説明

変圧器鉄心

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、輸送上の寸法又は重量制限のために、変圧器中身を分解して輸送し、据え付け場所で一体に組み立てられる分解輸送変圧器の鉄心に関する。
【0002】
【従来の技術】山間部や過密化する都市部の変電所に設置する変圧器の場合、輸送上の寸法、重量制限のために、全装した変圧器をトレーラなどの輸送手段で据え付け場所に運ぶことがしばしば困難なことがある。そのような場合、通常変圧器タンクに付属する放熱器やブッシングなどを取り外して輸送したり、更には3相変圧器の代わりに独立した3台の単相変圧器に分割して製作して輸送しこれををセットとして据え付けて電気的にさ3相変圧器に接続する方法を採用したりする。しかし、変圧器の容量が増大するに伴い、このような方法でもなお輸送制限に入らない場合がある。そのため、3相変圧器の鉄心、巻線などの中身を分解して輸送し、据え付け場所でこれを組み立てて、脱気処理した絶縁油を注入し、一体の油入変圧器を構成するいわゆる分解輸送変圧器が採用される。
【0003】図5は従来の変圧器の3相3脚鉄心を示す立面図である。実際の鉄心では幅寸法の異なる方向性珪素鋼板を積層して断面が略円形状に構成されているが、この図及び後述の図では最も幅の広い珪素鋼板だけを図示してある。11,12,13は巻線が挿入される鉄心脚であり、21,22は鉄心脚11,12,13の上部を磁気的、機械的に結合する上部継鉄、31,32は同じく下部を結合する下部継鉄である。矢印はそれぞれの鉄心の方向性珪素鋼板の圧延方向を示しており後述すにようにこの矢印の方向が磁束が流れやすく鉄損を小さいという励磁特性を持っている。この励磁特性を最大限利用して鉄損の小さな鉄心にするために接合部は全て45°の角度になっている。
【0004】図の右側に示す寸法H5 はこの鉄心の高さ寸法を表す。一方、輸送時に上部継鉄21,22を取り除いても重量は減少するが高さ寸法は変わらない。すなわち、鉄心の高さ寸法H5 は鉄心脚11,13で決まってしまい上部継鉄21,22に無関係だからである。したがって、高さ寸法H5 が輸送時の高さ寸法制限に入らない場合にはこのような3相3脚鉄心は採用できないことになる。
【0005】図6は従来の3相5脚鉄心の立面図である。前述のように図5の3相3脚鉄心の輸送が困難な場合に採用される鉄心構造であって、鉄心脚11A,12,13Aの両側に帰路脚14,15を設け、これらを上部継鉄23,24,25,26と下部継鉄33,34,35,36で接合した構成である。
【0006】帰路脚14,15、上部継鉄23,24,25,26及び下部継鉄33,34,35,36の断面積は鉄心脚11A,12,13Aの約60%でよいことから、上部継鉄23,24,25,26及び下部継鉄33,34,35,36の幅寸法を図5の上部継鉄21,22及び下部継鉄31,32の幅寸法よりも小さくすることができる。したがって、鉄心の高さ寸法H6 は図5の高さ寸法H5 よりも小さくなる。そのため、図5の鉄心では輸送できない場合でも図6の鉄心構造を採用することによって輸送が可能になる。
【0007】図7は方向性珪素鋼板の磁束が流れる方向と発生する鉄損の関係を示すグラフである。この図において横軸は磁束の流れる方向の圧延方向からの角度(°)、縦軸は単位重量当たりの鉄損 (W/kg)であり、曲線は最大磁束密度が1.5T、周波数が60HZ での特性である。当然のことながら角度0°を中心にして左右対称である。
【0008】この図から明らかなように、角度が0°のときの鉄損は1.3(W/kg)に対して、90°のときのそれは4.2(W/kg)と約3倍である。
【0009】図8は図5の鉄心脚13と上部継鉄22との接合部の磁束の流れを模式的に示す磁束分布図である。この図において、鉄心脚13の圧延方向は矢印で示すように紙面の上下方向なので、磁束51は接合部4までほぼ直進し、この接合部4で直角に角度を変えて上部継鉄22の中を磁束52として圧延方向に一致した水平方向に流れる。
