説明

多層の放射状電力分割器/結合器

Nウェイ多層放射状の電力結合器/分割器は、共通のポートからN個のポートへ放射状に拡がるN個のプレーナRF伝送線を含むRF層を具備する。実質的にRF層に平行な隔離層は共通の接続部から放射状に拡がるN個の抵抗アームを有するスター抵抗と、それぞれの抵抗アームに直列に結合されたN個のプレーナ隔離伝送線を具備している。抵抗アームと隔離伝送線の各直列対は理想的には電気的な長さにおいて半波長である。RF層と隔離層との間のN個の垂直相互接続はN個の隔離伝送線の端部をN個の個々のポートのN個のRF伝送線の端部へそれぞれ接続する。スター抵抗の共通の接続部を通る1つの個々のポートからの任意のパスはほぼフル波長λcまたはその整数倍であり、それによって隔離ネットワークを通る位相角度はほぼゼロ度である。この方法はプレーナ金属化技術の利点を使用しながらウィルキンソン設計よりも良好な隔離と電力管理を実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は固体状態電力増幅器(SSPA)で使用するための放射状電力分割器/結合器に関し、特にNウェイ装置のウィルキンソン分割器/結合器の隔離特徴に妥協せずに平面製造の価格の利点を実現する多層トポロジに関し、ここでNは2よりも大きい。
【背景技術】
【0002】
固体状態電力増幅器(SSPA)モジュールは受動的な分割器/結合器を使用して単一の増幅器構造へ組み合わされるN個の同一の増幅器装置から構成されている。SSPAは種々の使用法を有する。例えばSSPAは地上ベースの受信機における受信に十分な伝送電力レベルを与え、またはクロスリンク応用において他の衛星へ伝送される信号に対して必要な増幅を行うように衛星で使用されることができる。SSPAはまたセルラ基地のような高出力の電力を必要とする地上ベースのRF応用にも適している。SSPAは約30乃至0.1cmのL帯域からKa帯域(将来の応用ではさらに高い周波数)の走査波長範囲(約1GHz乃至300GHz)の応用で典型的に使用される。
【0003】
典型的なミリメートル波のSSPAは10ワットを超える信号出力レベルを実現する。単一の増幅器チップは過剰な大きさ及び電力消費(低効率)を招かずにこの電力レベルを実現できない。図1に示されているように、SSPA10は信号が多数の個々の部分に分割され個別に増幅される分割及び結合アーキテクチャを使用する。1:Nの電力分割器12は入力信号14を個々の信号16へ分割する。各信号はGaAspHEMTまたはGaNHEMT技術装置のような各増幅器チップ18により増幅される。増幅器の出力信号20はその後N:1の電力結合器22を介して単一の増幅された出力信号24へコヒーレントに結合され、これは所望の総信号電力レベルを実現する。増幅器の性能を維持するためには電力結合器を通るパスが低損失であり、良好に隔離され最小の位相誤差を有することが重要である。
【0004】
ウィルキンソンは1959年に図2aおよび2bに示されているような第1の隔離された電力分割器/結合器30を開発した。ウィルキンソンのNウェイ分割器はスター抵抗ネットワーク34により相互に隔離されている各アームで伝送線の4分の1波長部32を使用している。スター抵抗は共通の接続部38(接地されていない)で接続されているN個の抵抗36を含んでいる。各抵抗36は外部負荷42へのポート40で4分の1波長セクション32のうちの1つに接続されている。これらの「負荷」はスプリッタが結合器または分割器として使用されるのに応じてSSPAにおける増幅器の入力または出力を構成している。4分の1波長セクション34の他端部は共通のポート44で外部負荷46へ接続される。分割器の場合、この「負荷」は信号発生器である。別の4分の1波長セクションまたはその縦続接続(図示せず)は帯域幅を拡張するために共通のポートに結合されることができる。セクション32は「4分の1波長」であるので、これらはインピーダンス整合変成器として機能する。したがって、任意の個々のポート40または共通のポート44で見られるインピーダンスはZ0であり、即ち所望のシステムインピーダンス(典型的に50オーム)である。インピーダンス整合は重要であり、負荷プル効果によりSSPA結合器で利得リップルまたは減少された電力を生じる可能性がある不整合を除去することは常識である。
【0005】
Nウェイ電力分割器/結合器は以下のように動作する。電力分割器としては、信号は共通ポート1に入り、ポート2,3,...N+1で等しい振幅で等しい位相の出力信号に分割する。任意の2つのポート40間の隔離抵抗36の各端部は同じ電位にあるので、抵抗を通って流れる電流はなく、それ故抵抗は入力から結合を解除され、分割信号電力を消費しない。電力結合器としては、等しい振幅/位相の信号が同時にポート2乃至N+1に入ることを考慮しなければならない。再び任意の隔離抵抗の各端部は同じ電位であり、結合された信号電力を消費しない。抵抗ネットワークが与えるポートの隔離を理解するために、単一の信号がポート2乃至N+1の1つに入るようにされているケースを考える。その電力の一部(理想的には1/N)がポート1で現われ、(完全な隔離が行われるならば)残りの信号は抵抗ネットワークで十分に消費され、他のポートで現われる信号はない。
