売買シグナル表示装置
【課題】 ユーザに売買タイミングに関する情報を迅速にかつ分かり易く提供することができる売買シグナル表示装置を提供する。
【解決手段】 本発明は、例えば、オシレータ系のチャート上に売買タイミングを示す売買シグナルマークを表示することにより、ユーザに売買タイミングを迅速に知らせることができる。また、売買シグナルマークと、売買メッセージとを関連付けることにより、さらに、適切に売買タイミングを報知することができる。
【解決手段】 本発明は、例えば、オシレータ系のチャート上に売買タイミングを示す売買シグナルマークを表示することにより、ユーザに売買タイミングを迅速に知らせることができる。また、売買シグナルマークと、売買メッセージとを関連付けることにより、さらに、適切に売買タイミングを報知することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、株式、為替などを含む売買対象となる商品の売買タイミングを表示する売買シグナル表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
株式の売買に際し、株式の値を示すチャートの他に、テクニカル分析を行なうために種々のテクニカル指標が使用されている。このようなテクニカル指標としては、例えば、移動平均線、ボリンジャーバンド、MACD(Moving Average Convergence Divergence)などがある。
【0003】
「移動平均線」は株価の一定期間の平均値を連続的に計算し、プロットしたものであり、「ボリンジャーバンド」は移動平均を表わす線を中心に、その上下にボラティリティを基にした最大変動幅を示す線であり、「MACD」は2本の平滑移動平均(EMA)を基に算出される線であり、MACDと、その移動平均線であるシグナルとで構成される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のテクニカル分析においては、単に、上記テクニカル指標の線を表示するだけであり、売買タイミングは目視によるため、正確な売買タイミングを迅速に表示することができなかった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ユーザに売買タイミングに関する情報を迅速にかつ分かり易く提供することができる売買シグナル表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の発明によれば、ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースと、前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及びMACD(Moving Average Convergence Divergence)と、MACDの移動平均線であるシグナルとからなるチャートを生成する手段と、前記生成されたチャートのMACD及びシグナルにおける商品の値、識別情報及び前記MACD及びシグナルが生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けて格納するチャートデータベースと、前記チャートデータベースに格納されたMACDの商品の値とシグナルの商品の値との乖離を第1の時刻、前記第1の時刻の直前の第2の時刻及び前記第2の時刻の直前の第3の時刻においてそれぞれ算出する手段と、前記算出された第1の時刻、第2の時刻及び第3の時刻における乖離に基づいて、前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がプラスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がマイナスであること、或いは前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がマイナスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がプラスである場合に、前記第1の時刻における売買シグナルを検出する手段と、前記売買シグナルが検出された場合に、前記チャートの前記第1の時刻の位置に売買シグナルマークを表示する手段とを具備することを特徴とする売買シグナル表示装置、である。
【0007】
本発明の第2の発明によれば、ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースと、前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及び2以上の線からなるテクニカル分析に使用されるチャートを生成する手段と、前記生成されたチャートの各線における商品の値、識別情報及び前記チャートの各線が生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けて格納するチャートデータベースと、前記チャートデータベースに格納された商品の値のうち、前記生成されたチャートの第1の時刻における商品の値と、この第1の時刻における商品の値に関連付けられた第1の時刻の直前の第2の時刻に関連付けられた商品の値とをチャートの線毎に比較する手段と、前記生成されたチャートの前記第1の時刻の位置に前記商品の第1の値と第2の値との比較結果に対応するチャートのトレンドを示すトレンドマークをチャートの線毎に表示する手段とを具備することを特徴とする売買シグナル表示装置、である。
【0008】
本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、前記第2の時刻におけるMACDの値に対する前記第1の時刻におけるMACDの値の大小を示すMACDのトレンドと、前記第2の時刻におけるシグナルの値に対する前記第1の時刻におけるシグナルの値の大小を示すシグナルのトレンドと、前記第1の時刻における前記MACD及び前記シグナルのゼロラインに対する位置的関係と、売買シグナルを報知するためのメッセージ情報とを関連付けて格納する売買メッセージ情報格納データベースと、前記売買シグナルが検出された場合における前記MACDのトレンド、前記シグナルのトレンド及び前記MACD及び前記シグナルのゼロラインに対する位置的関係に対応する売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を前記売買メッセージ情報格納データベースから取得する手段と、この取得された売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を表示する手段とをさらに具備することを特徴とする売買シグナル表示装置、である。
【0009】
本発明の第4の発明によれば、第2の発明において、前記チャートの線毎の比較結果と、商品の値に関する条件、売買シグナルを報知するためのメッセージ情報とを関連付けて格納する売買メッセージ情報格納データベースと、前記比較手段により得られるチャートの線毎の比較結果、第1の時刻における商品の値に対応する売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を前記売買メッセージ情報格納データベースから取得する手段と、この取得された売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を表示する手段とをさらに具備することを特徴とする売買シグナル表示装置、である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザに売買タイミングに関する情報を迅速にかつ分かり易く提供することができる売買シグナル表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る売買シグナル表示装置について説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態に係る売買シグナル表示装置が使用される売買シグナル表示システムを示す図である。
【0013】
同図に示すように、売買シグナル表示システムは、ユーザコンピュータ1、売買情報提供サーバ2、ポータルサイトサーバ(補助サーバ)3及び株式情報提供サーバ4を具備しており、互いにネットワークを介して接続されている。
【0014】
ユーザコンピュータ1は、本発明の実施の形態に係る売買シグナル表示装置としての機能を有するものである。この売買シグナル表示機能は、売買情報提供サーバ2からダウンロードすることにより得られる売買シグナル表示プログラムにより実現される。
【0015】
売買シグナル表示プログラムは、売買情報提供サーバ2のWEBサーバ2aが提供するサイトにログインを行ない、このサイトにおいて売買シグナル表示プログラムのダウンロードを選択することにより取得される。ユーザコンピュータ1は、売買シグナル表示プログラムを実行すると、株式情報(株価、銘柄コード、時刻)を売買情報提供サーバ2或いはポータルサイトサーバ3から取得する。
【0016】
売買情報提供サーバ2は、WEBサーバ2a及びDB(データベース)サーバ2bを有している。WEBサーバ2aは、ユーザに対して株式の売買情報を提供するサイトを提供する。このサイトは、売買シグナル表示プログラムのダウンロードを行なうためのページや、ユーザに株式の売買に関する情報を提供するページなどが含まれている。
【0017】
DBサーバ2bは、株式情報提供サーバ4から提供される株式情報を格納する。この格納された株式情報は、WEBサーバ2aを介してユーザコンピュータ1に送られる。
【0018】
ポータルサイトサーバ3は、売買情報提供サーバ2から株式情報を何らかの原因で送れない場合に、ユーザコンピュータ1に株式情報を提供する補助サーバとしての役割を有する。なお、本実施の形態においては、ポータルサイトのサーバを例に取り説明しているが、株式情報を提供可能なものであれば、これに限られるものではない。
【0019】
株式情報提供サーバ4は、株式取引市場の株式情報を管理するサーバであって、本実施の形態においては、売買情報提供サーバ2及びポータルサイトサーバ3に株式情報を提供する。この株式情報提供サーバ4は、例えば、東京証券取引所のサーバーコンピュータなどである。
【0020】
図2は、ユーザコンピュータの構成を示す図である。
【0021】
同図に示すように、ユーザコンピュータ1は、バス11にCPU12、通信部13、表示部14、メモリ15及び記憶装置16が接続されている。
【0022】
CPU12は、記憶装置16に記憶された売買シグナル表示プログラム21と協働して、本発明の実施の形態に係る売買シグナル表示処理を行なう他、ユーザコンピュータ1全体の制御を司るものである。
【0023】
通信部13は、ネットワークを介した外部装置との通信の制御を司り、本実施の形態においては、売買情報提供サーバ2或いはポータルサイトサーバ3からの株式情報の受信、売買情報提供サーバ2からの売買シグナル表示プログラム21の受信などを行なうものである。
【0024】
表示部14は、売買シグナル表示処理に関する結果などを表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどの表示装置である。
