説明

塗膜除去装置及び塗膜除去方法

【課題】 感光塗膜が形成された感光体の端部の外面や内面に残る余剰分の塗膜を他の部分に形成されている塗膜に影響を及ぼすことなく、容易且つ正確に拭き取り除去することが可能な塗膜除去装置を提供することである。
【解決手段】 円筒状の感光体11の表面に形成された感光塗膜13の一部を除去する除去部材27が基台26上に備えられた塗膜除去装置10であって、前記除去部材27は、前記感光体11の表面の端部に接するように配設され、前記感光塗膜13を溶融させる溶剤を内部に吐出させるための供給管38のノズル36を除去部材27の内部に挿入した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真用の画像形成装置に使用される感光体において、この感光体に形成される感光塗膜の一部を除去するための塗膜除去装置及び塗膜除去方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真用の感光体は、例えば図6(d)に示すように、円筒形状のアルミニウム製ドラムからなる導電性基体12の表面に感光塗膜13を被覆して形成されている。この感光塗膜13は、図5に示すように、電荷発生層14と電荷輸送層15とからなり、例えば図6(a)のように導電性基体12の全体を塗布液16中に浸漬した後、図6(b)のように一定速度で引き上げる浸漬法によって形成することができる。
【0003】
前記形成方法によれば、導電性基体12を塗布液16中に浸漬しているため、導電性基体12の表面全体に感光塗膜13が形成されることとなる。このようにして形成された感光体11を複写機やプリンタなどの電子写真用の画像形成装置に組み込み、粉体トナーを感光体11の表面に付着させて、静電潜像を顕像化する。その際、マグネットローラと感光体11の表面の間隔が変わると、マグネットローラに付着するトナーの厚さに変動が生じ、その結果、画像濃度のバラツキや画像不良を起こす原因となることがある。そのため、前記感光体11を電子写真画像形成装置内に組み込む場合には、マグネットローラと感光体11の左右端部間に現像ギャップローラを介在させ、マグネットローラと感光体11の表面の間隔が変化するのを防止することが行われている。しかしながら、現像ギャップローラを感光体11の左右両端面の感光塗膜13上に直接接触させた場合、使用するうちに現像ギャップローラとの接触部分の感光塗膜13が次第に剥がれる場合がある。このため、マグネットローラと感光体11の表面の間隔に変化が生じることによる画質の低下や、剥離した感光塗膜13が原因で画像上に黒点を生じて画質の低下を招くおそれがある。
【0004】
また、前記のように導電性基体12を塗布液16の中に浸漬した後に引き上げる方法では、塗布液16中から引き上げたときに図6(c)に示すように塗布液16が下に向かって流れることで、感光体11の下端部に液溜り17を生じ、端部の膜厚にバラツキが生じる。このような感光塗膜13の形成厚みにバラツキを生じさせないようにするため、現像ギャップローラが接触する部分の両端部の感光塗膜13を図6(d)のように、予め所要幅d分だけ除去しておくことが望まれていた。
【0005】
前記感光塗膜の除去に関しては、従来、以下に示すような装置や方法が開示されている。例えば、溶剤を用いた除去方法では、塗膜を溶解する溶剤中に塗膜が形成された感光体を浸漬して除去する方法(特許文献1)、ノズルにて溶剤を散布し、ブラシやスポンジなどの除去部材によって塗膜を溶解除去する方法(特許文献2,3)などが提案されている。また、特許文献4には、ブラシやスポンジなどの除去部材に溶剤を掛け流しながら塗膜が形成された感光体の端部を拭き取るように構成された塗膜除去装置やその方法が示されている。
【特許文献1】特開平6−202352号公報
【特許文献2】特開平10−207084号公報
【特許文献3】特開2000−275870号公報
【特許文献4】特開2002−278104号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1−3に開示されている装置や方法であっても、上記問題を解決するには十分ではなく、以下に示すような問題点を有する。第1に、塗膜を溶解する溶剤中に導電性基体を浸漬して除去する装置又は方法では、液面のゆれにより塗膜にムラが生じる場合があり、また、余剰塗膜以外の必要な感光塗膜までも除去されるおそれがある。第2に、供給用のノズルから塗膜の除去部材であるスポンジに溶剤を散布して染み込ませながら感光体の端部を摺擦除去する方法では、前記ノズルから噴出する溶剤が余剰塗膜以外の感光塗膜にも飛散してしまうおそれがある。第3に、溶剤の供給用ノズル口が揮発して目詰まりし、固まった溶剤粉が、噴出されて感光体の端部に付着してしまう場合がある。第4に、感光体塗膜の除去面とスポンジなどの除去部材との位置関係が常に同位置のため、長期間あるいは一定処理数量を超えた際、除去部材の摩耗等による経時劣化により、感光塗膜としての当初の性能を維持することができなくなるといった問題がある。
【0007】
