説明

壁面作業機

【解決手段】ビルなどの外壁面61に対し塗装等の処理を行うための壁面作業台46と、壁面作業台46を支持体34により吊下して移動する可動台1とを備えている。支持体34においては、可動台1の移動方向に対し交差する上下方向Zへ壁面作業台46が移動し得るように案内する昇降腕35の各分割腕36,37,38,39と、昇降腕35の案内方向Zに沿って壁面作業台46を往復移動させる電動ウインチ45とを設けている。壁面作業台46は、窓孔54を有する収容室53と、収容室53内に設置した塗料噴射装置55等の処理具とを備え、収容室53の外側で窓孔54に面する外壁面61に対し塗料噴射装置55等の処理具が収容室53の窓孔54から処理を施す。
【効果】壁面作業機Mにおいて壁面作業台46を安定させながら外壁面61に対し塗装等の処理を施すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルなどの外壁面に塗装などの処理を施す際に利用する壁面作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の壁面作業機としては、ビルなどの屋上からゴンドラをビルなどの外壁面に沿ってワイヤにより吊り下げたものが知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の壁面作業機では、ゴンドラが風などにより煽られて不安定になるおそれがあった。
この発明は、壁面作業機において壁面作業台(ゴンドラに該当)を安定させながら壁面に対し塗装等の処理を施すことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
後記実施形態の図面(図1〜9)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかる壁面作業機は、下記のように構成されている。
この壁面作業機Mは、壁面61に対し処理を行うための壁面作業台46と、その壁面作業台46を支持体34により吊下して移動する可動台1とを備えている。この支持体34においては、この可動台1の移動方向Yに対し交差する上下方向Zへこの壁面作業台46が移動し得るように案内する案内手段41,40aと、この案内手段41,40aの案内方向Zに沿ってこの壁面作業台46を往復移動させる往復駆動手段45とを設けている。
【0005】
請求項1の発明では、可動台1及び支持体34により、壁面作業台46を安定性良く吊下しながら壁面61に沿って移動させることができる。
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、前記壁面作業台46は、窓孔54を有する収容室53と、その収容室53内に設置した処理具55とを備え、この収容室53の外側で窓孔54に面する壁面61に対しこの処理具55が収容室53の窓孔54から処理を施す。請求項2の発明では、壁面作業台46内に設置した処理具55により壁面61に対し塗装等の処理を容易に施すことができる。
【0006】
請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記壁面作業台46は、収容室53内の気体、例えば収容室53で拡散して滞留した塗料粒などを含む気体を収容室53外へ排出する集塵装置60を備えている。請求項3の発明では、集塵装置60により収容室53内を清浄に維持することができる。
【0007】
請求項1または請求項2または請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記支持体34の案内手段41,40aは案内方向Zで伸縮する伸縮腕35に設けられ、この伸縮腕35の基端部を前記可動台1に連結するとともに、この伸縮腕35の先端部を前記壁面作業台46に連結している。請求項4の発明では、支持体34を簡単な構造で設けることができる。
【0008】
請求項1から請求項4のうちいずれかの請求項の発明を前提とする請求項5の発明において、前記可動台1は、接地脚17を有する車台2と、この可動台1を移動方向Yへ案内する案内体23と、前記支持体34を吊下する吊下体31とを備えている。請求項5の発明では、可動台1を吊下体31の吊下状態で円滑に移動させることができる。
【0009】
請求項1から請求項5のうちいずれかの請求項の発明を前提とする請求項6の発明において、前記支持体34は前記可動台1に対し吊下された状態で連結具43により着脱可能に連結されている。例えば、可動台1の吊下体31に対し支持体34の伸縮腕35の基端部を着脱可能に連結している。請求項6の発明では、支持体34を可動台1から分離してコンパクトな状態で運搬及び保管をすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、壁面作業機Mにおいて壁面作業台46を安定させながら壁面61に対し塗装等の処理を施すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態にかかる壁面作業機について図面を参照して説明する。
