説明

多目的洗浄器具

洗浄基材と共に表面を洗浄するための洗浄器具(10)が提供される。洗浄器具は、自在継手(40)によりモップヘッド(20)に連結されるハンドル(30)を含む。自在継手(40)の一部(2140)は、ユーザーがハンドル(30)と無関係にモップヘッド(20)を保持できる、取手を形成する。洗浄器具(10)は、ハンドル(30)の遠位端部に配置された雄要素(150)と自在継手(40)上に配置された雌要素(250)とを含んで、ユーザーがハンドル(30)をモップヘッドから容易に分離することができる、迅速分離機構(50)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄器具の分野に関するものであり、より詳細には、床、流し、バスタブ、シャワー壁などの硬質表面の洗浄に有用な多目的洗浄器具の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
文献には、セラミックタイル床、硬木質床、カウンター上面などの硬質表面を洗浄できる製品が多数ある。床洗浄についての文脈中、特に洗浄基材で床を洗浄することについての文脈中には、自在継手により回転可能にモップヘッドに連結された細長いハンドルを含む、非常に多くの器具が記述されている。そのような器具の一例には、スイッファー(SWIFFER:登録商標)洗浄器具がある。表面を洗浄するために、ユーザーは、スイッファー(SWIFFER:登録商標)洗浄シートなどの使い捨てドライ洗浄シート又はスイッファーウェット(SWIFFER WET:登録商標)湿り洗浄パッドなどの使い捨て吸収性洗浄拭取り布若しくはパッドを器具のモップヘッドに取り付けて、次に選定した洗浄基材で表面を拭き取る。自在継手により、モップヘッドはユーザーが望む方向へ旋回することができ、それに加えて、ハンドルがモップヘッドに対して旋回可能になり、その結果、ユーザーは、テーブル、ソファー、又は他のいかなるタイプの家具の下側などの到達し難い表面を洗浄できるようになる。このタイプの洗浄器具は、通常は、比較的大きな表面を洗浄するのに使用されるような大きさである。
【0003】
ユーザーは、洗浄基材を自分の手に保持して、次に洗浄する表面を拭き取ることにより、より小さな表面を洗浄することができる。ユーザーの手と洗浄基材との間の直接接触を最小限にするために、使い捨て洗浄基材を受け止めるように設計されたハンドルを含む、スイッファーダスター(SWIFFER DUSTER:登録商標)などの異なるタイプの器具を使用することもできるこの器具のハンドルは、片手で持つこと、及び階段、棚、又はテーブルを洗浄するのに使用することができるような大きさである。
【0004】
表面を便利に洗浄するために、洗浄される表面の大きさ及びタイプに従って、2つの異なる種類の洗浄器具をユーザーが所有しなければならないと、認識することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故に、大きな表面を洗浄するために細長いハンドルと共に使用可能であり、又は必要な時にはユーザーの手により保持可能である洗浄器具を提供することが、本発明の一目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、一実施形態では、洗浄基材と共に使用するための洗浄器具に関するものであり、洗浄器具は、モップヘッドと、モップヘッドに回転可能に連結されると共に第一の回転軸及び第二の回転軸を有し取手部分を含む自在継手と、自在継手に連結されたハンドルとを備える。
【0007】
本発明は、別の実施形態では、使い捨て洗浄基材と共に使用するための洗浄器具に関するものでもあり、洗浄器具は、モップヘッドと、第一の回転軸及び第二の回転軸を有してモップヘッドに連結された自在継手と、近位端部及び遠位端部を有して遠位端部が自在継手の雌要素に分離可能に係合するための雄要素を含む細長いハンドルとを備える。
【0008】
本発明は、別の実施形態では、表面を洗浄するための洗浄器具に関するものであり、洗浄器具は、モップヘッドと、モップヘッドに作動可能に連結される第一のハンドル区分と、第一のハンドル区分に作動可能に連結される第二のハンドル区分と、第一のハンドル区分を第二のハンドル区分に対して制御可能に固定するためのクリンチロック機構とを備え、第一のハンドル区分は第二のハンドル区分の中で摺動可能に移動できる。
【0009】
本発明は、別の実施形態では、洗浄基材と共に使用するための洗浄器具に関するものであり、洗浄器具は、モップヘッドと、近位端部及び遠位端部を有して遠位端部がモップヘッドに作動可能に連結される第一のハンドル区分と、第一のハンドル区分の少なくとも一部がその中で摺動可能に移動できる第二のハンドル区分と、第一のハンドル区分を第二のハンドル区分に対して制御可能に固定するためのロック機構とを備え、第一のハンドル区分及び第二のハンドル区分が楕円断面形状を有する。
【0010】
本発明は、別の実施形態では、表面を洗浄するための洗浄キットに関するものであり、洗浄キットは、パッケージと、このパッケージ内に収納された洗浄器具とを含み、洗浄器具は、モップヘッドと、洗浄器具がパッケージから取り出された時にモップヘッドに連結可能である第一のハンドル区分と、洗浄器具がパッケージから取り出された時に第一のハンドル区分に連結可能である第二のハンドル区分と、洗浄器具がパッケージ内に収納される時に第二のハンドル区分の少なくとも一部がその中に配置される第三のハンドル区分と、洗浄器具がパッケージから取り出された時に第三のハンドル区分に連結可能である第四のハンドル区分と、少なくとも1つの使い捨て洗浄基材とを備える。
【0011】
本発明は、別の実施形態では、表面を洗浄するための洗浄キットに関するものであり、洗浄キットは、パッケージと、パッケージ内に収納されてモップヘッドを含む洗浄器具とを含み、パッケージは、箱と、この箱の中に配置された保持要素とを含み、保持要素の三次元形状がモップヘッドの少なくとも一部に順応して、モップヘッドの少なくとも一部が内部保持部材の順応する三次元形状の中に配置された時に、パッケージ内におけるモップヘッドの移動が実質的に阻止されるようになる。
【0012】
本発明は、別の実施形態では、モップヘッドと、モップヘッドに連結されて第一の回転軸及び第二の回転軸を有し回転抑制機構を含む自在継手と、自在継手に連結されるハンドルとを含む、洗浄基材と共に使用するための洗浄器具に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本明細書は、本発明を特定して指摘し、明確に請求する請求項により結論とするが、本発明は、添付図面と併せてなされる以下の説明でより良く理解されると考える。
【0014】
本発明の好ましい実施形態についてここから詳細に説明するが、その例は添付図により例示し、添付図において、同じ数字は全ての図において同じ数字を示し、下二桁が同じ参照番号(例えば、20と120)は類似の要素を意味する。
【0015】
本明細書で引用される全ての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いかなる文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることの容認として解釈されるべきでない。
【0016】
本明細書全体を通じて記載される最大数値限定は、それより小さいあらゆる数値限定を、そのようなより小さい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含むことを理解されるべきである。本明細書全体を通じて記載される最小数値限定は、それより大きいあらゆる数値限定を、そのような大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書全体を通じて記載される数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に入るそれよりも狭いあらゆる数値範囲を、そのようなより狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているかのように含む。
【0017】
特に指定がない限り、本明細書の明細、実施例、及び請求の範囲における全ての割合、比率及び百分率は重量基準であり、全ての数値限定は、当該技術分野において許容できる通常の程度の精度で使用される。
【0018】