【0025】
メモリ15は、売買シグナル表示プログラム21を実行する際に必要とされるワークエリアなどとして使用される。
【0026】
記憶装置16は、売買シグナル表示処理に必要とされるプログラム、データを格納するためのものであり、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)である。この記憶装置16には、売買シグナル表示プログラム21、OS(オペレーティングシステム)22、k株価DB23、チャートDB24及び売買メッセージ情報格納DB25を有している。
【0027】
売買シグナル表示プログラム21は、売買情報提供サーバ2からダウンロードされ、OS22上で動作するアプリケーションプログラムであって、CPU12と協働して、本発明の実施の形態に係る売買シグナル表示処理を実現するものであり、図8及び図11に示すフローチャートの処理を実現するものである。
【0028】
株価DB23は、図3に示すように、売買情報提供サーバ2或いはポータルサイトサーバ3から提供される株式情報を格納するものであり、銘柄コード、株価32及び株価が得られた際の時刻33が少なくとも関連付けて格納される。
【0029】
なお、図3においては、5分毎に株式情報を取得し、この取得した株式情報が株価DB23に格納されている場合を示しているが、これに限られるものではない。例えば、前日の終値のみを取得して株価DB23に格納しても良いし、さらに、狭い間隔(例えば、10秒毎)で株式情報を取得し株価DB23に格納しても良く、これらは、売買シグナル表示プログラム21の設定により任意に設定することができる。また、株価DB23に格納されるデータはこれらに限られるものではなく、株式情報提供サーバ4が提供する他の情報が格納されていても良い。
【0030】
チャートDB24は、株価DB23に格納された株式情報から公知の手法で生成されるチャートのデータを格納するものである。図4は、生成されたMACDのデータの一例を示す図であり、図5(a)(b)は、生成されたボリンジャーバンドのデータの一例を示す図である。
【0031】
図4においては、株式のコード40、MACDチャートを構成する線であるMACDの値41及びシグナルの値42、これらMACD及びシグナルの値が生成された株式チャートの対応する株式の値が得られた際の時刻43が互いに関連付けられて記憶される。
【0032】
図5(a)においては、株式のコード50、ボリンジャーバンドを構成する上バンドの値51、及び下バンドの値52、これら上バンド及び下バンドの値が生成された株式チャートの対応する株式の値が得られた際の時刻53が互いに関連付けられて記憶される。
【0033】
なお、ボリンジャーバンドのバンドは、2つに限られないことはいうまでもない。例えば、+2σ、+σ、TP(Typical Price)、−σ、−2σの5本の線が生成される場合には、図5(b)に示すように、これら5本のボリンジャーバンドの値及びこれら5本のボリンジャーバンドが生成された株式チャートの対応する株式の値が得られた際の時刻が互いに関連付けられて記憶される。
【0034】
売買メッセージ情報格納部DB25は、売買メッセージを表示するための条件と、売買メッセージとを関連付けて記憶するテーブルを格納する。図6はMACDの売買メッセージ情報格納DBを示す図であり、図7はボリンジャーバンドの売買メッセージ情報格納DBを示す図である。
【0035】
図6に示すように、MACDの売買メッセージ情報格納DB25には、MACDトレンド60、シグナルトレンド61、MACDの値及びシグナルの値のゼロラインに対する状態62及び売買メッセージ63が互いに関連付けて記憶されている。
【0036】
なお、ここで「ゼロライン」とはトレンドレス(無トレンド)状態を意味し、MACDの2本の平滑移動平均線の差分を1つの線にしたものである。したがって、MACDがゼロライン上にあるということは、2本の移動平均線の値に差分が無いことを示している。差分が無いということは、任意の期間内で株価が変動していないことになる。したがって、MACDがゼロライン上にある場合は、トレンドレス状態を示している。
【0037】
MACDトレンド60は、対象となる時刻(第1の時刻)の直前に取得された時刻(第2の時刻)におけるMACDの値に対する対象となる時刻に取得されたMACDの値の大小を示すものであり、大きい場合には「△」、小さい場合には「▽」で示している。なお、変わらない場合には「○」とする。
【0038】
例えば、株式の値を前日の終値のみを取得するように設定されている場合には、MACDの値の前日比がプラスの場合には「△」、マイナスの場合には「▽」、変わらない場合には「○」となる。
【0039】
シグナルトレンド61は、対象となる時刻(第1の時刻)の直前に取得された時刻(第2の時刻)におけるシグナルの値に対する対象となる時刻に取得されたシグナルの値の大小を示すものであり、大きい場合には「△」、小さい場合には「▽」、変わらない場合には「○」で示している。
【0040】
例えば、株式の値を前日の終値のみを取得するように設定されている場合には、シグナルの値の前日比がプラスの場合には「△」、マイナスの場合には「▽」となる。
【0041】
対ゼロライン62は、対象となる時刻のMACDの値及びシグナルの値がMACDチャートのゼロラインよりも上にあるか、下にあるかの条件を示している。
【0042】
図6においては、対象時刻におけるMACDトレンドが「▽」、シグナルトレンドが「▽」の場合に、MACDの値及びシグナルの値が対ゼロラインよりも「上」にあることが条件として関連付けられ、メッセージ「ストロングバイ」(強い新規買いシグナル)がさらに関連付けられている。
【0043】
対象時刻におけるMACDトレンドが「△」、シグナルトレンドが「△」の場合に、MACDの値及びシグナルの値が対ゼロラインよりも「下」にあることが条件として関連付けられ、メッセージ「ストロングセル」(強い新規売りシグナル)がさらに関連付けられている。
【0044】
対象時刻におけるMACDトレンドが「▽」、シグナルトレンドが「▽」の場合に、MACDの値及びシグナルの値が対ゼロラインよりも「下」にあることが条件として関連付けられ、メッセージ「ショートカバー」(弱い新規買いシグナル)がさらに関連付けられている。
【0045】
対象時刻におけるMACDトレンドが「△」、シグナルトレンドが「△」の場合に、MACDの値及びシグナルの値が対ゼロラインよりも「上」にあることが条件として関連付けられ、メッセージ「利益確定売り」(弱い売りシグナル)がさらに関連付けられている。
【0046】
図7は、ボリンジャーバンドの売買メッセージ情報格納DB25を示している。同図においては、5本のボリンジャーバンド(+2σ、+σ、TP、−σ、−2σ)の例を示している。
【0047】
同図に示すように、各ボリンジャーバンド(+2σ、+σ、TP、−σ、−2σ)のトレンド70〜74、株価に対する条件75、メッセージ76が互いに関連付けて記憶されている。
【0048】
各ボリンジャーバンドのトレンド70〜74では、図6において説明した場合と同様に、変化がプラスの場合には「△」、マイナスの場合には「▽」となる。変わらない場合には「○」とする。なお、「any」はプラス、マイナス、変化なしのいずれでも良いことを示している。
【0049】
また、「▽→△」はマイナスからプラスに変化した時を意味し、「△→▽」は変化がプラスからマイナスに変化した時を意味する。「△or▽」は変化がプラス、マイナスのいずれでも良いことを示す。
【0050】
例えば、株式の値を前日の終値のみを取得するように設定されている場合には、各ボリンジャーバンドの値の対応するボリンジャーバンドの前日比がプラスの場合には「△」、マイナスの場合には「▽」となる。
【0051】
条件75は、株価に対する条件を規定するものである。
【0052】
図7においては、例えば、ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「△、△、△、▽、▽」である場合に、株価の条件75として、(株価)≧+2σが関連付けられ、さらに、メッセージとして「ストロングバイ」が関連付けられている。
【0053】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「△、△、▽、▽、▽」である場合に、株価の条件75として、(株価)≦−2σが関連付けられ、さらに、メッセージとして「ストロングセル」が関連付けられている。
【0054】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「△、△、△、△or▽、△or▽」である場合に、株価の条件75として、(株価)>TPが関連付けられ、さらに、メッセージとして「バイ」が関連付けられている。
【0055】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「any、any、any、any、▽→△」である場合に、株価の条件75として、(株価)≧+2σ及び終値が前日比プラスであることが関連付けられ、さらに、メッセージとして「バイ」が関連付けられている。
【0056】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「▽、▽、▽、△or▽、△or▽」である場合に、株価の条件75として、(株価)<TPが関連付けられ、さらに、メッセージとして「セル」が関連付けられている。
【0057】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「△→▽、any、any、any、any」である場合に、株価の条件75として、(株価)≦+2σ、かつ終値が前日比マイナスが関連付けられ、さらに、メッセージとして「セル」が関連付けられている。
【0058】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「▽、any、△、△、△」である場合に、株価の条件75として、(株価)>TIPが関連付けられ、さらに、メッセージとして「ショートカバー」が関連付けられている。
【0059】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「△、△、△、any、any」である場合に、株価の条件75として、(株価)≦+2σ、かつ前日の安値を更新が関連付けられ、さらに、メッセージとして「利益確定売り」が関連付けられている。
【0060】
まず、最初に、MACDの場合の売買シグナル表示装置の動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0061】
売買シグナル表示プログラム21が売買情報提供サーバ2からダウンロードされ、実行されると、売買情報提供サーバ2から株式情報を受信可能か否かの判断を行なう(S1)。S1において、株式情報を受信可能と判断された場合には、売買情報提供サーバ2から株式情報を受信する(S2)。一方、S1において、株式情報を受信可能ではないと判断された場合には、ポータルサイトサーバ3から株式情報を受信する(S3)。
【0062】
