説明

塗装用カートリッジ

【課題】 袋状タンクの支持部に袋体を熱溶着したときに、余分な溶融物を溜めて袋体内の空間に溶出しないようにする。
【解決手段】 袋状タンク22の支持部23を溶融可能な樹脂材料により形成し、支持部23の小径部23Aの外周面には、内袋24の開口24A側を溶着するための環状の小径溶着部29を設け、大径部23Bの外周面には、外袋25の開口25A側を溶着するための環状の大径溶着部31を設ける。また、小径溶着部29に隣接した位置には溶融物溜り30A,30Bを設け、大径溶着部31に隣接した位置には溶融物溜り32を設ける。これにより、支持部23と内袋24、外袋25との溶着面間から食み出した余分な溶融物34,35は、溶融物溜り30A,30B、溶融物溜り32に溜めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば塗装機に対し交換して取付けられ、内部に充填された塗料を塗装機に向けて供給する塗装用カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車のボディ等の被塗物を塗装する塗装システムは、色替時に廃棄される塗料の量を削減でき、また多くの塗色に対応できることが望まれている。これに対応する塗装システムとしては、各色毎の塗料が充填された塗装用カートリッジを、被塗物を塗装する度に交換して塗装装置に取付ける構成となったカートリッジ式の塗装システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−262699号公報
【0004】
また、特許文献1の塗装用カートリッジは、塗装装置に着脱可能に取付けられ、筒状をした中空なタンクと該タンクから軸方向の前側に延びたフィードチューブとからなるボディと、該ボディのタンク内を軸方向に移動可能に配置され該タンク内を塗料収容室と押出し液体収容室とに画成するピストンと、前記塗料収容室からフィードチューブ内を通って形成された塗料通路と、前記押出し液体収容室に押出し液体の供給と排出を行う押出し液体通路とにより大略構成されている。
【0005】
この特許文献1では、ピストンを摺動させるためにタンクの内面加工に高い寸法精度、滑らかな仕上げ等が必要になる上に、液密性を維持するために高価なシール部材を定期的に交換しなくてはならず、維持費が嵩んでしまう。
【0006】
そこで、塗装機に取付けられる塗装用カートリッジには、摺動するピストンに代えて、筒状のタンク本体内に画成膜ユニットを収容し、画成膜内に押出し液体を供給することにより、該画成膜とタンク本体との間に充填された塗料を塗装機に向け吐出する構成としたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献2】特開2006−187732号公報
【0008】
また、特許文献2による画成膜ユニットでは、タンク本体内に固定された基部に対し画成膜の開口側を固定することにより、タンク本体と画成膜との間に塗料収容室を画成し、画成膜内に押出し液体収容室を画成している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上述した特許文献2のように、基部に対し画成膜の開口側を固定する場合、接着剤を用いて固着することが考えられる。しかし、塗装作業では、種々の有機溶剤を含む塗料、押出し液体に接触する虞があるために、接触して溶解する有機溶剤系の接着剤は用いることができない。また、リテーナリング等を用いて画成膜の開口側を外周から挟んで固定することも考えられるが、リテーナリング等を設けるためのスペースが別途必要になってしまう。
【0010】
そこで、有機溶剤に接触する虞があり、スペースを確保することが困難な塗装用カートリッジでは、熱により溶融して固着する手段(以下、熱溶着という)を用い、袋体の開口側を蓋部となる支持部の外周面に溶着することが行われている。この熱溶着では、固着するために溶融する環状の溶着部を支持部の外周面に設け、この溶着部を囲むように袋体の開口側を配置する。そして、溶着部との間に袋体の開口側を挟んだ状態で、加熱された押圧具を溶着部に押付けることにより、溶着部の表面側を溶かして袋体を支持部に固着することができる。
【0011】
しかし、熱溶着によって支持部と袋体とを固着した場合、溶着に寄与しなかった余分な溶融物が溶着面間から溶出して固化する。そして、溶融物が袋体の内側に食み出した場合には、食み出た部分によって袋体が損傷することがある。特に、余分な溶融物は、熱溶着された袋体の内側にできるものであるから、その構造上取出すことができず、袋体が破損してしまうという問題がある。