以降で更に十分に説明されるように、本発明は、その最も好ましい形態において、洗浄操作中にモップヘッド周りで洗浄基材を固定するための保持部材が付いたモップヘッドを有する洗浄器具を対象とする。本発明は、洗浄器具に関して簡単にかつ明快にするために本明細書で説明されるが、本発明は、異なる形状及び/又は大きさのモップヘッドを有する洗浄器具で使用可能であることを理解されるであろう。
【0019】
図1を参照すると、本発明に従って作成された洗浄器具10が示される。
一実施形態では、洗浄器具10は、モップヘッド20と、自在継手40により回転可能にモップヘッド20に連結されたハンドル30とを含む。「細長いハンドル」とは、長さが少なくとも約20cm、好ましくは少なくとも約65cm、より好ましくは少なくとも約115cmのハンドルを意味する。
図2は、モップヘッド20と、自在継手40と、ハンドル30の下部分の拡大図を示す。
【0020】
I.自在継手
一実施形態では、自在継手40は、回転軸線X−X周りでモップヘッド20に回転可能に連結された下側部材140を備える。好ましい実施形態では、下側部材140は、モップヘッド20に両方とも固定して連結された第一の突出部120及び第二の突出部220に、ピン(図示せず)を介して回転可能に連結される。好ましい実施形態では、下側部材140は、モップヘッド20に対して約180度自由に回転可能であるが、回転角度は、より小さく又はより大きくすることができ、それでも同一効果を提供可能であることを、当業者には理解されるであろう。
【0021】
好ましい実施形態では、下側部材140を、人間工学的な形状にして取手を形成する。「人間工学的な形状にして取手を形成」とは、ユーザーが下側部材140を片手で保持できるいかなる形状をも意味する。一実施形態では、下側部材140は、取手部分2140に連結された支持部分1140を含む。取手部分2140と支持部分1140が空間2145を画定し、この空間により、ユーザーが取手部分2140を保持するために自分の指を挿入可能であることを、当業者には理解されるであろう。
【0022】
一実施形態では、自在継手40は、回転軸線Y−Y周りで下側部材140に回転可能に連結された、上側部材240を備える。好ましい実施形態では、上側部材240は、下側部材140の中間部分に回転可能に連結される。好ましい実施形態では、上側部材240は、少なくとも1つの、しかし好ましくは2つの脚部分1240及び2240を有し、これ(ら)は、下側部材140が第一の脚部分1240と第二の脚部分2240との中間に配置されるように、ピン(図示せず)を介して下側部材140の支持部分1140に回転可能に連結される。好ましい実施形態では、上側部材240は、下側部材140に対して約180度自由に回転可能であるが、回転角度は、より小さく又はより大きくすることができ、それでも同一効果を提供可能であることを、当業者には理解されるであろう。好ましい実施形態では、回転軸線Y−Yは、回転軸線X−Xに対して実質的に垂直である。2つの回転軸線X−X及びY−Yにより、モップヘッドはユーザーが望む方向に旋回可能になり、家具の下側に到達して洗浄するために、モップヘッド20に対して「鋭い」又は顕著な(pronounced)角度にユーザーがハンドル30を傾けられることを、当業者には理解されるであろう。
【0023】
一実施形態では、洗浄器具10は、「回転抑制」機構を備える。「回転抑制機構」とは、その回転軸線の少なくとも1つの周りを自在継手が自由に回転する能力を制限することができるいずれかの機構を意味する。
【0024】
図3A及び図3Bに示される一実施形態では、「回転抑制」機構は、自在継手40の下側部材140の一部である、少なくとも1つの摩擦要素3140を含む。摩擦要素3140は、下側部材が回転軸線X−X周りで回転する時に、摩擦要素3140が第一の突出部120の一部に接触して摩擦するように、好ましくはこれに当たって擦るように、取手部分2140に取り付け可能である。好ましい実施形態では、下側部材140は、下側部材が回転軸線X−X周りで回転する時に、摩擦要素3140が第二の突出部220に接触して摩擦するように、好ましくはこれに当たって擦るように、取手部分2140に取り付けできる第二の摩擦要素3140を含む。突出部120及び/又は220に接触中の摩擦要素は、自在継手が回転軸線X−X周りを回転する能力を制限する抵抗力を発生することを、当業者には理解されるであろう。別の方法として、摩擦要素3140は、突出部120及び/又は220に連結され、自在継手40の下側部材140に接触して摩擦することができ、それでも同一効果を提供可能であることを理解されるであろう。
【0025】
図4に示される一実施形態では、「回転抑制」機構は、自在継手40の上側部材240と下側部材140の支持部分1140との中間に配置された、摩擦増大座金3240を備える。一実施形態では、自在継手40は、少なくとも1つの、しかし好ましくは2つの摩擦要素3240を含み、これらは、上側部材が回転軸線Y−Y周りで回転する時に、脚部分1240又は2240の少なくとも1つと下側部材140の支持部分1140とに接触して摩擦し、好ましくはこれらに当たって擦る。
【0026】
摩擦要素3140及び/又は3240は、ブシュ又は座金の形態とすることができる。
摩擦要素3140及び摩擦要素3240は、自在継手を形成する上側要素、下側要素、及び突出要素より大きい摩擦係数を有するいかなる材料にても作成することができる。好適な材料の非限定的な例として、天然又は合成ゴム、シリコーン材料、熱可塑性オレフィン類、バイラム(Vyram:登録商標)のような熱可塑性加硫ゴム類又はサントプレン(Santoprene:登録商標)のような熱可塑性エラストマー類、SBS及びSEBSなどのスチレン系熱可塑性材料などが挙げられる。摩擦要素3140及び摩擦要素3240は、自在継手を形成する上側要素、下側要素、及び突出要素の作成に使用される材料より「柔軟」な(すなわちジュロ硬度がより低い)いかなる材料にても作成することができる。あるいは、突出部120、220、及び/又は下側部材140、及び/又は上側部材は、所望の大きさの摩擦を提供する材料で作成することができる。
【0027】
他にも効果がある中で、「回転抑制」機構は、器具が垂直壁面の洗浄に使用されている時、上向き又は下向き動作中のいずれかでユーザーがハンドルに圧力をかけている間に、モップヘッドがバタバタ動く又は傾くことを防止する。
【0028】
「回転抑制」機構は自在継手がその回転軸の少なくとも1つの周りで回転する能力を制限又は低下させるが、ユーザーは、それでも、ハンドルを回転させることにより、モップヘッドを操って方向付けできることを理解されるであろう。その結果、「回転抑制」機構は、洗浄操作中に、モップヘッドのより良い方向制御をもたらす。
【0029】
一実施形態では、少なくとも1つの回転軸の周りでハンドルを回転させるために、ユーザーが克服する必要のある最小トルクは、約0.0005N・m〜約0.1N・m、好ましくは約0.001N・m〜約0.09N・m、より好ましくは約0.005N・m〜約0.05N・mである。
【0030】
1つの回転軸周りでハンドルを回転させるためにユーザーが克服する必要のある最小トルクは、次のようにして測定できる。
【0031】
「回転抑制」機構を有する洗浄器具のモップヘッドを、回転軸が水平面に実質的に平行であり、器具のハンドルが水平面に対して実質的に垂直であるように保持する。
【0032】
ハンドル上に基準点の印を付けて、この基準点と回転軸との間の垂直距離(すなわち高さ)を測定する。
【0033】
回転軸に対して実質的に垂直な力を、計器を介して基準点に付加する。
ハンドルが回転を開始するまで、力を増加する。
ハンドルが回転軸周りで回転を開始した時、力を計器上で読み取って記録する。
【0034】
次に、最小トルクは、先に記録した力(ニュートン)に、基準点と回転軸との間の距離(メートル)を掛け算したものに等しい。
自在継手のいかなる他の回転軸に対しても、同一実験を実施することができる。
【0035】
一実施形態では、自在継手は、その回転軸の1つがモップヘッドの長手方向軸線(すなわち長さ方向)に実質的に平行であり、他の回転軸がモップヘッドの長手方向軸線に対して実質的に垂直であるように、モップヘッドに連結される。
【0036】
