説明

多段階の洗浄拭き取り用製品配列

多段階構成の洗浄拭き取り用製品の配列は、第1段階の洗浄拭き取り用製品及び第2段階の洗浄拭き取り用製品を含んでもよい。当該第1段階の洗浄拭き取り用製品は、第1の子供の発育段階を考慮して選択される第1の構造及び第1の組成物を有し得る。当該第2段階の洗浄拭き取り用製品は、第2の子供の発育段階を考慮して選択される第2の構造及び第2の組成物を有し得る。当該第1の構造及び当該第1の組成物は様々であり、第1段階から第2段階へと潜在的に漸進的である。第1段階の製品包装は少なくとも1つの第1段階特有のしるしを有することができ、第2段階の製品包装は少なくとも1つの第2段階特有のしるしを有することができる。当該配列の段階は、それぞれの段階の乳児又は子供の食べる食物及び摂食方法(例えば、食べさせられる又は自分で食べる)に基づいて伝えられ、仕立てられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナル洗浄拭き取り用製品などの多段階に構成された消費者製品用配列のための製品及び製品包装の設計、仕様、及び構成に関する。
【背景技術】
【0002】
1つの製品が多くの製品に取って代わるといった、多目的で便利な多くの製品が開発され市販されている。1つの製品が、いくもの特別に設計された製品に取って代わるもの、即ち、1つの洗浄製品が、特別に設計されたガラス洗浄剤、表面洗浄剤及び床洗浄剤に取って代わる代表例に洗浄製品が挙げられる。多くの場合かかる製品は、一定の特長又は特質における妥協であり、万能サイズアプローチは、意図する用途の全てには恐らく優秀であるが、それぞれの用途においては卓越していない製品に終わる可能性があり、多くの場合そのような結果となる。
【0003】
他の製品は、一つの特定用途のために特別に開発される。これらの製品に関しては、消費者は、関連した用途に特化した製品を購入する。たとえ消費者が、所与の製品における望ましい特徴の最も良い組み合わせを認識していたとしても、その意図する用途のために正しい製品を見つけるのは困難であり得る。このことは、当該製品が、関連する製品の群の一部であり、当該群のそれぞれの構成部分が特定の特徴を有して設計されている場合に特に当てはまる。
【0004】
製品が似たような特徴を有するように見えるが、実際はある用途よりも別の用途に対して製品をより良く機能させ得る異なる特徴を有している場合に、消費者を正しい製品に導くのは特に困難であり得る。さらに、製品は、製品のラインアップ又は配列として、小売展示で一緒に配置される場合がある。それらは似たような外観、包装及び商標等を有し得る。
【0005】
消費者は購買決定を急ぐことがあるため、消費者は結局間違った製品を購入することになり得、該製品を返品して正しい製品を購入しなければならない場合もある。或いは、消費者は正しくない製品を使用し、正しい製品で得ることのできたはずの完全な利益を実感できない可能性がある。一層悪いことに、消費者は正しくない製品を使用し、実際はその消費者の用途にとっては間違った製品であるのに、それがうまく機能しないので該製品が不十分に設計又は製造されているととらえることがある。製品の供給元は、消費者の満足及び忠誠を維持するために切磋琢磨しているが、それらは一度の悪い経験によって失われかねない。
【0006】
乳児又は小さな子供により使用される、或いは乳児又は小さな子供のために使用されるおむつ、ウェットタオル、哺乳瓶、調乳、トレーニングパンツ等の製品は、通常総称的に「育児」製品と称される。かかる製品は多くの場合、食料雑貨品店の「乳児用品」売り場のように設定された小売店の共通した場所に、一緒にまとめられて販売される。かかる製品を買い物する消費者にとって、買い物中に小さな子供又は乳児を一緒に連れていることは一般的であり、該消費者は多くの場合、特定の製品提供の場所を見つけて選択するのに費やすための、非常に限られた時間と注意力しか有していない。したがって、消費者に適切な製品の特徴を明確に、迅速に、及び有効に伝達し、最も適切な商品が所与の使用状態用に選択される可能性を最大とする必要性が存在する。留意されるように、このことは、ラインアップ配列内の、及び製品提供の特定タスクに特化された製品にとって特に重要である。
【0007】