S2或いはS3において株式情報を受信した後、公知の手法により、受信した株式情報に基づいて、ユーザにより指定された売買シグナル表示の対象となる株式のチャート及びMACDチャートの生成及び表示処理が行なわれる(S4)。
【0063】
次に、チャートデータベース24に格納されたユーザにより指定された株式のMACDの商品の値とシグナルの商品の値との乖離を対象となる時刻(第1の時刻)、対象となる時刻(第1の時刻)の直前の時刻(第2の時刻)及び第2の時刻の直前の時刻(第3の時刻)においてそれぞれ算出する(S5)。
【0064】
ここで、「第1の時刻」とは売買シグナル表示処理の対象となっている時刻であり、予め定められた時刻、或いはユーザにより指定された時刻である。例えば、「予め定められた時刻」としては、売買シグナル表示システムがリアルタイムトレードにおいて使用されている場合には、最新の株式情報を取得した時刻が対象となる。「ユーザにより指定された時刻」としては、マウスなどの入力ポインタのチャート上の位置によって定まる時刻などがある。
【0065】
次に、算出された第1の時刻、第2の時刻及び第3の時刻における乖離に基づいて、第1の時刻における売買シグナルが検出されたか否かの判断が行なわれる(S6)。
【0066】
S6における売買シグナルの検出は、具体的には、以下のように判断される。
【0067】
すなわち、売買シグナルの検出は、乖離の変化がプラスからマイナスに変化した場合、或いはマイナスからプラスに変化した場合に検出される。例えば、図9に示すように、乖離が+5→+10(第3の時刻)→+15(第2の時刻)→+12(第1の時刻)のように変化している場合、第3の時刻から第2の時刻の乖離の変化はプラスであるのに対して、第2の時刻から第1の時刻の乖離の変化はマイナスとなる。この場合には、第1の時刻において売りシグナルが検出される。
【0068】
一方、図10に示すように、乖離が+3→−7(第3の時刻)→−12(第2の時刻)→−2(第1の時刻)→+5のように変化している場合、第3の時刻から第2の時刻の乖離の変化はマイナスであるのに対して、第2の時刻から第1の時刻の乖離の変化はプラスとなる。この場合には、第1の時刻において買いシグナルが検出される。
【0069】
なお、売買シグナルの検出方法は種々設定することができる。上述の例では、単に、乖離のトレンドの変化を検出する場合、について説明したが、例えば、乖離のプラス或いはマイナスの変化が数回連続していることを条件としても良い。
【0070】
S6において、買いシグナル或いは売りシグナルが検出されない場合にはS1の処理に戻る。検出された場合には、S7において売買シグナルマークを表示する(S7)。
【0071】
ここで、乖離のプラスからマイナスの変化が検出された場合には、MACDチャートの第1の時刻の点に売シグナルマーク「▽」を、乖離のマイナスからプラスの変化が検出された場合には、MACDチャートの第1の時刻の点に買シグナルマーク「△」を表示する。図12は、MACDチャートに売買シグナルを表示した例を示す図である。同図においては、ゼロラインを挟んでプラス乖離を上向きの棒線で表わし、マイナス乖離を下向きの棒線で表わしている。なお、表示期間中の最大値などが分かるように色を変えて表示しても良い。
【0072】
次に、第1の時刻におけるMACDチャートのMACDのトレンド、シグナルトレンド及びゼロラインに対する位置的関係を取得する(S8)。ここで、「MACDのトレンド」の取得は第2の時刻におけるMACDの値に対する第1の時刻におけるMACDの値の大小を取得し、「シグナルトレンド」の取得は第2の時刻におけるシグナルの値に対する第1の時刻におけるシグナルの値の大小を取得するものである。対ゼロラインに対する位置的関係は、対象となる時刻のMACDの値及びシグナルの値がMACDチャートのゼロラインよりも上にあるか、下にあるかを取得する。
【0073】
次に、S8において取得された第1の時刻におけるMACDチャートのMACDのトレンド、シグナルトレンド及びゼロラインに対する位置的関係に基づいて、MACD用の売買メッセージ情報格納DB25を検索して、対応するメッセージがあるか否かを判断する(S9)。
【0074】
S9において対応するメッセージがない場合にはS1の処理に戻り、メッセージがある場合には、対応するメッセージをMACD用の売買メッセージ情報格納DB25から取得して表示し(S10)、S1の処理に戻る。
【0075】
なお、ダイバージェンス及びコンバージェンスが発生した場合にも売買シグナルを表示しても良い。ここで、ダイバージェンスとは株価が高値を更新しているにもかかわらず、MACDやRSIなどのオシレータ系チャートの上昇が止まること(逆行現象)をいう。具体的には、MACDやRSIの直近の最大値を超えられず、上昇から下落に反転することをいう。また、コンバージェンスとは株価が安値を更新しているにもかかわらず、MACDやRSIなどのオシレータ系チャートの下落が止まること(逆行現象)をいう。具体的には、MACDやRSIの直近の最小値を割らず、下落から上昇に反転することをいう。
【0076】
次に、ボリンジャーバンドの場合の売買シグナル表示装置の動作について、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0077】
売買シグナル表示プログラム21が売買情報提供サーバ2からダウンロードされ、実行されると、売買情報提供サーバ2から株式情報を受信可能か否かの判断を行なう(S21)。S21において、株式情報を受信可能と判断された場合には、売買情報提供サーバ2から株式情報を受信する(S22)。一方、S21において、株式情報を受信可能ではないと判断された場合には、ポータルサイトサーバ23から株式情報を受信する(S23)。
【0078】
S22或いはS23において株式情報を受信した後、公知の手法により、受信した株式情報に基づいて、ユーザにより指定された売買シグナル表示の対象となる株式のチャート及びボリンジャーバンドの生成及び表示処理が行なわれる(S24)。
【0079】
次に、第1の時刻における各ボリンジャーバンドの値と、第2の時刻における各ボリンジャーバンドの値とを比較する(S25)。具体的には、第2の時刻における各ボリンジャーバンドの値に対する第1の時刻における各ボリンジャーバンドの値の大小をそれぞれ決定する。
【0080】
そして、S25における比較結果に基づいて、各ボリンジャーバンドにトレンドを示すトレンドマークを表示する(S26)。具体的には、第1の時刻におけるボリンジャーバンドの値が第2の時刻におけるボリンジャーバンドの値よりも大きい場合には、トレンドマーク「△」を対応するボリンジャーバンドの第1の時刻の点上に表示し、第1の時刻におけるボリンジャーバンドの値が第2の時刻におけるボリンジャーバンドの値よりも小さい場合には、トレンドマーク「▽」を対応するボリンジャーバンドの第1の時刻の点上に表示する。図13は、ボリンジャーバンドにトレンドマークを表示した例を示す図である。なお、表示期間中の最大値などが分かるように色を変えて表示しても良い。
【0081】
次に、S25において得られた各ボリンジャーバンドの比較結果に基づいて、ボリンジャーバンド用の売買メッセージ情報格納DB25を検索して、対応するメッセージがあるか否かを判断する(S27)。
【0082】
S27において対応するメッセージがない場合にはS21の処理に戻り、メッセージがある場合には、対応するメッセージをボリンジャーバンド用の売買メッセージ情報格納DB25から取得して表示し(S28)、S21の処理に戻る。
【0083】
通常MACDチャートにおける売買シグナルは、MACDとシグナルのクロスを売買シグナルとするのが一般的であるが、この手法によると売買タイミングが遅れてしまう。
【0084】
本発明の実施の形態によれば、MACDなどのチャートの乖離に着目し、表示することによって、売買のタイミングをユーザが迅速に知ることができる。また、ボリンジャーバンドでは、ボリンジャーバンドを構成する各バンドそれぞれに▽及び△を表示することによって、それぞれのバンドがどちらに向いているのかが一目瞭然となる。仮に、長期の横ばいから+2σに△が出現したとすると、ユーザは上昇トレンドが発生したことを迅速に知ることができる。
【0085】
また、本発明の実施の形態によれば、さらに、MACDの売買シグナル或いはボリンジャーバンドのトレンドマークの組み合わせ及び条件が合致した場合に、対応する売買メッセージを表示することができるので、さらに、ユーザは売買タイミングを迅速に知ることができる。
【0086】
本実施の形態においては、株式を例に取り説明したが、売買の対象となるものであれば適用することがきる。例えば、為替取引、商品取引などテクニカル指標にチャートが使用されるものであれば、本発明を適用することが可能である。
【0087】
本実施の形態においては、売買シグナルに関する場合について説明したが、銘柄選択のためのスクリーニングに本発明を適用しても良い。また、本実施の形態は、RCI(順位相関指数)、ストキャスティクスなどのオシレータ系チャートにも適用することができることは言うまでもない。
【0088】
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0089】
また、実施形態に記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現する計算機は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、計算機内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施の形態に係る売買シグナル表示装置が使用される売買シグナル表示システムを示す図である。
【図2】ユーザコンピュータの構成を示す図である。
【図3】株価DBを示す図である。
【図4】生成されたMACDのデータの一例を示す図である。
【図5】生成されたボリンジャーバンドのデータの一例を示す図である。
【図6】MACDの売買メッセージ情報格納DBを示す図である。
【図7】ボリンジャーバンドの売買メッセージ情報格納DBを示す図である。
【図8】MACDの場合の売買シグナル表示装置の動作について説明するためのフローチャートである。
【図9】売買シグナルの検出を説明するための図である。
【図10】売買シグナルの検出を説明するための図である。
【図11】ボリンジャーバンドの場合の売買シグナル表示装置の動作について説明するためのフローチャートである。
【図12】MACDチャートに売買シグナルを表示した例を示す図である。
【図13】ボリンジャーバンドにトレンドマークを表示した例を示す図である。
【符号の説明】
【0091】
1…ユーザコンピュータ、2…売買情報提供サーバ、3…ポータルサイトサーバ、4…株式情報サーバ、12…CPU、16…売買シグナル表示プログラム、23…株価DB、24…チャートDB、25…売買メッセージ情報格納DB。
【技術分野】
【0001】
本発明は、株式、為替などを含む売買対象となる商品の売買タイミングを表示する売買シグナル表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