一実施形態では、モップの長手方向軸線に実質的に平行な1つの回転軸の周りでハンドルを回転させるために、ユーザーが克服する必要のある最小トルクは、約0.0005N・m〜約0.1N・m、好ましくは約0.001N・m〜約0.09N・m、より好ましくは約0.005N・m〜約0.05N・mである。一実施形態では、モップヘッドの長手方向軸線に対して実質的に垂直な1つの回転軸の周りでハンドルを回転させるために、ユーザーが克服する必要のある最小トルクは、約0.0005N・m〜約0.1N・m、好ましくは約0.001N・m〜約0.09N・m、より好ましくは約0.005N・m〜約0.05N・mである。
【0037】
一実施形態では、第一の突出部120と第二の突出部220との長さLは、第一の脚部分1240と第二の脚部分2240との間の内側距離より短い。下側部材140が(図2に示されるように)第一の突出部120及び第二の突出部220と「整列」している時、突出部120、220の1つが、図5に示されるように第一の脚部分1240と第二の脚部分2240とに挟まれて位置するまで、上側部材240が回転軸Y−Y周りで回転可能であることを、当業者には理解されるであろう。この位置で、第一の脚部分1240及び/又は第二の脚部分2240が、下側部材140の軸線X−X周りの回転を阻止する。更に、突出部120、220の1つが第一の脚部分1240と第二の脚部分2240とに挟まれて位置する時、ユーザーは、握り部分2140を片手で把持することができる。
【0038】
一実施形態では、自在継手40は、モップヘッド20に対して一時的に固定可能である。好ましい実施形態では、上側部材240は、下側部材140が軸線X−X周りで回転不能であって、上側部材240が回転軸Y−Y周りで回転不能であるように、第一の突出部120又は第二の突出部220の1つに対して一時的に固定可能である。自在継手に関して「一時的に固定可能」とは、洗浄操作中に、上側部材240が固定された時、上側部材240を固定から解除する十分な力をユーザーが付加する(すなわち、上側部材240を上向きに引っ張る)まで、下側部材140及び上側部材240が、回転軸X−X及びY−Y周りで回転できないことを意味する。
【0039】
一実施形態では、突出部120及び220の1つ又は両方の少なくとも一部の長さは、第一の脚部分1240と第二の脚部分2240との間の内側距離より僅かに大きい。この実施形態では、2つの脚部分1240と2240との間の内側距離より僅かに大きな長さの突出部にユーザーが上側部材240を押し当てる時に、上側部材240は、突出部120、220の少なくとも1つに対して「圧力ばめ」又は「摩擦ばめ」できることを、当業者には理解されるであろう。好ましい実施形態では、第一及び第二両方の突出部の少なくとも一部の長さLが、第一の脚部分1240と第二の脚部分2240との間の内側距離より僅かに大きい。この実施形態では、上側部材240が、第一の突出部120又は第二220のいずれかに対して一時的に固定可能であることを、当業者には理解されるであろう。他にも効果がある中で、この実施形態により、第一の突出部120又は第二の突出部220のいずれかに対して上側部材240を押すことにより自在継手40が一時的に固定されて、次に下側部材140の握り部分2140を把持できるという、より大きな便利性がユーザーに提供される。
【0040】
図6に示される一実施形態では、突出部120及び220の少なくとも1つ又は両方の長さは、第一の脚部分1240と第二の脚部分2240との間の内側距離未満とすることができる。この実施形態では、少なくとも1つの、しかし好ましくは両方の脚部材1240、2240は、脚部材の内側表面から外側表面に向かって延びる窪みを含む。好ましい実施形態では、少なくとも1つの、しかし好ましくは両方の脚部材1240、2240は、脚部材を貫いて作成された開口部4240を含む。窪み又は開口部4240は、下側部材140上に配置された、好ましくは支持部分1140上に配置された、対応する突出部4140と係合することができる。好ましい実施形態では、支持部分1140は、回転軸Y−Yに関して対称に配置された少なくとも2つの突出部4140を含む。下側部材140が突出部120、220と整列している時、突出部4140が対応する窪み又は開口部4240に係合するまで、上側部材が回転可能であることを当業者には理解されるであろう。突出部4140が窪み又は開口部4240に係合している時、窪み又は開口部との係合から突出部を離すのに十分な力をユーザーが付加するまで、自在継手が一時的に固定されている。突出部4140が支持部分1140上に配置可能であり、窪み又は開口部4240が脚部材1240上に配置可能であり、それでも同一効果が提供可能であることも、当業者には理解されるであろう。
【0041】
一時的に固定可能な取手を含む先に説明した自在継手により、ユーザーは、小さな表面を洗浄するためにモップヘッドを片手で保持可能になるだけでなく、より大きな力をモップヘッドの特定の部分に付加することができる。モップヘッドに付加される力の大きさを制御することは、特に、同時係属中の米国特許仮出願シリアル番号60/499,851(ゴー(Goh)ら、2003年9月3日出願、プロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company)に譲渡)に記載されているように、モップヘッドが「目」形状を有し、モップヘッドが変形可能なバンパーパッドを含む時に、特に有益な場合もある。
【0042】
II.迅速分離機構
一実施形態では、ハンドル30は、自在継手40に分離可能に連結される。他にも効果がある中で、自在継手40に分離可能に連結されたハンドルにより、ユーザーは、特に大きな表面の洗浄を望む時に、洗浄器具をハンドル30と組み合わせで使用することができ、先の説明のようなより小さな表面を洗浄するために、ハンドル30を取り外して取手部分2140を把持することができる。加えて、自在継手40に分離可能に連結されたハンドル30により、ユーザーは、同一ハンドルを異なる(例えば、異なる大きさ又は機能の)モップヘッドと共に使用することができ、逆もまた同様であって、ユーザーは、先の説明のモップヘッドを別のハンドルと共に使用することができる。それに加えて、自在継手40に分離可能に連結されたハンドルにより、ユーザーは、損傷したモップヘッド又は/又はハンドルを新しいものと取り替えることができる。
【0043】
好ましい実施形態では、ハンドル30の下部分又は遠位端部が、自在継手40の上側部材240に分離可能に連結される。ハンドル30は、当技術分野で既知のいかなる機構によっても自在継手に分離可能に連結可能であり、それでも、同一効果の少なくとも幾つかは提供可能であると考えられている。ハンドルを自在継手に分離可能に連結するのに好適な機構の非限定的な例として、ねじとねじ山、磁石、ばねクリップ機構、摩擦ばめ爪機構、及び差込み機構などが挙げられる。好適な連結機構の非限定的な例が、米国特許出願シリアル番号10/172,619(ストリュウトカー(Streutker)ら、2002年6月14日出願、プロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company)に譲渡)にも記載されている。
【0044】
図7〜図11に示される一実施形態では、洗浄器具10は、ハンドル30の下部分を自在継手40の上側部材240に分離可能に連結するための迅速分離機構50を含む。
図7〜図9に示される一実施形態では、迅速分離機構50は、ハンドル30の下部分に連結又は形成された雄要素150と、上側部材240に連結又は形成された雌要素250とを含む。一実施形態では、雄要素150は、少なくとも1つの、しかし好ましくはその中間に空間がある2つの側部分1150及び2150を備える。2つの側部分1150及び2150は、雌要素250の対応するノッチ状部分1250及び2250に沿って滑ることができる。一実施形態では、側部分1150及び/又は2150は、側部分1150の内側表面から内向きに延びる、少なくとも1つの、しかし好ましくは2つの突出部1155及び/又は2155を含む。突出部1155及び/又は2155は、ノッチ状部分1250と2250との中に配置された対応する窪み1255又は2255に係合することができる。ユーザーは、ハンドル30の自在継手40への連結を望む時、突出部1155及び2155が対応する窪み1255及び2255に係合するまで、雄要素150の側部分1150及び2150を雌要素250のノッチ状部分1250及び2250に沿って単に押すことができる。好ましい実施形態では、側部分がノッチ状部分内を滑っている間、側部分1150及び2150が外向きに撓むように、並びに突出部1155及び2155が窪み1255及び2255に係合する時、その元の形状を回復するように、雄要素150は、弾力性材料で作成される。加えて、材料の弾力性は、ユーザーが容易にハンドルを自在継手に連結及び分離できるようなものであるが、表面を洗浄器具でモップ操作中には、ハンドルが自在継手から分離されないようなものでもある。好適な材料の非限定的な例として、木材、金属、及びプラスチックなどが挙げられる。ハンドルが自在継手に連結されている時、雌要素に対する突出部/窪みが少なくとも一時的にハンドルの長手方向移動を阻止すること、及び雌要素に対する側部分/ノッチ状部分がハンドルの回転を阻止することを、当業者には理解されるであろう。
