増強捕捉及び封じ込め用排気装置、システム及び方法
換気排気取入れ装置は製作スペースの天井レベルに配置され、そして垂直及び水平な噴流を組み合わせて低いプロファイル形状をもつ。捕捉及び封じ込めさらにはその他の機能特徴を高めるために凹部及びその他の特徴が設けられる。ある特定の実施形態では噴流レジスターに隣接して光源を備えている。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
排気フード及び換気付き天井のような排気装置は、汚染源で占められたスペースから汚染物質を除去するのに用いられる。それらの例としては、工場、台所、作業場、及びそれぞれ工業プロセス、キッチン器具、ツールや携帯型調理器具を備えているフードコート(隣接する多用な飲食店のブース及びセルフサービス形式の飲食店)がある。好ましくは、排気フードは、汚染源近くの収集領域から汚染物質を引き込むことで汚染物質を除去する。そしてまた、通常、全ての汚染物質が一般的に占めるスペースへ流出するのを確実に防止するため、全ての局所的な浮力すなわち偏流作用(ドラフト効果)を解消するのに十分な排気速度を汚染源近くで確実にすることによって封じ込め機能をもたらし得る。このように過渡(一時的な)状態を管理することにより、有効な捕捉ゾーンが得られる。
【0002】
排気システムでは、排気ブロワーは、汚染物質及び空気を汚染源から離れる方向に引く負圧ゾーンを発生させる。キッチン器具においては、排気は一般的に、フィルタを通して室内空気を含めて汚染物質を吸引し、そしてダクト系を介してキッチンから放出される。捕捉及び封じ込めのための現存の要求事項に整合するように排気流速を調整するのに可変速ファンが用いられ得る。すなわち、流出の生じる速度及び汚染源の近くにおける流出の形成に依存して、排気ブロワーの速度は、捕捉及び封じ込めを達成する最低点において流速を最少化するように手動で設定され得る。
【0003】
十分な捕捉及び封じ込めを達成するのに必要な排気速度は、生じる最高過渡負荷パルスによって左右される。このことは、排気速度を平均の流出量(封じ込めた空気と必然的に混合される)より高くすることを必要とする。このような過渡状態はプラグ流(浮力で起きる流出の温かい上昇流)によって生じた周囲スペースにおける突風及び/又は乱流によって生じられ得る。従って、十分に捕捉し封じ込めるためには、排気負荷におけるまれに起こるパルスを含む全ての過渡状態を捕捉するのに十分な高速度で作動する排気ブロワーを介して流出物を除去しなければならない。高排気量では、調和空気は排気フードの配置されるスペースから流出されなければならないので、強引なアプローチではエネルギーの損失につながる。さらに、高容量動作は、排気ブロワーの動作コストを増大し、そして換気システムの騒音レベルを高めることになる。
【0004】
また、“メイクアップ(補足)”エアーシステムも知られており、そのうちの幾つかは、排気フードの排気取り入れ口に向かってメイクアップ(補足)エアーを送り込むように排気フードに組み込まれている。この“ショート(短絡)”システムには、排気フード及びブロワーの組立体に向って調和空気及び非調和空気の一方或いはそれらの組み合わせたものを供給し指向する出力ブロワーが伴う。このような“ショート(短絡)”システムは、所与負荷条件の下で十分な捕捉及び封じ込めを達成するのに必要な調和空気の量を減らすことは立証されていない。
【0005】
先行技術の別の解決法は、米国特許第4,475,534号、発明の名称“キッチン用換気システム”に記載されている。この米国特許には、発明者は、空気の流れを相対的に低速度で下向きに放出する空気の出口をフードの前端部に設けることを記載している。この記載によれば、相対的に低速度の空気の流れは、調和空気がフード内に引き込まれるのを阻止する空気のカーテンを形成している。この発明では、フードの前端部における空気の出口は、調和空気の一部をフードから離すのに役立っている。フードに向かう他の空気源は、上記でショート(短絡)システムについて記載したように、ベンチュリ効果をもたらす。該米国特許の図面に示されたように、排気ブロワーは、空気を含んだ流出物と共に、多数の空気源からの空気を“吸引”しなければならない。また相対的に低速度の空気の流れを用いることは、周囲の空気が流れに作用する粘性効果を解決するために空気の出口から大量の空気の流れを供給する必要がある。
【0006】
米国特許第4,346,692号、発明の名称“レンジフード用のメイクアップ(補足)空気装置”において、発明者は、流出物の実質的な部分を除去するのにベンチュリ効果に基づく典型的なショート(短絡)システムを記載している。該米国特許には、また、空気源を下向きに向けるのにダイバータ羽根又はルーバーを用いることも例示されている。上述のような短絡システムに伴う問題の他に、出口ブロワーの空気の流れを指向させる羽根も利用されている。空気を供給する相対的に大きな開口を備えた羽根の使用は、実質的な空気速度出力を作るのに相対的に大量の空気の流れが必要となる。この大量の空気の流れは排気ブロワーで吸引されなければならず、これは、調和空気が部屋から出て行く割合を高めることになる。大量の空気の流れはまた、大規模な乱流を生じさせ、これは、流出物が部屋の他の部分へ分散する割合を高め得る。
【0007】
一般に、煙、塵埃や化学蒸気が存在する作業場においては、作業者が汚染された空気を吸い込まないようにするために、危険な局部排気換気装置が用いられる。一般に、室外排気フード、例えば受けフードは空気で運ばれる汚染物質を除去するために放出源の上方に配置される。しかし、かかる受けフードの理論的捕捉効率は単に静止空気中においてのみ保持し、捕捉効率は、包囲雰囲気における横風が弱くてもかかる横風によって減少する。横風の悪影響を制御するために、受けフードに代えて、後部パネルと二枚の側部パネルと前部にフードサッシとを備えた煙フードが設計されてきた。しかし、煙フードの側部パネル及びフードサッシは、オペレータの上肢の動作スペースの大きさを制限する。そのため、横風の悪影響をどのように除去し、しかもオペレータの上肢の自由度をどのように保持するかは、受けフードに対する重要な鍵となる。
【0008】
かかる重要な鍵を達成するために、1988年12月6日に発行された米国特許第4,788,905号には、調理、加熱及び換気システムを組み合わせたものが開示されている。かかるシステムはオープン火炎グリルを備え、このオープン火炎グリルは孔なしの鉄板で囲まれ、これらの両方は飲食カウンタで囲い込まれている。調理領域から熱い煙空気を除去するために空気カーテンの形態で飲食カウンタと鉄板との間に上向きに空気を強制するファンが調理グリル及び鉄板の下方に配置される。しかし、大きさが限定されるために、ファンは、寸法の大きな作業テーブルには適用できない。さらに、一般的に言えば、作業テーブルの下方にファン装置を組み込むのに必ずしも十分なスペースはない。
【0009】
1991年8月27日に発行された米国特許第5,042,456号には、空気キャノピー換気システムが記載されている。該システムは、キャノピーによってそれぞれの上方縁部に載せた二枚のほぼ平行な離間した側部パネルを備えた表面を有している。複数の出口を備えた換気孔手段が側部パネルと前記表面の前縁部のほぼ全長との間に延びている。該換気孔手段に接続されたファン手段は、換気孔手段を通って上向きに空気の流れを駆動してシステムの前部を越えて空気のカーテンを形成するようにし、それによりその領域内に煙及び臭気を運ぶ。上向きに流れる空気、煙及び臭気は、排気手段によって除去される。該システムは煙の横方向への拡散及び横風の影響の問題を解決できるが、側部パネルに垂直な空気の流れは上向きの空気カーテン及びキャノピーの効率に影響を及ぼす。一方、側部パネル及び後部パネルを備えたシステムの構造は、オペレータが作業できる作業スペースの大きさを制限する。
【0010】
さらに、2002年9月17日に発行された米国特許第6,450,879号には、ケーシングを有し、ケーシング内にファンを設け、ケーシングの開口からの空気カーテンを噴き出すようにし、該空気カーテンで作業者と汚染空気を発生している源とを分離するようにした空気カーテン発生装置が記載されている。しかし、エアーカーテンは単に煙がオペレータに向かって横方向へ拡散するのを分離するだけであり、エアーカーテン発生装置のない側に向かって煙が拡散するのを分離できない。さらに、本発明の発明者は、2004年6月22日に発行された米国特許第6,752,144号にエアーカーテン発生装置を開示している。本発明はこの米国特許の線に沿って発展させた発明である。
【0011】
米国出願第685121号では、排気フードは、源付近における汚染物質の漏洩を阻止するのに役立つ垂直カーテン噴流を備えている。米国出願第4811724号及び米国出願第5220910号には、捕捉を高める水平噴流を備えたキャノピー型排気フードが記載されている。後者の場合には、通常の換気空気はキャノピーフードの側面に設けられている。米国出願第5063834号には、天井レベル換気ゾーンが排気フードからダクトを通らない煙を除去するように形成されるシステムが記載されている。米国出願第4903894号には、換気空気が不純物を捕捉して天井近くの除去ゾーンに向って運ぶように低速度でしかも混合せずに調和スペース内へ供給される変位換気技術が記載されている。米国出願第5312296号には、天井レベルから突起した排気取入れ口を設けた天井近くに設けられる排気フードが記載されている。換気空気は、天井レベルに沿ってのびる水平噴流及び低(非混合)速度で空気を分配する変位換気レジスターを介して占有スペースに入り込む。
