説明

外包袋内に抽出用バッグを包装するための方法および装置

【課題】外包袋内にフィルタバッグを包装する方法および装置において、従来の装置の一般的な構造を変更することなく品質が良く且つ適切なシールが行われた外包袋を製造する。
【解決手段】対応のフィルタバッグ1を覆うように各シート6を巻き付けるためのステーション7に単一の平坦なシート6を送る工程と、シート6の横方向軸線Xを中心にしてU字状にシート6を折畳むと共にこれにより間にフィルタバッグ1が配置された少なくとも対面する二つのウィングを形成する工程と、U字状のシート6の長手縁部をローラに通してこれらシート6を平らにする工程と、少なくともU字状のシート6の長手縁部8a、8b同士を結合してフィルタバッグ1の周りにシールされた外包袋Sを形成する工程とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシールされた外包袋内にコーヒー、紅茶、カモミール等の抽出用製品のためのフィルタバッグを包装する方法、およびこの方法を実行する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、フィルタバッグを製造するための装置は次々に配置されたフィルタバッグを製造する複数のステーションを具備する。各フィルタバッグには対応のチャンバ内に閉じられた製品が充填される。フィルタバッグ内に含有される製品の種類に応じて、およびフィルタバッグを形成するのに使用される装置に応じて、フィルタバッグは一つまたは二つのチャンバを有し且つ様々な公知の方法(例えば結節、熱シールまたは熱シールスタンプ等)のうちの一つの方法で紐に連結される。紐はフィルタバッグをピックアップタグに連結する。ピックアップタグは様々な公知の方法(例えば結節、熱シールまたは熱シールスタンプ等)のうちの一つの方法で紐の自由端部に連結される。
【0003】
紐およびピックアップタグはフィルタバッグに適切に配置されて、(例えばフィルタバッグの周りに巻き付けられてフィルタバッグに連結されるか、またはフィルタバッグ内に押し込まれたりして)加工され、こうして適切な容器または箱内に詰め込まれる準備が整った製品が形成される。
【0004】
フィルタバッグのグループが箱内に詰め込まれる前に、フィルタバッグは個別に包装材料のシートから成る外包袋によって包装される。外包袋は各フィルタバッグ周りに巻き付けられて二つの異なった方法のうちの一つの方法で熱シールされる。一つの方法は外包袋が外包袋の一つの面を覆うように折畳まれた開放フラップを有する場合において外包袋の二つの長手側部または長手縁部において熱シールする方法であり、もう一つの方法は外包袋が単純な種類であって開放フラップがない場合において二つの長手縁部と一つの横方向縁部との外包袋の三つの側部を同時に熱シールする方法である。
【0005】
個々の外包袋にフィルタバッグを包装するのに使用される公知の装置はフィルタバッグ処理ステーションを有し、このフィルタバッグ処理ステーションは星形ホイールに周方向に取付けられた複数の把持器を具備する。各把持器は一つのフィルタバッグを取り上げるように設計されている。星形ホイールが回ると、フィルタバッグは紐とタグとを互いに連結し且つフィルタバッグに連結する別のステーションに運搬され、次に包装材料のウェブが個々のシートに切断されると共にこのシートが対応のフィルタバッグの外包袋を形成する包装ステーションに運搬される。
【0006】
このステーションに近づくにつれて、フィルタバッグは包装材料のシートをフィルタバッグと星形ホイールとの間に送ることができるように星形ホイールから径方向に離れるように移動せしめられる。そしてフィルタバッグは包装材料のシートをフィルタバッグの周りにU字状に折畳むことができるように再び星形ホイールに近接するように移動せしめられる。この工程の間に、ステーションにおいて適切な折り畳み手段によって外包袋の開放フラップが形成される。開放フラップは星形ホイールの把持要素のプレス要素によって所定の位置に保持される。
【0007】
この後、フィルタバッグ周りにU字状に折畳まれた包装材料のシートを備えたフィルタバッグは、シールステーションへ運搬される。シールステーションでは、形成すべき外包袋の種類に応じて二つまたは三つの要素から成る適切なシール手段によって従来の折り畳み作業によって形成された二つまたは三つのシート縁部がシールされる。