株式の売買に際し、株式の値を示すチャートの他に、テクニカル分析を行なうために種々のテクニカル指標が使用されている。このようなテクニカル指標としては、例えば、移動平均線、ボリンジャーバンド、MACD(Moving Average Convergence Divergence)などがある。
【0003】
「移動平均線」は株価の一定期間の平均値を連続的に計算し、プロットしたものであり、「ボリンジャーバンド」は移動平均を表わす線を中心に、その上下にボラティリティを基にした最大変動幅を示す線であり、「MACD」は2本の平滑移動平均(EMA)を基に算出される線であり、MACDと、その移動平均線であるシグナルとで構成される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のテクニカル分析においては、単に、上記テクニカル指標の線を表示するだけであり、売買タイミングは目視によるため、正確な売買タイミングを迅速に表示することができなかった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ユーザに売買タイミングに関する情報を迅速にかつ分かり易く提供することができる売買シグナル表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の発明によれば、ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースと、前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及びMACD(Moving Average Convergence Divergence)と、MACDの移動平均線であるシグナルとからなるチャートを生成する手段と、前記生成されたチャートのMACD及びシグナルにおける商品の値、識別情報及び前記MACD及びシグナルが生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けて格納するチャートデータベースと、前記チャートデータベースに格納されたMACDの商品の値とシグナルの商品の値との乖離を第1の時刻、前記第1の時刻の直前の第2の時刻及び前記第2の時刻の直前の第3の時刻においてそれぞれ算出する手段と、前記算出された第1の時刻、第2の時刻及び第3の時刻における乖離に基づいて、前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がプラスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がマイナスであること、或いは前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がマイナスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がプラスである場合に、前記第1の時刻における売買シグナルを検出する手段と、前記売買シグナルが検出された場合に、前記チャートの前記第1の時刻の位置に売買シグナルマークを表示する手段とを具備することを特徴とする売買シグナル表示装置、である。
【0007】
本発明の第2の発明によれば、ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースと、前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及び2以上の線からなるテクニカル分析に使用されるチャートを生成する手段と、前記生成されたチャートの各線における商品の値、識別情報及び前記チャートの各線が生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けて格納するチャートデータベースと、前記チャートデータベースに格納された商品の値のうち、前記生成されたチャートの第1の時刻における商品の値と、この第1の時刻における商品の値に関連付けられた第1の時刻の直前の第2の時刻に関連付けられた商品の値とをチャートの線毎に比較する手段と、前記生成されたチャートの前記第1の時刻の位置に前記商品の第1の値と第2の値との比較結果に対応するチャートのトレンドを示すトレンドマークをチャートの線毎に表示する手段とを具備することを特徴とする売買シグナル表示装置、である。
【0008】
本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、前記第2の時刻におけるMACDの値に対する前記第1の時刻におけるMACDの値の大小を示すMACDのトレンドと、前記第2の時刻におけるシグナルの値に対する前記第1の時刻におけるシグナルの値の大小を示すシグナルのトレンドと、前記第1の時刻における前記MACD及び前記シグナルのゼロラインに対する位置的関係と、売買シグナルを報知するためのメッセージ情報とを関連付けて格納する売買メッセージ情報格納データベースと、前記売買シグナルが検出された場合における前記MACDのトレンド、前記シグナルのトレンド及び前記MACD及び前記シグナルのゼロラインに対する位置的関係に対応する売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を前記売買メッセージ情報格納データベースから取得する手段と、この取得された売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を表示する手段とをさらに具備することを特徴とする売買シグナル表示装置、である。
【0009】
本発明の第4の発明によれば、第2の発明において、前記チャートの線毎の比較結果と、商品の値に関する条件、売買シグナルを報知するためのメッセージ情報とを関連付けて格納する売買メッセージ情報格納データベースと、前記比較手段により得られるチャートの線毎の比較結果、第1の時刻における商品の値に対応する売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を前記売買メッセージ情報格納データベースから取得する手段と、この取得された売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を表示する手段とをさらに具備することを特徴とする売買シグナル表示装置、である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザに売買タイミングに関する情報を迅速にかつ分かり易く提供することができる売買シグナル表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る売買シグナル表示装置について説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態に係る売買シグナル表示装置が使用される売買シグナル表示システムを示す図である。
【0013】
同図に示すように、売買シグナル表示システムは、ユーザコンピュータ1、売買情報提供サーバ2、ポータルサイトサーバ(補助サーバ)3及び株式情報提供サーバ4を具備しており、互いにネットワークを介して接続されている。
【0014】
ユーザコンピュータ1は、本発明の実施の形態に係る売買シグナル表示装置としての機能を有するものである。この売買シグナル表示機能は、売買情報提供サーバ2からダウンロードすることにより得られる売買シグナル表示プログラムにより実現される。
【0015】
売買シグナル表示プログラムは、売買情報提供サーバ2のWEBサーバ2aが提供するサイトにログインを行ない、このサイトにおいて売買シグナル表示プログラムのダウンロードを選択することにより取得される。ユーザコンピュータ1は、売買シグナル表示プログラムを実行すると、株式情報(株価、銘柄コード、時刻)を売買情報提供サーバ2或いはポータルサイトサーバ3から取得する。
【0016】
売買情報提供サーバ2は、WEBサーバ2a及びDB(データベース)サーバ2bを有している。WEBサーバ2aは、ユーザに対して株式の売買情報を提供するサイトを提供する。このサイトは、売買シグナル表示プログラムのダウンロードを行なうためのページや、ユーザに株式の売買に関する情報を提供するページなどが含まれている。
【0017】
DBサーバ2bは、株式情報提供サーバ4から提供される株式情報を格納する。この格納された株式情報は、WEBサーバ2aを介してユーザコンピュータ1に送られる。
【0018】
ポータルサイトサーバ3は、売買情報提供サーバ2から株式情報を何らかの原因で送れない場合に、ユーザコンピュータ1に株式情報を提供する補助サーバとしての役割を有する。なお、本実施の形態においては、ポータルサイトのサーバを例に取り説明しているが、株式情報を提供可能なものであれば、これに限られるものではない。
【0019】
株式情報提供サーバ4は、株式取引市場の株式情報を管理するサーバであって、本実施の形態においては、売買情報提供サーバ2及びポータルサイトサーバ3に株式情報を提供する。この株式情報提供サーバ4は、例えば、東京証券取引所のサーバーコンピュータなどである。
【0020】
図2は、ユーザコンピュータの構成を示す図である。
【0021】
同図に示すように、ユーザコンピュータ1は、バス11にCPU12、通信部13、表示部14、メモリ15及び記憶装置16が接続されている。
【0022】
CPU12は、記憶装置16に記憶された売買シグナル表示プログラム21と協働して、本発明の実施の形態に係る売買シグナル表示処理を行なう他、ユーザコンピュータ1全体の制御を司るものである。
【0023】
通信部13は、ネットワークを介した外部装置との通信の制御を司り、本実施の形態においては、売買情報提供サーバ2或いはポータルサイトサーバ3からの株式情報の受信、売買情報提供サーバ2からの売買シグナル表示プログラム21の受信などを行なうものである。
【0024】
表示部14は、売買シグナル表示処理に関する結果などを表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどの表示装置である。
【0025】
メモリ15は、売買シグナル表示プログラム21を実行する際に必要とされるワークエリアなどとして使用される。
【0026】
記憶装置16は、売買シグナル表示処理に必要とされるプログラム、データを格納するためのものであり、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)である。この記憶装置16には、売買シグナル表示プログラム21、OS(オペレーティングシステム)22、k株価DB23、チャートDB24及び売買メッセージ情報格納DB25を有している。
【0027】
売買シグナル表示プログラム21は、売買情報提供サーバ2からダウンロードされ、OS22上で動作するアプリケーションプログラムであって、CPU12と協働して、本発明の実施の形態に係る売買シグナル表示処理を実現するものであり、図8及び図11に示すフローチャートの処理を実現するものである。
【0028】
株価DB23は、図3に示すように、売買情報提供サーバ2或いはポータルサイトサーバ3から提供される株式情報を格納するものであり、銘柄コード、株価32及び株価が得られた際の時刻33が少なくとも関連付けて格納される。
【0029】