【発明の概要】
【0012】
一実施形態によれば、排気装置は、少なくとも10のアスペクト比をもつハウジングを有している。該ハウジングは、排気取入れ口を備えた少なくとも一つの凹部を画定する表面を備えている。ハウジングの周囲は、排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成した噴流レジスターを備えた少なくとも一つの凹部に隣接しており、複数の噴流の第1の噴流は排気取入れ口に向けられしかも排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流は実質的に垂直下方に向けられている。ハウジングの一部分の下方縁部には排気取入れ口を備え、噴流レジスターを備えたハウジングの部分は実質的に垂直に整列されている。少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面は、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成している。排気取入れ口は線形水平取入れ口領域を画定し、その少なくとも一部分は取外し可能なブランクで覆われる。噴流レジスターは、取外し可能なブランクで覆われない排気取入れ口領域に指向される第1の噴流を形成する指向可能なノズルを備えている。なおこれらのノズルは、可動羽根又は摺動ダンパー要素を備えた放出換気口に代えることができる。第1の噴流は、排気取入れ口で又は排気取入れ口の直前で終端する。第2の噴流は床レベルの上方ほぼ1.8メートルで終端する。煙源はハウジングの下方に位置され、煙源の縁部は、煙源の全てが少なくとも一つの凹部の下方に位置するように噴流レジスターに対して垂直から少なくとも20度の角度を成すように位置決めされている。制御システムは、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第2の噴流の少なくとも容積流量を制御するように構成される。制御システムは、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第1の噴流を制御するように構成され得る。一般的な換気レジスターは、噴流レジスターに隣接して配置され得、換気空気を非混合速度で下向きに指向させる。噴流レジスターは、ハウジングの周囲を取り囲むように構成され得る。第1及び第2の噴流は共通のプレナム(加圧空気)から供給され得る。第1及び第2の噴流は、個別に制御された流量で空気源によって供給される個別のプレナムから供給され得る。
【0013】
別の実施形態によれば、排気装置は、少なくとも10のアスペクト比をもつハウジングを有している。該ハウジングは、排気取入れ口を備えた少なくとも一つの凹部を画定する表面を備えている。ハウジングの周囲は、排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成した噴流レジスターを備えた少なくとも一つの凹部に隣接しており、複数の噴流の第1の噴流は排気取入れ口に向けられしかも排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流は実質的に垂直下方に向けられている。好ましくは、ハウジングの一部分の下方縁部には排気取入れ口を備え、噴流レジスターを備えたハウジングの部分は実質的に垂直に整列されている。好ましくは、少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面は、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成している。好ましくは、排気取入れ口は線形水平取入れ口領域を画定し、その少なくとも一部分は取外し可能なブランクで覆われる。噴流レジスターは、取外し可能なブランクで覆われない排気取入れ口領域に指向される第1の噴流を形成する指向可能なノズルを備えている。第1の噴流は、排気取入れ口で又は排気取入れ口の直前で終端する。好ましくは、第2の噴流は床レベルの上方ほぼ1.8メートルで終端する。好ましくは、煙源はハウジングの下方に位置され、煙源の縁部は、煙源の全てが少なくとも一つの凹部の下方に位置するように噴流レジスターに対して垂直から少なくとも20度の角度を成すように位置決めされている。好ましくは、制御システムは、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第2の噴流の少なくとも容積流量を制御するように構成される。
【0014】
一実施形態によれば、排気装置は、少なくとも10のアスペクト比をもつハウジングを有している。該ハウジングは、排気取入れ口を備えた少なくとも一つの凹部を画定する表面を備えている。ハウジングの周囲は、排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成した噴流レジスターを備えた少なくとも一つの凹部に隣接しており、複数の噴流の第1の噴流は排気取入れ口に向けられしかも排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流は実質的に垂直下方に向けられている。ハウジングの一部分の下方縁部には排気取入れ口を備え、噴流レジスターを備えたハウジングの部分は実質的に垂直に整列されている。少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面は、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成している。第1の噴流は、排気取入れ口で又は排気取入れ口の直前で終端する。第2の噴流は床レベルの上方ほぼ1.8メートルで終端する。煙源はハウジングの下方に位置され、煙源の縁部は、煙源の全てが少なくとも一つの凹部の下方に位置するように噴流レジスターに対して垂直から少なくとも20度の角度を成すように位置決めされている。制御システムは、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第1の噴流を制御するように構成され得る。一般的な換気レジスターは、噴流レジスターに隣接して配置され得、換気空気を非混合速度で下向きに指向させる。噴流レジスターは、ハウジングの周囲を取り囲むように構成され得る。第1及び第2の噴流は共通のプレナム(加圧空気)から供給され得る。第1及び第2の噴流は、個別に制御された流量で空気源によって供給される個別のプレナムから供給され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本明細書に結合されかつ本明細書の一部を成す添付図面には本発明の幾つかの実施形態を例示し、そして上述の概説及び以下の詳細な説明と共に本発明の特徴を説明するのに役立つ。
【0016】
【図1】調和スペースにおける照明換気装置 (LVD)及び煙源の側面/断面図を示す。
【図2A】図1の照明換気装置 (LVD)を断面図及び底面図で示す。
【図2B】図1の照明換気装置 (LVD)を断面図及び底面図で示す。
【図3】照明換気装置 (LVD)の別の実施形態を示す。
【図4A】一実施形態による水平及び垂直噴流レジジスーの一部を示す。
【図4B】一実施形態による水平及び垂直噴流レジジスーの一部を示す。
【図4C】別の実施形態による水平及び垂直噴流レジジスーの一部を示す。
【図4D】取入れ口の下方でない位置から水平噴流が開始し、照明設備がなく、噴流レジスターが図4Cの実施形態に従って構成され、全ての特徴が他の実施形態の相応した特徴のいずれか及び全てと組み合わされ得る或いはそれら特徴に代えられ得るLVDの断面図を示す。
【図5】制御システムの特徴を示す。
【図6】多数の側部において垂直噴流及び水平噴流で取り囲まれているLVDを示す。
【図7A】照準を定めることの可能な水平噴流ノズルを示す。
【図7B】照準を定めることの可能な水平噴流ノズルを示す。
【図7C】照準を定めることの可能な水平噴流ノズルを示す。
【図8】キッチン換気システムに組み込んだ換気要素の種々の組合わせを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
排気取入れ口を天井レベルに設けた換気型天井システムを使用する排気システムの効果について特に取り扱う。システムの捕捉効率は、調和スペース全体にわたって不純物の拡散を確実に防止しなければならない。排気システムの効率は、天井面近くの水平噴流で改善できることが示されている。空気噴流は天井を横切って水平に噴射され、排気取入れ口に熱及び空気不純物を向ける働きをする。好ましくは、かかる噴流の容積流量は、総供給空気流量の約10%にすぎない。換気型天井では、噴流は、換気システムの総体有効性を改善し得る。水平噴流を用いると、占有ゾーンにおける平均汚染レベルは、用いない場合に比べて40%低くなることが示され、そして見積もったエネルギー節約効率は23%ほど高くなり得る。
【0018】