【0012】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、袋状タンクの支持部に袋体を熱溶着したときに、余分な溶融物を溜め、袋体内の空間に溶出しないようにした塗装用カートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明による塗装用カートリッジは、噴霧手段に取付けられる本体部を挟んで一側が塗料通路を有するフィードチューブとなり他側がタンク取付部となったベース部材と、前端が開口した有底筒体からなり開口側が前記ベース部材のタンク取付部に着脱可能に取付けられるタンク収容筒体と、前記ベース部材のタンク取付部と前記タンク収容筒体との間に支持される支持部と可撓性材料によって形成され前端が開口した有底の袋体とからなり、該袋体の前端が前記支持部に固定されて該袋体内に空間を画成する袋状タンクとを備えている。
【0014】
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記袋状タンクの支持部は溶融可能な樹脂材料により形成し、前記袋状タンクの支持部には、その外周面に位置して前記袋体の前端側を熱溶着手段を用いて溶着するための環状の溶着部を設け、前記支持部の外周面のうち前記溶着部に隣接した位置には、前記袋体の前端側を前記溶着部に溶着するときに食み出す余分な溶融物を溜める溶融物溜りを設ける構成としたことにある。
【0015】
請求項2の発明は、前記溶融物溜りは、前記袋状タンクの支持部に設けた溶着部の長さ方向の両側のうち、少なくとも前記袋体の内部空間に近い側に設ける構成としたことにある。
【0016】
請求項3の発明は、前記溶融物溜りは、前記支持部の外周面に全周に亘って形成された全周溝としたことにある。
【0017】
請求項4の発明は、前記袋状タンクの支持部の外周面は、前記袋体の内部空間に近い側に小径溶着部を有し、前記内部空間から離れた側に大径溶着部を有する段付状に形成し、前記袋状タンクの袋体は、前記小径溶着部を用いて溶着される内袋と、該内袋を覆うように前記大径溶着部を用いて溶着される外袋とにより二重構造とし、前記溶融物溜りは、前記小径溶着部に隣接した位置と前記大径溶着部に隣接した位置にそれぞれ設ける構成としたことにある。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明によれば、袋状タンクの支持部を溶融可能な樹脂材料により形成し、袋状タンクの支持部の外周面には、袋体の前端側を熱溶着手段を用いて溶着するための環状の溶着部を設けている。そして、支持部の外周面のうち溶着部に隣接した位置には、袋体の前端側を溶着部に溶着するときに食み出す余分な溶融物を溜める溶融物溜りを設ける構成としている。
【0019】
従って、熱溶着を用いて支持部の外周面に袋体を固着する場合には、支持部の外周面に設けた環状の溶着部を囲むように袋体の前端側を配置する。そして、溶着部との間に袋体の前端側を挟んだ状態で、加熱された押圧具を溶着部に押付けることにより、溶着部の表面側を溶かしつつ袋体と液密に固着することができる。
【0020】
この熱溶着作業では、溶着部が溶融して発生する溶融物のうち、支持部と袋体との溶着に寄与しなかった余分な溶融物が支持部と袋体との溶着面間から溶出して固化する。このときに、溶着部に隣接した位置には溶融物溜りを設けているから、食み出した余分な溶融物は溶融物溜りに溜める(貯える)ことができる。
【0021】
この結果、支持部と袋体との溶着面間から食み出した余分な溶融物によって袋状タンクの袋体が損傷するのを防止でき、袋体の寿命を延ばして信頼性を向上することができる。
【0022】
請求項2の発明によれば、溶融物溜りを袋状タンクの支持部に設けた溶着部の長さ方向の両側のうち、袋体の内部空間に近い側に設けた場合には、袋体の内部空間に溶融物が侵入するのを確実に防止することができる。
【0023】
請求項3の発明によれば、溶融物溜りは、支持部の外周面に全周に亘って形成された全周溝としているから、熱溶着時に発生する余分な溶融物の殆んどを溶融物溜りに溜めることができる。
【0024】
請求項4の発明によれば、袋体の内袋を支持部の小径溶着部に溶着するときには、小径溶着部に隣接して設けた溶融物溜りに余分な溶融物を溜めることができる。また、袋体の外袋を支持部の大径溶着部に溶着するときには、大径溶着部に隣接して設けた溶融物溜りに余分な溶融物を溜めることができる。これにより、内袋と外袋とからなる二重構造の袋体を段付状の支持部の外周面にそれぞれ熱溶着することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態による塗装用カートリッジを、回転霧化頭型塗装装置に適用した場合を例に挙げ、図1ないし図10に従って詳細に説明する。
【0026】
図1において、1は塗装用ロボット等の動作機械(図示せず)に設けられた噴霧手段をなす回転霧化頭型塗装装置(以下、塗装装置1という)を示している。この塗装装置1は、前側がモータ取付部2Aとなり後側がカートリッジ取付部2Bとなったハウジング2と、該ハウジング2のモータ取付部2A内に装着されたエアモータ3と、該エアモータ3によって回転駆動される回転軸4と、該回転軸4の前端側に取付けられ、回転することにより塗料を遠心霧化して微粒化し被塗物に向け噴霧する回転霧化頭5と、前記ハウジング2のカートリッジ取付部2Bの中央から回転軸4の先端まで貫通して設けられたフィードチューブ挿通孔6とにより大略構成されている。