【0006】
Nウェイウィルキンソン電力分割器は中心周波数で(理想的には)完全な隔離と、実質的な部分帯域幅にわたって適切な隔離(20dB以上であるが、この性能指数は随意選択的であり設計状況にしたがう)を行うことができ、隔離帯域幅は多数の4分の1波長部を縦続し付加的な隔離ネットワーク(N>2でスター抵抗)を付加することにより増加されることができる。
【0007】
理論上、ウィルキンソンの設計はほぼ完璧な隔離と広い帯域幅を与えることができる。しかしながら電気的に理想的な抵抗が可能ではないため完璧な隔離は達成されない。これらの抵抗は好ましくは任意の2つのポートを分離する位相角度を最小にするために可能な限り短い。しかしながら、最小の抵抗さえもN個のポートの隔離を限定しポートインピーダンス整合を破壊する有限の位相を誘起する。それぞれλc/20を有する直列に結合された2つの抵抗はλc/10のパス長を発生し、これは+36度の伝送位相角度に対応する。SSPAにおいて僅かに不整合にされた増幅器或いはその1つの増幅器の故障により生じる電力の消費のため、結合器ネットワークの隔離抵抗は最悪のケースの熱負荷を発生するのに十分大きくなければならず、これは代わりにより大きな伝送位相を生じる。隔離ネットワークの対称性とほぼゼロの伝送位相角度を維持することはRF性能の劣化を避けるために重要である。
【0008】
2ウェイ電力分割器/結合器はプレーナ技術を使用して製造されるが、ウィルキンソン電力分割器/結合器の重要な制限は、これがさらに廉価な製造価格が得られ、2よりも大きいNに対するプレーナ金属化技術の別の利点が得られるように設計されることができないことである。図2aに示されているように、スター抵抗34はシリンダの端部に位置され、4分の1波長セクション32はシリンダに沿って縦方向に位置される。この構造は隔離ネットワークを保持するが製造するのに高価であり、SSPAに統合することが難しい。プレーナ金属化技術は隔離抵抗36の物理的な位置付けで生じるトポロジ問題のために通常Nウェイ結合器に適用されず、それ故これらは容易的に組立てられることができるが増幅器における不平衡のためにまたは増幅器チップの故障時に入射電力を適切に消費することができる。電力の消費のための隔離抵抗の不適切な容量は素子増幅器の故障時、またはSSPA全体の破局的な故障時に複合増幅器の電力出力レベルにおける予測不可能な効果を生じる。
【0009】
より高い次数のN>2の電力分割器/結合器では、隔離ネットワークは図3および4に示されているようなプレーナレイアウトで妥協されるか図5で示されているような2:1装置の結集構造が使用される。図3に示されているように、3ウェイのウィルキンソン電力分割器/結合器50は図2aと2bに示されているウィルキンソン装置の2次元近似を使用することによりプレーナトポロジで構成される。これはN=3で2セクション設計であり、ここではRFは縦続の2つの4分の1波長(90度)セクションを通過する。この場合、3つの隔離抵抗のうちの1つはレイアウトから消去され、その結果「フォーク」構造が得られる。妥協されたプレーナレイアウトで受ける不都合なことは隔離と帯域幅の減少である。10%さえも超えるこのタイプのネットワークの対向するアーム間で20dB隔離を実現することは困難である。図4に示されているように、12ウェイのプレーナ放射結合器60は隣接パス間に隔離抵抗62が設けられている。隣接パス間の隔離は高いが隣接しないパス間の隔離は犠牲にされる。図5に示されているように、8ウェイの電力分割器/結合器70は共に縦続されている2:1分割器/結合器72の3つの段の結集構造を使用して構成される。この方法の欠点は単に縦続された分割器/結合器素子だけではなく段の接続に使用される相互接続線におけるRF損失が増加することである。さらにNの値はN=2、N=4、N=8、N=16のような二進解に限定される。この例の単位セル2:1分割器は3セクション設計であり、ここではRFは波長の3/4を通過する。ポート2乃至9間の位相関係は維持されず(外部の4つのパスは内部の4つのパスよりも長い)それ故SSPAに適していない。幾つかの分割信号は4波長以上のパス長を伝送しなければならない。
【発明の概要】
【0010】
以下は本発明の幾つかの特徴を基本的に理解するための本発明の要約である。この要約は本発明のキーまたは臨界素子を識別するか本発明の技術的範囲を示すことを意図していない。この唯一の目的は、後述する詳細な説明および規定された請求項に対する除外として本発明の幾つかの概念を簡潔化された形態で提示することである。
【0011】
本発明はウィルキンソンの隔離ネットワークの対称性及び位相特性を犠牲にせずに多層プレーナトポロジを有するNウェイ放射状の電力分割器/結合器を提供する。
【0012】