換気型天井は、1999年4月1日に出願したD407473に示され、また1991年1月30日に出願した米国出願第5312296に示され記載された装置と同様な特徴を備え得る。これらの両出願は本明細書に組み込まれる。一実施形態では、米国出願第5312296の換気装置は、非混合換気レジスター17と水平噴流レジスター15との間に垂直カーテン噴流レジスターを設けることで変更される。この実施形態における垂直カーテン噴流レジスターは、ほぼ作業者の頭部の高さ、すなわち内部スペースに設置した際に床の上方ほぼ1.8メートルの位置で終端する連続したカーテン噴流を形成するように速度、厚さ及び幅を備えている。別の実施形態では、本装置は、取入れプレナム18を上昇させ、そして換気レジスターを下げて図1の形態と同様な形態となるようにすることで変更される。好ましくは、この実施形態において、図1に108で示す凹部が画定され得る。この凹部108は図1に109で示すような一つ以上のアーチ状表面を備え得る。
【0019】
さて図1を参照すると、照明換気装置(LVD)10の好ましい実施形態が示されている。通常の換気レジスター132はプレナム134から空気を受け、プレナム134は、別のプレナム136に割り当てられたカラー104を介して又は個別のカラー(図示していない)を介して供給され得る。換気レジスター132は好ましくは、レジスターの下方の雰囲気より冷たい換気空気が変位換気器具に対して普通であるような非混合速度で供給されるように構成される。通常の換気レジスター132は設けても設けなくてもよい。該レジスターは図示したように装置10の一側に設けても或いは二つ又は三つの側に設けてもよく、或いはLVD10を完全に包囲してもよい。
【0020】
付加的に組み合わされた垂直及び水平噴流レジスター138は、それぞれ矢印122及び120で示すようにほぼ垂直及びほぼ水平な噴流を形成するように空気を放出する。垂直及び水平な噴流はプレナム136(カラー104を介して供給される)を介して供給され得、そしてLVD10の二つ又は三つの側において側面を包囲し、或いはLVD10の単一側において囲み得る。垂直及び水平な噴流は、換気空気、周囲空気、或いは調和した部屋の空気によって供給され得る。また各噴流はこれら空気源の異なったものから供給されてもよい。好ましくは、水平な噴流120の速度は、好ましくは取外し可能なフィルタ113を備える排気取入れ口114に噴流の達するほぼ部位で噴流が終端するようにされている。被排気煙及び空気はプレナム106及び適当な管路に取付けた排気カラー102を介して除去される。名称“水平”にもかかわらず、水平な噴流120の角度は、排気取入れ口114の中央に或いはかかる角度と水平との間のある中間角度に向けられ得る。
【0021】
米国出願第5312296の装置と違って、図1の実施形態では、取入れ口は相対的に低くされ、水平な噴流レジスターの始まり位置は二つの凹部108を備えた低いプロファイル形態を形成するように下げられる。この形態は、水平な噴流を取入れ口の下方に配置でき、しかも低いプロファイルを保持でき米国出願第D407473に例示されたような換気型天井の外観をもたらす利点がある。またこの形態は浅い凹部108をもたらす。好ましくは、凹部108の表面109に拡散装置又は窓部111が設けられ、ランプ110、例えば蛍光ランプがそれらの拡散装置又は窓部111の背後に平滑な表面109と連続体をなすように配置されている。複数の凹部108の間の中央にはライト及び拡散装置140、141も配置され得る。代わりの実施形態では、水平な噴流120及び垂直な噴流122の一方だけが、噴流レジスター138の設けられる部位の上方に配置した取入れ口114及び凹部を備えて図示した形態と組み合わせて設けられることが認められる。
【0022】
好ましくは、垂直な噴流122及び水平な噴流120は、LVD10の周囲と一致するほぼ同じ位置(レジスター138)から始まる。垂直な噴流122及び水平な噴流120は、同じ空気源から供給される必要がなく、普通のレジスター構造から始まる必要もない。しかし、それらの垂直な噴流122及び水平な噴流120は両方とも、垂直方向から20°の角度を成すように位置決めされ、そしてその頂点は器具100の汚染発生部121の最外方縁部に位置するのが好ましい。従って比較的低い器具は比較的内方に配置されなければならず、比較的高い器具は比較的外方に配置され得る。この最小角度は、排気流が増加され或いは噴流流量が増加される場合には低減され得る。
【0023】
好ましくは、典型的なキッチン器具の場合、水平な噴流の速度は6〜10メートル/秒でありまた単位直線メートル当たりの容積流量はLVD10の周囲の単位直線メートル当たり21〜35cm/時である。これらは上記で確認した到達距離条件とほぼ一致する。好ましくは、垂直な噴流の総体容積流量対水平な噴流の総体容積流量は好ましくは約0.25対0.35である。これらは必ずしも必要な値ではなく、キッチン器具の場合を表している。排気装置の好ましいアスペクト比(例えば図3に示すW/Y)は10以上である。
【0024】
図2A及び図2Bには、図2Aに断面図でまた図2Bに(下から見た)平面図でLVDが例示されている。ブランク118は、LVDの部分139内に空気及び煙が引き込まれるのを阻止するため取入れ口の全長の一部分に取付けられる。ブランク118は取外し可能なフィルタカートリッジ(図示していないが、例えばインパクト型グリースフィルタ、又は1988年9月16日に出願した米国出願第4872892に示されたようなもの)に代えることができる。ブランク118により、汚染源上の位置において排気を引き込むことができる。好ましくは、ブランク118は単に汚染源のない領域上で用いられ、図1の突出角度に関して説明したような少なくとも20°各汚染源上に開放取入れ口114を突出させることができる。
【0025】
図3を参照すると、上述のように、201で示すようにほぼ水平に、202で示すように取入れ口210の中心に向かって僅かに上向きに、或いは203で示すようにさらに上向きに、凹部217の表面215に沿って流れるように水平な噴流が設けられ得る。これら噴流を組み合わせて使用しても良い。図3の実施形態では、光拡散装置、ランプカバー又はレンズ214は、清浄に保つために水平な噴流に隣接して配置され、水平な噴流は煙を捕らえ(汚染物質を含んだ煙を案内し)かつ光カバー214を清浄に保つことで二重に機能するようにされている。垂直な噴流218も設けられ得る。図3にはまた、凹部217を備え、取入れ口の下方に水平な噴流の出口が設けられている実施形態を示し、上述の実施形態の場合のように二つの側部ではなく一つの側部において各凹部217に対して共通のプレナム216にただ一つの取入れ口210が接続されている。代わりの実施形態では、ただ一つの取入れ口210及び一つの凹部217は、好ましくは壁237がLVD223の取入れ口側を限定する形態で設けられる。
【0026】
図4A及び図4Bには、プレナム250から供給される共通の垂直及び水平レジスターに対する形態が示されている。図4Aは断面図を示し、図4Bは底面図を示している。孔238は垂直な噴流228を発生する。ノズル231は水平な噴流230を発生する。ノズル231は例示した形状で鍛造され得、そして一定の間隔でプレナム250のシェルを形成する平坦な金属板240に開口が設けられる。寸法が例示されている。ノズル231の開口232は深さ3.5mm、幅12mmであり得る。孔238は直径4.5mmであり得る。噴流/孔間の間隔は30mmであり得る。これらの寸法は単なる例示である。図4Cには、箱型伸張部242に画定されたプレナム252を介して供給される噴流レジスターの別の形態を断面図で示す。孔236は垂直な噴流228を発生する。箱型伸張部242の側部における別の孔234は水平な噴流230を発生する。レジスターに沿って一定の間隔で複数の孔が形成され得る。寸法は例示されている。開口234は直径6.5mmであり得る。孔236は直径4.5mmであり得る。噴流/孔間の間隔は30mmであり得る。これらの寸法は単に例示だけである。
【0027】
図4DにはLVD293を断面図で示し、水平な噴流290は取入れ口292の下方でない位置から発生し、光器具は設けられてなく、噴流レジスター296は、図4Cの実施形態に従って構成され、これらは全て、他の実施形態の相応した特徴の任意のもの及び全てと組み合わされ得る或いはそれらに代わり得る特徴である。LVD293は、排気取入れ口292の底部と実質的に整列される噴流レジスター296内に画定した凹部294を備えている。垂直な噴流291は噴流レジスター296から放出される。
【0028】
図5には、複数の実施形態に関連して用いられ得る制御システムを示す。センサー(関連した信号調節及びデータ処理要素を含み得る)310は下記の一つ以上を含み得る。
・ 周囲ドラフトとして特定されるドラフト(通風)、人の動きによって誘起される空気の動きのような立ち上る煙の安定性に影響する調和スペース内の空気の動きに応じた平均又は最大速度(或いは幾つかのその他の統計)を表示する空気速度センサー310a;
・ 近接又は赤外線距離検出器すなわち距離計からのビデオストリーム、活動における事象認識から抽出した情報を含む煙を混乱させ得る空気の動きを生じさせ得る調和スペースにおける動きに応じた活動レベルセンサー310b;
・ 普通のキッチンのような製作作業スペースにおけるような活動レベルを導出し得る時刻センサー310c;
・ レンジやグリルのような熱源の燃料使用表示装置、二酸化炭素検出装置、温度や湿度センサー、或いは煙の組成を表示し得る他の組成センサー、ビデオストリームに基づく事象認識装置、例えばゼロ、光、媒体及び器具の激しい使用及び使用の性質を確認するように構成した手段によって表示され得る煙負荷センサー310d;及び
・ 室内、野外及び煙温度のような温度センサー310e.