【0045】
好ましい実施形態では、雄要素150は、雌要素250の対応する中央窪み3250に係合するための中央突出部3150を含む。中央突出部3150及び中央窪み3250は、雌要素250に対する雄要素150の長手方向及び/又は回転移動を更に阻止する。中央突出部3150は、いかなる断面形状をも、方形、円形、三角形、X形、星形、又はいずれかのこれらの組み合わせなどを有することができる。
【0046】
図10は、迅速分離機構50の別の実施形態の拡大斜視図を示し、これは、ハンドル30の下部分に連結又は形成された雄要素350と、上側部材240に連結又は形成された雌要素450とを含む。
図11は、図10に示される迅速分離機構のy−z平面にとった断面図を示す。
【0047】
一実施形態では、雄要素350は、少なくとも1つの、しかし好ましくはその間に空間がある2つの側部分1350及び2350を備える。2つの側部分1350及び2350は、上側部材240の頂部分に作成された開口部1450を通って雌要素450の中へ挿入可能である。一実施形態では、側部分1350及び/又は2350は、側部分1350及び2350の外側表面から外向きに延びる、少なくとも1つの、しかし好ましくは2つの突出部1355及び/又は2355を含む。突出部1355及び/又は2355は、雌要素450の対応する開口部1455又は2455に係合することができ、好ましくはこれらを通って延びることができる。ユーザーは、ハンドル30の自在継手40への連結を望む時、突出部1355及び2355が対応する開口部1455及び2455に係合、及び好ましくはこれらを越えて延びるまで、雄要素350とその側部分1350及び2450とを開口部1450を通して雌要素450の中へ単に挿入することができる。
【0048】
好ましい実施形態では、雄要素150の側部分1350及び2350は、側部分が雌要素450の中へ挿入される時、側部分1150及び2150が内向きに撓むように、並びに突出部1355及び2355が開口部1455及び2455に係合する時、その元の形状を回復するように、弾力性材料で作成される。加えて、材料の弾力性は、ユーザーが容易にハンドルを自在継手に連結及び分離できるようなものであるが、表面を洗浄器具でモップ操作中には、ハンドルが自在継手から分離されないようなものでもある。突出部1355及び2355が対応する開口部1455及び2455を越えて延びている時、側部分1350及び2350が内向きに撓むように突出部1355及び2355を押して、次に雄要素350を雌要素450から外へ引っ張ることにより、ユーザーが容易にハンドルを分離できることを当業者には理解されるであろう。好適な材料の非限定的な例として、木材、金属、及びプラスチックなどが挙げられる。ハンドルが自在継手に連結されている時、突出部/窪みが少なくとも一時的に雄要素の長手方向並びに回転移動を阻止し、結果として雌要素に対するハンドルの移動を阻止すること、及び雌要素に対する側部分/ノッチ状部分がハンドルの回転を阻止することを、当業者には理解されるであろう。
【0049】
好ましい実施形態では、雄要素350は、雄要素350が雌要素450の中へ過度に深く到達するのを防止するための、少なくとも1つの、しかし好ましくは2つの「舌状部分」3350及び4350を備える。雄要素350が雌要素450の中へ挿入されて弾力性突出部1355及び2355が開口部1455及び2455に係合する時、舌状部分3350及び4350が雌要素450の頂部に対して当接する。他にも効果がある中で、舌状部分は、ユーザーがハンドル30に下向き圧力を付加する時に、弾力性突出部1355及び2355が開口部3350及び4350との係合を離れるのを防ぐ。
【0050】
雄要素及び雌要素の位置は逆に(すなわち、雄要素を自在継手に連結、及び雌要素をハンドルに連結)できること、及びそれでも同一効果を提供可能であることを、当業者には理解されるであろう。
既に明確に述べられた効果に加えて、先の説明の迅速分離機構は、ロック・アンド・キー機構を洗浄器具に提供し、これは、ハンドルの強度が実質的に非均質である時に特に有益な場合がある。そのようなハンドルの例が後に示される。
【0051】
III.ハンドル
先に説明したように、洗浄器具10は、好ましくはハンドル30を含む。
一実施形態では、ハンドルは、実質的に非均質の強度を有する。「実質的に非均質の強度」とは、ハンドルが特定の方向の変形又は曲げに対してより弾力的であり、従って、ハンドルの第一の方向のヤング率がハンドルの第二の方向にとったヤング率より大きいことを意味し、ここで第一の方向は第二の方向に対して好ましくは垂直である。例えば、実質的に円形の断面形状及び実質的に一定の厚さを有する中空ハンドルの変形に対する抵抗は、このハンドルの変形又は曲げに対する抵抗、従ってそのヤング率が、ハンドルの向き又は方向に左右されないという意味で均質であることを、当業者には理解されるであろう。
【0052】
洗浄器具での典型的な洗浄操作中に、ハンドルと洗浄される表面との間の角度は、約10〜約80度を変化する場合もあることが観察された。ユーザーは、(スイッファー(SWIFFER:登録商標)洗浄器具などの)洗浄器具と(スイッファー(SWIFFER:登録商標)洗浄シートなどの)使い捨て洗浄シートで床面を洗浄するのに、片手しか使用しないのが通常であることも観察された。いかなる理論にも束縛されるものではないが、この「片手」使用は、器具を操るのに非常に小さな力しか必要とされないことに起因すると考えられる。強固な汚れを洗浄器具で、例えば同時係属中の米国特許出願シリアル番号10/797,237(ヘフテ(Hofte)ら、2004年3月11日出願)に記載されている、又は同時係属中の米国特許仮出願シリアル番号60/499,851(ゴー(Goh)ら、2003年9月3日出願、両特許ともプロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company)に譲渡)に記載されている器具などで除去又は擦ることをユーザーが望む時、ユーザーは自然に、一方の手をハンドルの頂部に他方の手をハンドルの中間部分にかけることが更に観察された。そのような方法で手を置くことにより、ユーザーにより付加される力が、ハンドルを変形又は曲げる場合もある。この「洗浄習慣」及び手の位置取りは、ハンドルの遠位端部及び自在継手(すなわち、ハンドルをモップヘッドに連結する部分)に力を集中させるという結果になり、このために、ハンドルと自在継手との間の連結部を損傷する又は破断をさえ引き起こす場合もある。
【0053】
実質的に非均質の強度を有するハンドルを使用して、洗浄中の表面を「擦る」ために特定の方向にユーザーが力を付加する時に、ハンドルの変形又は曲げを制限する、好ましくは回避することができる。
【0054】
一実施形態では、実質的に非均質の強度を有するハンドルの断面幾何形状は、幅より長さが大きいような幅と長さを有する。好適な断面幾何形状の非限定的な例が、図12〜図15に示される。
【0055】
好ましい実施形態では、実質的に非均質の強度を有するハンドルは、図15に示されるような実質的に楕円形状を有する。この楕円形状は、小径Rsと大径Rlにより定義することができる。一実施形態では、小径Rsは、約5mm〜約30mm、好ましくは約7mm〜約20mm、より好ましくは約9mm〜約15mmであり、大径Rlは、約5mm〜約40mm、好ましくは約8mm〜約25mm、より好ましくは約10mm〜約20mmである。
【0056】
一実施形態では、ハンドルは、図10に示されるような、モップヘッドの長手方向軸線にそれ自体が実質的に平行である自在継手の回転軸X−Xに実質的に平行に楕円ハンドルの大径軸線がなるように、洗浄器具10のモップヘッド20に取り付けられる、又は取り付け可能である。
