開する例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。図示されるように、プロセスは、例えば、クライアントコンピュータシステム42からサーバコンピュータシステム42にログインし、トレーニング日誌データベース54内のアスリート14の個人トレーニング日誌のアスリート14がたどったことがある特定のルートのトレーニング日誌インターフェース232による表示を要請している、アスリート14,競争相手、コーチ、トレーナー、イベント主催者、観客または友人のようなユーザによって、ブロック1100で始まる。たどられたルートを見るためのGUIの一例は、図5A〜5Bを参照して詳細に上述してある。
【0209】
プロセスは次いでブロック1100から、例えば、グラフィカルポインタ262を用いる図5Bの「Publish」ボタン496の選択の結果として表示されるGUIとの対話により、「挑戦」ルートとして特定のルートを指定しているユーザを示す、ブロック1102に進む。挑戦ルートとしての特定のルートの指定に応答して、例えば総距離及びルートの上り部分の累積獲得高度に基づき、ルート生成/公開モジュール220が挑戦ルートに対するポイント値を計算する(ブロック1104)。ルート生成/公開モジュール220は次いで、選択及びサービスコミュニティに他のメンバーの携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12へのダウンロードのため、ルートデータベース52内のルートを公開する。その後プロセスはブロック1108で終了する。
【0210】
図11Bを次に参照すれば、本発明にしたがう、挑戦ルートのデバイス補助走行の計画を作成する例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。図示されるように、プロセスはブロック1110に始まり、次いで、アスリート14のような、ユーザが携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の内部メモリデバイス63に以前にダウンロードされた挑戦ルートの選択を意味する(例えば、入力ボタン80を用いる)入力を入れたか否かを判定している、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のトレーニング入力マネージャ186を示す、ブロック1112に進む(内部メモリデバイス62にあるルートの関連付けられたメタデータが、ダウンロードされたルートが挑戦ルートであるか否かを示すことが好ましい)。入力がなければ、ブロック1113に示されるように、他のプロセスが実施される。
【0211】
走行のために挑戦ルートが選択されたとのトレーニング入力マネージャ186による判定に応答して、トレーニング入力マネージャ186はさらに、スタート地点への方向が提示されるべきであるか否かをブロック1114で判定する。例えば、トレーニング入力マネージャ186は、アスリート14がそのような方向を要求する追加入力を入れているか、または単にそのような方向の提示がキャンセルされていないかを判定することができる。ブロック1114において方向は必要ではないかまたは望まれていないという判定がなされれば、プロセスは以下で説明されるブロック1118に進む。しかし、ブロック1114においてルートのスタート地点への方向が必要であるかまたは望まれているという判定がなされれば、トレーニング入力マネージャ186は、曲り角毎に可聴方向指示またはマップを提示して、挑戦ルートのスタート地点にアスリート14を誘導するために、ブロック1116において、オーディオ提示モジュール192及び/または視覚提示マネージャ190をコールする。この機能は挑戦ルートがオフロードである場合に特に役に立つ。
【0212】
プロセスはブロック1116から、アスリート14が挑戦ルートのスタート地点に(例えば、スタート地点の位置誤差範囲(5m)内に)携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12を運んだか否かを、GPSリーダ160によって提供されたGPS読み値を参照して判定しているトレーニング入力マネージャ186を示す、ブロック1118に示す。運んでいなければ、プロセスは既に説明したブロック1114に戻る。しかし、ブロック1118においてアスリート14が挑戦ルートのスタート地点に携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12を運んだとトレーニング入力マネージャ186が判定すれば、プロセスはブロック1120に進む。
【0213】
ブロック1120は、オーディオストレージ66からアスリート14に可聴スタートメッセージを提示するためにオーディオ提示モジュール192をコールしているトレーニング入力マネージャ186を示す。例えば、スタートメッセージは、「前に進めば挑戦ルートの時間計測を開始する」と通告することができる。スタートメッセージの提示に続き、ブロック1122において、トレーニング入力マネージャ186は、挑戦ルートに沿う携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の前方移動についてGPSリーダ160によって提供されるGPS読み値をモニタする。前方移動が検出されると、プロセスは、GPSリーダ160によって提供されるGPS読み値に応答して、曲り角毎に可聴方向指示及び/またはマップを実時間で提示してアスリート14を挑戦ルートに沿って誘導するために、オーディオ提示モジュール192及び/または視覚提示マネージャ190をコールしているトレーニング入力マネージャ186を示している、ブロック1124に進む。トレーニング入力マネージャ186は、挑戦ルートをたどっている間、パフォーマンスまたはスプリットの比較情報を提示する、例えば挑戦ルート走行に対する以前の最高タイムに関する総合パフォーマンスまたはスプリットの比較(例えば、「最高タイムから10秒遅れている」)を示すこともできる。方向補助の提示は、トレーニング入力マネージャ186が挑戦ルートのゴール地点を判定するまで続けられる。その後、プロセスはブロック1128で終了する。
