説明

多軸シミュレーションシステム及びその方法

多軸式疲労試験装置は、複数のアクチュエータによって駆動される多入力多出力の機械式リンク機機構と、複数のアクチュエータそれぞれをリアルタイムで同調して動作させる制御装置とを含み、これにより利用者が定義する多数の疲労サイクルプロファイルを生成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用インプラント装置のための試験装置及び試験方法に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】欧州特許第1598655号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第4802365号明細書
【特許文献3】米国特許第6718833号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
多軸式疲労試験装置は、複数のアクチュエータのよって駆動される多入力多出力の機械式リンク機構と、複数のアクチュエータそれぞれをリアルタイムで同期的に操作する制御装置とを含み、これにより利用者が定義する多数の疲労サイクルのプロファイルを生成することができる。
【0004】
本発明の一の実施例は、試験部材を保持するように構成されている標本ホルダと、標本ホルダが複数の軸線方向において変形するように標本ホルダに作用する多入力多出力のリンク機構と、多入力多出力のリンク機構を駆動する複数のアクチュエータと、複数の軸線それぞれのための利用者が定義するサイクルプロファイルが生成されるように、複数のアクチュエータそれぞれを動作させる制御装置と、を備えている多軸疲労試験に関する。一の実施態様では、複数の軸線のうち一の軸線が、軸方向歪みを表わしている。一の実施態様では、複数の軸線のうち一の軸線が、軸方向歪みを表わし、複数の軸線のうち他の軸線が、曲げ角度を表わしている。一の実施態様では、複数の軸線のうち一の軸線が、捩りを表わしている。一の実施態様では、複数の軸線のうち一の軸線が、周方向歪み(hoop strain)を表わしている。一の実施態様では、制御装置は、利用者が複数の軸線のうち1つ以上の軸線のためのサイクルプロファイルを選択することができるように構成されている。一の実施態様では、複数の軸線それぞれのための、利用者が定義するサイクルプロファイルが、移植された試験部材の予想される利用状態を模擬する。一の実施態様では、利用者が定義するサイクルプロファイルが非正弦状である。一の実施態様では、複数の軸線のうち第1の軸線のための第1のサイクルプロファイルが、位相角について、複数の軸線のうち第2の軸線のための第2のサイクルプロファイルと相違する。一の実施態様では、制御装置は、利用者が複数の軸線それぞれのための第2のサイクルプロファイルを選択することができるように構成されている。ここで、複数の軸線それぞれのための第2のサイクルプロファイルは、移植された試験部材の第2の予想される利用状態を模擬する。一の実施態様では、試験部材がステントである。一の実施態様では、リンク機構が4節リンク機構である。一の実施態様は、それぞれが試験部材を保持するように構成されている複数の標本ホルダをさらに備えている。一の実施態様では、多入力多出力のリンク機構が、複数の標本ホルダそれぞれが複数の軸線方向において変形するように、複数の標本ホルダそれぞれに作用する。
【0005】
本発明の他の実施例は、標本ホルダと、標本ホルダを少なくとも第1の変形軸線に沿って変形させる第1のアクチュエータと、標本ホルダを少なくとも第2の変形軸線に沿って変形させる第2のアクチュエータと、第1の変形軸線に関連する第1のサイクルプロファイルと第2の変形軸線に関連する第2のサイクルプロファイルとを生成するために、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを動作させる制御装置と、を備えている多軸式疲労試験装置であって、第1の変形軸線に沿った変形が、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータによって決定される多軸式疲労試験装置に関する。一の実施態様は、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータに結合されている機械式リンク機構であって、標本ホルダを第1の変形軸線及び第2の変形軸線に沿って変形させる第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータに応答する機械式リンク機構をさらに備えている。一の実施態様では、第1の変形軸線が、曲げ角度を表わしている。一の実施態様では、第1の変形軸線が、軸方向歪みを表わしている。一の実施態様では、制御装置は、利用者が1つ以上の変形軸線のためのサイクルプロファイルを選択することができるように構成されている。一の実施態様では、第1の変形軸線及び第2の偏経時苦戦のための、利用者が定義するサイクルプロファイルが、移植された試験部材の予想される利用状態を模擬する。一の実施態様では、利用者が定義するサイクルプロファイルが非正弦状である。一の実施態様では、第1の変形軸線のための第1のサイクルプロファイルが、位相角について、第2の変形軸線のための第2のサイクルプロファイルと相違する。一の実施態様では、利用者が第1の変形軸線及び第2の変形軸線それぞれのための第2のサイクルプロファイルを選択することができるように構成されている。ここで、第1の変形軸線及び第2の変形軸線のための第2のサイクルプロファイルは移植された試験部材の第2の予想される利用状態を模擬する。一の実施態様では、移植された試験部材がステントである。一の実施態様では、機械式リンク機構が4節リンク機構である。一の実施態様は、それぞれが試験部材を保持するように構成されている複数の標本ホルダをさらに備えている。