なお、図3においては、5分毎に株式情報を取得し、この取得した株式情報が株価DB23に格納されている場合を示しているが、これに限られるものではない。例えば、前日の終値のみを取得して株価DB23に格納しても良いし、さらに、狭い間隔(例えば、10秒毎)で株式情報を取得し株価DB23に格納しても良く、これらは、売買シグナル表示プログラム21の設定により任意に設定することができる。また、株価DB23に格納されるデータはこれらに限られるものではなく、株式情報提供サーバ4が提供する他の情報が格納されていても良い。
【0030】
チャートDB24は、株価DB23に格納された株式情報から公知の手法で生成されるチャートのデータを格納するものである。図4は、生成されたMACDのデータの一例を示す図であり、図5(a)(b)は、生成されたボリンジャーバンドのデータの一例を示す図である。
【0031】
図4においては、株式のコード40、MACDチャートを構成する線であるMACDの値41及びシグナルの値42、これらMACD及びシグナルの値が生成された株式チャートの対応する株式の値が得られた際の時刻43が互いに関連付けられて記憶される。
【0032】
図5(a)においては、株式のコード50、ボリンジャーバンドを構成する上バンドの値51、及び下バンドの値52、これら上バンド及び下バンドの値が生成された株式チャートの対応する株式の値が得られた際の時刻53が互いに関連付けられて記憶される。
【0033】
なお、ボリンジャーバンドのバンドは、2つに限られないことはいうまでもない。例えば、+2σ、+σ、TP(Typical Price)、−σ、−2σの5本の線が生成される場合には、図5(b)に示すように、これら5本のボリンジャーバンドの値及びこれら5本のボリンジャーバンドが生成された株式チャートの対応する株式の値が得られた際の時刻が互いに関連付けられて記憶される。
【0034】
売買メッセージ情報格納部DB25は、売買メッセージを表示するための条件と、売買メッセージとを関連付けて記憶するテーブルを格納する。図6はMACDの売買メッセージ情報格納DBを示す図であり、図7はボリンジャーバンドの売買メッセージ情報格納DBを示す図である。
【0035】
図6に示すように、MACDの売買メッセージ情報格納DB25には、MACDトレンド60、シグナルトレンド61、MACDの値及びシグナルの値のゼロラインに対する状態62及び売買メッセージ63が互いに関連付けて記憶されている。
【0036】
なお、ここで「ゼロライン」とはトレンドレス(無トレンド)状態を意味し、MACDの2本の平滑移動平均線の差分を1つの線にしたものである。したがって、MACDがゼロライン上にあるということは、2本の移動平均線の値に差分が無いことを示している。差分が無いということは、任意の期間内で株価が変動していないことになる。したがって、MACDがゼロライン上にある場合は、トレンドレス状態を示している。
【0037】
MACDトレンド60は、対象となる時刻(第1の時刻)の直前に取得された時刻(第2の時刻)におけるMACDの値に対する対象となる時刻に取得されたMACDの値の大小を示すものであり、大きい場合には「△」、小さい場合には「▽」で示している。なお、変わらない場合には「○」とする。
【0038】
例えば、株式の値を前日の終値のみを取得するように設定されている場合には、MACDの値の前日比がプラスの場合には「△」、マイナスの場合には「▽」、変わらない場合には「○」となる。
【0039】
シグナルトレンド61は、対象となる時刻(第1の時刻)の直前に取得された時刻(第2の時刻)におけるシグナルの値に対する対象となる時刻に取得されたシグナルの値の大小を示すものであり、大きい場合には「△」、小さい場合には「▽」、変わらない場合には「○」で示している。
【0040】
例えば、株式の値を前日の終値のみを取得するように設定されている場合には、シグナルの値の前日比がプラスの場合には「△」、マイナスの場合には「▽」となる。
【0041】
対ゼロライン62は、対象となる時刻のMACDの値及びシグナルの値がMACDチャートのゼロラインよりも上にあるか、下にあるかの条件を示している。
【0042】
図6においては、対象時刻におけるMACDトレンドが「▽」、シグナルトレンドが「▽」の場合に、MACDの値及びシグナルの値が対ゼロラインよりも「上」にあることが条件として関連付けられ、メッセージ「ストロングバイ」(強い新規買いシグナル)がさらに関連付けられている。
【0043】
対象時刻におけるMACDトレンドが「△」、シグナルトレンドが「△」の場合に、MACDの値及びシグナルの値が対ゼロラインよりも「下」にあることが条件として関連付けられ、メッセージ「ストロングセル」(強い新規売りシグナル)がさらに関連付けられている。
【0044】
対象時刻におけるMACDトレンドが「▽」、シグナルトレンドが「▽」の場合に、MACDの値及びシグナルの値が対ゼロラインよりも「下」にあることが条件として関連付けられ、メッセージ「ショートカバー」(弱い新規買いシグナル)がさらに関連付けられている。
【0045】
対象時刻におけるMACDトレンドが「△」、シグナルトレンドが「△」の場合に、MACDの値及びシグナルの値が対ゼロラインよりも「上」にあることが条件として関連付けられ、メッセージ「利益確定売り」(弱い売りシグナル)がさらに関連付けられている。
【0046】
図7は、ボリンジャーバンドの売買メッセージ情報格納DB25を示している。同図においては、5本のボリンジャーバンド(+2σ、+σ、TP、−σ、−2σ)の例を示している。
【0047】
同図に示すように、各ボリンジャーバンド(+2σ、+σ、TP、−σ、−2σ)のトレンド70〜74、株価に対する条件75、メッセージ76が互いに関連付けて記憶されている。
【0048】
各ボリンジャーバンドのトレンド70〜74では、図6において説明した場合と同様に、変化がプラスの場合には「△」、マイナスの場合には「▽」となる。変わらない場合には「○」とする。なお、「any」はプラス、マイナス、変化なしのいずれでも良いことを示している。
【0049】
また、「▽→△」はマイナスからプラスに変化した時を意味し、「△→▽」は変化がプラスからマイナスに変化した時を意味する。「△or▽」は変化がプラス、マイナスのいずれでも良いことを示す。
【0050】
例えば、株式の値を前日の終値のみを取得するように設定されている場合には、各ボリンジャーバンドの値の対応するボリンジャーバンドの前日比がプラスの場合には「△」、マイナスの場合には「▽」となる。
【0051】
条件75は、株価に対する条件を規定するものである。
【0052】
図7においては、例えば、ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「△、△、△、▽、▽」である場合に、株価の条件75として、(株価)≧+2σが関連付けられ、さらに、メッセージとして「ストロングバイ」が関連付けられている。
【0053】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「△、△、▽、▽、▽」である場合に、株価の条件75として、(株価)≦−2σが関連付けられ、さらに、メッセージとして「ストロングセル」が関連付けられている。
【0054】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「△、△、△、△or▽、△or▽」である場合に、株価の条件75として、(株価)>TPが関連付けられ、さらに、メッセージとして「バイ」が関連付けられている。
【0055】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「any、any、any、any、▽→△」である場合に、株価の条件75として、(株価)≧+2σ及び終値が前日比プラスであることが関連付けられ、さらに、メッセージとして「バイ」が関連付けられている。
【0056】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「▽、▽、▽、△or▽、△or▽」である場合に、株価の条件75として、(株価)<TPが関連付けられ、さらに、メッセージとして「セル」が関連付けられている。
【0057】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「△→▽、any、any、any、any」である場合に、株価の条件75として、(株価)≦+2σ、かつ終値が前日比マイナスが関連付けられ、さらに、メッセージとして「セル」が関連付けられている。
【0058】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「▽、any、△、△、△」である場合に、株価の条件75として、(株価)>TIPが関連付けられ、さらに、メッセージとして「ショートカバー」が関連付けられている。
【0059】
ボリンジャーバンドのトレンド70〜74がそれぞれ「△、△、△、any、any」である場合に、株価の条件75として、(株価)≦+2σ、かつ前日の安値を更新が関連付けられ、さらに、メッセージとして「利益確定売り」が関連付けられている。
【0060】
まず、最初に、MACDの場合の売買シグナル表示装置の動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0061】
売買シグナル表示プログラム21が売買情報提供サーバ2からダウンロードされ、実行されると、売買情報提供サーバ2から株式情報を受信可能か否かの判断を行なう(S1)。S1において、株式情報を受信可能と判断された場合には、売買情報提供サーバ2から株式情報を受信する(S2)。一方、S1において、株式情報を受信可能ではないと判断された場合には、ポータルサイトサーバ3から株式情報を受信する(S3)。
【0062】
S2或いはS3において株式情報を受信した後、公知の手法により、受信した株式情報に基づいて、ユーザにより指定された売買シグナル表示の対象となる株式のチャート及びMACDチャートの生成及び表示処理が行なわれる(S4)。
【0063】
次に、チャートデータベース24に格納されたユーザにより指定された株式のMACDの商品の値とシグナルの商品の値との乖離を対象となる時刻(第1の時刻)、対象となる時刻(第1の時刻)の直前の時刻(第2の時刻)及び第2の時刻の直前の時刻(第3の時刻)においてそれぞれ算出する(S5)。
【0064】
ここで、「第1の時刻」とは売買シグナル表示処理の対象となっている時刻であり、予め定められた時刻、或いはユーザにより指定された時刻である。例えば、「予め定められた時刻」としては、売買シグナル表示システムがリアルタイムトレードにおいて使用されている場合には、最新の株式情報を取得した時刻が対象となる。「ユーザにより指定された時刻」としては、マウスなどの入力ポインタのチャート上の位置によって定まる時刻などがある。
【0065】
次に、算出された第1の時刻、第2の時刻及び第3の時刻における乖離に基づいて、第1の時刻における売買シグナルが検出されたか否かの判断が行なわれる(S6)。
【0066】
S6における売買シグナルの検出は、具体的には、以下のように判断される。
【0067】