1実施形態では、放射状の電力結合器/分割器は共通のポートからN個のポートへ放射状に拡がるN個のプレーナRF伝送線を含むRF層を具備しており、ここでNは2よりも大きい整数である。RF伝送線は波長λcを中心とする電磁波を伝送するように構成されている。各RF伝送線は約A*λc/4の電気的な長さを有し、ここでAは整数である。実質的にRF層に平行な隔離層は共通の接続部から放射状に拡がるN個の抵抗アームを有するスター抵抗を具備し、各抵抗アームはλc/4程度の大きさの電気的長さL1を有し、さらに隔離層はそれぞれの抵抗アームに直列結合された電気的な長さL2のN個のプレーナ隔離伝送線を具備する。抵抗アームと隔離伝送線の各直列対はほぼB*λc/2に等しい電気的な長さL1+L2を有し、ここでBは整数であり、好ましくは最良の帯域幅では1である。RF層と隔離層間のN個の垂直相互接続はN個の隔離伝送線の端部をN個の個々のポートにおいてN個のRF伝送線の端部にそれぞれ接続する。スター抵抗の共通の接続部を通る1つの個々のポートから別の個々のポートへの任意のパスはほぼフル波長λcであるかその倍数であり、それによって隔離ネットワークの位相角度は中心周波数でほぼゼロ度である。N>2では、この方法はプレーナ金属化技術の利点を使用しながらウィルキンソンの設計よりも良好な隔離を実現できる。
【0013】
本発明のこれら及び他の特徴と利点は添付図面を伴った好ましい実施形態の以下の詳細な説明から当業者に明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】固体状態電力増幅器(SSPA)のブロック図である。
【図2a】Nウェイのウィルキンソン放射分割器/結合器の図である。
【図2b】Nウェイのウィルキンソン放射分割器/結合器の概略図である。
【図3】プレーナトポロジを実現するために隔離ネットワークと妥協するプレーナ3ウェイ、2セクションの1:3ウィルキンソン分割器の1例を示す図である。
【図4】隣接するパス間の隔離抵抗を含んでいるが隣接しないパス間の隔離に妥協するプレーナ12ウェイ放射結合器の1例を示す図である。
【図5】ウィルキンソンNウェイスプリッタと比較してRF損失を増加する2:1スプリッタの縦続段の結集技術を使用したプレーナ8ウェイスプリッタの1例の図である。
【図6】隔離ネットワークと妥協せずにプレーナトポロジの利点を実現する本発明による多層放射状の電力分割器/結合器の概略図である。
【図7a】RFおよび隔離伝送線の空気誘電体の長方形コウクス(coax)を使用した4ウェイ多層放射状の電力分割器/結合器の1実施形態の斜視図である。
【図7b】空気コウクスの断面図である。
【図7c】スター抵抗を与えるためのチップ抵抗の斜視図である。
【図8a】RFの空気コウクスと隔離伝送線のストリップラインを使用する4ウェイ多層放射状の電力分割器/結合器の1実施形態の斜視図。
【図8b】ストリップラインの断面図。
【図9a】Ka帯域で使用するための8ウェイ多層放射状の電力分割器/結合器の理想的な電力転送のグラフである。
【図9b】Ka帯域で使用するための8ウェイ多層放射状の電力分割器/結合器の隔離のグラフである。
【図9c】Ka帯域で使用するための8ウェイ多層放射状の電力分割器/結合器の帰還損失のグラフである。
【図10】多段放射状の電力分割器/結合器を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明はウィルキンソンの隔離ネットワークの対称性及び位相特性を犠牲にせずに多層トポロジをNウェイ放射状の電力分割器/結合器に与える。実際に、提案された多層トポロジはウィルキンソンのものよりも良好な位相特性を与えることができ、それによって物理的により大きな抵抗を使用するので隔離を改良しより高い電力の処理を行う。放射状の電力分割器/結合器の隔離ネットワークは別々のパスがパスの隔離を最大にするために中心周波数でほぼゼロの位相角度により分離されるように好ましく構成される。多層構造は廉価なプレーナ金属化技術を使用して製造されることができる。分割器/結合器はSSPA技術の進化につれて、約30乃至0.1cm(約1GHz乃至300GHz)とより高い周波数にわたって使用されることができる。
【0016】
図6の概略図で示されているように、放射状の電力分割器/結合器100は共通のポート106からN個のポート108へ放射状に拡がるN個のプレーナRF伝送線104を含むRF層102を具備し、ここでNは2よりも大きい整数である(N=4が概略的に示されている)。随意選択的な4分の1波長伝送線109は電圧定在波比(VSWR)帯域幅を改良し、RF伝送線104のインピーダンス要求を減少するために共通のポートの前面に挿入されることができる。RF伝送線104は波長λcを中心とする電磁波を伝送するように構成される。各RF伝送線は約A*λc/4の電気的長さを有し、ここでAは整数である。電気的な長さは波長の一部分として測定される。Aは伝送線の長さを維持するために1が適切であり、したがってスプリッタの損失は最小である。RF伝送線104はインピーダンス整合変換器として機能し、それによってスプリッタの各ポートはシステム特徴インピーダンスZ0に対して良好な整合を行う。
【0017】