【0057】
他にも効果がある中で、非均質の強度を有して、最大ヤング率を有するハンドルの方向がモップヘッドの長手方向軸線に実質的に平行になるようにモップヘッドに連結されたハンドルにより、ハンドルに付加された力のモップヘッドへの線形及び/又は同軸の伝達が可能となり、結果として、自在継手に対する損傷が制限される。楕円形状のハンドルはまた、ユーザーの手を傷つけるおそれのある鋭い角部を含まないという意味でも有益である。加えて、楕円形状のハンドルは、ユーザーがより快適にハンドルを保持することができる人間工学的な握り部を提供する。
【0058】
一実施形態では、ハンドル30は、繰り出し式ハンドルとすることができる。繰り出し式ハンドルにより、ユーザーは、例えば到達するのが難しい表面を洗浄するために、所望又は必要に応じてハンドルの長さを調節することができる。
【0059】
図16に示される一実施形態では、繰り出し式ハンドル30は、第一のハンドル区分130及び第二のハンドル区分230を含んで、第一のハンドル区分が第二のハンドル区分230の中で摺動可能に移動できるようになっている。一実施形態では、第一のハンドル区分130は、(図16の分解図に示される)ロック機構60により、第二のハンドル区分230の中で制御可能に固定できる。ロック機構60は、当技術分野において既知の、及びユーザーが第二のハンドル区分230の中で第一のハンドル区分130を所望の位置に摺動させて、第二の区分230に対して第一の区分130を固定が可能な、いかなるロック機構にもすることができる。ロック機構の非限定的な例として、第一の区分の開口部を貫いて延びて第二の区分の複数の開口部の少なくとも1つに係合可能な弾力的突出部、及び捻りロック機構が挙げられる。
【0060】
一実施形態では、ロック機構60は、「クリンチロック」機構である。一実施形態では、クリンチロック機構は、第二のハンドル区分230の遠位端部に固定して連結された近位部分を有する掴み部材160と、掴み部材160に作動可能に連結されたレバー部材260とを備える。
【0061】
一実施形態では、掴み部材160は、掴み部材の遠位端部から掴み部材の近位端部に向かって延びる長手方向スリット1160を含む。一実施形態では、掴み部材160は、掴み部材の遠位端部においてスリット1160の各側上に配置されて、掴み部材の外側表面から外向きに延びる第一の移動部分2160及び第二の移動部分3160を含む。
【0062】
一実施形態では、レバー部材260は、第一の移動部分2160及び第二の移動部分3160に圧縮力を付与するための、レバー部材260の遠位端部に配置された第一の圧縮部分1260及び第二の圧縮部分2260を含む。好ましい実施形態では、レバー部材は、第一の移動部分2160及び第二の移動部分3160、並びに第一の圧縮部分1260及び第二の圧縮部分2260を貫いて開けられた開口部を延びるピン360により、掴み部材160に旋回可能に連結されている。
【0063】
一実施形態では、圧縮部分1260及び2260は、しかし好ましくは圧縮部分1260又は2260の1つだけは、移動部分2160又は3160の対応する外側表面に係合する内側表面を有する。好ましい実施形態では、圧縮部分1260又は2260の内側表面及び対応する移動部分2160又は3160の外側表面の両方は、レバー部材260が掴み部材に隣接する、すなわち図17に示されるような第一の位置にある時に、第一の移動部分及び第二の移動部分を圧縮するように、らせん形状を有する。第一の移動部分及び第二の移動部分を内向きに圧縮すると、掴み部材の遠位部分が第一のハンドル区分130を掴んで摩擦を生じさせ、これにより第一のハンドル区分130が第二のハンドル区分230に対して固定される。第一の移動部分2160及び第二の移動部分3160が圧縮される時、スリット1160により作り出される間隔が減少することを、当業者には理解されるであろう。
【0064】
レバー部材260が図18に示されるような第二の位置にある時、掴み部材160の内周は、第一のハンドル区分130の外周より大きく、掴み部材と第一のハンドル区分130との間に間隔を作り出す。結果として、第一のハンドル区分130は、ユーザーが選定する場所まで、第二のハンドル区分230の中を摺動可能に移動することができる。
【0065】
一実施形態では、レバー部材260は、レバー部材が図16及び図17に示されるように第一の位置にある時に、第二のハンドル区分230に取り付けられたレバー部材260を一時的及び/又は制御可能に保持するための、第一留め部分4160及び第二の留め部分5160を含む。好ましい実施形態では、第一の留め部分4160及び第二の留め部分5160は、レバー部材260が第一の位置から第二の位置へ及びその逆に動かされる時に外向きに撓むことができるように、実質的に変形可能及び弾力的である。
【0066】
他にも効果がある中で、先の説明のクリンチロック機構により、ユーザーは、レバー部材を第一の位置又は第二の位置に置くことにより、第一のハンドル区分130を第二のハンドル区分230内で制御可能に固定又は移動させることができる。好ましい実施形態では、掴み部材は、レバー部材260が第一の位置から第二の位置へ(すなわち、固定から非固定へ)移動される時、掴み部材160の遠位端部がその元の形状に戻るように、変形可能又は弾力性の材料で作成される。
【0067】
好ましい実施形態では、第一のハンドル区分及び第二のハンドル区分は、先に説明したように、実質的に非均質の強度を有する。
好ましい実施形態では、第一のハンドル区分130及び第二のハンドル区分230の断面形状、並びに掴み部材160の断面形状は、先に説明したように、実質的に楕円形である。
【0068】
他にも効果がある中で、先の説明のクリンチロック機構60により、実質的に非均質の強度、特に楕円断面形状を有する、繰り出し式ハンドルを有することが可能になる。捻りロック機構は、その本質により、ハンドル区分を「締め付ける」又は固定するために回転を必要とするので、通常は円形断面を有する繰り出し式ハンドルと共に使用されることを、当業者には理解されるであろう。それに加えて、クリンチロック機構により、ユーザーは、第二のハンドル区分の中で第一のハンドル区分のいかなる位置においても、第二のハンドル区分に対して第一のハンドル区分を固定することが可能になる。突出部タイプの機構は、複数の固定位置をもたらすために、第二のハンドル区分を貫かれた複数の開口部を必要とする。これらの開口部はハンドル強度を低下させる傾向があるので、特にこのハンドルを有する洗浄器具が強固な汚れを除去するのに使用される場合、ハンド区分に複数の開口部を設けるのを避けることが望ましい場合もある。
【0069】
図19及び図20に示される一実施形態では、ハンドル30は、3つ以上のハンドル区分を含む。一実施形態では、ハンドルは、第一のハンドル区分130、第二のハンドル区分230、第三のハンドル区分330、及び第四のハンドル区分430を含む。図19に、モップヘッドに連結された繰り出し式ハンドル30の完全に延ばされて組み立てられた図が示され、図20には、部分的に未組み立ての繰り出し式ハンドル30の図が示されている。
【0070】
一実施形態では、第一のハンドル区分130の遠位端部は、モップヘッド20に連結可能、好ましくは分離可能に連結でき、第一のハンドル区分130の近位端部は、第二のハンドル区分230の遠位端部に連結でき、好ましくは分離可能に連結できる。第二のハンドル区分230の近位端部は、第三のハンドル区分330の遠位端部に連結可能であり、好ましくは予め連結されている。第三のハンドル区分330の近位端部は、第四のハンドル区分430の遠位端部に連結でき、好ましくは固定して連結可能である。
【0071】
一実施形態では、第一のハンドル区分130及び第二のハンドル区分230の外周は、少なくとも第三のハンドル区分、しかし好ましくは第三のハンドル区分330及び第四のハンドル区分430両方の内周より小さい。ユーザーが、第一のハンドル区分を第二のハンドル区分に容易に連結し、次に第三のハンドル区分を第四のハンドル区分に連結し、次に、繰り出し式ハンドルを形成するために、第一のハンドル区分及び第二のハンドル区分を第三のハンドル区分及び第四のハンドル区分と共に摺動可能に移動できることを、当業者には理解されるであろう。先に説明したロック機構のいずれをも、しかし好ましくは先の説明のクリンチロック機構を使用して、ユーザーが、第三(又は第三及び第四両方)のハンドル区分内で、第二(又は第一及び第二両方)のハンドル区分を制御可能に/選択的に位置決めできるようにすることが可能である。