【0214】
図11Cを次に参照すれば、本発明にしたがう、挑戦ルートの走行結果を提示する例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。プロセスはブロック1130に始まり、プロセスは、サーバコンピュータシステム42上で実行され、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12がたどったルートについて記録されたデータを携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12上で実行されているアップロードマネージャ174から受取り、トレーニング日誌データベース54内のアスリートの個人トレーニングジャーナルにそのデータを記録している、データレコーダモジュール226を示す、ブロック1131に進む。アップロードマネージャ174はデータを、そのデータが集められたルートが挑戦ルートであるか否かを示すパラメータとともに送信して、ブロック1132に示されるように、そのデータが挑戦ルートについてのデータであるか否かのデータレコーダモジュール226による判定を可能にすることが好ましい。データが挑戦ルートについてのデータでなければ、プロセスはブロック1140で終了する。しかし、ブロック1132においてデータが挑戦ルートについてのデータであるとデータレコーダモジュール226が判定すれば、プロセスはブロック1136〜1138に進む。
【0215】
ブロック1136は挑戦ルートの走行に関するフィードバックを計算しているデータレコーダモジュール226を示す。例えば、ルートデータ及びトレーニング日誌データベース54に収められた同じルートについての他の結果に基づいて、データレコーダモジュール226はルート走行に対する総合タイムの絶対ランキング(例えば、総合ランキング及び年齢別ランキング)及びルート走行に対する規格化ランキングを計算することができる。規格化ランキングでは、様々な環境条件及びアスリートの能力を正しく「勘案」するために、風速及び風向、アスリートの年齢、アスリートがどれだけ長くトレーニングを続けたか、及び/または温度のような要因が補正され得る。ブロック1138に示されるように、データレコーダモジュール226は次いで、挑戦ルートの走行に関するフィードバック情報を携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にダウンロードする。例えば、データレコーダモジュール226は絶対ランキング及び規格化ランキングを、また挑戦ルートの走行に対するアスリート14の獲得ポイント及びアスリート14がたどった全ての挑戦ルートに対する累積ポイント合計も、送信することができる。データレコーダモジュール226によって携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に送信されるフィードバックデータはトレーニング入力マネージャ186によって受信され、次いで視覚提示モジュール190及び/またはオーディオ提示モジュール192によって提示される。図11Cに示されるプロセスは次いでブロック1140で終了する。
【0216】
一実施形態において、それぞれが場所認識型携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12を装着している複数のアスリート14の間でのチャレンジレースを計画することができ、この場合、アスリートは同じ物理的場所においてルートをたどることができてもできなくとも差し支えない。
【0217】
何人かのアスリートが同時に走るチャレンジレースは、図11Aに関して上述したように、アスリート14または他のユーザにより挑戦ルートとして指定されたルートと結び付けることができる。一実施形態において、挑戦ルートはあるアスリートによって以前にたどられて記録されたルートである必要はなく、アスリート14または他のユーザによるスクラッチから全体が構築されたルートとすることができる。挑戦ルートは、同じく上述したような、それに割り当てられるポイント値を有していてもいなくとも差し支えない。別の実施形態において、チャレンジレースは特定のいずれのルートにも結び付けられず、他のパラメータによって定められる。
【0218】
何人かのアスリートの間で同時に計画されるチャレンジレースは、図11Bに関して上述したように、一人だけのアスリートの挑戦ルートレースの走行の計画と同様に計画することもでき、そうしないこともできる。
【0219】
本発明の一実施形態において、それぞれが場所認識型携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12を装着している複数のアスリート14の間でのレースを計画する方法は1つ以上のステップを含むことができる。初めに、それぞれの携帯スポーツ活動モニタリングデバイスが1つ以上のメモリユニットからの特定のチャレンジレースに関する情報にアクセスする。次いで、この情報に基づいて、携帯スポーツ活動モニタリングデバイスは参加アスリートのそれぞれにレースを始める時間であることを通知し、後にはレースを終了する時間であることを通知する。レースの途中またはレース後、レースパフォーマンス情報が受信され、処理されて、レース参加者の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のそれぞれに送信される。すなわち、レースの結果がレース参加者のそれぞれに通知される。