実質的にRF層102に平行な隔離層110は共通の接続部116から放射状に拡がるN個の抵抗アーム114を有するスター抵抗112を具備し、各抵抗アームは電気的な長さL1を有し、電気的な長さL2のN個のプレーナ隔離伝送線118はそれぞれの抵抗アームと直列に結合されている。抵抗アームと隔離伝送線の各直列対はほぼB*λc/2に等しい長さLt=L1+L2を有し、ここでBは整数である。Ltの全長は理想的には0度の位相角度を誘起する。実際に、各直列対は18度以下の、好ましくは5度の、最も好ましくは2.5度の位相角度を誘起することができる。したがって、任意の2つのパス2*Lt間の位相角度は36度以下、好ましくは10度以下、最も好ましくは5度以下である。Bは隔離の帯域幅とポートインピーダンス整合を最大にするため理想的には1である。L1の長さは約λc/8までであることができ、スプリッタネットワークは良好な応答特性を与えるが、L1が長い程、与えられる帯域幅は少ない。ウィルキンソンの設計では、抵抗の長さL1は任意の2つのパス間で36度以下の位相角度を維持するためにλc/20よりも小さいように限定されることに注意すべきである。
【0018】
RF層102と隔離層110との間のN個の垂直相互接続120はN個の隔離伝送線の端部をN個のポート108におけるN個のRF伝送線の端部へそれぞれ接続する。垂直相互接続は導電性のバイア(孔)または他の適切な伝送線であることができる。
【0019】
隔離伝送線118は2つの目的を行う。第1に、図2aのウィルキンソントポロジを多層プレーナトポロジへ広げるのに必要とされる相互接続長を与える。第2に、隔離伝送線は抵抗アーム114の有限位相を補償することができ、それによって各直列対は理想的には半波長である。したがって1つの個々のポート108からスター抵抗の共通の接続部116を通り別の個々のポート108への任意のパスはほぼフル波長λcまたはその倍数である。その結果、任意のポートから任意の他のポートへの隔離ネットワークの位相角度は中心周波数でほぼゼロの電気角度である。この方法はウィルキンソン設計と同様に完璧な隔離及びインピーダンス整合を中心周波数において理想的に実現できるが、プレーナ金属化技術の利点を有する。
【0020】
通常のウィルキンソン設計では、スター抵抗の抵抗アームは電気的位相角度を最小にするために可能な限り短くされ、λc/20よりも小さい。これは隔離ネットワークで消費されることができる電力の量、したがって異常な電力増幅器の故障後のような実際の(理想的ではない)状況下でSSPAにおいて結合器を通って伝送されることができる電力の量に限定を与える。隔離伝送線の使用はより大きな(電気的に長い)抵抗(例えば≦λc/8)が必要なときにより多くの電力を消費することを可能にする副効果を有する。1実施形態では、抵抗は電気的な長さ>λc/20を有する。別の実施形態では、抵抗は電気的な長さ>λc/10を有する。より大きなまたはより長い抵抗で動作する能力は隔離抵抗の製造工程を簡単にする。より高い周波数レジメでは、抵抗は抵抗を通じて小さい位相を維持するため非常に小さくなる。その長さの制約を緩和する能力は抵抗の製造を容易にする。
【0021】
この多層であるがプレーナのトポロジでは、各スター抵抗、RF伝送線、隔離伝送線、および垂直相互接続は廉価のバッチ製造技術を使用して製造されることができる。スター抵抗は絶縁材料上にパターン化される金属のチップ抵抗を具備している。RF伝送線は(結合器の)重要な特徴が低い電気損失である場合、コウクス、ストリップライン、マイクロストリップ又は導波管で実現されることができる。同軸構造は、共通の軸を共有し、内部導体と、空気又はポリテトラエチレン(PTFE)ベースの材料のような絶縁媒体により分離される外部遮蔽とを具備する。空気コウクスはより大きなNについて4分の1波長のRF伝送線の必要とされるさらに高いインピーダンスをサポートでき、降伏電圧が多数桁高いのでPTFEベースの材料は非常に高いピーク電力処理を行うことができる。ストリップラインは絶縁材量により分離される2つの平行な接地平面間に金属の平坦な条帯を具備する。マイクロストリップはストリップラインに類似しているが単一の接地平面だけを具備する。導波管は内部導体がなく典型的には(必ずではなく)空気で充填されているコウクスと類似して、断面が問題の周波数帯域における電磁伝播を許容するような寸法にされた中空の導電パイプである。1実施形態では、RF伝送線は低損失性能に対しては空気コウクスであり、低損失が重要な特性ではない隔離伝送線は減少された価格についてのストリップラインである。垂直相互接続は導電バイアのような簡単な構造であるか、伝送線であることができる。これらの各構造は廉価のプレーナ金属化技術を使用して製造されることができる。
【0022】
[多層の空気コウクス電力分割器/結合器]
Ka帯域動作のための4ウェイ多層空気コウクス電力分割器/結合器200の1実施形態が図7a乃至7cで示されており、λcは33.25GHzを中心とし、帯域幅を理想的に横切る少なくとも−40dB隔離で26.5GHz乃至40GHzの範囲にわたって40%の帯域幅を有する。
【0023】