赤ちゃんの拭き取り用製品の一部のブランドは、そのブランドの元で拭き取り用製品の配列を構築する複数のバージョンで現在販売されている。典型的には、これら現在の配列は、香り付き及び香りのない拭き取り用製品、アロエのようなスキンケア成分を含む拭き取り用製品、及びかかる追加的成分のない拭き取り用製品、又は包装形状が固いタブ型容器及び可撓性フィルム包装のように異なる拭き取り用製品、といったようなバリエーションで提供されている。さらに、使い捨ておむつのような一部の育児製品は現在「発育段階」構成で販売されている。かかる構成の例には、パンパース・スウェダーズ(PAMPERS SWADDERS)、パンパース・クルーザーズ(PAMPERS CRUISERS)、パンパース・イージーアップス(PAMPERS EASY UPS)、及びパンパース・フィールアンドラーン(PAMPERS FEEL N’ LEARN)のラインアップであり、これらは乳児の発育段階に見合って変化する製品特性を有する共通の像スキームを有している。
【0008】
使い捨ておむつとの関連で、製品段階の概念は、製品が必要とする寸法、運動及びフィット特性に主に関している。多くの消費者は、幼い乳児は速く成長し、成長するにつれ異なる運動特性、並びに体格の違いを有すると考えている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、消費者は、おむつ製品の設計がこれら変化するフィット、運動、漏れ防止、寸法及びその他のニーズを満たすように適切に変化することをありがたく思い期待している。これら及び関連する段階に適切な性能特性を提供及び伝達するための有効な機構の例が、米国特許第6,763,944号及び米国特許第6,648,864号に記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
使い捨てウェットタオルのようなその他の育児製品は様々な製品バージョンで販売されているが、これらは通常、子供の発育の段階に基づいてカスタマイズされておらず、製品は必ずしも発育の所与の段階における特徴であるニーズを満たしてはいない。かかる製品提供と比べて、本明細書に記載の多段階の洗浄拭き取り用製品の配列は、発育のそれぞれの段階における洗浄ニーズ特性に対応するように仕立てられている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下の用語は、請求項を含む本明細書において示された定義を有している。
【0012】
本明細書で使用するとき、用語「ローション荷重」は、基材の重量に対する基材に適用された洗浄ローションの重量の比率を意味する。例えば、340%のローション荷重を有する2gの基材は、当該基材に含浸した6.8gの洗浄ローションを有していることになる。
【0013】
「調乳」又は「粉ミルク」は幼児に与えるミルク、混合物、又は代用製品を意味する。調乳は一般に母乳をまねて作られており、母乳自体は本明細書で使用する調乳の定義に含まれるよう意図されている。調乳は通常調製されたままの状態で低粘度であり、いくつかのブランドから様々な種類で市販されている。
【0014】
「シリアル」は穀物から作られる食品を言い、典型的には幼児用に高粘度液として調製される。シリアルはスプーン又は哺乳瓶で幼児に与えられてもよい。分離性の固体粒子状(例えば「フレーク」)のシリアルは通常年長児及び成人によって食され、卓上食品の形態である。本定義の目的上、高粘度液でないシリアルはシリアルであると見なさない。
【0015】
「瓶食品」は幼児に与えるために高粘度液として特別に調製された食品である。具体的な例には、裏ごしした豆、ニンジン、リンゴ、アップルソース、バナナ等が挙げられる。
【0016】
「卓上食品」は通常成人が食べる食物を言う。子供及び乳児用に卓上食品は小片に切断される及び/又は少量で供給される。
【0017】
関連製品群の中のそれぞれの製品が特定の関連する途用に特別に製造される、即ち、設計され、仕様を定められ、試験されるように、製品群は構成され得る。より詳細には、赤ちゃんケアタイプの製品は特定の段階に対応させて仕立てられていてよく、例えば、親は子供が様々な「成長段階」を経て成長すると考る傾向にあることに対応させて調製されていてよい。製品の諸段階はさらに購買決定を促すことができ、消費者を消費者のニーズに合った的確な製品へと誘導することができる。群の中の諸製品は多くの共通の特徴を有することもできるが、なおさらに特定のニーズ用に仕立てられた特殊な特徴をも有し得る。例えば、当該製品は、洗浄拭き取り用製品のような共通の用途を有していてもよく、例えば基材、ローション、香料及び包装要素のような共通の構造的特性及び組成物を有していてもよい。
【0018】