【0006】
本発明の他の実施例は、試験パラメータデータのセットを受信するステップと、試験パラメータデータのセットの少なくとも一部分に基づいて、第1のアクチュエータのための位置の第1のセットを計算するステップであって、位置の第1のセットが、疲労サイクルに亘る第1のアクチュエータの状態を規定するステップと、第1のアクチュエータのための位置の第1のセットの少なくとも一部分に基づいて、第2のアクチュエータのための位置の第2のセットを計算するステップであって、位置の第2のセットが、疲労サイクルに亘る第のアクチュエータの状態を規定するステップと、所定数のサイクルに亘って繰り返し、計算された位置の第1のセットに従って第1のアクチュエータを動作させ、計算された位置の第2のセットに従って第2のアクチュエータを動作させるステップと、を備えている方法であって、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータが動作することによって、試験部材が、第1のサイクルプロファイルに従って第1の変形軸線に沿って変形し、第2のサイクルプロファイルに従って第2の変形軸線に沿って変形する方法に関する。一の実施態様では、第1のサイクルプロファイルは非正弦状である。一の実施態様は、試験パラメータデータの少なくとも一部分に基づいて、第3のアクチュエータのための位置の第3のセットを計算するステップであって、位置の第3のセットが、疲労サイクル全体に亘って第3のアクチュエータの状態を定義するステップと、所定数のサイクルに亘って繰り返し、計算された位置の第3のセットに従って第3のアクチュエータを動作さるステップと、をさらに備えており、第3のアクチュエータが、試験部材が第3の変形軸線に沿って変形するように、第3のサイクルプロファイルに従って動作する。一の実施態様では、第3のサイクルプロファイルが捻れによる変形を表わしている。一の実施態様は、試験パラメータデータの少なくとも一部分に基づいて、第4のアクチュエータのための位置の第4のセットを計算するステップであって、位置の第4のセットが、疲労サイクル全体に亘って第4のアクチュエータの状態を定義するステップと、所定数のサイクルに亘って繰り返し、計算された位置の第4のセットに従って第4のアクチュエータを動作さるステップと、をさらに備えており、第4のアクチュエータが、試験部材が第4の変形軸線に沿って変形するように、第4のサイクルプロファイルに従って動作する。一の実施態様では、第4のサイクルプロファイルが周方向の変形を表わしている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1A】多軸式疲労試験装置の側面図である。
【図1B】疲労サイクルの異なる時点における、図1Aに表わす多軸式疲労試験装置の側面図である。
【図2】図1に表わす実施例における、曲げ角度及び軸方向歪みのサイクルプロファイルと第1アクチュエータ及び第2のアクチュエータの変位との一例である。
【図3】図1に表わす実施例における、異なる曲げ角度及び軸方向歪みのサイクルプロファイルと第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータの変位との一例である。
【図4】図2及び図3に表わす疲労サイクルのための第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータが追従する状態経路を表わす。
【図5A】図1に表わす実施例における、利用者が定義する曲げ角度及び軸方向歪みのサイクルプロファイルと第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータの変位との一例である。
【図5B】図5Aに表わす疲労サイクルのための第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータが追従する状態経路を表わす。
【図6】多軸疲労試験の動作を表わす流れ図である。
【図7】多軸式疲労試験装置を説明するブロック線図である。
【図8】多軸式疲労試験装置の一部分の側面図である。
【図9】図8に表わす多軸式疲労試験装置の斜視図である。