4ウェイ空気コウクス電力分割器/結合器200は共通のポート206から4つのポート208に放射状に拡がる4つのRF空気コウクス線204を含むRF層202を具備している。4分の1波長伝送線(図示せず)は電圧定在波比(VSWR)帯域幅を改良し、RF空気コウクス媒体のインピーダンス要求を減少するために共通のポートに結合されることができる。RF空気コウクス線204は波長λcを中心とする電磁波を伝送するように構成されている。各RF空気コウクス線は約λc/4の長さを有する。システムインピーダンスZ0は50オームが適切である。各RFセクションは100Ωのインピーダンスを有する。実質的にRF層202に平行な隔離層210は共通の接続部216から放射状に拡がるN個の抵抗アーム214を有するスター抵抗212を具備する。各抵抗アームは長さL1を有する絶縁層220(例えば薄いまたは厚い膜の印刷抵抗)上にパターン化された金属218のチップ抵抗を具備しているか、または代わりに全ての抵抗は単一のカスタムチップ上で実現されることができる。長さL2のN個の隔離空気コウクス線222はそれぞれの抵抗アームに対して直列に結合されている。各空気コウクス線は共通の軸を共有し、空気により分離されている内部導体224と外部遮蔽226を具備している。外部遮蔽と内部導体は同じ導体材料から適切に形成される。Nuvotronics, LLCはそのPolyStrata(商標名)を使用して空気マイクロコウクスを開発し、それにおいては内部導体224はコウクス線に沿って周期的に位置されている薄い誘電層228のストラップ上でサポートされている。示されているように、PolyStrata(商標名)技術を使用して、外部遮蔽226はパターン化された金属の多層から形成される。他の技術が分割器/結合器の適切なコウクスまたは空気コウクス構造を構成するために使用されることもできる。隔離抵抗と隔離伝送線の内部導体は電気的に接続されている。抵抗アームと伝送線の各直列対はほぼλc/2に等しい長さLt=L1+L2を有する。RF層と隔離層との間のN個の垂直な空気コウクス線230はN個の隔離空気コウクス線の端部をN個のRF空気コウクス線の端部へN個のポート208でそれぞれ接続している。RF及び隔離層と垂直相互接続は多層のバッチ製造された構造232で製造される。
【0024】
この特別な実施形態で示されているように、RF層の共通のポート206と隔離層の共通の接続部216は軸234に沿って実質的に同軸である。RF空気コウクス線204は共通のポートからそれぞれのN個のポート208までの直線のパスをたどる。より長い空気コウクス線222はスター抵抗212の端部から、それぞれのN個のポート208でRF空気コウクス線に接続する垂直空気コウクス線の端部までの湾曲されたパスをたどる。湾曲されたパスは簡単な曲線または蛇行したパスであってもよい。
【0025】
[多層空気コウクス/ストリップライン電力分割器/結合器]
Ka帯域動作の4ウェイ多層空気コウクス/ストリップライン電力分割器/結合器300の実施形態が図8aと8bに示されている。λcは33.25GHzを中心とし、帯域幅を横切って理想的には少なくとも40dBの隔離を有する26.5GHz乃至40GHzにわたる40%の帯域幅を有している。空気コウクスはRF線に対して所望の低損失を与える。ストリップラインは低損失を必要としない隔離層では廉価な代替手段である。
【0026】
4ウェイ空気コウクス電力分割器/結合器300は共通のポート306から4つのポート308へ放射状に拡がる4つの空気コウクス線304を含むRF層302を具備している。4分の1波長伝送線(図示せず)は電圧定在波比(VSWR)帯域幅を改良し、RF伝送線のインピーダンス要求を減少するため共通のポートに結合されることができる。RF空気コウクス線304は波長λcを中心とする電磁波を伝送するように構成される。各RF空気コウクス線は約λc/4の長さを有する。システムインピーダンスZ0は50オームが適切である。各RF部は100Ωのインピーダンスを有する。
【0027】
実質的にRF層302に平行な各隔離層310は共通の接続部316から放射状に拡がるN個の抵抗アーム214を有するスター抵抗312を具備する。各抵抗アームは電気的な長さL1を有する図7cに示されているものと類似のチップ抵抗を具備している。長さL2のN個の隔離ストリップライン318はそれぞれの抵抗アームに直列に結合されている。各ストリップラインは図8bに示されているように絶縁材料326により分離されている2つの平衡接地平面322、324との間に金属の平坦な条帯を具備する。隔離抵抗と金属320は適切に電気的に接続されている。抵抗アームと伝送線の各直列対はほぼλc/2に等しい長さLt=L1+L2を有する。RF層と隔離層との間のN個の垂直な導体バイア328はN個の隔離空気コウクス線の端部をN個のRF空気コウクス線の端部へN個のポート308でそれぞれ接続している。RF及び隔離層と垂直相互接続は多層のバッチ製造された構造330で製造される。
【0028】
[理想的な8ウェイ空気コウクス電力分割器/結合器の予測される性能]