【0029】
制御装置302は、一つ以上のセンサー310の信号を受け、一つ以上の出力を含む駆動装置304〜308を制御し得、これらの駆動装置304〜308はファン記号312〜316で示された流量を制御する。駆動装置304〜308はダンパー駆動装置又は速度駆動装置又は容積流量を制御する装置であり得る。駆動信号は、排気速度、垂直な噴流の流量、水平な噴流の流量及び/又は変位換気流量を制御し得る。これらのいずれも種々の機械的実施形態(垂直な噴流及び水平な噴流の両方に対して割当てたペレナムが空気を供給するもののような形態)に従って個別に或いは一緒に(例えば共通の駆動信号又は制御及び機械的側面における機械的結合で)制御され得る。
【0030】
一実施形態では、排気流量は好ましくは煙負荷及び/又は調和スペースにおけるドラフトすなわち空気の動きの表示に応じて変調される。垂直及び/又は水平な噴流の速度は、入力に応じても変調され得る。例えば、作業者の動きによって生じるような、調和スペース内に大きな空気の動きがある場合には、排気速度はそれに比例して増速され、また垂直な噴流速度もそれに応じて増速され得る。
【0031】
図6には、垂直な噴流311及び水平な噴流312がLVD10の全周囲に沿って設けられる形態を斜視図で示している。図7A、図7B及び図7Cには指向性水平噴流ノズル350を示す。このノズル350はプレス嵌めプラスチック部材であり得る。LVDの一部にブランクが設けられ、従って排気取入れ口なしのゾーンが設けられる場合には、水平及び垂直な噴流レジスターの整列した部分は、図7Cに示すように、ブランク372を備えた部分から離れて、隣接した取入れ口部分370に向かって水平角度で、ある特定のもの376を指向するように傾斜され得る。長いブランク部分372については、水平な噴流の出口のいくつかは閉じられすなわち栓がされ得る。垂直な噴流の孔356も示されている。傾斜した位置354が示されている。いずれのノズルも可動羽根及び/又は摺動ダンパーブレードを備えた放出換気孔に代えられ得る。
【0032】
幾つかの実施形態を参照して本発明を説明してきたが、添付の特許請求の範囲に記載したように、本発明の範囲から逸脱せずに、上述の実施形態に対して種々の変更、改造及び変形が可能である。従って、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明は特許請求の範囲の文言及びその同等なものによって規定される全範囲に及ぶものである。
【0033】
図示したLVDは照明構成要素を備えているが、これらの構成要素は全ての実施形態に必須のものでなく、いずれの実施形態もそれら構成要素を除去することで変更され得る。LVD構造は、製作スペース内の種々の機器における汚染源を覆うように種々の形状を形成するように組立てられ得るモジュラー構成要素として構成され得る。排気取入れ口をカバーするブランクは、部品一式の一部として設けられ得、製作スペースが汚染源の交換、除去或いは再構成によって変更される際に、排気取入れ口のカバレージを画定し直すのに用いられ得る。上記の制御調整は、手動及び自動で行われ得る。LVDの実施形態は、天井又は仮天井に面装着又は凹状に装着され得る。普通の換気レジスターはLVDの全ての側部に或いは幾つかの側部だけに配置され得る。普通の換気レジスターはLVDに隣接して又はLVDから離れて配置され得る。また、上記の実施形態では垂直及び水平な噴流は線形アレイを形成する単一点噴流であるが、代わりの実施形態では、噴流は、垂直及び水平なカーテンを形成するようにスロットとして形成され得ることが認められる。
【0034】
図8には、キッチン換気システムに組み込まれた換気要素の種々の要素組合せを示す。860で示すような多数の凹部はキッチンの全天井領域をカバーし、それによりキッチンのどこかに配置され得る多数の器具816を保護する。多数の凹部860でカバーされた領域は823で示すような任意の数の区分を含むことができ、水平な噴流807、垂直な噴流808及びメイクアップ空気放出部810が設けられる。各凹部は、802で示すように煙を引き込む排気入口846を備え得る。水平な噴流は、多数の凹部の全体にわたり種々の位置に配置でき、煙を排気装置に指向させまたライト804のような他の天井器具から離れさせるようにしている。垂直な噴流808は、好ましくは、保護される周囲を画定するように配置される。代わりに、周囲は変位換気レジスター830又は壁(図示していない)によって画定され得る。
【0035】
この及び全てのシステムにおいて、換気型天井は、配置される高さに対して非常に浅いことによって従来のフードと区別される。この場合、凹部860の深さ842は煙源から凹部860のブラインド端部までの距離840の5倍以上であり得る。
【0036】
ここで説明してきたいずれの実施形態も照明構成要素を外すことで変更され得る。それで用語“LVD”を用いる場合には、光源のないことも可能な実施形態である。
【背景技術】
【0001】
排気フード及び換気付き天井のような排気装置は、汚染源で占められたスペースから汚染物質を除去するのに用いられる。それらの例としては、工場、台所、作業場、及びそれぞれ工業プロセス、キッチン器具、ツールや携帯型調理器具を備えているフードコート(隣接する多用な飲食店のブース及びセルフサービス形式の飲食店)がある。好ましくは、排気フードは、汚染源近くの収集領域から汚染物質を引き込むことで汚染物質を除去する。そしてまた、通常、全ての汚染物質が一般的に占めるスペースへ流出するのを確実に防止するため、全ての局所的な浮力すなわち偏流作用(ドラフト効果)を解消するのに十分な排気速度を汚染源近くで確実にすることによって封じ込め機能をもたらし得る。このように過渡(一時的な)状態を管理することにより、有効な捕捉ゾーンが得られる。
【0002】
排気システムでは、排気ブロワーは、汚染物質及び空気を汚染源から離れる方向に引く負圧ゾーンを発生させる。キッチン器具においては、排気は一般的に、フィルタを通して室内空気を含めて汚染物質を吸引し、そしてダクト系を介してキッチンから放出される。捕捉及び封じ込めのための現存の要求事項に整合するように排気流速を調整するのに可変速ファンが用いられ得る。すなわち、流出の生じる速度及び汚染源の近くにおける流出の形成に依存して、排気ブロワーの速度は、捕捉及び封じ込めを達成する最低点において流速を最少化するように手動で設定され得る。
【0003】
十分な捕捉及び封じ込めを達成するのに必要な排気速度は、生じる最高過渡負荷パルスによって左右される。このことは、排気速度を平均の流出量(封じ込めた空気と必然的に混合される)より高くすることを必要とする。このような過渡状態はプラグ流(浮力で起きる流出の温かい上昇流)によって生じた周囲スペースにおける突風及び/又は乱流によって生じられ得る。従って、十分に捕捉し封じ込めるためには、排気負荷におけるまれに起こるパルスを含む全ての過渡状態を捕捉するのに十分な高速度で作動する排気ブロワーを介して流出物を除去しなければならない。高排気量では、調和空気は排気フードの配置されるスペースから流出されなければならないので、強引なアプローチではエネルギーの損失につながる。さらに、高容量動作は、排気ブロワーの動作コストを増大し、そして換気システムの騒音レベルを高めることになる。
【0004】
また、“メイクアップ(補足)”エアーシステムも知られており、そのうちの幾つかは、排気フードの排気取り入れ口に向かってメイクアップ(補足)エアーを送り込むように排気フードに組み込まれている。この“ショート(短絡)”システムには、排気フード及びブロワーの組立体に向って調和空気及び非調和空気の一方或いはそれらの組み合わせたものを供給し指向する出力ブロワーが伴う。このような“ショート(短絡)”システムは、所与負荷条件の下で十分な捕捉及び封じ込めを達成するのに必要な調和空気の量を減らすことは立証されていない。
【0005】
先行技術の別の解決法は、米国特許第4,475,534号、発明の名称“キッチン用換気システム”に記載されている。この米国特許には、発明者は、空気の流れを相対的に低速度で下向きに放出する空気の出口をフードの前端部に設けることを記載している。この記載によれば、相対的に低速度の空気の流れは、調和空気がフード内に引き込まれるのを阻止する空気のカーテンを形成している。この発明では、フードの前端部における空気の出口は、調和空気の一部をフードから離すのに役立っている。フードに向かう他の空気源は、上記でショート(短絡)システムについて記載したように、ベンチュリ効果をもたらす。該米国特許の図面に示されたように、排気ブロワーは、空気を含んだ流出物と共に、多数の空気源からの空気を“吸引”しなければならない。また相対的に低速度の空気の流れを用いることは、周囲の空気が流れに作用する粘性効果を解決するために空気の出口から大量の空気の流れを供給する必要がある。
【0006】
米国特許第4,346,692号、発明の名称“レンジフード用のメイクアップ(補足)空気装置”において、発明者は、流出物の実質的な部分を除去するのにベンチュリ効果に基づく典型的なショート(短絡)システムを記載している。該米国特許には、また、空気源を下向きに向けるのにダイバータ羽根又はルーバーを用いることも例示されている。上述のような短絡システムに伴う問題の他に、出口ブロワーの空気の流れを指向させる羽根も利用されている。空気を供給する相対的に大きな開口を備えた羽根の使用は、実質的な空気速度出力を作るのに相対的に大量の空気の流れが必要となる。この大量の空気の流れは排気ブロワーで吸引されなければならず、これは、調和空気が部屋から出て行く割合を高めることになる。大量の空気の流れはまた、大規模な乱流を生じさせ、これは、流出物が部屋の他の部分へ分散する割合を高め得る。
【0007】
一般に、煙、塵埃や化学蒸気が存在する作業場においては、作業者が汚染された空気を吸い込まないようにするために、危険な局部排気換気装置が用いられる。一般に、室外排気フード、例えば受けフードは空気で運ばれる汚染物質を除去するために放出源の上方に配置される。しかし、かかる受けフードの理論的捕捉効率は単に静止空気中においてのみ保持し、捕捉効率は、包囲雰囲気における横風が弱くてもかかる横風によって減少する。横風の悪影響を制御するために、受けフードに代えて、後部パネルと二枚の側部パネルと前部にフードサッシとを備えた煙フードが設計されてきた。しかし、煙フードの側部パネル及びフードサッシは、オペレータの上肢の動作スペースの大きさを制限する。そのため、横風の悪影響をどのように除去し、しかもオペレータの上肢の自由度をどのように保持するかは、受けフードに対する重要な鍵となる。
【0008】