【図10】トーション組立体の他の実施例の断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1A及び図1Bは、疲労サイクル中の2つの時点における多軸式疲労試験装置の側面図である。図1A及び図1Bでは、例えば移植可能なステントのような試験部材が標本ホルダ101内に保持されている。この標本ホルダは、ステントのために管状の標的血管として作用する。標本ホルダの上端及び下端それぞれが、上側グリップ103及び下側グリップ107に取り付けられている。上側グリップ及び下側グリップは、取付部分(fitting)とも呼称されるが、図示しない外部流体回路と標本ホルダの内腔(lumen)との間における流通を可能とする。外部流体回路によって、平均流及び脈動流の両方が標本ホルダを貫流可能となり、これにより例えば動脈の状態を模擬することができる。図1A及び図1Bの側面図は多数の標本ホルダを表わしていないが、図1Aに表わす標本ホルダ101の後方に配設された付加的な標本ホルダが、多軸式疲労試験装置によって駆動されている場合がある。
【0009】
下側グリップは、下側ステージ108によって支持されている。幾つかの実施例では、下側グリップが、疲労試験中に捩り又は捻りを標本に作用させるために、標本ホルダの長手軸線を中心として回転可能とされる。上側グリップが、上側ステージ104によって支持されている。幾つかの実施例では、上側グリップが、疲労試験中に標本に捩りを作用させるために、標本の長手軸線を中心として回転可能とされる。上側グリップ及び下側グリップの両方が標本にねじりを作用させるようになっている場合には、標本を曲げると同時に捩りを作用させることができる。上側ステージが、垂直方向スライド支持部112に滑動可能に取り付けられている上側ステージ支持部によって支持されている。垂直方向スライド支持部によって、上側ステージが下側ステージに対して相対的に垂直方向に平行移動可能となる。
【0010】
上側ステージ支持部の運動は、第2のアクチュエータ125によって機械式リンク機構130を通じて制御されている。図1A及び図1Bに表わす実施例では、当該機械式リンク機構が4節リンク機構であるが、他の形式の機械式リンク機構を利用することもできる。4節リンク機構は、第1のリンク131を含んでいる。第1のリンクは、自身の一端で中間ステージ135によって回動可能に支持されており、自身の他端で下側ステージ108に回動可能に係止されている。第2のリンク133は、自身の一端で下側ステージ108によって回動可能に支持されており、自身の他端で中間ステージ135によって回動可能に支持されている。図1に表わす実施例では、第1のリンクの長さ、第2のリンクの長さ、中間ステージのピンとピンとの実効距離、及び下側ステージのピンとピンとの実効距離が同一である。図1Aに表わす4節リンク機構は、第2のリンク(入力リンク)133が如何なる位置に配置されていても、中間ステージを下側ステージに対して平行に且つ効果的に案内することができる。第3のリンク132は、自身の一端で上側ステージ支持部110によって回動可能に支持されており、自身の他端で中間ステージ135によって回動可能に支持されている。図1A及び図1Bに表わす実施例では、第3のリンク132の長さが第1のリンク131と同一の長さであるので、中間ステージの2倍の距離で上側ステージ104を効果的に駆動することができる。
【0011】
曲げ工具支持部136は、中間ステージ135によって滑動可能に支持されている。曲げ工具組立体137は、曲げ工具支持部136の一端に取り付けられている。曲げ工具支持部136の他端は、第1のアクチュエータ120の駆動シャフト121に回動可能に取り付けられている。第1のアクチュエータ120は、下側ステージ108に取り付けられている第1のアクチュエータ支持部122によって回動可能に支持されている。第2のアクチュエータ125は、下側ステージ108に取り付けられている第2のアクチュエータ支持部127によって回動可能に支持されている。第2のアクチュエータ125の駆動シャフト126は、第2のリンク133の下側ステージ側の回動軸134と中間ステージ側の回動軸(図示しない)との中間点において、第2のリンク133に回動可能に取り付けられている。
【0012】
図1A及び図1Bに表わす疲労サイクルでは、第2のアクチュエータ125が、疲労サイクルの間において静止状態で保持されており、第1のアクチュエータ120のみが、標本ホルダ101を曲げて引っ張るために曲げ工具支持部136を水平方向に駆動している。この構成では、疲労サイクルを通じて標本ホルダに作用する曲げ角度と軸方向歪みとが、形状によって制限され、それぞれを独立して変化させることができない。しかしながら、利用状態のシミュレーションは、一般に、独立して選択可能な試験用ステントの最大曲げ角度と最大軸方向歪みを必要とする。図1A及び図1Bに表わす構成では、曲げ角度が、第1のアクチュエータの駆動シャフトの位置と第2のアクチュエータの駆動シャフトの位置との両方に依存している。同様に、軸方向歪みは、第1のアクチュエータの駆動シャフトの位置と第2のアクチュエータの駆動シャフトの位置との両方に依存している。第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータのうち一方のアクチュエータの駆動シャフトの位置の変化が、標本ホルダの曲げ角度及び軸方向歪みの両方に影響を及ぼす。例えば、一方のアクチュエータが理想的な曲げ角度を発生させるように変位すれば、軸方向歪みが望ましくない変化をすることになる。理想的な曲げ角度及び軸方向歪みが標本ホルダに作用させるためには、一方のアクチュエータが、他方のアクチュエータから独立して動作可能でなければならない。例えば最大曲げ角度及び最大軸方向歪みが利用者によって独立して選択される場合には、第1のアクチュエータ120の制御と第2のアクチュエータ125の制御とが同期していなければならない。