すなわち、売買シグナルの検出は、乖離の変化がプラスからマイナスに変化した場合、或いはマイナスからプラスに変化した場合に検出される。例えば、図9に示すように、乖離が+5→+10(第3の時刻)→+15(第2の時刻)→+12(第1の時刻)のように変化している場合、第3の時刻から第2の時刻の乖離の変化はプラスであるのに対して、第2の時刻から第1の時刻の乖離の変化はマイナスとなる。この場合には、第1の時刻において売りシグナルが検出される。
【0068】
一方、図10に示すように、乖離が+3→−7(第3の時刻)→−12(第2の時刻)→−2(第1の時刻)→+5のように変化している場合、第3の時刻から第2の時刻の乖離の変化はマイナスであるのに対して、第2の時刻から第1の時刻の乖離の変化はプラスとなる。この場合には、第1の時刻において買いシグナルが検出される。
【0069】
なお、売買シグナルの検出方法は種々設定することができる。上述の例では、単に、乖離のトレンドの変化を検出する場合、について説明したが、例えば、乖離のプラス或いはマイナスの変化が数回連続していることを条件としても良い。
【0070】
S6において、買いシグナル或いは売りシグナルが検出されない場合にはS1の処理に戻る。検出された場合には、S7において売買シグナルマークを表示する(S7)。
【0071】
ここで、乖離のプラスからマイナスの変化が検出された場合には、MACDチャートの第1の時刻の点に売シグナルマーク「▽」を、乖離のマイナスからプラスの変化が検出された場合には、MACDチャートの第1の時刻の点に買シグナルマーク「△」を表示する。図12は、MACDチャートに売買シグナルを表示した例を示す図である。同図においては、ゼロラインを挟んでプラス乖離を上向きの棒線で表わし、マイナス乖離を下向きの棒線で表わしている。なお、表示期間中の最大値などが分かるように色を変えて表示しても良い。
【0072】
次に、第1の時刻におけるMACDチャートのMACDのトレンド、シグナルトレンド及びゼロラインに対する位置的関係を取得する(S8)。ここで、「MACDのトレンド」の取得は第2の時刻におけるMACDの値に対する第1の時刻におけるMACDの値の大小を取得し、「シグナルトレンド」の取得は第2の時刻におけるシグナルの値に対する第1の時刻におけるシグナルの値の大小を取得するものである。対ゼロラインに対する位置的関係は、対象となる時刻のMACDの値及びシグナルの値がMACDチャートのゼロラインよりも上にあるか、下にあるかを取得する。
【0073】
次に、S8において取得された第1の時刻におけるMACDチャートのMACDのトレンド、シグナルトレンド及びゼロラインに対する位置的関係に基づいて、MACD用の売買メッセージ情報格納DB25を検索して、対応するメッセージがあるか否かを判断する(S9)。
【0074】
S9において対応するメッセージがない場合にはS1の処理に戻り、メッセージがある場合には、対応するメッセージをMACD用の売買メッセージ情報格納DB25から取得して表示し(S10)、S1の処理に戻る。
【0075】
なお、ダイバージェンス及びコンバージェンスが発生した場合にも売買シグナルを表示しても良い。ここで、ダイバージェンスとは株価が高値を更新しているにもかかわらず、MACDやRSIなどのオシレータ系チャートの上昇が止まること(逆行現象)をいう。具体的には、MACDやRSIの直近の最大値を超えられず、上昇から下落に反転することをいう。また、コンバージェンスとは株価が安値を更新しているにもかかわらず、MACDやRSIなどのオシレータ系チャートの下落が止まること(逆行現象)をいう。具体的には、MACDやRSIの直近の最小値を割らず、下落から上昇に反転することをいう。
【0076】
次に、ボリンジャーバンドの場合の売買シグナル表示装置の動作について、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0077】
売買シグナル表示プログラム21が売買情報提供サーバ2からダウンロードされ、実行されると、売買情報提供サーバ2から株式情報を受信可能か否かの判断を行なう(S21)。S21において、株式情報を受信可能と判断された場合には、売買情報提供サーバ2から株式情報を受信する(S22)。一方、S21において、株式情報を受信可能ではないと判断された場合には、ポータルサイトサーバ23から株式情報を受信する(S23)。
【0078】
S22或いはS23において株式情報を受信した後、公知の手法により、受信した株式情報に基づいて、ユーザにより指定された売買シグナル表示の対象となる株式のチャート及びボリンジャーバンドの生成及び表示処理が行なわれる(S24)。
【0079】
次に、第1の時刻における各ボリンジャーバンドの値と、第2の時刻における各ボリンジャーバンドの値とを比較する(S25)。具体的には、第2の時刻における各ボリンジャーバンドの値に対する第1の時刻における各ボリンジャーバンドの値の大小をそれぞれ決定する。
【0080】
そして、S25における比較結果に基づいて、各ボリンジャーバンドにトレンドを示すトレンドマークを表示する(S26)。具体的には、第1の時刻におけるボリンジャーバンドの値が第2の時刻におけるボリンジャーバンドの値よりも大きい場合には、トレンドマーク「△」を対応するボリンジャーバンドの第1の時刻の点上に表示し、第1の時刻におけるボリンジャーバンドの値が第2の時刻におけるボリンジャーバンドの値よりも小さい場合には、トレンドマーク「▽」を対応するボリンジャーバンドの第1の時刻の点上に表示する。図13は、ボリンジャーバンドにトレンドマークを表示した例を示す図である。なお、表示期間中の最大値などが分かるように色を変えて表示しても良い。
【0081】
次に、S25において得られた各ボリンジャーバンドの比較結果に基づいて、ボリンジャーバンド用の売買メッセージ情報格納DB25を検索して、対応するメッセージがあるか否かを判断する(S27)。
【0082】
S27において対応するメッセージがない場合にはS21の処理に戻り、メッセージがある場合には、対応するメッセージをボリンジャーバンド用の売買メッセージ情報格納DB25から取得して表示し(S28)、S21の処理に戻る。
【0083】
通常MACDチャートにおける売買シグナルは、MACDとシグナルのクロスを売買シグナルとするのが一般的であるが、この手法によると売買タイミングが遅れてしまう。
【0084】
本発明の実施の形態によれば、MACDなどのチャートの乖離に着目し、表示することによって、売買のタイミングをユーザが迅速に知ることができる。また、ボリンジャーバンドでは、ボリンジャーバンドを構成する各バンドそれぞれに▽及び△を表示することによって、それぞれのバンドがどちらに向いているのかが一目瞭然となる。仮に、長期の横ばいから+2σに△が出現したとすると、ユーザは上昇トレンドが発生したことを迅速に知ることができる。
【0085】
また、本発明の実施の形態によれば、さらに、MACDの売買シグナル或いはボリンジャーバンドのトレンドマークの組み合わせ及び条件が合致した場合に、対応する売買メッセージを表示することができるので、さらに、ユーザは売買タイミングを迅速に知ることができる。
【0086】
本実施の形態においては、株式を例に取り説明したが、売買の対象となるものであれば適用することがきる。例えば、為替取引、商品取引などテクニカル指標にチャートが使用されるものであれば、本発明を適用することが可能である。
【0087】
本実施の形態においては、売買シグナルに関する場合について説明したが、銘柄選択のためのスクリーニングに本発明を適用しても良い。また、本実施の形態は、RCI(順位相関指数)、ストキャスティクスなどのオシレータ系チャートにも適用することができることは言うまでもない。
【0088】
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0089】
また、実施形態に記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現する計算機は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、計算機内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施の形態に係る売買シグナル表示装置が使用される売買シグナル表示システムを示す図である。
【図2】ユーザコンピュータの構成を示す図である。
【図3】株価DBを示す図である。
【図4】生成されたMACDのデータの一例を示す図である。
【図5】生成されたボリンジャーバンドのデータの一例を示す図である。
【図6】MACDの売買メッセージ情報格納DBを示す図である。
【図7】ボリンジャーバンドの売買メッセージ情報格納DBを示す図である。
【図8】MACDの場合の売買シグナル表示装置の動作について説明するためのフローチャートである。
【図9】売買シグナルの検出を説明するための図である。
【図10】売買シグナルの検出を説明するための図である。
【図11】ボリンジャーバンドの場合の売買シグナル表示装置の動作について説明するためのフローチャートである。
【図12】MACDチャートに売買シグナルを表示した例を示す図である。
【図13】ボリンジャーバンドにトレンドマークを表示した例を示す図である。
【符号の説明】
【0091】
1…ユーザコンピュータ、2…売買情報提供サーバ、3…ポータルサイトサーバ、4…株式情報サーバ、12…CPU、16…売買シグナル表示プログラム、23…株価DB、24…チャートDB、25…売買メッセージ情報格納DB。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースと、
前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及びMACD(Moving Average Convergence Divergence)と、MACDの移動平均線であるシグナルとからなるチャートを生成する手段と、
前記生成されたチャートのMACD及びシグナルにおける商品の値、識別情報及び前記MACD及びシグナルが生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けて格納するチャートデータベースと、
前記チャートデータベースに格納されたMACDの商品の値とシグナルの商品の値との乖離を第1の時刻、前記第1の時刻の直前の第2の時刻及び前記第2の時刻の直前の第3の時刻においてそれぞれ算出する手段と、
前記算出された第1の時刻、第2の時刻及び第3の時刻における乖離に基づいて、前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がプラスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がマイナスであること、或いは前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がマイナスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がプラスである場合に、前記第1の時刻における売買シグナルを検出する手段と、