かかる重要な鍵を達成するために、1988年12月6日に発行された米国特許第4,788,905号には、調理、加熱及び換気システムを組み合わせたものが開示されている。かかるシステムはオープン火炎グリルを備え、このオープン火炎グリルは孔なしの鉄板で囲まれ、これらの両方は飲食カウンタで囲い込まれている。調理領域から熱い煙空気を除去するために空気カーテンの形態で飲食カウンタと鉄板との間に上向きに空気を強制するファンが調理グリル及び鉄板の下方に配置される。しかし、大きさが限定されるために、ファンは、寸法の大きな作業テーブルには適用できない。さらに、一般的に言えば、作業テーブルの下方にファン装置を組み込むのに必ずしも十分なスペースはない。
【0009】
1991年8月27日に発行された米国特許第5,042,456号には、空気キャノピー換気システムが記載されている。該システムは、キャノピーによってそれぞれの上方縁部に載せた二枚のほぼ平行な離間した側部パネルを備えた表面を有している。複数の出口を備えた換気孔手段が側部パネルと前記表面の前縁部のほぼ全長との間に延びている。該換気孔手段に接続されたファン手段は、換気孔手段を通って上向きに空気の流れを駆動してシステムの前部を越えて空気のカーテンを形成するようにし、それによりその領域内に煙及び臭気を運ぶ。上向きに流れる空気、煙及び臭気は、排気手段によって除去される。該システムは煙の横方向への拡散及び横風の影響の問題を解決できるが、側部パネルに垂直な空気の流れは上向きの空気カーテン及びキャノピーの効率に影響を及ぼす。一方、側部パネル及び後部パネルを備えたシステムの構造は、オペレータが作業できる作業スペースの大きさを制限する。
【0010】
さらに、2002年9月17日に発行された米国特許第6,450,879号には、ケーシングを有し、ケーシング内にファンを設け、ケーシングの開口からの空気カーテンを噴き出すようにし、該空気カーテンで作業者と汚染空気を発生している源とを分離するようにした空気カーテン発生装置が記載されている。しかし、エアーカーテンは単に煙がオペレータに向かって横方向へ拡散するのを分離するだけであり、エアーカーテン発生装置のない側に向かって煙が拡散するのを分離できない。さらに、本発明の発明者は、2004年6月22日に発行された米国特許第6,752,144号にエアーカーテン発生装置を開示している。本発明はこの米国特許の線に沿って発展させた発明である。
【0011】
米国出願第685121号では、排気フードは、源付近における汚染物質の漏洩を阻止するのに役立つ垂直カーテン噴流を備えている。米国出願第4811724号及び米国出願第5220910号には、捕捉を高める水平噴流を備えたキャノピー型排気フードが記載されている。後者の場合には、通常の換気空気はキャノピーフードの側面に設けられている。米国出願第5063834号には、天井レベル換気ゾーンが排気フードからダクトを通らない煙を除去するように形成されるシステムが記載されている。米国出願第4903894号には、換気空気が不純物を捕捉して天井近くの除去ゾーンに向って運ぶように低速度でしかも混合せずに調和スペース内へ供給される変位換気技術が記載されている。米国出願第5312296号には、天井レベルから突起した排気取入れ口を設けた天井近くに設けられる排気フードが記載されている。換気空気は、天井レベルに沿ってのびる水平噴流及び低(非混合)速度で空気を分配する変位換気レジスターを介して占有スペースに入り込む。
【発明の概要】
【0012】
一実施形態によれば、排気装置は、少なくとも10のアスペクト比をもつハウジングを有している。該ハウジングは、排気取入れ口を備えた少なくとも一つの凹部を画定する表面を備えている。ハウジングの周囲は、排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成した噴流レジスターを備えた少なくとも一つの凹部に隣接しており、複数の噴流の第1の噴流は排気取入れ口に向けられしかも排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流は実質的に垂直下方に向けられている。ハウジングの一部分の下方縁部には排気取入れ口を備え、噴流レジスターを備えたハウジングの部分は実質的に垂直に整列されている。少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面は、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成している。排気取入れ口は線形水平取入れ口領域を画定し、その少なくとも一部分は取外し可能なブランクで覆われる。噴流レジスターは、取外し可能なブランクで覆われない排気取入れ口領域に指向される第1の噴流を形成する指向可能なノズルを備えている。なおこれらのノズルは、可動羽根又は摺動ダンパー要素を備えた放出換気口に代えることができる。第1の噴流は、排気取入れ口で又は排気取入れ口の直前で終端する。第2の噴流は床レベルの上方ほぼ1.8メートルで終端する。煙源はハウジングの下方に位置され、煙源の縁部は、煙源の全てが少なくとも一つの凹部の下方に位置するように噴流レジスターに対して垂直から少なくとも20度の角度を成すように位置決めされている。制御システムは、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第2の噴流の少なくとも容積流量を制御するように構成される。制御システムは、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第1の噴流を制御するように構成され得る。一般的な換気レジスターは、噴流レジスターに隣接して配置され得、換気空気を非混合速度で下向きに指向させる。噴流レジスターは、ハウジングの周囲を取り囲むように構成され得る。第1及び第2の噴流は共通のプレナム(加圧空気)から供給され得る。第1及び第2の噴流は、個別に制御された流量で空気源によって供給される個別のプレナムから供給され得る。
【0013】
別の実施形態によれば、排気装置は、少なくとも10のアスペクト比をもつハウジングを有している。該ハウジングは、排気取入れ口を備えた少なくとも一つの凹部を画定する表面を備えている。ハウジングの周囲は、排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成した噴流レジスターを備えた少なくとも一つの凹部に隣接しており、複数の噴流の第1の噴流は排気取入れ口に向けられしかも排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流は実質的に垂直下方に向けられている。好ましくは、ハウジングの一部分の下方縁部には排気取入れ口を備え、噴流レジスターを備えたハウジングの部分は実質的に垂直に整列されている。好ましくは、少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面は、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成している。好ましくは、排気取入れ口は線形水平取入れ口領域を画定し、その少なくとも一部分は取外し可能なブランクで覆われる。噴流レジスターは、取外し可能なブランクで覆われない排気取入れ口領域に指向される第1の噴流を形成する指向可能なノズルを備えている。第1の噴流は、排気取入れ口で又は排気取入れ口の直前で終端する。好ましくは、第2の噴流は床レベルの上方ほぼ1.8メートルで終端する。好ましくは、煙源はハウジングの下方に位置され、煙源の縁部は、煙源の全てが少なくとも一つの凹部の下方に位置するように噴流レジスターに対して垂直から少なくとも20度の角度を成すように位置決めされている。好ましくは、制御システムは、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第2の噴流の少なくとも容積流量を制御するように構成される。
【0014】
一実施形態によれば、排気装置は、少なくとも10のアスペクト比をもつハウジングを有している。該ハウジングは、排気取入れ口を備えた少なくとも一つの凹部を画定する表面を備えている。ハウジングの周囲は、排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成した噴流レジスターを備えた少なくとも一つの凹部に隣接しており、複数の噴流の第1の噴流は排気取入れ口に向けられしかも排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流は実質的に垂直下方に向けられている。ハウジングの一部分の下方縁部には排気取入れ口を備え、噴流レジスターを備えたハウジングの部分は実質的に垂直に整列されている。少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面は、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成している。第1の噴流は、排気取入れ口で又は排気取入れ口の直前で終端する。第2の噴流は床レベルの上方ほぼ1.8メートルで終端する。煙源はハウジングの下方に位置され、煙源の縁部は、煙源の全てが少なくとも一つの凹部の下方に位置するように噴流レジスターに対して垂直から少なくとも20度の角度を成すように位置決めされている。制御システムは、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第1の噴流を制御するように構成され得る。一般的な換気レジスターは、噴流レジスターに隣接して配置され得、換気空気を非混合速度で下向きに指向させる。噴流レジスターは、ハウジングの周囲を取り囲むように構成され得る。第1及び第2の噴流は共通のプレナム(加圧空気)から供給され得る。第1及び第2の噴流は、個別に制御された流量で空気源によって供給される個別のプレナムから供給され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本明細書に結合されかつ本明細書の一部を成す添付図面には本発明の幾つかの実施形態を例示し、そして上述の概説及び以下の詳細な説明と共に本発明の特徴を説明するのに役立つ。
【0016】
【図1】調和スペースにおける照明換気装置 (LVD)及び煙源の側面/断面図を示す。
【図2A】図1の照明換気装置 (LVD)を断面図及び底面図で示す。
【図2B】図1の照明換気装置 (LVD)を断面図及び底面図で示す。
【図3】照明換気装置 (LVD)の別の実施形態を示す。
【図4A】一実施形態による水平及び垂直噴流レジジスーの一部を示す。
【図4B】一実施形態による水平及び垂直噴流レジジスーの一部を示す。
【図4C】別の実施形態による水平及び垂直噴流レジジスーの一部を示す。
【図4D】取入れ口の下方でない位置から水平噴流が開始し、照明設備がなく、噴流レジスターが図4Cの実施形態に従って構成され、全ての特徴が他の実施形態の相応した特徴のいずれか及び全てと組み合わされ得る或いはそれら特徴に代えられ得るLVDの断面図を示す。
【図5】制御システムの特徴を示す。
【図6】多数の側部において垂直噴流及び水平噴流で取り囲まれているLVDを示す。
【図7A】照準を定めることの可能な水平噴流ノズルを示す。