【0220】
アスリート14は、自身によるチャレンジレースの作成後に、友人によるチャレンジレースへの参加の招待を受けて、またはオンラインコミュニティにおいて一般人が参加できるチャレンジレースを見つけることで、チャレンジレースへの参加を決めることができる。アスリート14は個人としてチャレンジレースに参加することができ、あるいはアスリートグループがチームのメンバーとしてチャレンジレースに参加することができる。
【0221】
チャレンジレースへの参加に先立ち、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の内部メモリデバイス62にチャレンジレースに関するデータをダウンロードする必要があり得る。あるいは、チャレンジレースに関するデータは、そのようなデータの携帯スポーツ活動モニタリングデバイスへの送信が必要になるまで、サーバ42上に常駐することができる。
【0222】
それぞれのチャレンジレースは、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12によって通訳され得る、そのレースに関係付けられた様々な情報を有することができる。例えば、チャレンジレースは、特定に、時間、距離、ルート、許容参加人数、及び/または運動要件(例えば、参加者は、歩くか、自転車に乗るか、ローラーブレードで滑走することが要求される)を有することができる。
【0223】
本発明の一実施形態において、チャレンジレースはタイムレースとすることができる。タイムレースのゴールは、例えば、アスリート14が設定距離を最短時間で走りきることとすることができる。アスリートは特定の地理的ルートにしたがう必要があることもあり、その必要はないこともある。
【0224】
別の実施形態において、チャレンジレースは距離レースとすることができる。距離レースのゴールは、例えば、参加アスリートが設定時間内に最長距離を走ることとすることができる。アスリートは特定の地理的ルートにしたがう必要があることもあり、その必要はないこともある。
【0225】
いくつかの実施形態において、アスリートはレースに参加している間、前もって定められた地理的ルートにしたがう必要があり得る。
【0226】
図11Dを参照すれば、チャレンジレースが例えば時間レースであるかまたは距離レースであるかに依存して、様々な方法にしたがってチャレンジレースを計画することができる。一実施形態において、サーバ42上で実行されているチャレンジレースモジュールが、サーバ42と参加挑戦者が着けている携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のそれぞれの間の同期を提供する登録方法に基づいて参加挑戦者の全ての監視を担当することができる。
【0227】
レースにおけるパフォーマンスを測定するための計量法にかかわらず、参加者の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12はレースが始まる時間であることをアスリートに通知することができる。チャレンジレース情報が既に携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の(内部メモリ63のような)メモリデバイスにローカルに格納されている実施形態において、(CPU60のような)ローカルプロセッサはアスリート14に適切な出力を提供することができる。そのような出力には、例えば、可聴カウントダウン(「用意、スタート!」)またはスターターピストルが鳴る音のような、文字列、オーディオまたは視覚の出力を含めることができる。いくつかの実施形態においては、チャレンジレースが始まる前にかなりの、例えば、30分、10分または5分の、ウォーミングアップ時間がアスリートに与えられることがある。
【0228】
チャレンジレース情報が携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のメモリデバイスにローカルに格納されていない実施形態において、レースが始まりつつあることを参加者に示すため、この情報へのアクセスが行われなければならない。
【0229】
一実施形態において、サーバ42は、それぞれの参加者が同時にスタートすることが保証されるように、複数の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12への「スタート」アナウンスの調整を担当することができる。ネットワーク待ち時間、ネットワーク性能及び携帯スポーツ活動モニタリングデバイス性能により、スタート時間のアナウンスの調整に問題が生じる可能性がある。
【0230】
本発明の一実施形態において、そのような潜在問題はそれぞれの携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に関してネットワーク時間をてこ入れすることで対処できる。詳しくは、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12固有のタイミング問題(例えばネットワーク待ち時間)を考慮して、それぞれのデバイスについて相対スタート時間を計算することができる。一実施形態において、これは、サーバ42にともなう主ネットワーク時間に基づいて達成し、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に提供することができる。例えば、適切なタイミング決定及び同期化がなされた後、何人かの参加者のデバイス12にはスタートまで30秒のカウントダウンを与えることができても、別の参加者のデバイス12は、その参加者のデバイス時間が他のデバイス12の時間に1秒遅れているため、29秒のカウントダウンが与えられるように設定され得る。