図6〜8に示す壁面作業機Mのうち、図1〜2に示す可動台1に設けられた車台2においては、前左縦棒3と後左縦棒4との間に上左横棒5と中左横棒6と下左横棒7とが架設され、前右縦棒8と後右縦棒9との間に上右横棒10と中右横棒11と下右横棒12とが架設され、上左横棒5と上右横棒10との間に上前横棒13と上後横棒14とが架設され、下左横棒7と下右横棒12との間に下前横棒15と下後横棒16とが架設されている。この前左縦棒3の下端部と後左縦棒4の下端部と前右縦棒8の下端部と後右縦棒9の下端部とにはそれぞれ接地脚として従動車輪17が取り付けられている。この下前横棒15の後側付近でこの下左横棒7と下右横棒12との間に前載置横棒18と後前載置横棒19とが架設されているとともに、この前載置横棒18と後前載置横棒19との間に載置台20が架設され、この載置台20上に電動モータ21が設置されている。この電動モータ21の出力軸21aにはこの下前横棒15に面して駆動車輪22が支持されている。
【0012】
図1〜2に示す前記可動台1に設けられた案内体23においては、前記上左横棒5と前記上右横棒10と前記中左横棒6と前記中右横棒11とが前方へ延設され、前記前左縦棒3の前方に配設された左外縦棒24がこの上左横棒5と中左横棒6との間に架設され、前記前右縦棒8の前方に配設された右外縦棒25がこの上右横棒10と中右横棒11との間に架設され、この上左横棒5と上右横棒10との間に上外横棒26が架設され、この左外縦棒24と右外縦棒25との間に下外横棒27が架設されている。この前左縦棒3と前右縦棒8と中左横棒6と中右横棒11と左外縦棒24と右外縦棒25との間は、特に図2(a)に示すように、左右方向Yへ延びる案内路28になっている。この案内路28で、この下外横棒27の左右両側には案内輪29が取り付けられているとともに、前記下左横棒7と前記下右横棒12とにはこれらの案内輪29に対向する案内輪30が取り付けられている。
【0013】
図1〜2に示す前記可動台1に設けられた吊下体31においては、前記中左横棒6が前記左外縦棒24から、前記中右横棒11が前記右外縦棒25から、それぞれ、吊下棒として前方へ延設され、前記上左横棒5が前記左外縦棒24から、前記上右横棒10が前記右外縦棒25から、それぞれ、吊下棒として前方へ延設され、この上左横棒5と上右横棒10との間に吊下横棒32が架設されている。
【0014】
前記可動台1の車台2や案内体23や吊下体31において、各縦棒3,4,8,9,24,25と各横棒5,6,7,10,11,12,27との交差部分や、前記各横棒5,6,7,10,11,12と各横棒13,14,15,16,18,19,26,32との交差部分には、それらを着脱可能に連結し得る連結具33(開閉可能な第一止め輪と開閉可能な第二止め輪とが互いに連結されているとともに各止め輪がねじ締結されたもの)が取り付けられている。この各連結具33を緩めると、分割部材としての各縦棒3,4,8,9,24,25及び各横棒5,6,7,10,11,12,13,14,15,16,18,19,26,27,32を互いに分離したり、各縦棒3,4,8,9,24,25や各横棒5,6,7,10,11,12,13,14,15,16,18,19,26,27,32の相対位置関係を変更したりすることができる。例えば、前記案内体23の案内路28において、前後方向Xの寸法や上下方向Zの寸法を調節することができる。
【0015】
前記可動台1の車台2において電動モータ21により駆動車輪22を回転させると、可動台1の全体が左右方向Y(移動方向)へ移動する。
図6〜8に示す壁面作業機Mのうち、図3〜4に示す支持体34に設けられた伸縮腕35は、上下方向Zへ延び、一段目となる基端分割腕36と、この基端分割腕36から続く二段目の中間分割腕37と、この二段目の中間分割腕37から続く三段目の中間分割腕38と、この三段目の中間分割腕38から続く四段目の先端分割腕39とからなる。この各分割腕36,37,38,39は複数の棒材40aを互いに組み付けた枠体40を有している。この二段目の中間分割腕37の枠体40はこの一段目の基端分割腕36における枠体40の内側に対しその下側から挿入されている。この二段目の中間分割腕37における枠体40の四隅部でその棒材40aに取着された摺動案内部材41(案内手段)がこの一段目の基端分割腕36の枠体40の四隅部でその棒材40a(案内手段)に嵌合され、この中間分割腕37がこの基端分割腕36に対し上下方向Z(案内方向)へ移動して伸縮する。この三段目の中間分割腕38の枠体40はこの二段目の中間分割腕37における枠体40の内側に対しその下側から挿入されている。この三段目の中間分割腕38における枠体40の四隅部でその棒材40aに取着された摺動案内部材41(案内手段)がこの二段目の中間分割腕37の枠体40の四隅部でその棒材40a(案内手段)に嵌合され、この中間分割腕38がこの中間分割腕37に対し上下方向Z(案内方向)へ移動して伸縮する。この四段目の先端分割腕39の枠体40はこの三段目の中間分割腕38における枠体40の内側に対しその下側から挿入されている。この四段目の先端分割腕39における枠体40の四隅部でその棒材40aに取着された摺動案内部材41(案内手段)がこの三段目の中間分割腕38の枠体40の四隅部でその棒材40a(案内手段)に嵌合され、この先端分割腕39がこの中間分割腕38に対し上下方向Z(案内方向)へ移動して伸縮する。