【0010】図9は仮に接合部を水平にしたとした場合の磁束分布図である。この図において仮の上部継鉄22Sと仮の鉄心脚13Sとの接合部4Sは鉄心脚13Sの矢印で示す圧延方向に直角なので、鉄心脚13S内の磁束53は接合部4Sに直進して上部継鉄22Sに入り、磁束54として直角に方向を変えるが、上部継鉄22Sの圧延方向は図示のように水平方向なので、方向を変える前の磁束が図7に示す大きな鉄損を発生することになり、この部分で局部加熱が発生する可能性がある。このようなことから接合部を前述のように45°の角度にしているのである。
【0011】図10は輸送時の変圧器中身の模式的な立面図であり、鉄心は図5の3相3脚鉄心を例として図示してある。変圧器中身の輸送状態は種々あるが、この図では各相の巻線61,62,63はそれぞれ鉄心脚11,12,13に挿入された状態で輸送される状態を示してある。上部鉄心21,22は輸送時重量を軽減するために別に梱包されて輸送される。巻線61,62,63をこの図のように鉄心に挿入した状態で輸送が可能の場合は、輸送時の容器として変圧器タンクそのものを使用することができ、また、各相の巻線を三角結線や星形結線などの3相結線をするリード接続も殆ど事前に行っておくことができるという利点もある。重量の制限を受けない場合には上部継鉄21,22も取付けた状態の変圧器中身としては殆ど完成した状態で輸送される。また、更に輸送制限が厳しい場合や寸法の制限を受けるような場合には、巻線61,62,63を鉄心脚11,12,13から取り外して輸送用のタンクに収納して輸送し、鉄心は鉄心脚11,12,13と下部継鉄31,32とを切り離して輸送することになる。このような場合には、巻線61,62,63別々に輸送するための輸送用タンクが必要になるとともに、据え付け場所での組み立て時間が長くなるという問題がある。
【0012】図10の状態で輸送する場合、前述のように輸送時の高さ寸法H5 は鉄心脚11,13の先端の位置によって決まってしまっているので、上部継鉄23,24,25,26を取り外しても高さ寸法を小さくすることはできない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の変圧器鉄心では方向性珪素鋼板を使用して45°の角度で接合しているために、上部継鉄を取り外す分解輸送を行っても高さ寸法を小さくすることができないという問題がある。
【0014】この発明の目的は、巻線を鉄心脚に挿入した状態で上部継鉄だけを取り外す分解輸送を行う場合に、上部継鉄を取り外すことによって鉄損を増加させることなく高さ寸法を小さくすることのできる変圧器鉄心を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、この発明によれば、複数の直立する脚鉄心とこれら脚鉄心を磁気的に結合する上部継鉄及び下部継鉄からなりこれら脚鉄心と継鉄とが方向性珪素鋼板を積層してなる変圧器鉄心において、最外側の前記脚鉄心と前記上部継鉄とを、辺の方向が圧延方向に対して35°乃至55°の範囲内の角度をした長方形珪素鋼板を積層してなる接合鉄心を介して接合してなるものとし、また、変圧器鉄心が、3相3脚鉄心であるものとし、また、変圧器鉄心が、3相5脚鉄心であるものとし、また、変圧器鉄心が、単相2脚鉄心であるものとする。
【0016】
【作用】この発明の構成において、最外側の脚鉄心と上部継鉄とを、辺の方向が圧延方向に対して35°乃至55°の範囲内の所定の角度をした長方形珪素鋼板を積層した接合鉄心を介して接合することによって、接合鉄心内を流れる磁束は接合鉄心の圧延方向に沿って流れて脚鉄心と上部継鉄との磁束の流れは連結するので、常に珪素鋼板の圧延方向沿って磁束が流れることから鉄損は従来の変圧器鉄心と同程度になり、輸送時に上部継鉄とこの接合鉄心を取り外すことにより高さ方向寸法が小さくなるので、輸送時の高さ寸法を輸送制限内に納めることが可能になる。