【0231】
図11Bに関して上述したように、チャレンジレースで特定のルートをたどることが要求されれば、曲り角毎の方向が参加者に提供され得る。
【0232】
アスリートが指定されたスポーツ活動(例えば、ランニング、自転車走行、ローラーブレード滑走、等)に参加している間、上で詳述したように、遠隔態様で、またはサーバ42上で、GPS中間地点及びその他のデータのログをとることができる。
【0233】
適切な時刻に、参加者の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12はレースが終了する時間であることをアスリートに通知することができる。そのようなアナウンスのタイミングはレースのタイプにしたがって変わり得る。例えば、タイムレースにおいて、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、前もって定められたレース時間が尽きた時に、レースが終了したことをアスリート14に通知することができる。距離レースにおいて、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12は、レース参加者の内の少なくとも一人が前もって定められたゴール距離を達成したという表示をサーバ42が受け取った後に、レースが終了したことをアスリート14に通知することができる。適切な終了通知には、注意喚起音または「レース終了、クールダウンを開始せよ」のようなメッセージを含めることができる。
【0234】
参加者にレース結果情報を提供するため(及び、距離レースの終了を決定するため)、タイムスタンプ付GPS中間地点を含めることができるがこれには限定されない、アスリートのパフォーマンス情報をサーバ42に無線送信する必要があり得る。送信は、ルートをたどっている間を通して実質的に実時間で、または与えられたアスリート14が挑戦を終えた後にのみ、行われ得る。
【0235】
データ送信が実質的に実時間で行われる実施形態において、サーバ42は、アスリート14が、自分のパフォーマンス及びスポーツ活動の途中の相対位置についての更新を受け取ることができるように、進行中のパフォーマンス及び順位の計算を行うことができる。
【0236】
サーバ42はレースの結果を決定し、これを異なる様々な仕方で提示することができる。アスリートパフォーマンス情報を処理して、レース優勝者及び全てのレース参加者の相対順位を決定することができる。個々のアスリート14及び/またはアスリート14のチームについての個人最高タイムも計算することができる。上述したように、挑戦の相対困難度に基づいてポイントを記録し、提供することができる。レース終了後、参加者の携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12にレース結果を無線送信することができる。一実施形態において、レース結果はレース終了後数分以内に配布される。別の実施形態において、レース結果はレース終了後1分たたない内に携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12に配布される。
【0237】
レース結果の通知には、テキストコンテンツ及び/または、オーディオコンテンツ、ビデオコンテンツまたは画像ベースコンテンツのような、マルチメディアコンテンツを含めることができる。テキストコンテンツ及びオーディオコンテンツには、「良くやったディビッド」、「勝ったのは君だ」、「おめでとう、12人中2位に入ったぞ」または「50ポイント稼いだぞ」のようなメッセージを含めることができる。オーディオコンテンツにはさらに、歌またはその他の音楽クリップあるいは観客の歓声を含めることができる。ビデオコンテンツまたは画像ベースコンテンツには、例えば、画像、シンボルまたは、運動中のアスリート、ゴールラインを横切るアスリート、「サムアップ」サイン、観客の応援、メダル、トロフィ、等に関する動画のようなビデオクリップを含めることができる。一実施形態において、テキスト、オーディオ、ビデオ及び画像ベースのコンテンツの内の2つ以上が同じレース結果通知に含められる。
【0238】
もちろん、レース結果情報は、将来の閲覧及び分析のため、それぞれのアスリートのトレーニング日誌の日誌データベース54にセーブすることもできる。
【0239】
さらに、遠隔ユーザが、上述したように、チャレンジレースに参加している複数のアスリートを実時間でモニタすることが可能であり得る。
【0240】
図12Aを次に参照すれば、本発明にしたがう、アスリートに栄養ガイダンスを提供するシステムアーキテクチャの高水準ブロック図が示されている。簡明のため、図12Aは、本発明を理解するに役立つ、サーバコンピュータシステム42及び携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の該当部分だけを示す。
【0241】