前記売買シグナルが検出された場合に、前記チャートの前記第1の時刻の位置に売買シグナルマークを表示する手段と
を具備することを特徴とする売買シグナル表示装置。
【請求項2】
ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースと、
前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及び2以上の線からなるテクニカル分析に使用されるチャートを生成する手段と、
前記生成されたチャートの各線における商品の値、識別情報及び前記チャートの各線が生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けて格納するチャートデータベースと、
前記チャートデータベースに格納された商品の値のうち、前記生成されたチャートの第1の時刻における商品の値と、この第1の時刻における商品の値に関連付けられた第1の時刻の直前の第2の時刻に関連付けられた商品の値とをチャートの線毎に比較する手段と、
前記生成されたチャートの前記第1の時刻の位置に前記商品の第1の値と第2の値との比較結果に対応するチャートのトレンドを示すトレンドマークをチャートの線毎に表示する手段と
を具備することを特徴とする売買シグナル表示装置。
【請求項3】
前記第2の時刻におけるMACDの値に対する前記第1の時刻におけるMACDの値の大小を示すMACDのトレンドと、前記第2の時刻におけるシグナルの値に対する前記第1の時刻におけるシグナルの値の大小を示すシグナルのトレンドと、前記第1の時刻における前記MACD及び前記シグナルのゼロラインに対する位置的関係と、売買シグナルを報知するためのメッセージ情報とを関連付けて格納する売買メッセージ情報格納データベースと、
前記売買シグナルが検出された場合における前記MACDのトレンド、前記シグナルのトレンド及び前記MACD及び前記シグナルのゼロラインに対する位置的関係に対応する売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を前記売買メッセージ情報格納データベースから取得する手段と、
この取得された売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を表示する手段と
をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の売買シグナル表示装置。
【請求項4】
前記チャートの線毎の比較結果と、商品の値に関する条件、売買シグナルを報知するためのメッセージ情報とを関連付けて格納する売買メッセージ情報格納データベースと、
前記比較手段により得られるチャートの線毎の比較結果、第1の時刻における商品の値に対応する売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を前記売買メッセージ情報格納データベースから取得する手段と、
この取得された売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を表示する手段と
をさらに具備することを特徴とする請求項2記載の売買シグナル表示装置。
【請求項5】
前記第1の時刻は、ユーザにより指定されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の売買シグナル表示装置。
【請求項6】
前記第1の時刻は、最新の商品の値が得られた際の時刻であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の売買シグナル表示装置。
【請求項7】
前記チャートは、ボリンジャーバンドであることを特徴とする請求項2記載の売買シグナル表示装置。
【請求項8】
ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースを具備する売買シグナル表示装置における売買表示方法において、
前記売買シグナル表示装置は、
前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及びMACD(Moving Average Convergence Divergence)と、MACDの移動平均線であるシグナルとからなるチャートを生成し、
前記生成されたチャートのMACD及びシグナルにおける商品の値、識別情報及び前記MACD及びシグナルが生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けてチャートデータベースに格納し、
前記チャートデータベースに格納されたMACDの商品の値とシグナルの商品の値との乖離を第1の時刻、前記第1の時刻の直前の第2の時刻及び前記第2の時刻の直前の第3の時刻においてそれぞれ算出し、
前記算出された第1の時刻、第2の時刻及び第3の時刻における乖離に基づいて、前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がプラスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がマイナスであること、或いは前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がマイナスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がプラスである場合に、前記第1の時刻における売買シグナルを検出し、
前記売買シグナルが検出された場合に、前記チャートの前記第1の時刻の位置に売買シグナルマークを表示することを特徴とする売買シグナル表示方法。
【請求項9】
ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースを具備する売買シグナル表示装置における売買表示方法において、
前記売買シグナル表示装置は、
前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及び2以上の線からなるテクニカル分析に使用されるチャートを生成し、
前記生成されたチャートの各線における商品の値、識別情報及び前記チャートの各線が生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けてチャートデータベースに格納し、
前記チャートデータベースに格納された商品の値のうち、前記生成されたチャートの第1の時刻における商品の値と、この第1の時刻における商品の値に関連付けられた第1の時刻の直前の第2の時刻に関連付けられた商品の値とをチャートの線毎に比較し、
前記生成されたチャートの前記第1の時刻の位置に前記商品の第1の値と第2の値との比較結果に対応するチャートのトレンドを示すトレンドマークをチャートの線毎に表示することを特徴とする売買シグナル表示方法。
【請求項10】
ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースを具備する売買シグナル表示装置において使用される売買シグナル表示プログラムにおいて、
前記売買シグナル表示プログラムは、前記売買シグナル表示装置に、
前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及びMACD(Moving Average Convergence Divergence)と、MACDの移動平均線であるシグナルとからなるチャートを生成させ、
前記生成されたチャートのMACD及びシグナルにおける商品の値、識別情報及び前記MACD及びシグナルが生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けてチャートデータベースに格納させ、
前記チャートデータベースに格納されたMACDの商品の値とシグナルの商品の値との乖離を第1の時刻、前記第1の時刻の直前の第2の時刻及び前記第2の時刻の直前の第3の時刻においてそれぞれ算出させ、
前記算出された第1の時刻、第2の時刻及び第3の時刻における乖離に基づいて、前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がプラスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がマイナスであること、或いは前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がマイナスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がプラスである場合に、前記第1の時刻における売買シグナルを検出させ、
前記売買シグナルが検出された場合に、前記チャートの前記第1の時刻の位置に売買シグナルマークを表示させることを特徴とする売買シグナル表示プログラム。
【請求項11】
ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースを具備する売買シグナル表示装置において使用される売買シグナル表示プログラムにおいて、
前記売買シグナル表示プラグラムは、前記売買シグナル表示装置に、
前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及び2以上の線からなるテクニカル分析に使用されるチャートを生成させ、
前記生成されたチャートの各線における商品の値、識別情報及び前記チャートの各線が生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けてチャートデータベースに格納させ、
前記チャートデータベースに格納された商品の値のうち、前記生成されたチャートの第1の時刻における商品の値と、この第1の時刻における商品の値に関連付けられた第1の時刻の直前の第2の時刻に関連付けられた商品の値とをチャートの線毎に比較させ、
前記生成されたチャートの前記第1の時刻の位置に前記商品の第1の値と第2の値との比較結果に対応するチャートのトレンドを示すトレンドマークをチャートの線毎に表示させることを特徴とする売買シグナル表示プログラム。
【請求項1】
ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースと、
前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及びMACD(Moving Average Convergence Divergence)と、MACDの移動平均線であるシグナルとからなるチャートを生成する手段と、
前記生成されたチャートのMACD及びシグナルにおける商品の値、識別情報及び前記MACD及びシグナルが生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けて格納するチャートデータベースと、
前記チャートデータベースに格納されたMACDの商品の値とシグナルの商品の値との乖離を第1の時刻、前記第1の時刻の直前の第2の時刻及び前記第2の時刻の直前の第3の時刻においてそれぞれ算出する手段と、