【0016】
前記一段目の基端分割腕36の枠体40においては、上端部の左右両棒材40aに連結管42が挿嵌され、図6〜8に示すように前記可動台1の吊下体31の中左横棒6と中右横棒11との間にこの基端分割腕36の枠体40が挿入されるとともに、その左右両連結管42がこの中左横棒6及び中右横棒11に対し連結具43(前記連結具33と同じ構造のもの)により着脱可能に取り付けられている。
【0017】
前記四段目の先端分割腕39の枠体40においては、その下端部内側中央部で棒材40aに吊下管44が挿嵌されている。前記支持体34においては、図6〜8に示すように前記可動台1の吊下体31における吊下横棒32に対し電動ウインチ45(往復駆動手段)が吊り下げられ、この電動ウインチ45から引き出されたワイヤ45a(吊下索)がこの先端分割腕39の吊下管44に対し着脱可能に引掛けられている。
【0018】
図6〜8に示す壁面作業機Mのうち、図5に示す壁面作業台46において作業ケース47は、上壁48と下壁49と左壁50と右壁51と前壁52とにより枠状をなし、この上壁48と下壁49と左壁50と右壁51と前壁52とで囲まれた収容室53の後側に設けられた窓孔54で開放されている。この壁面作業台46には遠隔操作可能な各種処理装置が設置される。例えば、そのような処理装置としての塗装装置においては、この作業ケース47内の収容室53に処理具としての塗料噴射ノズル55aを有する塗料噴射装置55が着脱可能に取着され、この塗料噴射装置55に接続された塗装ポンプ56が作業ケース47の上壁48に載設されているとともに、この塗装ポンプ56に接続された塗料タンク57がこの作業ケース47内に収容されている。この塗料噴射ノズル55aは窓孔54に向けて配置されている。この塗料噴射ノズル55aの向きを自動的に調節できるようにしてもよい。そのほか、この壁面作業台46には処理装置として洗浄装置や噴霧装置などを設置することができる。なお、この壁面作業台46に作業者が直接乗って塗装等の処理作業をしてもよい。作業ケース47の前壁52には収容室53内の気体を収容室53外へ排出する吸引ファンなどの集塵装置60が設けられている。図6,7に示すように、前記伸縮腕35の先端分割腕39において枠体40の下端部の左右両棒材40aには連結管58が挿嵌され、この左右両連結管58に作業ケース47の上壁48が連結具59(開閉可能な止め環でねじ締結されたもの)により着脱可能に連結されてこの壁面作業台46がこの伸縮腕35に吊下されている。
【0019】
このような壁面作業機Mは例えば下記のようにして利用される。
図7,8に示すビルの外壁面61を塗装する前に窓などに目張りする。可動台1の車台2を屋上62に載置し、その屋上62の外周壁62aを可動台1の案内体23の案内路28に挿入する。その際、各案内輪29,30を外周壁62aの内面または外面に当てがって各案内輪29,30間で外周壁62aを挟持する。可動台1の吊下体31と支持体34の伸縮腕35及び電動ウインチ45と壁面作業台46とは外周壁62aの外側に配置される。壁面作業台46の窓孔54は外壁面61に近接して面する。遠隔操作により車台2の駆動車輪22を回転させると、可動台1が屋上62の外周壁62aに沿って左右方向Y(移動方向)へ横行し、壁面作業台46の窓孔54も外壁面61に沿って左右方向Y(移動方向)へ横行する。遠隔操作により電動ウインチ45からワイヤ45aが下方へ引き出されると、伸縮腕35の各分割腕36,37,38,39が上下方向Z(案内方向)へ相対移動して伸縮腕35が伸長し、壁面作業台46の窓孔54が外壁面61に沿って安定性良く下降する。遠隔操作により電動ウインチ45にワイヤ45aが巻き上げられると、伸縮腕35の各分割腕36,37,38,39が上下方向Z(案内方向)へ相対移動して伸縮腕35が収縮し、壁面作業台46の窓孔54が外壁面61に沿って安定性良く上昇する。そのような横行時及び昇降時に塗装装置を遠隔操作し、塗料噴射ノズル55aから塗料が窓孔54を通して外壁面61に塗布される。その横行速度や昇降速度や塗料噴射速度などを適宜調節すれば、塗布状態を変更することができる。
【0020】