【0027】
また、ハウジング2には、例えばコッククロフト回路によって構成され、電源装置(図示せず)から供給される電圧を−60〜−120kVに昇圧する高電圧発生器7が設けられている。この高電圧発生器7は、例えばエアモータ3、回転軸4を介して回転霧化頭5に高電圧を印加し、塗料に直接帯電させる。
【0028】
さらに、ハウジング2には、押出し液体が流通するハウジング側押出し液体通路8が設けられ、該押出し液体通路8の途中には、後述の塗装用カートリッジ11に対して押出し液体の供給、停止を行う押出し液体弁9が設けられている。
【0029】
次に、塗装装置1に交換可能に取付けられる本実施の形態による塗装用カートリッジ11について説明する。
【0030】
即ち、11はハウジング2のカートリッジ取付部2Bに着脱可能に取付けられる塗装用カートリッジを示している。この塗装用カートリッジ11は、例えば塗料充填装置の充填台(図示せず)に交換用として複数個用意されている。また、複数個のカートリッジ11は、複数種類(複数色)の塗料毎にそれぞれ専用で使用されるものである。
【0031】
そして、塗装用カートリッジ11は、図2に示す如く、後述するベース部材12、タンク収容筒体20、袋状タンク22、塗料収容室26、押出し液体収容室28、溶着部29,31、溶融物溜り30A,30B,32等によって大略構成されている。
【0032】
12は塗装用カートリッジ11の取付ベースとなるベース部材である。このベース部材12は、短尺な円柱状に形成された後述の本体部13を有し、この本体部13を挟んで前側がフィードチューブ14となり後側がタンク取付部16となっている。
【0033】
13はベース部材12の本体部で、該本体部13は、ハウジング2のカートリッジ取付部2Bに取付けられるものである。この本体部13は、短尺な円柱状に形成され、その中央部には後述の塗料弁17を収容する弁体収容空間13Aが形成されている。また、本体部13には、後述のカートリッジ側押出し液体通路18と漏洩液体排出路19とが形成されている。
【0034】
そして、本体部13は、塗装用カートリッジ11を塗装装置1に取付けるときに、ハウジング2のカートリッジ取付部2B内に嵌合状態で取付けられ、塗装用カートリッジ11を塗料充填装置に取付けるときに、充填台のカートリッジ取付部(図示せず)内に嵌合状態で取付けられるものである。
【0035】
14は本体部13から軸方向の前側に向け同軸に延びて設けられたフィードチューブで、該フィードチューブ14の内部には後述の塗料通路15が形成され、先端部内側には弁座14Aが設けられている。ここで、フィードチューブ14は、後述の塗料収容室26から供給される塗料を塗料通路15を介して先端から回転霧化頭5に向け流出するものである。また、フィードチューブ14は、塗料の充填口として利用され、該フィードチューブ14から塗料収容室26内に塗料を充填することができる。
【0036】
15はフィードチューブ14に設けられた塗料通路で、該塗料通路15は、上流側となる後側が後述するタンク取付部16の底面16Aに開口し、支持部23の塗料流通孔23Dを介して塗料収容室26に連通している。一方、下流側となる前側はフィードチューブ14の先端に開口している。これにより、塗料通路15は、塗料収容室26の塗料をフィードチューブ14の先端から流出することができる。
【0037】
16は本体部13の後側に設けられたタンク取付部で、該タンク取付部16は、本体部13から軸方向の後側に向け同軸に突出し、外周側に雄ねじが刻設された短尺な筒体として形成されている。また、タンク取付部16の奥所に位置する底面16A(本体部13の後面部)はほぼ平坦に形成されている。そして、タンク取付部16の内側には、後述のタンク収容筒体20の開口部20Aが挿嵌され、外側にはリテーナリング21が螺着される。
【0038】
17は本体部13内に設けられた塗料弁で、該塗料弁17は常閉弁として構成されている。また、塗料弁17は、本体部13の弁体収容空間13A内に軸方向に移動可能に挿嵌されたピストン17Aと、基端側が該ピストン17Aに取付けられ、先端側がフィードチューブ14の先端側まで軸方向に延び弁座14Aに離着座する長尺な弁体17Bと、前記ピストン17Aを該弁体17Bの閉弁方向に付勢する弁ばね17Cとにより大略構成されている。
【0039】
そして、塗料弁17は、常時は弁ばね17Cの付勢力により弁体17Bが弁座14Aに着座することによりフィードチューブ14内の塗料通路15を遮断している。一方、パイロットエアが供給されたときには、弁ばね17Cに抗してピストン17Aを変位させることにより、弁体17Bを開弁させ、塗料通路15を連通することができる。
【0040】