代表的な洗浄拭き取り製品に関しては、それぞれの段階の製品の構造及び組成物は、新生児から排泄しつけ中までの様々な成長局面中にある幼児の特定ニーズを満たすように特定されてもよい。洗浄拭き取り用製品の配列内の洗浄拭き取り用製品のかかる構造要素は、基材の種類の特定の構造要素、基材の質感、ローションの種類、ローション荷重、ローションの界面活性性の違い、ローション中の皮膚コンディショニング剤の存否、ローション中の固着防止剤の存否、及び/又はローション中の香りの存否若しくは濃度の点で異なる。
【0019】
例えば、年齢が、生まれてから約6ヵ月までの乳児(この例においては第1段階と言う)には、典型的には抱いて授乳するか、ほとんどの場合又はほぼほとんどの場合、調乳若しくは母乳が与えられる。加えて、新生児の皮膚は、一般に、より上の乳児及び幼児の皮膚に比べてより敏感である傾向がある。この段階の乳児は消化器系の成長レベルや、食事における調乳及び/又は母乳の過多に起因して水っぽい排便をする傾向がある。
【0020】
この段階用に合わせた洗浄拭き取り用製品は、かかる水っぽい排便及び尿を容易に吸収することが可能であることが多分に望ましい。液体(例えば水っぽい排便)の吸収は、拭き取り用製品の良好なローション捕捉及び毛管現象を得るための基材の孔径、細孔分布、及び空隙容量に影響を受け得る。汚れは「拭かれる」、「こすられる」、「持ち上げられる」又は「すくい取られる」よりも主として吸いとられるので、拭き取り用製品の肌ざわりは後の段階の肌ざわりより多分に粗くてもよい。好適な基材は、ポリプロピレン60%とのビスコース40%のブレンドで約58gsmであり得る。
【0021】
第1段階用に合わせた洗浄拭き取り用製品は、約0.1%のアビルケア(AbilCare)(登録商標)並び約1%のグリセリン及びpH緩衝剤を含む洗浄ローションを含んでもよい。好適なローションは低濃度の界面活性性を含んでもよい。本明細書で使用するとき、界面活性性は製品の洗浄能力の指標である。高い界面活性性は通常高濃度の界面活性剤及び/又は高いHLB(親水性・親油性バランス)を有する界面活性剤によって示される。或いは、低い界面活性性は低濃度の界面活性剤及び/又は低いHLBを有する界面活性剤によって示される。0.1%のアビルケア(登録商標)によってもたらされる低レベルの界面活性性は、新生児の皮膚を刺激することのない、優しく穏やかな洗浄便益を提供し得る。グリセリンの存在は、新生児のより柔らかい皮膚にコンディショニングを提供し得るので、第1段階用拭き取りローションに適切であり得る。グリセリンの代用製品として又はグリセリンに加えて、その他の皮膚コンディショニング剤をまた含んでもよい。
【0022】
第1段階用に合わせた洗浄拭き取り用製品は、340%(基材の重量当たりのローションの重量として示される重量%)未満のローション荷重を有してもよい。水っぽい排便の吸収を容易にするために、第1段階の拭き取り用製品のローション荷重がぬれすぎの状態は好ましくないが、拭き取り用製品が洗浄中の皮膚に対して湿潤性を提供することを含む穏やかな洗浄を提供するように、ローション荷重が十分高いこともまた望ましい。第1段階用に合わせた洗浄拭き取り用製品は香料又は悪臭防止特性を有さずともよく、若しくは所望であれば低濃度の香料又は香りを含んでもよい。当業者であれば、洗浄組成物の天然の香りが有し得るあらゆる衝撃を弱めるために、香り又は香料を拭き取り用製品に含ませることが望ましいことは認識されよう。しかしながら、新生児の皮膚を刺激し得る及び/又は新生児の皮膚を刺激すると介護人が知覚し得るような、高濃度のかかる香り又は香料は必要でない場合がある。本明細書で使用するとき、香り又は香りの濃度は市販の形態で提供されたときの製品の知覚される芳香剤の全体的な衝撃を言い、専門の臭気評価者のパネリストにより10ポイントスケールで決定され得る。
【0023】
第1段階用に合わせた洗浄拭き取り用製品は、製品の優しさを伝えるために白いつや消しのタブであり得る包装を有してもよい。例えば、栄養価が高い、調湿的、柔らかで優しい、ミルクエッセンシャル、低刺激性、無香料、又はこれらの組み合わせのような特性を伝えるために、その他の包装要素又は記述子を選択してもよい。この段階及び残りの段階のために上記した様々な年齢は、おおよそのものであり、さまざまな乳児及び幼児によって異なる場合があることは理解されよう。
【0024】
約6〜18ヵ月の乳児(この例においては第2段階と言う)は、通常、シリアル及び瓶食品を含む固体又は半固体食品を、それらのみ又は一部授乳或いは調乳を合わせて、食べる。継続的な母乳又は調乳での授乳の有無にかかわらず、食事における追加の食品と成熟しつつある消化器系とが組み合わさり、第1段階と比べて異なった排便特性を生み出す。成長のこの段階の排便は「べたついた」傾向があり、より皮膚に付着する。成長のこの段階の排便はまた、第1段階に伴う排便よりもその臭気が強く或いは不快になりがちである。