【0008】
そして、外包袋内にシールされたフィルタバッグは積み重ねステーションおよび最終箱詰めステーションへ送られる。
【0009】
外包袋を単純に折畳んだ後に外包袋の縁部をシールする上記方法では、二つの長手縁部を正確にシールするのが困難であるため且つ開放フラップの無い単純な外包袋の場合同時に横方向縁部をも正確にシールするのが困難であるため、完成品の品質の悪くなってしまうことがある。実際、きちんと四角に折畳むのには安定性が不十分であるフィルタバッグの形状に包装材料が沿ってしまうため、折り畳み工程中に特に長手縁部を互いの上に四角に配置するのは困難である。このため、非対称にシールされてしまったり外包袋の縁部に沿って皺が寄ってしまったりする。これは美しくないだけでなく中身の製品を十分に保護することができない。この問題は外包袋が形成される包装材料の物理的特性によって際だってしまう。また、外包袋の相対的な硬さはシールの前後で外包袋の形状を保持するのを妨げてしまう。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、シールされた外包袋内にフィルタバッグを非常に単純に包装するための方法および装置を提供することによって上述した問題を克服するという目的のために、従来の装置の一般的な構造を変更することなく品質が良く且つ確実に適切なシールが行われた外包袋を製造するような迅速且つ効果的な方法を有する。
【0011】
よって、本発明は、シールされた個々の外包袋内に抽出用製品のためのフィルタバッグを包装するための方法であって、フィルタバッグが抽出用製品の充填物を含有する少なくとも一つのチャンバと、一方の端部において該チャンバに連結された紐とを具備するタイプであり、紐の他方の端部はピックアップタグに連結され、対応のフィルタバッグ周りに各シートを巻き付けるためのステーションに一つの平坦なシートを連続的に送る工程と、間に上記フィルタバッグが配置される少なくとも二つの対面する翼状部を形成するようにシートの横方向軸線を中心として該シートをU字状に折畳む工程と、フィルタバッグの周りで外包袋をシールするように少なくともU字状のシートの長手縁部同士を結合する工程とを具備する方法において、シートを折畳む工程とシートの長手縁部同士を結合する工程との間に長手縁部を平らにするために長手縁部をローラに通す少なくとも一つの工程をさらに具備する方法を提供する。
【0012】
また、本発明は、シールされた個々の外包袋内に抽出用製品のためのフィルタバッグを包装するための装置であって、フィルタバッグが抽出用製品の充填物を含有する少なくとも一つのチャンバと、一方の端部において該チャンバに連結された紐(4)とを具備するタイプであり、紐の他方の端部はピックアップタグに連結され、フィルタバッグ周りに包装材料の一つの平坦なシートを巻き付けるための包装ステーションへ向かって作動方向へ各フィルタバッグを移動させるための処理装置と、間にフィルタバッグが配置される少なくとも二つの対面する翼状部を備えたU字状の包装体をフィルタバッグ周りに形成するように、シートの横方向軸線を中心として包装材料のシートを折畳むための手段と、フィルタバッグ周りに単一のシールされた包囲体を形成するようにU字状の包装シートの少なくとも二つの長手縁部同士を結合するためのステーションとを具備する装置において、包装ステーションと結合ステーションとの間に少なくとも長手縁部を平らにして結合するように設計されたローラ通過ステーションを更に具備する装置を提供する。
【0013】
上述した目的に関する本発明の技術的特性は請求の範囲において説明され、利点は本発明の概要の範囲を限定するものではない本発明の好適な実施例を示した添付の図面を参照して後述の詳細な説明においてより明快に示される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】シールされた外包袋を備えた抽出用製品の包装体を示す正面図であり、外包袋は本発明の方法を用いて形成され且つこの外包袋を開くための前方フラップを有する。
【図2】シールされた外包袋を備えた抽出用製品の包装体を示す斜視図であり、外包袋は本発明の方法を用いて形成され且つ包囲体を開くための前方フラップを有する。