また、特許文献4では、塗膜が形成された感光体の端部に接する除去部材に溶剤の供給ノズルが配設されているが、この供給ノズルからは、前記除去部材に溶剤を掛け流すようにして供給されるため、溶剤を供給している際に除去の必要のない部分の塗膜に飛散してしまうおそれがある。このため、他の部分に影響を及ぼさずに必要な部分に限定するような塗膜の除去が困難であった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、感光塗膜が形成された感光体の端部の外面や内面に残る余剰分の塗膜を他の部分に形成されている塗膜に影響を及ぼすことなく、容易且つ正確に拭き取り除去することが可能な塗膜除去装置及び塗膜除去方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の塗膜除去装置は、円筒状の感光体の表面に形成された感光塗膜の一部を除去する除去部材が基台上に備えられた塗膜除去装置であって、前記除去部材は、前記感光体の表面の端部に接するように配設され、前記感光塗膜を溶融させる溶剤を内部に吐出させるための供給管の先端部が、除去部材の内部に挿入されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の塗膜除去方法は、感光体の表面に溶剤を含んだ弾性体を接触させて余剰分の感光塗膜を除去する塗膜除去方法において、前記感光体の表面に前記弾性体を接触させている間、該弾性体に溶剤を供給し続けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る塗膜除去装置によれば、感光塗膜が一様に形成された感光体の端部の表面に接するように除去部材が設けられ、前記感光塗膜を溶融する溶剤の供給管の先端部が前記除去部材の内部に挿入されているため、溶剤が飛び散らないように前記除去部材の内部から浸透させることができる。これによって、前記溶剤を除去部材に供給しながら感光体の端部を精度よく拭き取り除去することができる。また、拭き取り除去する際に、溶剤が感光体の端部以外の部分に掛かることがないので、除去の必要のない部分の感光塗膜の剥離や劣化を有効に防止することができる。
【0012】
また、本発明に係る塗膜除去方法によれば、感光体の表面に弾性体を接触させている間、この弾性体に溶剤を供給し続けることで、短時間で余剰分の感光塗膜を残すことなくきれいに除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面に基づいて本発明に係る塗膜除去装置及び塗膜除去方法の実施形態を詳細に説明する。本発明の塗膜除去装置及び塗膜除去方法は、図1に示すような電子写真用の感光体11を主な対象としている。この感光体11は、円筒形状のアルミニウム製ドラムからなる導電性基体12の表面に感光塗膜13を被覆して形成されている。前記感光塗膜13は、図5に示したように、電荷発生層14と電荷輸送層15とからなり、浸漬法によって形成される。また、前記感光塗膜13には、下引き層、中間層、表面保護層等を設けてもよい。なお、感光体11の構成としては、図5に示した以外に、電荷輸送層の上に電荷発生層を設けたもの、電荷発生材料と電荷輸送材料を混合分散させた単層のもの等がある。
【0014】
図1及び図2に示した第1実施形態の塗膜除去装置10は、前記感光体11を鉛直方向に吊り下げ保持するための保持機構21と、この保持機構21によって保持された感光体11の下端部を載置して端部に形成されている余剰塗膜18を拭き取り除去するための除去機構22とで構成されている。
【0015】
前記保持機構21は、前記感光体11の上端部を把持する把持部23と、この把持部23を前記除去機構22に向けて下降及び上昇させるための昇降駆動部(図示せず)とを備えている。前記把持部23は、導電性基体12の内径に合わせて密着させるための円盤状の把持板24と、昇降駆動部によって吊り下げられる吊り下げ部25とで一体形成されている。
【0016】
前記除去機構22は、溶剤の回収槽40と、この回収槽40上に回転可能に配設される基台26と、この基台26上に設けられる除去部材27と、この除去部材27に溶剤、好ましくは脱ハロゲン系の溶剤を供給するための溶剤供給部28とを備えている。前記基台26は、上面の中央寄りに内面塗膜除去部材31、外周面寄りに外面塗膜除去部材32が設けられる。図2及び図3に示したように、前記内面塗膜除去部材31は、前記感光体11の内側面に接触させ、この接触させた部分の感光塗膜を拭き取り除去するためのものであり、円柱状のポリウレタン樹脂又はメラミン樹脂からなる多孔質弾性体(スポンジ)によって形成される。この内面塗膜除去部材31は、中心部をピン33に刺した状態で基台26上面に取り付けられる。また、前記外面塗膜除去部材32は、前記感光体11の外側面に接触させ、この接触させた部分の感光塗膜を拭き取り除去するためのものであり、内側面32aが前記感光体11の外側面が密着するように、感光体11の直径に対応した曲率半径の凹部形状となっている。この外面塗膜除去部材32も前記内面塗膜除去部材31と同様の素材からなるスポンジによって形成されている。なお、前記内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32は、処理する感光体11の形状やサイズに応じて曲率半径や厚みの異なるものに交換することが可能である。
【0017】
図1に示したように、前記内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32の下面には、それぞれ溶剤の吐出口35が当接するように設けられている。この吐出口35は、前記基台26の内部から延びるノズル36の先端部に設けられ、溶剤供給部28から供給される溶剤を内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32の内部に向けて直接吐出し、溶剤が内部に浸透し易いようになっている。前記ノズル36は、前記内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32の形状や大きさに合わせて単数又は複数設けられる。