図9a乃至9cは26.5乃至40GHz帯域にわたる理想的な8ウェイ多層空気コウクス電力分割器/結合器の電力転送400、隔離402、帰還損失404を示している。共通のポート上の変換器は周波数応答を改良するために含まれている。
【0029】
1:8スプリットにおける理想的な電力伝送は10 log(1/8)=−9.08dBである。図9aに示されているように、理想的な電力転送400は帯域のエッジで−9.083dBである。0.043dBはこの理想的なシミュレーションでは反射に対して失われる(伝送線媒体の減衰特性は考慮されない)。図9bに示されているように理想的な隔離402は帯域にわたって−40dBよりも小さい。製造された装置における実際の隔離は当業者が予測するように僅かに劣化されることが予測される。図9cに示されているように、理想的な帰還損失404は帯域にわたって約−20dBよりも小さい。
【0030】
[多段の多層トポロジ]
図10に示されているように、多層放射状の電力結合器/分割器500は多段トポロジで構成されることができる。多数のRF4分の1波長変換器502a、502b、502c、502d、502eは別々の層上の別々のネットワークで実現されることができ、或いは隣接する変換器は単一層503上に多セクションのRFネットワークを生成するために1つの層上で組み合わせられることができる。多数の変換器セクションの使用により、Z0乃至N*Z0の必要とされるインピーダンス変換は漸進的に行われることができ、したがって性能が改良される。多数の隔離ネットワーク504aと504bはそれぞれ別々の層505を占有する。全体的な構造500は共通のポート506とN個のポート508との間で信号電力を伝送する役目を行う。Nウェイ結合器または分割器では、ただ1つのRF伝送層はスプリットを与え、N個のノードを単一のノードに組み合わせる。付加的なRFネットワーク層はN個の入力ポートとN個の出力ポートを有し、先行する隔離ネットワークのN個のポートと次の隔離ネットワークのN個のポート間を接続する(または分割器のN個の出力を形成する)。垂直相互接続509は層間のポートを接続する。1以上の単一の変換器510は共通のポート506へ結合されることができ、特有のスプリット層と同じ層上に製造されることができる。通常、RF4分の1波長変換器部(またはRFネットワーク層)の数が大きい程、入力インピーダンス整合の周波数帯域は広くなる可能性がある。隔離ネットワーク(層)の数が大きい程、出力インピーダンス整合の帯域幅および隔離は広くなる可能性がある。RF層と隔離層の数は等しくても等しくなくてもよい。
【0031】
最も簡単なケースの実施形態では、分割器/結合器は単一の4分の1波長変換器502aと単一の隔離ネットワーク504aからなる単一のRFセクションのみを含んでいる。別の実施形態では、分割器/結合器は単一の隔離部504aの前面の2つの4分の1波長変換器502aと502bの縦続からなる単一のRF部を含んでいる。この場合、総合的なRFネットワークアームは半波長であり、これは隔離ネットワークアームが同じ長さであり蛇行される必要がないので製造上の利点を有することができる。別の実施形態では、1以上の単一の変換器510は共通のポートに結合される。
【0032】
別の実施形態では、2段の分割器/結合器は4分の1波長変換器502aを有する第1のRFネットワークと、第1の隔離ネットワーク504aと、4分の1波長変換器502cを有する第2のRFネットワークと、第2の隔離部504bとを具備している。構造は40%を超える帯域を提供できる。垂直相互接続509は異なるネットワークと層間のポートを接続する。特に、Nウェイ2段装置では、第2のRF層502bはN個の第1のポートをN個の第2のポートへそれぞれ接続するN個の平坦な第2のRF伝送線を有することができる。線は波長λcを中心とする電磁波を伝送するように構成される。各RF伝送線は約C*λc/4の電気的な長さを有し、ここでCは整数である。隔離層504aと第2のRF層502bとの間のN個の垂直相互接続は第1の隔離層のN個のポートの端部を第2のRF層のN個の第1のポートへそれぞれ接続する。第2のRF層に実質的に平行な第2の隔離層504bは共通の接続部から放射状に拡がる電気的な長さL3を有するN個の抵抗アームを有する第2のスター抵抗と、それぞれの抵抗アームに直列結合される電気的な長さL4のN個のプレーナ第2の隔離伝送線を具備し、抵抗アームと隔離伝送線の各直列対は約D*λc/2に等しいなあ差L3+L4を有し、ここでDは整数である。第2のRF層と第2の隔離層との間のN個の垂直相互接続はN個の第2の隔離伝送線の端部をN個の第2のRF伝送線の端部へN個の第2のポートでそれぞれ接続する。
【0033】
本発明の幾つかの例示的な実施形態を示し説明したが、多数の変形及び代りの実施形態が当業者に行われるであろう。このような変形及び代替の実施形態が考察され、特許請求の範囲に規定されているように本発明の技術的範囲から逸脱せずに行われることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射状の電力結合器/分割器において、