また、18は本体部13に設けられたカートリッジ側押出し液体通路である。この押出し液体通路18は、後述の押出し液体収容室28をハウジング側押出し液体通路8に接続するもので、その一端がハウジング側押出し液体通路8と連通する位置で本体部13の前面に開口している。そして、この押出し液体通路18の前面側には、ハウジング2への取付時に開弁する逆止弁18Aが設けられている。また、押出し液体通路18の他端は、本体部13の後面となるタンク取付部16の底面16Aに開口している。
【0041】
19は本体部13に設けられた漏洩液体排出路で、該漏洩液体排出路19は、後述する内袋24と外袋25との間の隙間空間27を外部に開放するものである。また、漏洩液体排出路19は、一端が後述する支持部23の連通路23Fに連通し、他端が本体部13の外周面(大気)に開口している。このときに、漏洩液体排出路19の外部開口は、塗装用カートリッジ11をハウジング2のカートリッジ取付部2B内に取付けたときに、ハウジング2の一部で閉塞されない位置に開口している。
【0042】
そして、漏洩液体排出路19は、内袋24が破損し、塗料収容室26の塗料が内袋24の破損箇所から隙間空間27に漏れ出したときには、この塗料を外部に排出することにより、内袋24の破損を報知するものである。また、同様に外袋25が破損した場合には、隙間空間27に漏れ出した押出し液体を外部に排出することにより、外袋25の破損を報知することができる。
【0043】
20はベース部材12のタンク取付部16に着脱可能に取付けられるタンク収容筒体で、このタンク収容筒体20は、後述する袋状タンク22の周囲に所定の体積の空間を形成するものである。また、タンク収容筒体20は、袋状タンク22の状態を外部から目視で確認できるように、例えば透明または半透明の樹脂材料、具体的にはアクリル樹脂、塩化ビニール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)、ポリアリレート(PAR)、ポリカーボネート(PC)、フッ素樹脂(FR)、環状オレフィンコポリマ(COC)等により形成されている。
【0044】
また、タンク収容筒体20は、前側が拡径して厚肉な開口部20Aとなり、後側が底部20Bによって閉塞され、これにより有底筒状に形成されている。また、開口部20Aの先端部の内側は、後述する支持部23の外周側の挟持用拡径部23Cに係合する全周段差部20Cが形成されている。さらに、底部20Bの中央には、後方に突出するように段付円柱状の挟持部20Dが形成され、該挟持部20Dは、塗装用カートリッジ11を搬送するときに挟み持つものである。
【0045】
21はタンク収容筒体20をベース部材12のタンク取付部16に着脱可能に取付けるリテーナリングである。このリテーナリング21は、タンク収容筒体20の開口部20Aによる段部に係合した状態で、タンク取付部16に螺着するものである。
【0046】
次に、塗装用カートリッジ11内に塗料を収容する空間と押出し液体を収容する空間とを画成する袋状タンクについて説明する。
【0047】
22はタンク収容筒体20内に設けられた袋状タンクで、該袋状タンク22は、後述の塗料収容室26と押出し液体収容室28とを画成するものである。また、袋状タンク22は、図4に示す如く、後述の支持部23と、二重構造の内袋24、外袋25とによって構成されている。
【0048】
23はベース部材12のタンク取付部16とタンク収容筒体20との間に支持された支持部で、該支持部23は、熱溶着手段を用いて内袋24、外袋25を液密に固着できるように、熱可塑性の樹脂材料、例えばポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)、熱可塑性ポリエステルエラストマ、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、フッ素樹脂、ナイロン、ABS樹脂等を用いて形成されている。なお、支持部23は、タンク収容筒体20で例示した透明または半透明な樹脂材料を用いて形成することもできる。
【0049】
また、支持部23は、短尺な段付円板状に形成されている。具体的には、後述する塗料収容室26に近い側となる後側が小径部23Aとなり、塗料収容室26から離れた側となる前側が大径部23Bとなっている。また、大径部23Bの前側位置には、さらに拡径して挟持用拡径部23Cが形成されている。これにより、支持部23は、大径部23Bをタンク取付部16の底面16Aに対面させ、この状態で挟持用拡径部23Cをタンク収容筒体20の全周段差部20Cに係合させることにより、該タンク収容筒体20と一緒にベース部材12に固定することができる。
【0050】
また、小径部23Aの後端面は、緩やかな円錐面となり、その最深部には塗料流通孔23Dが軸方向に貫通して設けられ、該塗料流通孔23Dは塗料通路15と連通している。また、支持部23には、小径部23Aと大径部23Bとの段差部に環状の凹溝23Eが形成され、該凹溝23Eは、内袋24と外袋25との間の隙間空間27に連通している。また、凹溝23Eは、連通路23Fを介して本体部13の漏洩液体排出路19に連通している。
