説明

外装仕上げシステム

建築壁体基材に適用される耐水バリアに断熱層を固定するための水透過性接着剤を含有する建造物のための外装仕上げシステムが開示される。また、当該仕上げシステムを含む建築支柱または建築壁体のよう建造物ならびに支柱や壁のような建造物を組み立てるための仕上げシステムを使用する方法が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、合衆国第35法典第111条(b)に基づき、2010年2月15日に提出された米国特許仮出願第61/304611号明細書の出願日の利益を請求し、それは参照をもって本明細書に開示されたものとする。
【0002】
技術分野
建造物の表面に適用するための仕上げシステムが開示される。また、その仕上げシステムを取り入れた建造物および該仕上げシステムを使用して建造物を組み立てる方法が開示される。仕上げシステムは、建築壁体基材または建築基材に適用される耐水バリアに対して仕上げシステムの特定の構成要素を保護するために使用される水透過性接着剤層を含む。
【0003】
背景
建築物の壁体を作るための近年の技術は、多数の形態を採用し得る。これらの中には、ツーバイフォー(2×4)枠組構法がある。通常の2×4壁体構築は、木材や金属(例えば、鋼)部材を用いた壁体の枠組から始める。これらの木材または鋼材は、典型的には2’’×4’’の呼称寸法を有し、それ故、"ツーバイフォー"または2×4と呼ばれる。これらの2×4は垂直に配向され、かつ一般的には16’’または24’’のどちらかの間隔で配置され、かつ水平に配向される同様の部材と頂部と底部でそれぞれ連結される。この構造物は、業界において"枠組"壁として呼ばれている。そして、建築壁体基材のシート、例えば、合板シージングまたは他の材料が、前記枠組壁の外側に適用される。
【0004】
耐水バリアは、典型的にはシージングの外側に適用され、次に、外壁仕上げ材または仕上げ材がその耐水バリア上に直接適用される。多くの材料が、煉瓦、スタッコ、湿式外断熱システム(EIFS)、ビニルまたはアルミニウムサイディング、木材などの外壁仕上材料のために利用され得る。石膏ボードのシートまたは乾式壁体は、典型的には、居住面積に対して枠組壁の内側に面した表面に適用される。
【0005】
湿式外断熱システム(EIFS)は、商業用および居住用建造物の両方で、外壁仕上げ材または仕上げ材として一般に用いられる。EIFSは、建築壁体基材の外表面一面にまたは予め建築壁体基材一面に適用されている耐水バリアの外表面一面に直接配置されている発泡ポリスチレン(EPS)の典型的な硬質の断熱ボードから構成されている。ベースコート層は、EPS断熱ボードに適用されている。強化繊維ガラスメッシュは、実質的にベースコート中に組み込まれている。装飾的で保護的なフィニッシュコートは、ベースコートおよび強化繊維ガラスメッシュ一面に適用されている。
【0006】
EIFSを取り付けている間、建築壁体のシージングに予め適用されている水バリアに断熱ボードを接着させるために、接着剤が硬質の断熱ボードの背面に適用される。接着剤材料は、間隔があいた切り欠を有するコテを使用して垂直な帯状パターンにおいてしばしば適用される。次いで、断熱ボードは建築壁体シージングと接触され、こうして、垂直な帯状の接着剤は、付随的な湿分があればそれを建造物外部に向ける排出経路を提供する流路を形成し、かつEIFS断熱ボードを建築壁体シージングに取り付ける。残りのEIFS構成要素(ベースコート、補強メッシュ、フィニッシュコート)はその後の層に適用される。
【0007】
付随的な湿分を指向し、かつ排出するEIFSの効力は、接着剤および/または断熱材を導入するために使用される方法によって影響され得る。例えば、垂直な帯状の接着剤が適切に適用されていない、または断熱材が適切に配置されていない場合、その流路は、意図通りに、湿分を指向し、排出することができないことがある。
【0008】
付随的な水分または湿分が、建物エンベロープを透過すべきである場合、上述の水バリアは、そのような水分あるいは他の成分のシージング材料上および壁体中の貫入に対する付加的な阻害物としてはたらく。水バリアは、湿分を収集しかつそれを建築物の外へ導くための表面も有している。仮に、水分が、水バリアを介してシージング材料上に流れてしまうと、水分は、シージング材料中に液だめとなって残る可能性があり、その結果、シージング材料および基礎建築構造の劣化につながり、修復または取り替えが要求されることとなる。
【0009】
また、周囲環境からの湿分は、外壁カバーと耐候バリアとの間で液だめとなる可能性がある。この状況において、耐候バリアが十分な空隙、切れ目、間隙などを含んでいる場合、それが建築物の間に受けたか、または構造の沈下によるものであろうとなかろうと、そのようないかなる湿分も、耐候バリア中の開口を介してシージング材料上に入り込む可能性があり、場合により、上述した有害作用を伴って壁中に入り込む可能性がある。さらに、そのような液だめとなった湿分は、壁体系構成要素の耐久性および耐用寿命を減少させる。
【0010】
概要
反対側に面している表面を有する断熱層;前記断熱層の前記反対側に面している表面の1つと隣接した水透過性接着剤;および前記断熱層のその反対側に面している表面に適用される外装仕上げ材料を有する建築壁体のための外装仕上げシステムが開示される。
【0011】
さらに、建築壁体基材;前記建築壁体基材に適用される耐水バリア層;反対側に面している表面を有する断熱層;前記耐水バリア層と前記断熱層の間に配置される、前記断熱層を前記耐水バリア層に接着させる水透過性接着剤層;および前記断熱層の外側に面した表面に適用される外装仕上げ材料を有する建築壁体が開示される。
【0012】