【0013】
本明細書で利用される場合には、多軸(multi-axis)は、1つ以上の軸線方向における標本ホルダ及びステントの変形を意味している。図1に表わす実施例では、標本ホルダの曲げは、標本ホルダの第1の試験軸線(first test axis)に沿った変形であり、軸線方向の引張は、標本ホルダの第2の試験軸線に沿った変形である。上側グリップ及び下側グリップが疲労サイクル中に回転された場合には、標本ホルダ及びステントに作用する捩れが、標本ホルダの第3の試験軸線に沿った変形を表わしている。同様に、外部流体回路が標本ホルダの内腔に脈動流を作用させた場合には、周方向歪みが、標本ホルダの第4の試験軸線に沿った変形を表わしている。各試験軸線は、関連する変形サイクルプロファイルを有している。この変形サイクルプロファイルは、各疲労サイクル中における関連する試験軸線に沿った変形を意味するサイクルプロファイルでもある。例えば標本に作用する捩れは、捩れサイクルプロファイルに従っている。好ましい実施例では、各変形軸線に沿った変形は、同時に標本に作用している場合がある。疲労試験の際には、複数のサイクルプロファイルそれぞれが、各試験軸線のために利用される場合がある。利用者は、疲労試験において、例えば徒歩段階(walking stair)と登山段階(climbing stair)との両方を模擬することを希望する場合がある。このような状況では、サイクルプロファイルの第1のセットが徒歩を模擬するために利用され、サイクルプロファイルの第2のセットが登山を模擬するために利用される場合がある。
【0014】
図2は、一の疲労サイクルに亘る第1のアクチュエータの変位、第2のアクチュエータの変位、曲げ角度のサイクルプロファイル、及び軸方向歪みのサイクルプロファイルを表わす。図2では、参照符号210が標本の軸方向歪みを表わし、参照符号220が標本の曲げ角度を表わし、参照符号260が第1のアクチュエータの変位を表わし、参照符号250が第2のアクチュエータの変位を表わす。軸方向歪みは2%から始まり、最大軸方向歪みである12%に至るまで上昇する。初期曲げ角度は2°であり、最大曲げ角度である4°に至るまで増大する。初期軸方向歪み、最大軸方向歪み、初期曲げ角度、及び最大曲げ角度は、利用者によって、好ましくはコンピュータプログラムインターフェースを介して独立して選択される。図2は、軸方向歪み及び曲げ角度の両方のための正弦状のサイクルプロファイルを表わす。しかしながら、本発明の実施例が正弦状のサイクルプロファイルに限定される訳ではないことに留意すべきである。幾つかの実施例では、利用者は、予め選定されたサイクルプロファイルのセットから一のサイクルプロファイルを選択するか、又は曲げ角度のための理想的なサイクルプロファイルと軸方向歪みのための第2の理想的なサイクルプロファイルとを入力することができる。理想的なサイクルプロファイルが利用者によって選択又は入力された後に、制御プログラムが、疲労サイクル中における第1のアクチュエータの駆動シャフト及び第2のアクチュエータの駆動シャフトの理想的な伸長を計算する。
【0015】
図3は、図2の最大曲げ角度と相違する最大曲げ角度を有している一の疲労サイクルに亘る、第1のアクチュエータの変位及び第2のアクチュエータの変位と標本の曲げ角度及び軸方向歪みとを表わす。図3では、参照符号310が標本の軸方向歪みを表わし、参照符号320が標本の曲げ角度を表わし、参照符号360が第1のアクチュエータの変位を表わし、参照符号350が第2のアクチュエータの変位を表わす。図3では、軸方向歪みは2%から始まり、最大軸方向歪みである12%に至るまで上昇する。そして、初期曲げ角度は2°であり、最大曲げ角度である47°に至るまで増大する。
【0016】
図4は、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータが追従する、図2及び図3に表わす疲労サイクルのためのアクチュエータの状態経路を表わす。図4は、第1のアクチュエータのy軸に沿った伸長と第2のアクチュエータのx軸に沿った伸長とを表わす。曲線410は、図2に表わす曲げ引張疲労サイクル(bend and strain fatigue cycle)を生成するために必要な第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータの状態を表わす。曲線450は、図3に表わす曲げ引張疲労サイクルを生成するために必要な第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータの状態を表わす。図4に表わす曲線は、いずれも線形ではないが、両方のアクチュエータが図2及び図3に表わす理想的な正弦状の曲げ引張サイクルプロファイルを模擬して変位する場合には予想経路である。
【0017】