図示されるように、栄養ガイダンスアーキテクチャはサーバコンピュータシステム42及び携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12を含む。サーバコンピュータシステム42はサーバ栄養アシスタント1200及び、加入者のための個人食事プランを収めている、食事プランデータベース1202を備える。個人食事プランは、例えば、食事毎または一日の、カロリー摂取目標及び/またはその他の栄養情報(例えば、脂肪分、炭水化物及び糖分のグラム数、食品カテゴリー、食品「ポイント」値、等)を指定することができる。レストランの地理的位置、営業時間及びそのレストランでとることができるメニュー品目に関する情報を収めるレストランデータベース904がサーバコンピュータシステム42に常駐しているかまたはサーバコンピュータシステム42からアクセスできる。メニュー品目に関し、レストランデータベース904は、推定カロリー量及び必要に応じてその他の栄養情報(例えば、脂肪分、糖分及び総炭水化物のグラム数)を表示することが好ましい。栄養ガイダンスアシスタントは必要に応じてさらに、レストランを探し出すため、メニュー品目に関する情報(例えば、カロリーまたは栄養の情報)を得るため、及び/またはレストランデータベース1204に入れるためにアクセスすることができる、複写または追加の情報を収めている(ウェブサーバに常駐するかまたはグーグル(Google)、ビング(Bing)またはヤフー(Yahoo!)のようなウェブポータルサイトを表すことができる)補助レストランデータベース1206を有する。
【0242】
サーバ栄養アシスタント1200は、通信のため、通信ネットワーク(例えば、インターネット40及び無線WAN)によって携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12上に常駐しているクライアント栄養アシスタント1220に接続される。クライアント栄養アシスタント1220はサーバ栄養アシスタント1200からの入力を受け取り、視覚提示モジュール190及び/オーディオ提示モジュール192のコールを介してその入力を提示する。
【0243】
以下でさらに詳細に説明されるように、栄養ガイダンスアーキテクチャは、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12を使用するアスリート14による、アスリート14の地理的位置に近接する、食事プランに合致するメニュー品目の決定を可能にする。メニュー品目は、トレーニング日誌データベース54内のアスリート14の個人トレーニング日誌に記録されているスポーツ活動に関連付けられるカロリー消費量に基づいて、アスリート14への提示のために選択することができる。
【0244】
図12Bを次に参照すれば、本発明にしたがう、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のような、クライアントデバイスが栄養ガイダンスのためのサービスを問い合わせる例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。プロセスはブロック1230に始まり、その後、食事決定問合せを意味する入力に対して携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12のアスリート入力(例えば入力ボタン80の操作)を監視しているクライアント栄養アシスタント1220を示す、ブロック1232に進む。食事決定問合せを意味するアスリート14の入力の検出に応答して、プロセスは次いで、通信ネットワーク1210を介して、サーバコンピュータシステム42上で実行されている栄養アシスタント1200のような、サーバに食事決定問合せを送信しているクライアント栄養アシスタント1220を示す、ブロック1234に移る。食事決定問合せは、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の(例えばGPSリーダ160から得られる最近のGPS読み値で示されるような)地理的位置を含み、必要に応じてさらに、1つ以上の、現在の地理的位置の近く(例えば、1マイル(1.6km)、3マイル(5.8km)、5マイル(8.0km))の地点を示すパラメータを含むことができるかまたはそのようなパラメータと解することができる。
【0245】
ブロック1236に示されるように、クライアント栄養アシスタント1220は次いで、通信ネットワーク1210を介してサーバ栄養アシスタント1200から、例えばXMLドキュメントの形態の、食事決定問合せに対する回答を受け取るまで、ブロック1236を反復する。回答の受取りに応答して、クライアント栄養アシスタント1220は、ブロック1238において、視覚提示モジュール190及び/またはオーディオ提示モジュール192を適切にコールすることによってアスリート14に回答を提示する。一実施形態において、XML回答ドキュメントは、それぞれが、レストラン名、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の現在の地理的位置からレストランまでの(例えば、マイル単位またはkm単位の)距離、ユーザの食事プランにしたがう、レストランでとることができる多くのメニュー選択肢を識別する、1つ以上の記載事項を収めるピックリストを含む。アスリート14がピックリストのある記載事項を選択することで、さらに、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12の現在の地理的位置からレストランまでのマップ及び/またはとることができるメニュー品目の画像の表示を要請することができる。別の実施形態において、食事決定問合せへの回答は、XMLシリアル化プロトコルを信頼するかまたはしないかにより、他の方式で電子的にエンコードすることができる。
【0246】