【図3】外包袋を備えた抽出用製品の別の包装体を示す正面図であり、外包袋は本発明の方法を用いて形成され且つ外包袋の三つの縁部でシールされている。
【図4】フィルタバッグを製造し且つこれらフィルタバッグを本発明のシールされた個々の外包袋内に包装するための装置の部分概略斜視図であり、分かり易くするために幾つかの部分が取り除かれている。
【図5】図4に示した装置の別の実施例の部分斜視図である。
【図6】図4および図5に示した装置の一部を形成する作動ステーションの概略側面図であり、幾つかの部分は他の部分を見やすくするために取り除かれている。
【図7】図4〜図6に示した装置の一部の概略拡大図である。
【図8】フィルタバッグ用の外包袋を製造するために使用される包装材料のウェブの一部の概略平面図であり、幾つかの部分には冷間接着剤が塗られている。
【発明を実施するための形態】
【0015】
添付の図面を参照すると、特に図1〜図3を参照すると、シールされた個々の外包袋内にフィルタバッグを包装するための方法がフィルタバッグ1に使用される。フィルタバッグ1は、充填製品3をそれぞれ含有する一つまたは二つのチャンバ2と、一方の端部がチャンバ2に連結された紐4と、この紐4の他方の端部に連結されたタグ5とを具備する(二重チャンバ式のフィルタバッグを例として図2に示した)。
【0016】
図1〜図4に示したように、フィルタバッグ1はシールされた外包袋S内に包装される。外包袋Sは、紙のシート6、または熱シール可能な包装材料のシート6、または(後で詳述する)部分的に冷間接着剤が塗布された材料のシート6から製造され、U字状に折畳まれる。
【0017】
第一の包装スタイル(図1および図2参照)では、シールされた外包袋Sは好ましくは紙であるシート6から製造され、シート6は二つの翼状部6aおよび6bを形成するように折畳まれ、これら翼状部6aおよび6bの間にはフィルタバッグ1が配置される。また、外包袋Sは、翼状部6a自体および別の翼状部6bを覆うように折畳まれる翼状部6aの延長部によって形成された開放フラップ9を有する。さらに、外包袋Sは、シート6の翼状部6aおよび6bの対応の長手縁部同士を結合することによって製造された二つの長手縁部8aおよび8bを有する。
【0018】
第二の包装スタイル(図3参照)では、シールされた外包袋Sは好ましくは、熱シール可能な材料または部分的に冷間接着剤が塗布された材料であるシート6から製造され、シート6は二つの翼状部6aおよび6bを形成するように折畳まれ、これら翼状部6aおよび6b間にはフィルタバッグ1が配置される。この包装体は、好ましくは熱シールまたは単にプレスによってシート6の対応の翼状部6aおよび6bの横方向縁部または横方向端部10aおよび10b同士を結合することによって製造された頂端部10と、好ましくは熱シールまたは単にプレスによって翼状部6aおよび6bの対応の長手縁部同士を結合することによって製造された二つの長手方向縁部8aおよび8bとを有する。
【0019】
以下に詳述するように図4に示した装置Mによって実行される包装方法は、フィルタバッグ1周りにシート6を巻き付けるためのステーション7に包装材料のウェブから切り取られた単一の平坦なシートを連続的に送る工程と、ステーション7においてシート6の横方向軸線Xを中心に各シート6を折畳んで少なくとも二つの翼状部6aおよび6bが互いに対面しながら対応のフィルタバッグ1周りにU字状の包装体を形成する工程(折り畳み動作自体は公知の方法で行われるものであり、詳細にみた場合、フィルタバッグ1を下げてフィルタバッグ1と適切な処理手段12との間にシートを配置し、そしてフィルタバッグ1を処理手段12に向かって上げる(図4および図5の矢印F3およびF4参照)工程)と、長手縁部8aおよび8bを平らにしてこれら長手縁部8aおよび8bを整列させるためにU字状の包装体の両側にある各U字状の包装体の翼状部6aおよび6bの長手縁部8aおよび8bを共にローラに通すローラ通過工程と、フィルタバッグ1を含有する単一のシールされた外包袋Sを形成するようにシート6の長手縁部8aおよび8bを結合する結合工程とを具備する。
【0020】