【0072】
先に説明した自在継手及び/又は繰り出し式ハンドルは、様々な洗浄器具と共に使用することができ、それでも同一効果を提供可能であることが理解される。洗浄器具の非限定的な例には、それ独自の洗浄流体源を持つ「湿式洗浄器具」が含まれる。
【0073】
IV.洗浄キット
一実施形態では、先に説明した機構のいずれかを含む洗浄器具は、パッケージ内の洗浄キットとして販売することができる。
【0074】
一実施形態では、洗浄キットは、繰り出し式ハンドルを有する洗浄器具を提供するために、モップヘッド、第一のハンドル区分、第二のハンドル区分、第三のハンドル区分、及び第四のハンドル区分を含む。好ましい実施形態では、洗浄キットはまた、パッケージから取り出された時に、ユーザーが分離可能にモップヘッドに取り付けることができる、少なくとも1枚の使い捨て洗浄拭取り布を含む。
【0075】
好ましい実施形態では、全ての要素がパッケージ内に収納されている時、モップヘッドは第一のハンドル区分の遠位端部に未取り付けでなく、第一のハンドル区分の近位端部は第二のハンドル区分の遠位端部に未取り付けでなく、第二のハンドル区分は第三のハンドル区分に摺動可能に連結されており、第二のハンドル区分のかなりの部分は第三のハンドル区分内に置かれており、第三のハンドル区分の近位端部は第四のハンドル区分の遠位端部に未取り付けでない。
【0076】
「典型的な」繰り出し式ハンドルは、予め組み立てられて折り畳まれた形態でパッケージされており、その結果、パッケージには最小限の長さしか要求しない。これらの繰り出し式ハンドルが折り畳まれた時でも、折り畳まれたハンドルの長さは、1つの個々のハンドル区分の長さより長いことを当業者には理解されるであろう。本発明の繰り出しポールのハンドル区分は未組み立て形態でパッケージの中に配置されるので、洗浄キット収納のために使用されるパッケージの大きさは、小さくすることができる。他にも効果がある中で、より小さなパッケージにより、洗浄キットの輸送コストの低減が可能であり、また店ではより多くの洗浄キットをその棚に置くことができ、並びに持ち運びがより容易であってより小さな体積しか占めないという意味で、より「顧客に優しい」。
【0077】
ユーザーは、洗浄キットの全ての要素をパッケージから取り出した後で、モップヘッドを第一のハンドル区分に、第一のハンドル区分を第二のハンドル区分に、及び第三のハンドル区分を第四のハンドル区分に連結することにより、洗浄器具及びその繰り出し式ハンドルを容易に組み立てることができる。
【0078】
V.パッケージ
図21に示す一実施形態では、洗浄器具は、箱170と箱170の中に配置された保持要素270とを含むパッケージ70の中に収納することができる。
一実施形態では、箱170の側面は、実質的に方形であり、本体要素は、好ましくはリサイクル可能な厚紙で作成することができる。
【0079】
図22は、保持要素270を外した箱170の斜視図を示す。箱170は、ハンドル区分130、230、330、及び430を箱170内の適所に保持するための、内部区画1170を有することができる。
一実施形態では、本体部分170の少なくとも1つの側は、開口部又は「窓」2170を含み、図21に示されるようにこの窓を通して、潜在的購入者及び将来のユーザーが、洗浄器具及び特にモップヘッドを見ることができる。
【0080】
一実施形態では、保持要素270は、器具のモップヘッドの少なくとも一部の輪郭に一致及び/又は順応するように三次元形状又は外見を作り出すために成形される、好ましくは熱成形されるプラスチックで作成される。モップヘッドが保持部材の一致する三次元表面に当てて配置された時、パッケージ内のモップヘッドの移動が、実質的に制限され、好ましくは阻止される。保持要素は、プラスチック材料シートに所望の形状を付与する熱プレスによるなどの、当技術分野において既知のいずれかのプロセスにより熱成形することができる。
図23及び図24はそれぞれ、保持要素270の前及び後ろ斜視図を示す。
【0081】
一実施形態では、保持要素270は、箱170の内側に向かって延びる壁を有する窪み部分1270を含む。モップヘッドは、好ましくは、取手部分がモップヘッドの上面に実質的に平行であるように、パッケージの中に配置される。窪み部分1170は、好ましくは、モップヘッドのパッケージ70内への移動を実質的に阻止するように、空間2145(すなわち、モップヘッド20の取手部分2140と支持部分1140との中間)の少なくとも一部の中へ嵌りこむ。
【0082】
この実施形態では、保持要素270は、好ましくは、モップヘッド又は洗浄キットのその他の要素が開口部1170を通過するのを防止するために、モップヘッドと開口部1170を含む箱の側との合間に配置される。好ましい実施形態では、保持要素270の開口部1170に隣接する少なくとも一部は、潜在的購入者及び将来のユーザーに器具が見えるように、実質的に透明である。
【0083】
好ましい実施形態では、窪み部分1270は、器具の物理特性の少なくとも幾つかを、特にモップヘッド20の物理特性を人が指で触ることを可能にするために、開口部1275を含む。好ましい実施形態では、モップヘッドの少なくとも一部は、窪み部分1270の開口部1275を通して接近可能である。この開口部を通して潜在的購入者が「触る」ことができる物理特性の非限定的な例として、モップヘッドの一部の組織又は模様、並びに洗浄器具の一部分の、特にモップヘッドの一部分の材料の圧縮性、変形性、又は剛性などが挙げられる。
【0084】
潜在的購入者は、窪み部分1270に隣接するパッケージの部分上に配置された言葉、絵、及び/又は窪み部分1270に向かって指す矢印の形態での明確な説明の提供により、これらの物理特性を「触る」及び/又は「感じる」ように教示を受けることができる。
【0085】
それに加えて、窪み部分1270は単独であるか、しかし好ましくはこの開口部と組み合わせるかのいずれかで、ユーザーがパッケージを便利な方法で取る、持つ、及び/又は持ち回ることを可能にする握り部を形成する。
【0086】
自在継手及び迅速分離機構を形成する先の説明の構成要素のいずれも、金属、木材、プラスチック、強化材料、又はいずれかのこれらの組み合わせなどの、当技術分野において既知のいかなる好適な材料にても作成することができる。
【0087】
ハンドル区分は、当技術分野において既知のいかなる機構によっても、例えば各ハンドル区分を貫いて開けられた開口部に係合する及びこれを通して延びるばねクリップなどで連結可能であることを理解されるであろう。加えて、ハンドル区分の遠位及び/又は近位部分は、2つのハンドル区分を連結するために、内向き又は外向きにスエージ加工又は先細加工することができる。
【0088】
上で説明したように、第一のハンドル区分は、第二のハンドル区分内で摺動可能に移動でき、一方、第一のハンドル区分は、モップヘッドに連結可能である。第一のハンドル区分がモップヘッドに連結可能であって、第二のハンドル区分が第一のハンドル区分内で摺動可能に移動できる時にも、同一効果が達成可能であると考えられている。この実施形態では、第一のハンドル区分の近位部分は、第二のハンドル区分を第一のハンドル区分に対して制御可能に固定するためのロック機構を備えることができる。
【0089】
説明された洗浄器具は、好ましくは、使い捨て洗浄基材と共に使用される。しかしながら、これらの器具はまた、スポンジ又はいずれか他の吸収性材料などの再使用可能な基材と共に使用されるのが有利な場合もあることを、当業者には理解されるであろう。好適な使い捨て洗浄基材の非限定的な例には、洗浄する表面から粒子状物質(ちり、パンくず、毛髪、綿くず、アレルゲンなど)を除去するために使用される「ドライ洗浄シート」、洗浄溶液を散布して次に汚れた溶液を除去するために拭取り布又はパッドで表面を拭き取ることによる、表面の湿式洗浄のために使用される「ドライ吸収性洗浄拭取り布若しくはパッド」、又は洗浄溶液を含浸された「ウェットタイプの洗浄拭取り布若しくはパッド」が含まれる。使い捨て洗浄基材は、単一層又は複数層の基材材料を含むことができる。使い捨て洗浄基材は、好ましくは、不織布材で作成される。本発明の洗浄器具と共に使用するのに好適な洗浄基材の非限定的な例が、同時係属中の米国特許仮出願シリアル番号60/526,501(シェリー(Sherry)ら、2003年12月3日出願)及び同時係属中の米国特許仮出願シリアル番号60/526,628(リンデ(Lynde)ら、2003年12月3日出願、共にプロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company)に譲渡)に記載されている。
