説明

天窓用自動開閉装置

【課題】 温室用手動開閉式天窓にて決め細やかな室温管理をするには多大な労力を要する上、自動天窓を新設するには莫大なコストがかかることを解決する。
【解決手段】温室用手動開閉式天窓を電動式自動化するアタッチメントを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天窓の開閉に関するものであり、ワイヤーロープを手動にて牽引して開閉操作していた既設天窓〔図2〕を電動式にするものである。
【背景技術】
【0002】
従来の温室用自動天窓は設置時にそれ専用の天窓枠群と減速付電動機を回転軸で連結する構造であり、高いコストを要した。
【0003】
手動式の天窓は天窓枠のリンクアームをワイヤーロープにて牽引することにより天窓蓋が上昇する簡素な構造で低コストだが、厳寒時に温室内気温をコントロールには頻繁に開閉操作をする必要があり、人力では管理に限界が生じる。
【0004】
手動式天窓群を設置済みの温室を自動天窓化するためには、既設の天窓ユニットをすべて撤去し、自動天窓セットを新設しなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
手動式の天窓を撤去することなく、安価にて電動自動化することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従来の自動天窓の開閉操作は原動機の回転運動を天窓枠に伝えてラックアンドピニオン機構等の複雑な構造により天窓蓋のステーの往復運動に変換していたが、〔図1〕2のリニアヘッドを使用することにより、原動機側から往復運動を得ることができる。
【0007】
この運動を既設手動天窓のワイヤーロープ〔図1〕6に連結することにより自動化が可能になるのである。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、任意の電気的制御装置を接続して温室内の温湿度管理・降雨閉窓・強風閉窓などの複合的管理が可能になるのである。
【実施例】
【0009】
安価で安全に作動するように本発明を実施したものを〔図1〕に示す。
【0010】
天窓全閉時が〔図1〕の状態であり、→方向へロッドを移動させることにより〔図2〕のように天窓が開く。
【0011】
本装置は〔図1〕4のジョイントを介して温室天井パイプに接続するフレーム〔図1〕1、ワイヤーロープのたわみを取り、方向を矯正するためのブロック滑車〔図1〕5、リミットスイッチ付きのリニアヘッド〔図1〕2、レバーシブルモーター〔図1〕3により構成されている。
【0012】
電力を印加することによりリニアヘッドはワイヤーロープを牽引し、天窓全開時〔図2〕の位置でリミットスイッチが働き停止する。
【0013】
逆方向に電力を印加すると全閉まで移動し停止する。
【産業上の利用可能性】
【0014】
既に園芸農家では数多くの手動式天窓付き温室を所持しており、本発明を活用することにより、農家の大幅なコスト低減と決め細やかな栽培管理が可能になるのである。
【0015】
本発明は比較的安価にて生産でき、制御方法によりさまざまな拡張性を有しているので、産業上のニーズは大いに期待できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】 天窓全閉時における本発明設置後の斜視図である。
【図2】 既設天窓が全開時の斜視図である。
【符号の説明】
【0017】
1 本装置を構成するフレーム
2 リミットスイッチ付きのリニアヘッド
3 レバーシブルモーター
4 パイプハウスへ本装置を固定するためのジョイント
5 ワイヤーロープのたわみをとり、方向を矯正するためのブロック滑車
6 既設天窓から延長されたワイヤーロープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
温室用天窓(ワイヤーロープ牽引型手動開閉タイプ)を電動式自動開閉化するアタッチメントを提供する。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2008−183008(P2008−183008A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−47967(P2007−47967)
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(507064488)
【Fターム(参考)】