【0017】また、変圧器鉄心が3相3脚鉄心場合には両端の2本の脚鉄心と上部継鉄とを前述の接合鉄心で接合すればよく、3相5脚鉄心の場合には両側の帰路脚鉄心と上部継鉄とを接合鉄心で接合し、単相2脚鉄心の場合には2本の脚鉄心と上部継鉄とを接合鉄心で接合する構成を採用すればよい。
【0018】
【実施例】以下この発明を実施例に基づいて説明する。図1はこの発明の実施例を示す3相3脚鉄心の立面図であり、図5と同じ部材については共通の符号を付けて詳しい説明を省略する。この図において、上部継鉄27と鉄心脚11Bとを、接合鉄心71を介して接合するもので、接合鉄心71は正方形をしておりその圧延方向は図示のように右下がりの方向である。鉄心脚11Bが接合鉄心71に接合する上端は水平に切断してあり同じく継鉄27が接合鉄心72に接合する接合端は垂直に切断してある。接合鉄心72、鉄心脚13B、上部鉄心28も同様である。
【0019】鉄心脚11Bから接合鉄心71に垂直方向に流れ込んだ磁束は接合鉄心71の中で圧延方向に沿って45°左に方向を変えて上部継鉄27に入るが、接合部71の圧延方向をこのように45°の角度にしてあるので、磁束は圧延方向に沿って流れることから図9とは違って鉄損が大きくならず局部加熱が発生する恐れはない。
【0020】図2は図1の鉄心を使用した変圧器中身の輸送時の模式的な立面図であり、図1と同じ部材については共通を符号を付けて詳しい説明を省略する。この図において、上部継鉄26,27及び接合鉄心71,72を取り外して別に輸送し、これらを取り外した変圧器中身を変圧器タンクに収納して輸送する。このときの高さ寸法は図のH2 で示す寸法になり、この寸法は中央の鉄心脚12の高さ寸法になる。図5と同じであるが、鉄心脚12の上部継鉄26,27との接合部は図示のように先端が尖った形状をしていてこの先端部の高さ方向寸法は上部継鉄26,27の幅寸法の約2分の1である。したがって、高さ寸法H2 は図5の高さ寸法H5 に比べて上部継鉄26,27の幅寸法の2分の1だけ低くいことになる。
【0021】このように接合鉄心71,72を介して上下継鉄26,27と鉄心脚11B,13Bとを接合する構成とすることによって、励磁特性を損なうことなく分解輸送時の高さ寸法を小さくすることができる。
【0022】200MVA程度の3相3脚鉄心を例にとると、鉄心脚12の直径700ミリ程度なので、この2分の1の寸法である350ミリだけ輸送時の高さ寸法が小さくなる。
【0023】図3は接合鉄心71,72に使用する珪素鋼板710の製作法の例を示す切断図である。この図において、帯状の珪素鋼板700の圧延方向は矢印で示すように図の水平方向であり、この珪素鋼板700を圧延方向に対して45°の角度を持った切断線101,102及びこれらに直角の切断線103,104で切断することによって辺の方向が圧延方向に45°の角度を持った長方形の珪素鋼板710を得ることができる。実際の切断方法の一例としては、切断線101,102などの互いに平行で圧延方向に右上がりの切断線で珪素鋼板700を切断することによって平行四辺形の珪素鋼板を得、この平行四辺形の両側を切断して長方形の珪素鋼板710を得る。また、鉄心脚12の珪素鋼板の製作時に珪素鋼板710も製作することによって切断回数を節約するなども可能である。
【0024】図4は接合部での実際の珪素鋼板の組み合わせを示す平面図である。図4(A)において、接合鉄心71の珪素鋼板711は僅かに横長であり、鉄心脚11Bの珪素鋼板111の幅に対して僅かに左に出っ張っている。珪素鋼板711の図の縦方向寸法は上部継鉄21Bの珪素鋼板211の幅寸法に一致しており、したがって、珪素鋼板711と珪素鋼板111との接合部は珪素鋼板211の下端の線と一致している。一方、図4(B)の接合鉄心71の珪素鋼板712は僅かに縦長であり、鉄心脚11の珪素鋼板112との接合部は上部継鉄21の珪素鋼板212の下面の線より僅か下になっている。