共通のポートからN個のポートへ放射状に拡がるN個のプレーナRF伝送線を含むRF層を具備し、ここでNは2よりも大きい整数であり、前記伝送線は波長λcを中心とする電磁波を伝送するように構成され、前記各RF伝送線はほぼA*λc/4の電気的な長さを有し、ここでAは整数である放射状の電力結合器/分割器において、
実質的に前記RF層に平行な隔離層を具備し、前記隔離層は、
共通の接続部から放射状に拡がるN個の抵抗アームを有するスター抵抗を具備し、各抵抗アームは電気的長さL1を有し、さらに前記隔離層は、
それぞれの抵抗アームに直列に結合された電気的な長さL2のN個のプレーナ隔離伝送線を具備し、抵抗アームと隔離伝送線の前記各直列対はほぼB*λc/2に等しい電気的な長さL1+L2を有し、ここでBは整数であり、前記放射状の電力結合器/分割器はさらに、
前記N個の隔離伝送線の前記端部を前記N個の個々のポートにおいて前記N個のRF伝送線の前記端部にそれぞれ接続する前記RF層と前記隔離層間のN個の垂直相互接続を具備している放射状の電力結合器/分割器。
【請求項2】
λcは約0.1cm乃至30cmの範囲である請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項3】
前記RF伝送線と前記隔離伝送線は同軸線、ストリップライン、マイクロストリップまたは導波管構造である請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項4】
前記RF伝送線は内部導体と外部遮蔽体を具備し空気により分離されている空気同軸構造を具備している請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項5】
前記隔離伝送線は絶縁材料により分離されている2つの平行な接地面間に金属の平坦なストリップを具備している請求項4記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項6】
Aは1に等しく、Bは1に等しい請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項7】
前記スター抵抗は金属のチップ抵抗または絶縁材料上にパターン化された焼成された抵抗ペーストを具備している請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項8】
前記スター抵抗の各アームの長さL1はλc/8より大きくない請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項9】
前記スター抵抗の各アームの長さL1はλc/20より大きくない請求項8記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項10】
前記抵抗アームと前記隔離伝送線の前記直列対の電気的な長さL1+L2は、特定されたλcのプラスまたはマイナス18度内である請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項11】
前記スター抵抗の前記共通の接続部を通り、隔離ネットワークの1つの個々のポートから別の個々のポートへのパスはほぼλcまたはその倍数であり、それによって前記隔離ネットワークを通る前記位相角度はほぼゼロ度である請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項12】
各前記RF伝送線はZ0により乗算されたほぼ平方根(N)のインピーダンスを有する請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項13】
さらに、前記個々の各ポートに結合されているN個の固体状態電力増幅器を具備している請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項14】
前記垂直相互接続は導電性のバイアで構成されている請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項15】
前記垂直相互接続は伝送線で構成されている請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項16】
前記共通のポートと共通の接続部は実質的に同軸であり、前記RF伝送線は前記共通のポートから前記それぞれのN個のポートへの直線パスをたどり、前記隔離伝送線は前記スター抵抗の前記端部から前記それぞれのN個のポートへの曲線パスをたどる請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項17】
N個の第1のポートをN個の第2のポートへそれぞれ接続するN個のプレーナの第2のRF伝送線を含む第2のRF層を具備し、前記伝送線は波長λcを中心とする電磁波を伝送するように構成され、各前記RF伝送線はほぼC*λc/4の電気的な長さを有し、ここでCは整数であり、
さらに、前記N個のポートの前記端部を前記第2のRF層の前記N個の第1のポートへ接続する前記隔離層と前記第2のRF層との間のN個の垂直相互接続と、