図9に示すように、前記支持体34の伸縮腕35において二段目の中間分割腕37と三段目の中間分割腕38と四段目の先端分割腕39とを互いに収縮させてそれらの分割腕37,38,39を連結具(図示せず)により一体的に連結するとともに、この各分割腕37,38,39を前記壁面作業台46の作業ケース47内の収容室53に対しその上下両壁48,49間で挿入してその作業ケース47と連結具(図示せず)により一体的に連結する。遠隔操作により電動ウインチ45からワイヤ45aが下方へ引き出されると、図9(a)に示すように、各分割腕37,38,39と壁面作業台46とが一体的になって一段目の基端分割腕36から下降し、伸縮腕35が伸長する。遠隔操作により電動ウインチ45にワイヤ45aが巻き上げられると、図9(b)に示すように、各分割腕37,38,39と壁面作業台46とが一体的になって一段目の基端分割腕36側へ上昇し、伸縮腕35が収縮する。その収縮に伴い、壁面作業台46の窓孔54を外壁面61に沿って外壁面61の最上端まで上昇させ、外壁面61の最上端までも塗装することができる。
【0021】
このような壁面作業機Mを運搬及び保管する際には、前記可動台1と前記支持体34と前記壁面作業台46とを前記連結具43,59で互いに分離するとともに、この可動台1の各縦棒3,4,8,9,24,25及び各横棒5,6,7,10,11,12,13,14,15,16,18,19,26,27,32を前記連結具33で互いに分離する。
【0022】
なお、図示しないが、支持体34においては、可動台1の吊下体31に吊下して上下方向Zへ延設したレールに沿って壁面作業台46を昇降させるようにしてもよい。また、可動台1において吊下体31を車台2と案内体23との間に配置してもよい。
【0023】
次に、請求項以外の技術的思想を述べる。
* 請求項4の発明を前提とする第7の発明は、下記のように構成されている。
前記支持体34の伸縮腕35は、案内方向Zで相対移動するように互いに連結した複数の分割腕36,37,38,39を備えている。この各分割腕36,37,38,39のうち、基端分割腕36を前記可動台1例えばその吊下体31に連結するとともに、先端分割腕39を前記壁面作業台46に連結している。ちなみに、この伸縮腕35を伸長させた状態では、各分割腕36,37,38,39が案内方向Zへ互いに並ぶ。この伸縮腕35を収縮させた状態では、各分割腕36,37,38,39が案内方向Zに対し直交する方向で互いに重なる。第7の発明では、支持体34の伸縮腕35を簡単な構造で設けることができる。
【0024】
* 第7の発明を前提とする第8の発明は、下記のように構成されている。
前記伸縮腕35の各分割腕36,37,38,39は、複数の棒材40aを互いに組み付けた枠体40を有している。この伸縮腕35を伸長させた状態で案内方向Zへ互いに並ぶ各分割腕36,37,38,39において、案内方向Zで互いに隣接する両分割腕36,37と37,38と38,39の枠体40のうち、一方の分割腕36,37,38の枠体40の棒材40aと他方の分割腕37,38,39の枠体40の棒材40aとは案内部材41により互いに連結されてその案内部材41を介して案内方向Zで案内手段として相対移動する。第8の発明では、支持体34の案内手段41,40aを簡単な構造で設けることができる。
【0025】
* 第7の発明または第8の発明を前提とする第9の発明において、前記支持体34の往復駆動手段は、前記伸縮腕35例えばその先端分割腕39に連結した吊下索45aを巻き掛けて案内方向Zへ送るウインチ(電動ウインチ45)を備えている。第9の発明では、支持体34の往復駆動手段45を簡単な構造で設けることができる。
【0026】
* 請求項5の発明を前提とする第10の発明において、前記車台2と案内体23と吊下体31とは連結具33により互いに着脱可能に連結された各分割部材3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,18,19,24,25,26,27,32(各縦棒及び各横棒)からなる。第10の発明では、可動台1を各分割部材3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,18,19,24,25,26,27,32に分離してコンパクトな状態で運搬及び保管をすることができる。
【0027】
* 請求項5の発明または第10の発明を前提とする第11の発明において、前記可動台1の案内体23にはガイド(例えば壁62a)が挿入される案内路28を可動台1の移動方向Yに沿って延びるように設けている。第11の発明では、可動台1を壁62aに沿って円滑に移動させることができる。
【0028】
* 請求項5の発明または第10の発明または第11の発明を前提とする第12の発明において、前記可動台1の車台2は、接地脚としての従動車輪17のほかに、電動モータ21により回転する駆動車輪22を備えている。第12の発明では、可動台1を電動モータ21により円滑に移動させることができる。
【0029】