さらに、建築壁体基材または耐水バリア層の一方の1つの表面ならびに断熱層の1つの表面との間に水透過性接着剤を適用する工程;前記断熱層と前記建築壁体基材とを、それらの間に配置される前記接着剤を用いて接着する工程;および前記断熱層の外側に面した表面に外装仕上げ材料を適用する工程を有する建造物を仕上げる方法が開示される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、建築壁体の実施形態の拡大した側面図である。
【0014】
発明の詳細な説明
建造物中への使用のための外装仕上げシステムが提供される。外装仕上げシステムは、反対側に面している主表面を有する断熱層を含む。液体水透過性接着剤材料は、断熱層を建築壁体基材の外側に面した表面に接着させるために断熱層の反対側に面している主表面の1つと隣接して配置されている。装飾的で保護的な外装仕上げ材料は、液体水透過性接着剤に隣接している断熱層の表面と反対側にある断熱層の表面に適用される。液体水透過性接着剤層の使用は、入り込んだ付随的な水分を排出する手段を外装仕上げシステムまたは建築壁体に提供する。
【0015】
本発明の1つの実施形態において、外装仕上げシステムは、反対側に面している主表面を有する断熱層を含んでいる。液体水透過性接着剤材料が、断熱層を建築壁体基材の外側に面した表面に接着させるために断熱層の反対側に面している主表面の1つと隣接して配置されている。湿式外断熱システムのベースコートが、液体水透過性接着剤に隣接している断熱層の表面の反対側にある断熱層の表面に適用されている。補強メッシュが、ベースコート中に少なくとも部分的に埋め込まれている。湿式外断熱システムのフィニッシュコート層は、ベースコートおよび補強メッシュ一面に適用されている。
【0016】
本発明の1つの実施形態において、湿式外断熱システムは、反対側に面している主表面を有する断熱層を含んでいる。液体水透過性接着剤材料が、断熱層を建築壁体基材の外側に面した表面に接着させるために断熱層の反対側に面している主表面の1つと隣接して配置されている。スタッコラスが、液体水透過性接着剤に隣接している断熱層の表面の反対側にある断熱層の表面に適用されている。少なくとも1つのスタッコ層が、スタッコラスに適用されている。
【0017】
また、外装仕上げシステムを含む建築壁体が提供される。建築壁体は、建築壁体基材を含んでいる。耐水バリアが、建築壁体基材の外側に面した表面に適用されている。反対側に面している主表面を有する断熱層が、液体水透過性接着剤を用いて耐水バリアに接着されている。断熱層を建築壁体基材に接着させるための液体水透過性接着剤は、耐水バリアで被覆された建築壁体基材の外側に面した表面と断熱層の内側に面した表面との間に配置されている。1以上の外装仕上げ材料の層を有する装飾的で保護的な外装仕上げが、液体水透過性接着剤に隣接した断熱層の表面の反対側にある断熱層の表面に適用されている。
【0018】
本発明の1つの実施形態において、建築壁体は、建築壁体基材を含んでいる。耐水バリアが、建築壁体基材の外側に面した表面に適用されている。建築壁体は、反対側に面している主表面を有する断熱層を含んでいる。液体水透過性接着剤が、断熱層を建築壁体基材の外側に面した表面に接着させるために断熱層の反対側に面している主表面の1つと隣接して配置されている。湿式外断熱システムのベースコートが、液体水透過性接着剤に隣接している断熱層の表面の反対側にある断熱層の表面に適用されている。補強メッシュが、ベースコート中に少なくとも部分的に埋め込まれている。湿式外断熱システムのフィニッシュコート層は、ベースコートおよび補強メッシュ一面に適用されている。
【0019】
本発明の1つの実施形態において、建築壁体は、建築壁体基材を含んでいる。耐水バリアが、建築壁体基材の外側に面した表面に適用されている。建築壁体は、反対側に面している主表面を有する断熱層を含んでいる。液体水透過性接着剤が、断熱層を建築壁体基材の外側に面した表面に接着させるために断熱層の反対側に面している主表面の1つと隣接して配置されている。スタッコラスが、液体水透過性接着剤に隣接している断熱層の表面の反対側にある断熱層の表面に適用されている。少なくとも1つのスタッコ層が、スタッコラスに適用されている。
【0020】
建築壁体基材は、建築および建設業界において知られておりかつ使用されているあらゆる建築壁体基材を含んでいてもよい。建築壁体基材は、枠組壁(木製および金属で枠組みされた壁を含む)、合板シージング、セメントボード、石膏ボード、延伸ストランドボード、ウェハボード、ファイバーボード、打設コンクリート壁体、コンクリートブロック、金属ラスおよび非金属ラスから選択されていてもよいが、これらに制限されるものではない。
【0021】
外装仕上げシステムおよび建築壁体中に使用される断熱層は、一般的には、建築基準で許容されている断熱性の値を有する高分子材料を有している。本発明の1つの実施形態において、ポリマー断熱層は、ポリマー断熱ボードを有している。ポリマー断熱ボードは、実質的に硬質の発泡ポリスチレンボードを有していてもよい。適切なポリスチレン断熱ボードは、アトラス・ルーフィング社の一部門であるファルコン・フォーム(バイロン センター、ミシガン、USA)から「Falcon Foam EIFS Compliant Board」の商品名で市販されている。
【0022】
液体水透過性接着剤層は、断熱層を、耐水バリア層を有する建築壁体基材の外側に面した表面と接着させるために、建築壁体基材と断熱層の内側に面した表面との間で使用される。接着剤材料は、空隙を有し、それは、外装仕上げ材または壁体を透過した付随的な水分を、接着剤層を通じて重力により垂直に排出し、かつ建築壁体の底部にある意図的な水抜き孔または溝を介して出ることを可能にする、1以上の排水路を作成する。建築壁体基材の表面上で断熱層と仕上げ材料を接着し維持するために要求される接着能力をもたなければならないことと、付随的な水分を建築壁体中の水抜き孔または他の排出口で排出するための充分な排出性を有することを除いて、接着剤材料の性質は限定されない。