【0025】
第2段階用に合わせた洗浄拭き取り用製品は、第1段階用に合わせた洗浄拭き取り用製品より厚く且つより大きくてもよい。べたついた排便を除去するのには「こすること」が必要であり得るので、基材もまた第1段階用に合わせた基材よりもさらに非平坦性が大きくてもよい。第2段階の洗浄拭き取り用製品に適切な非平坦性は、べたついた排便をよりきれいに洗浄するために「柔らかいスポンジのような」非平坦性を持つような非平坦性を有していてもよい。好適な基材は約60%のポリプロピレンと約40%のビスコースのブレンドを含み、約58gsmを超える坪量を有していてもよい。
【0026】
洗浄ローションは約0.45%のアビルケア(登録商標)を含んでもよく、一般に第1段階用に合わせたローションよりも高い界面活性性を有し得る。高い界面活性性は、べたついた排便の除去を容易にすることができ、乳児の皮膚が成熟しているので新生児の柔らかい皮膚に対するのと同レベルの懸念をもたらさないであろう。
【0027】
ローション荷重は第1段階のローション荷重と同様又はそれより大きくてもよく、約340%(基材の重量当たりのローションの重量として示される重量%)であり得る。清浄化のために排便を水和することが第1段階よりもこの段階においてより必要であり得(吸収が第一に求められ得るが)、この水和は高い相対ローション荷重によって促進され得る。さらに、べたついた排便を除去するのを助ける固着防止剤をこの段階用に合わせた洗浄ローションに含ませることもできるであろう。
【0028】
香り及び/又は悪臭制御技術を含んでもよく、比較的高濃度の臭気マスキングの香り、及び/又は、悪臭制御の技術、が望ましい場合もある。第2段階の排便はより強くまたより不快な臭気を有し得、又より高い香りの濃度、及び/又は、臭気マスキング並びに/若しくは臭気吸収技術の含有、が望ましい場合もある。より高い香りの濃度、及び/又は、より高い臭気マスキング、並びに/若しくは、臭気吸収技術は、乳児の皮膚が成熟しているので新生児の柔らかい皮膚に対するものと同レベルの懸念をもたらし得ない。
【0029】
包装は、より年長段階であること及び「べたついた」性質の汚れを洗浄できることを示すために「ゼリー」つや消しのタブを有してもよい。ひどい汚れを洗浄する、厚くたっぷりサイズの拭き取り用製品が、ひと拭きごとにより多く捕捉する、及びこれらの組み合わせのような特性を伝えるために、他の包装要素又は記述子を選択してもよい。
【0030】
約18ヵ月以上の乳児(又は排泄しつけ中の年齢あたりまでの乳児、この例においては第3段階と言う)は、通常、小さな小片及び少ない分量に切断された成人と同様の固体食品及び飲料から成る様々な卓上食品の飲食物を食べる。この段階の排便は、第2段階の排便よりさらに固形化する傾向がある。さらに、この段階の子供は、少なくとも時には自分の両手で又は道具を用いて自分自身で食事をすることができ、いずれにしても食事時間に食品を自分の両手及び顔に至らせる。第3段階の洗浄拭き取り用製品はこの段階のおむつ換えに加え、多くの場合両手及び顔に使用される。第3段階の洗浄拭き取り用製品は、多くの場合子供が自分の顔及び両手を洗浄するのに子供によって使用される。
【0031】
第3段階の排便は第2段階よりもより固形化しており、拭き取り用製品で「すくい取る」又は「持ち上げる」ことが必要であり得る。拭き取り用製品は障壁の機能を果たすことが必要であり得、拭き取り用製品を通して汚れを見る可能性をなくすためにより不透明度を有することが望ましい場合もあるこの段階の基材は、特に子供が自分自身の顔及び両手を洗浄する可能性のある場合に破れることを減らすために特に丈夫でもよく、第1段階又は第2段階のいずれの基材よりも丈夫であり得る。基材は第1段階よりより非平坦であってもよいが、第2段階より非平坦ではない。好適な基材はまた「霧の滴」の肌ざわりでは約60%のポリプロピレン及び約40%のビスコースであってもよい。
【0032】
ローションは約0.1%のアビルケア(登録商標)を含んでもよい。ローションは中程度又は低い界面活性性を有してもよい。ローションの界面活性性は第2段階のローションより低く、第1段階のローションと同じかそれより高くてもよい。排便が第2段階と同程度には皮膚に付着しないので、第3段階のローションは第2段階の拭き取りローションの比較的高い界面活性性を必要としない場合があり、拭き取り用製品が顔及び両手に使用されるので第3段階の界面活性性のレベルは低いことが望ましい場合があり、高い界面活性性は望ましくない場合がある。ローションは、皮膚上における微生物増殖を軽減するのを助ける抗菌剤を含有し得る。