長手縁部8aおよび8bと横方向縁部10aおよび10bに冷間接着剤が塗布されたシート6(図8参照)を用いた場合、ローラ通過動作が冷間接着剤を塗布した部分を押しつける効果も有するため上記ローラ通過工程と結合工程とは同時に行われる。
【0021】
U字状に折畳まれたシート6が開放フラップ9を有すると共に(図1および図2参照)開放フラップ9が図示していない公知の方法で翼状部6aおよび6bを折畳む工程中に予め形成された場合、開放フラップ9の外側縁部9aおよび9bをこれら外側縁部9aおよび9bの下に位置する長手縁部8aおよび8bと正確に整列させるために、ローラ通過工程は外側縁部9aおよび9bにも適用される。
【0022】
あるいは、U字状のシート6が図3に示したような種類であって三つの縁部または側部で好ましくは熱シールによって結合される場合、上記方法は翼状部6aおよび6bの長手縁部8aおよび8bをローラに通すローラ通過工程の前に好ましくは熱シールによって横方向縁部10aおよび10bを結合する結合工程をさらに具備する。
【0023】
この場合、横方向縁部10aおよび10bに冷間接着剤が塗布されていると、上記結合工程は横方向縁部10aおよび10bを単純にプレスすることによって行われる。
【0024】
上述した方法は図4に示した装置Mによって実行される。本発明が関係する装置Mの特別な部分には、フィルタバッグ1を複数のステーションに向かって作動方向Aへ移動させ、それと同時に紐4およびピックアップタグ5を備えたフィルタバッグ1を完全に形成するための処理手段12が含まれる。
【0025】
特に、図7に示したように、処理手段12は回転ドラム12tを具備し、この回転ドラム12tには個々のフィルタバッグ1を保持して処理して且つ解放するための把持要素12pが周方向に複数設けられる。回転ドラム12tは各フィルタバッグ1を包装ステーション7へと運搬するように設計される。包装ステーション7には、二つの翼状部6aおよび6bを形成するために、シート6の横方向軸線Xを中心にしてU字状にシート6を折畳むための手段(公知のタイプの手段でありそのため図示しない)が設けられる。
【0026】
ステーション7の後には、シールされた外包袋Sを形成するためにU字状のシート6の重なり合った長手縁部8aおよび8bを結合するためのステーション11が設けられる。
【0027】
図4に分かり易く示したように、包装ステーション7と長手縁部8aおよび8bを結合するためのステーション11との間に、長手縁部8aおよび8bを平らにするために長手縁部8aおよび8bをロールに通すロール通過ステーション14が設けられる。
【0028】
使用されるシート6の縁部8a、8bおよび10a、10bに冷間接着剤が塗布されている場合、ロール通過ステーション14は長手縁部8aおよび8bを結合するためのステーション11の役割も果たす。つまり、ステーション11は使用されない(すなわち、ステーション11は作動されないかまたは装置に取付けられない)。
【0029】
図4、5および図6に示したように、ローラ通過ステーション14は、長手縁部8aおよび8bを結合する前に整列させるようにまたは実際に結合させるために、長手縁部8aおよび8bを同時に且つ左右相称にローラに通すためのローラ手段15を具備する。
【0030】
図7に詳述したように、シールされた外包袋Sは開放フラップ9を有し、処理手段12の一部を形成する各把持器12pはローラ通過ステーション14に近づくまで翼状部6aの外面に対して開放フラップ9を固定位置に保持するプレス要素12aを具備する。
【0031】
あるいは、外包袋Sが三つの側部または縁部でシールされるタイプの場合、熱シールによってまたは単にプレスによってシート6の頂縁部10aを結合するためのステーション16が設けられる。ステーション16は、作動方向Aに対して包装ステーション7の後であってローラ通過ステーション14の前に配置される。結合ステーション16(図5参照)は外包袋Sが熱シールされる場合、被加熱ジョーを備えた挟み付け要素17を具備する。挟み付け要素17はU字状に折畳まれたシート6の頂端部10aおよび10bを熱シールするように設計される。
【0032】
図6に詳細に示したように、ローラ通過ステーション14は対面する二つの対のローラ18および19を具備する(図4および図5にも概略的に示した)。対のローラ18および19は、U字状に折畳まれたシート6が把持器12pから離れるように送り方向Fである周方向に通過することができるように通路Cを形成するブリッジ構造体20によって支持される。