前記算出された第1の時刻、第2の時刻及び第3の時刻における乖離に基づいて、前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がプラスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がマイナスであること、或いは前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がマイナスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がプラスである場合に、前記第1の時刻における売買シグナルを検出する手段と、
前記売買シグナルが検出された場合に、前記チャートの前記第1の時刻の位置に売買シグナルマークを表示する手段と
を具備することを特徴とする売買シグナル表示装置。
【請求項2】
ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースと、
前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及び2以上の線からなるテクニカル分析に使用されるチャートを生成する手段と、
前記生成されたチャートの各線における商品の値、識別情報及び前記チャートの各線が生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けて格納するチャートデータベースと、
前記チャートデータベースに格納された商品の値のうち、前記生成されたチャートの第1の時刻における商品の値と、この第1の時刻における商品の値に関連付けられた第1の時刻の直前の第2の時刻に関連付けられた商品の値とをチャートの線毎に比較する手段と、
前記生成されたチャートの前記第1の時刻の位置に前記商品の第1の値と第2の値との比較結果に対応するチャートのトレンドを示すトレンドマークをチャートの線毎に表示する手段と
を具備することを特徴とする売買シグナル表示装置。
【請求項3】
前記第2の時刻におけるMACDの値に対する前記第1の時刻におけるMACDの値の大小を示すMACDのトレンドと、前記第2の時刻におけるシグナルの値に対する前記第1の時刻におけるシグナルの値の大小を示すシグナルのトレンドと、前記第1の時刻における前記MACD及び前記シグナルのゼロラインに対する位置的関係と、売買シグナルを報知するためのメッセージ情報とを関連付けて格納する売買メッセージ情報格納データベースと、
前記売買シグナルが検出された場合における前記MACDのトレンド、前記シグナルのトレンド及び前記MACD及び前記シグナルのゼロラインに対する位置的関係に対応する売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を前記売買メッセージ情報格納データベースから取得する手段と、
この取得された売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を表示する手段と
をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の売買シグナル表示装置。
【請求項4】
前記チャートの線毎の比較結果と、商品の値に関する条件、売買シグナルを報知するためのメッセージ情報とを関連付けて格納する売買メッセージ情報格納データベースと、
前記比較手段により得られるチャートの線毎の比較結果、第1の時刻における商品の値に対応する売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を前記売買メッセージ情報格納データベースから取得する手段と、
この取得された売買シグナルを報知するためのメッセージ情報を表示する手段と
をさらに具備することを特徴とする請求項2記載の売買シグナル表示装置。
【請求項5】
前記第1の時刻は、ユーザにより指定されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の売買シグナル表示装置。
【請求項6】
前記第1の時刻は、最新の商品の値が得られた際の時刻であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の売買シグナル表示装置。
【請求項7】
前記チャートは、ボリンジャーバンドであることを特徴とする請求項2記載の売買シグナル表示装置。
【請求項8】
ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースを具備する売買シグナル表示装置における売買表示方法において、
前記売買シグナル表示装置は、
前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及びMACD(Moving Average Convergence Divergence)と、MACDの移動平均線であるシグナルとからなるチャートを生成し、
前記生成されたチャートのMACD及びシグナルにおける商品の値、識別情報及び前記MACD及びシグナルが生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けてチャートデータベースに格納し、
前記チャートデータベースに格納されたMACDの商品の値とシグナルの商品の値との乖離を第1の時刻、前記第1の時刻の直前の第2の時刻及び前記第2の時刻の直前の第3の時刻においてそれぞれ算出し、
前記算出された第1の時刻、第2の時刻及び第3の時刻における乖離に基づいて、前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がプラスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がマイナスであること、或いは前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がマイナスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がプラスである場合に、前記第1の時刻における売買シグナルを検出し、
前記売買シグナルが検出された場合に、前記チャートの前記第1の時刻の位置に売買シグナルマークを表示することを特徴とする売買シグナル表示方法。
【請求項9】
ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースを具備する売買シグナル表示装置における売買表示方法において、
前記売買シグナル表示装置は、
前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及び2以上の線からなるテクニカル分析に使用されるチャートを生成し、
前記生成されたチャートの各線における商品の値、識別情報及び前記チャートの各線が生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けてチャートデータベースに格納し、
前記チャートデータベースに格納された商品の値のうち、前記生成されたチャートの第1の時刻における商品の値と、この第1の時刻における商品の値に関連付けられた第1の時刻の直前の第2の時刻に関連付けられた商品の値とをチャートの線毎に比較し、
前記生成されたチャートの前記第1の時刻の位置に前記商品の第1の値と第2の値との比較結果に対応するチャートのトレンドを示すトレンドマークをチャートの線毎に表示することを特徴とする売買シグナル表示方法。
【請求項10】
ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースを具備する売買シグナル表示装置において使用される売買シグナル表示プログラムにおいて、
前記売買シグナル表示プログラムは、前記売買シグナル表示装置に、
前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及びMACD(Moving Average Convergence Divergence)と、MACDの移動平均線であるシグナルとからなるチャートを生成させ、
前記生成されたチャートのMACD及びシグナルにおける商品の値、識別情報及び前記MACD及びシグナルが生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けてチャートデータベースに格納させ、
前記チャートデータベースに格納されたMACDの商品の値とシグナルの商品の値との乖離を第1の時刻、前記第1の時刻の直前の第2の時刻及び前記第2の時刻の直前の第3の時刻においてそれぞれ算出させ、
前記算出された第1の時刻、第2の時刻及び第3の時刻における乖離に基づいて、前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がプラスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がマイナスであること、或いは前記第1の時刻から第2の時刻における乖離の変化がマイナスであって、前記第2の時刻から前記第3の時刻における乖離の変化がプラスである場合に、前記第1の時刻における売買シグナルを検出させ、
前記売買シグナルが検出された場合に、前記チャートの前記第1の時刻の位置に売買シグナルマークを表示させることを特徴とする売買シグナル表示プログラム。
【請求項11】
ネットワークを介して受信された売買対象となる商品の値、識別情報及び前記商品の値が得られた際の時刻を格納する商品データベースを具備する売買シグナル表示装置において使用される売買シグナル表示プログラムにおいて、
前記売買シグナル表示プラグラムは、前記売買シグナル表示装置に、
前記商品データベースに格納された商品の値、識別情報及び時刻に基づいて、指定された商品についての商品チャート及び2以上の線からなるテクニカル分析に使用されるチャートを生成させ、
前記生成されたチャートの各線における商品の値、識別情報及び前記チャートの各線が生成された商品チャートの対応する商品の値が得られた際の時刻を関連付けてチャートデータベースに格納させ、
前記チャートデータベースに格納された商品の値のうち、前記生成されたチャートの第1の時刻における商品の値と、この第1の時刻における商品の値に関連付けられた第1の時刻の直前の第2の時刻に関連付けられた商品の値とをチャートの線毎に比較させ、
前記生成されたチャートの前記第1の時刻の位置に前記商品の第1の値と第2の値との比較結果に対応するチャートのトレンドを示すトレンドマークをチャートの線毎に表示させることを特徴とする売買シグナル表示プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−134452(P2009−134452A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−309093(P2007−309093)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(507394064)株式会社 インベストラスト (1)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(507394064)株式会社 インベストラスト (1)
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