【0033】
約315%(基材の重量当たりのローションの重量として示される重量%)でローションに加えることができる。有効な除去のために排便がそれほどの水和を必要としないので、第3段階では第2段階の拭き取りローションの比較的高いローション荷重は必要ではない場合があり、拭き取り用製品が顔及び両手に使用されるので第3段階のローション荷重は低いことが望ましい場合があり、皮膚にローションが残留するのが特に望ましくない場合がある。
【0034】
中程度の香りの濃度が望ましい場合もあり、香料の量は第2段階よりも少ないが第1段階よりも多い。排便の悪臭をマスキングする必要性は第2段階のローション場合ほど高くなく、顔及び両手を洗浄する際に拭き取り用製品が使用されることを予想すると高濃度の香りの使用は望ましくない。
【0035】
包装は、アウトドア及びレストラン等を含むさまざまな状況で用いられるようにフィラメントの付いた可撓性フィルム包装であってもよい。両手及び顔並びにお尻から汚れ及び細菌を除去する、非催涙、及びこれらの組み合わせのような特性を伝えるために、その他の包装要素又は記述子を選択してもよい。
【0036】
上記の記載で使用する非平坦の量は、基材が提供される平坦な表面からの偏位の総量及び寸法を意味する。したがって、非平坦でない表面は本質的にx−y平面において平らである。全体的な基材の領域に応じた非平坦要素(例えば、エンボス加工、又は成形要素)の領域が小さい及び/又は非平坦要素の平坦な基材平面からの高さの差が小さいことは非平坦が少ないことを表している。一方で、高度に非平坦な表面は、非平坦要素の領域が多い及び/又はかかる要素の高さが(基材の「平坦な」平面と比べて)大きいことによって特徴づけられる非平坦を有している。
【0037】
任意の段階4(図示せず)は排泄しつけ中の段階である。よちよち歩きの幼児用のフラッシャブルな拭き取り用製品のような拭き取り製品がこの段階に提供される。基材は(子供の使用を促進するために)トイレットペーパーの寸法の大きさであり得、フラッシャブルに製造することができる。ローション及び香料の含有量は著しい分量を必要としないが、ここでさらに子供に良い習慣を与えるために子供の興味を引く香りを使用してもよい。この点でもまた、包装は子供の興味を引くこの段階特有のしるしを含んで製造されてもよい。
【0038】
子供の成長と一致する望ましい性能を提供するために、製品の特徴が特定されることは先の記述より理解され得る。特に、製品の特徴は子供が何をどのように食べるかを考慮して選択される。製品は子供のその他の発育特性を考慮して特定される。
【0039】
消費者がその子供の発育上のニーズに最も適切な製品を定期的に及び再現性良く特定する及び購入することができることをより確実にするために、製品ラインアップの共通の包装要素を維持しながら、製品の包装がそこに収容されている製品の特性及び使用目的を迅速及び効果的に伝えることを確実にすることがさらに重要である。
【0040】
共通の包装要素は製品が特定のブランドの洗浄拭き取り用製品であることを特定し、消費者をその子供の現在の洗浄拭き取り用製品の必要性に見合った正しい商品に迅速に導くしるしをさらに含んでもよい。当該製品は実質上いずれの製品であってもよいが、通常製品は一般的用途又は特徴に基づいて分類することができ(例えば、洗浄拭き取り用製品、女性用衛生製品、おむつ、洗剤等)、製品は通常段階的に規格され得る。当該段階は斬進的であってもよく、例えば洗浄拭き取り用製品の場合、幼児/子供に関する年齢又は発達に基づいていてもよいが、後退的であってもよく、又は時間的に関連付けらていなくてもよい。
【0041】
図1に示される実施形態において、製品は、幼児及び低年齢小児用に使用される洗浄拭き取り用製品の配列である。第1の包装10、第2の包装11、及び第3の包装13のそれぞれは、ブランド名12、共通のしるし14、例えば、色の波、を含む多くのしるしを有している。包装10は、段階に特有のしるし18、例えば、成人及び段階に適切な乳児又は子供の絵、及びもう一つ別の段階に特有のしるし20、例えば、段階に関連する言葉又は記述、をさらに有していてもよい。段階に適切な乳児又は子供の絵は、段階に適切な乳児又は子供が段階に適切な手段で食事を与えられている絵をさらに含んでいてもよい。