【図7B】照準を定めることの可能な水平噴流ノズルを示す。
【図7C】照準を定めることの可能な水平噴流ノズルを示す。
【図8】キッチン換気システムに組み込んだ換気要素の種々の組合わせを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
排気取入れ口を天井レベルに設けた換気型天井システムを使用する排気システムの効果について特に取り扱う。システムの捕捉効率は、調和スペース全体にわたって不純物の拡散を確実に防止しなければならない。排気システムの効率は、天井面近くの水平噴流で改善できることが示されている。空気噴流は天井を横切って水平に噴射され、排気取入れ口に熱及び空気不純物を向ける働きをする。好ましくは、かかる噴流の容積流量は、総供給空気流量の約10%にすぎない。換気型天井では、噴流は、換気システムの総体有効性を改善し得る。水平噴流を用いると、占有ゾーンにおける平均汚染レベルは、用いない場合に比べて40%低くなることが示され、そして見積もったエネルギー節約効率は23%ほど高くなり得る。
【0018】
換気型天井は、1999年4月1日に出願したD407473に示され、また1991年1月30日に出願した米国出願第5312296に示され記載された装置と同様な特徴を備え得る。これらの両出願は本明細書に組み込まれる。一実施形態では、米国出願第5312296の換気装置は、非混合換気レジスター17と水平噴流レジスター15との間に垂直カーテン噴流レジスターを設けることで変更される。この実施形態における垂直カーテン噴流レジスターは、ほぼ作業者の頭部の高さ、すなわち内部スペースに設置した際に床の上方ほぼ1.8メートルの位置で終端する連続したカーテン噴流を形成するように速度、厚さ及び幅を備えている。別の実施形態では、本装置は、取入れプレナム18を上昇させ、そして換気レジスターを下げて図1の形態と同様な形態となるようにすることで変更される。好ましくは、この実施形態において、図1に108で示す凹部が画定され得る。この凹部108は図1に109で示すような一つ以上のアーチ状表面を備え得る。
【0019】
さて図1を参照すると、照明換気装置(LVD)10の好ましい実施形態が示されている。通常の換気レジスター132はプレナム134から空気を受け、プレナム134は、別のプレナム136に割り当てられたカラー104を介して又は個別のカラー(図示していない)を介して供給され得る。換気レジスター132は好ましくは、レジスターの下方の雰囲気より冷たい換気空気が変位換気器具に対して普通であるような非混合速度で供給されるように構成される。通常の換気レジスター132は設けても設けなくてもよい。該レジスターは図示したように装置10の一側に設けても或いは二つ又は三つの側に設けてもよく、或いはLVD10を完全に包囲してもよい。
【0020】
付加的に組み合わされた垂直及び水平噴流レジスター138は、それぞれ矢印122及び120で示すようにほぼ垂直及びほぼ水平な噴流を形成するように空気を放出する。垂直及び水平な噴流はプレナム136(カラー104を介して供給される)を介して供給され得、そしてLVD10の二つ又は三つの側において側面を包囲し、或いはLVD10の単一側において囲み得る。垂直及び水平な噴流は、換気空気、周囲空気、或いは調和した部屋の空気によって供給され得る。また各噴流はこれら空気源の異なったものから供給されてもよい。好ましくは、水平な噴流120の速度は、好ましくは取外し可能なフィルタ113を備える排気取入れ口114に噴流の達するほぼ部位で噴流が終端するようにされている。被排気煙及び空気はプレナム106及び適当な管路に取付けた排気カラー102を介して除去される。名称“水平”にもかかわらず、水平な噴流120の角度は、排気取入れ口114の中央に或いはかかる角度と水平との間のある中間角度に向けられ得る。
【0021】
米国出願第5312296の装置と違って、図1の実施形態では、取入れ口は相対的に低くされ、水平な噴流レジスターの始まり位置は二つの凹部108を備えた低いプロファイル形態を形成するように下げられる。この形態は、水平な噴流を取入れ口の下方に配置でき、しかも低いプロファイルを保持でき米国出願第D407473に例示されたような換気型天井の外観をもたらす利点がある。またこの形態は浅い凹部108をもたらす。好ましくは、凹部108の表面109に拡散装置又は窓部111が設けられ、ランプ110、例えば蛍光ランプがそれらの拡散装置又は窓部111の背後に平滑な表面109と連続体をなすように配置されている。複数の凹部108の間の中央にはライト及び拡散装置140、141も配置され得る。代わりの実施形態では、水平な噴流120及び垂直な噴流122の一方だけが、噴流レジスター138の設けられる部位の上方に配置した取入れ口114及び凹部を備えて図示した形態と組み合わせて設けられることが認められる。
【0022】
好ましくは、垂直な噴流122及び水平な噴流120は、LVD10の周囲と一致するほぼ同じ位置(レジスター138)から始まる。垂直な噴流122及び水平な噴流120は、同じ空気源から供給される必要がなく、普通のレジスター構造から始まる必要もない。しかし、それらの垂直な噴流122及び水平な噴流120は両方とも、垂直方向から20°の角度を成すように位置決めされ、そしてその頂点は器具100の汚染発生部121の最外方縁部に位置するのが好ましい。従って比較的低い器具は比較的内方に配置されなければならず、比較的高い器具は比較的外方に配置され得る。この最小角度は、排気流が増加され或いは噴流流量が増加される場合には低減され得る。
【0023】
好ましくは、典型的なキッチン器具の場合、水平な噴流の速度は6〜10メートル/秒でありまた単位直線メートル当たりの容積流量はLVD10の周囲の単位直線メートル当たり21〜35cm/時である。これらは上記で確認した到達距離条件とほぼ一致する。好ましくは、垂直な噴流の総体容積流量対水平な噴流の総体容積流量は好ましくは約0.25対0.35である。これらは必ずしも必要な値ではなく、キッチン器具の場合を表している。排気装置の好ましいアスペクト比(例えば図3に示すW/Y)は10以上である。
【0024】
図2A及び図2Bには、図2Aに断面図でまた図2Bに(下から見た)平面図でLVDが例示されている。ブランク118は、LVDの部分139内に空気及び煙が引き込まれるのを阻止するため取入れ口の全長の一部分に取付けられる。ブランク118は取外し可能なフィルタカートリッジ(図示していないが、例えばインパクト型グリースフィルタ、又は1988年9月16日に出願した米国出願第4872892に示されたようなもの)に代えることができる。ブランク118により、汚染源上の位置において排気を引き込むことができる。好ましくは、ブランク118は単に汚染源のない領域上で用いられ、図1の突出角度に関して説明したような少なくとも20°各汚染源上に開放取入れ口114を突出させることができる。
【0025】
図3を参照すると、上述のように、201で示すようにほぼ水平に、202で示すように取入れ口210の中心に向かって僅かに上向きに、或いは203で示すようにさらに上向きに、凹部217の表面215に沿って流れるように水平な噴流が設けられ得る。これら噴流を組み合わせて使用しても良い。図3の実施形態では、光拡散装置、ランプカバー又はレンズ214は、清浄に保つために水平な噴流に隣接して配置され、水平な噴流は煙を捕らえ(汚染物質を含んだ煙を案内し)かつ光カバー214を清浄に保つことで二重に機能するようにされている。垂直な噴流218も設けられ得る。図3にはまた、凹部217を備え、取入れ口の下方に水平な噴流の出口が設けられている実施形態を示し、上述の実施形態の場合のように二つの側部ではなく一つの側部において各凹部217に対して共通のプレナム216にただ一つの取入れ口210が接続されている。代わりの実施形態では、ただ一つの取入れ口210及び一つの凹部217は、好ましくは壁237がLVD223の取入れ口側を限定する形態で設けられる。
【0026】
図4A及び図4Bには、プレナム250から供給される共通の垂直及び水平レジスターに対する形態が示されている。図4Aは断面図を示し、図4Bは底面図を示している。孔238は垂直な噴流228を発生する。ノズル231は水平な噴流230を発生する。ノズル231は例示した形状で鍛造され得、そして一定の間隔でプレナム250のシェルを形成する平坦な金属板240に開口が設けられる。寸法が例示されている。ノズル231の開口232は深さ3.5mm、幅12mmであり得る。孔238は直径4.5mmであり得る。噴流/孔間の間隔は30mmであり得る。これらの寸法は単なる例示である。図4Cには、箱型伸張部242に画定されたプレナム252を介して供給される噴流レジスターの別の形態を断面図で示す。孔236は垂直な噴流228を発生する。箱型伸張部242の側部における別の孔234は水平な噴流230を発生する。レジスターに沿って一定の間隔で複数の孔が形成され得る。寸法は例示されている。開口234は直径6.5mmであり得る。孔236は直径4.5mmであり得る。噴流/孔間の間隔は30mmであり得る。これらの寸法は単に例示だけである。
【0027】
図4DにはLVD293を断面図で示し、水平な噴流290は取入れ口292の下方でない位置から発生し、光器具は設けられてなく、噴流レジスター296は、図4Cの実施形態に従って構成され、これらは全て、他の実施形態の相応した特徴の任意のもの及び全てと組み合わされ得る或いはそれらに代わり得る特徴である。LVD293は、排気取入れ口292の底部と実質的に整列される噴流レジスター296内に画定した凹部294を備えている。垂直な噴流291は噴流レジスター296から放出される。
【0028】
図5には、複数の実施形態に関連して用いられ得る制御システムを示す。センサー(関連した信号調節及びデータ処理要素を含み得る)310は下記の一つ以上を含み得る。
・ 周囲ドラフトとして特定されるドラフト(通風)、人の動きによって誘起される空気の動きのような立ち上る煙の安定性に影響する調和スペース内の空気の動きに応じた平均又は最大速度(或いは幾つかのその他の統計)を表示する空気速度センサー310a;
・ 近接又は赤外線距離検出器すなわち距離計からのビデオストリーム、活動における事象認識から抽出した情報を含む煙を混乱させ得る空気の動きを生じさせ得る調和スペースにおける動きに応じた活動レベルセンサー310b;
・ 普通のキッチンのような製作作業スペースにおけるような活動レベルを導出し得る時刻センサー310c;
・ レンジやグリルのような熱源の燃料使用表示装置、二酸化炭素検出装置、温度や湿度センサー、或いは煙の組成を表示し得る他の組成センサー、ビデオストリームに基づく事象認識装置、例えばゼロ、光、媒体及び器具の激しい使用及び使用の性質を確認するように構成した手段によって表示され得る煙負荷センサー310d;及び
・ 室内、野外及び煙温度のような温度センサー310e.