【0033】
対のローラ18および19はブリッジ構造体20の側部に配置され、各対のローラは長手縁部8aおよび8bが結合されるステーション11にシート6を送る間にローラ間でU字状に折畳まれたシート6を平らにするように互いに接線方向に接触する。
【0034】
縁部8aおよび8bが熱シールされる場合にのみ作動する結合ステーション11は、回転ドラム21を具備する。回転ドラム21の外面にはこの回転ドラム21内に形成された凹部22が設けられ、凹部22はローラ通過ステーション14から送られたフィルタバッグ1の周りにU字状に巻き付けられた一つのシート6を収容する。さらに、結合ステーション11は回転ドラム21に対して径方向に取付けられた加圧ヘッド23を具備する。加圧ヘッド23は長手縁部8aおよび8bを結合するように設計される。各凹部22はヘッド23と対面する位置まで移動せしめられ、そしてヘッド23が凹部23に向かって移動せしめられ且つ凹部23に対して押しつけられる(図6の矢印F1参照)。
【0035】
シールされた外包袋Sが図1および図2に示したタイプである場合、加圧ヘッド23は、刻みを入れることによって縁部8aおよび8bを結合するように設計された公知のタイプの刻み付き加圧要素23を具備する。刻み付き加圧要素23は、好ましくは刻みの付いている凹部22と共に作用する。
【0036】
あるいは、シールされた外包袋Sが図3に示したタイプであった場合、加圧ヘッド23は熱シールによって縁部8aおよび8bを結合するように設計された被加熱プレス要素23を具備する。
【0037】
U字状のシート6がローラ通過ステーション14から送り出された時にU字状のシート6を案内するように設計された手段24が回転ドラム21に近接して設けられる。この案内手段24により、シート6は案内手段24に対して角度方向に離間されたヘッド23によって結合が行われる前に凹部22内にしっかり収容される。
【0038】
案内手段24は、少なくとも回転ドラム21に近接して配置された三つの側部に近接したフレーム25を具備し、このフレーム25によってU字状のシート6がローラ通過ステーション14から送り出される領域であって凹部22が既に位置決めされた領域が定められる。
【0039】
フレーム25に加えて、案内手段24は、適切な同期型駆動手段27によって駆動される頂部閉鎖器を形成するように、フレーム25に取付けられたプレス要素26を具備してもよい。同期型駆動手段27は、凹部22内に頂部閉鎖器が配置されるように、プレス要素26が凹部22から離れた上昇位置とプレス要素26がローラ通過ステーション14から送り出された一つのU字状のシート6と接触する下降位置との間で頂部閉鎖器を移動させる。
【0040】
このように、上記方法および上述した関連の装置は、熱シールの工程の前に互いにシートの長手縁部を整列すると共に正確に位置決めするように長手縁部を平らにするローラ通過ステーションが導入されたことによって上述した目的を達成する。
【0041】
上記方法は品質が高く縁部に皺が寄ってしまうことのないシールされた外包袋を提供する。
【0042】
さらに、導入されたローラ通過ステーションを単に星形ホイールと既存の装置のローラとの間に配置するだけなので、ローラ通過ステーションがシールされた外包袋を更なる箱詰めステーションに運搬するのみのために使用されるだけでなくシールのために使用された場合でさえも、ローラ通過ステーションを導入することによって装置Mが複雑になってしまうことはない。
【0043】
さらに、ローラは星形ホイールと長手方向シールローラとの間で送り手段として作用することに重点が置かれる。すなわち、このことはローラ通過ステーションが二つの機能を有することを意味する。
【0044】
さらに、使用されるシート6が冷間接着剤を塗布されたタイプである場合、ローラ通過ステーションは単にプレスによって縁部を結合させるシールステーションとしても機能し、これにより装置の構成を単純化させることができる。
【0045】
外包袋の縁部を平らにするためにローラを使用すると、使用される材料が比較的固い場合でさえも最終的なシールができる地点に到達するまでに縁部が所定の位置に適切なままあるため、最終製品の品質が改良される。