【0025】実際の接合部は図4(A)の珪素鋼板の組み合わせと図4(B)の組み合わせとを交互に積み重ねて所定の厚みに積層するものであり、このように接合部の位置を交互に変えることによって単に磁気的にだけでなく機械的にも接合する構成になっている。このような接合部を僅かずらして接合する構成は他の45°の傾斜を持つ接合部に採用されているものである。
【0026】図3の接合鉄心710は右上方向の辺の長さの方が僅かに長い長方形をしており、この珪素鋼板710をそのまま使用すると珪素鋼板711として使用できる。珪素鋼板712は圧延方向が90°異なっているので、珪素鋼板710を引っ繰り返すことで珪素鋼板712の圧延方向に一致する。すなわち、図3に示す珪素鋼板710の製作方法によって全ての接合鉄心71,72の珪素鋼板が製作可能である。
【0027】前述の接合鉄心71,72を介してL字状に接合される部分を接合する構成は図6の3相5脚鉄心にも適用して効果を上げることができる。この場合は、上部継鉄23と帰路脚14及び上部継鉄26と帰路脚15との接合部に適用することになる。
【0028】前述のように、上部継鉄23の幅寸法は鉄心脚11Aの幅寸法よりも小さく、一方、鉄心脚11Aの上部先端の出っ張り寸法は図1と同じく鉄心脚11Aの幅寸法の2分の1なので、上部継鉄23,24,25,26を取り外す分解輸送を行う場合の高さ寸法の短縮は図1の場合よりも小さい。しかし、5脚鉄心としたことによって下部継鉄33,34,35,36の幅寸法が小さくなっているので、他の寸法が同一の場合の図1の鉄心の高さ寸法H2 よりも小さくなる。
【0029】単相2脚鉄心では図1の3相3脚鉄心の中央の鉄心脚12を取り除いて上下の継鉄を1本にした構成なので、この発明を適用して3相3脚鉄心の場合と同様の効果を得ることができる。
【0030】前述のように、最も外側の鉄心脚又は帰路脚などの脚鉄心とこれにL字状に接合される上部継鉄にこの発明を適用することによって輸送時の変圧器中身の高さ寸法を小さくすることが可能になる。なお、前述の鉄心の種類の他に中央脚鉄心と称される単相変圧器に使用される鉄心があるが、この中央脚鉄心の場合は上下の継鉄の幅寸法が中央の巻線が挿入される鉄心脚の幅寸法の2分の1以下になることから、この発明を適用しても鉄心脚によって高さ寸法が決まってしまうので、上部継鉄を取り外しても輸送時の高さ寸法を小さくすることはできない。
【0031】接合鉄心71,72の圧延方向と辺の角度を45°に厳密に一致させる必要はない。図7で明らかなように、角度が0°近辺では鉄損は余り変化しない特性となっている。したがって、接合鉄心71,72の圧延方向と辺の角度が10°程度ずれても実用上は何ら差し支えない。また、一般に方向性珪素鋼板の切断は前述のように45°が標準であり、切断装置もそのようになっているから、45°から余り離れた角度の接合鉄心71,72を製作する必然性もなく、前述のように45°に対してプラスマイナス10°の範囲、すなわち、35°〜55°の範囲に入っていればよい。なお、一方の辺の角度が45°よりも小さいとこれと直角の辺の角度は45°よりも大きくなるので、プラス側とマイナス側を区別する必要はない。
【0032】
【発明の効果】この発明は前述のように、最外側の脚鉄心と上部継鉄とを、辺の方向が圧延方向に対して35°乃至55°の範囲内の所定の角度をした長方形状の方向性珪素鋼板を積層した接合鉄心を介して接合することによって、接合鉄心内を流れる磁束は接合鉄心の圧延方向に沿って流れて脚鉄心と上部継鉄との磁束の流れを連結するので、常に珪素鋼板の圧延方向沿って磁束が流れることから鉄損は従来の鉄心と同程度になり、輸送時に上部継鉄とこの接合鉄心を取り外すと高さ方向寸法が小さくなるので、輸送時の高さ寸法を輸送制限内に納めることが可能になる。例えば、従来は容量が150MVA程度までが3相3脚鉄心を採用して上部継鉄だけを取り外す分解輸送が可能であったのに対して、この発明を採用することによって200MVA程度まで可能になるという効果が得られる。