クライアント栄養アシスタント1220は次いで、ブロック1240において、アスリート14がより遠くのレストランからの結果をさらに受け取りたいと思っていることを示す(例えば入力ボタン80による)アスリート14の入力を受け取ったか否かを判定する。受け取っていなければ、プロセスはブロック1242で終了する。受け取っていれば、クライアント栄養アシスタント1220は、ブロック1244において、近接度パラメータを大きくし、ブロック1234で示されるように、近接度パラメータが大きくなった別の食事決定問合せを発する。その後、プロセスは既に説明したように続く。
【0247】
図12Cを次に参照すれば、本発明にしたがう、サーバデバイスが栄養ガイダンスについての問合せに応答する例示的方法の高水準論理フローチャートが示されている。図示されるプロセスはブロック1250に始まり、その後、携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12またはクライアントコンピュータシステム44のような、クライアントデバイスから食事決定問合せを受け取るまで待機しているサーバ栄養アシスタント1200を示す、ブロック1252に進む。食事決定問合せの受取りに応答して、サーバ栄養アシスタント1200はクライアントデバイス(例えば携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12)の近隣の少なくとも1つの地域内の少なくとも1つ以上のレストランを識別するため、ブロック1254において、レストランデータベース1204及び/または補助レストランデータベース1206にアクセスする。
【0248】
ブロック1256に示されるように、サーバ栄養アシスタント1200は次いで、少なくとも1つのレストランについて、好ましくは近隣地域内にあるブロック1254で識別されたそれぞれのレストランについて、もしあれば、食事プランデータベース1202内に格納されているアスリート14の食事プランに指定された日内時間(すなわち、食事が朝食、昼食、夕食または軽食のいずれであるかの表示)及び栄養情報(例えば、カロリー摂取目標、脂肪分、糖分及び炭水化物のグラム数、食品「ポイント」値、等)が与えられたアスリート14が食べることができる、レストランのメニュー品目を、レストランデータベース1204及び/または補助レストランデータベース1206を参照して決定する。サーバ栄養アシスタント1200はさらに、トレーニング日誌データベース1202内のユーザについて記録された最近の(例えば、同日または前日の)スポーツ活動から推定されるカロリー消費量を考慮することができる。このようにすれば、消費カロリーを、高カロリーメニュー品目を選択することで補給することができ、あるいはカロリー消費の「褒美」に高カロリーメニュー品目を選択することができる。サーバ栄養アシスタント1200は次いで、ブロック1258に示されるように、通信ネットワーク1210を介してクライアントデバイス(例えば携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12)に食事決定問い合わせへの回答をダウンロードする。その後、プロセスはブロック1260で終了する。
【0249】
本発明を好ましい実施形態を参照して説明したように特に示したが、当業者には、本発明の精神及び範囲を逸脱することなくそのような実施形態の形態及び詳細に様々な変更がなされ得ることが当然であろう。例えば、本発明のいくつかの機能を実施するソフトウエアが(例えば申込サービスの)サービスプロバイダのサーバコンピュータシステム上に常駐する例示的ソフトウエア構成に関して本発明を説明したが、別の実施形態において、そのようなソフトウエアが、代わりに、クライアントコンピュータシステム44のような、クライアントコンピュータシステム及び/または携帯スポーツ活動モニタリングデバイス12上に常駐できることは、当業者には当然であろう。
【0250】
さらに、アスリートのパフォーマンス及び/またはルートを追い、視覚化することに関して本発明を説明したが、当業者には、子供、電子的監視の下にある犯罪者のような、他の人間、または物体の位置及び移動を追い、視覚化するためにも本発明を適用できることは当然であろう。
【0251】
さらに、本発明の機能を監督するデータ処理システム実行プログラムコードに関して本発明の態様を説明したが、代わりに、データ処理システムで使用するためのプログラム製品として本発明を実施できることが当然である。本発明の機能を定めるプログラムコードは、書換不能記憶媒体(例えばCD-ROM)、書換可能記憶媒体(例えば、3.5インチフロッピー(登録商標)またはハードディスクドライブ)及び、デジタル及びアナログのネットワークのような、通信媒体を含むが、これらには限定されない、様々な信号搬送媒体を介してデータ処理システムに配布することができる。したがって、そのような信号搬送媒体は、本発明の機能を監督するコンピュータ読出可能命令を搬送またはエンコードしている場合、本発明の別の実施形態を表す。
【符号の説明】
【0252】
12 携帯スポーツ活動モニタリングデバイス
14 アスリート
20 ナビゲーション衛星
22 GPS信号
30 通信塔
32 基地局システム(BSS)
34 アンテナ
36 ラジオ周波数信号
40 インターネット
42 サーバコンピュータシステム
44 クライアントコンピュータシステム
50 データストレージ
52 ルートデータベース
54 トレーニング日誌データベース
56 トレーニングプランデータベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
場所認識型携帯スポーツ活動モニタリングデバイスを装着しているアスリートがたどるルートを表示する方法において、
(a)前記アスリートがスポーツ活動を行っている間に取り込まれる複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータを受信するステップ、