【0051】
これにより、内袋24または外袋25が破れることがあっても、塗料または押出し液体を凹溝23E、連通路23F、漏洩液体排出路19を通じて外部に漏洩させることができ、破損を早期に報知することができる。さらに、挟持用拡径部23Cには、カートリッジ側押出し液体通路18と押出し液体収容室28とを連通する連通穴23Gが形成されている。
【0052】
24はタンク収容筒体20内に位置して支持部23に固定された内袋である。また、25は内袋24よりも一回り大きく形成され該内袋24を覆うように支持部23に固定された外袋である。これらの内袋24と外袋25とは、二重構造で後側が閉塞された有底の袋体として構成されている。
【0053】
また、内袋24と外袋25とは、塗料、押出し液体に冒されない耐薬品性、繰返される屈曲にも損傷しない可撓性を有し、また熱溶着が可能な熱可塑性の樹脂材料、例えばポリエチレン(PE)、ナイロン、好ましくは低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等によりフィルム状に形成されている。この場合、内袋24と外袋25には、内部を目視できるように透明な樹脂材料が用いられている。
【0054】
そして、内袋24は、その前端が開口24Aとなり、支持部23の小径部23Aの外周面に後述の熱溶着手段を用いて一体的に溶着されている。これにより、内袋24は、その内部空間に支持部23と協働して塗料を収容する後述の塗料収容室26を画成している。
【0055】
一方、外袋25は、その前端が開口25Aとなり、支持部23の大径部23Bの外周面に熱溶着手段を用いて一体的に溶着されている。これにより、外袋25は、内部となる内袋24との間に後述の隙間空間27を画成し、外部となるタンク収容筒体20との間に後述の押出し液体収容室28を画成している。
【0056】
なお、図面では内袋24と外袋25とは、隙間空間27を明確に示すために、全体に亘って離間した状態で示している。しかし、内袋24と外袋25とは、常時は内側の塗料と外側の押出し液体とに挟まれて密着しており、内袋24または外袋25が破損したときにだけ漏れ出た塗料または押出し液体を流通させる通路として機能するものである。
【0057】
26は内袋24内に画成された塗料収容室である。この塗料収容室26は、回転霧化頭5に向けて供給する塗料を収容するもので、塗料通路15に連通している。ここで、塗料収容室26の体積(内袋24の内容積)は、例えばタンク収容筒体20をベース部材12の本体部13に取付けたときに、これらによって画成される前記タンク収容筒体20内の体積、即ち、後述する押出し液体収容室28の体積よりも大きな値に設定している。
【0058】
これにより、誤って塗料収容室26に大量の塗料が充填されるような事態が生じても、内袋24に負荷が作用する前に、該内袋24を本体部13、タンク収容筒体20の内面に当接させることができ、内袋24等の損傷を未然に防ぐことができる。
【0059】
27は内袋24と外袋25との間に画成された隙間空間で、該隙間空間27は、内袋24または外袋25が破損したときに、漏れ出た塗料または押出し液体を流通させる通路を構成している。また、隙間空間27は、支持部23の凹溝23Eを介して連通路23Fに連通している。これにより、隙間空間27は、内袋24が破損したときに、流入する塗料を支持部23の凹溝23E、連通路23Fを介してベース部材12の漏洩液体排出路19から外部に排出させることにより、内袋24の破損を報知することができる。また、同様に外袋25が破損した場合には、漏れ出した押出し液体を外部に排出することにより、外袋25の破損を報知することができる。
【0060】
28は押出し液体収容室で、この押出し液体収容室28は、袋状タンク22とタンク収容筒体20をベース部材12に取付けたとき、タンク収容筒体20と外袋25との間に画成されるものである。ここで、押出し液体収容室28は、支持部23の連通穴23Gを介してベース部材12のカートリッジ側押出し液体通路18に連通している。そして、押出し液体収容室28は、押出し液体が流入することにより、袋体をなす外袋25、内袋24を介して塗料収容室26に充填された塗料を押圧して押出し、または塗料収容室26に塗料を充填するときには押出し液体を排出するものである。
【0061】
次に、内袋24と外袋25を支持部23に対して液密に固定するための熱溶着手段に関する構成について、図5ないし図10を参照しつつ説明する。
【0062】