* 請求項6の発明を前提とする第13の発明において、前記壁面作業台46は前記支持体34に対し吊下された状態で連結具59により着脱可能に連結されている。例えば、支持体34の伸縮腕35の先端部に対し壁面作業台46を着脱可能に連結している。第13の発明では、壁面作業台46を支持体34から分離してコンパクトな状態で運搬及び保管をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本実施形態にかかる壁面作業機において可動台を示す斜視図である。
【図2】(a)は上記可動台を示す側面図であり、(b)は上記可動台を示す正面図であり、(c)は上記可動台を示す平面図である。
【図3】(a)は本実施形態にかかる壁面作業機において伸長状態にある支持体の伸縮腕を示す斜視図であり、(b)は同じく収縮状態にある支持体の伸縮腕を示す斜視図であり、(c)は(a)の部分拡大図である。
【図4】(a)は上記支持体の伸縮腕の伸長状態を示す側面図であり、(b)はこの伸縮腕の収縮状態を示す側面図であり、(c)はこの伸縮腕を示す平面図である。
【図5】(a)は本実施形態にかかる壁面作業機において壁面作業台の作業ケースを示す斜視図であり、(b)は同じく壁面作業台を側面側から見た断面図である。
【図6】本実施形態にかかる壁面作業機において設置状態を示す平面図である。
【図7】上記壁面作業機の設置状態において支持体の伸長状態を示す側面図である。
【図8】上記壁面作業機の設置状態において支持体の収縮状態を示す側面図である。
【図9】(a)は本実施形態にかかる壁面作業機の設置状態の別例において支持体の伸長状態を示す側面図であり、(b)は同じく支持体の収縮状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0031】
M…壁面作業機、1…可動台、2…可動台の車台、3,4,8,9,24,25…可動台の縦棒(分割部材)、5,6,7,10,11,12,13,14,15,16,18,19,26,27,32…可動台の横棒(分割部材)、17…車台の従動車輪(接地脚)、23…可動台の案内体、31…可動台の吊下体、33…可動台の連結具、34…支持体、35…支持体の伸縮腕、36,37,38,39…伸縮腕の分割腕、40…分割腕の枠体、40a…枠体の棒材(案内手段)、41…支持体の摺動案内部材(案内手段)、43…可動台と支持体との連結具、45…電動ウインチ(往復駆動手段)、46…壁面作業台、53…壁面作業台の収容室、54…収容室の窓孔、55…壁面作業台の塗料噴射装置(処理具)、59…支持体と壁面作業台との連結具、60…壁面作業台の集塵装置、61…ビルの外壁面、Y…左右方向(可動台の移動方向)、Z…上下方向(支持体の案内方向)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に対し処理を行うための壁面作業台と、その壁面作業台を支持体により吊下して移動する可動台とを備え、この支持体においては、この可動台の移動方向に対し交差する上下方向へこの壁面作業台が移動し得るように案内する案内手段と、この案内手段の案内方向に沿ってこの壁面作業台を往復移動させる往復駆動手段とを設けたことを特徴とする壁面作業機。
【請求項2】
前記壁面作業台は、窓孔を有する収容室と、その収容室内に設置した処理具とを備え、この収容室の外側で窓孔に面する壁面に対しこの処理具が収容室の窓孔から処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の壁面作業機。
【請求項3】
前記壁面作業台は、収容室内の気体を収容室外へ排出する集塵装置を備えていることを特徴とする請求項2に記載の壁面作業機。
【請求項4】
前記支持体の案内手段は案内方向で伸縮する伸縮腕に設けられ、この伸縮腕の基端部を前記可動台に連結するとともに、この伸縮腕の先端部を前記壁面作業台に連結していることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3に記載の壁面作業機。
【請求項5】
前記可動台は、接地脚を有する車台と、この可動台を移動方向へ案内する案内体と、前記支持体を吊下する吊下体とを備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれかの請求項に記載の壁面作業機。
【請求項6】
前記支持体は、前記可動台に対し吊下された状態で着脱可能に連結されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれかの請求項に記載の壁面作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−146434(P2007−146434A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−340583(P2005−340583)
【出願日】平成17年11月25日(2005.11.25)
【出願人】(505438638)
【Fターム(参考)】