図5Aは、利用者が定義する曲げ角度サイクルのプロファイル520及び軸方向歪みのサイクルプロファイル510と、これらに起因する疲労サイクルに亘る第1のアクチュエータ550の変位及び第2のアクチュエータ560の変位とを表わす。図5Aに表わす利用者が定義する曲げ角度及び軸方向歪みから理解されるように、曲げ角度及び軸方向歪みが、正弦状の形態に限定される訳ではなく、任意の形態にすることができる。利用者が定義する任意の曲げ角度及び軸方向歪みの疲労サイクルの形状が入力可能であるので、利用者は、ステントが標的血管内に移植された場合に当該ステントに作用する可能性がある、時に複雑な曲げ及び引張をより厳密に模擬することができる。図5Bは、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータが図5Aに表わす疲労サイクルのために追従するアクチュエータの状態経路を表わす。疲労サイクルは、点595から矢印の方向に従って、閉じた状態経路590を経時的に周回する。
【0018】
図6は、疲労試験を実施するためのプロセスを示すフローである。利用者は、ステップ610で試験パラメータのセットを入力することによって、疲労試験を開始する。試験パラメータは、例えば疲労サイクルの回数、初期曲げ角度、最大曲げ角度、初期軸方向歪み、最大軸方向歪み、標本の管直径、及び曲げ工具の半径のような情報を含んでいる。疲労試験が捩り及び/又は拍動性の伸長を作用させるステップを含んでいる場合には、これらプロファイルを規定する情報が利用者によって入力される。利用者は、予想される利用状態におけるプロファイルを、例えば正弦状プロファイルのようなデフォルトのプロファイルよりも厳密に模擬する軸方向歪みのプロファイル及び/又は曲げのプロファイルも入力可能である。利用者は、好ましくは機械式試験装置のためにソフトウエア/ハードウエアを試験するプラットフォームの一部分として設けられたユーザーインターフェースを通じて、試験パラメータを入力することができる。このようなプラットフォームは、制御プログラムを実行するコンピュータと、試験装置のアクチュエータ及び測定用変換器を制御プログラムにインターフェースで接続する制御用電子装置とを含んでいる場合がある。制御プログラムは、試験パラメータを入力すると共に試験条件及び試験結果を確認するためのユーザーインターフェースと、制御用電子装置を制御するためのモジュールと、試験装置のアクチュエータ及び変換器からの信号を受信し、該信号を試験データに変換すると共に試験データをコンピュータが読み込み可能な媒体に保存するためのモジュールとを含んでいる。このようなプラットフォームとしては、例えばボーズ社のWinTest(登録商標)PCI制御プラットフォームが挙げられる。
【0019】
疲労サイクルの各時間ステップにおけるアクチュエータの位置は、利用者が入力する試験パラメータと試験装置の機械式リンク機構を特徴づけるリンク形状パラメータとに基づいて、ステップ620で計算される。リンク形状パラメータは、利用者による入力を必要としないコンピュータが読み込み可能なメモリに格納可能とされる。機械式リンク機構及びアクチュエータから成る異なるセットが利用可能な幾つかのモジュール式試験装置では、リンク形状パラメータが電子ライブラリに格納可能とされる。この電子ライブラリは、モジュール式試験装置に配設された機械式リンク機構に依存している試験プラットフォームのソフトウエアによって抽出可能である。疲労サイクルは、複数の時間ステップに分割され、各アクチュエータの理想的な位置は、抽出された形状パラメータ、利用者が入力した試験パラメータ、及び前時間ステップにおけるアクチュエータの位置のうち少なくとも幾つかを利用することによって計算される。アクチュエータの理想的な位置が、疲労試験中に抽出するために格納されている。疲労サイクル中の時間ステップの数は、アクチュエータ制御の理想的な円滑さとコンピュータプロセッサ及び支援制御モジュールの増大する負担とをバランスさせることによって決定される。
【0020】
疲労試験のための制御プログラムは、外部疲労ループ630と入れ子にされた内部周期ループ640とを含んでおり、好ましくはリアルタイムで実行される。外部疲労ループ630は、利用者が指定した疲労サイクルの回数の間繰り返される。内部周期ループ640は、所定の回数の時間ステップの間繰り返される。疲労サイクルが繰り返される間、現時間ステップにおけるアクチュエータの理想的な位置が、メモリから抽出され、ステップ642で各アクチュエータに送信される。各アクチュエータの内部において、位置センサが、アクチュエータの駆動シャフトの現在位置をステップ644で測定する。内部制御ループ645は、例えばPIDループのように理想的な位置及び実際の位置を利用することによって、アクチュエータを理想的な位置に向かって駆動させる。各アクチュエータの現在位置は、標本の現在の曲げ角度及び軸方向歪みを計算するために利用され、このような情報はリアルタイムでコンピュータが読み込み可能な媒体に格納される。
【0021】
図1に表わす機械式リンク機構が、説明するための実施例であり、これに限定される訳ではないことに留意すべきである。図1に表わす機械式リンク機構は、多入力多出力(MIMO)リンク機構の一例である。当該MIMOリンク機構では、例えば曲げ角度や軸方向歪みのような複数の試験軸線の変化を生み出す複数のアクチュエータによって、リンク機構が駆動される。出力変数を独立制御するために、アクチュエータを独立制御することはできないが、アクチュエータは、独立して選定された出力サイクルのプロファイルを生成するように協調して駆動される必要がある。