図5において、29は支持部23のうち塗料収容室26に近い側、即ち、小径部23Aの外周面に設けられた小径溶着部である。この小径溶着部29は、図6に示すように、内袋24の開口24A側を支持部23の小径部23Aの外周面に液密に固着するもので、該小径部23Aの軸方向のほぼ中央部に所定の幅寸法をもって全周に形成されている。また、小径溶着部29は、熱溶着手段を用いて溶着するために設けられ、図9に示す熱溶着する前の状態では、他の部分と同径となっているが、短時間で所定の位置まで均等に溶融できるように、全周に亘って凹凸状(櫛歯状)に形成されている。
【0063】
そして、小径溶着部29は、図8に示すように、周囲に内袋24の開口24Aを配置し、この状態で加熱された後述の押圧具33が内袋24を介して押付けられることにより、図6に示す如く、溶融して内袋24と一体的に溶着することができる。この場合、小径溶着部29は、押圧具33を用いて内袋24を溶着した後には、溶融して押圧痕だけ小径となる。
【0064】
30A,30Bは支持部23の小径部23Aの外周面に設けられた2つの小径溶着部29用の溶融物溜りを示している。この2つの溶融物溜り30A,30Bは、小径溶着部29を挟んで長さ方向の両側に設けられている。即ち、溶融物溜り30Aは、小径溶着部29の塗料収容室26に近い側に隣接するように設けられている。一方、溶融物溜り30Bは、小径溶着部29の塗料収容室26から離れた側に隣接するように設けられている。また、各溶融物溜り30A,30Bは、小径部23Aの外周面に全周に亘って形成された全周溝をなし、外径側に向け開口幅が広くなる断面台形状に形成されている。これにより、台形状の溶融物溜り30A,30Bは、小径溶着部29と内袋24との間の溶着部間から食み出した余分な溶融物34を積極的に流入させて溜めることができる。
【0065】
ここで、塗料収容室26に近い側の溶融物溜り30Aは、塗料収容室26に侵入したら取出すことがほぼ不可能な溶融物34について、この溶融物34を貯留した状態で固化させることができる。これにより、溶融物34が内袋24を破損するような事態を未然に防ぐことができる。
【0066】
一方、塗料収容室26から離れた側の溶融物溜り30Bは、前述した溶融物溜り30Aとほぼ同様に、台形状の全周溝として形成されている。また、溶融物溜り30Bは、溶融物34を溜めることにより、溶融物34が内袋24、外袋25を破損するのを未然に防止することができる。
【0067】
31は支持部23の塗料収容室26から離れた側、即ち、大径部23Bの外周面に設けられた大径溶着部である。この大径溶着部31は、図7に示す如く、前述した小径溶着部29とほぼ同様に、大径部23Bの軸方向のほぼ中央部に所定の幅寸法をもって全周に形成され、熱溶着する前の状態では連続する凹凸状(櫛歯状)に形成されている。
【0068】
そして、大径溶着部31は、周囲に外袋25の開口25Aを配置し、この状態で加熱された押圧具(大径溶着部31用は図示せず)が外袋25を介して押付けられることにより、溶融して外袋25と液密に溶着することができる。この場合、大径溶着部31は、押圧具を用いて外袋25を溶着した後には、溶融して押圧痕だけ小径となる。
【0069】
32は支持部23の大径部23Bの外周面に設けられた1つの大径溶着部31用の溶融物溜りを示している。この溶融物溜り32は、大径溶着部31の長さ方向の両側のうち、塗料収容室26に近い側(隙間空間27側)に隣接するように設けられている。また、溶融物溜り32は、前述した溶融物溜り30A,30Bとほぼ同様に、大径部23Bの外周面に全周に亘って形成された全周溝をなし、外径側に向け開口幅が広くなる断面台形状に形成されている。
【0070】
ここで、大径溶着部31の塗料収容室26に近い側に設けた溶融物溜り32は、外袋25の内部空間となる隙間空間27に侵入したら取出すことがほぼ不可能な溶融物35を、補足して溜め置くことができ、溶融物35による外袋25の未然に防ぐことができる。
【0071】
なお、大径溶着部31の塗料収容室26から離れた側には、溶融物溜りを設けていないが、その理由は、食み出した溶融物35′は袋状タンク22を製造した後からでも取除くことができ、また、溶融物35′をそのままにしても少し見栄えが悪いだけで各袋体24,25を傷付ける虞がないためである。従って、見栄えを良好にするために、大径溶着部31の塗料収容室26から離れた側に溶融物溜りを設ける構成としてもよい。
【0072】
33は小径溶着部29に内袋24を熱溶着するときに用いられる複数個の押圧具(図8中に2個のみ図示)で、該各押圧具33は、支持部23を取囲むように周方向で複数個に分割され、全ての押圧具33の内側部位によって小径部23Aと同等または僅かに小さな円形を形成する。また、各押圧具33は、樹脂材料を溶融することができる温度まで加熱することができる。
【0073】
本実施の形態による塗装用カートリッジ11は上述の如き構成を有するもので、次に、本発明の特徴部分である袋状タンク22の組立作業について説明する。
【0074】