【0042】
図1は、段階の表示が配列の製品にわたってどのように変わり得るのかをさらに示している。例えば、第1段階に対応する第1の包装10は第1段階の写真のしるし18を有していてもよい。図1は両腕で幼児を抱えている母親を示している。これは、拭き取り用製品製品が年齢約0〜6ヵ月の成長の第1段階にある子供のために設計されているという迅速な可視指示を提供している。成人を含むことにより、成人と共に写真又は像に描かれている子供の段階をより容易に特定するための基準系を提供するのを助ける。年齢約6〜18ヵ月の成長の第2段階に対応している第2の包装11は、第2段階の像又は写真19を描いてもよい。この場合、座っている年長の乳児を抱えている母親が示されている。約18ヵ月以上の成長の第3段階に対応している第3の包装13は第3段階の像又は写真21を描いてもよい。この場合、写真は、自分で食べ、幾分かの食べ物がその顔についている、年齢約18ヵ月以上の年少の男の子と共に父親が示されている。図1に示される3種類の包装の全てがブランド名のしるし12、及び包装に収容されている製品が特定の製造元又は供給元からの製品群の一部であることを特定することを助ける共通デザインのしるし14を含んでいる。第1の包装10、第2の包装11、及び第3の包装13のそれぞれは、段階に特有のしるし、例えば、探検している、即ちハイハイしている赤ちゃんと一緒の母親、及び段階に関連する言葉又は記述などの段階に特有のしるし20、23、26をさらに含んでいる。さらに、それぞれの包装は、配列を通して製品の特性がどのように変化し得るかを示す基材の表示32、34、及び36などの1以上の製品特性の表示を含んでもよい。加えて、それぞれの製品は「無香料」のような香り‐記述子を有していてもよい。
【0043】
共通のしるし14及び12は、製品が特定の製造元又は供給源からのものであり、共通の一般用途を有しているというメッセージを潜在的消費者に伝える。段階に関連するしるし18、19、21、20、23、及び26は、製品が特化した一般的用途に基づく特定の使用カテゴリーの潜在的消費者にメッセージを伝える。
【0044】
段階特有のメッセージを伝えることのできる多くのしるしが存在する。一つの例として、洗浄拭き取り用製品の場合、子供の年齢の表示、母親と子供の描写、父親と子供の描写、授乳による子供の摂食、スプーンの食品を摂食する子供、固形食を始めた子供、自分で食べている子供等の表示及び/又はハイハイしている、歩いている等を描くことによる子供の動作のいずれかで段階を伝えることが可能である。食べている食品の種類、又は摂食の方法を示す像は洗浄拭き取り用製品の配列での段階を示すのに使用され得る。
【0045】
当該製品は、一般に当該製品により、及び具体的には当該段階により対処される特定のニーズの数を元に実用的な数の段階に分けられてもよい。例えば配列は、2つの段階、3つの段階、又は4つの段階に対応する1以上の製品を有してもよい。図1は、3つの段階の1つに対応するように仕立てられた1つの拭き取り用製品を組み込んだ拭き取り用製品の配列を示している。図2は、様々な製品のそれぞれが仕立てられている当該段階を伝えるために用いられる代替的な一連の像である。それぞれの段階用の包装の像60、70及び80は、それぞれ、ラベル66及び図形67のような段階に特有のしるしの少なくとも2つの形態を有し得る。同様に、後の段階(例えば第2段階)用の包装の像は第2段階のラベル76及び図形77を有していてもよい。第3段階の像は第3段階のラベル86及び図形87を有していてもよい。一連の図形又は像は、子供が授乳される及び/又は主として調乳を摂食している新生児から、当の子供がシリアル及び/又は瓶食品のような固形食を最初に摂食する最初の移動の段階を経て、当の子供が自分で食べ始める及び卓上食品を食べ始める、立つ段階/第一歩を踏み出す段階まで、子供が成長するにつれて進化する親/子供の関係を描いてもよい。段階に関連したしるしは、実際の購買者又は当該購買者に関連する人の興味を引く特徴をさらに含んでもよい。例えば、段階に特有のしるしは、初期段階では親に照準を当て、子供がより独立する後の段階では子供に照準を当ててもよい。その他のラベル及び図形もまた選ぶことができる。さらに、段階を示すために用いるしるしは、段階の特性を示唆する傾向のある像が望ましくあり得るが、任意の色又は番号スキームのようなものであってもよい。
【0046】