【0023】
本発明の1つの実施形態において、水透過性接着剤材料は、非セメント質ポリマー接着剤材料を有していてもよい。非セメント質水透過性接着剤のポリマー成分は、例えば、再分散性ポリマー材料、分散ポリマー材料、または反応性ポリマー材料を有していてもよい。適切なポリマーは、アクリル系ポリマー、スチレン−アクリル系ポリマー、スチレン−ブタジエンポリマー、ビニルアセテート、エチレンビニルアセテート、ポリウレタン、エポキシなどを含んでいるが、これらに限定されるものではない。
【0024】
本発明の他の実施形態において、液体水透過性接着剤材料は、ポリマー改質セメント質接着剤を有していてもよい。液体水透過性接着剤層は、セメント材料、骨材および添加剤を含んだポリマー改質されたかた練り又は軟練りモルタルを有している。接着剤材料のポリマー成分は、1以上のポリマーを含んでいてもよい。骨材は、砂および軽量充填剤から選択されていてもよく、これらに限定されるものではない。本願で使用される場合、セメントの用語は、水硬セメントを指す。水硬セメントは、水の存在下で凝結かつ硬化する材料である。好適な水硬セメントの例は、ポルトランドセメント、メーソンリーセメント、アルミナセメント、耐火セメント、アルミン酸カルシウムセメント、スルホアルミン酸カルシウムセメント、高炉スラグ微粉末、天然セメント、およびそれらの混合物を含むが、これらに限定されるものではない。業界で使用される場合において、ポルトランドセメントとは、水硬性のケイ酸カルシウム、アルミン酸カルシウムおよびフェロアルミン酸カルシウムを有するクリンカーを、インターグラウンド添加物(interground addition)として1以上の形態のケイ酸カルシウムを用いて微粉砕することによって製造される水硬セメントを意味する。ASTM C150におけるポルトランドセメントは、タイプI、II、III、IVまたはVとして分類されている。
【0025】
本発明の1つの実施形態において、水透過性接着剤に含まれている骨材は、液体水を通過し得る、単一のまたは混合された粒度分布を有する。
【0026】
本発明のさらなる実施形態において、水透過性接着剤に含まれている骨材は、約0.2mmよりも大きい、単一のまたは混合された粒度分布を有していてもよい。
【0027】
本発明のさらなる実施形態において、水透過性接着剤に含まれている骨材は、約0.2mm〜約10mmの、単一のまたは混合された粒度分布を有していてもよい。
【0028】
本発明のさらなる実施形態において、水透過性接着剤に含まれている骨材は、約0.2mm〜約8mmの、単一のまたは混合された粒度分布を有していてもよい。
【0029】
本発明のさらなる実施形態において、水透過性接着剤に含まれている骨材は、約0.2mm〜約5mmの、単一のまたは混合された粒度分布を有していてもよい。
【0030】
水透過性接着剤配合物中に含まれていてもよい骨材は、有機骨材、無機骨材ならびに有機および無機骨材の組み合わせ物を有していてもよい。水透過性接着剤に含まれていてもよい骨材は、1以上の有機骨材、1以上の無機骨材あるいは1以上の有機骨材と1以上の無機骨材との組み合わせ物であってもよい。水透過性接着剤配合物中に含まれている骨材は、外装仕上げシステムおよび壁体から水分を排出するのに十分な1以上の排水路を、接着剤層内に作成できるべきである。また、骨材は、接着剤配合物のポリマー成分の接着力を折喪するべきではない。無機骨材は、けい砂、ガラス微小球(固体の、中空の、または充填された)、軽石、パーライトなどを含んでいてもよいが、これらは説明的なものであって、これらに限定されるものではない。有機骨材は、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリオレフィン、例えば、ポリプロピレン、ゴム粒子などを有していてもよいが、これらは説明的なものであって、これらに限定されるものではない。本発明の1つの実施形態において、有機骨材は、ポリスチレンまたはポリウレタンビーズあるいは球体、例えば、発砲ポリスチレンまたはポリウレタンビーズを有していてもよい。
【0031】
本発明の1つの実施形態において、ポリマーベースの水透過性接着剤配合物は、約40〜約90質量%のポリマー成分、約0.2〜約45質量%の少なくとも1つの骨材成分および0〜約15質量%の他の添加剤を有していてもよい。
【0032】
ポリマーベースの水透過性接着剤配合物は、ポリオールおよびイソシアネートから製造されていてもよいが、これに限定されるものではない。本発明の1つの実施形態において、ポリマーベースの水透過性接着剤は、例えば、ポリオールプレポリマーおよびメチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)から製造され、それらは、熱可塑性ポリウレタンまたはポリスチレンビーズなどの骨材と一緒に混合される。
【0033】
本発明の1つの実施形態において、ポリマー改質セメント質水透過性接着剤配合物は、約32〜約70質量%の少なくとも1つのセメント質用材成分、約5〜約30質量%のポリマー成分、約0.3〜約32質量%の少なくとも1つの骨材成分、0〜約15質量%の他の添加剤および0〜約30質量%の水を有していてもよい。
【0034】
本発明の1つの実施形態において、ポリマー改質セメント質水透過性接着剤配合物は、ポルトランドセメント、スルホアルミン酸カルシウムセメント、アクリル系ポリマー分散液、および熱可塑性ポリウレタンビーズを有していてもよい。さらなる実施形態において、ポリマー改質セメント質水透過性接着剤配合物は、ポルトランドセメント、アクリル系ポリマー分散液、および熱可塑性ポリウレタンビーズを含んでいてもよい。