まず、図8、図9に示すように、袋状タンク22を構成する支持部23の小径部23Aの外周に内袋24の開口24A側を被せ、図10に示す如く、この状態で加熱された各押圧具33を小径部23Aの小径溶着部29、内袋24の開口24A側に外周から所定の圧力で所定の時間だけ押付ける。このときには、支持部23、内袋24と各押圧具33とを回転方向に位置をずらして同様の作業を繰返す。これにより、小径部23Aに設けた小径溶着部29は、全周で均等に溶融することができ、この溶融した小径溶着部29によって支持部23の小径部23Aの外周面と内袋24の開口24A側とを液密に溶着することができる。
【0075】
ここで、上述したように小径溶着部29によって内袋24を熱溶着したときには、小径溶着部29が溶融して発生する溶融物のうち、支持部23と内袋24との溶着に寄与しなかった余分な溶融物34が支持部23と内袋24との溶着面間から食み出して固化する。このときには、図6に示す如く、小径溶着部29に隣接して設けた溶融物溜り30A,30Bが、余分な溶融物34を堰き止めるように収容することができる。同様にして、大径溶着部31によって外袋25を熱溶着したときにも、図7に示す如く、大径溶着部31に隣接して設けた溶融物溜り32が、余分な溶融物35を収容することができる。
【0076】
かくして、本実施の形態によれば、袋状タンク22の支持部23を溶融可能な樹脂材料により形成し、支持部23の小径部23Aの外周面には、内袋24の開口24A側を熱溶着手段を用いて溶着するための環状の小径溶着部29を設け、大径部23Bの外周面には、外袋25の開口25A側を熱溶着手段を用いて溶着するための環状の大径溶着部31を設けると共に、小径部23Aの外周面、大径部23Bの外周面には、小径溶着部29、大径溶着部31に隣接した位置に溶融物溜り30A,30B、溶融物溜り32を設ける構成としている。
【0077】
ここで、溶融物溜り30A,30Bは、小径溶着部29に内袋24を溶着するときに寄与せずに食み出す余分な溶融物34を、堰き止めるように貯蔵し、その内部で固化させることができる。また、溶融物溜り32は、大径溶着部31に外袋25を溶着するときに溶出する溶融物35を、堰き止めるように貯蔵し、その内部で固化させることができる。
【0078】
この結果、溶融物溜り30A,30Bは溶融物34を溜め、溶融物溜り32は溶融物35を溜めることができるから、袋状タンク22の内袋24、外袋25が溶融物によって損傷するのを未然に防ぐことができ、内袋24、外袋25等の寿命を延ばして信頼性を向上することができる。
【0079】
また、支持部23の小径部23Aの外周面には、小径溶着部29の長さ方向の両側に溶融物溜り30A,30Bを設けている。特に、小径溶着部29の塗料収容室26に近い側に隣接して設けた溶融物溜り30Aは、内袋24を破損させる大きな要素である塗料収容室26側に溶出する溶融物34を捕らえて溜め置くことができる。また、支持部23の大径部23Bの外周面には、大径溶着部31の内部空間となる隙間空間27に近い側に溶融物溜り32を設けているから、隙間空間27に食み出した溶融物35が侵入するのを防止できる。これにより、侵入したら取出すことができない内袋24、外袋25の内部に溶融物が侵入するのを確実に防止することができる。
【0080】
一方、溶融物溜り30A,30B,32は、支持部23の外周面に全周溝として形成しているから、熱溶着時に発生する余分な溶融物34,35の殆んどを対応する溶融物溜り30A,30B,32に貯えておくことができる。
【0081】
さらに、内袋24と外袋25とにより二重構造の袋体とし、内袋24と外袋25との間に画成された隙間空間27を漏洩液体排出路19等を介して外部(大気)に開放する構成としている。従って、漏洩液体排出路19は、内袋24が破損し、塗料収容室26の塗料が内袋24の破損箇所から隙間空間27に漏れ出したときには、この塗料を外部に排出することにより、内袋24の破損を報知することができる。また、同様に外袋25が破損した場合には、隙間空間27に漏れ出した押出し液体を外部に排出することにより、外袋25の破損を報知することができる。これにより、内袋24、外袋25の僅かな破損も早期に発見することができ、内袋24、外袋25の損傷による被害を最小限に抑えることができる。
【0082】
なお、実施の形態では、支持部23の小径部23Aに設けた小径溶着部29は、熱溶着する前の状態で、その先端側を連続する凹凸状(櫛歯状)に形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図11に示す第1の変形例のように、支持部23の小径部23Aに先端側が平坦な小径溶着部41を設ける構成としてもよい。この構成は、大径溶着部にも同様に適用することができる。
【0083】
また、実施の形態では、支持部23の小径部23Aに設けた溶融物溜り30A,30Bは、余分な溶融物を積極的に流入させるために、外径側に向け開口幅が広くなる断面台形状に形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図12に示す第2の変形例による溶融物溜り51A,51Bのように、外径側に向け開口幅が狭くなるように形成してもよい。この構成では、溶融物溜り51A,51Bに流入して固化した溶融物34は、該溶融物溜り51A,51B内に貯蔵することができる。この構成は大径溶着部にも同様に適用することができる。