【0029】
制御装置302は、一つ以上のセンサー310の信号を受け、一つ以上の出力を含む駆動装置304〜308を制御し得、これらの駆動装置304〜308はファン記号312〜316で示された流量を制御する。駆動装置304〜308はダンパー駆動装置又は速度駆動装置又は容積流量を制御する装置であり得る。駆動信号は、排気速度、垂直な噴流の流量、水平な噴流の流量及び/又は変位換気流量を制御し得る。これらのいずれも種々の機械的実施形態(垂直な噴流及び水平な噴流の両方に対して割当てたペレナムが空気を供給するもののような形態)に従って個別に或いは一緒に(例えば共通の駆動信号又は制御及び機械的側面における機械的結合で)制御され得る。
【0030】
一実施形態では、排気流量は好ましくは煙負荷及び/又は調和スペースにおけるドラフトすなわち空気の動きの表示に応じて変調される。垂直及び/又は水平な噴流の速度は、入力に応じても変調され得る。例えば、作業者の動きによって生じるような、調和スペース内に大きな空気の動きがある場合には、排気速度はそれに比例して増速され、また垂直な噴流速度もそれに応じて増速され得る。
【0031】
図6には、垂直な噴流311及び水平な噴流312がLVD10の全周囲に沿って設けられる形態を斜視図で示している。図7A、図7B及び図7Cには指向性水平噴流ノズル350を示す。このノズル350はプレス嵌めプラスチック部材であり得る。LVDの一部にブランクが設けられ、従って排気取入れ口なしのゾーンが設けられる場合には、水平及び垂直な噴流レジスターの整列した部分は、図7Cに示すように、ブランク372を備えた部分から離れて、隣接した取入れ口部分370に向かって水平角度で、ある特定のもの376を指向するように傾斜され得る。長いブランク部分372については、水平な噴流の出口のいくつかは閉じられすなわち栓がされ得る。垂直な噴流の孔356も示されている。傾斜した位置354が示されている。いずれのノズルも可動羽根及び/又は摺動ダンパーブレードを備えた放出換気孔に代えられ得る。
【0032】
幾つかの実施形態を参照して本発明を説明してきたが、添付の特許請求の範囲に記載したように、本発明の範囲から逸脱せずに、上述の実施形態に対して種々の変更、改造及び変形が可能である。従って、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明は特許請求の範囲の文言及びその同等なものによって規定される全範囲に及ぶものである。
【0033】
図示したLVDは照明構成要素を備えているが、これらの構成要素は全ての実施形態に必須のものでなく、いずれの実施形態もそれら構成要素を除去することで変更され得る。LVD構造は、製作スペース内の種々の機器における汚染源を覆うように種々の形状を形成するように組立てられ得るモジュラー構成要素として構成され得る。排気取入れ口をカバーするブランクは、部品一式の一部として設けられ得、製作スペースが汚染源の交換、除去或いは再構成によって変更される際に、排気取入れ口のカバレージを画定し直すのに用いられ得る。上記の制御調整は、手動及び自動で行われ得る。LVDの実施形態は、天井又は仮天井に面装着又は凹状に装着され得る。普通の換気レジスターはLVDの全ての側部に或いは幾つかの側部だけに配置され得る。普通の換気レジスターはLVDに隣接して又はLVDから離れて配置され得る。また、上記の実施形態では垂直及び水平な噴流は線形アレイを形成する単一点噴流であるが、代わりの実施形態では、噴流は、垂直及び水平なカーテンを形成するようにスロットとして形成され得ることが認められる。
【0034】
図8には、キッチン換気システムに組み込まれた換気要素の種々の要素組合せを示す。860で示すような多数の凹部はキッチンの全天井領域をカバーし、それによりキッチンのどこかに配置され得る多数の器具816を保護する。多数の凹部860でカバーされた領域は823で示すような任意の数の区分を含むことができ、水平な噴流807、垂直な噴流808及びメイクアップ空気放出部810が設けられる。各凹部は、802で示すように煙を引き込む排気入口846を備え得る。水平な噴流は、多数の凹部の全体にわたり種々の位置に配置でき、煙を排気装置に指向させまたライト804のような他の天井器具から離れさせるようにしている。垂直な噴流808は、好ましくは、保護される周囲を画定するように配置される。代わりに、周囲は変位換気レジスター830又は壁(図示していない)によって画定され得る。
【0035】
この及び全てのシステムにおいて、換気型天井は、配置される高さに対して非常に浅いことによって従来のフードと区別される。この場合、凹部860の深さ842は煙源から凹部860のブラインド端部までの距離840の5倍以上であり得る。
【0036】
ここで説明してきたいずれの実施形態も照明構成要素を外すことで変更され得る。それで用語“LVD”を用いる場合には、光源のないことも可能な実施形態である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも10のアスペクト比をもつハウジングを有し、
該ハウジングが、排気取入れ口を備えた少なくとも一つの凹部を画定する表面を備え、
ハウジングの周囲が、排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成した噴流レジスターを備えた少なくとも一つの凹部に隣接しており、複数の噴流の第1の噴流が排気取入れ口に向けられしかも排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流がほぼ垂直下方に向けられ、
ハウジングの一部分の下方縁部には排気取入れ口を備え、噴流レジスターを備えたハウジングの部分がほぼ垂直に整列され、
少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面が、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成し、
排気取入れ口が線形水平取入れ口領域を画定し、その少なくとも一部分が取外し可能なブランクで覆われ、
噴流レジスターが、取外し可能なブランクで覆われない排気取入れ口領域に指向される第1の噴流を形成する指向可能なノズルを備え、
第1の噴流が、排気取入れ口で又は排気取入れ口の直前で終端し、
第2の噴流が床レベルの上方ほぼ1.8メートルで終端し、
ハウジングの下方に煙源が配置され、
煙源の縁部は、煙源の全てが少なくとも一つの凹部の下方に位置するように噴流レジスターに対して垂直から少なくとも20度の角度を成すように位置決めされ、
また、制御システムが、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第2の噴流の少なくとも容積流量を制御するように構成されていること
を特徴とする排気装置。
【請求項2】
制御システムが、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第1の噴流を制御するように構成されることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項3】
さらに、噴流レジスターに隣接して配置された通常の換気レジスターを有し、この通常の換気レジスターが、換気空気を非混合速度で下向きに指向させることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項4】
噴流レジスターが、ハウジングの周囲を取り囲むことを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項5】
第1及び第2の噴流が共通のプレナムから供給されることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項6】
第1及び第2の噴流が、個別に制御された流量で空気源によって供給される個別のプレナムから供給されることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項7】
少なくとも10のアスペクト比をもつハウジングを有し、
該ハウジングが、排気取入れ口を備えた少なくとも一つの凹部を画定する表面を備え、
ハウジングの周囲が、排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成した噴流レジスターを備えた少なくとも一つの凹部に隣接しており、複数の噴流の第1の噴流が排気取入れ口に向けられしかも排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流がほぼ垂直下方に向けられていること
を特徴とする排気装置。
【請求項8】
ハウジングの一部分の下方縁部には排気取入れ口を備え、また噴流レジスターを備えたハウジングの部分がほぼ垂直に整列されていることを特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項9】
少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面が、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成していることを特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項10】
排気取入れ口が線形水平取入れ口領域を画定し、その少なくとも一部分は取外し可能なブランクで覆われることを特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項11】
噴流レジスターが、取外し可能なブランクで覆われない排気取入れ口領域に指向される第1の噴流を形成する指向可能なノズルを備えていることを特徴とする請求項10記載の排気装置。
【請求項12】
第1の噴流が、排気取入れ口で又は排気取入れ口の直前で終端することを特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項13】
第2の噴流が床レベルの上方ほぼ1.8メートルで終端することを特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項14】
さらに、ハウジングの下方に位置された煙源を有し、また
煙源の縁部は、煙源の全てが少なくとも一つの凹部の下方に位置するように噴流レジスターに対して垂直から少なくとも20度の角度を成すように位置決めされていること
を特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項15】
さらに、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第2の噴流の少なくとも容積流量を制御するように構成される制御システムを有することを特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項16】
少なくとも10のアスペクト比をもつハウジングを有し、
該ハウジングが、排気取入れ口を備えた少なくとも一つの凹部を画定する表面を備え、
ハウジングの周囲が、排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成した噴流レジスターを備えた少なくとも一つの凹部に隣接しており、複数の噴流の第1の噴流が排気取入れ口に向けられしかも排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流がほぼ垂直下方に向けられ、
ハウジングの一部分の下方縁部には排気取入れ口を備え、噴流レジスターを備えたハウジングの部分がほぼ垂直に整列され、
少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面が、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成し、
第1の噴流が、排気取入れ口で又は排気取入れ口の直前で終端し、
第2の噴流が床レベルの上方ほぼ1.8メートルで終端し、
ハウジングの下方に煙源が配置され、
煙源の縁部は、煙源の全てが少なくとも一つの凹部の下方に位置するように噴流レジスターに対して垂直から少なくとも20度の角度を成すように位置決めされていること
を特徴とする排気装置。
【請求項17】
ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第1の噴流を制御するように構成される制御システムを有することを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項18】
さらに、噴流レジスターに隣接して配置される普通の換気レジスターを有し、普通の換気レジスターが換気空気を非混合速度で下向きに指向させることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項19】
噴流レジスターが、ハウジングの周囲を取り囲むことを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項20】
第1及び第2の噴流が共通のプレナムから供給されることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項21】
凹部深さが、凹部の背端部と煙源との間の距離の5倍以上であることを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項記載の排気装置。