【0035】
外装仕上げシステムのために接着剤配合物中に通常含まれている他の添加剤は、水透過性接着剤配合物中に含まれていてもよい。増量剤、分散剤、空気連行剤、触媒、繊維、遅延剤、促進剤、増粘剤、脱泡剤、充填剤(不活性および/または反応性)、レオロジー改質剤、チキソトロープ剤、着色剤などが、水透過性接着剤配合物中に含まれていてもよいが、これらは説明的なものであって、これらに限定されるものではない。
【0036】
外装仕上げシステムの適用の前に、適切な耐水バリアは、建築壁体基材の外側に面した表面に現場または工場で適用されていてもよい。耐水バリアは、建築、建設および修復において使用される通常の耐水バリアを含んでいてもよい。1つの実施形態において、耐水バリアは、周知かつ業界で許容されているシート材料、あるいは水の透過に耐性を有しかつそれにより水蒸気の透過を調整する工場で適用された材料を含んでいてもよい。好適なシート材料の例は、BASF・コンストラクション ケミカルズ LLC社のウォールシステムズ(Wall Systems)(ジャクソンヴィル、FL、USA)から市販される「SENERFLASH」を含むが、これに限定されるものではない。好適な工場で適用される材料の例は、Huber Engineered Woods社(シャーロット、NC、USA)から市販されている「Zip System」を含んでいるが、これに限定されるものではない。
【0037】
さらに好適な、ローラー、スプレーまたはコテで適用される第2の耐水バリアは、BASF・コンストラクション ケミカルズ社のウォールシステムズ(ジャクソンヴィル、フロリダ)から「ENERSHIELD」、「SENERSHIELD」、「SENERSHIELD−R」、「FINESTOP」、「FINESTOP RA」、「ACROSTOP R」、「ACROSTOP T」、「SONOWALL FT−T」、および「SONOWALL FTR」の商品名で市販されているそれらの水バリア材料を含有していてもよいが、これらに限定されるものではない。「SENERSHIELD」、「FINESTOP」、「ACROSTOP T」および「SONOWALL FT−T」は、100%アクリルベースの、繊維強化された耐水バリア材料である。「SENERSHIELD」、「FINESTOP」、「SONOWALL FT−T」および「ACROSTOP T」は、ポルトランドセメントが混合されているこて塗りされる連続膜である。「SENERSHIELD」、「FINESTOP」、「SONOWALL FT−T」および「ACROSTOP T」は、石膏シージング、セメントボード、打設コンクリート基材、ブロックなどに直接適用することが好適である。「SENERSHIELD−R」、「FINESTOP RA」、「ACROSTOP R」および「SONOWALL FTR」は、フレキシブルな、アクリル系液状コーティング材料である。「SENERSHIELD−R」、「FINESTOP RA」、「ACROSTOP R」および「SONOWALL FTR」は、合板シージング、セメントボード、石膏シージング、延伸ストランドボード、打設コンクリート基材、ブロックなどの広く様々な認可されている建築壁体基材への直接的な適用に好適である、ブラシ、ローラーまたはスプレー適用される連続膜を提供する。
【0038】
本発明の実施形態において、外装仕上げ材料は、湿式外断熱システムを有する。建築および建設業界において広く知られているように、湿式外断熱システム(EIFS)は、断熱層、1以上のベースコート層、補強層および1以上のフィニッシュコート層を含有している。断熱層は、水透過性接着剤配合物を用いて耐水バリアに固着され、湿式外断熱材料は、その断熱層の反対の表面に適用されている。湿式外断熱材料は、断熱層一面に適用される少なくとも1つのベースコート、ベースコート層中に少なくとも部分的に埋め込まれている1もしくは複数の補強メッシュ層、ならびにベースコートおよび補強メッシュ層一面に適用されている少なくとも1つのフィニッシュコート層を有している。
【0039】
湿式外断熱システムのベースコート層は、一般的には、断熱層の外側の表面に接着するポリマー改質セメント質配合物である。ベースコート層は、補強メッシュ層を支持することが可能であり、さらに、フィニッシュコート層を支持している。湿式外断熱システムに使用する好適なベースコートは、BASF・コンストラクション ケミカルズ社のウォールシステムズ(ジャクソンヴィル、FL、USA)から「Alpha Base Coat」および「Alpha Dry Base Coat」の商品名で市販されているベースコートを含有しているが、これらに限定されるものではない。「Alpha Base Coat」は、水ベースで、接着特性を有する100%アクリル系ベースコートである。「Alpha Base Coat」は、典型的には、タイプIまたはIIのポルトランドセメントと現場混合され、こて塗り可能なベースコートが作成される。「Alpha Dry Base Coat」は、ポルトランドセメント含有ドライミックスポリマーベースコートである。「Alpha Dry Base Coat」は、水と現場混合されて、こて塗り可能なベースコートが作成される。他の好適なEIFSベースコートは、BASF・コンストラクション ケミカルズ社のウォールシステムズから「SENERGY Standard Base Coat」、「SENERGY ALPHA GENIE」、「SENERGY NCII」、「FINESTONE Adhesive/base coat」、「FINESTONE A/BC 1−Step」、「FINESTONE Quick Base」、「FINESTONE FINEGUARD」、「FINESTONE FINEBUILD」、「SONOWALL Adhesive Ground Coat」、「SONOWALL PrimaCoat」、「SONOWALL Acrylic Base Coat」、「ACROCRETE ACRODRY Base Coat」、「ACROCRETE ACROBASE 90」、「ACROCRETE ACROBASE 60」、「ACROCRETE ACROBASE HB」、「ACROCRETE ACRODRY S Base Coat」、「ACROCRETE ACROBASE NC」、および「ACROCRETE ACROTITE Base Coat」の商品名で市販されている。