【0084】
さらに、実施の形態では、内袋24と外袋25とにより二重構造とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限ることなく、例えば1枚の袋体によって構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の実施の形態による塗装用カートリッジを塗装装置に取付けた状態で示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施の形態による塗装用カートリッジを単体で拡大して示す縦断面図である。
【図3】図2に示す塗装用カートリッジの分解断面図である。
【図4】袋状タンクを単体で拡大して示す縦断面図である。
【図5】図4中のA部を拡大して示す縦断面図である。
【図6】図5中のB部を拡大して示す縦断面図である。
【図7】図5中のC部を拡大して示す縦断面図である。
【図8】押圧具を用いて内袋を支持部に熱溶着する状態を示す動作説明図である。
【図9】押圧具を用いて内袋を支持部の小径溶着部に熱溶着する状態を拡大して示す動作説明図である。
【図10】押圧具を用いて内袋を支持部の外周面に熱溶着した状態を拡大して示す動作説明図である。
【図11】本発明の第1の変形例による小径溶着部を示す支持部の要部拡大縦断面図である。
【図12】本発明の第2の変形例による溶融物溜りを示す支持部の要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
【0086】
1 回転霧化頭型塗装装置(噴霧手段)
11 塗装用カートリッジ
12 ベース部材
13 本体部
14 フィードチューブ
15 塗料通路
16 タンク取付部
19 漏洩液体排出路
20 タンク収容筒体
22 袋状タンク
23 支持部
23A 小径部
23B 大径部
24 内袋(袋体)
24A,25A 開口
25 外袋(袋体)
26 塗料収容室(内部空間)
27 隙間空間
28 押出し液体収容室
29 小径溶着部
30A,30B,32 溶融物溜り
31 大径溶着部
34,35,35′ 溶融物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
噴霧手段に取付けられる本体部を挟んで一側が塗料通路を有するフィードチューブとなり他側がタンク取付部となったベース部材と、
前端が開口した有底筒体からなり開口側が前記ベース部材のタンク取付部に着脱可能に取付けられるタンク収容筒体と、
前記ベース部材のタンク取付部と前記タンク収容筒体との間に支持される支持部と可撓性材料によって形成され前端が開口した有底の袋体とからなり、該袋体の前端が前記支持部に固定されて該袋体内に空間を画成する袋状タンクとを備えてなる塗装用カートリッジにおいて、
前記袋状タンクの支持部は溶融可能な樹脂材料により形成し、
前記袋状タンクの支持部には、その外周面に位置して前記袋体の前端側を熱溶着手段を用いて溶着するための環状の溶着部を設け、
前記支持部の外周面のうち前記溶着部に隣接した位置には、前記袋体の前端側を前記溶着部に溶着するときに食み出す余分な溶融物を溜める溶融物溜りを設ける構成としたことを特徴とする塗装用カートリッジ。
【請求項2】
前記溶融物溜りは、前記袋状タンクの支持部に設けた溶着部の長さ方向の両側のうち、少なくとも前記袋体の内部空間に近い側に設ける構成としてなる請求項1に記載の塗装用カートリッジ。
【請求項3】
前記溶融物溜りは、前記支持部の外周面に全周に亘って形成された全周溝である請求項1または2に記載の塗装用カートリッジ。
【請求項4】
前記袋状タンクの支持部の外周面は、前記袋体の内部空間に近い側に小径溶着部を有し、前記内部空間から離れた側に大径溶着部を有する段付状に形成し、
前記袋状タンクの袋体は、前記小径溶着部を用いて溶着される内袋と、該内袋を覆うように前記大径溶着部を用いて溶着される外袋とにより二重構造とし、
前記溶融物溜りは、前記小径溶着部に隣接した位置と前記大径溶着部に隣接した位置にそれぞれ設ける構成としてなる請求項1,2または3に記載の塗装用カートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−248052(P2009−248052A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−102172(P2008−102172)
【出願日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願人】(399055432)ABB株式会社 (18)
【Fターム(参考)】