実質的に前記第2のRF層に実質的に平行な第2の隔離層とを具備し、
前記第2の隔離層は、
共通の接続部から放射状に拡がるN個の抵抗アームを有する第2のスター抵抗を具備し、その各抵抗アームは電気的長さL3を有し、さらに前記第2の隔離層は、
それぞれの抵抗アームに直列結合された電気的な長さL4のN個のプレーナ第2の隔離伝送線を具備し、抵抗アームと隔離伝送線の前記各直列対はほぼD*λc/2に等しい長さL3+L4を有し、ここでDは整数であり、
さらに、前記N個の第2の隔離伝送線の前記端部を前記N個の第2のポートにおいて前記N個の第2のRF伝送線の前記端部にそれぞれ接続する前記第2のRF層と前記第2の隔離層間のN個の垂直相互接続とを具備している請求項1記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項18】
放射状の電力結合器/分割器において、
共通のポートからN個のポートへ放射状に拡がるN個のRF空気同軸プレーナ伝送線を含むRF層を具備し、ここでNは2よりも大きい整数であり、前記伝送線は0.1cm乃至30cmの波長λcを中心とする電磁波を伝送するように構成され、各前記RF伝送線はほぼλc/4の電気的な長さを有し、前記放射状の電力結合器/分割器は、
前記RF層に実質的に平行である隔離層を具備し、この隔離層は、
共通の接続部から放射状に拡がるN個の抵抗アームを有するスターチップ抵抗を具備し、各抵抗アームはλc/8より大きくない長さL1を有し、さらに前記隔離層は、
それぞれの抵抗アームに直列結合された長さL2のN個の隔離ストリップライン伝送線を具備し、抵抗アームと隔離伝送線の前記各直列対はプラスまたはマイナス18度の許容範囲内でλc/2の長さL1+L2を有し、前記放射状の電力結合器/分割器はさらに、
前記N個の隔離伝送線の前記端部を前記N個の個々のポートにおいて前記N個のRF伝送線の前記端部にそれぞれ接続する前記RF層と前記隔離層間のN個の垂直相互接続を具備している放射状の電力結合器/分割器。
【請求項19】
放射状の電力結合器/分割器において、
共通のポートからN個の第1のポートへ放射状に拡がるN個のプレーナRF伝送線を含む第1のRF層を具備し、ここでNは2よりも大きい整数であり、前記伝送線は波長λcを中心とする電磁波を伝送するように構成され、
前記放射状の電力結合器/分割器は、
前記第1のRF層に実質的に平行である第1の隔離層を具備し、この第1の隔離層は、
共通の接続部から放射状に拡がるN個の抵抗アームを有するスター抵抗と、
それぞれの抵抗アームに直列に結合されたN個のプレーナ隔離伝送線と、
前記N個の隔離伝送線の端部を前記N個の第1のポートにおいて前記N個のRF伝送線の端部にそれぞれ接続する前記RF層と前記隔離層間のN個の垂直相互接続を具備し、前記隔離層は任意の2つの第1のポートがほぼλcの長さまたはほぼゼロ位相角度においてその整数倍の長さを有するスター抵抗の共通の接続部を通るパスにより分離されている放射状の電力結合器/分割器。
【請求項20】
前記直列接続された各抵抗アームと隔離伝送線の長さはほぼλc/2であるかまたはプラスまたはマイナス18度の許容差内でのその整数倍であり、前記スター抵抗の各アームの前記長さはλc/8よりも大きくはない請求項19記載の放射状の電力結合器/分割器。
【請求項21】
さらに、N個の第2のポートをN個の第3のポートへそれぞれ接続するN個のプレーナRF伝送線を含む第2のRF層を具備し、前記伝送線は波長λcを中心とする電磁波を伝送するように構成され、前記放射状の電力結合器/分割器はさらに、
前記N個の第1のポートの端部を前記第2のRF層の前記N個の第2のポートへ接続する前記第1の隔離層と前記第2のRF層との間のN個の垂直相互接続と、
前記第2のRF層に実質的に平行である第2の隔離層とを具備し、前記第2の隔離層は、
共通の接続部から放射状に拡がるN個の抵抗アームを有する第2のスター抵抗と、
それぞれの抵抗アームに直列に結合されたN個の第2のプレーナ隔離伝送線とを具備し、前記放射状の電力結合器/分割器は、
前記N個の第2の隔離伝送線の前記端部を前記N個の第3のポートにおいて前記N個の第2のRF伝送線の前記端部にそれぞれ接続する前記第2のRF層と前記第2の隔離層間のN個の垂直相互接続を具備している請求項19記載の放射状の電力結合器/分割器。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−502874(P2013−502874A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526742(P2012−526742)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/032767
【国際公開番号】WO2011/025562
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(503455363)レイセオン カンパニー (244)