【0040】
補強層は、補強織物および補強メッシュから選択されていてもよいが、これらに限定されるものではない。補強メッシュは、典型的には、織られたまたは編まれたメッシュである。補強メッシュの繊維は、有機または無機繊維を含んでいてもよい。補強メッシュの製造に使用される繊維の型の唯一の実用制限は、補強メッシュがベースコート中に埋め込み可能であり、湿式外断熱システムのフィニッシュコート層を支持するのに十分な強度を有し、かつベースコートおよびフィニッシュコートに対し、化学的耐性があるかまたは不活性であることである。本発明の1つの実施形態において、湿式外断熱システムの補強メッシュは、織られたガラスファイバーメッシュである。好適な補強メッシュは、BASF・コンストラクション ケミカルズ社のウォールシステムズから「SENERGY」の商品名で市販されている。「SENERGY」の補強メッシュは、整った、目の粗いガラスファイバーメッシュを有している。その補強メッシュは、EIFSベースコート配合物との適合性のための耐アルカリに処理される多条より糸(twisted multi-end strands)を有している。他の好適な補強メッシュは、BASF・コンストラクション ケミカルズ社のウォールシステムズ(ジャクソンヴィル、フロリダ、USA)から「FINESTONE」、「SONOWALL」および「ACROCRETE」の商品名で市販されている。
【0041】
好適なEIFSフィニッシュコートは、BASF・コンストラクション ケミカルズ社のウォールシステムズから「SENERGY SENERFLEX」、「SENERGY SILCOAT」、「SENERGY SENERLASTIC」、「SENERGY SENERLASTIC Plus Finish」、「SENERGY SENERLASTIC Plus Coating」、「FINESTONE PEBBELTEX Finishes」、「FINESTONE FINEMIST」、「FINESTONE MICAMIST」、「FINESTONE MICALUX」、「FINESTONE CORONAMIST」、「FINESTONE ANTICOGLAZE」、「FINESTONE AGGRELASTIC」、「FINESTONE SANDSPRAY」、「FINESTONE Top Coat」、「FINESTONE FINELASTIC」、「SONOWALL ANTICOGLAZE」、「SONOWALL STUCCOTEX」、「SONOWALL STUCCOLAST」、「SONOWALL STUCCOTEX STONE」、「SONOWALL STUCCOTEX BEAD」、「SONOWALL STUCCOTEX MICA」、「SONOWALL METALLIC」、「SONOWALL STUCCOWALL COAT」、「SONOWALL STUCCOLAST COAT」、「SONOWALL STUCCOTEX COAT」、「ACROCRETE ACROTEXSIL」、「ACROCRETE ANTICOGLAZE」、「ACROCRETE ACROTEX Finish」、「ACROCRETE ACROFLEX II Finish」、「ACROCRETE ACROFLEXSIL Finish」、「ACROCRETE ACROCOAT」、「ACROCRETE ACROCOTE T」、「ACROCRETE ACROTESIL」、「ACROCRETE ACROTESIL T」、「ACROCRETE ACROLASTIC Coating」、「ACROCRETE ACROLASTICSIL Coating」および「METALLIC ACROCRETE」の商品名で市販されているが、これらに限定されるものではない。
【0042】
液状で適用された(すなわち、ブラシ、ローラー、スプレー、コテで適用された)耐水コーティング膜は、接着適用されるEIFSと供に広く使用されている一方、耐水バリアは、水の透過に耐性を有し、それゆえ水蒸気の透過を調整する周知かつ業界で認知されている建築用防水紙またはタールペーパーを代替的に有していてもよい。当業界において周知である好適な耐候バリアの例は、ネバダ州のIncline VilageのFortifiber(登録商標)社から製造されている「Jumbo Tex(登録商標) Vapor Permeable Weather Resistive Barrier」であり、他の同様の建築用防水紙が、関連する業界で周知かつ使用されているが、これらに限定されるものではない。
【0043】
本発明の他の実施形態において、耐水バリアは、ポリマーシート材料を有していてもよい。耐水バリアは、ポリオレフィンファイバーのようなポリマーファイバーの非織物シートから構成されていてもよい。耐水バリアの製造において有用であるポリオレフィンファイバーは、ポリプロピレンファイバーおよび高密度ポリエチレンファイバーから選択されていてもよいが、これらに限定されるものではない。有用な耐水バリアは、スパンボンドされた(Spun-bonded)高密度ポリエチレンファイバーの非織物シートを有している。スパンボンドされた高密度ポリエチレンファイバーの非織物シートは、イー・アイ・デュポン・ド・ ヌムール・アンド・カンパニー(ウィルミントン、デラウェア州)から「Tyvek(登録商標)HomeWrap(登録商標)」、「Tyvek(登録商標)StuccoWrap(登録商標)」および「Tyvek(登録商標)CommercialWrap(登録商標)」の商品名で市販されている。非織物構造は、水分および空気浸透に対して優れた耐性を与える。さらに、非織物構造は、優れた強度および引裂抵抗を有する。