【0046】
上述した発明は発明のコンセプトの範囲から逸脱することなく修正および変更が行われることができる。さらに、本発明の詳細な部分の全ては技術的に均等な要素によって代用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールされた個々の外包袋(S)内に抽出用製品のためのフィルタバッグ(19)を包装するための方法であって、
上記フィルタバッグ(1)が抽出用製品の充填物(3)を含有する少なくとも一つのチャンバ(2)と、一方の端部において該チャンバ(2)に連結された紐(4)とを具備するタイプであり、上記紐(4)の他方の端部はピックアップタグ(5)に連結され、
対応のフィルタバッグ(1)周りに各シートを巻き付けるためのステーション(7)に単一の平坦なシートを連続的に送る工程と、
間に上記フィルタバッグが配置される少なくとも二つの対面する翼状部(6a、6b)を形成するように、上記シート(6)の横方向軸線(X)を中心としてフィルタバッグ(1)の周りに該シート(6)をU字状に折畳む工程と、
上記フィルタバッグ(1)の周りで外包袋(S)をシールするように少なくとも上記U字状に折畳まれたシート(6)の長手縁部(8a、8b)同士を結合する工程とを具備する方法において、
上記シート(6)を折畳む工程の後に、上記長手縁部(8a、8b)を平らにするために長手縁部(8a、8b)をローラに通す少なくとも一つの工程をさらに具備することを特徴とする方法。
【請求項2】
上記長手縁部(8a、8b)をローラに通す工程は、上記シート(6)を折畳む工程と、上記長手縁部(8a、8b)同士を結合する工程との間に行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各シート(6)は冷間接着剤が塗布された部分を有し、上記長手縁部(8a、8b)をローラに通す工程は冷間接着剤が塗布された部分である長手縁部(8a、8b)同士を結合させるための工程を構成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
上記長手縁部(8a、8b)をローラに通す工程は、長手縁部(8a、8b)を互いに整列させるように両長手縁部(8a、8b)にて同時に行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
U字状に折畳まれたシート(6)は開放フラップ(9)を有し、該開放フラップ(9)は翼状部(6a、6b)の一方から延びると共に翼状部(6a)の一部分の内面が別の翼状部(6b)の外面と接触するように翼状部(6a)の一部分を翼状部(6a)上に折畳むことによって形成され、上記ローラに通す工程は上記U字状のシート(6)の下に位置する長手縁部(8a、8b)と上記開放フラップ(9)の外側長手縁部(9a、9b)とが整列するように、該外側長手縁部(9a、9b)においても行われることを特徴とする請求項1および2に記載の方法。
【請求項6】
各シート(6)は冷間接着剤が塗布された部分(8a、8b、9a、9b)を有し、U字状に折畳まれたシート(6)は開放フラップ(9)を有し、該開放フラップ(9)は翼状部(6a、6b)の一方から延びると共に翼状部(6a)の一部分の内面が別の翼状部(6b)の外面と接触するように翼状部(6a)の一部分を翼状部(6a)上に折畳むことによって形成され、上記ローラに通す工程は上記開放フラップ(9)の外側長手縁部(9a、9b)を該外側長手縁部(9a、9b)の下に位置するU字状のシート(6)の長手縁部(8a、8b)と整列させて結合させるように、冷間接着剤が塗布された外側長手縁部(9a、9b)においても行われることを特徴とする請求項1および3に記載の方法。
【請求項7】
上記長手縁部(8a、8b)同士を結合する工程は、U字状シート(6)の翼状部(6a、6b)の横方向頂縁部(10a、10b)同士を結合させる工程の前に行われる上記ローラに通す工程の後に行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
上記結合は熱シールによって行われることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