【0033】その結果、巻線と鉄心を別々に輸送するような分解輸送を採用しなければならない条件の場合でも上部継鉄を取り外すだけでその他の鉄心と巻線とを一体にしたまま変圧器タンクに収納した状態で輸送することが可能になるので、据え付け場所での組み立ての時間が短縮するという効果が得られる。
【0034】また、変圧器鉄心が3相3脚鉄心場合には、両端の2本の脚鉄心と上部継鉄とを前述の接合鉄心で接合すればよく、3相5脚鉄心の場合には、両側の帰路脚鉄心と上部継鉄とを接合鉄心で接合し、単相2脚鉄心の場合には、2本の脚鉄心と上部継鉄とを接合鉄心で結合する構成を採用することで前述と同じ効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す3相3脚鉄心の立面図
【図2】図1の鉄心を使用した変圧器中身の輸送時の模式的な立面図
【図3】接合鉄心に使用する珪素鋼板の製作法の例を示す切断図
【図4】接合部での実際の珪素鋼板の組み合わせを示す平面図
【図5】従来の変圧器の3相3脚鉄心を示す立面図
【図6】従来の3相5脚鉄心の立面図
【図7】方向性珪素鋼板の磁束が流れる方向と発生する鉄損の関係を示すグラフ
【図8】接合部の磁束の流れを示す模式的な磁束分布図
【図9】接合部を仮に水平にした場合の模式的な磁束分布図
【図10】この発明による変圧器中身の輸送時の模式的な立面図
【符号の説明】
11 鉄心脚(脚鉄心)
12 鉄心脚(脚鉄心)
13 鉄心脚(脚鉄心)
11A 鉄心脚(脚鉄心)
13A 鉄心脚(脚鉄心)
11B 鉄心脚(脚鉄心)
13B 鉄心脚(脚鉄心)
14 帰路脚(脚鉄心)
15 帰路脚(脚鉄心)
21 上部継鉄
22 上部継鉄
23 上部継鉄
24 上部継鉄
25 上部継鉄
26 上部継鉄
27 上部継鉄
28 上部継鉄
31 下部継鉄
32 下部継鉄
33 下部継鉄
34 下部継鉄
35 下部継鉄
36 下部継鉄
71 接合鉄心
72 接合鉄心

【特許請求の範囲】
【請求項1】複数の直立する脚鉄心とこれら脚鉄心を磁気的に結合する上部継鉄及び下部継鉄からなりこれら脚鉄心と継鉄とが方向性珪素鋼板を積層してなる変圧器鉄心において、最外側の前記脚鉄心と前記上部継鉄とを、辺の方向が圧延方向に対して35°乃至55°の範囲内の角度をした長方形珪素鋼板を積層してなる接合鉄心を介して接合してなることを特徴とする変圧器鉄心。
【請求項2】変圧器鉄心が、3相3脚鉄心であることを特徴とする請求項1記載の変圧器鉄心。
【請求項3】変圧器鉄心が、3相5脚鉄心であることを特徴とする請求項1記載の変圧器鉄心。
【請求項4】変圧器鉄心が、単相2脚鉄心であることを特徴とする請求項1記載の変圧器鉄心。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図2】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【特許番号】第2794975号
【登録日】平成10年(1998)6月26日
【発行日】平成10年(1998)9月10日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−87109
【出願日】平成3年(1991)4月19日
【公開番号】特開平4−320307
【公開日】平成4年(1992)11月11日
【審査請求日】平成9年(1997)1月21日
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)