説明

天然鉱石を主原料としたセラミックス製品の製造方法

【課題】本発明は、従来技術が有していた問題点を解決するため、鉄製金型製造方法を採用し、鉱物の加工における高温焼形方法を具現化するため粒状鉱物に混入する物質から樹脂製の物質を除外し、製品の耐久性を向上させ、以って大量製造・コストダウンをも可能とする製造方法を提供する。
【解決手段】これらを解決するために鉄で金型を作り、高温焼形に耐えうるように樹脂ではなく酸化アルミニウムを主原料に練りこみ、泥上に調合し、金型で成型後に自然乾燥させ、表面仕上げと形割り線の仕上げをし、摂氏1330度から摂氏1350度で焼成し冷却下した後に研磨し成型品を製造する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天然鉱石の微粉末を主原料とし、微放射線、マイナスイオン、遠赤外線を放出する鉱物を酸化アルミニウムと混入して熱焼形成させたセラミックス製品に関する。
【背景技術】
【0002】
希元素鉱物のラジウムには以前から人体へのホルミシス効果、所謂「マイナスイオン」の発生効果、遠赤外線の発生効果があると言われており、これらの作用から医学界も注目し、世界的な研究が進められ、その安全性の高さと免疫系の強化作用、細胞の活性化作用、体内に蓄積された乳酸を代謝することに伴う自律神経の安定化、疲労回復、血流の改善と促進という働きがあるとされる当該物質を装飾品に加工し、装着することにより未病を防ぐ等の効果を期待されているところ、従来の技術では、これらの効果を奏するために加工工程においては鉱石自体に穿穴して装飾品化する等といった方法を取っていたため、大量生産が困難であり、製造コストも高くなり、また、粒状鉱物を精製する場合における工程時に「つなぎ」として混入する物質は、樹脂製のものが多く、耐久性に欠けるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献1】特許公開2010−167233
【特許文献2】特許公開2006−34934
【特許文献3】特許公開2003−166169
【特許文献4】特許公開2008−167967
【特許文献5】特許公開2003−225106
【特許文献6】登録実用新案第3095724号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術が有していた問題点を解決するため、鉄製金型製造方法を採用し、鉱物の加工における高温焼形方法を具現化するため粒状鉱物に混入する物質から樹脂製の物質を除外し、製品の耐久性を向上させ、以って大量製造・コストダウンをも可能とする製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1は、ラジウム等の天然鉱石を主原料とした加工製品方法であって、鉄をはじめとする金属製金型を用いて粒状鉱物を高温焼形にて製品加工することを特徴としている。
請求項2は、ラジウム等の天然鉱石を主原料とした加工製品方法であって、鉄をはじめとする金属製金型を用いて粒状鉱物を高温焼形にて製品加工することと、粒状鉱物に酸化アルミニウムを「つなぎ」として練りこみ泥状に調合し、当該金型に流し込み成型した後に自然乾燥させ、表面仕上げと型割り線の仕上げをしたことを特徴としている。
請求項3は、ラジウム等の天然鉱石を主原料とした加工製品方法であって、鉄をはじめとする金属製金型を用いて粒状鉱物を高温焼形にて製品加工することと、粒状鉱物に酸化アルミニウムを「つなぎ」として練りこむことと、摂氏1330度から摂氏1350度の温度にて焼成することを特徴としている。
なお、上記温度設定の理由であるが、鉄は摂氏1147度で最大溶解量2.14重量%までの炭素を固溶でき、この値が、銅と鋳鉄の分かれ目となっているところ、炭素は、面心立方格子構造の中に侵入型で固溶しており、炭素含有量が増加すると、オーステナイト領域の温度範囲が上下に広がることによって炭素を固溶し、オーステナイトが熱力学的に安定するというオーステナイト化を狙ったためである。
【発明の効果】
【0005】
請求項1乃至請求項3の発明により製造した物は、人体へのホルミシス効果、マイナスイオン効果、遠赤外線効果といった効果を有する装飾品として使用することができると共に、消費者が希望する形や色彩などを付加することが可能であり、金属金型を用いることにより同一製品を大量に製造することができ、また上記オーステナイト化により製品の耐久性が上昇するという効果を有する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
上記の説明のとおり、金型はγFeとしての性質を備えるために鉄製であることが好ましく、また粒状鉱物に酸化アルミニウムを含有させる場合の割合は、2.14重量%以内に抑えることが好ましい。また焼成後は、48時間程度の冷却時間を要した後に研磨加工することが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0007】
本発明を用いて製造加工した製品は、自律神経等を安定させることにより免疫の向上、血流の改善促進、体温の上昇などが期待でき、またネックレスやブレスレットに加工することにより常時身に着けることができ、ラジウム等が有する低放射線ホルミシス効果、マイナスイオン効果、遠赤外線効果等を実感できることから、産業上の利用性は高いものと思料する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天然鉱石を主原料とした加工製品方法であって、金属製金型を用いて粒状鉱物を高温焼形にて製品加工することを特徴とする方法
【請求項2】
粒状鉱物に酸化アルミニウムを「つなぎ」として練りこむことを特徴とする請求項1記載の方法
【請求項3】
摂氏1330度から摂氏1350度の温度にて焼成することを特徴とする請求項1及び請求項2記載の方法

【公開番号】特開2012−87038(P2012−87038A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−250261(P2010−250261)
【出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(304055032)有限会社隆鳳 (2)
【Fターム(参考)】