各シート(6)は冷間接着剤が塗布された部分(8a、8b;9a、9b;10a、10b)を有し、上記結合がプレスによって行われることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
フィルタバッグ(1)周りにU字状に折畳まれたシート(6)が長手縁部(8a、8b)同士を結合するためのステーション(11)に送られる間に上記ローラに通す工程が行われることを特徴とする請求項2または4に記載の方法。
【請求項11】
シールされた個々の外包袋(S)内に抽出用製品のためのフィルタバッグ(19)を包装するための装置(M)であって、
上記フィルタバッグ(1)が抽出用製品の充填物(3)を含有する少なくとも一つのチャンバ(2)と、一方の端部において該チャンバ(2)に連結された紐(4)とを具備するタイプであり、上記紐(4)の他方の端部はピックアップタグ(5)に連結され、
上記フィルタバッグ(1)周りに包装材料の一つの平坦なシート(6)を巻き付けるための包装ステーション(7)へ向かって作動方向(A)へ各フィルタバッグ(1)を移動させるための処理装置(12)と、
間に上記フィルタバッグ(1)が配置される少なくとも二つの対面する翼状部(6a、6b)を備えたU字状の包装体をフィルタバッグ(1)周りに形成するように、上記シート(6)の横方向軸線(X)を中心として包装材料のシート(6)を折畳むための手段(13)と、
上記フィルタバッグ(1)周りに一つのシールされた包囲体(S)を形成するようにU字状の包装シート(6)の少なくとも二つの長手縁部(8a、8b)同士を結合するためのステーション(11)とを具備する装置(M)において、
上記包装ステーション(7)の後に、少なくとも長手縁部(8a、8b)を平らにして結合するように設計されたローラ通過ステーション(14)をさらに具備することを特徴とする装置。
【請求項12】
長手縁部(8a、8b)をローラに通すためのローラ通過ステーション(14)は包装ステーション(7)と結合ステーション(11)との間に配置される請求項11に記載の装置。
【請求項13】
各シート(6)は冷間接着剤が塗布された部分(8a、8b)を有し、上記長手縁部(8a、8b)をローラに通すためのローラ通過ステーション(14)が冷間接着剤の塗布された長手縁部(8a、8b)同士をプレスして長手縁部(8a、8b)同士を結合するので、該ローラ通過ステーション(14)は結合ステーション(11)を構成することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項14】
上記ローラ通過ステーション(14)は、長手縁部(8a、8b)を同時にローラに通すと共に該長手縁部(8a、8b)を互いに整列させるように設計されたローラ手段(15)を具備することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項15】
U字状のシート(6)の翼状部(6a)の内面が他の翼状部(6b)の外面と接触するように該翼状部(6a)の一部分を該翼状部(6a)上に折畳むことによって、該翼状部(6a、6b)の一方からフラップ(9)を形成するための手段をさらに具備し、フィルタバッグ(1)の処理手段(12)は少なくとも上記ローラ通過ステーション(14)に近接するまで翼状部(6b)の外面に対してフラップ(9)を固定位置に維持するためのプレス要素を具備することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項16】
上記包装ステーション(7)と上記ローラ通過ステーション(14)との間に、U字状シート(6)の横方向頂縁部または横方向頂端部(10a、10b)同士を結合するためのステーション(16)が更に設けられることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項17】
上記更なる結合ステーション(16)は、U字状シート(6)の横方向頂縁部または横方向頂端部(10a、10b)を熱シールするように設計された被加熱挟み付け要素(17)を具備することを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