【0044】
また、建築壁体を仕上げる方法が提供される。建築壁体を仕上げる方法は、耐水バリア層と断熱層の内側に面した表面との間に水透過性接着剤材料を配置する工程を含んでいる。水透過性接着剤材料は、液体水透過性接着剤層を、耐水バリア被覆された建築壁体基材と断熱層のいずれかまたは両方の表面に適用することによって、耐水バリア層と断熱層との間に配置されていてもよい。水透過性接着剤は、バリア被覆されている建築壁体基材および/または断熱層に連続したコーティングとして適用されていてもよい。他方で、水透過性接着剤は、1以上の別の様式においてバリア被覆されている建築壁体基材および/または断熱層に適用されていてもよい。断熱層は、断熱層を耐水バリア被覆された建築壁体基材に接着させるためにバリア被覆された建築壁体の外側に面した表面に接触される。断熱層が耐水バリアに隣接している場合、水透過性接着剤は、被覆された建築壁体基材と断熱層との間に配置される。装飾的で保護的な仕上げ層は、その断熱層の外側に面した表面に適用される。
【0045】
湿式外断熱システムおよび建築壁体の実施形態は、目下、図1の態様との関連においてより詳細に明らかになるだろう。なお、湿式外断熱システムおよび建築壁体は、図1に示されている実施形態に限定されることを意図するものではない。
【0046】
図1において、湿式外断熱システム20を含む建築壁体10が示されている。図1に示されているように、建築壁体10は、典型的な2×4枠組構造物であってもよいが、他の構造物技術および構成も、湿式外断熱システム20のために同様に適切な環境である。建築壁体10は、一般的には枠30、シージング材料36のような基材および湿式外断熱システム20から構成されている。枠30は、典型的には、2’’×4’’の呼称寸法を有する木材または鋼の部材である複数のスタッド32を含んでいる。スタッド32は、垂直に配向されかつ平行であり、かつ典型的には16’’または24’’の間隔で離れて配置されるが、これらの寸法は単なる例に過ぎない。典型的には、スタッド32はそれぞれプレート34の上端に固定して取り付けられており、プレート34は、典型的にはスタッド32に対して同様の寸法の部材であってかつ水平に配向され、壁体10中の複数の垂直スタッド32は、1つのプレート34に固定して取り付けられる。スタッド32は、通常、釘および/またはネジ(図示されていない)のような機械的締結具によってプレート34に固定して取り付けられる。また、典型的には、スタッド32はプレート34と同様の構造の下土台プレートにそれぞれ取り付けられている。
【0047】
湿式外断熱システム20は、硬質の発泡ポリスチレン断熱ボード22を含んでいる。ベースコート24は、断熱ボード22の外側に面した表面に適用されている。織物ガラスファイバーの補強メッシュ26は、EIFSベースコート22内に埋め込まれている。EIFSフィニッシュコート28は、美的で保護的な仕上りにするため、予め適用されている構成要素一面に適用される。液体水透過性接着剤層40は、耐水バリアが被覆された基材シージング36と断熱層22との間に配置される。
【0048】
実施例
以下の実施例は、より詳細に本発明の水透過性接着剤の実施形態を説明し、かつ外装仕上げシステムおよび建築壁体中の水透過性接着剤の使用を明らかにするために示される。以下の実施例は、本発明の範囲を限定させるものではない。
【0049】
外装仕上げシステムのための水透過性接着剤の様々な例を、水にさらした後の排出能力および建築壁体基材への接着力について評価した。排出能力および接着力の評価方法は、以下に明らかにされる。
【0050】
排出特性
水透過性接着剤の排出特性を測定するために、約1/4インチの接着剤の固体層を発泡ポリスチレン(EPS)断熱ボートの1表面に適用し、その後、それを被覆された壁体基材の作用面に接着させることによって、試験パネルを作成する。EPSボードを壁体基材に接着させた後1日目に、硬化したパネルの初期の重さを測る。504グラムの水を、パネルの頂部を通じ60分間にわたり導入させ、試験パネルの下に配置されている受け皿に集める。60分経過時、試験パネルを5分間排出させて、その後パネルの底部および頂部を拭き取り、乾燥させ、最終的な重さを測って、排出の割合を計算する。排出値が90%またはそれより大きい場合、その接着剤は、透過性があるとみなされる。
【0051】
接着特性
接着剤の初期の接着力を測定するため、EPSボードを、前記排出試験後に基材から手動で切り離して試験する。EPSボードの大部分が、被覆させた基材との結合を残している場合、接着力は許容範囲であると判断される。強度の発生により時間のかかるセメントベースの接着剤の場合、接着力が、BASF・コンストラクション ケミカルズ社から「Alpha Basecoat adhesive」の商品名で市販されているセメントベースの対照試料に匹敵するのであれば、接着力は、許容範囲であると判断される。
【0052】
実施例1
ポリオールおよびMDIからなるプレポリマー100グラムを、約4mmの大きさの熱可塑性ポリウレタンビーズ35グラムと混合し、水透過性接着剤配合物を製造する。この水透過性接着剤配合物を1日間硬化させる。1日間の硬化後、接着剤配合物の排出試験を実施した。この実施例においては、接着剤配合物を介して流れた水により96%の排出性が得られ、かつ接着剤は被覆された基材に結合したまま残っていた。
【0053】
実施例2