【0018】
溶剤供給部28は、溶剤の貯留槽37と、この貯留槽37から基台26の内部に延びる供給管38と、基台26が配設されている回収槽40から貯留槽37に繋がる回収管41と、フィルタ付きのポンプ39とによって構成されている。前記感光塗膜を溶融させるための溶剤は、貯留槽37に予め貯蔵されており、この貯留槽37からポンプ39によって吸い上げられ、それぞれのノズル36の吐出口35から内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32の内部に供給される。また、洗浄によって、前記内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32から外部に排出される溶剤は、回収槽40に一時溜められ、回収管41を通して貯留槽37に戻される。
【0019】
このように、前記ポンプ39を介して貯留槽37から吸い上げられた溶剤が供給管38及びノズル36を通って吐出口35から供給され、内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32を膨潤させる。また、この状態で前記基台26を図示しない駆動源によって回転させることで、図3に示したように、前記内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32の表面が感光体11の内周面及び外周面に沿って擦られながら余剰分の感光塗膜が除去される。
【0020】
次に、前記塗膜除去装置10を用いた塗膜除去方法について説明する。図1に示したように、感光塗膜13が形成された感光体11を把持部23によって吊り下げ保持した状態で、図示しない昇降駆動部を介して基台26の上面に向けて下降させる。この下降は、前記感光体11の内側面及び外側面が内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32に接しないように左右方向にずらせて行われる。そして、図3に示したように、前記内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32を前記溶剤供給部28から供給された溶剤によって膨潤させた後、前記感光体11を基台26に対して水平方向に移動させて、感光体11の端部の内側面及び外側面を前記内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32に接触させる。この接触させている間、前記内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32に溶剤を供給し続ける。この状態で、前記基台26を少なくとも1回転させて余剰塗膜18を拭き取り除去する。余剰塗膜18を完全に除去するには、前記基台26を3回転以上させるのが好ましい。この塗膜除去作業が終了した後、前記感光体11を元の水平位置に戻すとともに、前記保持機構21によって吊り上げられ回収され、次に処理する感光体が取り付けられる。この間に、前記溶剤貯留槽37から新たな溶剤を吸い上げ、それぞれの吐出口35から内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32に溶剤を供給することで、除去部材の表面に付着した除去済の感光塗膜のカスなどを洗い流す。このようなサイクルを繰り返すことによって、複数の感光体を連続して処理することができる。
【0021】
図4は、第2実施形態における塗膜除去装置50の構成例を示したものである。この塗膜除去装置50は、内面塗膜除去部材51及び外面塗膜除去部材52の内部に供給管38の先端部(ノズル)56が縦方向に挿入され、このノズル56の表面に複数の吐出口55が設けられている。また、前記各吐出口55は、前記感光体11が接する内面塗膜除去部材51及び外面塗膜除去部材52の外側面に向かうように設けられる。このように、前記ノズル56を内面塗膜除去部材51及び外面塗膜除去部材52の内部に挿入したことで、感光体11の端部に形成されている余剰塗膜18の当接する部分に向けて溶剤を吐出させることができ、より除去効率の向上を図ることが可能となる。なお、感光体11を保持する保持機構21や、基台26及び溶剤供給部28の構成は、前記第1実施形態の塗膜除去装置10と同様であるので、同一部材には同一の符号を用いることで詳細な説明は省略する。
【0022】
上記実施形態では、感光体11を固定しておき、基台26を回転させるようにしたが、保持機構21側に回転駆動源を設け、感光体11を吊り下げた状態で回転させるような構成にすることも可能である。また、前記保持機構21及び除去機構22を複数配列することで、一度に複数の感光体の塗膜除去作業を行うように構成することもできる。
【実施例1】
【0023】