【0022】
図7は、本発明の一の実施例を示すブロック図である。図7では、多入力多出力(MIMO)リンク機構720は、1つ以上のユーザー定義の変形サイクルのプロファイルに基づくステント701を保持している標本ホルダ710を変形させる。MIMOリンク機構720は、複数のアクチュエータ730,732によって駆動される。制御装置770は、標本ホルダ710が理想的に変形するように、アクチュエータ730,732を操作又は制御する。標本ホルダ710の内腔は、外部流体回路745と流通している。外部流体回路は、液体を標本ホルダ710の内腔を通じて移動させる少なくとも1つの流体駆動装置740、例えばポンプやふいごを含んでいる。液体駆動装置740は、理想的な流量及び圧力が標本ホルダ710の内腔内部で維持されるように、制御装置770によって制御される。理想的な流量は、平均流量及び脈動流量を含んでいる。
【0023】
制御装置770は、コンピュータ775と制御回路777とを含んでいる。コンピュータ775は制御プログラムを実行する。当該制御プログラムは、疲労試験を自動的に管理し、図示しない複数の機器用変換器から得られたデータを記録及び格納する。制御回路777は、実行中のコンピュータプログラムと疲労試験装置のアクチュエータ及び変換器との間のインターフェースとして機能する。
【0024】
図8は、図1に表わす構成と相違する構成を有したMIMOリンク機構を利用している多軸式疲労試験装置の一部分の断面図である。図8では、標本ホルダ801は、トーション組立体807に取り付けられたグリップ805によって両端部で支持されている。トーション組立体807が、疲労サイクル中に標本ホルダ801に捩りを作用させると同時に、MIMOリンク機構が、軸方向歪み及び曲げを標本及び標本ホルダに作用させる。グリップ805及びトーション組立体807は、標本ホルダによって保持されているステントの内腔に至る流路を有している。トーション組立体807に取り付けられている流体ポート802は、疲労サイクル中にステントの内腔を通過する流量及び圧力を制御する外部流体回路に至る流路を有している。
【0025】
各トーション組立体807は、レバーアーム845によって支持されており、図示しない共通する回動軸線を中心として回転する。リンク840は、自身の一端でレバーアーム845に回動可能に接続されており、自身の他端で共通駆動リンク820に回動可能に接続されている。共通駆動リンク820が、駆動リンク支持体825によって滑動可能に支持されている。共通駆動リンク820が、図示しない第1のアクチュエータの駆動シャフトに接続されている。曲げ工具830は、曲げ工具支持体835によって滑動可能に支持されている。曲げ工具830は、図示しない第2のアクチュエータに固定されている。曲げ工具830は、標本ホルダ801が自身の長さに沿った中点で曲げ工具を中心として屈曲するように位置決めされ且つ方向付けられている。
【0026】
図9は、図8に表わす標本ホルダ(test fixture)の斜視図である。当該標本ホルダの実施例では、複数のステントが同時に試験されるので、これにより試験時間全体が低減されると共に、結果に対する統計的な信頼性を高めることができる。簡便のために、図9には、曲げ工具組立体及び標本ホルダを表わさない。しかしながら、同一の参照符号は図8と同一の構造部材を示す。図9に表わす実施例では、バーブ式グリップ952が、標本ホルダを保持するために利用される。しかしながら、他の形式のグリップであっても、試験すべき標本に対応していれば利用可能である。
【0027】
図9では、トーション組立体807が、レバーアーム845に固定されているバー940によって支持されている。トーションレバーアーム937の一端が、トーション組立体807に回動可能に固定されており、トーションレバーアーム937の他端が、トーションリンク機構935に回動可能に固定されている。トーションリンク機構935は、図示しないアクチュエータに機械的に結合されている。トーションリンク機構935が変位するに従って、トーションレバーアーム937が、各トーション組立体をサポートアーム940上で回転させる。各トーションリンク機構935は、別のアクチュエータによって独立して動作可能とされる。好ましい実施例では、単一のアクチュエータが、2つのトーションリンク機構935両方を駆動させ、これによりサポートバー上に配設されているトーション組立体が、他のサポートバー上に配設されているトーション組立体の回転方向の反対方向に回転される。
【0028】
図10は、トーション組立体1000の他の実施例の側面断面図である。図10では、トーション組立体のハウジング1020が、ベアリング1015によってトーション支持体1010近傍で回転可能に支持されている。トーション支持体1010が、MIMOリンク機構のレバーアーム1005に堅固に固定されている。レバーアーム1035の第1の端部が、ハウジング1020に固定されており、レバーアーム1035の第2の端部が、トーションリンク1030に回動可能に取り付けられている。トーションリンク1030が、トーションアクチュエータによって駆動される。トーションアクチュエータが図10の平面から外れるようにトーションリンクを駆動させるに従って、レバーアーム1035が、図10に表わす方向における下向きから時計回りにハウジング1020を回転させる。ハウジング1020は、流体を外部流体回路からハウジングの入り口ポート1024を介して標本ホルダのポート1022に流出させる流路を有している、流体用プレナム1025を含んでいる。取り外し可能なプレナムキャップ1028は、標本を標本ホルダ内に充填すると共にループ状の流路内に空気を排出するために開口されている場合がある。