ポリオールおよびMDIからなるプレポリマー100グラムを、約4mmの大きさの熱可塑性ポリウレタンビーズ50グラムと混合し、水透過性接着剤配合物を製造する。この水透過性接着剤配合物を1日間硬化させる。1日間の硬化後、接着剤配合物の排出試験を実施した。この実施例においては、接着剤を介して流れた水により98%の排出性が得られ、かつ接着剤は被覆された基材に結合したまま残っていた。
【0054】
実施例3
ポリオールおよびMDIからなるプレポリマー100グラムを、約4mmの大きさの熱可塑性ポリウレタンビーズ10グラムと混合し、水透過性接着剤配合物を製造する。この接着剤配合物を1日間硬化させ、その後、上述のような排出試験を実施した。この実施例においては、接着剤を介して流れた水により98%の排出性が得られ、かつ接着剤は被覆された基材に結合したまま残っていた。
【0055】
実施例4
ポリオールおよびMDIからなるプレポリマー100グラムを、約4〜5mmの大きさの発泡ポリスチレンビーズ1グラムと混合し、水透過性接着剤配合物を製造する。この接着剤配合物を1日間硬化させ、その後、上述のような排出試験を実施した。この実施例においては、接着剤を介して流れた水により98%の排出性が得られ、かつ接着剤は被覆された基材に結合したまま残っていた。
【0056】
実施例5
ポリオールおよびMDIからなるプレポリマー100グラムを、約4〜5mmの大きさの発泡ポリスチレンビーズ7グラムと混合し、水透過性接着剤配合物を製造する。この接着剤配合物を1日間硬化させ、その後、上述のような排出試験を実施した。この実施例においては、接着剤を介して流れた水により97%の排出性が得られ、かつ接着剤は被覆された基材に結合したまま残っていた。
【0057】
実施例6
ポリウレタン接着剤250グラムを、約4〜5mmの大きさの発泡ポリスチレンビーズ1グラムと混ぜて、水透過性接着剤配合物を製造する。この接着剤配合物を1日間硬化させ、その後、上述のような排出試験を実施した。この実施例においては、接着剤を介して流れた水により98%の排出性が得られ、かつ接着剤は被覆された基材に結合したまま残っていた。
【0058】
実施例7
ポルトランドセメント189グラム、スルホアルミン酸カルシウム(CSA)セメント33グラム、アクリル系ポリマー分散液53グラム、水53グラムを、約4mmの大きさの熱可塑性ポリウレタンビーズ80グラムと混ぜて、水透過性接着剤配合物を製造する。この接着剤配合物を1日間硬化させ、その後、上述のような排出試験を実施した。この実施例においては、接着剤を介して流れた水により95%の排出性が得られ、かつ接着力は「Alpha Basecoat」に匹敵するものであった。
【0059】
実施例8
ポルトランドセメント222グラム、アクリル系ポリマー分散液53グラム、水53グラムを、約4mmの大きさの熱可塑性ポリウレタンビーズ80グラムと混ぜて、水透過性接着剤配合物を製造する。この接着剤配合物を1日間硬化させ、その後、上述のような排出試験を実施した。この実施例においては、接着剤を介して流れた水により96%の排出性が得られ、かつ接着力は「Alpha Basecoat」に匹敵するものであった。
【0060】
湿式外断熱システムおよび建築壁体を、特定の実施形態に関して上記したが、他の実施形態を用いてもよく、あるいはこれらの形態から外れずに同様の作用を奏するために上述した実施形態に対し修正および付加がされていてもよい。さらに、全ての開示された実施形態は必ずしも択一的であるわけではなく、様々な実施形態が、所望の特性を得るために組み合わされていてもよい。このような組み合わせのバリエーションは、当業者であれば、本発明の湿式外断熱システムおよび建築壁体に関する概念および範囲から逸脱しないで作ることは可能である。したがって、本願の開示は、いかなる1つの実施形態に限定されるべきものではなく、むしろ、特許請求の範囲の詳述に関する幅および範囲内で解釈される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築壁体基材;
前記建築壁体基材の一部に適用される耐水バリア層;
反対側に面している表面を有する断熱層;
前記耐水バリア層と前記断熱層の間に配置される、前記断熱層を前記建築壁体基材に接着させる水透過性接着剤層;および
前記断熱層の外側に面した表面の少なくとも一部に適用される外装仕上げ材料を有する建築壁体。
【請求項2】
前記耐水層は、液体塗布型コーティングを有する、請求項1に記載の建築壁体。
【請求項3】
前記液体塗布型コーティングが、ポリマーコーティングを有する、請求項2に記載の建築壁体。
【請求項4】
前記液体塗布型コーティングは、ポリマー含有セメント質コーティングを有する、請求項2に記載の建築壁体。
【請求項5】
前記液体塗布型コーティングは、繊維強化されたポリマーコーティングを有する、請求項2に記載の建築壁体。
【請求項6】
前記建築壁体基材は、木製フレーム、金属フレーム、合板シージング、セメントボード、石膏ボード、延伸ストランドボード、ウェハボード、ファイバーボード、打設コンクリート壁体、コンクリートブロックおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の建築壁体。
【請求項7】
前記断熱層は、ポリマーボードを有する、請求項1に記載の建築壁体。
【請求項8】
前記ポリマーボードは、実質的に硬質の発泡ポリスチレンボードを有する、請求項7に記載の建築壁体。
【請求項9】
前記液体水透過性接着剤層は、約32〜約70質量%の少なくとも1つのセメント質用材成分、約5〜約30質量%のポリマー成分、約0.3〜約32質量%の少なくとも1つの骨材成分、0〜約15質量%の他の添加剤および0〜約30質量%の水を有するポリマー改質セメント質接着剤を有する、請求項1に記載の建築壁体。
【請求項10】