【0090】
先に説明したように、モップヘッドは、いかなる形状及び大きさをも有することができ、所望の洗浄操作に従っていかなる好適な材料からも作成できることが理解される。
【0091】
洗浄基材は、当技術分野で既知のいかなる方法又は機構によっても、前述の洗浄器具のいずれかのモップヘッドに取り付け可能である。一実施形態では、モップヘッド20は、米国特許第6、305、046号(キングリー(Kingry)ら、2001年10月23日発行、プロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company)に譲渡)に記載されているもののような、少なくとも1つのスリット付き構造320を含む。洗浄基材を保持するために好適な機構の他の非限定的な例として、フック及び/又はループ・ファスナ、クランプ、ボタン、接着剤、又はいずれかのこれらの組み合わせなどが挙げられる。洗浄基材を保持するための機構は、モップヘッドの上面上、及び/又はモップヘッドの側面上、及び/又はモップヘッドの下面に配置可能であり、それでも同一効果を提供可能である。
【0092】
先に説明したように、洗浄器具10は、好ましくは先の説明の繰り出し式ハンドルの1つである、細長いハンドル30を含む。しかしながら、ハンドル30は、当技術分野で既知のいずれか他のハンドルとすることができ、それでも効果の少なくとも幾つかを提供可能であることが理解されるであろう。
【0093】
本発明の好ましい実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的で提示してきたものである。それは、包括的であることも、開示されたまさにその形態に本発明を限定することも意図していない。上記教示を考慮すれば、変更又は変形が、当業者により可能であって考え出されるものであり、並びに説明した実施形態は、本発明の原理及びその実際的適用を最も良く例示するために選定し記述した。本発明の範囲は、本明細書に付随する請求の範囲により定義されるものであり、従来技術が許容する限り広く解釈すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の一実施形態の洗浄器具の等角図。
【図2】図1に示される洗浄器具のモップヘッドの拡大図。
【図3A】「回転抑制」機構を有する洗浄器具の等角図。
【図3B】図3Aの一部の拡大図。
【図4】図3Aの器具の別の等角図。
【図5】図2の器具の等角図であり、自在継手が固定位置。
【図6】本発明の一実施形態によるロック機構を有する洗浄器具の等角図。
【図7】ハンドルがモップヘッドから分離されている、図2の器具の等角図。
【図8】図4に示されるハンドルの下部分の等角図。
【図9】図4の器具の部分平面図。
【図10】ハンドルがモップヘッドから分離されている、洗浄器具の別の実施形態の等角図。
【図11】図7の器具のy−z平面でとった断面図。
【図12】好適なハンドルの断面図。
【図13】別の好適なハンドルの断面図。
【図14】別の好適なハンドルの断面図。
【図15】別の好適なハンドルの断面図。
【図16】好適なロック機構の部分等角図及び分解図。
【図17】組み立てられた図16のロック機構の固定位置で示される断面図。
【図18】組み立てられた図16のロック機構の分離位置で示される断面図。
【図19】完全に延ばされた繰り出し式ハンドルを有する洗浄器具の等角図。
【図20】繰り出し式ハンドルを提供するのに好適なハンドル区分の等角図。
【図21】洗浄器具を含むパッケージの平面図。
【図22】図21に示されるパッケージの箱の等角図。
【図23】図21に示されるパッケージの保持要素の前等角図。
【図24】図23の保持要素の後ろ等角図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モップヘッドと、前記モップヘッドに回転可能に連結されると共に第一の回転軸及び第二の回転軸を有する自在継手とを備える、洗浄基材と共に使用するための洗浄器具において、
前記洗浄器具は、前記自在継手が取手部分と前記自在継手に連結されたハンドルとを含むことを特徴とする洗浄器具。
【請求項2】
前記自在継手が、
前記取手部分を含み、前記モップヘッドの前記第一の回転軸に回転可能に連結された下側部材と、
前記下側部材の前記第二の回転軸に回転可能に連結された上側部材と
を備える、請求項1に記載の洗浄器具。
【請求項3】
前記下側部材が前記取手部分に連結された支持部分を備え、
前記上側部材が前記支持部分に回転可能に連結されている、請求項2に記載の洗浄器具。
【請求項4】
前記上側部材が第一の位置にある時に、前記下側部材は前記第一の回転軸を回転させ、
前記上側部材が第二の位置にある時に、前記下側部材は前記第一の回転軸を回転させることができない、請求項3に記載の洗浄器具。
【請求項5】
前記上側部材が第一の脚部分及び第二の脚部分を備え、
前記第一の脚部分及び前記第二の脚部分の間に空間を有する、請求項4に記載の洗浄器具。
【請求項6】
前記モップヘッドが、
上面及び下面と、
前記上面から上向きに延びる少なくとも1つの突出部と
を有する、請求項5に記載の洗浄器具。
【請求項7】
前記突出部が前記上側部材の前記第一の脚部分と前記第二の脚部分との間に位置する時に、前記上側部材は前記第二の位置にある、請求項6に記載の洗浄器具。
【請求項8】
前記上側部材が前記第二の回転軸を回転させることができないように、前記上側部材が前記第二の位置に一時的に固定される、請求項7に記載の洗浄器具。
【請求項9】
前記突出部の長さが、前記第一の脚部分と前記第二の脚部分との間の内側距離より長い、請求項8に記載の洗浄器具。
【請求項10】
前記ハンドルが前記上側部材に分離可能に連結される、請求項9に記載の洗浄器具。
【請求項11】
使い捨て洗浄基材を更に含み、
前記使い捨て洗浄基材が前記モップヘッドに分離可能に取り付けられる、請求項1に記載の洗浄器具。
【請求項12】
モップヘッドと、前記モップヘッドに連結されると共に第一の回転軸及び第二の回転軸を有する自在継手とを備える、使い捨て洗浄基材と共に使用するための洗浄器具において、
前記洗浄器具が、近位端部及び遠位端部を有する細長いハンドルを備え、
前記遠位端部が前記自在継手の雌要素に分離可能に係合するための雄要素を含む
ことを特徴とする、洗浄器具。
【請求項13】
前記雄要素が、第一の側部分及び第二の側部分を備え、
前記第1の側部分及び前記第二の側部分は、前記雌要素の対応する第一のノッチ状部分及び第二のノッチ状部分内に係合すると共に摺動する、請求項12に記載の洗浄器具。
【請求項14】
前記第一の側部分が、前記第一のノッチ状部分内に配置された対応する窪みに係合するための突出部を有し、
前記突出部が、前記第一の側部分の内側表面から外向きに延びている、請求項13に記載の洗浄器具。
【請求項15】
前記雄要素が前記雌要素に係合する時に、前記第一の側部分及び前記第二の側部分が外向きに撓む、請求項14に記載の洗浄器具。
【請求項16】
前記突出部が前記窪みの中に延びている時、前記雌要素に対する前記雄要素の回転移動及び長手方向移動が一時的に阻止される、請求項14に記載の洗浄器具。
【請求項17】
前記雄要素が、前記雌要素の中央窪みに係合するための中央突出部を更に備える、請求項14に記載の洗浄器具。
【請求項18】
前記自在継手が取手部分を備え、前記ハンドルが前記自在継手に連結されていない時に、ユーザーが前記取手部分を片手で保持できると共に前記モップヘッドで表面を洗浄できるようになっている、請求項12に記載の洗浄器具。
【請求項19】
前記モップヘッドに分離可能に取り付けられた使い捨て洗浄基材を更に含む、請求項12に記載の洗浄器具。
【請求項20】
前記雄要素は、前記雄要素が前記雌要素内に配置された時に、前記雌要素に分離可能に係合すると共に前記雌要素の開口部を貫いて延びるための、弾力的な側部分を少なくとも備える、請求項12に記載の洗浄器具。
【請求項21】
前記雄要素は、前記雄要素が前記雌要素内に配置された時に、前記雌要素に分離可能に係合すると共に前記雌要素の第二の開口部を貫いて延びるための、第二の弾力的な側部分を備える、請求項20に記載の洗浄器具。