【0029】
上述の装置の実施例は、当業者にとって明白なコンピュータ構成部品とコンピュータによって実行可能なステップとを備えている。例えば当業者であれば、コンピュータ実行可能なステップが、コンピュータが読み込み可能な媒体、例えばフロッピーディスク(登録商標)、ハードディスク、光学ディスク、フラッシュROMS、不揮発性ROMや不揮発性RAMに、コンピュータ実行可能な命令として格納されることを理解可能であることに留意すべきである。さらに、当業者であれば、コンピュータ実行可能な命令が、ネットワークに接続されていると共に、ネットワーク上の他の処理装置と通信可能な状態になっている、例えばマイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサやゲートアレイ等のような様々な処理装置上で実行可能であることを理解可能であることは言うまでもない。図示を簡便にするために、上述の装置の各ステップ又は各要素がコンピュータシステムの一部分として本明細書に開示されている訳ではないが、当業者であれば各ステップ又は各要素が対応するコンピュータシステム又はソフトウエアコンポーネントを有していることを理解することができる。従って、このようなコンピュータシステム及び/又はソフトウエアコンポーネントは、対応するステップ又は要素(すなわち機能性)を説明することによって実現可能となるものであり、本発明の技術的範囲に属するものである。
【0030】
従って、本発明の少なくとも図示されている実施例を説明することによって、当業者であれば様々な改良及び改善を容易に想到することができるが、これらは本発明の技術的範囲に属するものである。従って、上述の記載は、例示的なものにすぎず、限定することを意図する訳ではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等の範囲内で規定されるものに限定される。
【符号の説明】
【0031】
101 標本ホルダ
103 上側グリップ
104 上側ステージ
107 下側グリップ
108 下側ステージ
110 上側ステージ支持部
112 垂直方向スライド支持部
120 第1のアクチュエータ
121 駆動シャフト
122 第1のアクチュエータ支持部
125 第2のアクチュエータ
127 第2のアクチュエータ支持部
130 機械式リンク機構
131 第1のリンク
132 第3のリンク
133 第2のリンク(入力リンク)
134 回動軸
135 中間ステージ
136 曲げ工具支持部
137 曲げ工具組立体
210 標本の軸方向歪み
220 標本の曲げ角度
250 第2のアクチュエータの変位
260 第1のアクチュエータの変位
310 標本の軸方向歪み
320 標本の曲げ角度
350 第2のアクチュエータの変位
360 第1のアクチュエータの変位
410 曲線
450 曲線
510 軸方向歪みのサイクルプロファイル
520 曲げ角度サイクルのプロファイル
550 第1のアクチュエータ
560 第2のアクチュエータ
590 閉じた状態経路
595 点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移植可能な試験部材を保持している標本ホルダと、
前記標本ホルダを少なくとも第1の変形軸線に沿って変形させる第1のアクチュエータと、
前記標本ホルダを少なくとも第2の変形軸線に沿って変形させる第2のアクチュエータと、
前記第1の変形軸線に関連する第1のサイクルプロファイルと前記第2の変形軸線に関連する第2のサイクルプロファイルとが生成されるように、前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータとを動作させる制御装置と、
を備えている多軸式疲労試験装置であって、
前記第1の変形軸線に沿った変形が、前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータによって決定されることを特徴とする多軸式疲労試験装置。
【請求項2】
前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータに結合されている機械式リンク機構であって、前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータに応答して、前記標本ホルダを前記第1の変形軸線及び前記第2の変形軸線に沿って変形させる前記機械式リンク機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項3】
前記第1の変形軸線が、曲げ角度を表わしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項4】