さらに、包装に設けられる段階に特有のしるしは子供の1以上の発育特徴に基づいてもよい。即ち、段階に特有のしるしは、第1段階では子供の授乳を示し、後の段階ではスプーンの食品、続いて固形食に進んでいる子供を示してもよい。同様に、段階に特有のしるしは子供の活動に関連してもよい。即ち、第1段階では子供が布でくるまれているところを示し、第2段階ではハイハイしているところ、第3段階では立っている又は歩いているところ、第4段階では排泄しつけ中のところを示してもよい。
【0047】
小売業環境で、製品は段階に分けられたたった1つの群の製品内に配置されてもよい。小売業環境で棚に配置された製品の群は4つの段階のような複数の段階にさらに分けられてもよい。2段階又は3段階のような少ない段階を有することも可能である。所望であれば4段階超過であってもよい。
【0048】
段階の数を特定すること及び段階ごとの包装を用意することは、潜在的消費者が購買決定を下すのを支援する。それぞれの段階に関連する商品は、所与の段階に関連した特定の性能ニーズに対応するように合わせられてもよい。続けて洗浄拭き取り用製品を例を挙げると、多くの段階のそれぞれに関連した製品は、一定の構造滴特徴及び構成要素の特徴を有し得る。例えば、全ては洗浄拭き取り用製品であるので、それぞれの段階用の製品は洗浄拭き取り用製品として使用可能な基材及び基材に含浸されたいくつかの形態の洗浄ローションを有する。しかしながら、これら2つの基本構成要素のそれぞれは、所与の段階の成長に関連した特定の性能ニーズに対応するように変化してもよい。
【0049】
段階的に販売されているおむつは、様々な段階の乳児及び子供の取り換え動作及びフィットの必要性に焦点を当ててきた。かかるアプローチの例が米国特許第6,648,864号及び米国特許第6,763,944号に記載されている。これら開示は、段階の特徴並びに製品を段階用に合わせる方法及びかかる段階用に仕立てたことを伝える方法の両方に関する追加的詳細を提供している。さらに、同時係属特許出願第11/066,091号(2005年2月25日出願)には、使用状態及び/又は発育段階で変化する標的検知要素を有する拭き取り用製品が記載されている。本明細書に記載の配列は、さらに、食事の変化及び乳児と子供の活動の変化、並びに発育の様々な段階に関連した対応する洗浄への挑戦に焦点を当ててもよい。本明細書に記載の配列は、さらに、異なる発育段階にある子供の異なる洗浄ニーズに具体的に対処する、拭き取り用製品そのものの構造差に焦点を当ててもよい。
【0050】
このように、製品が子供の発育段階を考慮して設計及び特定され得ることが理解されよう。さらに、当該製品の包装も同様に、子供の特定の発育段階用の正しい製品に潜在的消費者を導くための段階特有のしるしを組み込んでもよい。育児に使用される製品以外の製品が、当該製品の特長及び製品の包装における段階特有の特性を組み込み得ることは理解されよう。
【0051】
上述の詳細な記載は特定の製造群である洗浄拭き取り用製品及びその群内の製品の複数の段階に関しているが、当該概念は実質上あらゆる製品に適用可能である。したがって、本発明は特定の製品群、複数段階の構成、包装のしるし等に限定されない。本発明は以下の特許請求の範囲による定義によってのみ限定される。
【0052】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参照により組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0053】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【0054】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に規定がない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本明細書に記載の実施形態の1つにしたがって提供及び包装される3種類の拭き取り用製品の配列を示している。
【図2】本明細書に記載の実施形態のもう一つに従った多段階構成を有する製品群の製品を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄拭き取り用製品の配列であって、
第1の基材及び前記第1の基材に含浸された第1の水性洗浄組成物を含む第1の洗浄拭き取り用製品、及び前記第1の洗浄拭き取り用製品を収容する第1の包装と、
第2の基材及び前記第2の基材に含浸された第2の水性洗浄組成物を含む第2の洗浄拭き取り用製品、及び前記第2の洗浄拭き取り用製品を収容する第2の包装と、を含み、