【請求項22】
モップヘッドを備え、表面を洗浄するための洗浄器具において、
前記洗浄器具が、
前記モップヘッドに作動可能に連結される第一のハンドル区分と、
前記第一のハンドル区分に作動可能に連結される第二のハンドル区分であって、前記第一のハンドル区分が前記第二のハンドル区分内で摺動可能に移動できる第二のハンドル区分と、
前記第一のハンドル区分を前記第二のハンドル区分に対して制御可能に固定するためのクリンチロック機構と
を備えることを特徴とする洗浄器具。
【請求項23】
前記クリンチロック機構が、近位部分及び遠位部分を有する掴み部材を備え、
前記近位部分は、前記第二のハンドル区分に固定して連結され、
前記遠位部分は、ユーザーが作動可能に制御できる内周を有する、請求項22に記載の洗浄器具。
【請求項24】
前記クリンチロック機構が、第一の位置から第二の位置へ作動可能に移動できるレバー部材を備え、
前記レバー部材が前記第一の位置から前記第二の位置へ移動された時に、前記内周が増加し、前記第一のハンドル区分が前記第二のハンドル区分内で摺動可能に移動できる、請求項23に記載の洗浄器具。
【請求項25】
前記第一のハンドル区分及び前記第二のハンドル区分が実質的に楕円形状を有する、請求項22に記載の洗浄器具。
【請求項26】
前記モップヘッドが長手方向軸線を有し、
前記第一のハンドル区分の大径が前記長手方向軸線に実質的に平行であるように、前記第一のハンドル区分が前記モップヘッドに連結される、請求項25に記載の洗浄器具。
【請求項27】
モップヘッドを備え、表面を洗浄する洗浄基材と共に使用するための洗浄器具において、
前記洗浄器具が、
近位端部及び遠位端部を有する第一のハンドル区分であって、前記遠位端部が前記モップヘッドに作動可能に連結される第一のハンドル区分と、
第二のハンドル区分であって、前記第一のハンドル区分の少なくとも一部が前記第二のハンドル区分の中を摺動可能に移動できる第二のハンドル区分と、
前記第一のハンドル区分を前記第二のハンドル区分に対して制御可能に固定するためのロック機構であって、前記第一のハンドル区分及び前記第二のハンドル区分が楕円断面形状を有するロック機構と
を含むことを特徴とする洗浄器具。
【請求項28】
前記第一のハンドル区分が、前記モップヘッドに旋回可能に連結される、請求項27に記載の洗浄器具。
【請求項29】
前記第一のハンドル区分が、前記モップヘッドに分離可能に連結される、請求項28に記載の洗浄器具。
【請求項30】
前記モップヘッドが長手方向軸線を有し、
前記第一のハンドル区分の前記楕円断面形状の大径が前記長手方向軸線に実質的に平行である、請求項29に記載の洗浄器具。
【請求項31】
前記第一のハンドル区分が、第一の回転軸及び第二の回転軸を有する自在継手により前記モップヘッドに旋回可能に連結され、
前記第一の回転軸又は前記第二の回転軸の1つが、前記長手方向軸線及び前記大径に実質的に平行である、請求項30に記載の洗浄器具。
【請求項32】
表面を洗浄するための洗浄キットにおいて、
前記洗浄キットが、
パッケージと、
前記パッケージの中に貯蔵された洗浄器具と
を含み、
前記洗浄器具が、
モップヘッドと、
前記洗浄器具が前記パッケージから取り出された時に、前記モップヘッドに連結可能である第一のハンドル区分と、
前記洗浄器具が前記パッケージから取り出された時に、前記第一のハンドル区分に連結可能である第二のハンドル区分と、
第三のハンドル区分であって、前記洗浄器具が前記パッケージの中に収納される時に、前記第二のハンドル区分の少なくとも一部が前記第三のハンドル区分の中に配置される第三のハンドル区分と、
前記洗浄器具が前記パッケージから取り出された時に、前記第三のハンドル区分に連結可能である第四のハンドル区分と、
少なくとも1つの使い捨て洗浄基材と
を含むことを特徴とする洗浄キット。
【請求項33】
前記洗浄器具が前記パッケージから取り出され、前記第一のハンドル区分が前記第二のハンドル区分に連結された時、前記第一のハンドル区分及び前記第二のハンドル区分が前記第三のハンドル区分の中を摺動可能に移動できる、請求項32に記載の洗浄キット。
【請求項34】
前記第三のハンドル区分が、前記第一のハンドル区分及び前記第二のハンドル区分の位置を前記第三のハンドル区分に対して制御可能に固定するためのロック機構を備える、請求項33に記載の洗浄キット。
【請求項35】
表面を洗浄するための洗浄キットにおいて、
前記洗浄キットが、
パッケージと、
前記パッケージ内に収納されると共にモップヘッドを備える洗浄器具と
を含み、
前記パッケージが、箱と前記箱の中に配置された保持要素とを含み、
前記保持要素の三次元形状が前記モップヘッドの少なくとも一部に順応し、前記モップヘッドの少なくとも一部が前記内部保持部材の前記順応する三次元形状の中に配置された時に、前記パッケージ内の前記モップヘッドの移動が実質的に阻止されることを特徴とする洗浄キット。
【請求項36】
前記箱は、前記パッケージを開ける必要がなく、ユーザーが前記パッケージの内容物を検査することを可能にするための少なくとも1つの開口部を有する、請求項35に記載の洗浄キット。
【請求項37】
前記保持要素の少なくとも一部が、前記開口部に隣接していると共に実質的に透明であって、
ユーザーが、前記箱の前記開口部及び前記実質的に透明な保持要素を通して前記モップヘッドを見ることができる、請求項36に記載の洗浄キット。
【請求項38】
前記モップヘッドが取手を備え、
前記保持要素が、前記モップヘッドの前記取手に向かって及びこの中に延びる窪みを備える、請求項37に記載の洗浄キット。
【請求項39】
前記モップヘッドの少なくとも一部が、表面の組織、表面の模様、材料の圧縮性、材料の変形性、及び材料の剛性の少なくとも1つから選択される物理特性を有し、
前記保持要素の前記窪みは開口部を含み、ユーザーがその指を前記開口部の中に挿入する時に、前記ユーザーは前記物理特性の少なくとも1つを体感できる、請求項38に記載の洗浄キット。
【請求項40】
前記パッケージの前記窪みに隣接する部分の上に配置されると共に前記ユーザーが前記物理特性の少なくとも1つを体感できるように、前記ユーザーに指を前記窪みの前記開口部に挿入することを教える使用説明書を更に含む、請求項39に記載の洗浄キット。
【請求項41】
洗浄基材と共に使用するための洗浄器具において、
前記洗浄器具が、
モップヘッドと、
前記モップヘッドに連結されると共に第一の回転軸及び第二の回転軸を有する自在継手であって、前記自在継手は回転抑制機構を含む自在継手と、
前記自在継手に連結されたハンドルと
を備えることを特徴とする洗浄器具。
【請求項42】
前記回転抑制機構は、前記第一の回転軸の周りを前記自在継手が回転する能力を制限するための少なくとも1つの摩擦要素を含む、請求項41に記載の洗浄器具。
【請求項43】
前記回転抑制機構は、前記第二の回転軸の周りを前記自在継手が回転する能力を制限するための少なくとも1つの摩擦要素を含む、請求項42に記載の洗浄器具。
【請求項44】
約0.0005N・m〜約0.1N・mの最小トルクが前記第一の回転軸に実質的に垂直な方向で前記ハンドルに付加された時に、前記自在継手が前記第一の回転軸の周りを回転可能である、請求項42に記載の洗浄器具。
【請求項45】
約0.0005N・m〜約0.1N・mの最小トルクが前記第二の回転軸に実質的に垂直な方向で前記ハンドルに付加された時に、前記自在継手が前記第二の回転軸の周りを回転可能である、請求項44に記載の洗浄器具。
【請求項46】
前記モップヘッドが長手方向軸線を有し、
前記第一の回転軸が前記長手方向軸線に実質的に平行である、請求項45に記載の洗浄器具。
【請求項47】
前記第一の回転軸の周りを前記自在継手が回転する能力を制限するための前記少なくとも1つの摩擦要素が、ゴムからできている、請求項48に記載の洗浄器具。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2007−503932(P2007−503932A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525472(P2006−525472)
【出願日】平成16年9月3日(2004.9.3)
【国際出願番号】PCT/US2004/028738
【国際公開番号】WO2005/023079
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】