前記第2の変形軸線が、軸方向歪みを表わしていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項5】
前記制御装置が、利用者が1つ以上の変形軸線のためのサイクルプロファイルを選択することができるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項6】
前記第1の変形軸線及び前記第2の変形軸線それぞれのための利用者が定義するサイクルプロファイルが、移植された前記試験部材の予想される利用状態を模擬することを特徴とする請求項5に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項7】
前記利用者が定義するサイクルプロファイルが、非正弦状であることを特徴とする請求項5又は6に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項8】
前記第1の変形軸線のための前記第1のサイクルプロファイルが、位相角において、前記第2の変形軸線のための前記第2のサイクルプロファイルと相違することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項9】
前記制御装置が、利用者が前記第1の変形軸線及び前記第2の変形軸線それぞれのための前記第2のサイクルプロファイルを選定可能なように構成されており、
前記第1の変形軸線及び前記第2の変形軸線それぞれのための前記第2のサイクルプロファイルが、移植された前記試験部材の予想される利用状態を模擬することを特徴とする請求項8に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項10】
前記機械式リンク機構が、4節リンク機構であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項11】
前記機械式リンク機構が、パンタグラフ式リンク機構であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項12】
前記試験部材を保持するように構成されている複数の標本ホルダを備えていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項13】
前記標本ホルダの一方の端部に取り付けられている第1のトーション組立体を備えている前記多軸式疲労試験装置であって、
前記第1のトーション組立体が、捩りのサイクルプロファイルに従って、前記試験部材に捩れを作用させることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項14】
前記標本ホルダの他方の端部に取り付けられている第2のトーション組立体を備えている多軸式疲労試験装置であって、
前記第1のトーション組立体及び前記第2のトーション組立体が、前記試験部材を前記第1の変形軸線及び前記第2の変形軸線に沿って変形させると共に、前記捩りのサイクルプロファイルに従って、前記試験部材に捻れを作用させることを特徴とする請求項13に記載の多軸式疲労試験装置。
【請求項15】
試験パラメータデータのセットを受信するステップと、
前記試験パラメータデータのセットのうち少なくとも一部分に基づいて、第1のアクチュエータのための位置の第1のセットを計算するステップであって、前記位置の第1のセットが、疲労サイクルに亘る前記第1のアクチュエータの状態を規定しているステップと、
前記第1のアクチュエータのための前記位置の第1のセットのうち少なくとも一部分に基づいて、第2のアクチュエータのための位置の第2のセットを計算するステップであって、前記位置の第2のセットが、前記疲労サイクルに亘る前記第2のアクチュエータの状態を規定しているステップと、
所定数のサイクルに亘って、計算された前記位置の第1のセットに従って前記第1のアクチュエータを繰り返し動作させ、計算された前記位置の第2のセットに従って前記第2のアクチュエータを繰り返し動作させるステップと、
を備えている方法であって、
前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータが動作することによって、試験部材が、第1のサイクルプロファイルに従って第1の変形軸線に沿って変形され、第2のサイクルプロファイルに従って第2の変形軸線に沿って変形されることを特徴とする方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2010−532002(P2010−532002A)
【公表日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515105(P2010−515105)
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際出願番号】PCT/US2008/068285
【国際公開番号】WO2009/003081
【国際公開日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【出願人】(591009509)ボーズ・コーポレーション (121)
【氏名又は名称原語表記】BOSE CORPORATION
【Fターム(参考)】