前記第1の基材及び前記第1の水性洗浄組成物の少なくとも一方が前記第2の基材及び前記第2の水性洗浄組成物の少なくとも一方と異なり、前記第1の基材及び前記第1の水性洗浄組成物の少なくとも一方が発育の第1段階に関連した排便を優先的に洗浄するように適合されており、前記第2の基材及び前記第2の水性洗浄組成物の少なくとも一方が発育の第2段階に関連した排便を優先的に洗浄するように適合されており、前記第1の包装及び前記第2の包装には、前記第1の洗浄拭き取り用製品及び前記第2の洗浄拭き取り用製品のそれぞれが仕立てられている前記発育の段階を伝達するしるしが設けられている、ことを特徴とする配列。
【請求項2】
前記第1の包装及び前記第2の包装に設けられた前記しるしが、当該成長の各段階の少なくとも一部を、それぞれの成長の各段階に関連した摂食又は食事の特徴又は習慣に基づいて伝達する、請求項1に記載の配列。
【請求項3】
第3の基材と前記第3の基材に含浸される第3の水性洗浄組成物とを含む第3の洗浄拭き取り用製品、及び前記第3の洗浄拭き取り用製品を収容する第3の包装をさらに含み、前記第3の基材及び前記第3の水性洗浄組成物の少なくとも一方が、発育の第3段階に関連した排便及びその他の汚れを優先的に洗浄するように適合されており、前記第3の包装は、前記成長の第3段階用に合わせて仕立てていることを伝達するしるしが設けられている、請求項1に記載の配列。
【請求項4】
成長の第1段階に対応する前記第1の洗浄拭き取り用製品が主に授乳され又は調乳を与えられている乳児用に仕立てられており、成長の第2段階に対応する前記第2の洗浄拭き取り用製品が固形食を摂食する乳児及び子供用に仕立てられており、成長の第3段階に対応する前記第3の洗浄拭き取り用製品が固形食を摂食し少なくともある程度は自分で食べる乳児及び子供用に仕立てられている、請求項3に記載の配列。
【請求項5】
第4の基材と前記第4の基材に含浸される第4の水性洗浄組成物とを含む第4の洗浄拭き取り用製品、及び前記第4の洗浄拭き取り用製品を収容する第4の包装をさらに含み、前記第4の基材がフラッシャブルな基材である、請求項3に記載の配列。
【請求項6】
前記第1の基材が第1の非平坦を有し、前記第2の基材が第2の非平坦を有し、前記第3の基材が第3の非平坦を有し、前記第3の非平坦が、前記第3の非平坦の全体的な非平坦が前記第1の基材の非平坦を上回るような程度に提供され、前記第2の非平坦が、前記第2の非平坦の全体的な非平坦が前記第3の基材の非平坦を上回るような程度に提供される、請求項3に記載の配列。
【請求項7】
前記第1の洗浄組成物が第1の界面活性性を有し、前記第2の洗浄組成物が第2の界面活性性を有し、前記第3の洗浄組成物が第3の界面活性性を有し、前記第3の界面活性性が前記第1の界面活性性より大きく、前記第2の界面活性性が前記第3の界面活性性より大きい、請求項3に記載の配列。
【請求項8】
前記第1の洗浄拭き取り用製品が第1の香り水準を有し、前記第2の洗浄拭き取り用製品が第2の香り水準を有し、前記第3の洗浄拭き取り用製品が第3の香り水準を有し、前記第3の香り水準が前記第1の香り水準を上回り、前記第2の香り水準が前記第3の香り水準を上回る、請求項3に記載の配列。
【請求項9】
前記第1の洗浄拭き取り用製品が第1のローション荷重を有し、前記第2の洗浄拭き取り用製品が第2のローション荷重を有し、前記第3の洗浄拭き取り用製品が第3のローション荷重を有し、前記第2のローション荷重が前記第3のローション荷重より大きく、前記第2のローション荷重が前記第1のローション荷重と同じかそれより大きい、請求項3に記載の配列。
【請求項10】
前記第1の水性洗浄組成物が皮膚コンディショニング剤を有し、前記第2の水性洗浄組成物が固着防止剤を有する、請求項3に記載の配列。
【請求項11】
前記第1の包装が成人及び発育の第1段階にある乳児の絵、写真、或いは、像を含み、前記第2の包装が成人及び発育の第2段階の乳児の絵、写真、或いは、像を含む、請求項1に記載の配列。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−535270(P2009−535270A)
【公表日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−508601(P2009−508601)
【出願日】平成19年5月1日(2007.5.1)
【国際出願番号】PCT/IB2007/051613
【国際公開番号】WO2007/125517
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】