(b)前記複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表す前記データによって示される位置に基づいてマップエリアを識別するステップ、
(c)前記複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表す前記データに基づいて、及び前記マップエリアに関係付けられ、アスリートが使用可能な1つ以上の既知のパスの場所に基づいて、前記アスリートがたどる前記ルートを決定するステップ、及び
(d)前記マップエリアの上に前記アスリートがたどる前記ルートを表示するステップ、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ステップ(a)及び(d)が少なくとも1つのプロセッサを用いて実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップ(c)が、前記複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表す前記データによって示される前記位置を前記マップエリアに関係付けられる前記1つ以上の既知のパスに沿う地点の位置と比較することによって、前記アスリートがたどる前記ルートを決定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上の既知のパスの内の少なくとも1つが舗装路であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記スポーツ活動がランニングであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記携帯スポーツ活動モニタリングデバイスがモバイルデバイスであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記モバイルデバイスが移動電話であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ステップ(d)が、前記アスリートがたどる前記ルートを前記携帯スポーツ活動モニタリングデバイス上に表示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ステップ(d)が、前記アスリートがたどる前記ルートを遠隔コンピュータ上に表示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ステップ(c)が前記遠隔コンピュータ上のプロセッサによって実行されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記衛星ナビゲーションシステムがGPSであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
場所認識型携帯スポーツ活動モニタリングデバイスを装着しているアスリートがたどるルートを表示する方法において、
(a)前記アスリートがスポーツ活動を行っている間に取り込まれる複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表すデータを受信するステップ、
(b)前記複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表す前記データによって示される位置に基づいてマップエリアを識別するステップ、
(c)(i)前記複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表す前記データによって示される前記位置を前記マップエリアに関係付けられる、アスリートが使用可能な1つ以上の既知のパスに沿う地点の位置と比較する、及び
(ii)前記複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表す前記データによって示される前記位置を以前にたどった1つ以上の既知のルートに沿う地点の位置と比較する、
ことにより、前記複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表す前記データに基づいて前記アスリートがたどる前記ルートを決定するステップ、及び
(d)前記マップエリアの上に前記アスリートがたどる前記ルートを表示するステップ、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記ステップ(c)(ii)が前記ステップ(c)(i)の後に実施されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ステップ(c)(ii)が、既知のパスが前記複数の衛星ナビゲーションシステム中間地点を表す前記データによって示される前記位置に対応しないという前記ステップ(c)(i)における判定に応答して、実施されることを特徴とする請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【公開番号】特開2013−81789(P2013−81789A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−266135(P2012−266135)
【出願日】平成24年12月5日(2012.12.5)
【分割の表示】特願2009−231394(P2009−231394)の分割
【原出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.ウィンドウズ
3.FACEBOOK
【出願人】(510204998)アディダス アーゲー (30)