各シート(6)は冷間接着剤が塗布された部分(8a、8b;10a、10b)を有し、上記更なる結合ステーション(16)は冷間接着剤が塗布されたU字状シート(6)の横方向頂縁部または横方向頂端部(10a、10b)同士をプレスするように設計された挟み付け要素(17)を具備することを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項19】
上記ローラ通過ステーション(14)はブリッジ構造体(20)によって支持された二つの対面する対のローラ(18、19)を具備し、これらローラはU字状に折畳まれたシート(6)がローラの周方向である送り方向(F)に処理手段(12)から離れるように通過するように通路(C)を形成し、対のローラ(18、19)は通路(C)の両端に配置され、各対(18、19)のローラは間のU字状に折畳まれたシート(6)を平らにするように且つ同時にシート(6)を前方に送るように互いに対して接線方向に接触することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項20】
上記長手縁部(8a、8b)同士を結合するためのステーション(11)は回転ドラム(21)を具備し、該回転ドラム(21)の外面には上記ローラ通過ステーション(14)から送込まれたフィルタバッグ(1)周りにU字状に巻き付けられた一つのシート(6)を収容するように凹部(22)が設けられ、上記ステーション(11)はさらに上記ドラム(21)に対して周方向に取付けられると共に長手縁部(8a、8b)同士を結合するように設計された加圧ヘッド(23)を具備し、各凹部(22)が加圧ヘッド(23)と対面する位置に移動せしめられ、そして加圧ヘッド(23)が凹部(22)に向かって移動せしめられ且つ凹部(22)に対して押しつけられることを特徴とする請求項11および12に記載の装置。
【請求項21】
上記加圧ヘッド(23)は熱シールによって長手縁部(8a、8b)同士を結合するように設計された被加熱要素(23)を具備することを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項22】
回転ドラム(21)はU字状シート(6)がローラ通過ステーション(14)から送り出されたときに該U字状シート(6)を案内するように設計された案内手段(24)によって作用せしめられ、これにより該案内手段(24)から角度方向に離間された加圧ヘッド(23)によって行われる結合の前にU字状シート(6)が凹部(22)内にしっかりと収容されるようになることを特徴とする請求項20または21に記載の装置。
【請求項23】
上記案内手段(24)は回転ドラム(21)に近接して配置された少なくとも三つの側部に近接したフレーム(25)を具備し、このフレーム(25)によってU字状のシート(6)がローラ通過ステーション(14)から送り出される領域であって凹部(22)が既に位置決めされた領域が定められることを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
上記案内手段(24)は適切な同期型駆動手段(27)によって駆動される頂部閉鎖器を形成するようにフレーム(25)に取付けられたプレス要素(26)をさらに具備し、同期型駆動手段(27)は、上記凹部(22)内に頂部閉鎖器が配置されるように、プレス要素(26)が該凹部(22)から離れた上昇位置とプレス要素(26)がローラ通過ステーション(14)から送り出された一つのU字状のシート(6)と接触する下降位置との間で頂部閉鎖器を移動させることを特徴とする請求項23に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−246199(P2011−246199A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−128688(P2011−128688)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【分割の表示】特願2001−561623(P2001−561623)の分割
【原出願日】平成13年2月19日(2001.2.19)
【出願人】(594073646)イ.エンメ.ア.インドゥストリア マッキーネ アウトマティケ ソチエタ ペル アツィオニ (29)