上記実施形態において、感光体11が外径30mm、内径28.4mm、長さ254mmからなるアルミニウム製の円筒状の導電性基体12をベースとして、この表面に浸漬塗布法により感光塗膜13を形成し、下端部の内外周約20mmの塗膜部分(余剰塗膜)を除去する場合の実施例を以下に示す。ここで、前記感光体11は、保持機構21によって吊り下げ固定した状態で、下端部の余剰塗膜(下から約20mm)を除去した。また、内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32には、メラミンフォームスポンジを使用した。このときの前記内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32が固定されている基台26の回転数は30rpm、溶剤は20ml/分のテトラヒドロフランを用いた。感光体11の下端部を1mm/秒の速度で昇降機構により下降させ、感光体11の下端部が基台26から約10mmのところで停止させ、10秒間基台を回転させ、塗膜面と塗膜除去部材を摺擦させた。その後、1mm/秒の速度で感光体11を上昇させて把持部23から取り外し、乾燥処理を施することによって感光塗膜の端部が設定どおりに除去された感光体11を得ることができた。
【実施例2】
【0024】
上記実施例1において、内面塗膜除去部材31及び外面塗膜除去部材32をウレタンフォームスポンジに換えた以外は実施例1と同様の方法で設定どおりの感光体を得ることができた。
【0025】
上記実施例1及び実施例2の処理により得られた感光体の下端部の内面、外面には塗膜の残渣は無く、非常に良好な状態の感光体が得られた。
【0026】
以上、説明したように、本発明の塗膜除去装置及び塗膜除去方法では、浸漬塗布方法により感光塗膜が表面に塗布形成された円筒状の感光体の下端部の内外面にある不要な余剰塗膜面を正確且つ効率的に所望の寸法範囲に除去処理することができる。これによって、生産性の向上が容易に図られ、画像不良などの問題の発生しない感光体を安価且つ大量に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明に係る第1実施形態の塗膜除去装置を側面方向から見た断面図である。
【図2】上記塗膜除去装置の上面方向から見た断面図である。
【図3】上記塗膜除去装置による余剰塗膜の除去状態を示す断面図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の塗膜除去装置を側面方向から見た断面図である。
【図5】感光体に形成される感光塗膜の構成を示す断面図である。
【図6】感光塗膜の形成過程を示す工程図である。
【符号の説明】
【0028】
10 塗膜除去装置
11 感光体
12 導電性基体
13 感光塗膜
14 電荷発生層
15 電荷輸送層
16 塗布液
17 液溜り
18 余剰塗膜
21 保持機構
22 除去機構
23 把持部
24 把持板
25 吊り下げ部
26 基台
27 除去部材
28 溶剤供給部
31 内面塗膜除去部材
32 外面塗膜除去部材
32a 内側面
33 ピン
35 吐出口
36 ノズル
37 貯留槽
38 供給管
39 ポンプ
40 回収槽
41 回収管
50 塗膜除去装置
51 内面塗膜除去部材
52 外面塗膜除去部材
55 吐出口
56 ノズル


【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の感光体の表面に形成された感光塗膜の一部を除去する除去部材が基台上に備えられた塗膜除去装置であって、
前記除去部材は、前記感光体の表面の端部に接するように配設され、前記感光塗膜を溶融させる溶剤を内部に吐出させるための供給管の先端部が、除去部材の内部に挿入されていることを特徴とする塗膜除去装置。
【請求項2】
前記除去部材は、前記感光体の端部の内側面に接する内面塗膜除去部材及び前記感光体の端部の外側面に接する外面塗膜除去部材をそれぞれ備える請求項1記載の塗膜除去装置。
【請求項3】
前記除去部材は、前記感光体の端部に接触させて回転し、その間、前記溶剤が前記供給管の先端部から供給される請求項1記載の塗膜除去装置。
【請求項4】
前記除去部材は、前記感光体の直径に対応した曲率形状を有している請求項1記載の塗膜除去装置。
【請求項5】
前記除去部材は、ポリウレタン樹脂又はメラミン樹脂からなる多孔質弾性体で形成されている請求項1記載の塗膜除去装置。
【請求項6】
感光塗膜が形成された円筒状の感光体を鉛直方向に保持する保持機構と、
該保持機構によって保持された感光体の端部の感光塗膜を除去する除去機構とを備えた塗膜除去装置において、
前記除去機構は、溶剤を回収する回収槽と、この回収槽内に配設される基台と、この基台上に設けられ、前記感光体の端部に接する塗膜の除去部材と、前記基台から前記除去部材に溶剤を供給する供給管と、この供給管の先端部に設けられ、前記除去部材の内部に直接溶剤を吐出する吐出口とを備えたことを特徴とする塗膜除去装置。
【請求項7】
感光体の表面に溶剤を含んだ弾性体を接触させて余剰分の感光塗膜を除去する塗膜除去方法において、
前記感光体の表面に前記弾性体を接触させている間、該弾性体に溶剤を供給し続けることを特徴とする塗膜除去方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−186603(P2009−186603A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24256(P2008−24256)
【出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【出願人】(000180128)山梨電子工業株式会社 (30)
【Fターム(参考)】