前記液体水透過性接着剤層は、約40〜約90質量%のポリマー成分、約0.2〜約45質量%の少なくとも1つの骨材成分および0〜約15質量%の他の添加剤を有するポリマー接着剤を有する、請求項1に記載の建築壁体。
【請求項11】
前記ポリマー接着剤は、ポリマーバインダーおよびポリマー骨材を有する、請求項10に記載の建築壁体。
【請求項12】
前記外装仕上げ材は、湿式外断熱システムを有する、請求項1に記載の建築壁体。
【請求項13】
前記湿式外断熱システムは、少なくとも1つのベースコート層、補強層および少なくとも1つのフィニッシュコート層を有する、請求項12に記載の建築壁体。
【請求項14】
前記ベースコートは、セメント質ベースコート、ポリマーベースコートおよびポリマー改質セメント質ベースコートから選択される、請求項13に記載の建築壁体。
【請求項15】
前記補強層は、補強織物および補強メッシュからなる群から選択される、請求項13に記載の建築壁体。
【請求項16】
前記補強メッシュは、ガラスファイバーの織物メッシュを有する、請求項15に記載の建築壁体。
【請求項17】
前記フィニッシュコートは、セメント質フィニッシュコート、ポリマーベースフィニッシュコートおよびポリマー改質セメント質フィニッシュコートからなる群から選択される、請求項13に記載の建築壁体。
【請求項18】
反対側に面している表面を有する断熱層;
前記断熱層の前記反対側に面している表面の1つと隣接した水透過性接着剤;および
前記断熱層のその反対側の表面に適用される外装仕上げ材料を有する建築壁体のための外装仕上げシステム。
【請求項19】
前記断熱層の内側に面した表面に隣接した耐水層を有する、請求項18に記載の外装仕上げシステム。
【請求項20】
前記耐水層は、液体塗布型コーティングを有する、請求項19に記載の外装仕上げシステム。
【請求項21】
前記液体塗布型コーティングは、ポリマーコーティングを有する、請求項20に記載の外装仕上げシステム。
【請求項22】
前記液体塗布型コーティングは、ポリマー含有セメント質コーティングを有する、請求項20に記載の外装仕上げシステム。
【請求項23】
前記液体塗布型コーティングは、織物強化されたポリマーコーティングを有する、請求項20に記載の外装仕上げシステム。
【請求項24】
前記断熱層は、ポリマーボードを有する、請求項28に記載の外装仕上げシステム。
【請求項25】
前記ポリマーボードは、実質的に硬質の発泡ポリスチレンボードを有する、請求項24に記載の外装仕上げシステム。
【請求項26】
前記液体水透過性接着剤層は、約32〜約70質量%の少なくとも1つのセメント質用材成分、約5〜約30質量%のポリマー成分、約0.3〜約32質量%の少なくとも1つの骨材成分、0〜約15質量%の他の添加剤および0〜約30質量%の水を有するポリマー改質セメント質接着剤を有する、請求項19に記載の外装仕上げシステム。
【請求項27】
前記液体水透過性接着剤層は、約40〜約90質量%のポリマー成分、約0.2〜約45質量%の少なくとも1つの骨材成分および0〜約15質量%の他の添加剤を有するポリマー接着剤を有する、請求項19に記載の外装仕上げシステム。
【請求項28】
前記ポリマー接着剤は、ポリマーバインダーおよびポリマー骨材を有する、請求項27に記載の外装仕上げシステム。
【請求項29】
前記外装仕上げ材は、湿式外断熱システムを有する、請求項19に記載の外装仕上げシステム。
【請求項30】
前記湿式外断熱システムは、少なくとも1つのベースコート層、補強層および少なくとも1つのフィニッシュコート層を有する、請求項29に記載の外装仕上げシステム。
【請求項31】
前記ベースコートは、セメント質ベースコート、ポリマーベースコートおよびポリマー改質セメント質ベースコートから選択される、請求項30に記載の外装仕上げシステム。
【請求項32】
前記補強層は、補強織物および補強メッシュからなる群から選択される、請求項30に記載の外装仕上げシステム。
【請求項33】
前記補強メッシュは、ガラスファイバーの織物メッシュを有する、請求項32に記載の外装仕上げシステム。
【請求項34】
前記フィニッシュコートは、セメント質フィニッシュコート、ポリマーベースフィニッシュコートおよびポリマー改質セメント質フィニッシュコートからなる群から選択される、請求項30に記載の外装仕上げシステム。
【請求項35】
建築壁体基材または耐水バリアの1つの表面ならびに断熱層の1つの表面との間に水透過性接着剤を適用する工程;
前記断熱層と前記建築壁体基材とを、それらの間に配置される前記接着剤を用いて接着する工程;および
前記断熱層の外側に面した表面の少なくとも一部に外装仕上げ材料を適用する工程
を有する建造物を仕上げる方法。

【図1】
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【公表番号】特表2013−519812(P2013−519812A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553970(P2012−553970)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【国際出願番号】PCT/US2011/024915
【国際公開番号】WO2011/100751
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(503343336)コンストラクション リサーチ アンド テクノロジー ゲーエムベーハー (139)
【氏名又は名称原語表記】Construction Research & Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Dr.−Albert−Frank−Strasse 32, D−83308 Trostberg, Germany