【請求項22】
凹部深さが、凹部の背端部と煙源との間の距離の8倍以上であることを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項記載の排気装置。
【請求項23】
各々排気取入れ口を設けた多数の凹部を備えた表面をもつ換気型天井構成要素を有し、
多数の凹部が天井の領域上に分配され、
天井の領域が多数の凹部に隣接した周囲部を備え、
周囲部が、
排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成し、複数の噴流の第1の噴流が排気取入れ口の少なくとも一つに向けられしかもその排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流がほぼ垂直下方に向けられている、噴流レジスター、
変位換気レジスター、および、
壁のうち、少なくとも一つを備えていること
を特徴とする排気システム。
【請求項24】
さらに、上記領域内に配置され、水平な噴流を発生する多数の放出ユニットを有することを特徴とする請求項23記載の排気システム。
【請求項25】
少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面が、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成していることを特徴とする請求項23記載の排気装置。
【請求項26】
排気取入れ口が線形水平取入れ口領域を画定し、その少なくとも一部分が取外し可能なブランクで覆われることを特徴とする請求項23記載の排気装置。
【請求項1】
少なくとも10のアスペクト比をもつハウジングを有し、
該ハウジングが、排気取入れ口を備えた少なくとも一つの凹部を画定する表面を備え、
ハウジングの周囲が、排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成した噴流レジスターを備えた少なくとも一つの凹部に隣接しており、複数の噴流の第1の噴流が排気取入れ口に向けられしかも排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流がほぼ垂直下方に向けられ、
ハウジングの一部分の下方縁部には排気取入れ口を備え、噴流レジスターを備えたハウジングの部分がほぼ垂直に整列され、
少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面が、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成し、
排気取入れ口が線形水平取入れ口領域を画定し、その少なくとも一部分が取外し可能なブランクで覆われ、
噴流レジスターが、取外し可能なブランクで覆われない排気取入れ口領域に指向される第1の噴流を形成する指向可能なノズルを備え、
第1の噴流が、排気取入れ口で又は排気取入れ口の直前で終端し、
第2の噴流が床レベルの上方ほぼ1.8メートルで終端し、
ハウジングの下方に煙源が配置され、
煙源の縁部は、煙源の全てが少なくとも一つの凹部の下方に位置するように噴流レジスターに対して垂直から少なくとも20度の角度を成すように位置決めされ、
また、制御システムが、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第2の噴流の少なくとも容積流量を制御するように構成されていること
を特徴とする排気装置。
【請求項2】
制御システムが、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第1の噴流を制御するように構成されることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項3】
さらに、噴流レジスターに隣接して配置された通常の換気レジスターを有し、この通常の換気レジスターが、換気空気を非混合速度で下向きに指向させることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項4】
噴流レジスターが、ハウジングの周囲を取り囲むことを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項5】
第1及び第2の噴流が共通のプレナムから供給されることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項6】
第1及び第2の噴流が、個別に制御された流量で空気源によって供給される個別のプレナムから供給されることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項7】
少なくとも10のアスペクト比をもつハウジングを有し、
該ハウジングが、排気取入れ口を備えた少なくとも一つの凹部を画定する表面を備え、
ハウジングの周囲が、排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成した噴流レジスターを備えた少なくとも一つの凹部に隣接しており、複数の噴流の第1の噴流が排気取入れ口に向けられしかも排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流がほぼ垂直下方に向けられていること
を特徴とする排気装置。
【請求項8】
ハウジングの一部分の下方縁部には排気取入れ口を備え、また噴流レジスターを備えたハウジングの部分がほぼ垂直に整列されていることを特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項9】
少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面が、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成していることを特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項10】
排気取入れ口が線形水平取入れ口領域を画定し、その少なくとも一部分は取外し可能なブランクで覆われることを特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項11】
噴流レジスターが、取外し可能なブランクで覆われない排気取入れ口領域に指向される第1の噴流を形成する指向可能なノズルを備えていることを特徴とする請求項10記載の排気装置。
【請求項12】
第1の噴流が、排気取入れ口で又は排気取入れ口の直前で終端することを特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項13】
第2の噴流が床レベルの上方ほぼ1.8メートルで終端することを特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項14】
さらに、ハウジングの下方に位置された煙源を有し、また
煙源の縁部は、煙源の全てが少なくとも一つの凹部の下方に位置するように噴流レジスターに対して垂直から少なくとも20度の角度を成すように位置決めされていること
を特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項15】
さらに、ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第2の噴流の少なくとも容積流量を制御するように構成される制御システムを有することを特徴とする請求項7記載の排気装置。
【請求項16】
少なくとも10のアスペクト比をもつハウジングを有し、
該ハウジングが、排気取入れ口を備えた少なくとも一つの凹部を画定する表面を備え、
ハウジングの周囲が、排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成した噴流レジスターを備えた少なくとも一つの凹部に隣接しており、複数の噴流の第1の噴流が排気取入れ口に向けられしかも排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流がほぼ垂直下方に向けられ、
ハウジングの一部分の下方縁部には排気取入れ口を備え、噴流レジスターを備えたハウジングの部分がほぼ垂直に整列され、
少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面が、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成し、
第1の噴流が、排気取入れ口で又は排気取入れ口の直前で終端し、
第2の噴流が床レベルの上方ほぼ1.8メートルで終端し、
ハウジングの下方に煙源が配置され、
煙源の縁部は、煙源の全てが少なくとも一つの凹部の下方に位置するように噴流レジスターに対して垂直から少なくとも20度の角度を成すように位置決めされていること
を特徴とする排気装置。
【請求項17】
ハウジングの配置されているスペース内の実時間測定したドラフト状態に応じて第1の噴流を制御するように構成される制御システムを有することを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項18】
さらに、噴流レジスターに隣接して配置される普通の換気レジスターを有し、普通の換気レジスターが換気空気を非混合速度で下向きに指向させることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項19】
噴流レジスターが、ハウジングの周囲を取り囲むことを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項20】
第1及び第2の噴流が共通のプレナムから供給されることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
【請求項21】
凹部深さが、凹部の背端部と煙源との間の距離の5倍以上であることを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項記載の排気装置。
【請求項22】
凹部深さが、凹部の背端部と煙源との間の距離の8倍以上であることを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項記載の排気装置。
【請求項23】
各々排気取入れ口を設けた多数の凹部を備えた表面をもつ換気型天井構成要素を有し、
多数の凹部が天井の領域上に分配され、
天井の領域が多数の凹部に隣接した周囲部を備え、
周囲部が、
排気取入れ口の下方に位置し噴流を発生するような形態に構成し、複数の噴流の第1の噴流が排気取入れ口の少なくとも一つに向けられしかもその排気取入れ口の下方に位置し、また第2の噴流がほぼ垂直下方に向けられている、噴流レジスター、
変位換気レジスター、および、
壁のうち、少なくとも一つを備えていること
を特徴とする排気システム。
【請求項24】
さらに、上記領域内に配置され、水平な噴流を発生する多数の放出ユニットを有することを特徴とする請求項23記載の排気システム。
【請求項25】
少なくとも一つの凹部の各々を画定している表面が、噴流レジスターに隣接して光源を設けた不連続なアーチ状連続面を形成していることを特徴とする請求項23記載の排気装置。
【請求項26】
排気取入れ口が線形水平取入れ口領域を画定し、その少なくとも一部分が取外し可能なブランクで覆われることを特徴とする請求項23記載の排気装置。
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4D】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図1】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4D】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図1】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【公表番号】特表2011−518306(P2011−518306A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−505255(P2011−505255)
【出願日】平成21年4月20日(2009.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2009/041148
【国際公開番号】WO2009/129539
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(508058169)オーワイ ハルトン グループ リミテッド (8)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月20日(2009.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2009/041148
【国際公開番号】WO2009/129539
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(508058169)オーワイ ハルトン グループ リミテッド (8)
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